ニュースアーカイブ|ARCHIVES
アーカイブ検索で表示されるグレーのリンクのない記事については、熊野新聞紙面をご覧ください。
ご購読のお申し込み
過去2年分の熊野新聞は、
SHIMBUN ONLiNE
でご購読頂けます。
新聞オンライン(電子新聞)
カレンダー検索:75件の記事がありました
【検索ステータス】 
2020年04月22日
1 休校中の子どもに昼食を
 無償で自宅へ弁当配達  (太地町 )

 太地町は21日、町独自の取り組みとして、新型コロナウイルスの影響で休校となった町立太地こども園、太地小・中学校の園児や児童、生徒らに弁当を配達するサービスを開始した。配布は5月1日(金)まで。休校期間中の平日に、子どもたちに手作りの昼食が届けられる。

  □     □

■弁当配達の目的



 同町教育委員会によると、配達サービスは休校中の子どもたちに栄養のある昼食を提供するとともに、保護者らの負担軽減を目的としたもの。17日に関係者が集まり決定。その後、関係者らは期間中に弁当が不必要な日があるかや、自宅以外の待機場所などを確認した。

  □     □

■調理や配達時の注意



 調理は普段から子どもたちに給食を作っている調理員と栄養士が町地域福祉センター梛において実施。栄養バランスの取れた、慣れ親しんだ味の弁当をこども園、小・中学校の教職員が自宅まで届ける。弁当は子どもたちや教職員の分合わせておよそ200食作られるという。

 配達の際はウイルスの感染拡大防止や食中毒予防の観点から「安全性の厳重チェック」「弁当をビニール袋で包む」「届け先では長居せず、必要最低限のコミュニケーションのみ」などを徹底するという。

  □     □

■太地町の思い



 宇佐川彰男教育長は弁当配達について「無償での配達をすぐに実現できたのは町がこども園と小・中学校の給食を無償化にしていたからこそ。そして指導主事や協力してくれる教職員の皆さまのおかげ。感謝しています。町としては、子どもたちには賢くて丈夫で思いやりのある人物に育ってほしいと考えている」。

 自宅待機する子どもたちについては「各校で出されている課題に取り組み、読書習慣をつけるなど有意義に過ごしてほしい。そのための援助として昼食を提供したい」と語った。

(2020年4月22日付紙面より)

手作りの弁当を配達するため作業を進める教職員ら=21日、太地町公民館
栄養のバランスが整った手作り弁当
2020年04月22日
2 健康観察アプリを無償提供
 体調管理の重要性鑑み  (県立医科大学など有志一同 )

 和歌山県立医科大学情報基盤センターや京都大学、㈱ヘルステック研究所などの有志一同がこのほど、新型コロナウイルス感染症の健康観察を記録できるアプリ「健康日記」を開発。無償提供を行っている。

 このアプリは、発熱やせきなどの風邪症状や、新型コロナ流行地域や濃厚接触者、感染のリスクがある人の健康観察に活用されており、和歌山市保健所では市内で発生したクラスター(感染者集団)に対する健康観察に利用されているほか、複数の大学で活用が始まっている。

 感染者の出ていない東牟婁、南牟婁地方においての利用実績はないが、登録されたデータは学校や会社、自治体にワンクリックでCSV形式でメール送信することができ、蓄積されたデータを個人で振り返ることも可能。記録可能項目は▽体温▽症状▽薬の服用▽検査の有無・結果―の4項目。

 新型コロナに関わる学生や教職員、職員らの健康状態を一括管理することができ、個人単位では自身の日々の体温や症状などの健康状態を一元管理し、必要な相手先に必要な期間の情報を選択して共有することができる。

 保健所での健康フォローアップで3月から継続的な利用実績があり、活用例としては「発熱・せきなどの風邪症状を生じた場合の健康管理(症状がなくなるまでの経過観察、公欠や公休管理への活用)」や「イベントなどへの参加後の健康管理(潜伏期間である14日間の観察)」など。

 アプリ利用に当たっては、アプリストアで「健康日記」と検索してインストールする必要がある。また、管理者はヘルステック研究所の新型コロナの健康観察アプリページ(https://www.htech-lab.co.jp/covid19)を開き、連絡フォームから申し込んだ上で管理者パックをダウンロード。送信先メールアドレスを対象者に周知する流れとなる。

 また、アプリでは日々の歩数や体重、血圧、血糖なども入力でき、自発的な健康状態の記録や把握にも活用可能。詳細は前述の健康観察アプリページで確認を。

(2020年4月22日付紙面より)

健康フォローアップ特設ページ(新型コロナ健康観察ページ)
アプリ内に記録されたコロナ関連情報は、図のような形式のCSVでメール送付可能
2020年04月22日
3 「疫病はやりし時あらば」
 アマビエステッカー  (熊野速玉大社 )

 新宮市の熊野速玉大社(上野顯宮司)の境内授与所で疫病退散祈願の「アマビエ」ステッカー=写真②=が販売されている。同大社が依頼し、熊野川町の芸術家・平野薫禮(ひらの・ぐれ)さんが作成したもの。新型コロナウイルスの災禍が去り、平穏な暮らしが戻るよう祈りを込めた。

 アマビエとは江戸時代の肥後国(現在の熊本県)に現れたとされる伝説上の生き物。夜ごと海中に光る物が現れ、正体を確かめに行くと「我は海中深く住むアマビエと申す。当年より六年は諸国で豊作が続くが、疫病もまたはやるゆえ、我の姿を描き早々人々に見せよ」との予言を残し、海に帰って行ったという。

 新型コロナの感染拡大に伴い会員制交流サイト(SNS)でイラストが投稿されるようになり、話題を呼んでいる。

 上野宮司は「熊本県も熊野神社の多い所。姿は諸説あるが、海から来たというところから魚の姿で、光り輝くという記述から優美なソデフリウオをモデルにした。新型コロナの終息を祈っています」と語った。

(2020年4月22日付紙面より)

ステッカーを持つ上野顯宮司=新宮市の熊野速玉大社

2020年04月22日
4 頂く生命の尊さ胸に刻む
 山の光工房で鳥獣などを供養  (古座川町 )

 古座川町月野瀬にある同町鳥獣食肉処理加工施設「KOZAGAWA GIBIER 山の光工房」で20日、供養祭があり関係者14人が生活に供した動物の冥福を祈るなどした。

 同施設が開所した平成27年2月、自然から頂く生命の尊さを忘れないため、敷地の南側に町内で供した諸々の動物を弔う鳥獣類・畜類・魚類供養塔を建立。以来年1回の頻度で法要を営み、供した生命への感謝を交えてその尊さを胸に刻む節目をつけている。

 前年度は諸事情で機を逸して営めなかったため、今回は約2年ぶりの実施となる。高池にある龍谷山霊巌寺の小原征雄住職を迎え、西前啓市町長を筆頭に関係者14人が新型コロナウイルス対策を取りながら参列。小原住職が般若心経を唱えた後、順次手にした線香を同碑に手向けて合掌し、感謝と冥福の祈りを注いだ。

 役場地域振興課の集計による前年度の有害駆除報告匹数は▽シカ1160匹▽イノシシ78匹▽サル126匹▽タヌキ21匹▽アライグマ17匹▽アナグマ8匹▽ハクビシン3匹。うちシカ375匹とイノシシ37匹を同施設で引き受けた。同施設は一定の条件を定めて町外近隣からも引き受けていて、前年度はシカ492匹、イノシシ120匹、計612匹を処理加工した。

 同施設は現在、通称を前面に押し出し持ち味を生かした販路開拓を進めていて、精肉「古座川ジビエ」や企業・法人限定の最高ランク精肉「古座川清流鹿 金もみじ」、加工肉「こころうたれるシリーズ」(ステーキ〈鹿肉〉、コロッケ〈イノシシ肉〉、ハンバーグ〈同〉、焼き肉〈同〉)やサラダジビエ「ビュートミートシリーズ」(スタンダードとプレミアムの2種)といった商材を提供。本年度から地域おこし協力隊としてドイツ公認の食肉マイスター資格を持つ森田裕三さん(34)が職員に加わり、さらなる開発に取り組む状況にあるという。

(2020年4月22日付紙面より)

鳥獣類・畜類・魚類供養塔に順次焼香する関係者=20日、古座川町月野瀬
2020年04月22日
5 森本達雄さんが剣道三段合格
 那智勝浦剣友会に所属  (伝達式 )
2020年04月22日
6 御浜町長からのお願い  新型コロナウイルスに関し  
2020年04月22日
7 町内18事業所にマスク寄贈  備蓄分1万2500枚を  (紀宝町社協 )
2020年04月22日
8 手作りケーキ、テークアウトで  Cafe de アプローチ  (紀宝町 )
2020年04月22日
9 市長が市民へ呼び掛け  新宮市防災行政放送  
2020年04月22日
10 令和4年春に開通へ  国道42号田辺西バイパス  
2020年04月22日
11 孫の成長願い泳ぐこいのぼり  那智勝浦町市屋、引地さん宅  
2020年04月22日
12 アキグミが銀色に輝く  宇久井ビジターで花が満開に  (那智勝浦町 )
2020年04月22日
13 中央公民館など使用停止  図書室は利用制限で対応  (古座川町 )
2020年04月22日
14 社会教育施設の利用停止  図書館は貸出返却のみ可  (串本町 )
2020年04月22日
15 福祉用途でマスクを寄贈  古座のCORVETTE  (串本町 )
2020年04月22日
16 県立学校4校の休校決まる  新宮・東牟婁地域  (和歌山県教委 )
2020年04月22日
17 ツツジが満開間近  新宮港第二期緑地帯で  
2020年04月22日
18 お悔やみ情報
  
2020年04月19日
19 熊野大花火大会、戦後初の中止に
 新型コロナウイルスの影響で  (熊野市 )

 全国で新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、熊野市の七里御浜海岸で8月17日に開催予定だった「熊野大花火大会」の中止が決まった。戦後初の中止で、17日に市文化交流センターで会見した花火実行委員会の中平孝之委員長は「協賛者や現場の学生ボランティアなど多くの方々に協力を頂き運営してきたが、全国に緊急事態宣言が出されたことを鑑み、つらい決断をした」と語り、苦渋の選択であったことを明かした。

 政府が出した「緊急事態宣言」の対象地域が全国に拡大されるなど、新型コロナの終息が見通せないことから、近隣市町の状況や花火師の準備を踏まえ実行委員会で判断した。追善供養は例年通り8月17日に行う予定だという。

 中平委員長は「市民からも多くの問い合わせがあったが、実行委員会で協議し、異論なく全会一致で決定した。こんな形で中止となり、市民の皆さんも残念だと思う」。一方で「来年は最高の花火大会にしたい」と語った。

 大会本部長の河上敢二市長は「つらい決断をしてもらった。市としても今年の中止はやむを得ないと考え、実行委員会の判断を尊重している。ご理解とご協力をお願いしたい」と述べた。市ではホームページを含めて広報紙などで情報発信する。

 熊野大花火は初盆供養として江戸時代から始まり、300年以上の歴史と伝統を誇る。全国屈指の花火大会として知られ、昨年は熊野古道世界遺産登録15周年と令和への改元を記念する打ち上げ花火や、呼び物の海上に直径600㍍の半円を描く「三尺玉海上自爆」、フィナーレの鬼ヶ城大仕掛けなど色とりどりに夜空を覆う花火が観衆を魅了した。

 昨年は高波の影響で26日に延期となったが8万人(主催者発表)が来場した。例年、17万~18万人が訪れ、今年は20万人の観客を予想していた。

(2020年4月19日付紙面より)

今年の熊野大花火大会中止を発表する中平孝之実行委員長(左)と河上敢二市長=17日、熊野市文化交流センター
昨年の熊野大花火大会の様子
2020年04月19日
20 コロナ対策し美化取り組む
 たばこ組合新宮支部  (那智勝浦町 )

 和歌山県たばこ商業組合新宮支部(塩崎伸一支部長)は16日、那智勝浦町の体育文化会館周辺で清掃活動に取り組んだ。

会員13人はマスクを身に着け、会員同士の距離を取るなどコロナ対策をしながらごみ拾いに汗を流した。

 清掃活動は同組合女性部(大谷敏子部長)を中心にたばこのポイ捨て禁止や、未成年者の喫煙防止などの呼び掛けを目的に実施。寒さの厳しい2月と猛暑の8月を除き、年間25回ほどのペースで取り組んでいる。

 会員らはオレンジ色のそろいのユニフォームを身に着け、のぼりを掲げながら同館敷地内やその周辺の歩道などでたばこの吸い殻やさまざまなごみを拾い、町内の美化に努めた。

 大谷部長は「コロナの感染拡大を考慮し、参加者は予防対策をしています。体調が優れない方には休んでいただいた」。

 塩崎支部長は「近年、マナーも良くなっているため、町もきれいになったと思う。今後も吸い殻だけじゃなく、ほかのごみもしっかり拾ってきれいにしていきたい」と語った。

 次回の清掃は新宮市の黒潮公園を予定しているという。

(2020年4月19日付紙面より)

町の美化に努めた=16日、那智勝浦町の体育文化会館
和歌山県たばこ商業組合新宮支部の皆さん
2020年04月19日
21 好きな形や色を選んで
 王子ヶ浜小で布マスク作り  (新宮市 )

 新宮市立王子ヶ浜小学校(山本眞也校長、児童342人)で16日、布マスク作りがあった。5、6年生が自分の好きな形や布を選んでマスクを縫った。

 必要なマスク数を確保するため、2学期の内容を繰り上げて実施。家庭科の「生活を豊かにソーイング」の一環で、家庭科専科の亀井郁子教諭が教えた。

 6年1組では5時間目に四角型、プリーツ型、立体型のマスクの形や特徴を学び、6時間目に作り始めた。

 亀井教諭は「5年生は針を持つのが初めての子もおり、玉結びや波縫いからスタートした。6年生はミシンと手縫いの両方で作れたらと思っている。初めは苦手でできないと言っていた子も、縫い始めたら楽しいと言ってくれた。家族の分も縫ってほしい」と話していた。

(2020年4月19日付紙面より)

マスクを作る6年1組の児童=16日、新宮市立王子ヶ浜小学校
2020年04月19日
22 全都道府県の緊急事態宣言受け  知事が県民へ呼び掛け  (和歌山県 )
2020年04月19日
23 尾鷲市で初の新型コロナ  愛知県の大学から帰省  (三重県 )
2020年04月19日
24 車検の有効期間を伸長  全国で6月1日まで  (国土交通省 )
2020年04月19日
25 6月に新曲をリリース  ご当地アイドル「Fun×Fam」  
2020年04月19日
26 図録「離れえぬ縁」発行 開館30周年を記念し (佐藤春夫記念館)
2020年04月19日
27 みんなの安全を守るため  「鯉のぼり祭り」中止で心境語る  (フラワーツーリズム協 )
2020年04月19日
28 大型連休中の外出控えて  西田町長が町民に要請  (紀宝町 )
2020年04月19日
29 来庁者に手作りマスク  窓口にビニールカーテンも  (紀宝署 )
2020年04月19日
30 移動系デジタル無線を整備  消防団や庁舎内に配備  (紀宝町 )
2020年04月19日
31 新宮・東牟婁の小中休校  緊急事態宣言の対象地域拡大を受け  
2020年04月18日
32 国や市の経済対策に対応
 別館に経済対策室設置  (新宮市 )

 国の緊急経済対策を踏まえ、新宮市は17日、市役所別館に「新型コロナウイルス感染症経済対策室」を設置した。市民に対して国などの緊急経済対策や市独自の経済対策に関する事務を行っていくほか、税金や各補助金などの相談を受け、関係機関や課につなぐ役割も担う。

 国は7日に「新型コロナウイルス感染症緊急経済対策」を決定。それを受け、市では全庁的に迅速、的確な経済対策を講じていく必要性を鑑み、市新型コロナウイルス感染症対策本部のもとに対策室の設置を計画した。

 対策室には、馬込克彦室長(選挙管理委員会事務局長兼監査事務局長)をはじめ職員7人を配置。設置場所は別館1階の第1会議室で開設時間は午前8時30分から午後5時15分(土・日・祝日含む)。電話相談(電話0735・29・7358/直通)のほか、窓口対応も行う。

 開設に当たり、田岡実千年市長は「国などの緊急経済対策に加え、それを補完・補強するような市独自の経済対策についても早急に検討し取り組んでもらうことになる」などと訓示。

 「対策室には市民の皆さんからいろいろな相談や問い合わせがあろうかと思いますが、大変な思いをされている市民の皆さんに寄り添って、きめ細やかな対応を」と呼び掛けた。

 訓示を受け、馬込室長は「緊急事態宣言の全国拡大を受け、より身が引き締まる思い。市の経済施策も進めていけるように一丸となって取り組んでいく」。国が打ち出す経済対策の方向性を見守るとともに、申請に対して速やかに案内できる体制を整えていきたいと決意を述べた。

(2020年4月18日付紙面より)

経済対策室設置に当たり、田岡実千年市長(左)が訓示をした=17日、新宮市役所別館
2020年04月18日
33 全体の復旧は令和3年度末
 動鳴気漁港の災害復旧工事  (串本町 )

 串本町古座にある動鳴気(どめき)漁港の令和元年台風19号に伴う災害復旧工事が先月26日から着工した。東西両防波堤同時着手で、全体の復旧は今から2年後の令和3年度末になる見込みだという。

 同漁港の東西両防波堤は昨年10月11日夜半から12日未明にかけて接近する台風に伴う波の影響を特に強く受け、各所で堤体にずれが生じた。とりわけ西防波堤の先端部約70㍍は、ずれが顕著で、国道42号沿いからでも痛々しく見て取れる状態になっている。

 同町産業課は、西防波堤と東防波堤を3分割した計4つの災害復旧工事を計画。うち契約金額が5000万円を超える西防波堤と東防波堤〈その3〉の2工事について同町議会3月定例会最終日(先月25日)で、同町議会の議決に付すべき契約および財産の取得または処分に関する条例に基づく工事請負契約の締結に対する議決を求め、承認を得た。

 承認を得た2工事は翌26日から着工となったが西防波堤の契約金額は6億8970万円、東防波堤〈その3〉の契約金額は1億9470万円と膨大で、いずれも工期が令和4年3月25日までとなっている。契約金額5000万円未満の東防波堤〈その1〉と同〈その2〉の工期は令和3年3月26日までだという。

 同19号は紀伊半島南東部を通り昨年10月12日午後に最接近。その前の最大瞬間風速30㍍弱の東風にあおられた波が満潮に乗って同町東岸部に強く打ち付けた。同漁港一帯では越波も多発し国道42号古座信号交差点付近では道をまたいで居住区にまで被害をもたらした。

 少し離れた同町姫地内では護岸崩壊に伴い国道42号が約70㍍にわたり陥没などの影響を受ける被害があり、先月16日から解除日なしの終日片側交互通行規制をしながらの本復旧工事が始まった。工事期間は暫定で9月30日(水)までとし、発注者の国土交通省紀南河川国道事務所は諸事情で期間変更する場合があるとしている。

(2020年4月18日付紙面より)

堤体がずれた状態の動鳴気漁港西防波堤(手前)や東防波堤(左奥)=16日、串本町古座
2020年04月18日
34 コロナ対策でビニールカーテン
 20日から職員の分散勤務も  (紀宝町 )

 新型コロナウイルスの感染防止対策として、紀宝町役場の窓口に透明のビニールカーテンが設置された。

 窓口への来庁者と職員の飛沫(ひまつ)感染防止を目的にしたもので、役場1階の福祉課地域包括支援センターや2階の教育委員会など全課窓口に順次設置し、カウンターには透明のアクリルボードも設ける。

 また、感染した場合に備え町民生活を維持するため20日(月)から6月19日(金)まで、職員の分散勤務を行う。庁舎内の正規職員80人のうち、理事と課長を除く各課2人程度(約20人)を防災拠点施設5階の研修室とフロアに移す。各班とも2週間のローテーションとし、必要に応じて延長も検討するという。

 同町では「窓口対応などを行う職員が平常時より少なくなる場合があります。町民の皆さまにご不便をおかけする場合がありますが、感染拡大防止のため、ご理解、ご協力をお願いします。引き続き、町民の皆さまにおかれましては不要不急の外出を控えてください」と呼び掛けている。

(2020年4月18日付紙面より)

庁舎内に設置したビニールカーテン=16日、紀宝町役場
2020年04月18日
35 新型コロナについて学ぶ  県理容組合が衛生講習会  (新宮市 )
2020年04月18日
36 水平線に沈む夕日観望  朝夕両推奨の地・潮岬  (串本町 )
2020年04月18日
37 交安運動中の事故は8件  紀宝警察署管内  
2020年04月18日
38 色とりどりの花咲き誇る  紀宝町神内・矢熊名良子さん  (趣味日和 ~生活に、彩りを。~ )
2020年04月18日
39 コロナ終息を祈願し斎行 本宮大社で春の例大祭 
2020年04月18日
40 ママも子どもも笑顔になる「疲れない食育」
 【第10回】偏食改善のヒント  

 お子さんがいらっしゃるご家庭からのご相談で一番多いのが「偏食を治したい」というものです。無理やり食べさせるべきなのかどうか、悩む方も多いと思います。偏食は、3歳前後から現れるといわれています。でも、成長とともにほとんどの好き嫌いは改善されるともいわれているんです。栄養が偏るという心配も分かりますが、今は食料の種類がとっても豊富ですし、代替えはとっても簡単です。野菜が苦手であれば、ミネラルやビタミンは果物で摂取することができますし、魚が苦手でもタンパク質はお肉で取ることができます。しかしそうはいっても、栄養の面だけでなくいろんな食材の味を楽しめる子になってほしいですよね。今回はこの偏食改善のヒントをお伝えしようと思います。

 まず一つ目は「一緒に子どもと話をしながら食べよう!」です。いわゆる共食ですね。食事の問題は、その根本に「食事が楽しいかどうか」ということが大きく関わっています。まず最初の第一歩は「食事は楽しい!」と思わせてあげることだと思います。子どもの話をできるだけ聞いてあげて、楽しい雰囲気で食事をしてあげてください。子どもの偏食を研究した論文には「食事中の会話が大人中心の場合には嫌いなものが多くなる傾向にあった」と報告しているものもあります(東海女子短期大学紀要「偏食を生み出す要因に関する研究」、2000年)。「いただきます」などのあいさつをきちんとすることや、お箸の持ち方をきちんと教えることも、偏食を防ぐ要因になりうることが分かっています。

 二つ目は「声掛けをしましょう!」です。もちろん、皆さん声掛けをされていると思いますが、使うキーワードを意識していただきたいのです。声掛けについて研究した論文があります。この研究によると、最も偏食が少ないのは「感謝」の声掛けが多い家庭でした。「食べ物に感謝して食べようね」「食べ物にも命があるんだよ」などの食べ物への感謝です! しかも「食べないと大きくなれないよ」や「嫌いだったら食べなくていいよ」などの声掛けは、逆に偏食を促進するという結果になっているんです(京都女子大学発達教育学部紀要「食卓の雰囲気と母親の言葉かけの特徴が児童の偏食に及ぼす影響」、2012年)。

 子どもたちは、強制されたり叱られたりすることを苦痛に感じているのかもしれません。給食で食べ残しが許されず、食事という行為そのものが嫌いになってしまう子もいます。でも、「嫌いならいいよ」と簡単に許すのは、なんの解決にもなりません。ヒステリックに叱ったり、感情的にならず、優しく促してあげることが一番なんだと思うのです。とにかくポジティブに促すことを心掛けてください。そして、苦手なものを食べられたらたくさん褒めてあげてください。その食卓の雰囲気こそが、きっと子どもたちを前向きで明るい子に育ててくれるのだと思います。実は偏食改善のヒントは、思いがけないところに、まだまだたくさんあります。続きは次回にしたいと思います。まずは、「諦めない、叱らない」ことから意識してみてください。

(2020年4月18日付紙面より)

2020年04月17日
41 終息願い例大祭締めくくる 渡御祭や大護摩執り行う (熊野本宮大社)

 田辺市本宮町の熊野本宮大社(九鬼家隆宮司)で13日から15日にかけて、例大祭が営まれた。新型コロナウイルス感染症の影響で一部中止、規模縮小となったが、最終日の15日の渡御祭(とぎょさい)では、御霊(みたま)を抱えた九鬼宮司と時代行列が社殿から旧社地の大斎原(おおゆのはら)まで練り歩いた。最後は熊野修験道による「採燈大護摩(さいとうおおごま)」も執り行われ、新型コロナ終息が祈願された。

  □     □

■本殿祭



 例大祭は、主祭神の家津美御子大神(けつみみこのおおかみ=スサノオノミコト)の故事に倣う祭典とされる一年の豊穣(ほうじょう)を願う祭り。

 15日午前は本殿前において神職や氏子総代など関係者のみが参列し、本殿祭が営まれた。

 この日は特別に新型コロナ終息を願い、疫病よけとして、力強く太鼓をたたきながらの「大祓詞(おおはらえのことば)」が唱えられた。

  □     □

■渡御祭と斎庭(さいてい)神事



 渡御祭では新型コロナの感染拡大防止の観点から、中学生による大和舞や巫女(みこ)舞、御田植神事なども中止となった。例年400人が参加した行列も40人ほどに縮小となったが、「挑花(ちょうばな)」と呼ばれるチョウを付けた菊の造花が祭りに花を添えた。

 また、御霊を移す神輿(みこし)も中止となっため、今回は「厨子(ずし)」と呼ばれるヒノキ製の箱に御霊を移し、九鬼宮司が抱え渡御した。この形式での渡御は初だという。大斎原に到着後は宮司が祝詞を奏上し、参列者らが玉串をささげた。

 その後、熊野修験道による「採燈大護摩」が行われ、参列者の家内安全や、コロナウイルスの終息が祈願された。

 九鬼宮司は「コロナにによって現在、国難といわれる状況になっている。飲食業や宿泊業などさまざまな業種の方々も生活が戻るように頑張っている。皆さま方の思いを受けながら今回の祭りは祈り一辺倒でさせていただいた」。

 来年の例大祭については「祭りは地域活性化につながる大きな行事。来年は今まで以上に力強い祭りにできれば」と語った。

(2020年4月17日付紙面より)

九鬼家隆宮司の手によって御霊が渡御された=15日、田辺市本宮町の熊野本宮大社
2020年04月17日
42 事業所などに希釈液配布明言
 総務建設委員会でコロナ対策  (新宮市議会 )

 新宮市議会の総務建設委員会(福田讓委員長、7人)が15日、市役所であった。4人の議員が出席し、全国的に猛威を振るう新型コロナウイルス感染症に対する市の対応などについて質問した。

 三栗章史委員は、市庁舎内で感染があった場合、部署が閉鎖になる可能性があるとし、対策について質問。当局は、職員から感染者が出た場合や濃厚接触者と判明した場合、所管事務が滞らないように業務を継続していくとしながらも、多数の感染者が出る可能性を想定し、課を2班に分けて勤務する準備を進める必要があるとした。

 市におけるマスク不足に対して当局は「市でも在庫がなく職員には個人で負担してもらっている。市民に配布できる備蓄もない」と理解を求めた。

 上田勝之委員は▽感染予防、防止▽感染者が発生した場合の対応▽経済的困窮者への支援―について質問した。感染防止の観点から、ゴールデンウイークに他府県から帰省する人に対して2週間の自宅待機を強く要請するメッセージを出すべきと提言。市長から簡潔に広く市民に訴えかけるべきとした。

 紀宝町の備蓄用マスクの配布や那智勝浦町の事業所に対する消毒液の配布などを挙げ「市からの発信が市民の不安解消につながるように早急な対応を」と求めた。

 生活困窮者に対する国の支援制度について「方向性が定まれば市役所は混乱するのではないか。支給に該当しないケースも出てくるし書類も煩雑する可能性がある」。これに対し田岡実千年市長は、17日から市役所別館に相談窓口を開設することを報告した。

 静岡県御殿場市が、損失額を保証した上で市内のバーなどに対し休業要請したことを例に挙げ「市として支援、助成のために思い切った対策を」と訴えた。田岡市長は「市内1800軒の商店、1000軒の飲食店に支援をするのは市の体力ではなかなか難しい」とし、国が打ち出す経済施策に期待したいと述べるにとどまった。

 固定資産税などの支払い猶予や減免を望む意見に対して、当局は国では地方税法の一部改正を予定しており、全ての地方税を対象に徴収猶予や減免措置が設けられるなどと説明した。田岡市長からは水道料金の支払期間の猶予を水道事業所に指示をしているとの報告があった。

 竹内弥生委員は、緊急事態宣言発令後の先週末、夜のまちに大勢の人が湧いていたと聞いたと危惧。「ストレスや自粛疲れなどで人があふれてくるのは必然。その第一波はゴールデンウイークで次はお盆時期と考える。他府県から帰省してきた人たちに対し、再度強く2週間の自宅待機を促すべき」と強く要望した。

 また、夜の飲食店において「飲食店は消毒液さえあれば工夫をしながらなんとかやっていけるが接近を伴う夜の店は難しい。お金があれば休業できるという個人事業主も多い」と述べ、相談窓口でのしっかりした誘導と、飲食店に対する消毒液の配布を求めた。

 福田委員長は「市民の安全を守るために相談窓口は土日いつでも対応できるようにしていただきたい」と要望し、市民に対する情報の発信を含め、できることは早急に対応をと呼び掛けた。

 委員らからの意見を受け、田岡市長は飲食店など市内事業所に対して、除菌効果のある次亜塩素酸ナトリウムの希釈液を配布すると明言。16日実施の市新型コロナウイルス感染症対策本部会議で方向性を定めるとした。

(2020年4月17日付紙面より)

総務建設委員会の様子=15日、新宮市役所
2020年04月17日
43 明神小児童に体験を提供
 本年度2回目のアユ放流  (古座川漁協 )

 古座川漁業協同組合(大屋敏治組合長)が16日、本年度2回目となる稚アユ放流に取り組み500㌔を管内流域各所へ分散して放った。

 この放流は、アユ資源の安定増強を目的とした県内水面漁業協同組合連合会委託事業の一環。同組合は例年並みの天然遡上(そじょう)に対し基準量1・5㌧を設定し、これを2回に分けて管内流域に放っている。

 2回目は古座川町内の児童に体験提供する形が恒例になっていて、事前に呼び掛けたところ新型コロナウイルス対応に伴う制約がかかる中、県道を挟んだ向かいにある清流・古座川を生かしたふるさと学習を計画する同町立明神小学校(速水和美校長、児童10人)が学習の足掛かりとするため提供を希望した。

 同校前の河原で組合員らと合流した児童は、井口一副組合長のあいさつを受け持参したバケツで体長10㌢弱のアユを預かって静かに川へ注ぎ放った。

 高学年はホースを使って行う放流も経験。大西泰平君(5年)は「今年のアユは前より大きかったけどあまり跳ねなくておとなしかった。元気に、健康に育ってほしい」と話し、川で群れるアユを見送った。

 本年度の天然遡上はここ数年では平年並みで、放流量は1・5㌧として今後の状況を見るという。児童は今後も同組合に釣りなどを教わる予定で、井口副組合長は「大きくなってまた古座川で遊ぶ時に『こういうことあったなー』という思い出をしっかりとつくってもらえれば。アユが遡上できる自然豊かでふるさとの誇りでもある古座川。これからも古座川漁協として引き続き保全に頑張っていきたい」と子どもの今後に期待しつつ語った。

 同漁協は本年度もアユ漁(友釣り漁)の解禁日を6月1日(月)と設定して準備を進めている。

(2020年4月17日付紙面より)

古座川にアユを放流する明神小の児童ら=16日、古座川町一雨
ホースを使った放流も体験
2020年04月17日
44 新型コロナの終息願い
 萩千取美惠さんが箏曲奉納  (熊野速玉大社 )

 新型コロナウイルス感染症の終息を願い、和歌山市在住の萩千取美惠(はぎちどり・みえ)さんが15日、新宮市の熊野速玉大社(上野顯宮司)で箏(そう)曲と唄を奉納した。

 萩千取さんは幼い頃から箏(こと)と三味線を習い、生田流京都當道(とうどう)会萩延(はぎのぶ)会の萩侑加代子さんに師事。世界平和を祈って熊野地方を中心に各地の神社で演奏し、古曲を伝承する活動を続けている。

 熊野地方を訪れたのは14日で、毎月15日の月次祭(つきなみさい)に合わせて飛び込みで奉納することとなった。「若菜献饌」「春の曲」「千鳥の曲」を演奏し「今日は周囲に人がおらず、自然と一体になり、神様が聴いてくださっていると感じることができた」と語った。

 上野宮司は「すがすがしく、素晴らしい演奏だった」と評し「人に聞かせるために演奏するのと、神様に奉納するのは全く次元の違うこと。この場所で演奏するのはひとしおで、熊野速玉大社は神気一体となり、魂をよみがえらせる地。われわれも新型コロナが終息するよう、祈っております」と感謝した。

(2020年4月17日付紙面より)

神前で箏曲と唄を奉納した=15日、熊野速玉大社
萩千取美惠さん
2020年04月17日
45 架空請求などの相談209件  新宮・東牟婁消費生活相談窓口  
2020年04月17日
46 戦没学徒慰霊で梛を植樹  久遠の平和と鎮魂祈念し  (神道青年近畿地区連絡協議会 )
2020年04月17日
47 上流側の壁面に伝承描く  守り犬の影が出現時期に  (古座川町 )
2020年04月17日
48 「くまの百まで体操」を放送  ZTVで6月30日まで  (熊野市 )
2020年04月17日
49 かわいい端午の節句飾り  新型コロナ対策を取り  (寺子屋広場 )
2020年04月17日
50 お悔やみ情報
  
2020年04月14日
51 春の例大祭始まる 湯登神事皮切りに (熊野本宮大社)

 田辺市本宮町の熊野本宮大社(九鬼家隆宮司)の例大祭が13日、始まった。今年は新型コロナウイルス感染症拡大の状況を鑑み、規模縮小、一部中止の上斎行。「湯登(ゆのぼり)神事」で厳かに幕を開けた。

 同社例大祭は、主祭神の家津美御子大神(けつみみこのおおかみ=スサノオノミコト)の故事に倣う祭典とされる一年の豊穣を願う祭り。毎年、地元住民や多くの観光客が参加・参列し、春の同町を盛大に彩る。

 祭りの始まりを告げる「湯登神事」は、湯の峰温泉で身を清めた稚児の頭に神を降ろす神事。和歌山県の無形民俗文化財の指定を受けている。額に神が降臨した証しである「大」という文字を書かれた稚児らをウマ役の父親が背負い、湯の峰での神事の後大日越えを果たす。

 今年は主人公の稚児の参加を見合わせ、神職や氏子総代、修験道ら約20人で実施。祭り斎行に当たり、九鬼宮司は「熊野は甦(よみがえ)りの地の意味合いの深い場所。コロナウイルスの及ぼすこの状況を打破し、笑いの絶えない平安な日が戻るように祈りたい」と願いを込め、同大社を出発した。

 行列は太鼓とほら貝に合わせ神歌を歌いながらまちを歩き大日越えを執り行った。

 祭りは15日(水)の渡御祭(とぎょさい)、採燈大護摩まで続く。

(2020年4月14日付紙面より)

湯登神事を皮切りに例大祭が幕を開けた=13日、田辺市本宮町の熊野本宮大社
2020年04月14日
52 田中太山さんら4コマ漫画開始
 「たなか家の日常」ユーチューブで発信  

 新型コロナウイルスにより深刻な被害を受けているアメリカ・ニューヨークから明るい話題が届いた。ニューヨークに移住し5年が経過した太地町出身で同町観光大使の書画家・田中太山さんが10日、ニューヨークを拠点に活動するアーティストらと共にYouTube(ユーチューブ)で4コマ漫画「たなか家の日常」の配信を始めた。

 制作メンバーは田中さんのほか、俳優・市村正親さんの弟子で自身も俳優の大久保全也さん、音楽家のTomoさん。田中さんが絵を、大久保さんが声を、Tomoさんが音楽をそれぞれ担当した。

 内容はブルックリンに住む家族の日常をほのぼのと描いたもの。田中さんは「明るい気持ちで人々が生き続ければ未来はきっと明るいものになる。そういう思いを込めてこの4コマ漫画を作りました。子どもから大人まで楽しめるこの4コマ漫画を通して見る人たちの心が明るくなればうれしい」と語った。

 なお、毎週土曜日午前8時に新しい漫画が配信されるという。

(2020年4月14日付紙面より)

「たなか家の日常」がスタート
QRコードをスマートフォンで読み込めばユーチューブで4コマ漫画が楽しめる
2020年04月14日
53 供養とともに終息を祈願
 那智山青岸渡寺で開山祭  (那智勝浦町 )

 西国第一番の観音札所である那智勝浦町の那智山青岸渡寺(髙木亮享住職)で12日、開山祭献茶法要会が営まれた。本尊の如意輪観世音菩薩を開帳し、同寺の開祖とされる裸形上人をしのび、髙木住職らが読経し茶が供えられた。また、この日は世界各地で影響を及ぼす新型コロナウイルスの終息もともに祈願した。

 開山祭は約1600年前にインドから渡来し、那智の滝で修行したと伝えられる裸形上人の遺徳をたたえるため、1949年に始まった。

 毎年、茶道愛好家の女性が多数参列し茶席も設けられるが、新型コロナの感染拡大予防から今回は中止となった。献茶式は表千家と裏千家が1年交代で奉仕しており、今年は茶道表千家流音無会(筑紫充代代表)の桝田ゆうさんが献炭と献茶を務めた。

 法要後、枡田さんは「お茶席が中止になってしまいさみしい。ウイルスが終息してほしいという思いを込め、務めさせていただきました」。

 髙木住職は「開山を記念して、献茶をしていただいた表千家には感謝している。今年は裸形上人の供養に加え、コロナウイルスの終息を祈願しました」と語った。

(2020年4月14日付紙面より)

開山祭が営まれた=12日、那智勝浦町の那智山青岸渡寺
裸形上人をしのび献茶
2020年04月14日
54 有形文化財登録証など伝達
 旧神田家別邸活用の2社に  (串本町 )

 串本町役場で13日、国登録有形文化財(建造物)の指定を受ける旧神田家別邸(稲村亭)に対する登録証とプレートの伝達式があった。同邸を所有する株式会社一樹の蔭(博多敏希代表取締役)と宿泊・飲食業で運用するwe株式会社(松岡庸一郞代表取締役)が田嶋勝正町長から伝達を受け、意気込みを新たにする節目をつけた。

 この登録は平成8年の文化財保護法改正に基づく近代建造物のための制度。築50年以上が経過し造形に優れ再建が容易でない建造物などを対象に登録をし、修理時の設計監理費用の半額を国が負担するなどの公的支援をする仕組みとなっている。

 同邸は明治7年建築。平成28年に元所有者の神田家が同町へ建物と土地を無償譲渡し、同町は活用を図るため30年に町域の古民家再生を担う株式会社一樹の蔭に建物は無償譲渡、土地は有償貸与の条件で引き継いだ。建物部分は現在、we株式会社(株式会社subLimeの分社)に貸し出し、内部改装を経て宿泊・飲食業(NIPPONIA HOTEL串本 熊野海道)で活用される状況にある。

 建物は不漁に苦しむ旧有田村救済の返礼として住民が託したスギ材を建材に取り入れた2間や桟瓦葺きの屋根など、当時の端正な造りを今も宿す点が特色。昨年7月の文化審議会文化財分科会で有形文化財(建造物)候補とされ、12月の官報告示で正式登録となった。

 伝達式には博多代表取締役と松岡代表取締役の代理で浅見和花さんが出席。田嶋町長は稲村亭を通して串本の良さを発信することを今後に期待し、博多代表取締役は「まさかこのような活用をされた後に登録されるとは想像していなかったのでうれしい」、浅見さんは「こういう雰囲気を楽しめるのがうれしいという言葉を頂いている。民話に含まれている点も掘り下げつつこれからも来る方々に魅力を伝えていきたい」とそれぞれ応えた。

 町内における有形文化財(建造物)の登録は、樫野埼灯台旧官舎に続き2例目となる。

(2020年4月14日付紙面より)

有形文化財(建造物)登録プレートの伝達を受ける浅見和花さん(左)=13日、串本町役場
2020年04月14日
55 熊野市が対策本部設置  新型コロナ拡大防止  
2020年04月14日
56 コロナ終息願い春季例大祭  マスク着用で舞を奉納  (阿田和神社 )
2020年04月14日
57 木工細工作り続けて10年  紀宝町井田・峯上等さん  (ホビッ人タイム ~趣味のある暮らし~ )
2020年04月14日
58 全町民に商品券を配布  27日から引き換え開始  (那智勝浦町 )
2020年04月14日
59 安心安全への尽力請う  那智勝浦町消防団任命式  
2020年04月14日
60 小中学校の授業を部分再開  串本町、古座川町  
2020年04月14日
61 緊急事態宣言経て客足激減  深刻さ極まる主要観光施設  (串本町 )
2020年04月14日
62 「明日から一緒に遊ぼうね」  丹鶴幼稚園に15人入園  (新宮市 )
2020年04月14日
63 お悔やみ情報
  
2020年04月11日
64 海上安全や大漁願う
 孔島鈴島で例大祭  (新宮市 )

 新宮市三輪崎の孔島(くしま)嚴島(いつくしま)神社と鈴島蛭子(えびす)神社で10日、例大祭が営まれた。関係者ら約20人が出席。孔島・鈴島保護委員会の井上元和委員長や屋敷満雄三輪崎区長、田岡実千年市長らが航海の安全や大漁などを願い玉串をささげた。

 孔島嚴島神社の主祭神は海路を守護する神として信仰を集める市杵島姫命(いちきしまひめのみこと)。鈴島蛭子神社の祭神は漁港を見守る大漁の神である蛭子命(ひるこのみこと)とされている。孔島と鈴島は南紀熊野ジオパークを構成するジオサイトに認定されており、孔島嚴島神社の石造物は、2017年に日本遺産「鯨とともに生きる」に追加登録されている。

 毎年、大勢の地域住民が参加している餅まきは、新型コロナウイルス感染症感染予防の観点から今年は中止。神事の後に参列者に護符とまんじゅうが配られた。

 井上委員長は「今年はコロナウイルスの関係で餅まきは中止になったが神事だけでも、と実施に至った。天候にも恵まれ、海上安全や大漁、家内安全などを祈願した」。

 大雨や台風など、近年の異常気象により同所にも流木などが多く流れ着いている現状を危惧し「特に世界的に問題になっているペットボトルなど海洋プラスチックごみに取り組んでいる。これからも、三輪崎の宝である孔島と鈴島を守るべく奉仕活動をしていきたい」と話していた。

 例大祭は毎年、旧暦の3月18日に営まれている。

(2020年4月11日付紙面より)

関係者や地域住民らが玉串を供えた=10日、新宮市三輪崎の嚴島神社(孔島)
蛭子神社(鈴島)の例大祭の様子
2020年04月11日
65 一潮待つも生育鈍く
 姫のヒジキ漁始まる  (串本町 )

 串本町姫の磯場で9日、ヒジキ漁が始まった。今年は全体的に生育がかなり鈍く、従事する姫ひじき採捕組合(山田隆一会長)は昨年以上の不漁を懸念しつつ作業を進めている。

 古くから長く、太く、柔らかいことで定評がある姫産ヒジキ。その年の収穫を和歌山東漁業協同組合経由で仕入れる姫ひじき生産組合による加工品「姫ひじき」の出荷により、地元はもちろん町内外にも広く親しまれるところとなっている。

 今年も3月下旬の大潮に合わせて収穫を始める予定だったがその時点での生育が著しく鈍く、直前で一潮遅らせる判断をした。この日収穫したヒジキの長さは20~40㌢。豊漁時の半分ほどしかないが、品質保持目的のめどとしている4月末の収穫完了から逆算してこれ以上は待てないため初漁に踏み切った。

 組合員18人が区域の北側にある磯場へ入り、手分けして波打ち際に揺れるヒジキを収穫。株元を傷めないように残して刈り、袋に詰めて磯から引き上げた。

 姫の漁場は区域の北側と南側の2カ所があり、今後も潮が大きく引くタイミングで収穫を進め4月末の完了を目指すそう。山田会長(77)は「一潮待った効果は若干あったと感じるが、県にアドバイスを頂きながら皆で漁場の管理に取り組んだ結果がこれでは大変頭が痛い。県からは黒潮が離れて冷たい水が入らなかったことが原因。潜る人からは貝も少なくイガミもやせているという話を聞いている。自然相手のことなのでどうしようもないが、去年に続いての不漁なので来年こそは状況が変わるのを祈るばかりだ」など状況を憂いながら初漁に臨んでいた。

 今期の全体終了は2㌧に届くかどうか、と山田会長は厳しい状況を見込んでいる。

(2020年4月11日付紙面より)

ヒジキの収穫に励む組合員=9日、串本町姫の磯場
2020年04月11日
66 マスク不足解消へ取り組み進む
 全ての児童生徒に配布  (紀宝町 )

 新型コロナウイルスの影響で全国的にマスク不足が深刻化する中、紀宝町では手作りマスクの取り組みが進んでいる。町教育委員会では町内各小中学校全ての児童生徒にマスクを配布するなど、普及への広がりを見せている。その取り組みを取材した。

  □     □

■寺子屋分校



 町福祉センターで8日に開かれた寺子屋分校「楽しい手芸教室」では、14人が自分や家族用の布マスクを作って持ち帰った。

 町民から布マスクの作り方を知りたいとの要望が多く寄せられ、植野洋子さんら7人が教えた。参加者は型紙に合わせて布を切り抜き、ミシンで縫っていった。顔の形に沿うよう鼻周りには針金を縫い込み、全国的に品切れが続いているゴムの代わりに長さを調節できるひもで代用した。

 乳幼児を連れた母親も多く参加し、野田美和さんは「社協だよりを見て、実際に作り方を習いたいと思って参加した。手作りの方が温かい感じがするし、キャラクターや車の模様の布で作れば、子どもたちも気に入って着けてくれる気がする」と語った。

 植野さんは4月中、毎週土曜午後1時から、鵜殿の長谷集会所で布マスク教室を開く予定にしている。

  □     □

■矢渕中学校



 町立矢渕中学校(竹原巧校長)では家庭科の授業を活用し、9日に1年生74人、10日に2年生77人、3年生86人がマスク作りに取り組んだ。

 マスクを作ることで、感染予防に対する意識を高め、作り方を理解することでマスク不足に対応することが狙い。教職員2人が企画し、各クラスの担任、副担任が作り方を学び、生徒に教えた。

 1年生は中学校生活の授業初日に取り組んだ。生徒は型紙に合わせて用意した布を表と裏の2枚に切り、重ね合わせて縫い込んだ。アイロンで形を整え、最後にゴムひもを付けて完成した。マスクは手洗いして何度でも使えるという。

 竹原校長は「新型コロナウイルスは飛散に注意が必要なため、少しでも感染防止になればとの思いでマスク作りを授業に取り入れた」と話していた。

  □     □

■マスク配布



 同町は新型コロナウイルスの感染を予防するため9日、町内各小中学校の全児童生徒1人につきマスク10枚を配布した。配布数は町内5小学校と2中学校を合わせて781人分の7810枚。品不足が続いているため、町が防災用に備蓄していた2万5000枚を取り崩した。

 町立鵜殿小学校(前田幸利校長、児童232人)では、新元明生特別参与からマスクを受け取った前田校長が「ありがたい。保護者も手に入らず、困っている子どももいたので、助かった」と喜び、感謝した。

 町では3月の卒業式前と今月の入学式前にも、各学校や町施設に消毒液を配布するなど感染防止に取り組んでいる。新元特別参与は今後の見通しについて、「どちらも入手困難な状況にある。どれだけ調達できるか。いろいろなネットワークを活用して努力したい」と述べた。

(2020年4月11日付紙面より)

マスクを作る参加者たち=8日、紀宝町福祉センター
布を縫い合わせる1年生=9日、紀宝町立矢渕中学校
新元明生特別参与(右)から前田幸利校長にマスクを伝達=9日、紀宝町立鵜殿小学校
2020年04月11日
67 自分の体は自分で守る  三輪崎区で布マスク教室  (新宮市 )
2020年04月11日
68 濱口太史県議が委員会で質問(終)  和歌山県議会2月定例会  
2020年04月11日
69 8人が新しいスタート  新宮高定時制で入学式  
2020年04月11日
70 町立小中学校13日は登校日  串本町教委  
2020年04月11日
71 新入生60人誓いを胸に  第一体育館で入学式営む  (串本古座高校 )
2020年04月11日
72 横断歩道は歩行者優先  署員が状況つくり印象づけ  (串本警察署 )
2020年04月11日
73 新入生310人を迎える 新宮市・那智勝浦町立中学校 
2020年04月11日
74 13日から面会禁止に  新宮市立医療センター  
2020年04月11日
75 お悔やみ情報