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2022年05月29日
1 いのち守る経験次世代へ
 熊野川で総合水防演習  

 熊野川総合水防演習実行委員会(国土交通省、和歌山県、三重県、新宮市、田辺市、那智勝浦町、太地町、古座川町、北山村、串本町、熊野市、紀宝町)は28日、新宮市の熊野川河川敷で「令和4年度熊野川総合水防演習」を実施した。国交省近畿地方整備局、和歌山、三重の両県、熊野市~田辺市の各自治体や消防など36団体から約600人が参加。総合的な水防演習を通して地域防災力の継承を図った。

 2011年の紀伊半島大水害では各地で土砂氾濫、河川氾濫が発生し、多くの尊い命や多数の財産が失われた。同演習は大水害で得た教訓を未来に継承するため、当時被災した周辺自治体が参画し水防技術の向上・伝承を図るとともに「流域治水」への転換の観点を踏まえ、幅広い主体が参加する実践的な訓練により、地域の防災知識の普及や防災意識の向上、災害対処能力のさらなる向上を図ることを目的とするもの。

 演習テーマは「紀伊半島大水害を教訓とした地域防災力を未来に継承~いのちを守る経験を次の世代へつないでいく~」。熊野川における総合水防演習は初で、和歌山県内では紀の川での開催から12年ぶりとなる。

 開催に先立ち、先の大水害の犠牲者に黙とうがささげられた。開会式では国旗掲揚に続き、山田邦博国交省事務次官が「国民の財産、生命を守るために、引き続き全力で取り組むとともに、皆さまとの連携を一層強化していきたい。演習を通じて、関係機関と地域住民の皆さまが一体となった防災・減災の取り組みの強化を改めてお願いします」と名誉総裁の斉藤鉄夫国交相のあいさつを代読した。

 統裁の仁坂吉伸和歌山県知事は「精いっぱい技量を発揮して思いをさらに高め、実際に災害が発生した際には被害を最小限に食い止められるよう期待している」、一見勝之三重県知事は「災害に立ち向かう強い気持ちが大事。今日の訓練が実りのあるものになれば」。

 全国水防管理団体連合会の溝口宏樹事務局長代理が脇雅史会長のあいさつを代読し「関係機関が一丸となって取り組む訓練は極めて重要。住民に安心していただけるよう演習を」と呼びかけた。

 来賓の二階俊博衆院議員は、関係者の日頃の尽力に感謝を述べ「その崇高な使命を担い、地域のために一層のご活躍を」。

 鈴木英敬衆院議員は「訓練でできないことは本番でもできない。緊張感を持って、訓練が有意義になることを祈念している」とあいさつした。

 演習は、紀伊半島大水害に匹敵する恐れのある降雨や河川氾濫が発生したとの想定の下、水防、救出・救護、避難の各訓練に分かれて実施。訓練の様子や関係機関の情報共有の様子は会場内に設置された大型モニターに映し出された。

 ▽ヘリコプターによる被災状況調査▽大型土のう設置による応急対策工▽排水ポンプ車による緊急排水訓練―や、ヘリコプターや専用機器を駆使した救助・緊急搬送、負傷者のトリアージや応急救護、浸水区域内建物や土砂埋没建物・車両からの救出訓練なども行われ、参加団体はそれぞれの持ち場で日頃の訓練の成果を発揮。協力体制の下、各種訓練に挑んだ。

 約2時間におよぶ演習後には、総裁の東川(とがわ)直正・近畿地方整備局長が講評。「もうすぐ出水期がやってくる。これまでの取り組み、今日の訓練を糧にしてほしい」と呼びかけ、協力体制のさらなる強化を誓った。

 また、演習の指揮官を務めた中谷健兒・新宮市消防団長に対し、川尻竜也・紀南河川国土事務所長から感謝状が贈られた。

(2022年5月29日付紙面より)

さまざまな専用機器を用いて訓練が行われた=28日、新宮市の熊野川河川敷
2022年05月29日
2 永年勤続の区長を表彰 令和4年度区長連合会総会 (那智勝浦町)

 那智勝浦町区長連合会(会長=串俊男・橋ノ川区長)は27日、同町の体育文化会館で総会を開き、本年度の行事計画案、予算案などの上程議案全てを承認した。令和4年度永年勤続区長の表彰では出席した大江清一・中里区長と長雄正紘・市野々区長の2人に堀順一郎町長から表彰状および感謝状が贈呈された。

 区長連合会は町内の55区で組織。区長相互の親睦を図り、町当局との連携を密にし、区民の福祉増進のために組織する。これまでには町花火大会実行委員会、南の国の雪まつりなどのイベントなどにも協力している。

 2021年度は地区代表者会議や三役会議などを行った。また、新型コロナウイルス感染症の影響で研修視察は中止となった。

 22年度の行事計画は地区代表者会議や、区長連合会研修視察、高速道路の要望活動などを実施する予定とした。

 串会長は「各区においては、祭りごとなどの伝統を受け継ぐ使命もあり、参加者にとっては地域の連帯感を強めることにつながる。しかし、広域による連合会の存在意義となれば、果たして肯定的に考えて理解する住民はいかほどなのでしょうか。寸進尺退な制度なのでしょうか。超少子高齢化社会においても必要な制度と考えるのであれば、行政サービスと住民の役割の混在から脱却し、新たなパートナーシップを考えていかなくてはならないのでは」とあいさつ。

 堀町長は「区長の皆さまには、地域の課題解決や伝統を守るために日々、ご尽力を頂き感謝している。住民の意識の多様化や高齢化、コロナ禍の中で、区の行事や祭りも盛大にできない状況。区と町が一緒になって盛り上げていけるような行政を目指したい」と話した。

 同町議会の荒尾典男議長も区長の尽力に感謝し、祝辞を述べた。

 表彰者を代表して長雄区長は「感謝状をいただき、5年間を振り返る良い機会となった。市野々区長として、防災訓練をはじめとする地域活動を継続できたのは、支えてくださった皆さんのおかげだと感謝しています。今後も変わらず、ご支援賜りたく思います。本当にありがとうございました」とあいさつした。

 その後、今年12月にロケットの打ち上げを予定しているスペースワン株式会社とスペースポート紀伊周辺地域協議会から、事業概要や打ち上げによる経済波及効果、交通渋滞対策などについて説明があった。

(2022年5月29日付紙面より)

永年勤続区長に表彰状と感謝状が手渡された=27日、那智勝浦町の体育文化会館
出席した各地区の区長
串俊男会長
2022年05月29日
3 窪木選手が第1ステージ制す
 ツール・ド・熊野  

 第22回ツール・ド・熊野の第1ステージ「赤木川清流コース」が27日、新宮市熊野川町で行われた。18チーム105選手が熱戦を繰り広げ、窪木一茂選手(チームブリヂストンサイクリング)が2時間31分17秒で優勝した。2位にはネイサン・アール選手(チーム右京)、3位に織田聖選手(EFエデュケーション・NIPPOデヴェロップメントチーム)が入った。

 第1ステージは同町の赤木川沿いを走る16・4㌔を7周する114㌔で実施。レースは、4周目に入り6人がリード。メイン集団に対して30秒ほどのリードを広げるが、最終周回でマトリックスパワータグやブリヂストンサイクリングなどの他チームがペースを上げ先頭集団に追い付いた。

 勝負はゴール前のスプリントに持ち込まれ、窪木選手が両手を上げながらフィニッシュラインを通過し、大接戦を制した。

 地元キナンレーシングチーム勢では、畑中勇介選手の4位が最高位だった。

(2022年5月29日付紙面より)

ゴール前のスプリント勝負を制し優勝した窪木一茂選手(右)=27日、新宮市熊野川町
2022年05月29日
4 避難の手順を再確認
 土砂災害に備え訓練  (那智勝浦町 )

 雨のシーズンを間近に控え、那智勝浦町は28日、「市野々区土砂災害防災訓練」を同区で実施した。大雨による避難指示発令を想定、地域住民が町立市野々小学校の体育館に避難した。ドローンによる情報収集の実証実験もあった。

 2011年の紀伊半島大水害を教訓に、14年から訓練を開始。例年なら井関、八反田区も加わるが、コロナ禍の影響で昨年から不参加となっている。

 今回は、同区自主防災組織から16人、同町から14人、同町消防本部から3人、町消防団第4分団から13人が参加した。

 台風に伴う大雨の影響で、町はまず「高齢者等避難」を、続いて「避難指示」を発令した。「高齢者等避難」の発令段階で同区自主防は、事前に把握している要支援者に連絡。自宅に車で向かい、乗せて同小体育館へと避難させた。

 町により、防災無線で避難情報が広報された。消防団も地域を放送車で巡り避難情報を伝え、加えて河川の水位情報を消防本部に伝えた。

 地域住民も、避難指示の発令を待たず、避難を開始。最終的に、男性10人、女性20人、世帯数で23世帯が避難した。

 また町は自主防と協力し、避難者名簿の作成や、災害対策本部である役場本庁との情報伝達を行った。

 ドローンは、新宮市三輪崎のアドホックが飛ばし、映像をモニターに映し出した。また体育館には、簡易テントや簡易トイレ、スポットエアコンなどが展示されていた。

 同区長で自主防災組織会長の長雄正紘さん(78)は、講評で近年、ゲリラ豪雨や地震が頻発していることに言及。「この辺りも山が崩れるかも。各自が先頭に立って逃げ、それぞれが自分の命に責任を持って避難を。地震の揺れが収まったら、一分一秒でも早く逃げて」などと呼びかけた。

(2022年5月29日付紙面より)

避難を急ぐ地域住民=28日、那智勝浦町立市野々小学校
2022年05月29日
5 磯遊びにでかけよう!  初夏の磯の生き物たち  (こども新聞 )
2022年05月29日
6 害虫駆除の団子作る  千穂第一地区福祉委員会  (新宮市 )
2022年05月29日
7 手を振り再来呼びかけ  クルーズ客船を見送り  (新宮市 )
2022年05月29日
8 地域一体で盛り上がる  高田連合運動会開催  (新宮市 )
2022年05月29日
9 3ブロックに分かれ熱戦  那智中学校で第74回体育祭  
2022年05月29日
10 楽しもう最高の思い出を  宇久井小・こども園合同運動会  (那智勝浦町 )
2022年05月29日
11 全国表彰の産屋敷さんら紹介  紀宝町商工会が通常総会  
2022年05月29日
12 元気いっぱい駆け回る  井田、神内、成川の3小学校で運動会  (紀宝町 )
2022年05月13日
13 3年連続の花火中止決定
 熊野徐福万燈祭運営委員会  (新宮市 )

 熊野徐福万燈祭運営委員会(委員長=田岡実千年・新宮市長)は11日、市役所別館大会議室で今年1回目の委員会を開き、今年の花火大会を中止とすることを全会一致で承認した。

 新型コロナウイルス感染収束の見通しがいまだ予測できない状況にある中、観覧者や関係者に対する万全な感染対策を講じての安心・安全な運営が保証できないことから中止を決定した。

 コロナ禍以前に花火大会が実施されたのは2019年で、3年連続の中止となる。なお、花火大会に先立って執り行われる徐福供養式典は、一般参列は行わず関係者のみ20人ほどで実施する。

 花火大会中止の決定について、委員からは「来年、再来年の開催に向けて国や県が指針を示してくれたら」「熊野市も中止を打ち出しているが、どうなれば実行できるのか、ある程度の目安を決めておかないといつまでたってもさまざまな催しが開催できない」などの意見も上がった。

 同委員会は令和3年度事業報告や収支決算、令和4年度収支予算案などを承認し閉会した。

 熊野徐福万燈祭は、秦の時代に渡来したと伝わる徐福の遺徳をしのぶために始まった花火大会。毎年8月12日に同市徐福の徐福公園で徐福供養式典が営まれ、翌日に熊野速玉大社下の熊野川河川敷を舞台に花火が打ち上がる。

(2022年5月13日付紙面より)

2019年の花火大会の様子
2022年05月13日
14 当事者に関わりなど教わる
 1年生対象に宇宙講座開く  (串本古座高校 )

 和歌山県立串本古座高校(榎本貴英校長)が11日、1年生53人を対象にした宇宙講座を開いた。講師は有人宇宙システム株式会社(JAMSS)の前村孝志常務取締役と安全開発・ミッション保証部の土田哲主席。生徒は2人が関わっている宇宙の紹介を受けつつ、求められるスキルを教わるなどした。

 国内初となる普通科宇宙探究コース設置(2024年度~)の準備段階に入った同校。本年度はその一端で1年生の総合的な探究の時間へ宇宙関係の学習を適宜組み込み学校としての特色を強めることとしている。

 この日はその1回目で、講師は県教育委員会の仲介を得て招致した。前村常務取締役は初代の打ち上げ執行責任者を務めたH―ⅡAロケット、土田主席はフライトディレクタとしての接点を持つ国際宇宙ステーション(ISS)の概要と生活の様子をそれぞれ紹介。続けて土田主席がフライトディレクタとして思う事柄を語った。

 誤解やミスコミュニケーションを少なくするために接する宇宙飛行士への理解を前もって深めること、一例として日本の手でISSのトイレを提供するための取り組みを挙げ原因そのものを取り除くこと、が土田主席の掲げた事柄。「日頃の付き合い方を知り信頼関係をつくることで、宇宙飛行士は素晴らしい生活ができる」と筋道を示し、宇宙飛行士の若田光一さんの言葉「夢、探究心、思いやり」も交えて思いを伝えるためにコミュニケーションは大切だとくくった。

 興味深い内容だったと同講座の印象を語る1年生・慶幸羅(しあら)さんは「話を聞いて宇宙飛行士の生活は大変だと思ったし、(だからこそ)コミュニケーションがとても大切だと分かった」とコメント。同校は同時間の目標を社会人として不可欠なコミュニケーションスキルの習得と向上と位置付けていて、今後も宇宙と目標を両立する形で学期ごとに1~2回、この学習機会をつくりたいとしている。

  □     □

先輩として盛り上げを



 この日は県の宮﨑泉教育長も同講座の様子を視察。「カリキュラムはこれからの検討で、生徒の感想を聞いて反省もしながらより良い方向へ進める。生徒に少しでも宇宙への関心を持ってもらい、その盛り上がりの中で同コースを始めたい」と思いを語り、同コースには加われないが宇宙の学びを得る現1年生と来年度の1年生が先輩として後輩の歩む学びの道を開いてくれることを期待した。

(2022年5月13日付紙面より)

宇宙との関わりなどを語る前村孝志常務取締役(右)と土田哲主席=11日、県立串本古座高校
2022年05月13日
15 町内河川で治水対策進む
 神内川、井田川、熊野川などで  (紀宝町 )

 国、県が管理する紀宝町内の河川で浸水被害軽減対策や治水対策が進んでいる。町では「今後も浸水被害軽減が図られるよう、関係各位と緊密に連携し、安全な川づくりに向けた取り組みを進める」としている。

 県管理の神内川は沿線で頻繁に発生する浸水被害に対し、安全な川づくりを目指すため2018年度に河川整備計画を策定し、19年度から大規模特定河川事業として、地質調査や測量設計などを進め、20年度から下流域の工事に着手している。

 井田川では、沿線の浸水被害軽減を図るため、井田神社宮ノ前橋から狼谷団地間で16年度から河積の拡大を目的に護岸改修工事を実施。県では今後、狼谷団地から上流側の測量設計業務に着手する計画だという。

 国管理河川の熊野川では、近年の気候変動の影響による将来の降水量の増大を考慮するとともに、流域治水の観点も踏まえた「新宮川水系河川整備基本方針」が昨年10月15日に改定され、現在、その方針に基づく河川整備計画の策定に取り組んでいる。

 浸水被害軽減対策として17年度から5年間、熊野川を緊急対策特定区間に設定し、河道掘削を実施。掘削した砂利は県管理の井田海岸に養浜材として有効活用するなど、国、県が連携して侵食対策を講じている。

 相野谷川は20年度から引き続き、鮒田水門の耐震工事を実施している。

(2022年5月13日付紙面より)

大規模特定河川事業に着手する神内川=紀宝町鵜殿
2022年05月13日
16 ウクライナ人道支援のために
 築地地区が義援金手渡す  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町築地地区の坂井與己(よしみ)区長と大塚茂之副区長は11日、同町役場を訪れ、堀順一郎町長にウクライナ人道支援に係る義援金を手渡した。義援金は日本赤十字社を通じて寄付される。

 ロシアによるウクライナへの軍事侵攻が続き、日本国内では戦闘や被害の様子が連日、報道されている。

 そんな状況の中、同区でも何かできないかと模索。坂井区長が4月23日の総会で「区でも人道支援のための寄付を行ってはどうか」と提案し、出席者全員が賛同したという。義援金は区費の一部から集め、総額10万円となった。

 坂井区長は「テレビや新聞などの報道でウクライナ国民の悲惨な状況を毎日、目にしているが非常に悲しい思い。まさか、このような形で戦争が起きるとは思いもしなかった。それらを受けて、築地区でも何かしたいと思って今回に至った」と話した。

 受け取った堀町長は「ご寄付ありがとうございます。医療支援などにお使いいただけるように日赤を通じて届けます。一日も早く収束してほしい。どのような形になるかは分からないが、町としても支援できることがあればしたいと考えている」と話した。

(2022年5月13日付紙面より)

築地地区から義援金が手渡された=11日、那智勝浦町役場
2022年05月13日
17 感謝込めて演奏届ける  近大新宮吹奏楽部が第11回定期演奏会  
2022年05月13日
18 3年連続の中止へ  新宮・那智勝浦天空ハーフマラソン  
2022年05月13日
19 羽化始まるも勢いは鈍く  直見のハッチョウトンボ  (古座川町 )
2022年05月13日
20 ウナギ稚魚約3000匹を放流  今後の管理対象魚化見据え  (古座川漁協 )
2022年05月13日
21 子どもの成長や悩み語り合う  和やか「子育てほっとサロン」  (紀宝町 )
2022年05月13日
22 自由に大胆に筆を走らせる  寺子屋広場で「己書」楽しむ  (紀宝町 )
2022年05月13日
23 ジオの恵みを伝え続けて8年  まちなかジオツアー実行委の歩みを振り返る㊦  (「地質の日」特集 )
2022年05月13日
24 チゴガニがダンス  新宮市  
2022年05月13日
25 「少しでも地域の役に」  市役所周辺で清掃活動  (新宮赤十字団 )
2022年05月11日
26 広域で受け入れ体制強化
 那智勝浦町が加入  (スポーツ合宿誘致推進協 )

 田辺市や白浜町、串本町など1市5町、和歌山県でつくる「南紀エリアスポーツ合宿誘致推進協議会」にこのほど、新たに那智勝浦町が加入した。印南町も同じく加入し、本年度から8市町となった同協議会は、県外からのスポーツ合宿誘致をさらに強化していく構えだ。

 同協議会は、2013年に設立。15年に和歌山県で開催された「紀の国わかやま国体」を契機に整備・改修されたスポーツ施設などを有効活用するため、スポーツ合宿や大会などを広域的に誘致していくことを目的に発足した。串本町は17年度に加入した。

 那智勝浦町と印南町の加入は、先月26日に田辺市の西牟婁振興局で開かれた同協議会総会で承認されたもの。那智勝浦町は昨年度からオブザーバーとして同協議会に参加していた。

 なお、同協議会によると、18年度には6市町で8万6627人を受け入れたが、19年度には猛威を振るい始めた新型コロナウイルス感染症の影響で合宿のキャンセルが相次ぎ、受け入れは7万7388人に。20年度には2万8648人にまで落ち込みを見せた。昨年度は5万2346人のキャンセルが生じたが、5万4334人を受け入れている。

 国体時にレスリング競技の会場となり、受け入れ体制が整っていることからレスリングの合宿誘致に力を入れていくという那智勝浦町。同協議会は加入自治体が増えることで誘致に向けた連携がより強化され、また取りこぼしをできる限り少なくするといった体制が構築できるとし「受け入れられる競技が増えるとバリエーションに強みが出る。(那智勝浦町は)これまでのエリアと離れているため、東海圏からの受け入れにも力を入れていきたい」と展望を語る。

 那智勝浦町観光企画課では「加入により、協議会の持っているノウハウを借り、レスリングや卓球の合宿などの誘致はもとより、これまであまり利用されていない文化系の団体の誘致にもつながっていけば」と話している。

(2022年5月11日付紙面より)

国体開催時にレスリング競技などの会場となった那智勝浦町の体育文化会館
2022年05月11日
27 2回目後も重篤な反応見られず
 小児ワクチン、副反応報告  (新宮市医師会 )

 新宮市医師会(米良孝志会長)はこのほど、新型コロナウイルス小児ワクチンを接種した5~11歳の年齢層における、2回目接種後の副反応集計結果を公表した。1回目接種後同様、重篤な副反応は確認されなかった。

 市医師会では、独自に接種者の保護者に副反応記録用紙を配布。その記録を基に同年齢層の副反応調査を行っている。

 調査は新宮会場(4月3日)と那智勝浦会場(10日)、個別(16日)で接種を受けた267人を対象に実施。このたびの公表は4月22日までに到着した分の集計結果となっている。

 集計の結果、重篤な反応はなかったが1回目に「息苦しい」「気持ちが悪かった」「基礎疾患関連症状」などの症状が見られた3人のうち、2人は2回目は異常がなかった。また、2回目に症状が見られた2人については、1回目は異常はなかった。

 接種当日から7日目までの8日間で、37・5度以上の発熱があった人は、1回目は5人(2・0%)、2回目は10人(7・6%)。うち、2回目で38・0度以上の発熱は3人(2・3%)だった。なお、2回目の最高体温が1回目より0・5度以上高かった人は16人(12・1%)いた。発熱の頻度は高くはなかったが、2回目で体温が高くなる傾向が見られた。

 接種部位の痛み(疼痛=とうつう)の頻度が最も高く、次に接種部位の腫れ(腫脹=しゅちょう)が続いた。2回目の頻度が高かったのは腫脹のみだった。

 全身の反応では、1回目、2回目とも身体のだるさ(倦怠=けんたい=感)の頻度が最も高く、次いで頭痛の頻度が高かった。倦怠感、頭痛の頻度を日別で見ると、1回目、2回目とも接種翌日が高く、いずれも2回目での頻度が高かった。

(2022年5月11日付紙面より)


2022年05月11日
28 会長自ら葉の特徴など紹介
 タイプ木前で観察会開く  (日本クマノザクラの会 )

 日本クマノザクラの会(勝木俊雄会長)が7日、古座川町池野山にあるタイプ木前で葉や実の観察会を開いた。

 昨年2月の発足以降、新型コロナウイルスに伴う活動のしづらさにひるまずオンライン研修などで会員の知識の深化を図っている同会。現地観察会は今年3月に熊野市で花の観察会を開いて以来の実施で、若干数だが一般の参加希望にも応える形とした。

 当日は勝木会長自ら講師を務め、会員や一般など30人が参加。勝木会長はクマノザクラの学名登録をした当事者で、そのためのホロタイプ標本〈花の標本〉を採取したのがタイプ木だと紹介しつつ今時期はどこを見比べたら他のサクラと区別できるかを紹介するとして話を切り出した。

 予備知識として国内の野生種はクマノザクラを含めて11種類あり他に雑種や栽培品種があるとする捉え方を意識付け。以降本題へと入り、葉で区別する場合は短枝を観察するのが良く、鋸歯と蜜腺の2点で同会が準備した複数のサクラの枝葉の実物比較をしてクマノザクラ特有の特徴を確かめるなどした。

 実については▽所有者の許可を得てから採取する▽サクラの種子は雑種が生じやすい―の2点で注意喚起をしつつ、実物を観察した。質問も受け付け、その一端でクマノザクラはヒトが山の木を切ってまきを得ていた時代の環境の中で存続してきたが今はそれがなくなり伸び放題となった高木との生存競争に勝てず将来的に消えゆく状況にあると懸念。個人的には手を入れて森林を若返らせて管理したい、という思いも掲げるなどした。

 その他、観察を終えた苗木の提供や導入を目指している技能検定の原案紹介、入会案内などもして参加者の興味を誘った。勝木会長は今後、各地を巡る形で現地研修を開いて盛り上げたい考え。今回の観察会について「花で区別する人は随分増えたが、花以外でも見分けることができる。まずはそれができることを知ってもらい、クマノザクラをさらに理解する足掛かりにしてもらえれば」と語った。

 同会の取り組みについては公式ホームページを参照。

(2022年5月11日付紙面より)

クマノザクラの葉や実の特徴を解説する勝木俊雄会長(左)=7日、古座川町池野山
2022年05月11日
29 外来種のメリケントキンソウ
 小学校グラウンドに拡大  (那智勝浦町 )

 種子に鋭いとげを持つ外来植物のメリケントキンソウが現在、小学校のグラウンドなどに広がり、教育関係者らの頭を悩ませている。

 メリケントキンソウは南米原産のキク科の一年草で、国内では1930年代に和歌山県で発見された。公園や芝生などの明るい場所を好む。種には2㍉ほどのとげがあり、靴底などに刺さって分布域を拡大。芝生に寝転んだり、こけたりした際に皮膚に刺さってけがをすることがある。

 2008年に県教育委員会の屋外運動場芝生化促進事業でグラウンドを芝生化した那智勝浦町立太田小学校(上地巳奈子校長)では、月1回「芝生の日」を設定して手入れをしてきたが、現在ではほぼ全面にメリケントキンソウが繁殖。8日朝にも児童や保護者、地域住民、小学校教職員、南大居保育所の保育士ら約40人が除去作業を実施するも、取り切れない個体が散見される状態だった。

 町立下里小学校でも10年から児童のけが防止や砂ぼこりの飛散防止策として校庭を芝生化したが、14年ごろから少数の個体が確認され始めた。現在では校庭の周辺部に広がり、柴原寛教頭は「児童の足に刺さったとげを一個一個ピンセットで取ったことも。種ができる5~6月は絶対にはだしでグラウンドに出ないこと、座らないことを呼びかけている」と語る。

 町立宇久井小学校でもメリケントキンソウが確認されている他、町内外から多くの子どもたちが訪れる環境省宇久井ビジターセンターでも近年急速に拡大している。

 メリケントキンソウは非常に繁殖力が強く、ひとたび広がると根絶は困難。全国的に問題視されているものの、子どもたちが集う場所という特性上、除草剤散布が忌避されることも多い。早期発見、および地道な摘み取りによる早期対応が重要となる。

(2022年5月11日付紙面より)

除去作業を行う児童や地域住民ら=8日、那智勝浦町立太田小学校
鋭いとげを持つ種子
2022年05月11日
30 「いのちの停車場」を鑑賞  ひまわりサロンが活動再開  (紀宝町 )
2022年05月11日
31 ふれあい遊びなど楽しむ  うどの幼稚園で保育参観  (紀宝町 )
2022年05月11日
32 パッチワークとおしゃべりが好き  ハンドメイドの会  (趣味日和 ~生活に、彩りを。~ )
2022年05月11日
33 山に生きた「六さん」 中上健次、没後30年 
2022年05月11日
34 ジャスミンが一面に  渡御前社の岩肌覆い香り漂う  (新宮市 )
2022年05月11日
35 快晴の下、楽しく田植え  「太田の郷」の田んぼで  (那智勝浦町 )
2022年05月11日
36 GW中に156人利用  那智山で平安衣装体験  (大門坂茶屋 )
2022年05月11日
37 家族6組が参加し楽しむ  新緑!ファミリーキャンプ  (潮岬青少年の家 )
2022年05月11日
38 津波緊急避難路など確認  本年度第1回防災学習で  (串本古座高校 )
2022年05月11日
39 ジオの恵みを伝え続けて8年  まちなかジオツアー実行委の歩みを振り返る㊤  (「地質の日」特集 )
2022年05月11日
40 お悔やみ情報