慈恵会医科大から2人 (新宮市立医療センター )
新宮市立医療センターにこのたび、東京慈恵会医科大学医学部医学科産婦人科学講座から、部長職常勤医師1人、非常勤医師1人の派遣が決定した。市が21日に発表した。派遣時期は4月からを予定。市立医療センターは「当センターでの分娩(ぶんべん)再開に向け、着実に準備を進めていく」とコメントを寄せている。
常勤医師1人の退職決定に伴い、3月1日(火)以降の分娩予約休止を発表している同医療センター。新宮・東牟婁エリアの中核病院として、年間約300件の分娩を行ってきた。
分娩休止を受け、市当局や市議会は医師招聘(しょうへい)に向けて各関係機関に要望活動を展開。今月18日には学校法人近畿大学(世耕弘成理事長)と産婦人科医師派遣などを盛り込んだ包括連携協定を締結していた。
慈恵会医科大からの医師派遣の決定に当たり、田岡実千年市長は「誠にありがたく思っている。このことにより、他の大学からの医師派遣も含め、安心・安全な分娩再開に向け、着実に前進している」と関係者に感謝。
「ただし、緊急手術や緊急分娩など、24時間対応できるよう、派遣される常勤医師および非常勤医師の方々の勤務体制を構築することが必要となる。ご迷惑をお掛けしている妊婦の皆さんをはじめ、市民の皆さまには確実に分娩が再開できる体制が整えば、市および医療センターからお知らせいたします」と理解を求めている。
市立医療センターの中井三量院長は、産婦人科部長医師退職により3月中旬以降の産婦人科診療、出産分娩はいったん中止となる見込みとしながらも「4月時点ではまだ当院での出産分娩はできないが、以降のさらなる常勤医師獲得に向け活動しており、体制が整い次第可能な限り早急に出産分娩ができるよう努力し準備を進めていく」とコメントを出している。
(2022年2月22日付紙面より)
チーム御所の地が作業に汗 (那智勝浦町 )
「今年はメモリアルイヤー。コスモスを植え始めて10年になる。必ずきれいに咲かせたい」。そう話すのは那智勝浦町狗子ノ川のチーム御所(ごしょ)の地(じ)代表の建石修さんだ。チーム御所の地は毎年、同町狗子ノ川の通称「御所の地」の4・5反ある休耕田にきれいなコスモスを咲かせ、人々の目を楽しませている。
その昔、那智聖(なちひじり)の行場であったという同所。元々は田んぼとして利用されていたが、2011年に発生した紀伊半島大水害によって、水路が破損。水が使えないことから休耕田となった。
由緒ある土地を放置してはいけないと当時、狗子ノ川区長を務めていた建石さんの下、同区で協議を重ねた。区で花の部会を立ち上げ、地域おこしを兼ねてチューリップや菜の花、コスモスを植えてきた。
その後、花の部会を前身にチーム御所の地を設立し、コスモスを植え続けて今年で10年目を迎えた。同所は毎年、一面に咲くコスモスを一目見ようと町内外から多くの人々が訪れる人気のスポットとなった。
会員によると、数年間は和歌山県や町からの補助もあったが、今はないという。しかし、同所に咲くコスモスを喜び、チーム御所の地の活動を応援する人からの援助もあり、感謝しているとした。
この日は建石さんと建石頼男さん、松尾悦子さんら役員と会員2人が参加。事前に町消防本部に届け出し、トラクターによる耕耘(こううん)を妨げる雑草の焼却に取り組んだ。会員は延焼防止のため、ホースで周辺に水をまきながら、雑草を燃やすなどの作業に汗を流した。
気候によって時期の変更はあるが、9月ごろにコスモスの種まきを行い、10月後半から11月にかけて開花する見込み。
コスモスの見せ方などを研究するために各地を視察しているという建石さんは「昨年は種をまく時期が悪く、あまり良くなかった。今年は10年の年なので、きれいに咲かせたい。皆さんに喜んでもらえるように頑張ります」と笑顔で語った。
(2022年2月22日付紙面より)
古座神社で愛宕権現例祭 (串本町 )
串本町古座にある古座神社(石田保宮司)で19、20日の2日間にわたって愛宕(あたご)権現の例祭があり、古座区の南藤房男区長らが火伏せやコロナ禍の終息を願って礼を尽くした。
愛宕権現は古く軍神として武家、また京の都では火盗守護の利益を求めて庶民の信仰を集めた経緯がある。本地仏は勝軍地蔵。古式捕鯨で発展した古座は家屋が密に並ぶまちなみを宿すため、愛宕権現を安置して今も欠かさず信仰を注ぎつつ日々取り扱う火への細心を保っている。
近年まで後背の山腹に祠(ほこら)を据えてまつっていたが参道が急峻(きゅうしゅん)で奉仕する代表者の高齢化もあり、今は同神社境内にある九龍島(くろしま)神社へうつして火伏せの加護を求める信仰をつなぐところとなっている。
今年は新型コロナウイルスの情勢で河内会による御舟謡(みふねうた)の奉納を休止としたが、神事は例年通り実施。19日夜半の宵宮祭を経て20日は同祠前で大前の儀をし、同区と勇進会、河内会、串本町消防団古座分団の各代表者と責任役員が石田宮司に続いて玉ぐしをささげるなどして礼を尽くした。
この例祭で奉納した「だんご」は神事後、愛宕権現の利益とともに火の取り扱いへの細心を振り返るきっかけとして参列者や集まった住民に授与した。南藤区長は「愛宕権現は火の神様なので区民には火災に十分気を付けてほしい。あと、早くコロナも終息してほしい」と願うところを語り、「今年は何としても河内祭(こうちまつり)をしたいし、コロナの行動制限がもっと緩まればできると思う。学校関係(=櫂伝馬(かいでんま)の奉仕)はさすがに抜きにしてもできる限り何とかしたい」と話した。
(2022年2月22日付紙面より)
天神社で春の例大祭 (那智勝浦町 )
学問の神様・菅原道真を主神として古くから厚い信仰を集める那智勝浦町天満の天神社(髙橋正樹宮司)の春の例大祭が19日宵宮、20日に本宮の日程で営まれた。今年は昨年と同様、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から神事のみの斎行となったが、天満交友会による獅子神楽の奉納があった。
順番に始まる那智谷筋の祭りの最後を飾る同例大祭。例年は古式弓法で大的を射抜いて鬼の邪気を払うお弓神事や祭典委員会(楠本實委員長)が先導する行列が区内を練り歩く。
最後は餅まきが盛大に実施され多くの住民でにぎわっているが、今年は関係者ら約30人が参列して静かに祭りが進められた。
髙橋宮司が祝詞を奏上し、関係者が玉串をささげた。続いて、天満交友会が2演目の獅子神楽を奉納した。
天満交友会の山東平(さんどう・たいら)会長は「例年なら1カ月は練習する。規模縮小のため、少人数で1週間のみ練習して今日に臨んだ。来年こそは例年通りの例大祭や各家庭を回る地下(じげ)回しができることを願っています」。
楠本委員長は「最近はコロナの流行が懸念されるため、宮司たちと協議して今回の形にして良かったと思う。3年も休むと伝統が廃れてしまう可能性もあるため、来年こそは斎行できるように祈願しました」と話した。
同社責任役員の越水政憲さんは「町の発展などを祈願する伝統的なお祭りを次につないでいきたい。そのためにもコロナの終息を祈っています」。
髙橋宮司は「無事にお祭りが斎行できて良かった。良い年であることを祈願しました。来年こそは弓行事をしっかりやりたいと思います」と語った。
(2022年2月22日付紙面より)
宇久井中2年が大敷へ (那智勝浦町 )
那智勝浦町立宇久井中学校(坊信次校長)の2年生14人が18日早朝、宇久井漁業協同組合(向井誠士組合長)協力の下で漁業体験学習に臨んだ。第三十宇久井丸と第三十六宇久井丸に乗船した生徒たちは、大型定置網(通称・大敷)から旬のブリやワラサが引き揚げられる様子を間近で見学し、地域を支える漁師の仕事を肌で感じた。
宇久井大敷の歴史は1926(大正15)年に始まる。黒潮の影響を受ける好漁場であり、ブリやサバ、アジ、サワラなどを主に、四季折々の魚種が取れる。48(昭和23)年にはブリの大漁によって宇久井中学校の旧校舎が建設されたとも伝わっている。
漁業とのつながりの深い同校は20年以上にわたって海洋教育に取り組み、地元漁師自らが講師となって漁業の歴史や漁法、魚種、料理法などを生徒たちに伝えている。漁業に関わる人々の苦労や水揚げの喜びを共にすることで、将来的な後継者育成も視野に入れている。本年度は新型コロナウイルス感染対策のため、2年生29人が2日間に分かれて乗船する。
明け方の宇久井漁港に集合した生徒たちは、漁師と共に沖合約3㌔の定置網へ出漁。この日はブリやワラサ約20本が水揚げされ、漁協関係者は「量は少なかったが、ブリに脂がのって形が良くなってきた。次回の乗船時は大漁を期待している」と語った。
祖父が漁師をしているという亀井星空(きらら)さんは「漁の話をよく聞いていたが、実際に漁を見るのは初めて。大きな魚を間近で見られて、迫力があった」。田原まなさんは「これまで漁師さんの講話を聞いて学習してきたが、想像以上に体力を使う、自然との関わりが深い仕事だと感じた。漁師さんの手際の良さやチームワークが印象的だった」と話していた。
(2022年2月19日付紙面より)
中高年向け就職説明会 (新宮市 )
新宮市生涯現役促進地域連携協議会は16、17の両日、同市神倉のハローワーク新宮で福祉の職場就職説明会を開いた。介護や障害者福祉施設4事業者が集まり、市内在住の55歳以上を対象に職種や仕事内容などを丁寧に説明した。また、両日とも55歳以下の参加も良しとした。
厚生労働省の「生涯現役促進地域連携事業」の採択を和歌山県内で初めて受けた同協議会。和歌山労働局の受託事業として就業を希望する人と雇用を希望する企業や事業所へのマッチングを行い、中高年齢者の雇用の促進と生きがいづくりの場への参加などの支援を実施している。
これまでに「高齢者向け就労意識調査および企業向け雇用ニーズ調査」「生涯現役セミナー」「重点業種におけるスキルアップセミナー」「高齢者向けの総合相談窓口設置」「事業所訪問による業務の掘り起こし」などを行ってきた。
今回の募集は介護、教育や生活支援、ケアプランの作成、送迎などの業務内容。▽児童養護施設紀南学園(児童福祉)▽社会福祉法人美熊野福祉会(障害者福祉)▽社会福祉法人紀友会(老人福祉・介護)▽社会福祉法人いなほ福祉会(障害者福祉)―の4事業所が参加した。各事業所の担当者が詳細を説明し、来所者の質問に答えた。
ハローワーク新宮の榎坂博文所長は「若年層の人口流出があるため、この地域では55歳以上の方々の労働力は重要な力となる。面接会において、皆さまが自分に適した仕事を見つけ、生涯現役でご就労いただけたら幸いです」。
同協議会事務局担当の西利行さんは「今回は55歳以上にとらわれず、若い方にも呼び掛けを行った。介護の現場においては人材不足も懸念されている。この機会を通じて企業さまの手助けにもつながれば」と話した。
同事業は3カ年事業のため、本年度3月31日(木)をもって終了となる。同協議会事務局によると、詳細は未定だが、市単独による継続も視野に入れて現在、協議を進めているという。
(2022年2月19日付紙面より)
勝浦八幡神社境内に設置 (那智勝浦町 )
那智勝浦町の勝浦八幡神社(髙橋正樹宮司)の境内には現在、子どもたちが手作りした元気いっぱいの大絵馬が掲げられている。大絵馬を撮影する参拝者の姿も見られている。
大絵馬は昨年12月半ばに同神社として初めて制作されたもの。神社本庁の過疎地域活性化推進施策を同社が受け実施。太地町在住で日本画家の土長けいさん指導の下、町内の3歳から12歳までの子どもたち32人が今年の干支「寅」を自由に描いた。
12月末に境内に設置され、評判だという。今後も毎年、大絵馬作りを実施するという。
髙橋宮司は「お正月には、絵馬作りに参加した子どもたちとそのご家族が参拝に来られていた。写真を撮られる人も多いです。ご参拝の際にはぜひ、元気いっぱいの大絵馬も見ていただけたら」と話していた。
(2022年2月19日付紙面より)
フレイル対策のポイント
新型コロナウイルスの影響で、外出する機会が減ったことにより、健康への悪影響が懸念されている。高齢期の健康を守るためには、持病や生活習慣病の悪化を防ぐとともに、心身の機能の衰えに早く気付き、適切な対応策を講じることが有効だ。
そのために課題となるのが「フレイル(虚弱)」対策。フレイルにならないためには「栄養」「運動」「人とのつながり」が重要だという。
フレイルとは、加齢に伴い気力や体力など心身の活力が低下するとともに、社会的なつながりが薄れている状態をいう。健康と要介護の間のような状態で、放置すると健康や生活機能を損なう可能性がある。
高齢期は筋肉量が落ちやすいため、タンパク質を取り、栄養バランスの良い食事をしっかり食べることがポイントとなる。
歩く速さが以前より遅くなったり、立ち座りなどで支障が出ている場合はフレイルの恐れがあり、転倒による骨折は要介護状態を招く大きな原因となる。▽週2回以上、30分程度歩くなどの運動▽廊下や階段などに手すりを付け、家の中の危険場所の改善―なども心掛けてみては。
心の健康状態が不安定な場合は、生活のリズムを整えることや、散歩など気分転換になる方法を考えることが大切で、つらいときは無理せず、心身を休めることが大切。
「閉じこもり」はフレイルを招く原因となるため、買い物や散歩などの社会参加を心掛けることも予防につながるという。
身近に相談できる人がいると心強いが、近くにいない場合は地域包括支援センターなどに相談し、健康状態が良くない状況が続いていたら、かかりつけ医や保健センターなどに相談し、急な健康状態の悪化の場合は医療機関への受診を。
(2022年2月19日付紙面より)
新宮弓友会主催の月例射会
第175回職場対抗ボウリング大会
新人戦に向け練習に励む (新宮高校女子サッカー部 )
【第46回】栄養バランスは難しくない!
ご飯を作るとき、時短レシピばかりだと栄養が心配だという方がたくさんいます。栄養を考えるというのは一見とても難しいように思いますが、実際はそんなに大変ではありません! 栄養は大きく三つのグループに分かれます。この三つのグループをなんとなく頭に入れておけば、どんな時短レシピも栄養満点にすることができます。
まずは、今最も注目されている赤色グループから。赤は、肉・魚・豆・牛乳などのタンパク質群です。いわゆる主菜になるメインの人たちです。どんな時短レシピにも、大抵入っているのではないでしょうか? 肉は鶏肉・豚肉・牛肉はもちろんひき肉、ハムやソーセージなどの加工肉もこの赤色に分類されます。魚も、魚介類全般と思ってください。他にも、乳製品のチーズやヨーグルト、大豆などの豆類、おみそなんかも赤色グループです。タンパク質は体づくりには欠かせません。体内のホルモンや酵素、そして免疫物質も作り出すので、とても大切な栄養源です。1食当たりここから必ず二つ以上を使うと意識するのがおすすめです。
さて、今度は赤色とは反対に、悪役のように扱われている炭水化物の黄色グループです。ご飯や、パン・うどんなどの麺類。そして、芋類もこのグループに入ります。さらにサラダ油・オリーブオイルやごま油なども。そして、砂糖もこのグループです。糖質は、肥満のもととして嫌われていますが、実は体には必要なエネルギーです。なぜなら脳のエネルギー源になるのは糖質だけなんです。また、筋肉をつくるためにも糖質は不可欠です。取り過ぎはよくありませんが、特に育ち盛りの子どもたちには絶対に必要な栄養素になります。肥満が気になるなら、砂糖は控えて白米は玄米に、パンはライ麦に変えるなど低GIを意識してはいかがでしょうか? このグループも1食に一つは取り入れましょう。
最後は、健康といえばみんな思い浮かべる緑色グループです。これは野菜と果物と覚えておけばオッケー。果物と野菜はほとんどここに入ります。芋類は、黄色グループですが、カボチャは緑色に入ります。カボチャは、野菜の中では糖質がやや高めですが食物繊維など栄養がとても豊富です。この緑色グループは積極的に取り入れたい栄養です。ここからも二つ以上は1食に入れていきたいところです。
栄養バランスを考えるときこの三つのグループのもの全てを取り入れることを心掛けてください。例えば今日は丼にしよう!となっても、赤色グループから鶏肉を選んで親子丼!となれば、卵と鶏肉で赤はクリア!玉ねぎもしくは長ネギで緑は一つクリア。ご飯と油で黄はクリアです。でも、緑が少し少ないなと感じたら、ホウレンソウのスープを作ろうとかコマツナのおひたしを足そうとかキノコも具材で使っちゃおう!とかそういうことでいいんです。
何よりも、笑顔のお母さんと楽しく食事をすることが子どもたちの心の栄養になるのです! ぜひ軽い気持ちで意識するところから始めてみてください。
(2022年2月19日付紙面より)
神宝館修理事業に伴い初の清掃 (熊野速玉大社 )
現在、修理が進む新宮市の熊野速玉大社(上野顯宮司)の熊野神宝館で16日、重要文化財の神輿(みこし)と神幸用船(しんこうようせん)の清掃作業が行われた。文化庁、日本美術院職員らが協力し15日から開始。3日ほどかけて清掃作業や点検・調査などを実施していく。
おととし10月から始まった神宝館修理事業に伴う今回の清掃。同館は屋根のふき替えや天井の修繕、内装の改修などが行われており、同所にあった他の宝物は現在県立博物館に移動しているという。
その機会を利用して行われたこのたびの清掃の対象は「髹漆(きゅうしつ)金銅装(こんどうそう)神輿」と「髹漆金銅装神幸用船」。神輿は戦前まで同大社例大祭で使用されていた記録が残っており、神幸用船は1983年まで御船祭(みふねまつり)で実際に使用されていたという。
神輿と神幸用船が宝物殿に所蔵されたのは四、五十年前。ともに重要文化財であることから、専門家による大掛かりな清掃作業は今回が初めて。同時に点検・調査を行うことによって今後本格的に修理などを展開していくための資料作りも実施していくとのことで、文化財調査官の伊東哲夫さんは「神幸用船には櫓(やぐら)が付いていたことなども分かった。修繕により本来の姿を取り戻せたら」。
上野宮司は「かけがえのない重文。清掃を通して自分自身気付いたことも多い。昔の技術の高さに改めて驚かされた」と話していた。
神宝館は早ければ今年10月の例大祭、遅くても年末までには開館する予定としている。
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■髹漆金銅装神輿
木造漆塗、金銅製金具。高さ232㌢。屋根の頂に鳳凰(ほうおう)を飾る「鳳輦(ほうれん)」と呼ばれる形式。裏板に明徳元(1390)年の寄進銘と後世の修理銘があり、5回にわたり大坂などで修理されたことがうかがわれる。
■髹漆金銅装神幸用船
木造漆塗、金銅製金具。長さ667㌢、幅160㌢。神輿と同じく明徳元年の「熊野山新宮神宝目録」に「御船」として記載があるが、付属する鏡や飾金物には天和2(1682)年の銘があることから、同年に明徳年間奉納の「御船」を模して制作されたものと考えられている。
(2022年2月17日付紙面より)
三重トヨペット、トヨタ自動車が寄贈 (紀宝町 )
三重トヨペット株式会社とトヨタ自動車株式会社は緑化活動「ふれあいグリーンキャンペーン」の一環として16日、紀宝町にクマノザクラの苗木40本を贈呈した。
キャンペーンは、人と人との触れ合いのある豊かな町づくりを目指した社会貢献活動で、1976年から毎年実施。これまで三重県に7429本を寄贈してきた。46回目を迎えた今年は、一般公募で希望のあった県内の市町や学校に計218本の苗木を贈ることにしている。
このうち、紀宝町は普及を図るため2018年に発見された新種「クマノザクラ」を希望。この日、役場玄関前で贈呈式を行い、三重トヨペットの井上喜晴社長が西田健町長に苗木を手渡した。
苗木は高さ約180㌢で、11年の紀伊半島大水害でサクラの被害を受けた同町浅里和田地区の県道小船紀宝線近くに植える予定だという。
井上社長は「今回寄贈をさせていただいたことで、紀宝町で地域の方々に愛されるクマノザクラを普及できることをうれしく思います」、西田町長は「現在普及、保全活動を行っているクマノザクラを寄贈していただき大変ありがたい。より一層、普及、保全活動に努めてまいります」とコメントした。
県内でクマノザクラは紀北町以南に分布し、紀宝町では山間部などに自生。飛雪の滝キャンプ場や矢渕中学校などにも植樹されている。
(2022年2月17日付紙面より)
市野々小学校で防災学習 (那智勝浦町 )
那智勝浦町立市野々小学校(中西健校長)で15日、オンラインの防災学習が開かれた。5、6年生12人が日本福祉大学社会福祉学部の野尻紀恵教授に1年間の学習の成果を発表し、地域の人々の命を守るためにできることを一緒に考えた。
同町教育委員会主催。野尻教授は社会科学や福祉の視点から防災や減災、子どもの貧困などについて研究。同町とゆかりがあり、2011年の紀伊半島大水害後には被災した町内小学校の支援にも携わっている。当初は昨年9月に地域住民を招いた特別授業「市小防災の日」で講話予定だったが、新型コロナウイルス感染拡大で延期となっていた。
5年生は紀伊半島大水害発生当時の地域の様子や復興への道のりについて報告し、6年生は早期避難と分散避難の提案をした。早期避難について「昨年9月26日に市野々地域に警戒レベル4『避難指示』が発令されたが、私たちは逃げられなかった。避難を呼び掛けても、受け入れてもらえないかもと思ったから。たくさんの人が避難するようになれば、避難に対する抵抗も減るのでは」とまとめた。
野尻教授は「素晴らしい発表に感動した」と講評。「『逃げてほしいけれど、逃げてくれない』。それは防災に関わる人々が共通して頭を悩ませている問題。毎年災害で被害が出て、そこから学んで次に生かしていくしかないのだが、その被害が人の命であってはならない」と言及した。
児童からの「地域の人たちに逃げてもらうにはどうしたらいいのか」という問いに「人は、自分のためではなく、大切な人のためにしか逃げられないと思う。祖父母や地域の人たちに『あなたの命が大切』『私のために、逃げて。避難所で会おうね』と伝えること。そして、率先避難者になる仲間をつくること」とヒントを出し、来年の市小防災の日までの宿題とした。
(2022年2月17日付紙面より)
清岡会長が運転免許証返納 (新宮市 )
新宮市交通指導員協議会の清岡幸子会長は10日、新宮警察署を訪れ、運転免許証を返納した。自主返納に関する手続きを済ませた清岡会長に、同署職員から「今までお疲れさまでした」のねぎらいの言葉とともに「申請による運転免許の取消通知書」が手渡された。
同日、81歳の誕生日を迎えた清岡会長。かねて家族から返納を勧める声もあり、また社会問題となっている高齢者ドライバーによる交通事故抑制の一助にと返納を決意した。
清岡会長はドライバー歴約60年。「コロナ禍で協議会の活動もできていない状況だが、交通安全を再認識してもらいたい思いもある。(返納は)さみしい気もするけどこれを機に返納してくれる高齢者が増えれば」と話す。
「返納すると告げた時、初めて息子に褒めてもらえた」と笑顔で語り「田舎は免許がないと生活できない。今後は免許がなくても便利に生活できる環境づくりに力を尽くしたい」と抱負を語った。
同署によると現在、管内には65歳以上のドライバーが1万人以上おり、昨年中には約200人が運転免許証を自主返納した。しかし、令和2年より返納率は若干減少したという。
楠間慎也交通課長は「運転が不安になったら相談を。事故の防止や自分の身を守るためにも自主返納を検討してほしい。また、ご家族には話し合った上で自主返納を勧めていただければ」と話している。
運転免許証自主返納に係る相談窓口は安全運転相談ダイヤル「#8080」へ。平日の午前9時から午後4時の間で相談を受け付けている。
(2022年2月13日付紙面より)
会見で田岡市長らが謝罪 (新宮市 )
過大または過少の家賃を請求するなど、新宮市営住宅の家賃算定に誤りがあることが分かった。市は10日、市役所別館で会見を開き担当課が算定誤りが判明した経緯や今後の対応などについて説明。田岡実千年市長らが「入居者の皆さまやすでに退去された方々に大変な迷惑を掛けた。市民の皆さまに対しても市政への信頼を損ねる結果となった」と謝罪した。平成26年度~令和3年度間の過大請求総額は391万7800円(136世帯、345件)、平成30年度~令和3年度間の過少請求総額は42万500円(47世帯、70件)に上る。
市営住宅の家賃は、入居者の収入また建物の経過年数などの更新に基づいて算定し、決められた基準以上に収入のある入居者に対しては近傍同種家賃を基準として算定されている。
算定に当たっては全て電算処理を行っているが、昨年9月30日の期間の満了を迎えた公営住宅管理システムの入れ替えを行う際に一部のデータに誤りがあったことにより算定誤りが判明した。
毎年度、住宅管理システムに入力を行い「市町村立地係数」「規模係数」「基礎価格」「修繕費」「管理事務費」などの更新をするが、一部のデータ(経過年数、損害保険料)について実行ボタンを押していないといった人的ミスにより算定に反映されておらず、複数年にわたり誤って家賃が算定されていたという。
反映されていなかった経過年数は、平成30年度から令和3年度にわたり全ての住宅で更新されていないことによって各数値に影響を及ぼしており、また損害保険料については平成30年度より以前から更新されずに誤った近傍同種家賃が算定されていた。
過大請求のうち10万円以上を請求していたのは4世帯で、最も多い世帯では107万8800円。過少請求で最も多い額は9万2400円だった。なお、平成25年度から平成23年度までの3年分については現在精査中となっている。
今後、市では家賃の算定誤りがあった人に対し個別訪問または電話連絡の上、今回の経緯について謝罪と説明を実施していくとのこと。また、過大徴収となった人には早急な還付などの手続きをし、過少徴収となった人には追加の納付を依頼していくという。
市担当課では、今回のような算定誤りが二度と起こらないよう、家賃算定方法の確立、チェック体制の強化を図るとしている。
(2022年2月13日付紙面より)
健御名方神(たけみなかたのかみ)を主祭神とする那智勝浦町の下里神社(山本貞夫宮司)で11日、「御弓祭」があった。晴天の下、同神社の総代役員や下里剣友会、町立下里中学校の生徒ら約30人が参列し、地域の繁栄や平穏無事などを願った。
祭りは五穀豊穣(ほうじょう)や無病息災を願って行われ、毎年「建国記念の日」に斎行。昨年同様、新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から▽マスク着用▽手指消毒▽できる限りの間隔を空ける―などの対策を徹底し営まれた。
厳かな雰囲気の中、境内に設けられた的場で山本宮司が神事を執り行い祝詞を奏上。参列者が順番に玉串をささげ、コロナウイルスの早期収束も併せて祈念した。剣友会は剣道形を奉納。剣士たちが互いに向き合い、基本技で掛け声とともに力強く木刀を振るった。
御弓行事では7日から10日までの4日間、練習に励んできた同中の德村奏磨君(2年)、福澤翔君(同)、道尻幸宜君(同)、江﨑充弥(あつや)君(3年)、畑下波陽(はる)君(同)、下地陽晴君(同)が弓の射的を披露。山本宮司が天と地に矢を放ち悪鬼を閉じ込めると、6人は日置流といわれる流儀で約20㍍先にある直径約120㌢の的に矢を射抜いていき、命中させると見守っていた保護者や教職員たちから歓声が上がった。
初めて御弓神事に参加した福澤君は「練習ではうまくいかず緊張していたが、本番で的に当てることができて安心した。射手の経験を通して礼儀作法を知りいい勉強になりました」。
山本宮司は剣友会と中学校の協力に感謝し「感染対策を徹底し、この伝統ある祭りを途切れさせることなく無事に終えることができました。コロナ禍で厳しい状況が続いているが、再び活気のある祭りができることを信じ過ごしていければ」と話していた。
(2022年2月13日付紙面より)
神倉神社で紀元祭 (新宮市 )
「建国記念の日」の11日、新宮市の熊野速玉大社(上野顯宮司)の摂社、神倉神社で「紀元祭」が営まれた。同大社役員や神倉神社奉賛会役員ら約20人が参列。近隣住民や参拝者らが見守る中、国の繁栄などを祈った。
2月11日は1872(明治5)年に、初代天皇とされる神武天皇が即位した日として「紀元節」となっていたが、第2次世界大戦後に廃止され、1966(昭和41)年の祝日法改正で「建国記念の日」として復活した。
この日の神事では、神職の祝詞奏上に続いて、巫女(みこ)が「浦安の舞」を奉納。上野宮司に続き、大社崇敬会の杉本義和会長や神倉神社奉賛会の猪飼三雄会長、敬神婦人会の久保あや子代表ら参列者たちが神前に玉串を供え「雲にそびゆる高千穂の」で始まる唱歌「紀元節」を斉唱した。
「神武天皇紀」(日本書紀)には、紀元前3年6月に狭野(さの=佐野)を越えて「熊野神邑(くまのみわのむら、新宮の古称)に到り、旦(すなわち)天磐盾(あめのいわたて)に登りて」と記されており、この天磐盾が神倉山といわれている。
同神社には皇室の祖神・天照大神(あまてらすおおみかみ)と建国の功臣・高倉下命(たかくらじのみこと)が祭られている。90(平成2)年に紀元2650年を奉祝し、神倉神社奉賛会が奉献した鈴木江邨(こうそん)氏揮毫(きごう)による顕彰碑が建立されている。
神事を終え、上野宮司は、神武東征において高倉下命が天照大神の神託を受け、神倭伊波礼毘古命(カムヤマトイワレビコ、後の神武天皇)に剣を献上したとされる神話や、唱歌「紀元節」の歌詞などに触れ「日本の原点である大切な日を祝うのは大切なこと。日本人の情操を伝えていくためにも祭りは大事。今年も神武天皇にゆかりのある神倉山でお祭りを斎行できたことをうれしく思う」と話していた。
(2022年2月13日付紙面より)
谷瀨三兄弟が防災担当大臣表彰 (新宮市 )
新宮市蜂伏在住の谷瀨剛君(12)、悠君(10)、将君(7)で結成されるはちぶせ探検隊「みんなの命をつなぎ隊 谷瀨三兄弟」が制作した「今だ!逃げ時マップ ぼくたちの安全地帯へ」がこのほど、第18回「小学生のぼうさい探検隊マップコンクール」(一般社団法人日本損害保険協会主催)において、防災担当大臣賞を受賞した。10日、市役所で同大臣表彰伝達式と市長表彰式が行われ、田岡実千年市長が表彰状と記念品を贈った。
同コンクールは、楽しみながらまちにある防災・防犯などに関する施設や設備を見て回り、身の回りの安心安全を考えながらマップにまとめて発表する実践的な安全教育プログラム。特に優れた作品には「文部科学大臣賞」「防災担当大臣賞」などが贈られる。
本年度は、小学校、子ども会、児童館など、全国の371団体から5697人が参加。971作品が寄せられた。なお、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、例年東京で行われている表彰式は中止となっている。
日頃から、両親より2011年の紀伊半島大水害における被災体験について聞く機会が多かった3人。「自分たちの住んでいる地域の災害リスクや、災害に応じた避難場所を知りたい」との思いから、大水害から10年の節目となった昨年の8月、防災対策課の櫻井勇太さんの協力を得るなどしてマップ作りを開始。
地域の特性を調べたり地域住民から聞き取りを行ったりしながら、約2カ月かけて完成させた。3人は「蜂伏には若い家族が多い。蜂伏会館には赤ちゃん用の備蓄品がない」など、調査を進める上で気付いたことを市に提言したという。
田岡市長は「素晴らしい完成に感動。いろんな人にマップを知ってもらうことで市の防災力向上につながれば」と称賛。
剛君は「お父さんとお母さんから、水害の時は水が来るのが早く力も強いということを聞いた。頑張って作ったマップでいい賞をもらえてうれしい」。悠君、将君も「めっちゃうれしい」と声をそろえた。
兄弟にはおととし4月に妹の蘭ちゃんが誕生。母・真理子さんは「妹が産まれたことで、さらに命の大切さを感じたと思う。マップ作りを通して兄弟の絆がさらに強まったのでは」と話していた。また式典後には、櫻井さんに対して、3人からサプライズで手書きの感謝状が贈られた。
3人が制作したマップは、市役所4階エレベーターホールで一定期間展示される。
(2022年2月11日付紙面より)
梅村代表理事らが市長表敬 (新宮青年会議所 )
一般社団法人新宮青年会議所(新宮JC)の梅村英義代表理事と宮本大二郎専務理事は9日、新宮市役所を訪れ、田岡実千年市長を表敬訪問した。今年一年の意欲や思いを伝えるとともに、団体の活動に協力を呼び掛けた。
梅村代表理事就任2年目となる今年の新宮JC。2年連続の就任は新宮および県内でも初という。「変化そして改革のとき」をテーマに掲げ、内容の変化・作り直しによる改革を目指す。
梅村代表理事は、新型コロナウイルス感染症の影響で思ったような事業展開がかなわない現状を報告。また、同JCにおける女性会員の比率は高いものの20代会員がいない状況を伝え「会員拡大のための活動をしっかりしていかないといけない。定款や規約を変更し、入会しやすい状態に変えていきたい」。
また「コロナ禍で子どもたちも活動できていない。青少年の育成やまちづくりに関して、JCでできることは担っていきたい」などと意気込みを語った。
第32代理事長を務めた田岡市長は「自分の仕事をしながらの活動は体力的にも時間的にも大変だが、自分自身の成長に必ずつながる」と激励。
「JCに入っていなければ、市長という責任ある仕事に就けていないと思う。鍛えていただいたおかげで今があると感謝している」と伝えた。
対し、梅村代表理事は「会員も減っているが、JCの継続を見据え、若い人につなげていけるように道筋をつくることができれば」と抱負を語った。
(2022年2月11日付紙面より)
広報きたやま11月号 (北山村 )
第19回和歌山県広報コンクールで、北山村が発行する「広報きたやま」の2021年11月号が広報の部(町村部)で1位、7月号が写真の部(組み写真の部)で2位に選ばれた。広報紙制作を担当する北山村役場総務課の橋爪大希(たいき)主事は「1位になったのは初めて。たくさんの方から記事ネタやご意見を頂いたおかげ」と笑顔で語った。
和歌山県広報協会主催のコンクール。広報技術向上を目的に、県内市町村が21年1~12月に発行した広報紙などを審査する。今年は広報紙の部に30点(市部9点、町村部21点)、写真の部に35点(一枚写真の部24点、組み写真の部11点)、映像の部に3点の応募があった。
11月号は、▽企画▽文章▽デザイン▽写真▽視認性―の5項目の合計点で69点(最高100点)を獲得。オールカラーで写真が多く「北山グルメを堪能しよう!」「北山村歴史シリーズ 大塔宮護良(おおとうのみやもりなが)親王と竹原八郎」など多彩な情報を掲載していることが評価された。一方で「飲食店紹介では店主が登場した方がいい」「文字を大きくしては」などの意見もあったという。
7月号は「観光筏(いかだ)下り安全祈願神事」のページが▽表現力▽技術力▽感動力▽独創力▽意匠力―の5項目で、50点満点中49点を獲得。移動しながら望遠レンズや広角レンズを使い分けて撮影し、シンプルにまとめた点が好評だった。
橋爪主事は「前任者の仕事を引き継ぎながらも、他の市町村の広報紙を参考に、自分なりにレイアウトやデザインを工夫してきた。3カ月に1回の発行前には、役場のほぼ全員から意見を頂いて修正を重ねている。今後も、村民の方々に楽しく読んでもらえる広報を目指したい」。
11月号は、日本広報協会主催の「令和4年全国広報コンクール」に出品される。これまでの広報誌は北山村のホームぺージ(https://www.vill.kitayama.wakayama.jp/about/koho/)で見ることができる。
(2022年2月11日付紙面より)
串本町が10日、住民税非課税世帯等に対する臨時特別給付金〈住民税均等割非課税世帯分〉の案内通知の発送を始めた。給付開始日は28日(月)で、通知を受けた世帯は同封の確認書を返送してほしいという。
国のコロナ克服・新時代開拓のための経済対策に基づき市町村が事務代行して実施する同給付。同町の場合①住民税均等割非課税世帯②令和3年1月以降に新型コロナウイルス感染症の影響で家計急変のあった世帯―のいずれかに該当(ただし住民税が課税されている者の扶養親族等のみからなる世帯は除外)する世帯が対象で①は案内通知に含む確認書の返送②は3月1日(火)から9月30日(金)まで役場2階に設置する臨時特別給付金事務局(兼コールセンター)窓口で給付の希望を受け付ける。
1世帯当たりの給付額は10万円で、給付先は世帯主が指定する金融口座。①は確認書に不備がないかを確かめた上で事務処理を進め、至近の振込期日で給付をする。
②は申請書に加え申立書で年間収入見込額または年間所得見込額で対象となる事情を申し立てる必要があり、まずは窓口に申し出て説明を受けるところから始まる。例えば年間収入見込額(令和3年1月以降の任意の1カ月の収入を12倍した額)で申し立てる場合の非課税相当収入限度額は世帯状況によりまちまちだが、世帯主が配偶者・扶養親族計2人を扶養している場合は168万円、配偶者・扶養親族計3人を扶養している場合は209万7千円など。同見込額が該当する同限度額を下回る事情があれば申し立てができ②に該当すると認められれば申請が受理され至近の振込期日で給付を受けられる。
同限度額の他の区分など詳細は今月14日(月)から開設するコールセンター(電話0735・67・7432、土・日・祝日を除く平日午前8時30分~午後5時15分)または前述した窓口まで。
①の世帯数は除外後の数で約3200世帯。同事務局は、町福祉課名の封筒で案内通知を発送したので着実に受け取り確認書を返送してほしいと話している。
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古座川町も7日付で前述の①に該当する約630世帯(除外後の数)に案内通知を発送済み。給付開始日は28日としている。②に該当する世帯への対応は10日現在で未確定。決まり次第周知を図るとしている。コールセンターの設置予定はなく、問い合わせは町住民生活課(電話0735・72・0180)まで。
(2022年2月11日付紙面より)