熊野地方を舞台に6月1日(木)から4日(日)までの4日間、「第19回TOUR・de・熊野(ツール・ド・くまの)」が開催される。NPO法人SPORTS PRODUCE熊野主催、熊野新聞社など後援。
大会は1999(平成11)年に始まり、19回目。現在では「ツール・ド・北海道」、「ツアー・オブ・ジャパン」と並び国際自転車競技連合(UCI)公認の国内3大レースで、アジアツアーの一つ。国際ランキングの得点となるUCIレース(計324・1㌔)には、新宮市を拠点とする「キナンサイクリングチーム」など国内外から19チーム計112選手が出場。
同時開催される全日本実業団自転車競技連盟による「3デイズ・ロード・熊野」(計124・7㌔)、一般参加の市民レース「黒潮ロードレース」(計98・4㌔)のレースを含めると、約350人が出場する。
1日は、新宮市の市田川沿いでタイムトライアル。2日(金)の第1ステージは同市熊野川町の赤木川清流コース。3日(土)の第2ステージは三重県熊野市~御浜町の熊野山岳コース。4日の第3ステージは太地町の太地半島周回コース。2、3日には、UCIレース出場チームによるパレードも行われる。
開催にあたり角口賀敏実行委員長は地域の人たちの協力と支援に感謝し「自転車ブームというか、和歌山県にもサイクリングを含めて非常に力を入れていただいております。ツール・ド・熊野を通して、これからもいろんな形で地域の皆さんに、もっともっとブームが拡大していければと思っております」と話した。
今年のレースクイーンは、宅坊あやねさん(24)と奥野千奈津さん(20)の2人で、ともに新宮市出身で紀宝町在住。
宅坊さんは「国内3大レースの一つが地元で開催されていることを誇りに思うと同時に、地域の魅力を少しでも多く知ってもらいたい」、奥野さんは「田舎のまちで4日間開催されるので、多くの人に自然の魅力や空気の良さなど、いろんなところを見たり感じたりしてもらいたい」と話した。
今年も、恒例のフォトコンテストやインターネット中継も予定されている。
(2017年5月26日付紙面より)
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「新宮・勝浦100年の輝き」講演会 (ユーアイ会 )
新宮市井の沢のユーアイホテルに商品を納入する業者でつくる新宮ユーアイ会(杉本義和会長)と勝浦ユーアイ会(谷口拓也会長)は20日、講師に同市在住の郷土史家の中瀬古友夫さんを招き、講演会「新宮・勝浦100年の輝き」を同ホテルで開催した。
両ユーアイ会では地域に利益を還元するため、年に一度講演会などを催している。杉本会長は開会で「地域の歴史を知る講演の内容が、皆さんの知識の一つとしてお役に立てば」とあいさつした。
中瀬古さんは熊野地方の貴重な絵はがきや絵地図を収集しており、新宮市や那智勝浦町の学校や団体などで講演会を開いている。今回は新宮、勝浦の二つの町の明治から昭和に至る年表に、それぞれの町の様子を伝える絵はがきを配した資料を作成して講演した。
1913(大正2)年の新宮鉄道開通により、新宮から鉄路で勝浦まで木材を運んだ様子や熊野川のプロペラ船が誕生した経緯などを解説。鉄道の開通で人の往来が活発になり、海水浴の習慣が無かった新宮の人が三輪崎や宇久井の海水浴場に行くようになるなど交通の発達が生活の変化をもたらした。プロペラ船の就航により、勝浦で捕れたサンマを一日のうちに熊野川沿いの村々に届けることができ、十津川の人々の栄養改善になったという話も聞いたという。
中瀬古さんは「これまで勝浦、新宮でそれぞれに分けて講演してきたが、二つの町の年表を並べてみていくと互いが緊密に関係し合い、影響し合いながら、車の両輪のように発展してきた様子が分かってきた」と話した。
(2017年5月26日付紙面より)
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身体障害者連盟定期総会で (串本町 )
串本町身体障害者連盟(中野實会長、会員44人)の定期総会が21日、同町串本にある地域保健福祉センターで開かれた。任期満了に伴う役員改選で中野實会長(留任)ら新役員を選出。審議に先立って来賓同席した清野武志副町長に社会的障壁の解消を求める要望書を提出した。
開会にあたり中野会長は、前年度から施工された障害者差別解消法により地方自治体に社会的障壁に対する合理的配慮が義務化された点を振り返り、「障がい者の自立と共生社会実現のための具体的な取り組みを求めなければならない」として同連盟の取り組みへの協力を呼び掛けた。
来賓として清野副町長と堀登世・同町社会福祉協議会会長が同席し、代表して清野副町長は町職員時代に立ち上げに関わった自宅介護支援や福祉タクシーの制度について意見を聞き拡充したい考えを伝えつつ、田嶋勝正町長のメッセージを代読した。
議事に先立って町への要望があり、中野会長は六つある事項の中でも特に平成25、27年度にも掲げた▽国道42号潮岬西口~東口間歩道の環境整備▽公共施設(文化センターと町立体育館)のトイレ整備―を口頭で強調して要望書を提出。清野副町長は▽歩道は国に引き続き要望する▽トイレは担当課に指示し早急に取り組む―と述べて受け取った。
議事では事業関係諸議案を審議し承認。本年度は同連盟独自のグラウンドゴルフ大会を秋に開くことを出席会員31人で確認した。役員改選では中野会長、川嶋七郎副会長、平松節子副会長の3役を留任とし、他に理事6人を置くことを決めた。
要望事項は上記2点と▽JR串本駅へのエレベーター設置(障がい者と高齢者の利用の観点から)▽コミュニティバスの車いす用リフト付き車種の停留所の増設▽公的機関への手話通訳者の配置や聴覚障がい者の緊急時連絡手段の構築など▽災害時要支援者に対する個別避難計画の早急の作成や福祉避難所との協定状況の周知など―となっている。
(2017年5月26日付紙面より)
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三輪崎鈴島でチゴガニ
新宮市三輪崎の鈴島で引き潮時、無数のチゴガニ(稚児蟹)たちが巣穴から出て、一斉にハサミを上げ下げしている=写真。ユーモラスな動きは、万歳やダンスをしているようにも見え、訪れる人たちを楽しませている。
6~8月の繁殖期を中心に行う「ウエービング」と呼ばれる行動。時折、隣の個体に近づいたり、離れたりしながら白色の両はさみを波打つように振っている。雄が行う求愛行動、他の個体に対する威嚇行動など諸説あるが、理由ははっきりと分かっていないという。
甲幅1㌢ほどのチゴガニは東京湾から九州、朝鮮半島などの干潟に生息する。背中は茶色で、腹側は水色。
(2017年5月26日付紙面より)
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「生命の駅伝」出発式 (新宮市 )
がんと闘う人を励まし、研究を支援する目的で行われている「第23回生命(いのち)の駅伝」の出発式が19日、新宮市立光洋中学校(宮本雅史校長、生徒210人)であった。「EKIDEN for LIFEの会」(太田正隆会長)主催。生徒の中から希望者約150人が約1㌔を伴走した。
出発式で生徒会長の小谷颯志君(3年)が生徒らの募金への協力に感謝し「光洋中生徒会としては、これからも生命の駅伝に協力していきたい」とあいさつ。募金を生命の駅伝実行委員会の上村眞由さんに手渡した。
事務局の北出恭子さんは「私も胃がんで胃を摘出しました。早期発見で今またボランティアに参加させてもらっていることをすごくうれしく思います」と述べ、家族にも検診を勧めるよう呼び掛けた。
駅伝は、がん研究資金を募るためにカナダ人の義足ランナー、テリー・フォックスが「希望のマラソン」として143日かけて5373㌔走ったことにちなむ。95年に「テリーフォックスラン日本」として開始した。活動を通じ、三重県にがん医療センターを設立することを目標としている。
ランナーは中学校をスタートし、東牟婁振興局や新宮市役所など回りながら熊野市役所まで走った。
(2017年5月20日付紙面より)
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若者の政治参加意識の向上を目的に、新宮市神倉の県立新宮高校(畑伸憲校長)で18日、和歌山県議会議員と高校生との意見交換会が初めて開かれた。議員5人と高校生15人が参加し、議会に関する質問や「地域と高校生徒のふれあい」をテーマに話し合った。
公職選挙法の改正で選挙権年齢が18歳以上に引き下げられたことを受け、若者の率直な意見を聞き取る場をつくり、政治参加意識を高めようと開いた。今年3月に亡くなった故・浅井修一郎・県議会議長が発案。議会改革の一環として企画され、「議会改革検討委員会」で検討されてきた。
本年度は試行として同県等委員会メンバーを参加者とし、この日は服部一・県議会副議長、長坂隆司議員、山本茂博議員、多田純一議員、森礼子議員が参加。新宮高校からは生徒会を中心に1年生から3年生までの有志メンバーらが集まった。
服部副議長がコーディネーターを務め、意見交換では生徒らから議会への疑問や高速道路、県の理想像、議員を志したきっかけなどへの質問があった。「地域の子どもや高齢者と高校生が関わる機会をどのように持てばよいか」という問い掛けには、「ボランティアや個人活動、慰問活動など、自分から出掛けていき、得意なことを生かして自ら動く」「市や自治体が実施する避難訓練や祭りなどの行事に積極的に参加する。地域の行事では若い力が求められている」とアドバイスを送った。
議員からは高校生に「住んでいる所を将来どんなふるさとにしていきたいか」「選挙権を与えられた際の投票の基準」「自分自身、ここは人に負けないという自信があるものは」「反抗期はあったか」などの質問があり、生徒らは自分の率直な意見を伝えていた。
意見交換会で気付いたことを聞かれた生徒は「もう少し個別に話したり、自由な形で話せるようにしたらもっといいと思う」などと提案する場面もあった。
服部副議長は「意見を活発に出してくれ、反応も良かった。生徒が意見を出しやすいよう、今後の会の在り方をもう少し検討する必要を感じました。感じている、思っていることが伝わったと思う。関心を持ってくれてありがたい」。
生徒会長の藏本梨奈さん(3年)は「緊張しましたが、お互いの意見を話し、私たちのためにもなりました。今後、生徒会を通じ学校内の生徒の意見を出し合い、新宮のために何かできないかという働き掛けができればいいなと思いました」と感想を語り「政治を身近に感じました。話す場がもともと少なかったので、今回の場で距離が縮まり、自分たちの意見も反映してもらえるんだなと感じました。選挙にも行きます」と述べた。
畑校長は「生徒たちは少し緊張していましたが、議員たちから地域貢献の大切さなどを聞き、社会に接するいいきっかけになったと思います。社会で活躍する大人と話をすることで、自分の意見を話すいい機会になったと思います」と話していた。
(2017年5月20日付紙面より)
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ジオガイドら通夜島調査 (串本町 )
串本町須江沖にある通夜島で18日に地域資源調査があり、南紀熊野ジオパークガイドら18人が地質と植生の2面から島一帯の特色を探った。
通夜島は神功皇后と応神天皇の一行が一夜を明かしたと伝えられ、その故事をなぞらえる水門(みなと)神社祭礼「水門祭」の旧御旅所だったことで知られる。旧大島村から旧串本町、現串本町へと公有地として受け継がれ、民間事業者に貸し出され熱帯植物の栽培地となっていた時期もあったが2003(平成15)年に明け渡され、現在は無人島になっている。
地域資源としては北岸区域13・7㌶が2005(平成17)年にラムサール条約登録湿地に認定されているが、この日の調査はジオパークの観点から魅力を発掘するのが狙い。和歌山東漁業協同組合須江支所の通夜島活用への期待も踏まえて南紀熊野ジオパークガイドの会南エリア(芝崎浩子代表)が計画し、当日はガイドや南紀熊野ジオパーク推進協議会学術専門委員の中屋志津男さん、県自然環境室や同町産業課、串本町観光協会や古座観光協会、リゾート大島や熊野新聞社の各関係者が参加した。
資料調査はしたが上陸は初めてという中屋さんは▽地質的に熊野カルデラ由来と考えらえる火砕流の造形(流紋岩質火砕岩層)が見られる▽地形的に島上部が平地「海岸段丘」になっている―といった二つの特色があると参加者に事前解説し、前半はその象徴となる場所を観察した。
先だって12日に大辺路刈開き隊や同町地域おこし協力隊、環境省やリゾート大島が刈り開いたルートに沿って移動し、その道中には往時の作業小屋や祠(ほこら)も複数点在。上陸地点で地質的な特色、その反対側の浜で地形的特色を観察し、後者では目の前に広がる波食棚や海食台といった平たい海岸が隆起して海岸段丘ができるという大地の営みを、各地形の実物を見ながら感じられるといった魅力の発見があった。
昼食休憩後は既存のスダジイや熱帯植物と栽培管理を離れて野生化したワシントンヤシなどさまざまなヤシ類などで覆われた島内を巡り、眺望に秀でた岩棚などを確かめた。
南紀熊野ジオパークガイドの会の上野一夫会長は「串本には平見と呼ばれる場所が多いが、これらは海岸段丘を意味する。陸繋(りくけい)島も含めてそのような地形がよくわかる岩棚も発見の一つだった。中屋先生が話された特色も含めた今日の収穫を生かし、通夜島を訪れるツアーを年に何回か計画していければと思う」とこの日の成果を振り返った。
(2017年5月20日付紙面より)
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地震から命守る減災セミナー (太地町 )
太地町の一級建築士事務所「熊野くらし工房」の森岡茂夫さんは17日、同町公民館で第2回減災セミナー「地震から命を守る」を開いた。日本建築家協会の災害対策委員として活動した森岡さんは、全国の被災地で得た知識と経験を町民の防災に役立ててもらおうとセミナーを企画し、今年3月にスタートさせた。2回目は「命を守る『倒さない・燃やさない・逃げ切る』」がテーマ。
南海トラフの巨大地震、東海・東南海・南海3連動地震の国の被害想定を挙げて講演を進めた。南海トラフ巨大地震の死者想定は32万3000人にも上り、「死者率」は南海トラフで74%、3連動地震で47%といずれも太地町が第1位となっている数字を示した。森岡さんは「この通りだと私のふるさとは消滅してしまう。対策を」と語り、家屋の倒壊、家具の転倒などを防ぐ「倒さない」、火災の発生を防ぐ「燃やさない」、津波から「逃げ切る」の三つのキーワードを掲げて防災対策を呼び掛けた。
電気が復旧し、倒壊家屋に通電した際に発生する「通電火災」の防止には建築家協会が考案した感電ブレーカーを紹介。ガスコンロは2008年に法制化された安全センサーを説明した。受講者に帰宅後に各家庭でセンサーが付いているかどうか確認を呼び掛け、古い家屋が多い同町では社会福祉協議会などと連携しての安全チェックを提案した。
森岡さんは「国の想定を最後まで読むと、しっかり対応すれば被害は5分の1になると書かれている。対策を積み重ねれば被害は小さくできる。みんなで知恵を合わせて未来を守ろう」と呼び掛けた。
20日は同会場で午後1時30分から同4時30分まで「津波からの逃げ地図づくりマスター講座」を開催する。問い合わせは同事務所(電話0735・29・7986)まで。
(2017年5月20日付紙面より)
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深刻化している鳥獣被害を防ごうと那智勝浦町は平成28年度から鳥獣害対策専属の地域おこし協力隊を結成し、今年度は隊員2人が町内各所で対策に取り組んでいる。
町内に有害駆除を行える猟師は80人ほどいるが、人数は横ばい傾向で高齢化も進んでいる。このため、同町では28年度に協力隊3人分を予算化。同年10月に大阪府大阪市出身の髙嶋淳さん(41)を採用し、今年4月から神奈川県横浜市出身の山中慶太さん(41)を迎え、現在は2人体制で支援にあたっている。
活動は被害の把握や現場の対策、広報を主にしている。農家や区長から電話を受け、被害場所と情報などを記録して対策やアドバイスをし、状況を整理した資料作り、メールや回覧板を通して情報発信している。
鳥獣の生息数の調査にも取り組んでいる。宇久井地区の狗子ノ川ではサルの被害が多く、大型のおりを設置し、発信器の取り付けや駆除を進めてく計画だ。
猟友会や鳥獣被害防止対策協議会とも協力し、実地研修や狩猟免許の取得なども進めている。
髙嶋さんは「10年ほど世界100カ国を訪れ、日本を徒歩で旅した中で、食べ物と人のつながりの大切さ、日本の過疎と獣害問題を知りました。都会の価値観だと獣害が身近ではない。安心して農作物を育て、安定的に作物を供給できる環境をつくり、人間と動物双方の暮らしを守れたら」。
山中さんは「知人を通じて町に訪れているうちに、ここで暮らしたいと思うようになりました。獣害は駆除がメインだと思っていたが、未然に防ぐことが本質。活動の上で住民との触れ合いも大切だと改めて思います」と支援活動への意気込みを語った。
(2017年5月19日付紙面より)
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補陀洛山寺の「春まつり」 (那智勝浦町 )
那智勝浦町浜ノ宮の補陀洛山寺(高木亮享住職)は17日、「春まつり」を営んだ。信徒ら約50人が参列し、護摩祈とうや追善供養を営んだ。
本堂では、国の重要文化財に指定されている本尊「三貌(さんぼう)十一面千手千眼観世音菩薩」が開帳され、高木住職が読経した。護摩たきもあり、信徒らが願いをつづった護摩木を炎が立ちのぼる護摩壇にくべた。寺の裏山にある渡海上人の供養塔前では、追善供養が行われ、極楽浄土を目指した渡海上人の功績と意志をしのんだ。
高木住職は「年3回御本尊を開帳しているので、時間のある人はお会いしに来ていただければ」とあいさつした。
追善供養を終えて青岸渡寺の僧侶・田中亮樹さん(36)は「自分の命を投げ出してでも先人たちは極楽浄土を目指した。その志と功績を胸に、世のため人のため気を引き締めて精進していきたい」と話した。
同寺は、補陀落渡海の信仰とその出発点で知られる。この地から多くの人が極楽浄土を求めて渡海した。その回数は諸説あり、818年から1722年までに25回や28回ともいわれる。
本尊は、毎年1月27日の立春大護摩供星祭、5月17日の春まつり、7月10日の土用護摩供と先祖供養で開帳される。
(2017年5月19日付紙面より)
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新宮市が2千部作成
訪新外国人いらっしゃい商店街づくり推進協議会(会長・丹羽生新宮市観光協会長)はこのほど、「新宮うまいもんお食事処マップ」の英語版「SHINGU Gourmet Restaurant Map」を2000部作成した=写真。観光施設などに置いている。
同お食事処マップの日本語版は、新宮市料理飲食業組合、新宮商工会議所、新宮市観光協会、新宮市で組織する「新宮うまいもん見っけ実行委員会」が平成26年度から作成している。それぞれの店舗の位置、種類、営業案内のほか、ホテルやタクシーの電話番号案内、新宮市への交通アクセスなどを掲載している。
英語版では、外国人観光客に市内を周遊しながら食を楽しんでもらおうと、熊野速玉大社と神倉神社の案内も写真入りで掲載している。
(2017年5月19日付紙面より)
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保健福祉セで民児協総会 (古座川町 )
古座川町民生委員児童委員協議会(山口美和子会長、会員24人)が17日、同町川口にある保健福祉センターで総会を開いた。本年度は同委員制度創設100周年の節目。3000人規模で開かれる周年記念事業和歌山大会参加を研修に充てることを決めるなどした。
同委員は住民の立場で生活の相談に応じ必要な公的支援とのつなぎ役を果たすボランティアとして、厚生労働大臣が市区町村内の地域単位で委嘱している。任期は3年。同町内の委員定数は25だが一部地区で欠員があり、同日現在24人が委嘱を受けている。
昨年12月の一斉改選以降初となる定期総会の開会にあたり山口会長は、1917(大正6)年に岡山県で発祥した済世顧問制度やその2年後に大阪府で発祥した方面委員制度など、民生委員の原点となる制度創設の背景を振り返り、配布した関係資料を一読して民生委員の存在意義を振り返るよう推奨。町内各地における児童の登下校の見守り活動やふれあいいきいきサロン運営協力、施設入所者家族の送迎など福祉の増進につながる会員の地域貢献をたたえ、引き続きの努力を願うなどした。
来賓の西前啓市町長は西武彦健康福祉課長と共に開会に同席。高齢化が進む一方で支える側の人材確保が厳しくなっている状況に触れ、その要因である人材一人あたりの負担増大を十分な数の人材確保で改めたいという考えを伝えつつ向こう3年間の地域福祉に対する力添えを求め、山口会長は創設100年記念応援ピンバッチを西前町長に贈り連帯を強めた。
続く議事では、前年度と本年度の事業関係諸議案を審議し承認。本年度事業計画の中で、同大会参加を本年度の研修に充てることを決めた。
この日は総会後に研修会もあり、同町高齢者相談センター(=地域包括支援センター)の認知症サポーターキャラバンメイト3人による同サポーター養成講座を受講した。昼食を経て午後はオークワ古座川店前でチラシを配り、同委員制度の地域へのアピールにも取り組んだ。
(2017年5月19日付紙面より)
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「にっぽん丸」が入港 (新宮市 )
大型客船「にっぽん丸」(全長166・6㍍、2万2472㌧)が17日午前9時ごろ、新宮市の新宮港に入港した。福岡県の博多港から乗船してきた観光客305人は、バスやタクシーに乗り込み、熊野三山や伊勢神宮へ向かった。同日午後5時ごろ出港する。
今回のクルーズ名は「新緑の和歌山 南紀新宮クルーズ」(2泊3日)。次は博多港。歓迎セレモニーで田岡実千年市長は「熊野は古来、よみがえりの地として多くの人が訪れている聖地。今でも多くの観光客が訪れています。今日一日、熊野の自然と歴史、文化を堪能してください」とあいさつし、二宮悟志船長らに花束を贈呈した。
岸壁では平安衣装の女性らによる出迎え、ミカンやさんまずしなどの地元物産販売のほか、地元で採れたサトイモのコロッケの振る舞いがあった。出港時には「熊野水軍太鼓」が演奏で見送る。
■梛の木見送り隊募集
新宮市企業立地推進課は「新宮港梛(なぎ)の木見送り隊」の会員を募集している。会員特典あり。今後の入港予定は、6月2日(金)「飛鳥Ⅱ」(午前9時入港、午後5時出港)、18日(日)「ぱしふぃっくびいなす」(午前9時30分入港、午後6時出港)となっている。
問い合わせは同課(電話0735・23・3333)まで。
(2017年5月18日付紙面より)
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延命寺で鍋島摩利支天大祭 (那智勝浦町 )
那智勝浦町宇久井の鳳凰山「延命寺」(西昭嘉住職)で12日、鍋島摩利支天(なべしままりしてん)大祭が営まれた。宇久井区役員や宇久井漁業協同組合員ら約60人が参列し、海上安全や大漁満足を祈願した。
宇久井湾の西側にある鍋島に祭られている摩利支天の大祭で、毎年5月の「亥の日」に開催している。西住職によると、摩利支天はもとがインドの神で、原語のMarici(まりし)は太陽や月の光の意味があり、光線から立ち上る陽炎(かげろう)は実体がないため、自在の神通力を持っていると考えられた。イノシシにまたがり、弓矢を引いた姿で、日本では武士の守護神として、護身、隠れ身、財宝獲得、論争勝利などを祈願されてきた。宇久井では1769年に、鍋島に安置して水軍が祭ったと考えられている。その後、漁師や漁業関係者の信仰の対象となったという。
西住職は「南紀州で摩利支天を祭っているのは宇久井地区が唯一です。地域の繁栄を支えてくださっていることに参拝者一同感謝しております」と話していた。
前日に、西住職と同寺役員7人が船で鍋島に渡り、祈とうと清掃を行った。
(2017年5月18日付紙面より)
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愛好者80人が望楼の芝で (串本町 )
串本町潮岬にある望楼の芝で16日、第3回健康太極拳合同鍛錬会があり、愛好者ら約80人が芝地の一角で一丸となって実践に取り組んだ。
この鍛錬会は、同町健康太極拳協会主催、同町教育委員会後援。串本町やその近隣の愛好者が集い大自然の「気」を健康づくりに役立てる場として、年1回の頻度で開いている。
この日は前回に引き続いて同芝を会場にし、▽新宮はまゆう教室(小西ちか子師範)▽紀宝教室(柳本常盤師範、奥平信子師範)▽ピーアップシングウ▽順心の会▽なごみ▽串本教室(大澤順子師範)▽岩淵太極拳教室(浅川すま子師範)―に通う生徒の中の希望者が参加。取り組みに関心を持った流派上位の役員2人も駆け付けて鍛錬会に加わったという。
メイン講師は地元の大澤師範が務め、他師範2人が補佐。緩やかな流れの音楽に合わせ本場中国で太極拳を普及させるために形作られた型「24式太極拳」を実践。併せて大澤師範から気功の型の紹介もあり、24式とは違った太極拳の側面として習得に努めるなどした。
同鍛錬会の世話役を務める鈴木清同協会理事は「大自然の気を健康維持に役立ててくれれば何より。私たちが太極拳に取り組むのは健康づくりが目的で、この鍛錬会が薬とは違う代替療法として太極拳に取り組むことへの励みになれば」と願い、今後の同鍛錬会継続にも意欲を見せていた。
(2017年5月18日付紙面より)
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田辺市長野の長野古城梅(ごじろうめ)振興会(竹内豊代表)は16日、同市本宮町の熊野本宮大社へ収穫したばかりの梅を奉納し、業界の発展を祈願した。
古城梅は長野発祥の希少品種。実の色が美しく「青いダイヤ」と呼ばれていて、ほとんどが梅酒として消費されている。本格的な収穫は今月20日ごろから約10日間で、約350㌧の収穫を見込んでいる。
「ごじろ」に語呂を合わせ、一昨年から毎年5月16日に奉告祭が営まれている。今年は竹内代表ら会員9人のほか、田辺市やJA紀南の職員ら合計15人が参列した。
竹内代表(77)は「今年も出来栄えは良いです。今年は古城梅という名前が付けられて80年の節目。PRに力を入れていきたい」。九鬼家隆宮司は「梅はミカンとともに和歌山を代表する果物。多くの方に召し上がっていただき、業界の発展とともに生産者の方々のご安泰をお祈りいたします」と話した。
(2017年5月18日付紙面より)
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青葉杯ソフトテニス大会
女子小学生チーム「SMILE.E.T」
第61回近畿ソフトテニス選手権大会
ブックマーマに文部科学大臣賞 (太地町 )
絵本の読み聞かせや影絵などの活動を長年続けている太地町のボランティアグループ「ブックマーマおはなしの会」(和田千明代表)はこのほど、子どもの読書を推進する活動が顕著な学校や図書館、読み聞かせ団体などに贈られる文部科学大臣表彰を受けた。同会のメンバー4人は12日、同町役場を訪れ、三軒一高町長、山下雅久議長、山本真一郎副議長、宇佐川彰男教育長らに受賞を報告した。
「子どもの読書の日」(4月23日)にちなみ、東京都渋谷区にある国立オリンピック記念青少年総合センターで開催された「子どもの読書活動推進フォーラム」で表彰を受けた。
ブックマーマは2003年10月に発足。04年から小学生、05年から園児対象に読み聞かせを始めた。小学校では月2回全学年の児童対象に、太地こども園では月1回活動している。太地中学校では生徒が行う読み聞かせの指導もしている。同会が調べたところ、現在の中学2年生は小学校の6年間で158冊もの本の読み聞かせを受けたことが分かったという。影絵では、大阪市東淀川区の瑞光寺にあるクジラの骨で作られた「雪鯨(せつげい)橋」(鯨橋)の物語を手作りし、太地小が修学旅行で同寺を訪れるきっかけともなった。現在は和田代表、坂野真佐子さん、清水文さん、由谷節さんと那智勝浦町の濱口櫻さんが中心となって活動している。
和田代表は「フォーラムの事例発表会を聞いて、子どもたちの成長を願って地道に活動をしている人たちが全国にいることが分かりました。すごく刺激されました」と話し、「太地町では4カ月児健診のブックスタートで2冊の本が贈られ、3歳半の健診時にも1冊プレゼントしてくれます。活動の中で一人一人の子どもに関わった思い出があります」と語った。三軒町長らとの懇談の中で会員からは司書の配置の要望などもあった。
宇佐川教育長は「今までの苦労が実った。とても喜ばしい。太地では、ブックマーマといさな文庫が活動してくれている。これからも支援していきたい」と述べ、三軒町長は「子どもは町の宝物。次の世代を担う子どもたちのため、ボランティアで活動されてきたことが認められた。喜びでいっぱいであり、敬意を表したい」と活動をたたえた。
(2017年5月14日付紙面より)
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7月14・15日、勝浦湾で打ち上げ (那智勝浦町 )
熊野那智大社創建1700年、那智山青岸渡寺西国三十三所草創1300年を迎え、那智勝浦町では記念行事が始まっている。南紀くろしお商工会で12日、那智山奉祝記念事業実行委員会主催の「記念メッセージ花火」について第1回会議があり、関係者らが運営内容や当日の警備態勢について話し合った。
打ち上げ場所は勝浦湾内の渡ノ島埠頭(わたのしまふとう)で、7月14日(金)と15日(土)の2回。午後8時から約20分間。小雨決行。荒天の場合14日は翌日に延期、15日は中止する。両日ともに名前とメッセージを読み上げて花火15発を一発ずつ打ち上げ、スターマイン491発も用意する。
メッセージ花火は一口1万円(税込み)。文字数は80字以内。創建草創への祝い、誕生日、応援、プロポーズなど内容は自由となっている。希望者は申込書を那智勝浦観光協会ホームページからダウンロードして、必要事項を記入の上、同委員会事務局へFAXまたは持参するとよい。受付期間は今月22日(月)から6月30日(金)までで、抽選により1日15発まで。他府県からの応募も受け付ける。
問い合わせは那智山奉祝記念事業実行委員会(那智勝浦観光協会内、電話0735・52・5311、FAX0735・52・0131、ホームページhttp://www.nachikan.jp)まで。
(2017年5月14日付紙面より)
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三輪崎小5年が鯨踊り練習 (新宮市 )
新宮市立三輪崎小学校の5年生76人は12日、同校体育館で地区の伝統舞踊「鯨踊り」を学んだ。三輪崎郷土芸能保存会の濱口仁史会長指導のもと、「ヨイハ」の掛け声で元気よく練習に励んだ。
5年生は毎年、運動会で鯨踊りを披露する。5月の初めには同保存会から踊りの歴史などを学び、6年生や教員の振り付け指導も受けた。運動会当日のおはやしは、保存会が奏でる。同校では濱口会長が小学生だった50年近く前から、鯨踊りが踊られているという。
子どもたちは濱口会長から「周りの人と動きを合わせて、ヨイハの掛け声を元気に」とこつを教わり、綾棒(あやぼう)の持ち方から手の動きまでをじっくり練習した。
学級委員の山﨑昴明君は「足が疲れた。だいぶ覚えたので、本番には間に合いそう」。
同じく学級委員の宮本彩音さんは「6年生に教わったときより、よく理解できた。本番はしっかり踊れそう」と話した。
子どもたちの練習を見た濱口会長は「ほぼ初めての練習でこれだけ仕上がれば大丈夫。運動会当日が楽しみ」と上達の早さに驚いていた。
鯨踊りは、県の無形民俗文化財に指定されている。扇子を持って鯨を追い込む場面を表した「殿中踊り」と銛(もり)に見立てた綾棒で鯨を突く動きを再現する「綾踊り」の2種類がある。児童たちは綾踊りを舞う。
(2017年5月14日付紙面より)
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第28回夏季ソフトバレーボール大会
第5回トルベリーノカップキッズ大会
熊野川町で広がるサロン活動 (新宮市 )
新宮市熊野川町で地区と市社会福祉協議会が協力して実施している「ふれあいいきいきサロン」の活動が広がっている。現在は同町34地区中14地区9カ所で毎月1回程度開いており、地域の高齢者を中心に楽しい集いの場となっている。
9日には嶋津地区で豆ごはん作りがあり、参加者の畑で収穫していた豆などを使ってみんなで取り組んだ。炊きあがりを待つ間は漢字クイズや世間話で盛り上がり、お昼ごろになると「いい匂いがしてきた」とにっこり。「おいしいね」「塩加減もええわ」と口々に言い合いながら味わった。平野ミキエさん(87)は「楽しくておいしかった。サロンは楽しいから、毎月参加したい気持ちになってきます」と話していた。
サロンは地域のコミュニティーづくりや介護予防、寝たきりの防止、一人暮らしの人への見守りなどを目的に、平成17年ごろから始まった。社協職員が区長会で紹介・提案し、希望する地区に協力する形で活動してきた。平成23年の紀伊半島大水害以降、人口減少などに伴い地域のつながりを深めるためにより力を入れて取り組んでいる。
26年からは熊野川行政局内にできた熊野川地域包括支援センター職員と一緒に、実施する地区を拡大。今では▽上長井・西・谷口▽大山▽鎌塚・滝本▽赤木▽日足・相須・椋井▽志古▽九重・四瀧▽嶋津▽篠尾―で開いており、10日には相須地区で新たに開かれた。
平均参加者数は6人~20人。かるたやレクリエーション、カラオケ、グラウンドゴルフ、健康講話などをはじめ、地域の食材を使った料理、干し柿やかご作り、季節ならではのメニューも。住民らがやってみたいことを自分たちで考えて、主体的に取り組むため、年々個性豊かになってきている。人数や頻度、開催場所などの関係で毎月1回のサロンを実施できない地区でも、クリスマス会や地区の敬老会など年に数回の催しに市社協も協力し、地域に合わせた活動を一緒になって行う。
人口が少ないからこそ、さまざまなつながりや協力が大切となってくる同町。サロンだけでなく、地域住民が主体となった取り組みに社協や行政が関わることで、官民一体、協働で事業を行え、それにより、さらにつながりが広がっていく。
市社協熊野川ステーションの大江真季さんは「地域とのつながりがあってできること。ありがたいです。みんなが楽しんでくれており、一緒に参加させてもらっている私自身も楽しませていただいています」。
地域とつながることで課題が見え、解決に向けた取り組みも行える。「互いの強みを生かし、知恵と力を出し合っていきたい。地域のつながりを大切に、信頼関係を築き、より良い地域に向けて一緒に歩んでいきたいです」と話していた。
(2017年5月11日付紙面より)
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花火大会の第1回実行委員会 (那智勝浦町 )
那智勝浦町花火大会の実行委員会(委員23団体)は9日、今年度第1回の会合を同町役場で開き、花火大会の開催日を例年通り8月11日(金・祝)に決めた。
花火大会は平成19年に町民手作りの大会として復活し、夏の恒例行事となっている。今年も実施に向けて準備が始まった。日程は、雨天時は12日(土)、21日(月)、22日(火)と順延。予算は昨年より9万9500円多い、1446万2000円。花火打ち上げ費用864万円と花火業者は昨年と同じ。収入は広告費、追善供養寄付が40万円減の見込みで他は前年度並みとなっている。町補助金は300万円。
植地篤延副町長は「わが町の一大イベントとして、例年同様に子どもから高齢者までが楽しめる大会に」と呼び掛けた。委員らは、追善供養寄付の予算減額や、昨年度は利用者の少なかったバスの借り上げについて話し合った。
同実行委員会の会長は区長連合会の会長が務めており、役員選任で区長連合会会長の大田政信さんが再任された。30日(火)に区長連合会の総会が予定されており、役員改変の場合は新会長が同実行委員会の会長を務めることになる。
(2017年5月11日付紙面より)
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姫ひじき新物加工始まる (串本町 )
串本町姫の特産品「姫ひじき」の新物加工がこのほど始まった。姫ひじき生産組合(堀喜代子会長)は需要に応えるため4月18日以降、収穫時期の合間を縫う形で断続的に生産を重ねている状況で、収穫が一段落する今月下旬から本格的に加工に専念するという。
姫産ヒジキは古くから茎が太く柔らかくておいしいと定評があり、その加工品「姫ひじき」は1976(昭和51)年、旧西向漁業協同組合婦人部が地元に伝わる製法で生産を始めた。1985(昭和60)年に同組合が設立されてから今日まで生産が続いている。
直径1㍍強の鉄釜で天日干しした姫産ヒジキ60㌔をじっくりと炊き上げ、再び天日干しするのが同組合の加工方法。仕上がった乾燥ヒジキを選別して袋詰めし「姫ひじき」として出荷している。
今季の姫産ヒジキの収量は約4・7㌧(乾燥重量)で、昨年よりわずかに少ないがほぼ例年並み。今年はゴールデンウイークに向けた予約が相次ぎ、加工できる姫産ヒジキの在庫がなかったため一足早く新物の加工を始めた。加工作業は天日干しに適した気象条件を見越して進めていて、今年は10月いっぱいまで続く見込みだという。
(2017年5月11日付紙面より)
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新宮市三輪崎の海岸で
新宮市三輪崎の海岸で9日、アワビなどの漁が口開け(解禁)となった。この日を待ちわびた三輪崎漁業協同組合員たちがウエットスーツ姿で船や磯から素潜りを繰り返し、海中の岩に張り付いたアワビを採捕した。漁は8月下旬まで続く。
例年は4月中旬に口開けとなっているが、今年は熊野川の濁水の影響で視界が悪く潜れない日が続いたことなどから、1カ月近く遅くなった。海の深くまで潜って貝などを採る人は「あま」と呼ばれるが、女性は「海女」、男性は「海士」と漢字で書く。潜らないで浅瀬で採る人は「あさりど」と呼ばれる。口開けは「あさりど」に合わせ、波の静かな日にしている。
頭に「磯メガネ」、岩から貝をはがす「磯ノミ」と採った貝などを入れた網袋を手に海からあがってきた「あさりど」の女性たちは「数はあったよ。大きいのもようけ採れた」。「密漁された跡みたいな石もあったね」などと話していた。
4年前に大阪からUターンしたという竹内覚さん(69)=同市三輪崎=は昨年から「あさりど」として貝を採っている。「母親もあまで、弟もあまやからね。面白いよ」と話していた。
(2017年5月11日付紙面より)
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