紀伊半島大水害記念公園で清掃 (那智勝浦町 )
当地方を襲った未曽有の大水害・紀伊半島大水害(2011年)から11年となる9月4日(日)に向け27日、那智勝浦町井関の紀伊半島大水害記念公園で、那智谷大水害遺族会の岩渕三千生(みちお)代表と地元建設業有志ら約30人が慰霊碑の清掃や周辺の草刈りに取り組んだ。清掃後、岩渕代表は「今年も清掃活動を行わせてもらった。どうか見守っていてほしい」と報告し、慰霊碑に手を合わせた。
清掃は、水害発生当日の追悼供養や慰霊祭を前に毎年実施する恒例行事。なお、今年の慰霊祭(4日正午~)は新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から式典は中止とし、岩渕代表と堀順一郎町長による代表献花のみの予定となっている。
この日、参加したのは▽㈱庵野組▽井筒建設㈱▽カミジ技建㈱▽木原造林㈱▽大和建設㈱▽岡山組▽㈱海邊組▽㈱川合組▽㈲崎建設▽田中建設㈱▽㈱下山組▽㈱泉組▽㈱果無建設▽㈱松原組▽㈱オカダ―の15社。草刈り機などを手に清掃活動に汗を流した。
岩渕代表は参加者らの協力に感謝を伝え「災害を忘れたらあかん。未曽有の災害を後世に残すことが大事。清掃活動によって災害を思い出してほしい。これから台風も増える。あのような被害が二度と起こらないように、自分の身は自分で守るという気持ちを持ってほしい」と話していた。
なお、同所では今年も4日未明、死者・行方不明者と同じ数の29個のLEDキャンドルをともすが、新型コロナウイルス感染状況を鑑み追悼供養は中止とする。
(2022年8月28日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20220828010101.jpg)
![](../../dbm/imgdb/img200/20220828010102.jpg)
新宮市観光フォトコンテスト
新宮市観光フォトコンテストの審査会が26日、新宮市春日の春日隣保館であった。9人の審査員が80人から寄せられた力作250点を厳正に審査した。入賞者の表彰式を9月9日(金)に予定しており、入選作品は市観光カレンダーやパンフレットなど市のPRに使用される。
市観光カレンダー製作実行委員会が主催する事業で11回目を数える。今回はテーマを「新宮が魅せる様々(さまざま)な風景(カオ)」とし、一般の部と学生の部(高校生以下)に分けて作品を募った。一般の部には54人から191点が、学生の部には26人から59点の応募があった。
審査員は、今年新たに熊野速玉大社の上野顯宮司を迎え、田岡実千年市長、実行委員長の山本大輔・市観光協会事務局長、児嶋毅さん(審査委員長)、杉本光朗さん、垣本正道さん、堀幸義さん、西和美さん、市秘書課の廣井芳美・広報広聴係長の9人が務めた。
熊野速玉大社や神倉神社、熊野川など、市内の四季折々の情景や植物、祭り・イベントの様子などを収めた力作の数々を審査。新型コロナウイルス感染予防のため手袋を身に着け、気に入った作品にシールを付けていった。
山本実行委員長は「今回は審査に当たり、上野宮司にお越しいただいた。新しい目線で審査いただければ」。
田岡市長は「コロナ禍ではあるが今回もたくさんの応募を頂いた。市においてはウィズコロナ、アフターコロナに向けて観光をしっかりとやっていきたい。作品は市のPRのために有効的に使用させていただきたい」とそれぞれあいさつした。
(2022年8月28日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20220828080201.jpg)
鵜殿地区配食サービスボラが友愛訪問 (紀宝町 )
紀宝町鵜殿地区で配食サービスを行うボランティアグループ「鵜殿地区配食サービスボランティア」(田中敦子代表)は27日、年に1回の「友愛訪問」を実施。サービス利用者36人に和菓子セットを届けた。
町内では鵜殿地区配食サービスボランティアとサークルほほえみが配食サービスを担っており、毎月2回、町内の希望者に手作り弁当を届けている。
毎年8月は配食がない代わりに「友愛訪問」として、普段、利用者と顔を合わせない調理ボランティアも利用者宅を訪問してお菓子などを配っている。今年は、5日に「サークルほほえみ」の調理ボランティアと配達ボランティアが担当区域の利用者88人に届けた。
鵜殿地区配食サービスボランティアは普段、会員が調理し、老人クラブ「讃寿(さんじゅ)会」も協力して利用者宅に配っている。この日は同ボランティアの6人が町福祉センターに集合後、手分けして各利用者宅を訪問した。
田中代表は小阪利代さん(89)宅を訪れ「元気そうですね。暑い日が続いているので気を付けて」と声をかけた。小阪さんは「ありがたいね」と笑顔を見せていた。
両グループでは、調理と配達のボランティアを募集しており、問い合わせは町社会福祉協議会(電話0735・32・0957)まで。
(2022年8月28日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20220828050101.jpg)
くまの艦展示、売店も (新宮市 )
自衛隊サマーフェスタ2022in新宮が26日と27日、新宮市佐野の新宮港第3岸壁で開かれた。多数が訪れ、海上自衛隊の護衛艦「くまの」や航空自衛隊の地対空誘導弾ペトリオットを見学したり、売店でレトルト「海軍カレー」の購入を楽しんだりした。陸上自衛隊や新宮警察署による車両展示もあった。
「くまの」は内部の一般公開はなく、岸壁からの見学のみだった。空自のペトリオットは27日のみ展示。陸自は26日に高機動車、27日は軽装甲機動車も加えて展示した。新宮署は白バイ、パトカー、事故処理車を並べた。売店ではレトルトカレーのほか、自衛隊のTシャツやタオル、帽子などが置かれていた。
岸壁では来場者が「くまの」を単体で撮影したり、一緒に記念撮影したりする姿があった。陸自や警察の車両は、来場者が乗り込むなどして、感触を確かめていた。レトルトカレーは艦ごとのいろいろな「海軍カレー」のほか、陸自の複数の基地のカレーもあり、それぞれ味や辛さが違うとあって、幾つも買い求める来場者もいた。
自衛隊の制服を着て記念撮影できるコーナーもあり、親子連れが子どもに制服を着せて撮影を楽しむ姿が見られた。「くまの」のシールや缶バッジ、コースターなどが当たる、子ども限定のガラガラ抽選もあった。
那智勝浦町市野々から訪れた50歳代男性は「くまのの名が付いているから、特別と思い見に来た。(ステルス型なので)今までのデザインと違い、異様な感じを受ける。早くに新宮に来てくれたので良かった」と話した。
(2022年8月28日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20220828010201.jpg)
![](../../dbm/imgdb/img200/20220828010202.jpg)
サマーボランティアスクール (太地町 )
太地町社会福祉協議会は24、25の両日、町内の中学生を対象に「サマーボランティアスクール」を開いた。参加した町立太地中学校の生徒5人はボランティアや防災について学びを深めた。
本年度テーマは「学ぼう、防災」。ボランティア活動や福祉への理解を深めるとともに、自分たちに何ができるかを考え、災害時の行動について学ぶことなどが目的。
岡本研会長は「2日間で自発的に行動しようという気持ちを学んでいただけたら」とあいさつ。
町社協の小畑美由紀さんは「ボランティアとは」「どんなボランティアがある」などを問い、生徒はその対応について付箋に書き出した。
小畑さんは「困っている人たちを助けたいと思う気持ちもボランティアになる」と話した。
町社協事務局次長の漁野真司さんが「災害ボランティアについて~災害時でなくても助け合おう~」を講義。「何のために誰のためにボランティア活動を行うのかを知る」「人と人とのつながりの大切さを知る」「他人事ではなく自分事として考え行動する」を柱とし、社協の役割や災害ボランティアの詳細、日頃から自らができること、自身のボランティア体験を解説した。
漁野さんは1995年の阪神淡路大震災が契機となり、災害ボランティアが始まり、ボランティア活動の発展へとつながったと説明。奉仕のイメージが強いボランティアは本来、自発的な意志に基づき、人や社会に貢献することだと話した。
漁野さんは「大切なものをなくさないために何をすべきか、自分にできることを考え、日頃から家族や友人と話し合ってほしい」と訴えた。
「『してもらう人』『してあげる人』の関係ではなく、復興に向け『共に協力しあう』関係」や「自分にできること、できないことを判断し、無理をしない」などのボランティア活動に入る心構えを紹介した。
そのほか、災害ボランティアに関する〇×クイズや防災ゲーム、災害ボランティアセンターについての座学に取り組み、町役場の職員から「太地町事前復興計画」や応急処置も学んだ。
脊古陸駆さん(2年)は「多くのボランティアがあることを知った。今後はボランティアに参加したい」と語った。
翌25日は災害ボランティアセンターの運営体験を実施。受け付け、マッチングを経て、協力者の町民宅を訪問。氏名や最寄りの避難所などの聞き取り調査を行い、活動を報告した。最後はサマーボランティアスクールを振り返り、感想も発表した。岡本会長から生徒に修了証が手渡された。
(2022年8月27日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20220827010101.jpg)
![](../../dbm/imgdb/img200/20220827010102.jpg)
地域ふれあいネットワーク (那智勝浦町 )
那智勝浦町地域ふれあいネットワークは20日、同町二河の教育センター(旧三川小学校)で「運動遊び」を開いた。町の健康づくりや健康課題改善に取り組む「地域活性化起業人」の島田匡平さんがナビゲーターを務め、参加した町内の小学生16人が遊びを通じて楽しみながら体を動かした。
教育関係者などで組織される同ネットワークは、共働き世代の増加などの環境の変化を受け、放課後や長期休暇中に子どもたちの居場所づくりをすることを目的に活動している。
この日はウオーミングアップのために鬼も逃げる児童も、歩いて5歩で止まり、タッチされると鬼になるという「5歩鬼」を実施。
その後は、チーム分けをしてドッジボールに取り組んだ。異なる学校の児童らは協力しながらボールをキャッチし、声をかけ合って、投球するなどして汗を流した。
参加した畑下波依司君(下里小5)は「ドッジボールが楽しかった。ボールに当たりそうなぎりぎりのところでかわすことができて良かった。ほかの学校の子たちとも仲良くなれた。また、参加したいです」と笑顔で話した。
島田さんは「遊びを通して体力が向上し、各小学校の児童同士で交流を深めることが目的。ぜひ、今後も継続して参加していただけたら幸いです」と話していた。
本年度は9月10日(土)、10月8日(土)、11月12日(土)、12月10日(土)に開催され、いずれも午前10時から。
(2022年8月27日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20220827080101.jpg)
![](../../dbm/imgdb/img200/20220827080102.jpg)
小中学生対象に実験工作教室 (わかやま産業振興財団・和歌山工業高等専門学校 )
わかやま産業振興財団(島正博理事長)と和歌山工業高等専門学校(北風幸一校長)の主催事業「おもしろ科学の実験工作教室〈串本会場〉」が24日に串本町文化センターであり、小中学生11人が工作やプログラミングに挑戦し電波やモノのインターネット(IoT)を利用する発想に親しむなどした。
この教室は、生活を豊かにする科学への興味や関心を深めることを目的として1993年度から和歌山会場を設けて実施。2011年度に田辺会場、21年に橋本会場と増え、本年度は串本会場を加えた4会場で順次開くとして参加を呼びかけた。
対象は小学4年生~中学3年生で、事前申し込みは各会場定員15人として電子メールで受け付け。串本会場には田辺市~新宮市から12人の申し込みがあったという。
当日は午前と午後の2部構成。午前の部はラジオキットの組み立てと電波の利用で同校の平野廣佑助教、午後の部はマイコンモジュール「M5Stack」を用いたプログラミング体験で同校の岡部弘佑准教授が講師となり実施した。同校5年生2人と同財団職員3人がサポートし、両部の合間では同校や高専ロボコンの紹介などもあった。
午前の部は基板や部品を組み上げる感覚を体験し、ラジオ放送の受信成功を足掛かりにして電波とは何かを学習。午後の部は同モジュールの加速度センサーが捉えた特定の状況に対して特定の音を出す命令を与えるプログラミングが主な内容で、この作業はIoTの発想に通じると小中学生に紹介しつつ、挑戦を促した。
両部に取り組んた後は修了証書を受け取って終了し、組み立てたラジオは持ち帰り。新宮市から参加した青木尚之君(三輪崎小6年)は「工作やプログラミングが好きなので参加してみた。難しいところは特になかったし、周波数を使って音階が奏でられるのは今まで知らなかった発想で、きれいに音を鳴らすことができて楽しかった。また参加してみたい」とコメントした。
(2022年8月27日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20220827070101.jpg)
近大新宮中1年が稲刈り体験 (新宮市熊野川町 )
新宮市の近畿大学附属新宮中学校(池上博基校長)の1年生48人は24日、同市熊野川町日足の田んぼで稲刈りを実施した。生徒たちは農業活動に取り組む「MYNS(マインズ)」(南本安信代表)のメンバーに教わりながら、鎌を手に金色の稲穂を刈り取った。
ふるさと教育の一環で2016年から開始。市の教育目標である「郷土への誇りと愛着を育む教育の充実」を目的に、地元農家と協力した体験を通じて地元への愛着を深めようと行われている。作業体験や脱穀、乾燥などを見学することで農家の人たちへの感謝の気持ちと米を大切にする心を養う。田んぼは11年の紀伊半島大水害で浸水被害を受けた場所にあり、地域活性化のため積極的な取り組みで、復興に向けて頑張る地域の姿を伝える狙いもある。
生徒たちは、4月にMYNSが所有する広さ約10㌃の田んぼで田植えを実施。この日はJAみくまのの清水重良さんから鎌の扱い方や作業の説明を受けると、協力しながら稲を刈っていった。
大前美結(みゆう)さん(13)は「田植えから稲刈りまで初めての経験でしたが楽しかったです。自分たちが携わった稲がしっかり成長してくれ、特別な感情がある。改めて作物の大切さを実感しました」。
南本代表は「生徒みんなの一生懸命に作業する姿が見られました。身をもって体験することで、育てることの大切さをいつまでも忘れないでもらえれば」と話していた。
(2022年8月27日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20220827010201.jpg)
ボーイズリーグ和歌山大会が開幕
幼少年婦人防火委が研修会 (新宮市 )
新宮市下本町の市文化複合施設「丹鶴ホール」で20日、令和4年度市幼少年婦人防火委員会の防災研修会があった。市内三つの自主防火組織が参加。防災講話や活動報告などを通して防災意識の高揚を図る機会とした。
幼少年婦人防火委員会は▽婦人防火クラブ(端地遥会長、7クラブ114人)▽王子ヶ浜少年消防クラブ(川嶋丈温委員長、14人)▽白梅幼年消防クラブ―の自主防火組織により構成されている。
当地域に甚大な被害をもたらした紀伊半島大水害(2011年)から11年。同研修会は「紀伊半島大水害を教訓に地域防災力の強化~命を守る経験を次の世代へ~」と題し、未曽有の災禍や水害の教訓を伝え、地域防災力の強化を図ることを目的に同委員会初の全体行事として開催した。(一財)日本防火・防災協会が共催。市消防本部が協力した。
研修会は、白梅幼年消防クラブの防火太鼓で幕開け。同委員会長の垣内一男消防長は、各団体の日頃からの火災予防啓発活動への協力に感謝。研修会実施に至った経緯について説明し「防火太鼓はとても元気が良く力を頂いた。この素晴らしいホールで開催できてうれしい。実りの多い研修会となれば」とあいさつした。
来賓の田岡実千年市長は「紀伊半島大水害から来月で11年を迎える。私たちはこの災害を教訓として市の防災に生かしていかなければ。災害から一人の犠牲者も出さないという強い信念の下、防災対策の一層の充実、強化を図るためには皆さまのより一層の協力が必要」と呼びかけた。
王子ヶ浜小6年生で組織される王子ヶ浜少年消防クラブは、煙体験や天ぷら油火災実験、消火器取り扱い訓練など、動画を通して活動内容を紹介。「これからも知識や技術を学びながら、将来の地域防火防災リーダーの担い手となるために頑張っていきます」と誓いを新たにした。
市消防本部予防課は近年の火災状況や動向などを説明。「住宅火災による死者の主な原因として逃げ遅れが過半数を占めている。発見の遅れが被害を拡大させる」と述べ、住宅用火災警報器の設置や交換への協力を求めた。
防災講話では減災カフェ主宰の上野山巳喜彦さんが「体験談から振り返る紀伊半島大水害」を演題に講話。当時の様子を写真と証言で紹介し「過去に学び、現在を点検し、未来に備えることが大事。令和に生きる私たちは科学・技術の力、先人の知恵、共助の力を合わせた多重防御が必要」と伝えた。
(2022年8月23日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20220823010101.jpg)
![](../../dbm/imgdb/img200/20220823010102.jpg)
串本町の少年野球チーム・串本オーシャンズの木下正己監督と選手の堀愛菜さん、堀結菜さん(ともに潮岬小6年)らが19日、田嶋勝正町長に全国大会「NPBガールズトーナメント2022全日本女子学童軟式野球大会」に出場し優勝したことを報告した。
この大会は7月29日から8月4日まで石川県内であり、全国の43チームがトーナメント形式で対戦。愛菜さん、結菜さんを含む6年生主体のチーム「和歌山ハーモニーズ」(和田昌宏監督、選手14人)を結成して参戦し、6戦を勝ち抜いて優勝をつかみ取った。
2人は兄に刺激を受け小学1年生の終盤で串本オーシャンズへ入団し軟式野球を始めた。最高学年となった現在のポジションは愛菜さんがキャッチャー、結菜さんはピッチャーとファースト。和歌山ハーモニーズでは外野手(ともにライト)として2月以降7回の合同練習に参加し、その成果も発揮して今回の勝利に貢献した。
報告には堀さんの両親も同席。木下監督から経緯の説明を受けた田嶋町長は「一つのスポーツに打ち込んでこういった舞台に立つことは良い経験になるし、多くの人に接する機会もあって視野も広まる。君たちの年齢でその経験をすることは素晴らしいことだと思う」とたたえ、懇談をする中で今後別の新しい挑戦を始めたいと2人が考えていることを知り「今経験していることは、野球に限らずいろいろな場面で自分の肉となり血となって返ってくると思う。これからまた新たな目標をつくって挑むにしても精いっぱい頑張ってほしい」と後押しした。
「力を出し切れた」と同大会を振り返る2人。今後も9月の近畿大会など試合の予定があり、有終の美を目指して卒団まで頑張りたいと意欲を示していた。
(2022年8月23日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20220823080101.jpg)
東牟婁地方美育協会が研修 (那智勝浦町 )
東牟婁地方美育協会(芝﨑勝善会長)は19日、那智勝浦町立宇久井小学校で「第63回那智山研究集会」を開いた。新宮・東牟婁地方の幼稚園・小中学校から教職員40人が参加し、図画工作や美術に関わる実践報告や講義に、熱心に耳を傾けた。
畿央大学教育学部の西尾正寛教授、和歌山大学教育学部の丁子かおる准教授を講師に招き、3年ぶりに開催した。
実践報告では、今年10月に和歌山県で開催予定の第73回造形表現・図画工作・美術教育研究全国大会および第76回和歌山県図工・美術教育研究大会で、研究発表する教諭らが経過を述べた。
新宮市立丹鶴幼稚園の松尾れいか教諭は、感触や素材との触れ合いを重視した園児たちの造形活動について報告。生き物の観察を通じた絵画制作や粘土・段ボールを使った遊びの様子を振り返り、写真と文章を組み合わせた「ドキュメンテーション」による教職員・保護者間の情報共有についても語った。
北山村立北山小学校の福田誠教諭は「不易と流行の視点から見直す地域の木版画教材」と題して発表した。約70年の歴史を持つ「東牟婁地方学校版画展」の取り組みに言及し、本年度の北山小学校の5、6年生7人が取り組んでいる共同版画制作に言及。那智勝浦町立勝浦小学校の5年生が「那智勝浦町」をテーマに多色刷りの「彫り進み版画」を制作したことにも触れた。
講師による講義や色彩・色調に関する実技講習もあり、西尾教授は「外からの情報を取り入れ、美術教育に生かそうとする先生方の熱意が素晴らしい」と話していた。
(2022年8月23日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20220823060101.jpg)
![](../../dbm/imgdb/img200/20220823060102.jpg)
講話で避難生活考える (御浜町 )
御浜町は21日、防災講話「地域における防災力の重要性 避難所で過ごす生活とは」を阿田和の町中央公民館で開催した。自主防災組織に関わる町民らが聴講し、避難生活や避難所運営について考えた。
町には阿田和、下市木、上市木、志原、尾呂志、神木の6地域に計65の自主防災組織が活動している。講話は研修の一環として町民対象に企画し、三重大学大学院地域イノベーション学研究科、三重大学地域圏防災・減災研究センター准教授の水木千春さんを講師に迎えた。
講話で水木さんは近年の気象について「台風に関係なく線状降水帯が発生し、局所的に雨が降っている。日本のどこで被害が出ても不思議ではない」と指摘。「非常時こそ、地域の力が必要」とし、災害を見据えて日頃からリアルな訓練を重ねることや、運営側だけでなく、避難者の協力が必要不可欠で、地域にも事前に周知しておくことの重要性をアドバイスした。
「災害発生時は誰もが切迫した状態になり、強い不安やストレスが重なる」とした上で、避難所ではさまざまな問題が発生することを紹介。プライバシー、食事、健康、衛生、トイレなどの問題のほか、子どものいる世帯や高齢者、外国人などへの配慮も欠かせないとした。また、感染症対策を考慮した避難所のレイアウトや運営のポイントについても説明した。
あいさつした大畑覚町長は昨年度に町総合計画を策定し防災対策を進めていることや、6地域で避難所運営マニュアルが作られたことを報告。「今後台風シーズンを迎えるに当たり、警戒を強めている。自主防災組織の皆さんには町職員と一緒になって取り組んでもらえたら」と日頃の活動に感謝を示し、今後の協力を求めた。
(2022年8月23日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20220823030101.jpg)
![](../../dbm/imgdb/img200/20220823030102.jpg)
初精霊船を見送る (那智勝浦町 )
那智勝浦町の勝浦初精霊送り実行委員会(大嶽勝司委員長)は16日、同町築地の勝浦漁港で勝浦地区の初精霊送りを営んだ。参列した遺族らは静かに手を合わせ冥福を祈り、初精霊船を見送った。
勝浦地区では1955(昭和30)年に当時の青年会が、海を汚さない配慮から合同での行事を始めたという。現在は同実行委員会が中心となり、勝浦6区の区長や運営委員が協力。海翁禅寺、正念寺、法泉寺の住職が出仕し、地域を挙げての盆行事となっている。
昨年に引き続き、アルコール消毒やマスクの着用に加え、各世帯最少人数での参列、一般焼香は行わないなど新型コロナウイルス感染症対策を呼びかけた。
今年の初精霊は34柱だった。住職らの読経が始まり、各世帯の代表者が焼香を行った。灯籠を乗せて進む初精霊船に遺族が静かに手を合わせ見守った。
また、実行委員会の高齢化などに伴い、昨年から追悼花火は業者に依頼。打ち上げられた花火が町の夜空を照らした。
大嶽委員長は「天候に恵まれた。昨年より初精霊が少なかったことは良かったことだと思う。多くの皆さまにご参列いただけるように、早期のコロナ終息を願っています」と話していた。
(2022年8月18日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20220818010101.jpg)
![](../../dbm/imgdb/img200/20220818010102.jpg)
各課が所管事務を報告 (新宮市議会教育民生委 )
新宮市議会の教育民生委員会(濵田雅美委員長、6人)が16日、新宮市役所であった。市立医療センターや健康福祉部、教育委員会などが所管事務を報告した。
医療センターからは、奨学金貸し付けや入院・外来患者の状況などについて報告があった。4月に開設した高度治療室(HCU)の利用率は7月末で63・9%(累計390人)であり、分娩(ぶんべん)予定者数は7月末現在で来年3月までで91人であるとした。委員は8月から開設した助産師外来の状況や看護師数、新型コロナウイルス感染症患者受け入れに伴う病棟の現状などについて確認した。
健康福祉部からはコロナ関連相談者数、住民税非課税世帯等に対する臨時特別給付金の支給状況、低所得の子育て世帯に対する子育て世帯生活支援特別給付金の支給状況などについて各課が報告。旧王子幼稚園舎を活用した放課後児童クラブの開設については、早期開設に向けて検討を進めていくとした。
保健センターは、3年ぶりの実施となった骨密度測定について、4回の実施で320人が参加したと説明。新型コロナワクチン接種推進室は、8月7日現在で4回目接種の対象者(60歳以上)1万2373人のうち、31・16%に当たる3856人が接種済みであるとした。
委員は各支援金などに関して「相談しやすい窓口の設置を」。また、重症化を防ぐため3回目接種を推進する取り組みの必要性を訴えた。
市民生活部・市民窓口課はマイナンバーカード交付率などの推移やマイナンバーカードが保険証として利用可能な医療機関などについて報告。委員からは「交付率向上を目指すならまずは市職員からでは」「メリットの周知や市民の不安を払拭する取り組みを」などの声が上がった。
生活環境課は、燃やせるごみの減量化と市民の利便性の向上を目指して開設する常設エコ広場について、10月3日(月)からの運用開始を目指して現在、市役所第4駐車場内にシャッター付きプレハブ倉庫を建設していると話した。分別品目は通常のエコ広場と同様の燃やせるごみを除く18品目。開設日・時間は市役所開庁日の午前9時~午後4時を予定しているという。
また、教育政策課からは和歌山県市町村課から市財政課に対し、市立丹鶴幼稚園の定員を実利用人数に合わせて見直すよう通知があったと報告。9月議会に収容定員について規定した市立幼稚園条例の一部改正議案を提出し、令和5年度から定員を105人から70人に変更する予定であるとした。
文化振興課は、市文化複合施設「丹鶴ホール」内、文化ホールの使用率や市立図書館の利用状況などについて説明。委員からは、文化ホール使用時の図書館や熊野学エリア利用者の動線に配慮を求める意見もあった。
施設内の床のひび割れやつなぎ目が隆起している部分があるのではといった指摘に対し当局は「表面が乾き、ひびが割れてしまうのはコンクリートの性質状仕方がないことだと聞いているが、建築業者と協議して対処していきたい」と述べた。
(2022年8月18日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20220818090101.jpg)
ウミガメ類のふ化始まる (串本海中公園 )
串本町有田にある串本海中公園センター水族館(森美枝館長)で今年も、展示飼育するウミガメ類が産んだ卵のふ化・脱出期が始まった。今年は7月24日までにアカウミガメの産卵を12回ほど確認。飼育担当の吉田徹副館長は9月下旬まで稚ガメの誕生(=脱出)が続くとみて、今後も観察を続けるという。
同館は屋外の大型水槽「ウミガメプール」でウミガメ類の大型個体を展示飼育。この水槽には後に人工産卵場が追加整備され、繁殖もできる環境となっている。
近年は毎年のように産卵があり、今年はアカウミガメの完全飼育第2世代「くしもトリオ」(12歳の雌3匹)のもーちゃんが6月9日に産卵したのを皮切りに、アカウミガメの産卵が続いたという。
今年最初の稚ガメ誕生は8月11日夜で6月9日産卵分から65匹、次いで8月12日夜に6月10日産卵分から80匹が砂中から這(は)い出た。ふ化直後の稚ガメは3~4日ほど母親が作った産卵巣にとどまり砂の中から這い出るタイミングを見計らうとされ、逆算して今回誕生した稚ガメがふ化するまでに要した日数は60日弱。吉田副館長は予想より1週間ほど早く、加えて過去の実績平均でふ化率3割前後となる飼育環境にあって高いふ化率でもあることから、これらの卵はかなり好条件に恵まれたと状況を語る。
今年は「くしもトリオ」のしーちゃんの産卵も確認し稚ガメ誕生を注視中。くーちゃんは今年も産卵をしていないが、砂を掘って産卵巣を作る行動を確認しているそうで、「くしもトリオ」はいずれも成熟に達したと判断している。16日時点の今年誕生した稚ガメの数は145匹で、20日(土)をめどに館内の稚ガメ用水槽で展示飼育を始める予定。館内のトピックス水槽でアカウミガメの卵も展示中で、併せて観察してもらえればとしている。
昨年、4年ぶりに誕生したアオウミガメの親は2年周期で産卵する傾向にあり、今年は傾向に沿うように産卵が確認できていないという。
(2022年8月18日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20220818050101.jpg)
天御中主神社で神事斎行 (新宮市 )
新宮市佐野の天御中主(あめのみなかぬし)神社(髙橋正樹宮司)で16日、新型コロナウイルス感染症の収束などを祈る神事が営まれた。佐野柱松実行委員会(瀬古尊夫会長)の役員ら6人が参列し、神様をたたえて地域の平穏無事を願った。
同委員会は例年、8月16日に新宮港緑地公園で「佐野柱松」を実施しているが、感染症拡大の影響により2020年から3年連続で中止を余儀なくされた。
柱松は害虫駆除などを願い、元は江戸時代から続く伝統的な火祭り。戦時中に一時中断し、1948年に佐野青年会が再開させたものの58年に途絶えていた。その後、佐野区の有志区民たちが「祭りをよみがえらせたい」との思いから93年に復活させて以来、27年連続で開催を続けてきた。かつては「木本の花火か佐野の柱松」と語られており、地区の夏の風物詩になっている。
神事では髙橋宮司が祝詞を奏上した後、瀬古会長をはじめ参列者がコロナウイルスの収束や五穀豊穣(ほうじょう)、地域住民の健康などを祈願し、玉串を供えていった。
瀬古会長は「無事に神事を終えて安心しました。3年連続の中止で残念な思いが大きいが、今も最前線でコロナに向き合ってくれている医療従事者の皆さんの苦労を考えると、密をつくりリスクを高めるわけにはいかない。『来年こそ』という気持ちを諦めず、また盛大に祭りを行えるのを信じて頑張っていければ」と話していた。
(2022年8月18日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20220818010201.jpg)
![](../../dbm/imgdb/img200/20220818010202.jpg)
熊野川でサプライズ花火 (新宮YEG )
新宮商工会議所青年部(新宮YEG、岩澤宣之会長)は11日夜、熊野速玉大社下の河川敷で「癒やし・励ましの打ち上げ花火」を実施した。約350発の大輪の花が夜空に浮かび、散歩をする人やドライバーらの目を楽しませた。
コロナ禍で迎える3年目の夏。感染拡大防止の観点から熊野徐福万燈祭(新宮花火大会)をはじめとしたさまざまなイベントが中止となる中、市民の「癒やし・励まし」となるようにとの思いを込めて、おととし、昨年に引き続き企画した。
3密を回避するため、今年も事前の公表を行わずにサプライズで実施。午後8時に突然打ち上がった花火は約15分間にわたって市街地や川面を照らし、道行く人からは感嘆の声や拍手が上がっていた。
新宮城跡を散歩していた40代男性は「いつも通り散歩していたら河原から花火が上がった。(偶然見られて)ラッキー。夏のいい思い出になった」と笑顔。
岩澤会長は「新型コロナの影響で多くの人が我慢を強いられている。子どもたちや大人も楽しみにしていた1年に1回の新宮花火大会も中止になった。ささやかではあるが、今日の花火が少しでも癒やしや励ましになれば」と話していた。
(2022年8月13日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20220813010101.jpg)
国内外13組が滞在し制作
国内外のアーティストが熊野地域に滞在しながら作品制作・展示をするアートイベント「KUMANONISUMU(クマノニスム)!2022」が熊野市で始まった。およそ1カ月をかけて制作された作品が空き店舗や旧校舎などを生かして展示されており、市内がアート一色に染まっている。14日(日)まで。
イベントを仕掛けたのは同市飛鳥町出身でオーストリア・ウィーン在住のアーティストえのもとひささん。10年ほど前に初めて故郷で作品展示をしたのをきっかけに、2017年に海外から2人を迎え、初めて「クマノニスム」を開催。今回はキュレーターが企画運営に入り、オーストリアから8人と東京から1人、地元からもアーティストを迎え、旧神上中学校と記念通り商店街(チャレンジショップ、シャッターアート)、市文化交流センターの4カ所で展示している。
えのもとさんは、過疎が進む地元の現状を目の当たりにし、アートで力になれないかとイベントを考案した。「入国制限など実現には多くのハードルがあった」が、オーストリア連邦芸術文化省やクラウドファンディングなどを通して資金援助も受け、開催へ道筋をつけた。
アーティストらは長い滞在を通して、日常の中で住民と交流してきた。「熊野の人たちはアートに関心を持ってくれることが多く、双方にとって面白い経験になったのではと思う」。「子どもたちにもアートやアーティストと触れ合い、文化や習慣の違いを知ってもらう機会になればうれしい」。
記念通り商店街の空き店舗を市が貸し出す「チャレンジショップ」では、エマ・クリングさんとローレンツ・クナートさんが熊野の日常の中で布に目を向けた写真や絵などを展示している。シャッターの廃材や使われなくなった布団など限られた材料を空間に配置し、世界観を表現した。二人は「本のようにした作品もあるので手にとり、ページを開いてみて。熊野は素晴らしい。でも、とても暑い」と笑っていた。
各会場の展示時間など詳しくはホームページ(https://www.interact-projects.net/)へ。
(2022年8月13日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20220813080101.jpg)
海水浴場や自然プール ( )
お盆休みを前に、熊野地方各地の自然プールや海水浴場が、家族連れの帰省客や観光客でにぎわっている。
太地町の名物の「くじらに出会える海水浴場」は7月22日の開設以来、5482人が利用(8月9日現在)。特に午前11時と午後1時のクジラの開放の時間帯は大勢でにぎわっている。
一方、3年ぶりに開設した新宮市の高田第1・第2自然プールでは、7月15日以来、累計2806人が利用(8月9日現在)。新型コロナウイルス感染拡大前には及ばないものの、第1プールには平日でも40人、休日には200人を超える人々が訪れている。
9日に訪れた小林英資(えいすけ)君(6)、隼生(はやせ)君(3)兄弟は「魚が見えた」「捕まえたい!」と笑顔。父親の伸崇さんは「自分も子どもの頃から両親に連れられて高田に来ていた。11年前の紀伊半島大水害でこの辺りも様変わりし、もう元に戻らないかもと思ったが、今こうして子どもたちを連れてこられて感慨深い」と話していた。
(2022年8月13日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20220813060201.jpg)
![](../../dbm/imgdb/img200/20220813060202.jpg)
潮岬望楼の芝キャンプ場 (串本町 )
串本町の潮岬望楼の芝キャンプ場の有料開放が11日から始まった。今期は14日(日)まで開放する計画で、盆前をアウトドアで過ごす人の利用を集めている。
本年度から諸事情で既設エリアの無料開放を休止している同キャンプ場。同芝管理運営委員会(田仲康慧会長)と町が協議して定める繁忙時の対応・有料開放のみがテント泊できる機会となっていて、小学生1人1泊1000円の協力金(キャンプごみの引き取りや広大な芝地の管理経費などに充当)を得て環境省の許可に基づき芝地の東側一帯をテント設営場所として管理し提供している。
無料開放の休止に伴い、有料開放の受け付けは期間前日の午後4時から実施。1時間ほど待つ利用者もいる中、10日は22人を先行して受け入れ、11日は131人が同キャンプ場駐車場そばに設けている現地受け付けに利用を申し出た。
新型コロナウイルスの感染拡大第7波のさなかだが、国の行動制限がないことにより同委員会は県の感染予防対策認証を受け、そのガイドラインに沿って午前8時~午後6時に現地受け付けを設けて対応に当たっている。例年のこの時期は日に200人前後の利用があり、それに比べると行動制限がないといっても勢いは例年ほどではないという。
田仲会長は期間終盤にかかる台風8号の影響を注視しつつ、他方で現に利用者が集まる状況にできる限り応えたい考え。最近増えている自動二輪車用の臨時駐車場を新たに設けるなど利便を高めつつ、委員交代制で期間中の運営に当たっている。
期間中の同キャンプ場利用の問い合わせは現地受け付けまで。期間外の問い合わせは同委員会事務局の町産業課(電話0735・62・0557)まで。
(2022年8月13日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20220813050101.jpg)
体育文化会館でレスリング強化合宿 (那智勝浦町 )
東京大学体験活動プログラム
東京大学の学生・院生ら10人が7日、「東京大学体験活動プログラム」のため来熊した。10日まで4日間の日程で、新宮市や田辺市本宮町、那智勝浦町、太地町を訪問。熊野古道歩きや熊野三山巡り、座学などを通して当地方の歴史や文化、自然に触れる機会とした。
同大学の濱田純一・前総長が提唱した「よりタフによりグローバルに」を基に2012年度から始まったプログラムの一つ。新しい考え方や生活様式を学び「知のプロフェッショナル」に必要なアイデアや発想力を身に付けることが狙い。
同大学大学院人文社会系研究科長の秋山聰さんが13年に台風の中、熊野古道「大雲取越」を歩いた際に「円座石(わろうだいし)」から見上げた丸い空に感動したことがきっかけで熊野に興味を持つようになり、当地方でのプログラムを企画。今年で4回目となる。
なお、今回はプログラム実施に当たって、学生と院生の垣根を越えて参加者を募集。25人が希望し、選考を経て学生5人、院生5人が参加の機会を得た。熊野学研究委員会の山本殖生さん、中瀬古友夫さん、瀧野秀二さんが講師を務め、参加者らの学びに寄り添った。
初日、新宮市に到着した一行は同市下本町の市文化複合施設「丹鶴ホール」の「熊野サロン」へ。山本さんからレクチャーを受け、熊野三社のルーツや熊野信仰の興り、歴史、宝物などについて学んだ。
座学後には、参加者らが「理系なので日本文化に接する機会がなかった。これを機に熊野の歴史を勉強したい」「地方出身なので地域振興、地域活性化に興味があって参加した」「今後、クジラとイルカの生態を勉強する予定。山のことも勉強したい」などと参加の動機を紹介した。
秋山さんは「プログラム開催に当たり、これまでで一番多い25人の学生らが参加を希望してくれた。学部もさまざまで、まちづくりや防災など、いろいろな分野への興味から参加してくれた。学生にとっても地域にとっても将来につながっていくと思う」と話していた。
同大学大学院人文社会系研究科・文学部と新宮市は昨年3月に連携協定を締結。人文学を応用しての地域振興や交流促進、地域連携活動などを図っている。
(2022年8月11日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20220811010101.jpg)
![](../../dbm/imgdb/img200/20220811010102.jpg)
和歌山県
和歌山県内で新型コロナウイルスの感染者数が大幅に増加している状況を鑑み、県では緊急性の高い患者への対応をできるだけ円滑に行うため、新型コロナ検査の陽性者本人または家族などによる基本情報のスマートフォン入力を開始。県内保健所が行っていた電話連絡(基本情報などの聞き取り)を一部、行わない方針に変更した。電話連絡を行わない対象者は、原則として3歳以上59歳以下で、スマートフォンやパソコンから基本情報の必要項目を入力した人。入力した症状や基礎疾患などから緊急性が高いと判断した人に対し、療養方法について保健所から電話連絡が入る。
基本情報の入力は▽陽性者(または陽性者の家族)の携帯電話番号に管轄保健所から送られてくるショートメッセージサービス(SMS)のリンクからスマートフォンで行う方法▽SMSをパソコンに転送して行う方法▽診療所や病院などで配布するチラシの入力フォームQRコードからスマートフォンで読み込む方法(インターネットにつながらない機器には対応していない)―がある。入力フォームには療養方法の希望や、食料などの支援物資(無料)配送の申し込み項目もあるため、できる限り早めの入力を。
また、陽性者への療養対応を優先するため、感染経路と濃厚接触者の特定のための行動調査は自身によるフォーム入力を基本とする。聞き取りによる行動調査は、医療・介護・救急などの従事者以外は原則行わない。濃厚な接触があったと思う人や職場には、自ら連絡して注意喚起を行うこと。一般の事業所などは、自主的に感染拡大防止への対策(濃厚接触者の特定と自宅待機など)の検討を。
陽性者の同居家族は全員が濃厚接触者に該当するため、保健所からの連絡がなくても家庭内の感染対策に努めるとともに、隔離待機(原則、患者と最後に接触した次の日から5日目まで)を行うこと。
新宮保健所では「高齢者や緊急性の高い方への対応を早く行うことができるよう、スマホやパソコン入力へのご協力をお願いします」と呼びかけている。また、新型コロナウイルス感染症の検査を受けた際には、検査結果が判明するまでは公共交通機関の利用を避け自宅で過ごすこと。検査の結果陰性だった場合でも症状がある人は外出を控えて人との接触を避ける。体調が悪くなったときは、かかりつけの医療機関を受診すること。
療養中に▽うとうとして呼びかけに応じない▽けいれんを起こしている▽息苦しさがある▽唇が紫色になっている―のような緊急性の高い症状が出現した場合には最寄りの保健所(新宮保健所0735・21・9630、串本支所0735・72・0525)もしくは「新型コロナウイルス感染症専用相談窓口 和歌山県コールセンター」(電話073・441・2170、24時間対応)に相談を。
□ □
厚生労働省では、換気の悪い場所でのエアロゾル感染が増えているとして、熱中症を予防しながら適切な換気を行うなどの対策を呼びかけている。
可能であれば対角線上にあるドアや窓を2カ所開放し、窓が一つしかない場合は扇風機などを窓の外に向けて空気の流れをつくること。
(2022年8月11日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20220811110101.jpg)
![](../../dbm/imgdb/img200/20220811110102.jpg)
![](../../dbm/imgdb/img200/20220811110103.jpg)
3年ぶりに井田観音で (紀宝町井田 )
井田観音のある紀宝町井田の井田下り場集落センターで9日夜、「納涼盆踊り」が3年ぶりに開かれた。子どもから大人までが大きな輪を作り、江戸時代から続く「ほうき踊り」を踊った。
ほうき踊りは町指定無形文化財で、地元住民らでつくる井田観音ほうき踊り実行委員会が毎年8月9日に開催する盆踊りで奉納している。新型コロナウイルスの影響で2年中止となっていたが、地域を元気づけたいとの思いから感染症対策をとった上で開催した。
夕暮れ時の午後7時過ぎ、浴衣姿の住民らがぞくぞくと集まり、やぐらを囲んで「甚句」などをにぎやかに踊った。ヨーヨー釣りやかき氷などが用意され、子どもたちも祭りの雰囲気を楽しんでいた。
ほうき踊りは、稲の害虫を退治し、追い払う動きを模したもので、30人ほどがほうきを持って伝統の踊りを奉納した。子どもたちも大人の動きをまねしながら挑戦した。
実行委員長の前地敏久さんは「今年は花火などの行事も多々あることから、地域を元気づけたい、子どもたちにも楽しい夏の思い出をつくってほしいとの思いで開催した。伝統の踊りを受け継いでいってもらえたらうれしい」と話していた。
「厄落とし」として有名な井田観音も開帳された。盆踊りと3月の初午祭(はつうまさい)で公開されている。本尊は高さ30㌢、金箔(きんぱく)をほどこした観世音像で鎌倉時代の作と伝わる。1258年に西忠次が海岸で発見し祭ったことが始まり。同家の古文書によると、その後460年を経て子孫の西忠三郎が堂宇を建立し、安置したという。
(2022年8月11日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20220811030101.jpg)
![](../../dbm/imgdb/img200/20220811030102.jpg)
県職員が道路清掃活動 (新宮市・那智勝浦町 )
東牟婁振興局新宮建設部は9日、新宮市の国道168号と同169号、那智勝浦町の県道那智山勝浦線で清掃活動を実施した。職員約20人が参加し、各箇所でごみ拾いに取り組んだ。
活動は観光客や地域住民たちの快適な道路利用や景観美化を目的に東牟婁地域の玄関口である3カ所で毎年4、8、12月の年3回実施している。
晴天の下、参加者は2人一組となって道路を清掃。那智勝浦町では、体育文化会館やかつうら御苑などの歩道や道路沿いに落ちているたばこの吸い殻や空き缶、ペットボトルなどのごみを丁寧に拾っていった。
同部職員は「全体的にはきれいですが、たばこの吸い殻が少し目立ちました。当地方には観光地もある。日頃から地域の方々も掃除をしてくれていることとは思いますが、みんなで美しい町として景観を保つ意識を忘れないでもらえれば」と話していた。
(2022年8月11日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20220811010201.jpg)
中上健次顕彰委員会に寄贈 (新宮市 )
中上健次顕彰委員会はこのほど、新宮市名誉市民で芥川賞作家の中上健次(1946~92年)の生原稿の寄贈を受けた。6日、同市下本町の市文化複合施設「丹鶴ホール」で発表があり、故人の妻のかすみ(紀和鏡〈きわ・きょう〉)さん、長女の紀さんは寄贈者に対し「大切に取ってくださっていてありがたい。心から感謝したい」と話した。
寄贈を受けたのは、中上初期の小説「修験」の直筆生原稿。雑誌「文芸」(74年9月号)初出、「化粧」(78年3月、講談社)に収録されている。原稿用紙に書かれたものは数が少なく珍しい資料であるとともに、同顕彰委員会で所蔵するもののうち2番目に古い資料となる。同顕彰委員会では現在、約100点の作品(コピー含む)を所蔵しているという。
寄贈者は東京都在住の長谷川阿貴(あき)さん。父の故・川西政明さん(1941~2016年)が所蔵していたもので、川西さんは大学卒業後に河出書房新社へ入社。72年に退社し文芸評論家として活躍した。中上に関する記述としては「中上健次を読む」(「本を読む 同時代の作家に関する十四章」82年、集英社)、「安部公房から中上健次まで」(「昭和文学史 下巻」2001年、講談社)がある。
かすみさんの元に長谷川さんから生原稿を所有しているとの文書が届いたことを機に寄贈の運びとなった。原稿は400字詰め原稿用紙20枚分。なお、川西さんが中上を担当していたのか、またなぜ原稿を所有していたのかについては不明とのこと。
冒頭は万年筆だが途中からはボールペンで書かれていることから、かすみさんと紀さんは「途中でインクが切れたのだと思う。1日で仕上げた原稿では」と推測する。
当時は出版社によっては原稿が戻ってこないケースもあり、中上が没後30年を迎える節目の年に原稿の発見に至ったことに対してかすみさんは「いろいろな意味で貴重な発見。作品を振り返るきっかけにもなった」と感謝。
顕彰委員でもある文芸評論家の高澤秀次さんは「『修験』は中上の最初の短編集『化粧』の冒頭を飾る短編。『化粧』は『熊野集』や『千年の愉楽』にもつながる実験的な試みが見られる短編集となっている。紀州の風土も見え隠れする。そんな生原稿が発見されたことは価値があることだと思う」と話していた。
なお、原稿は同施設内市立図書館「中上健次コーナー」で、秋ごろの公開を予定している。
(2022年8月9日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20220809010101.jpg)
![](../../dbm/imgdb/img200/20220809010102.jpg)
創立65周年記念コンサート (串本分屯基地 )
航空自衛隊串本分屯基地(中津洋紀司令)の創立65周年記念コンサートが7日に紀南文化会館=田辺市=であり、約900人が中部航空音楽隊(五味渕敦隊長)による演奏などを通して一体感を共有した。
1957年4月の空自9082部隊展開を創立として歴史を紡ぐ同基地。現在は太平洋方面の対空警戒監視や災害対応を主任務とし、現在65周年の節目を迎えている。
地域との縁も重んじ、新型コロナウイルスの情勢で最近は休止しているが平年は年1回の一般公開などを実施し、祭事や訓練、交通安全啓発など地域行事へも積極参加。これらつながりを感謝の思いを持って確かめる機会としているのが5年周期で取り組む創立記念事業となっている。
この日開いたコンサートは式典(今後実施の見込み)と対で定例化している行事で、静岡県浜松市を拠点とする同音楽隊が出演。同基地の招待者と一般の事前申込者が来場し、2部構成で8曲、アンコールに応えて2曲を鑑賞した。
同基地はコンサートと併せて活動紹介ブースも設け、同基地の軽装甲機動車など装備品や航空自衛隊の任務詳細などを隊員の適時解説を交えて伝えるパネル展示、航空機関係のポスター・フォルダーの進呈で来場者との接点を重ねた。自衛隊和歌山地方協力本部もブースを設け、ミニ制服試着体験やイベント紹介(8月26、27日に新宮港で開く自衛隊サマーフェスタ<護衛艦くまのの寄港など>の宣伝含む)などで接点を後押しした。
同基地招待で来場し、代表して同音楽隊に花束を贈って感謝した県立串本古座高校吹奏楽部の深石みどりさん(2年)は「想像を超えて圧倒されるすごい演奏で、ソロ演奏もかっこ良かった。自分たち(=同部)は少人数なので、迫力を出すために圧倒するような演奏を心がけたいと思いました」とコメント。会場受付で来場者を一通り出迎えた中津司令は「65年間、串本の地で任務に当たれたのは地域皆さまの協力あればこそのたまもの。今後も地域と協働し、国民の安全安心のための活動をしていきたい」とこのコンサートに寄せる思いを語った。
(2022年8月9日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20220809100101.jpg)
![](../../dbm/imgdb/img200/20220809100102.jpg)
![](../../dbm/imgdb/img200/20220809100103.jpg)
恒例の夏休み企画14日まで (土砂災害啓発センター )
那智勝浦町市野々の和歌山県土砂災害啓発センター(稲田健二所長)は14日(日)まで、小学生以上を対象とした夏休み企画を開催している。事前予約が必要な「砂防えん堤の見学と石積み体験」と「雲の模型の製作ワークショップ」に加え、随時実施している「土石流について学ぼう」の三つの企画が用意されている。
同センターは毎年、内容を変えながら夏休み企画を実施。近年、全国各地や県内で発生している土砂災害について専門知識を持った職員が詳細などを解説する。
「砂防えん堤の見学と石積み体験」では、同センター近くにある砂防えん堤「鳴子谷川1号堰堤」を見学し、えん堤で用いられる工法である石積みの施工体験ができる。14日までの期間、連日午前10時30分から実施。定員は10人。
「雲の模型の製作ワークショップ」は、雲を分類した10種類の模型を製作するもの。気象予報士の資格を持つセンター職員が解説し、実物の転倒ます型雨量計を使って、雨や雨の観測についての説明も行われる。実施日は11日(木・祝)、14日で、いずれも午後1時から90分程度。小学高学年以上が対象で、小学生の場合は保護者同伴が必要。定員は5組。
期間中に申し出があれば、随時実施する「土石流について学ぼう」では、土石流の様子や砂防えん堤の効果が理解できる土石流模型装置を使用して、実験を行う。
センター内には同町井関在住で紀伊半島大水害語り部の防災士・久保榮子さんの体験紙芝居や土砂災害の実例など解説をしたパネル、小中学校における防災学習感想文などの展示もある。
□ □
初日となった6日午前には太地町立太地小学校に通う花村瑛斗君(6年)と森栞那(かんな)さん(2年)が「砂防えん堤の見学と石積み体験」「土石流について学ぼう」に参加した。
同センターの筒井和男さんが、2011年に甚大な被害を発生させた紀伊半島大水害や各地で起きた土砂災害を動画や写真で説明し、砂防えん堤の効果を伝えるために土石流模型装置で実験した。
実際に砂防えん堤を見学後、えん堤に用いる工法を学ぶために再びセンターへ。2人は修景工模型に、発泡スチロール製の石とコンクリートに見立てたクッション材を置きながら、石積み体験に取り組んだ。最後は工事看板に自身らの名前を書き、記念撮影をして体験は終了となった。
花村君は「砂防えん堤がないと本当に怖いと思った。いろいろな対策をしていることや石の積み方などもよく分かりました」と笑顔で語った。
筒井さんは「土砂災害の危険性や砂防えん堤の効果を知ってもらうとともに、土砂災害を引き起こす雨や気象にも興味を持っていただけたら。お気軽にご参加ください」と話している。
申し込みは名前(ふりがな)、連絡先、希望イベント、日程、人数を記入し、FAX(0735・29・7534)または、メール(e0806041@pref.wakayama.lg.jp)で申し込む。問い合わせは土砂災害啓発センター(電話0735・29・7531)まで。
雨天時はセンター内のみでの説明となり、大雨警報などが発表された場合は中止となる。
(2022年8月9日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20220809090101.jpg)
![](../../dbm/imgdb/img200/20220809090102.jpg)
新宮市の県立新宮高校吹奏楽部(亀谷覚史顧問、尾鷲心部長)が、6日に和歌山市で開かれた第58回和歌山県吹奏楽コンクール高校小編成部門で金賞を受賞。2年連続で県代表に選出され、20日(土)に京都コンサートホール(京都府)で開催される関西大会へ駒を進めた。
部員たちは6日夜、新宮高校に帰校後に結果発表を受け、これまで一緒に音楽を作り上げてきた仲間やOB・保護者らと喜びを分かち合った。
演奏曲は「生命(いのち)のアマナ~ウインド・アンサンブルのために~」。新型コロナウイルス感染拡大の世情を受けて作曲された曲で、不条理に立ち向かって未来を切り開く姿、命の尊さや生きることの美しさを表現している。
尾鷲部長は「体調不良でコンクールに出場できなくなった部員から『かわいい後輩たちともう一回一緒に演奏したいから、関西大会に連れて行って』と言われ、約束を果たせて本当に良かった」。
亀谷顧問は「今年は新型コロナで思うように練習もできず、しんどいことも多かったが、ステージ上で音楽を心から楽しむ部員たちの姿に感動した。2年連続の関西大会出場は、創部以来初では。和歌山県人として、いい音楽を届けたい」と涙をにじませて話していた。
(2022年8月9日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20220809010201.jpg)
「HONBIKE」感想聞かせて (新宮市観光協会 )
新宮市徐福の市観光協会で、話題の電動自転車「HONBIKE(ホンバイク)」の実証実験が行われている。ClickHoldings株式会社よりプロモーションを兼ねて貸し出しを受けており、現在一般向けにレンタルを展開。8月末までの実験を経て、導入の是非などを検討していくという。
同社が事業展開する電動アシスト自転車。バッテリー内蔵タイプでデザイン性が高く、チェーンのないクローズ式シャフトドライブを採用している。5段階の電動アシスト付きで、ペダリングに合わせて自動で出力をコントロールする。
ハンドル箇所に収まる形状の液晶ディスプレーではスピードメーター機能も搭載。防水性も高く、年間を通して天候に左右されないところも魅力だ。
同観光協会には7月から3台を配置。これまで関係者や職員らで実証実験を行ってきたほか、先月24日に新宮港にクルーズ船「にっぽん丸」が入港した際には岸壁でモニター貸し出しを実施したところ、利用者から好評を得たという。
実証実験は今月末までを予定しており、1500円(3時間まで、1日の場合は2000円)でレンタルすることが可能。山本大輔事務局長は「導入後にどういう料金設定をしていくかも課題。利用された方々からの感想も聞きたい。ぜひご利用を」と呼びかけている。
(2022年8月5日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20220805010101.jpg)
![](../../dbm/imgdb/img200/20220805010102.jpg)
コンビニ店員に感謝状 (新宮警察署 )
新宮警察署(田原正士署長)は3日、特殊詐欺被害を未然に防いだとして、ファミリーマート新宮あけぼの店員の中川佳代さん(45)に感謝状を贈った。
中川さんは7月11日、同店に来店し5万円分の電子マネーを購入しようとしていた市内の50代男性客に応対。高額の電子マネーの購入を不審に思い男性客に使用目的を確認したところ、詐欺の可能性が高いと感じ、男性の同意を得て警察へ通報した。
通報を受け駆け付けた警察官が確認したところ、男性はパソコンがウイルスに感染し、復旧のためには5万円の電子マネーを購入する必要があると電話で告げられたなどと説明。購入後、電子マネーの番号を被疑者へ送ろうとしていたという。
電子マネーの種類や購入方法を把握していなかった男性客の様子を見てピンときたと話す中川さん。男性客に対し「詐欺の可能性が高い」と説明するなど、機転を利かせた行動により、特殊詐欺被害の未然防止につないだ。
中川さんは「日頃からインターネットなどで情報を得ており、気にかけるようにしていた。店舗からも普段から指導を受けていました。特殊詐欺を未然に防ぐことができて良かった。これからも不審に感じたときは積極的に声かけしていきたい」と笑顔。
感謝状を手渡した田原署長は、中川さんの勇気ある行動に感謝を伝え「警察官一人一人がATMなどにいるわけではなく、警察官の目だけでは詐欺を未然に防ぐのは難しい。不審に感じたときはすぐに連絡してほしい。一人でも多くの被害の防止につながれば」と話していた。
今年の県内の特殊詐欺被害認知件数(6月末現在)は41件で前年同期比で6件の増となっている。被害額は6318万4555円。還付金詐欺が減少している一方でオレオレ詐欺や預貯金詐欺、架空料金請求詐欺が増加の傾向にある。新宮市内でも本年度に入って1件の特殊詐欺が発生している。
(2022年8月5日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20220805090101.jpg)
![](../../dbm/imgdb/img200/20220805090102.jpg)
光洋中1年生が着装とマナー
新宮市立光洋中学校(榎本由香校長)の1年生54人は7月27、28の両日、同校で内閣府認定公益社団法人全日本きものコンサルタント協会装道礼法きもの学院分院苅屋きもの学院の苅屋企世子さんと吉田由香さん、坂上こふ美さんから、浴衣の着装とマナーを学んだ。
授業は総合学習の一環で行われ、昨年とおととしは新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から中止となっていた。27日にはA組27人が授業に励んだ。
この日は、B組27人が実施。苅屋さんはマネキンを使用して着方や帯の結び方の手本を見せた。生徒は男女に分かれ、苅屋さんらに教わりながら着装を体験。女子は半幅帯で重ね文庫結び、男子は角帯を使い貝の口結びに挑戦し、説明に耳を傾けながら取り組んだ。最後はお辞儀の仕方や立礼、座礼などの礼儀作法を学び、苅屋さんたちに感謝を込めてお礼を伝えた。
浪花茜音(あかね)さん(13)は「今まで浴衣を着る機会はあったけど、自分で着装したのは初めて。帯結びが難しくて悪戦苦闘しましたが、教わりながら完成したのを見るときれいな形で美しかったです。教わったことを忘れないでいたい」。竹村翼冴(つばさ)さん(12)は「違和感がなく着心地が良かったので、豊かな気持ちになりました。貝の口結びが上手にいかなかったけど、貴重な経験ができた」と語った。
苅屋さんは「3年ぶりに行うことができ、元気で明るい1年生に出会えてうれしかったです。授業を通じて日本の伝統文化に触れ、内面からの美しさを大切に大きく成長してもらえれば」と話していた。
(2022年8月5日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20220805080101.jpg)
![](../../dbm/imgdb/img200/20220805080102.jpg)
9月の花盛り目指し育てる (串本町 )
串本町が4日、役場本庁で認知症啓発企画「オレンジガーデニングプロジェクト」に基づく花の苗植えに取り組んだ。地域の理解を深める取り組みで、世界アルツハイマー月間に当たる9月中の花盛りを目指して育てるという。
このプロジェクトは、「認知症になっても希望をもって自分らしく暮らし続けられる社会」の実現を目指す取り組みの一つとして全国規模で実動の輪が広がっている。認知症啓発のシンボルカラー・オレンジ色の花が咲く植物を育てて住民の趣旨に対する優しさを高めるのが狙い。思いを同じくする同町もその動きに乗り、先んじて協力してくれる個人や団体にオレンジ色の花が咲くヒマワリの種を配って育ててもらっているという。
この日は役場本庁に飾る分を準備。田嶋勝正町長や認知症看護認定看護師資格を持つくしもと町立病院の寺島真由美看護師長、認知症サポーター資格を持つ町福祉課職員やシニアエクササイズ活動で健康維持に励む住民有志計10人が手分けしてプランターやポットに前述したヒマワリやマリーゴールドの苗を寄せ植えして仕立てた。
マリーゴールドはすでに咲き始めていて、ヒマワリは9月中に咲く見込み。資格を生かして中学生など次世代への指導も始めている寺島看護師長は「認知症を知り関心を持ち、知りたいことや気になることがあったら相談してみようと思ってもらえるきっかけになれば」と成果を期待し、そのための相談先として町には地域包括支援センター(電話0735・62・6005)や同病院地域医療連携室(電話0735・62・7878)などがあることをアピールした。
(2022年8月5日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20220805070101.jpg)