再編に向け住民意見募集 (新宮高校・新翔高校 )
新宮市の県立新宮高校(東啓史校長)と県立新翔高校(藤田勝範校長)は、県立高等学校教育の再編整備に当たり、住民意見を募集している。募った意見は適宜整理して公表する他、県教育委員会に上申するという。
県教委はおととし8月、第6期きのくに教育審議会の答申後、県内各地での説明会や懇談会、意見公募などを経て「県立高等学校の再編整備の基本的な考え方」と「各地域における今後の県立高等学校の在り方」を公表。住民説明会やパブリックコメントなどで募った意見を基に今年3月、「県立高等学校教育の充実と再編整備に係る原則と指針」(以下、「原則と指針」)を作成した。
「原則と指針」によると新宮・新翔高校は「令和6年以降に生徒数の減少が予測されることから、新宮高校と新翔高校の再編整備により学校の活力を維持するとともに、地域の多様な教育ニーズに対応する拠点校としてその一翼を担う。当面は、施設等の有効活用のため校舎制をとる」「地域の教育ニーズに応える1校への再編整備を検討し、着手する」などと記されている。
また、「各地域で望ましい高等学校や高等学校教育について議論を深めていくことが重要」などと示されていることから、県内各地では高校再編に向けて議論が活発化しており、両校では「一人一人のやる気と可能性にこたえる高校教育を目指す」として、広く住民意見を募集するに至った。
両校はこれまで関係者や地域住民から寄せられた意見を基に▽将来展望を叶(かな)える▽一人一人の可能性を広げる丁寧な教育▽高い目標の実現―を3本柱にした理念を作成。現在の6年生が高校に進学する令和8年4月をめどに新たな高等学校として充実を図るため、意見を募り「地域一体となった魅力ある学校づくり」に向けて議論を進めていく構えだ。
意見は両校とも、郵便、FAX、メールなどで受け付けている。送り先は下記。意見の募集に当たり、東校長、藤田校長は「学校は地域の中にある。こんな学校であってほしい、そんな願いに応じた学校でないといけない。いい教育現場を実現するためにご意見を頂ければ」と呼びかけている。
■新宮高校
〒647―0044 新宮市神倉3の2の39
FAX 0735・21・2901
メール vision@shingu-h.wakayama-c.ed.jp
■新翔高校
〒647―0071 新宮市佐野1005
FAX 0735・31・7870
メール vision@shinsho-h.wakayama-c.ed.jp
(2022年4月28日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20220428010101.jpg)
![](../../dbm/imgdb/img200/20220428010102.jpg)
![](../../dbm/imgdb/img200/20220428010103.jpg)
![](../../dbm/imgdb/img200/20220428010104.jpg)
見守り員が種配り始める (古座川町 )
ヒマワリで皆さんの笑顔を咲かせたい―。古座川町社会福祉協議会の見守り員、久保由美子さんと下地恵美さんが27日から訪問先へヒマワリの種を配る取り組みを始めた。
要介護認定を受けていない在宅高齢者を定期的に訪ねて状況を確かめる見守り員。長引くコロナ禍で町社協の巡回型サロン「ふれ愛カフェ♡よりみち」実施が断続的となる中、健勝でいる訪問先にできるだけ家の外に出てもらうきっかけを作れないかと考えた末、この取り組みを思いついた。
種は久保さんが昨年仕立てたヒマワリ畑から採ったもの。これを訪問先に配り育ててもらうことで、日々の世話で外に出たり近所との話題にもしたりして同サロンに参加するような楽しさを得るという筋道を描いて実行することとした。
「どんな花が咲くか分からない方が楽しいのでは」。久保さんは数種類の種を交ぜてこの取り組みに提供し、2人で手分けして十数粒を袋詰めし、「ふれ愛カフェ♡よりみち」からの贈り物と伝える紙も添えて200セットを準備した。育て方はお任せで、久保さんは「背の高いヒマワリも混ざっているので、プランターか庭に植えて育ててほしい。売っている種のようにうまく芽が出ないのも交ざっているかもしれないけれど、そこはごめんなさいで許してほしい」と話している。
真っ先に配布を受けた宇津木在住の東(あずま)和代さん(97)は「頂いたものは粗末にはできないからね。畑に植え楽しく育てて、宇津木に花を増やしたい」と応えて受け取り。久保さんと下地さんは「まちがヒマワリの花でいっぱいになり、その光景を喜ぶ笑顔も咲いたら何より。皆さんが心置きなく笑って会えるよう、頑張って配りたい」と意気込んでいる。
見守り員が訪問できる範囲で種が届かないときは電話をすれば届けるという。問い合わせは町社協事務局(電話0735・72・3719)まで。
(2022年4月28日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20220428100101.jpg)
堀町政、2期目スタート (那智勝浦町 )
任期満了に伴う那智勝浦町長選で当選した堀順一郎町長の2期目が27日、スタートした。同日、堀町長は支持者や町職員らに拍手と花束贈呈で迎えられて初登庁。「那智勝浦町を笑顔あふれる町にしていきたい」と誓い、さらなる協力を呼びかけた。
町長選は24日に執行。堀町長を含めて2人が立候補したが、選挙戦を前に新型コロナウイルス感染が判明。自宅療養する堀町長に代わり、支持者が町内を巡り本人の思いを代弁。本人不在で苦しい戦いの中、2728票差をつけて一騎打ちを制した。
▽体育文化会館周辺の公園化を行い、世代を超えた人々が集う広場整備▽築地地区への避難タワー整備や自主防災組織への支援拡充▽町営バスの75歳以上の運賃無料化▽新型コロナウイルス収束を見据えた観光インフラの整備―などを掲げ挑んだ選挙戦だった。
町役場前で堀町長は「16日に新型コロナウイルスに感染し、皆さま方に不安と心配をかけたことをおわびしたい」と第一声。
叱咤(しった)激励と負託を込めた多くの票を頂いたと感謝を伝え「行ってみたい町、住んでみたい町の実現を目指して4年間やってきた。これからも住んで良かったと思える町にしていきたい。皆さんのご期待に添えるように誠心誠意まい進していく」と力を込めた。
(2022年4月28日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20220428080201.jpg)
![](../../dbm/imgdb/img200/20220428080202.jpg)
近大新宮中が田植え体験 (新宮市熊野川町 )
新宮市の近畿大学附属新宮中学校(池上博基校長)の1年生48人が26日、同市熊野川町日足を訪れ、田植え作業を体験した。雨の中、生徒たちは丁寧にコシヒカリの苗を植え、収穫の日に期待を寄せた。
市の教育目標である「郷土への誇りと愛着を育む教育の充実」を目的に2016年にスタート。11年の紀伊半島大水害後に地域の休耕田を減らす活動に取り組む「MYNS(マインズ)」(南本安信代表)を中心に、和歌山県やJAみくまのも協力している。
東牟婁振興局農業水産振興課の岩橋良典主査は、生徒たちに田植えまでの準備工程を説明。「土をほぐしてわらをすき込む耕起や代かき、種もみの準備や育苗などさまざまな作業がある」とし、「作物は植えるだけでは育たない。今後も草刈りや獣害対策など、たくさんの苦労をしてくれる人がいるからこそ、きっとおいしい米になる」と語った。
JAみくまのの清水重良さんは苗の植え方や足の進め方を解説。生徒たちは田んぼの泥の感触に「ぬるっとする」「足が重い」と叫びながらも、喜々として作業に励み、10㌃の水田一面に苗を植えた。
山口瑛正君は「田植えは初めて。おかずより米が好きなので、収穫が楽しみ」と笑顔。
稲刈りは8月下旬を予定し、米は同校の文化祭「近大新宮祭」で販売する予定。MYNSの下阪殖保さんは「責任を持って育てさせていただきます」と話していた。
(2022年4月28日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20220428010201.jpg)
![](../../dbm/imgdb/img200/20220428010202.jpg)
休憩所立ち入り禁止など呼びかけ (新宮市 )
新宮市にある世界遺産の熊野古道「高野坂」の休憩所がシロアリ被害を受けている―? 市では現在、休憩所が倒壊する恐れがあるとして、プレートとロープを設置して休憩所の立ち入りおよび使用への注意を呼びかけている。
「高野坂」は同市広角から三輪崎までの約1・5㌔のコース。こけむした石畳や雄大な熊野灘、四季折々の植物などを眺めながら、ゆっくりと古道歩きを楽しめるコースとして人気のスポットとなっている。
コース内には本山派山伏(天台宗系)を率いた聖護院宮が熊野三山を巡る際に利用した休憩場所と伝わる「聖護院宮の休憩所跡」があり、現在の屋根付き休憩所もその周辺に位置している。コースのほぼ中間にあり、古道歩きを楽しむ人々の憩いのスペースとなっていた。
休憩所は、1999年に144日間にわたって開催された地方博覧会「南紀熊野体験博」の頃に和歌山県が設置したもので、設置から20年以上となる。柱部分にシロアリによる被害が見られるほか、柵や床板も経年劣化や蟻害(ぎがい)などにより腐朽している状況だ。
市担当課によると「管理は市だが県に設置してもらったので抜本的な修理は県が行うことになっている。状況は県に説明している。『高野坂』を歩く際には、危険なので休憩所には近づかないでいただければ」と話している。
(2022年4月27日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20220427010101.jpg)
![](../../dbm/imgdb/img200/20220427010102.jpg)
三輪崎区が防災施設を視察 (新宮市 )
新宮市三輪崎区の屋敷満雄区長や区の防災担当ら6人が23日、紀宝町の津本防災センターを視察し、津本地区自主防災会(産屋敷誠会長)の取り組みを学んだ。
津本地区自主防災会は2011年の紀伊半島大水害を教訓に、12年4月に発足。13年に防災センターが完成した。センターを拠点に、防災訓練や炊き出し訓練、子どもから高齢者までの幅広い世代を対象にした防災講話などを継続して開催。地域の防災力向上に努め、16年には「地区タイムライン」を作成し、町と連携を図ってきた。
子どもから高齢者までが楽しく防災を学ぶ「防災チャレンジ大運動会」も開いてきた。これらの活動が評価され、昨年度の「みえの防災大賞」に選ばれた。
視察は屋敷区長が津本自主防の取り組みを知り、三輪崎地区のモデルにしようと計画した。同センターで産屋敷会長らが津本自主防の取り組みを紹介。「今後は個別避難計画の策定と南海トラフ地震津波対策の推進を進める予定です。若い人を含めて津本地区全体の防災意識を高め、住民の生命を守るため、頑張っていきます」と伝えた。
新型コロナウイルス対策として、カーテンの仕切りを設置し、車中泊など分散避難訓練を実施したことを学び、「意識の高さを感じた」「訓練を継続することが大事」などの意見があった。
屋敷区長は「いい勉強になった。今後も視察し、三輪崎区の防災に生かしたい」と話していた。
(2022年4月27日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20220427080101.jpg)
![](../../dbm/imgdb/img200/20220427080102.jpg)
主催事業で小学生3人ら (潮岬青少年の家 )
串本町潮岬にある県立潮岬青少年の家(山口和紀所長)の主催事業「海の環境を考える!本州最南端の魚釣り体験!」が23日にあり、小学生3人とその家族が海との関わり方を考えるきっかけを得るなどした。
引き続く新型コロナウイルスの情勢により本年度も主催事業の事前告知を県広報紙「県民の友」と公式ホームページのみとし、参加者の数を抑えつつ実施を目指している同家。その最初の実施となるのがこの日の主催事業で、釣れた魚の種類や海に漂うさまざまなものから海の環境を考える内容の日帰り型の体験プログラムを準備して参加を呼びかけた。
当日は新宮市、串本町、田辺市の小学生3人が家族連れで参加。釣りに詳しい後藤明洋副所長から海のそばで活動するときに注意すべき事柄などを教わった後、浪の浦の船瀬漁港へと移動して釣りに挑戦した。
釣りざおの先にウキ釣りの仕掛けをつなぎ、餌はオキアミを使用。今回は▽アジ▽ムツ〈幼魚〉▽クロホシイシモチ▽カサゴ▽グレ▽キタマクラ―の6種類が釣れ、キタマクラは猛毒を持つため他の魚と一緒にしたり食べたりしてはいけないことを教わるなどした。
その後は同家で振り返りをし、今回は釣果がなかったがゴンズイなど毒針を持っている魚もいてかかった場合はじかに触らないなど注意が必要なことも学んだ。釣りをすれば魚が得られる海だが、浜にはいろいろなものが漂着することも写真で紹介。プラスチック類は長く海を漂うと劣化で砕けてマイクロプラスチックとなり、魚が餌と間違えて食べるなど海に悪い影響を与える筋道を連想して日々の生活から海へごみを出さないことの重要さを考えるなどした。
後藤さんは今回のまとめとして「海は楽しいが、波にさらわれるなど危険と隣り合わせの場所でもある。遊ぶときは海に背を向けず、ライフジャケットを着て楽しんでほしい」と呼びかけてプログラムを締めくくった。
(2022年4月27日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20220427070201.jpg)
丸山千枚田オーナーの立て札共同制作 (木本、紀南両高校書道部 )
熊野市紀和町の丸山千枚田に設置するオーナーらの立て札の共同制作が23日、同市の県立木本高校であり、同校書道部11人と県立紀南高校書道部3人が取り組んだ。
この取り組みは、地元高校の丸山千枚田との関わりの一環として2011年に木本高校で始まり、翌12年からは両校合同で進められ、今年で12年目となる。杉の間伐材で作った幅9㌢縦75㌢の立て札に、それぞれが鮮やかな墨痕でオーナーの住所と氏名をしたためた。制作は4月から取りかかり、約150枚を予定している。
木高書道部の奥村海斗部長(17)=3年=は「2回目の経験だが、緊張した。普段は木に書くことがなく、字がにじまないので難しかった」、紀南高校書道部の前田浩志部長(16)=2年=は「初めてだが、緊張で手が震えた。棚田に自分の作品が飾られるのはうれしい」と、それぞれに話した。
丸山千枚田は、(一財)熊野市ふるさと振興公社が棚田保全の賛同者から出資金を募る「オーナー制度」を採用して保存に努めている。22日現在のオーナー数は125組135口741人。棚田の全体規模は1340枚7・2㌶で、ふるさと振興公社が4・6㌶を管理し、うち1・54㌶がオーナー用となっている。公社がオーナーを対象に取り組む、たいまつをかざして害虫を追い払う「虫おくり」行事は中止が決まっているが、5月21日(土)には「田植えの集い」開催を予定している。振興公社の和平憲一さんは、こうした行事を通じて千枚田の保存に理解が深まるよう期待し、立て札は「28日(木)までに設置したい」とした。
(2022年4月27日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20220427050301.jpg)
![](../../dbm/imgdb/img200/20220427050302.jpg)
新宮弓友会主催の月例射会
黒潮ミニバスケットボールクラブ (進め!!青春 )
3年ぶりの連盟杯春季大会 (紀南バレーボール連盟 )
第42回マクドナルド・トーナメント
「笑顔があふれる町に」 (那智勝浦町長選 )
任期満了(5月19日)に伴う那智勝浦町長選挙は24日に投票、即日開票され、無所属現職の堀順一郎氏(63)が5462票を獲得、無所属新人で会社経営者の和泉行洋氏(55)に2728票差をつけて再選を果たした。防災対策や子育て世代・高齢者への支援、経済対策などが争点になり、4年の実績と今後のビジョンをアピールした堀氏が、引き続き〝かじ取り役〟を担う結果となった。
町政継続か、刷新かを問う選挙。新型コロナウイルス感染で自宅療養する堀氏に代わり、支持者が町内を巡り、公正・公平で安定した町政の継続といった本人の思いを代弁した。
投票は午前7時から町内26カ所で行われた。当日有権者数は1万2407人(男5740、女6667)。投票者は8266人で、このうち3914人が期日前投票、97人が不在者投票を済ませた。投票率は66・62%で、選挙戦となった2017年の69%を2・38㌽下回った。
開票は午後8時から町体育文化会館で始まった。両陣営の関係者らが見守る中、職員が投票箱を次々と開封し、緊張した雰囲気に包まれた。8時45分に確定し、堀氏5462票、和泉氏2734票の結果となった。
選挙事務所は本人不在のため、当選の知らせを受けた堀氏は自宅からリモートで当選報告会をした。
「たくさんの方にご支援いただきありがとうございます。告示前、新型コロナウイルスに感染し、ご心配をおかけしました。今回の選挙は後援会の皆さんをはじめ、多くの支援者、各種団体の皆さんの活動あっての勝利。今まで以上に粉骨砕身、町政の発展に頑張りたい」。
「選挙戦では直接、訴えることができなかったが、4年間、誠心誠意、町政のために尽力してきたことが皆さまに認めていただいた」と話した。
▽子ども・子育て支援▽安心・安全▽高齢者支援▽経済対策・環境保護―の取り組みを2期目の公約に掲げており、「町民の命を守るため、まずは安心・安全な町をつくり上げ、その上でいつまでも生き生き暮らしていける町づくり、主力産業の観光をいま一度盛り上げ、環境問題にも取り組んでいく。子ども・子育て、高齢者の取り組みとして体育文化会館周辺の公園化、木戸浦グラウンドの緑化を考えている。笑顔があふれる町、『住んで良かった』と言ってもらえる町にしたい」と決意を示した。
後援会の大江清一会長は「支持してくれた町民の方々に4年間の実績、公約を理解していただいたことが結果につながった。皆さま方にお礼申し上げます」と感謝。谷洋一・県議会議員、東牟婁町村会長の西前啓市・古座川町長も祝いの言葉を贈り、支持者は万歳三唱で当選を喜んだ。
他方で、和泉氏の事務所では、集まった支持者が開票結果を聞き、がっくりとうなだれた。
和泉氏は支持者に対し「私の力不足で、本当に皆さんに申し訳ない」と謝罪。選挙運動への協力に対し「この4カ月間、私を支え応援していただき、皆さんに感謝しています。ありがとうございました」と語った。支持者らは拍手で和泉氏の健闘をたたえた。
(2022年4月26日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20220426010101.jpg)
![](../../dbm/imgdb/img200/20220426010102.jpg)
児童の協力得て稚アユ放流 (古座川漁協 )
古座川漁業協同組合(大屋敏治組合長)が21日、本年度2回目の稚アユ放流に取り組んだ。心配した雨も序盤は本降りとならず、町内の小学生も予定通り協力。組合員と一緒に無事の成長を願い、ふるさとの清流へと稚アユを送り出した。
県内水面漁業協同組合連合会事業の一環で、管内のアユ資源増強を目的とし本年度も1・5㌧の放流を計画した古座川漁協。1回目は5日に1㌧、今回は残りの0・5㌧を管内流域各所へ分散放流する計画で臨んだ。
2回目については最近10年ほど、ふるさと体験を兼ねて町内の子どもに手伝ってもらう形が定着していて、この日は高池小1、2年生と明神小、三尾川小の全校児童が協力した。
町立明神小学校(濵地久夫校長、児童11人)は学校前の河原で組合員と合流。持参したバケツで体長8㌢ほどの稚アユを小分けしてもらい、水際まで運んで古座川へと放った。水際が全長20㍍ある放流用ホースの届く距離にあったため、4~5往復ほど稚アユを運んだ後は高学年が代表して同ホースによる放流も体験し低学年も様子を見学。初めて放流に協力した山口暖陽君(1年)は「楽しかった。赤ちゃんを産めるぐらい大きくなってくれたらうれしい」と話した。
高池小1、2年生19人は明神橋そば〈支流小川流域〉、三尾川小の全校児童6人は三尾川橋そば〈本流〉で協力。組合員は協力を得た後、次の放流先へと移動し管内広範に行き渡るよう稚アユを分散放流した。
同漁協管内(おおむね七川ダムより下流域)のアユ漁の漁期は6月1日(水)から12月31日(土)までで、一般向けには友釣り漁とたも網漁を順次解禁する。漁をする場合は同組合が遊漁料と引き換えで発行する鑑札の取得と漁中の常時提示が必要となる。その他規定は同漁協公式ホームページを参照。問い合わせは同漁協(電話0735・72・3800)まで。
(2022年4月26日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20220426100201.jpg)
新宮市立医療センター
新宮市立医療センター(中井三量院長)は25日、産婦人科医師の不足により休止していた分娩(ぶんべん)予約・妊婦健診を6月から再開すると発表した。
6月から常勤医が3人となり体制が整うことに伴い再開の判断に至った。対象は6月1日時点で妊娠34週0日以前の人(分娩予定日が7月中旬以降の人)。里帰り分娩を希望する人も対象となる(新型コロナウイルス感染症対策として、帰省先での待機期間〈2週間〉が必要)。
上記に該当し、他の医療機関を受診中の人が医療センターでの分娩を希望する場合は、受診中の医療機関と相談の上、地域医療連携室を通じて予約を。
□ □
■田岡実千年市長コメント
これまで、医師確保にご尽力いただきました、和歌山県はじめ国会議員、県議会議員、市議会議員の皆さま方、また、医師派遣に多大なるご協力をいただきました、東京慈恵会医科大学・近畿大学に対しまして、深く感謝申し上げる次第です。
今後も、全国的な産婦人科医師不足により、地域の医療機関への医師派遣は難しい状況が続く中、引き続き医師確保に向けて全力で取り組んでまいりますので、なにとぞご理解賜りますようお願い申し上げます。
□ □
■中井院長コメント
当院産婦人科医師体制について、本年3月での前部長退職に伴い、診療の制限と分娩中止に至り、新宮市および地域住民の皆さまならびに地域医療を担う病院産婦人科と産婦人科医家の皆さまにはご迷惑、ご心配をおかけしましたこと、誠におわび申し上げる次第です。
産婦人科常勤医3名を確保すべく、当院幹部、新宮市長および当局、新宮市議会、県議会の皆さまの活動があり、加えて新宮市民および地域住民の方々のご要望、ご署名に後押しされて、医師獲得活動を続けてまいりました。和歌山県の積極的なご判断、ご尽力があり、東京慈恵会医科大学産婦人科のご厚意を得て、4月1日をもって産婦人科部長をお招きすることができました。さらには、近畿大学出身の医師1名を6月よりお迎えし、従前常勤の医師1名を含めた常勤医3名体制が整う見込みです。週末の産科当直に対し、慈恵会医大、近畿大学、和歌山県立医大の各産婦人科医師および、当院奉職経験のある医師の派遣が可能となり、当院産婦人科・分娩体制は皆さまに安全、安心して受診していただけるものとなったと存じます。
各医師の勤務すりあわせを適切に行い、安全に十分注意して、妊婦さまの状態に配慮しつつ、本年6月より産婦人科本格診療、分娩予約再開となる予定であります。
皆々さまの多大なるご配慮、ご尽力に衷心より御礼、感謝申し上げる次第です。
(2022年4月26日付紙面より)
競りにかけられ食卓へ (太地町 )
今期の商業捕鯨で初漁となった、ミンククジラの競りが24日、太地町漁業協同組合の市場であった。3㌔台のブロック肉20箱が、次々と競り落とされた。今後はさらに小分けにされ、近隣のスーパーや鮮魚店に並ぶほか、他地域に出荷される。
ミンククジラは、21日に青森県の大畑の沖合、28㍄(約45㌔)で捕れた、5・3㍍の雌。太地町漁協が所有する第7勝丸を含む4隻での共同操業で、鮎川捕鯨の第3大勝丸が捕獲した。共同操業のため、一部が太地町に送られ、残りは青森県の八戸の市場に水揚げされた。
太地町の競りでは、町内から7軒の仲買が集まっていた。開始と同時に仲買人が値を提示し、次々と競り落とした。競り落とされたブロック肉は、車や台車に積まれ、運び出されていった。同町漁協も運営する漁協スーパー用に、2箱を競り落としており、すぐに切り分けて並べる予定という。
同町漁協の〆谷(しめたに)和豊参事は「ミンククジラは小型のほうが肉が赤い特徴がある。今回のは身が赤く、この地域の人の好みと思う。今回は初漁でめでたいが、勝丸が捕ったのではなくて残念。次は勝丸が捕ることを期待したい」と話した。
なお操業はもうしばらく、青森沖で続けた後、オホーツク沖、道東沖と場所を移していくという。
(2022年4月26日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20220426080101.jpg)
公共交通再編に向け住民説明会 (新宮市高田地区 )
新宮市高田地区の新高田会館で14日夜、同地域における公共交通再編に関する住民説明会があった。地域住民ら約20人が出席。10月1日(土)からの実施を予定している公共交通再編の案について市職員から説明を受けた。
昨年度、市は同地区の公共交通に関してアンケートや意見交換会などを通して住民意見を聴取。交通事業者や関係機関と調整を重ね、住民意見などを基に再編案を作成。このたびの説明会を実施するに至った。
説明会開催に当たり、新谷嘉敏企画政策部長は、再編案作成に向けての地域住民の協力に感謝を示し「これまでご意見いただいた中でお示しできる案が完成した。社会情勢も変わる中、今後も意見を頂きながらより良い再編を目指したい」とあいさつした。
同地域の人口は3月末現在で245人(167世帯)、高齢化率は57・14%。現在▽路線バス高田線▽行政バス▽医療センター送迎事業(通院タクシー)▽熊野川診療所送迎事業▽買い物サロン―が主な移動手段となっている。
市が掲げる再編テーマは「既存交通の利便性向上による移動手段の確保」。地域公共交通の再編と生活支援の両面から交通課題への対応を目指す。
「行き先、便数が少ない」「運賃が高い」などが課題として挙がっていた路線バス高田線は、市街地の大型ショッピング施設を通過するルートに変更し現在の1日3往復を5往復に増便。高田―新宮駅間の上限運賃を500円とするなどの独自運賃を設定すると提案。
「自宅からバス停まで遠い」などが課題だった既存の行政バスは、運行範囲と便数、頻度の拡充による路線バスへの接続強化を図る。運行は同地区地域おこし協力隊が担う。
医療センター通院タクシー・熊野川診療所送迎・買い物サロンに関しては、運行内容のさらなる周知や行き先の拡充など利便性の向上について、高田支所や市社会福祉協議会の既存事業の中で地域住民と共に継続協議をしていくとしている。
市職員は既存交通の新旧比較表・路線図(案)などを示しながら説明。住民は「路線バスの利便性は上がるかもしれないが総合的には不十分だと感じる」「通院は地域の最大の課題。その問題に関してあまり対応されていないと感じる。乗り合いバスのようなものがあれば」「具体的なことが一つも聞こえてこない」などと意見した。
新谷企画政策部長は「今後どういったことができるのか、相談や検討をしていきたい」と理解を求めた。
(2022年4月16日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20220416010101.jpg)
![](../../dbm/imgdb/img200/20220416010102.jpg)
潮岬望楼の芝管理運営委 (串本町 )
串本町潮岬にある潮岬望楼の芝で11日、晩春恒例の芝刈り作業が始まった。芝地のほぼ全面を一刈りする内容で、ゴールデンウイーク(GW)明けまで段階的に続く予定。
この作業は、潮岬望楼の芝管理運営委員会(田仲康慧会長)によるGW中の同芝キャンプ場の有料開設に合わせた定例の手入れ。本年度は29日(金・祝)から5月5日(木・祝)までの期間で最初の有料開設をすることを今月12日の役員会で決め、それまでにテント設営場所として提供する芝地の東側を仕上げるため一足早く11日から着手している。
高齢者も多い同委員の体力と安全を考慮して一日の作業時間を休憩込み4時間までとし、回を重ねて段階的に刈り進める。作業時の人員は10人前後。有料開設の実施を決めるまでは同委員それぞれ愛用の草刈り機を持って旭の森周囲など遊歩道沿いの草を刈り、決定後の翌13日からはさっそく手押しの芝刈り機4台を投入して東側の芝刈りに取りかかった。田仲会長はまだ作業序盤だが東側の芝刈りは順調に進んでいると話し、新型コロナウイルスの情勢により3年ぶりとなるGW中の有料開設に意気込んでいる。
□ □
同芝キャンプは本年度から無料開設を取りやめ、有料開設期間のみ設定。小学生以上1人1泊1000円(日帰りや車中泊も含む)の清掃協力金と引き換えに、環境省の許可に基づいて望楼の芝の東側でテント設営場所を提供し受付で配布したごみ袋でキャンプごみを引き受ける(分別出しが条件)。
清掃協力金は、同芝キャンプ場専用駐車場(望楼の芝の北東に位置)そばで期間最終日前日まで午前8時~午後5時に設置する現地受付で対応。先行で期間前日の午後4時から利用でき、田仲会長は夕方に自ら待機するので1泊分を納入してほしいという。
同芝キャンプ場の問い合わせは町産業課(電話0735・62・0557、平日午前8時30分~午後5時15分)まで。
(2022年4月16日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20220416080101.jpg)
旧串本は微減、本宮は減 (観光入込客数 )
和歌山県はこのほど、2021年観光客動態調査(速報値)を発表した。本紙エリア内では対20年比で、観光入込客の総数、日帰り、宿泊のいずれも、那智勝浦町が微増、旧串本町が微減、田辺市本宮町が減となった。
那智勝浦町は、総数で5万9530人、日帰りで3万2143人、宿泊で2万7387人のプラスとなった。対20年比で順に、107・1%、105・3%、112・0%となる。
微増の理由について県は「火災で一時閉館していた温泉旅館が、リニューアルオープンしたのが一要因ではないか」と分析している。
しかし他方で、19年比は66・0%、64・8%、69・4%となっており、コロナ禍の深刻さがうかがえる。
旧串本町は、総数で4253人、日帰りで609人、宿泊で3644人のマイナスとなった。対20年比で順に、99・6%、99・9%、98・7%。対19年比は70・5%、78・5%、53・5%となっている。
田辺市本宮町は、総数で38万970人、日帰りで36万6300人、宿泊で1万4670人のマイナス。対20年比は71・5%、70・9%、81・0%という結果になった。
県はこの理由を、集計が「年度」ではなく「年」のためと考えている。20年の数字は20年の1月から12月までの集計で、20年1月はまだぎりぎり、コロナ禍の影響が本格化する前。熊野本宮大社への初詣客が多数訪れていたため、これが加算されている。対して21年の1月は、コロナ禍で初詣客は激減し、集計に大きく影響した。
なお対19年比は、50・9%、51・6%、43・0%となった。
□ □
21年の外国人宿泊客数も発表された。本紙エリアでは対20年比で、新宮市が44・1%、那智勝浦町が8・1%。コロナ禍による激減の度合いが鮮明となった。
(2022年4月16日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20220416070101.jpg)
![](../../dbm/imgdb/img200/20220416070102.jpg)
熊野那智大社が救援金箱設置 (那智勝浦町 )
ロシアによるウクライナへの軍事侵攻が続く現状を受けて、熊野那智大社(男成洋三宮司)では現在、本殿前にウクライナ人道危機救援金箱を設置している。
これまでも熊本地震、九州北部豪雨や西日本豪雨の被災地などへも義援金の支援に取り組んでいる同大社。
今回も人道支援のために先月中頃から箱を設置。期間は5月のゴールデンウイーク明けまでを予定しているという。集まった救援金は町を通じて、日本赤十字社に寄付を行うとしている。
神職らは「われわれは祈ることが使命です。こういうときだからこそ、取り組ませていただいております。参拝の際にはお気持ちでご協力いただけましたら幸いです」と話していた。
(2022年4月16日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20220416010201.jpg)
熊野那智大社で「桜花祭」 (那智勝浦町 )
那智勝浦町那智山の熊野那智大社(男成洋三宮司)は14日、自然の恵みに感謝し、五穀豊穣(ほうじょう)を祈る「桜花祭(おうかさい)」を営んだ。桜の花のかんざしを挿した巫女(みこ)が那智の滝前で「浦安の舞」を優雅に奉納した。
平安時代に花山法皇(968~1008年)が那智山で千日間の山ごもりをした際に、「木のもとをすみかとすればおのづから花見る人となりぬべきかな」と桜の美しさを詠んだという故事にちなんだ祭典。
神事は本社拝殿と別宮飛瀧(ひろう)神社斎場でそれぞれ営まれた。宮司以下神職の烏帽子(えぼし)や巫女の髪飾りには桜の小枝が付けられ、長さ約1㍍のヤエザクラの枝を幣帛(へいはく)として奉献した。
本殿や飛瀧神社では多くの参拝者が神事を見守るとともに、撮影する人の姿もあった。
男成宮司は「7月の例大祭もご奉仕できることを祈っている。また、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻で悲惨な状況が伝えられている。コロナウイルスの終息と、一日も早く穏やかな日が訪れてほしいです」と語った。
(2022年4月15日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20220415010101.jpg)
熊野川川舟下り (勝浦海事事務所 )
国土交通省の「小型船舶の安全キャンペーン」期間と、繁忙期となるゴールデンウイークに合わせ、国交省の勝浦海事事務所(中川洋所長)は13日、新宮市の熊野川川舟センターの南檜杖係留所で、川舟の安全点検を実施した。3隻とその船頭に対し、必要な装備や書類、技量などを点検。ガイドラインに沿った運航が可能かを確認した。
同事務所は、連休などの繁忙期を前に、安全確保と事故防止のため、管内の旅客事業者の船舶に対して点検を行っている。ガイドラインは、2011年の天竜川川下り船の事故を受けて、国交省などがまとめた、川下り船の安全対策となる。
熊野川の川舟下りは、熊野川町ふれあい公社(代表理事=下阪殖保・同川舟センター長)が運営。川舟は4隻を登録しており、うち実際に使用する3隻の点検を受けた。
点検には同事務所から、中川所長をはじめ4人が訪れた。所員が川舟に乗り込み、救命胴衣や浮輪、消火のための水くみバケツ、安全管理規定の書類などが備えられているかを確認した。エンジンが停止した場合に備えた、「竿(さお)」を使った操船の技量確認も行った。
講評で中川所長は「いずれの項目もおおむね良好だった。安全運航は最大の使命であり、これに勝るものはない。熊野川の自然を満喫し、喜んで帰ってもらうためにも、安全安心な運航に努めていただければ」と呼びかけ。
同センター職員の大濵考之さん(60)は「何より安全が第一。お客さんに無事に楽しんでもらえるよう、より一層の安全運航に努めたい」と話した。
(2022年4月15日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20220415090101.jpg)
管内流域各所で稚アユ放流 (七川漁協 )
古座川町の七川漁業協同組合(中田善和組合長)が8日、管内流域各所で稚アユ放流に取り組んだ。
アマゴと双翼の管理対象魚・アユの資源増強を目的とした放流。平年は県内水面漁業協同組合と連携し600㌔規模でしているが、昨年に続いて今年も大手釣り具メーカー「株式会社シマノ」の漁場活性化を目的とした協力が得られ、1・5倍量の900㌔規模で行う形となった。
中田組合長によると、匹数に換算すると10万匹超の規模。この日は組合員ら27人が手分けして古座川本流に550㌔、同支流平井川に250㌔、同支流添野川に100㌔を分散放流したという。
同漁協管内の今年のアユ漁の漁期は6月4日(土)から12月31日(土)までと設定。中田組合長は「七川漁協管内は水がきれいな場所。その分、アユの数が少なくないとよそほど大きくならない面もあるが、まずは環境ともどもアユ漁を楽しんでもらえたら」と来る漁期に向け語った。
同漁協管内でアユ漁をする場合は、同漁協が発行する鑑札が必要。19歳以上は同漁協規定の遊漁料(日券で2000円など)が必要となるが、18歳以下は年齢を証明する書類を提示すれば無料で発行を受けられる。詳しくは管内にある赤いのぼりを立てた同漁協関係のおとり店などに尋ねるとよい。問い合わせは同漁協(電話0735・77・0063)まで。
(2022年4月15日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20220415060301.jpg)
新宮神社でさくら祭り (熊野速玉大社 )
新宮市の熊野速玉大社(上野顯宮司)境内にある新宮神社で3日、例祭(さくら祭り)が執り行われた。大社崇敬会の杉本義和会長や敬神婦人会の久保あや子会長たち約30人が参列。桜の枝を玉串として奉奠(ほうてん)し、春の訪れを祝った。
新宮神社は1907(明治40)年、神社合祀(ごうし)令により、新宮町内にあった18社18柱の祭神を大社境内の金刀比羅(ことひら)宮に合祀したのが始まり。中でも最も位の高い渡御前(わたりごぜん)社の主祭神・神武天皇の例祭に合わせて、毎年4月3日に営まれている。
同神社は2019年に御代(みよ)替わりの年の記念事業として修復工事を実施した。鬼瓦と拝所の瓦は、当時(江戸時代のものとされる)のものが利用されているという。
祭典では小雨の中、上野宮司が祝詞を奏上。その後、参列者が桜の枝を手に玉串をささげていった。この日は雨天のため、巫女(みこ)たちによる舞の奉納は取りやめとなった。祭典終了後には、関係者らによって参拝者らに厄払いの餅が配られた。
上野宮司は「あいにくの天候となりましたが、無事に滞りなく神事を終えることができました。新型コロナウイルスの影響が厳しく、まだまだ油断できない状況にある。不安でつらい日々が続く中でも希望を持ち、いい一年となるよう願っています」と話していた。
(2022年4月5日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20220405010101.jpg)
4月上旬から運用予定 (太地町 )
太地町に3月30日、町営じゅんかんバスの新車両が1台納車された。町公民館駐車場では車両を販売した和歌山トヨタ自動車株式会社新宮店の玉置直人さんらが町職員に対し、車載装備などを説明した。4月上旬から運用される予定。
じゅんかんバスは2001年に運行が開始され、町民の意見や周辺道路網の変化などにより時刻および経路の改編を行ってきた。町には路線を一般的な形で走行する通常タイプ(大型)のバスと、手を上げた場所から乗車できる自由乗降タイプ(小型)の2種類がある。
今回の車両は14人乗りのハイエースコミューターで自由乗降タイプに使用される。目立ちやすい青色のカラーリングに加え、高齢者が利用しやすいように手すりや補助ステップを設置。車内放送用マイクも完備した。旧車両と併せて運行されるが、この車両をメインとして使用するという。購入費用は476万5880円。
デザインを手掛けた太地町立くじらの博物館の中江環副館長によると、町を象徴する「イソヒヨドリ」「ハマセンダン」「ハマユウ」が描かれており、きれいな海と自然豊かな山の緑に加えて、降り注ぐ太陽やセミクジラ、コビレゴンドウが囲むシンボル的なデザインになっているという。
中江副館長は「町から依頼を頂いた。太地町の象徴的なものを組み合わせてデザインしました。町民の皆さまや観光客の方々にもなじみやすいものになればうれしいです」と話した。
三軒一高町長は「町民の皆さまに気付いていただけるように目立つ色にしてほしいとお願いしていた。今後は自動運転のカートも整備していきます。一つ一つ進歩していけるように努めていきたい」と語った。
(2022年4月5日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20220405090201.jpg)
![](../../dbm/imgdb/img200/20220405090202.jpg)
子ども会チーム対象に大会 (串本町 )
串本町立体育館で2日、子ども会のドッジボールチームを対象にした交流大会があり、町内外の3チームが総当たり戦や対抗戦で試合に臨んだ。
新型コロナウイルスの情勢によりドッジボール競技による交流を目的とした県大会が2年続けて中止となり、とりわけチームの準主力(=主に5年生)、主力(=主に6年生)として練習を続けたが活躍の機会がない状況はかわいそうだと感じた東牟婁地方子ども会連絡協議会が今年2月の郡大会実施を計画したが、これも県へのまん延防止等重点措置適用で実現できず。
諦めきれない指導者陣は郡大会の会場地・串本町の教育委員会に交流会の実施を掛け合い、年度をまたぐ形となったがこの日の活躍の機会創出へとこぎ着けた。
急きょ実施で常連団体の一部は参加が間に合わなかったが、当日は潮岬と太地、競技熱が高まり昨夏結成した大島の3チームが参加。ウオーミングアップを経て総当たり戦をし、その後は3チーム混合で即興チームを作り6年生対5年生、5年生以下対5年生以下の試合にも臨んだ。
6年生対5年生の1セット目は6年生が圧勝し、2セット目は接戦となったが僅差で6年生が勝利。潮岬の6年生(現・中学1年生)メンバーは「5年生は強かったけど、まだまだ強くなれると思った。潮岬は今日の試合で全勝したけれど、みんなが強くてチームワークも良かったからだと思う。下級生も努力とチームワークで頑張ってほしい」と話し、下級生の対抗戦を見届けた。
閉会に当たり指導者を代表して山本誠士さんは最高学年が実力を託す良い機会になったとし、この交流を励みにしてこれからも楽しんでドッジボールに挑戦してほしいと呼び掛けて締めくくった。
(2022年4月5日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20220405050101.jpg)
2年ぶりの餅まきも (大勝浦「弁天祭」 )
那智勝浦町の大勝浦地区にある弁天島の例大祭「弁天祭」が3日、大勝浦漁民集会場であった。弁天島保存会(猪飼伸、宏(こう)両代表)など17人が参列、商売繁盛や大漁、芸能上達などを祈願した。2年ぶりの餅まきもあり、にぎわいを見せた。
本来は弁天島で営まれるが、雨天のため会場を移した。またコロナ禍の影響で、昨年は保存会の役員5人だけが参加して神事のみ実施、餅まきもなかった。今年は場所こそ移したが、例年通りの内容での実施となった。
祭壇には旬の野菜や果物のほか、マグロも供えられていた。勝浦八幡神社の髙橋正樹宮司が神事を担当し、祝詞を奏上。参列者が順次、玉串をささげて祈った。
髙橋宮司は、玉串の意味を説いたほか、同じ祭りを毎年続けられることを「ありがたい。コロナ禍の時代だからこそ、余計に感じる。これが日本の伝統」と伝えた。
餅まきでは、約30人の近隣住民が集まっていた。保存会の会員らが、約50㌔の餅と、袋に詰めた菓子を盛大にまいた。集まった住民らは、歓声を上げて餅や菓子を集めていた。
伸代表(43)は「大阪から毎年来てくれる人が、遠方にもかかわらずまた来てくれた。弁天祭も無事終わり良かった」と感想。
宏代表(41)も「雨で場所は変わったが、例年通りの弁天祭ができて良かった。餅まきも喜んでもらえたし、菓子まきは初めてだったが、子どもらが喜んでいて良かった」と話した。
弁天島は古くから「勝浦三景」の一つに数えられる景勝地で、島には「白蛇弁天」が祀(まつ)られている。パワースポットとしても注目を集め、コロナ禍の前は弁天島を目指す外国人観光客の姿もあった。
弁天祭はこの弁天島を会場に、1年で最も潮が引く旧暦の3月3日に合わせて実施している。好天なら干潮時には磯伝いに歩いて島に渡ることができる。
(2022年4月5日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20220405010201.jpg)
官公庁で辞令交付式
官公庁で1日、辞令交付式があり、新年度がスタートした。熊野地方の各自治体の首長たちは、昇任した幹部職員や新規採用職員らを前に「地域のために一致団結して職務に」などと奮起を促した。
新宮市では、田岡実千年市長が課長以上の管理職員、新規採用職員などと分けて人事発令通知書を一人一人に手渡した。幹部職員には「極めて厳しい時期ではありますが、全ての職員が一致団結して課題に取り組み、市民と向き合って市政を推進していかなければならない。そのためには皆さんの情熱と誇りによる、強いリーダーシップが何より重要」と訓示。
医療職に対し「交通事情の悪い地域においては救急体制をはじめとした地域医療を取り巻く環境は極めて厳しいが、現状を認識いただき患者の目線に立った診療を」と呼び掛けた。
また、23人の新規採用職員に対しては「まずは目の前の仕事を一つ一つこなしながら経験を積み重ね、一日も早く市民から信頼される職員に」と期待を込め「市職員としての一歩が、市の輝かしい未来の原動力になるものと確信している」と激励した。
新規採用職員を代表し、米地祥子さんが「地方自治の本旨を体するとともに、公務を民主的かつ能率的に運営すべき責務を深く自覚し、全体の奉仕者として誠実かつ公正に職務を執行する」と宣誓書を読み上げ、新生活の一歩を踏み出した。
(2022年4月2日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20220402010101.jpg)
![](../../dbm/imgdb/img200/20220402010102.jpg)
新宮警察署串本分庁舎開所 (和歌山県警 )
和歌山県警察本部の4月1日付警察署の再編などに伴い、旧串本警察署庁舎が新宮警察署串本分庁舎(田原正士署長、山本貴彦分庁舎長)に切り替わった。
旧串本署管内区域のすさみ町は白浜署、串本町と古座川町は新宮署へそれぞれ移管。県警は旧串本署を新宮署に統合し、旧串本署庁舎は同分庁舎、串本町サンゴ台にある旧串本署代替指揮所は同分庁舎別館として引き続き運用するとしている。
警察行政面で新宮署各課から同分庁舎へ課員を配置し▽運転免許関係の手続き▽交通許認可関係の申請▽生活安全許認可関係の申請▽落とし物の届出▽警察安全相談の届出―などのサービスを継続。平日の午前9時~午後5時45分の開庁時間に利用できる。
他の業務について開庁中は同分庁舎、時間外は同分庁舎別館を拠点にしてパトロール活動や事件事故対応などに当たる。駐在所関係では古座川町域は駐在を継続、串本町域は駐在から日勤(交代勤務)へと切り替え時間外は所内設置の電話でやりとりをする形となる。同分庁舎の時間外にも同様の仕組みを適用する。その他体制など詳細は県警公式ホームページの発表を参照。
山本分庁舎長によると、同分庁舎に常駐する警察官の数はほぼ半減となるが母体の新宮署は数が増しており、同分庁舎管内については同分庁舎が初動し本署が増員する二段構えでマンパワーを有効に活用し今まで以上に強固な有事対応を目指すという。
田原署長は「串本町や古座川町の皆さまにとっては本署が遠くなるが、不安があれば頼っていただきたい。体制が変わってもわれわれがやること自体は変わらない。治安維持の間断を生じさせないよう弾力的に取り組み、皆さまの不安を払拭(ふっしょく)したい」と話している。
(2022年4月2日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20220402100101.jpg)
キナングループ入社式 (新宮市 )
新宮市浮島の株式会社キナン(角口賀敏会長、角口孝幸社長)本社で1日、令和4年度のグループ入社式が行われた。同社への13人とグループ会社の平戸金属工業(株)(下向章弘社長)2人の計15人が会社と共に成長を目指すと誓った。
社歌斉唱後、角口会長が「与えられた権限の中で精いっぱい羽ばたいてほしい。失敗しても構わない。それが身になるため、いろんなことにチャレンジしてください」と激励。
役社員紹介、来賓の祝辞、社員章と記念品授与の後、角口社長は▽新しいことに積極的に挑戦する▽行動し発言する―と呼び掛け「自分の仕事に情熱を注いで、新たな挑戦の場をつかんでいってください」と歓迎した。
新入社員代表の長谷川直人さん(22)は「温かい励ましの言葉を頂いて、決意も新たに身が引き締まる思い。まだ右も左も分からない状態ではありますが、一刻も早く株式会社キナンの一員となれるよう最大限の努力をしていきます」と決意を述べた。
最後は同グループの経営理念を唱和し、同じく新入社員の前田大志さん(22)が「やるぞ!」のコールで士気を高めていた。
(2022年4月2日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20220402090201.jpg)
「きほっこ」の児童が受講 (紀宝町 )
紀宝町の放課後児童クラブ「きほっこ」の新3~6年生児童9人が参加した「ふくし」講座が3月31日、町福祉センターであった。児童たちは福祉と認知症への理解を深め、認知症サポーターの証しである「オレンジリング」と「認知症キッズサポーター」を受け取った。
毎年、春休みに町社会福祉協議会が開催する「ボランティアスクール」が今年は中止になったことから、きほっこの児童を対象に実施した。
町社協の名取雅博さん、須川美己さんが講師。名取さんは「福と祉には『幸せ』という意味があり、福祉は普段の暮らしを幸せにすること」と説明した。
「辛(つら)いことがあっても何か一つ足せば幸せになる」と話し「その一つをみんなで考え、実行しよう」と呼び掛けた。
須川さんは認知症の原因や特徴などを説明し「目を合わせ笑顔で話して」とアドバイス。▽驚かせない▽急がせない▽心を傷つけない―の三つを心掛けてほしいとした。
講話後、児童たちは2人一組で車椅子を体験。操作方法を学び、屋外で段差や砂利道を通った児童は「初めて乗った。ささいな段差も1人で越えられないことが分かった」と話していた。
(2022年4月2日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20220402050101.jpg)
![](../../dbm/imgdb/img200/20220402050102.jpg)