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2022年07月30日
1 「太平洋」ペアリング賞受賞 ミラノ酒チャレンジ2022 (尾﨑酒造)

 新宮市船町の尾﨑酒造株式会社(尾﨑征朗(いくろう)社長)の「本醸造太平洋」が、イタリアのミラノで6月20日に開催された酒品評会「ミラノ酒チャレンジ2022」(イタリア酒ソムリエ協会主催)の純米・本醸造部門の「利き酒部門」で、ダブル金賞を受賞したほか、「フードペアリング部門」でベストフードペアリング賞(トマトとモッツアレラのカプレーゼ)に選ばれた。

 同品評会は、酒ソムリエ資格を持つ、イタリア人ワインソムリエ・バーテンダーなど酒と食の専門家がイタリア・ミラノで審査する日本酒コンテスト。日本酒の知識を広め、日本酒の素晴らしさをイタリア国内に伝える目的で2019年に第1回を開催。同社の「本醸造太平洋」は、その際にも本醸造部門で、最高賞であるプラチナ賞を受賞している。なお、新型コロナウイルス感染症の影響で品評会は2年連続で中止となっていた。

 今品評会では、利き酒ティスティング部門62人、デザイン部門20人を合わせた総勢82人の審査員が、合計408銘柄を審査。純米大吟醸・大吟醸酒部門、純米吟醸・吟醸酒部門、純米酒・本醸造部門、スペシャル部門の四つのカテゴリーで行われた。

 フードペアリング部門審査では、ワイングラスを使用し、トマトとモッツアレラのカプレーゼ、魚介のパスタ、ティラミスなど、イタリアを代表する食品や料理、デザートとともにブラインドテイスティングを実施。日本酒とイタリア食が持つ味の特性をお互いに引き出し合える、最適な組み合わせを判断した。

 7月に入って受賞の知らせを受けた尾﨑社長(78)は「熊野の地酒が国際的なプロの料理人に認めてもらえた。和食にも洋風の料理にも合うことが証明された。ありがたいこと」と喜びの声。

 「日本酒には日本の伝統の技術が結集されており、それが世界的に認められている。日本酒もワインと同様に食事とともに楽しむお酒。世界に通用するお酒として、今後より国際的になっていくのでは」と期待を込めた。

 同社は熊野地方唯一かつ本州最南端の蔵元。熊野川の伏流水、地元産の米を使用するなど地元「熊野」にこだわった酒造りを続けている。

 「本醸造太平洋」は「コクやキレ、丸みがありやや辛口」な口当たりが特徴。「全国燗酒コンテスト2021」お値打ちぬる燗部門最高金賞、「ワイングラスでおいしい日本酒アワード」で2017年、18年と2年連続最高金賞を受賞するなど、数々の栄冠に輝いている。720㍉㍑1100円、1・8㍑2100円(いずれも税別)で販売中。

(2022年7月30日付紙面より)

ダブル金賞などを受賞した「本醸造太平洋」を手に尾﨑征朗社長=28日、新宮市船町
2022年07月30日
2 18の国・地域の高校生と対話
 アジア・オセアニアフォーラム  (和歌山県 )

 日本を含めた18の国・地域の高校生が集う「世界との対話と協働:アジア・オセアニア高校生フォーラム」が25~27日、オンラインで開催された。新宮・東牟婁地方からは県立新宮高校と串本古座高校から計10人が参加。3日間のプログラムを通じて環境や食糧、教育といった世界共通の問題について意見を交わした。

 和歌山県、県教委など主催。各地の高校生と交流する中で、グローバルな視野で物事を捉える力を養うとともに、国際社会で活躍できるリーダーの育成を図ることが目的。

 本年度は日本の他、インドやシンガポール、韓国、中国、ブルネイ、ラオス、ミャンマー、モンゴル、トルコ、オーストラリアなどから計84人が参加。和歌山県内では14校から47人、県外は9校から10人が出席した。

 プログラムは全て英語で行われ、高校生たちは▽津波・防災▽環境▽ダイバーシティー(多様性)▽教育▽食糧―の五つのセクションに分かれて自らの意見・提案などを発表した。

 教育セクションでは、教育格差や教師の働き方、世界寺子屋運動、10代のデートDV予防、学校外も含むさまざまな学習体験を高等教育の単位として認める「単位銀行制」の導入など、多岐にわたる内容について議論。新宮高校の柿本優心さん(2年)らのグループは、世界には貧困によって初等教育を受けることができない人々がいることから、使途が明確で楽しんで参加できる募金活動の必要を伝えた。

 ダイバーシティー・セクションに参加した中野祐一朗君(3年)は「ダイバーシティーという言葉の意味や具体的にどんな取り組みが必要かを発表した。海外の生徒が『受け入れる』という表現に、『抱きしめる』という意味の“embrace”を使っていて、自分もまねしてみるなど、いろんな発見がありました」と話していた。

(2022年7月30日付紙面より)

教育セクションに参加した生徒ら=26日、オンライン
プレゼンテーションをする生徒=同日、新宮市の県立新宮高校
2022年07月30日
3 国際交流員イェさんに感謝状
 退任に伴い堀町長が贈呈  (那智勝浦町 )

 国際交流員(CIR)として那智勝浦町で活動していたミャオミャオ・イェさん(27)が31日(日)をもって退任することから28日、役場町長室で感謝状の贈呈式があった。堀順一郎町長や瀧本雄之副町長らがこれまでの活動をねぎらうとともに、感謝を述べた。

 中国浙江(せっこう)省出身で国籍はオーストラリアのイェさんは「語学指導等を行う外国青年招致事業(JETプログラム)」により来日。2020年12月から同町で任用され、観光案内所や町観光企画課で勤務していた。

 飲食店のメニューやホームページなどの翻訳、町内の小学校訪問や町立図書館で実施した国際交流行事で、オーストラリアの紹介を行うなど尽力してきた。

 金子恭之総務大臣から贈られた「JET絆大使任命状」を代読し、感謝状を手渡した堀町長は「新型コロナウイルスで外国人観光客が激減した中での勤務となった。その間のミャオミャオさんの業績は今後、海外からの観光が回復した際につながっていくと思う。また、子どもたちとの文化交流は、その子どもたちが大人になった際に国際的に活躍するきっかけになるかもしれない。本当にありがとうございました」と感謝を述べた。

 任期は最長5年だが、更新は行わず退任を決意したイェさん。同町については「自然豊かで、人情に厚い町。子どもたちとも広く交流ができた。機会があれば今度は家族を連れて、一緒に来たい。本当に良い所でした」と振り返る。

 今後については「しばらくは帰国して自宅で休みます。日本での経験を生かして、観光分野などで活躍したい。また、将来の夢は漫画を作って、本にできればうれしいです」と笑顔で語った。

(2022年7月30日付紙面より)

ミャオミャオ・イェさん(左)に感謝状が贈られた=28日、那智勝浦町役場
2022年07月30日
4 誘致の思いなど伝えて始動
 古座川ロードレース実行委  (古座川町 )

 古座川町内で9月3日(土)、ジャパンサイクルリーグ(JCL)第7戦「古座川ロードレース」が開かれる。その運営を担う同レース実行委員会(須川陽介実行委員長)が今月27日に役場本庁で第1回会合を開いて概要を確認し、当日の通行規制に必要なボランティア確保と地域協力確立の必要性を申し合わせた。

 同リーグは地域振興と競技振興を重ねこなして世界的評価を目指す競技会として、昨年3月に発足。プロチーム10組が参画し、全国各地で対戦を繰り広げている。その一競技地として名乗りを上げたのが同町で、信号がなく交通量も穏やかな町内環境を生かして誘致に成功。以降コース設定など段取りを進めて初実施を目指すさなかにある。

 第7戦はJCLが競技主管、同実行委員会が大会運営をして主催。当日は道の駅一枚岩拠点で午前10時~午後2時に競技、その前後に拠点で開閉会など諸行事を実施する。競技コースは今津橋~下露峠~滝の拝~鶴川交差点経由の周回ルート(全長41・6㌔)を設定していて、選手は3周して順位を競う。

 同実行委員会事務局によると、通行規制は選手集団の先頭通過30分前~後尾通過30分後の範囲を目安にかけるが詳細な時間が見通せないため、競技中全般で住民らに選手最優先の協力を求める状況を見据える。ボランティアには競技中のコース管理(選手の脇道への誤進入防止や通過時の安全確保など)や受付など、特別な知識がなくてもできる運営を優先して充てる方向で協力を求めるという。

 第1回会合の実施に当たり西前啓市町長は、直面する諸課題を乗り越えての運営成功を期待。誘致の当事者・須川実行委員長は実施の経緯と実施にかける町域振興の思いを伝えて、実行委員の結束を固めた。

 同実行委員会の事務局は、第7戦の翌日に選手誘導のツーリング体験会「ぐるっと古座川サイクリングフェス2022」を計画し、現在エントリーを受け付けている古座川町観光協会。感染予防対策(観戦制限など)は目下の情勢が不安定のため模索中という。問い合わせは同協会(電話0735・70・1275)まで。

(2022年7月30日付紙面より)

実行委員に誘致の経緯やかける思いを伝える須川陽介実行委員長=27日、古座川町役場本庁
2022年07月30日
5 梅の土用干し  新宮地方で始まる  
2022年07月30日
6 毎日の過ごし方を考えて  公立小中学校で終業式  (新宮市 )
2022年07月30日
7 各種サービス内容学ぶ  身体障がい者福祉会が研修会  (紀宝町 )
2022年07月30日
8 外国語の楽しさ伝える  ALTが保育所を訪問  (紀宝町 )
2022年07月30日
9 地域サービス向上、活性化図る  日本郵便と包括連携協定を締結  (紀宝町 )
2022年07月30日
10 地域活性化施設の考え示す  公募に向け現地説明会実施  (串本町 )
2022年07月30日
11 念願の句集「和深」発行へ  俳句愛好の木皮慧子さん  (串本町 )
2022年07月30日
12 クジラの町で夏を満喫  太地小と白馬北小が交流  
2022年07月30日
13 お悔やみ情報
  
2022年07月28日
14 クジラの町へようこそ!
 3年ぶり白馬北小と交流  (太地小学校 )

 太地町に26~28日の3日間、姉妹都市・長野県白馬村の白馬北小学校(松下設吉校長)の5、6年生104人が滞在している。27日には太地町立太地小学校(海野文宏校長)の5、6年生19人が町立くじらの博物館など案内し、3年ぶりの交流で友情を育んだ。

 白馬村と太地町は1984年に姉妹都市提携を結び、翌85年から両校の交流がスタート。これまでは太地小児童が4年生の冬に白馬村を、白馬北小児童が5年生の夏に太地町を訪れていたが、新型コロナウイルス感染拡大によってこの2年は訪問がかなっていなかった。

 交流は本年度で3年ぶり36回目。太地町公民館で開かれたセレモニーでは、宇佐川彰男教育長が「長旅お疲れさまでした。白馬村にはない景色に触れ、クジラと一緒に楽しい思い出をつくってください」と歓迎。太地小の6年生5人が綾踊りを披露し、絵付けをしたシャチ型のオカリナ「おるかりな」を手渡した。

 くじらの博物館では、太地小児童がガイド役になり、飼育されているクジラやイルカの種類や生態を解説。白馬北小児童は、巨大なオキゴンドウやハナゴンドウが水しぶきを上げてジャンプする姿に「かっこいい」「でっか!」「すごい」と身を乗り出して歓声を上げた。

 白馬北小の丸山千聖さん(6年)は「思っていたよりもずっと暑くてびっくり。クジラについていろいろ話してくれ、すごく分かりやすかった」。三ツ橋しずさん(同)は「海がきれいで、白馬よりももっと自然を感じる。白馬からは、本のしおりと山の自然保護についてのカードをお土産にした。オカリナをもらってうれしい」と笑顔。案内した太地小の山門咲紀さん(5年)は「腹びれのあるイルカの『はるか』や捕鯨について伝えた。好きなクジラの種類についてなど、いっぱい話したいな」と語った。

 この日の午後は、周囲に海のない白馬北小の児童に楽しんでもらうため、磯遊びを予定している。

(2022年7月28日付紙面より)

友情を育む太地小と白馬北小の児童たち=27日、太地町立くじらの博物館
ダイナミックなクジラショーに見入る
2022年07月28日
15 より充実した支援目指し
 訪問型家庭教育支援の専門講座  (那智勝浦町 )

 和歌山県教育委員会は26日、那智勝浦町の体育文化会館で「令和4年度訪問型家庭教育支援推進事業」の第2回専門講座を開催した。この日は同会館とオンラインでも実施され、家庭教育支援や学校、行政の関係者、学校運営協議会委員などが対象で約40人が参加。家庭教育支援に関する事例発表や講演が行われ、最後は参加者同士での協議もあった。

 同講座は、家庭教育支援に関する理解を深めるとともに、家庭教育支援が効果的に機能するチームの体制を確立し、関係機関が連携を図ることでより充実した支援へとつなげることが目的。

 開会に先立ち、県教育庁紀南教育事務所の大堀和美所長が「家庭環境が変化し、課題を抱えて地域から孤立するなど、支援が届きにくい家庭への対応が重要となっている。県内では保護者の学びの場や家庭教育に関する情報提供、相談の機会を設ける自治体も増えている。必要性を伝えていきたい」とあいさつ。

 同町青少年センターを中心に各関係機関で組織される同町家庭教育応援チーム「ほっとほーむ」の相談員である西田好孝さんらが「ほっとほーむ6年間の歩み」と題し、活動や事例を発表した。

 児童生徒や保護者、地域、関係機関とのつながりに重きを置く同チームは町内の▽不登校問題▽人とのつながりの変化▽家庭の孤立化―などの課題解決や家庭教育支援・児童生徒支援の効果的な連携の推進を目的に2016年10月に設立。

 家庭訪問(ベルト型中心)と教育支援センター「ほっこり」、相談活動、保護者同士のつながりをつくる「ほっとサロン」、部会活動の開始や開催回数を増やした「定例会」の五つを柱に活動しているとした。

 LINE(ライン)での相談受け付けを行い、保護者・子ども・関係機関とつながること、保護者同士のつながり、メンバー同士がつながれば良い支援につながると訴えた。

 西田さんは「相談件数増は成果とも取れるが、不安や悩みを抱えた保護者や子どもが増えていることも確か。関わることに重きを置き、安心して相談できる身近な存在となれるよう活動していきたい」と締めくくった。

 湯浅町家庭教育支援チーム「とらいあんぐる」代表の上田さとみさんが「今、なぜ家庭教育支援?!~つながることの大切さ~」を講演。

 上田さんは核家族化や単身家庭の増加、地域社会の希薄化、地方経済の衰退、家庭の孤立や児童虐待、DV、子どもの貧困などの問題や詳細を解説した。

 過去には子どもの問題行動は子ども自身の問題とされていたが、現在は環境が関係していることが多いと指摘。環境の変化が重要だと述べた。

 支援については「つながることも大切だが、つなげることが大切。さらにいつでも相談できる安心感が重要。支援自体は自立に向けて行うもの。親御さんや子どもさんも自立していただけるように進めていかなくてはならない」と話した。

 その後、参加者はグループに分かれ、「事例を通して問題を『見極める目と対応方法』を考える」と題し、協議を行った。

(2022年7月28日付紙面より)

参加者が訪問型家庭教育支援について学びを深めた=26日、那智勝浦町の体育文化会館
大堀和美所長
上田さとみさん
2022年07月28日
16 かつての風習、現在に
 瀞峡で神事「川伏せ」  

 和歌山、三重、奈良の3県にまたがる景勝地・瀞峡で17日、「川伏(かわふ)せ」神事が営まれた。北山川(瀞八丁)を主な活動拠点にしている事業者や観光客などが参加。神事を通して水難防止などを祈願した。

 筏(いかだ)流しやプロペラ船、三反帆(さんだんぼ)。川で漁をしたり、食糧や郵便物が船で運ばれたりと、瀞八丁周辺に住む人々にとって、北山川は暮らしの中心だった。

 日々の暮らしを豊かにしてくれる一方、川の周辺での暮らしは豪雨災害や洪水・水難事故による被害と隣り合わせ。そんな同地域では昭和の初めごろ、「スズキ追い」という雨乞い行事とともに水難防止を祈願する「川伏せ」という神事が行われていた。

 時代の変移とともに、いつしかなくなり、忘れ去られていた神事「川伏せ」。2011年の紀伊半島大水害などを機に、瀞峡地域活性化協議会メンバーらは、地域の活性化と改めて水による被害防止を祈願するために神事の復活を企画。

 新型コロナウイルス感染拡大状況を鑑み、ここ数年は自粛を余儀なくされていたが、このたび現代の解釈の下、1回目の神事を斎行するに至った。

 奈良県十津川村の「瀞ホテル」前では、玉置神社の舛谷武宮司が修祓(しゅばつ)の儀。前もって玉置神社で祈とうした白玉石を再度清め、川舟に乗った参列者らは上瀞から下瀞にかけて、それぞれが難所だと感じる場所に白玉石を投げ入れていった。

 発起人の一人、「川船観光かわせみ」の東福万(ふくかず)さんは「今日は天候にも恵まれた。連休の中日ということもあり、川船乗船客やカヌー、ラフティングなどで訪れた人にも参列いただいた。関係団体が一体となって川の産業を盛り上げていきたいという思いもある。これから毎年、やっていけたら」。

 「瀞ホテル」の東達也さんは「古い地方の風習などが書き記された文献があり、その中に『川伏せ』神事があり、年配の方からも川が荒れたときや水難事故があった年に神事をしていたと話を聞いた。文化を継承していくとともに、川開きのような意味合いも含めて復活させられたらと思った」と経緯を語り「他の事業者さんも好意的に受け取っていただいた。ジェット船がなくなり瀞峡を訪れる人も少なくなったけど、今日は多くの人に参列いただいた。今後も神事を継承するとともに、瀞峡を盛り上げていきたい」と話していた。

(2022年7月28日付紙面より)

水難防止を祈願し白玉石を川に投げ込んだ=17日、奈良県十津川村
神事に参加した皆さん
2022年07月28日
17 中学生約50人が資質培う 串本町で缶サット体験会 (県宇宙教育研究会)

 超小型模擬人工衛星(缶サット)体験会が23日に串本町立体育館や同町文化センターを会場にしてあり、県内にある4中学校の生徒約50人が問題解決の過程を経験して資質を培うなどした。

 この体験会は、県宇宙教育研究会が主催、県と県教育委員会、串本町と同町教育委員会が共催。人工衛星への理解を深めつつ宇宙の魅力を知る足掛かりの一つとして前年度から始まり、2回目となる本年度もほぼ同じ内容を準備し県教育委員会を窓口にして県内の中学生に参加を呼びかけた。

 当日は県立桐蔭中学校、同向陽中学校、同田辺中学校、串本町立串本西中学校から10チームが参加。講師はこの体験の監修者でもある東京大学大学院の中須賀真一教授が務め、難解な電子工作要素を差し引き▽約9㍍の高さから放出し3・5秒後に着地▽着地後に機体が自立▽機体に仕込んだ風船を着地の衝撃で割る―の各課題を達成する缶サットを作るよう指示を出した。

 主催者が準備した材料を用い約3時間をかけて機体を製作し、終盤は実際に落下させて各課題をどこまで達成できるかを各チーム2回ずつ実験した。その後は機体の設計と結果を発表しあい、良い方の実験結果で総合順位を決めて表彰を実施。向陽中Bチームが優勝、同Aチームが準優勝、田辺中Bチームが3位の好成績を上げた。

 優勝した向陽中Bチームの機体は時間差0・29秒で着地し、自立と風船を割る課題も達成した。リーダーの上野佑一朗君(3年)は「1回目でうまくいかなかった原因をみんなで考えてすぐに機体を工夫し、2回目に臨んだ。ここまでうまくいくとは思っていなかったので驚いた。リーダーとしてみんなの力をうまく引き出せたかなと思う」とコメント。中須賀教授は「問題解決のプロセスを実際に考えさせる」と指導の狙いを語り、同チームはその狙いに沿う流れを示す結果を収めた。

(2022年7月28日付紙面より)

中須賀真一教授(左から4人目)の指示にかなう缶サット製作に挑戦=23日、串本町串本
課題をどこまで達成できるかを落下実験で確認
2022年07月28日
18 アベンジャーズ、クローバーAが優勝
 夏季ソフトバレー大会  
2022年07月28日
19 新宮が近畿大会出場へ
 県スポ少大会バレーボール競技  
2022年07月28日
20 総勢150人で溝掃除  継続に向けて課題検討  (新宮市 )
2022年07月28日
21 多種多様なトンボ観察  自然探訪スクールに21人  (新宮市 )
2022年07月28日
22 月野瀬の河原で釣り体験  古座川ふるさと親子教室  (古座川町 )
2022年07月28日
23 前年度に続き3人組で挑戦  缶サット甲子園地方大会に  (串本古座高校 )
2022年07月28日
24 安全な取り扱い習得  追い払い用花火の講習会  (御浜町 )
2022年07月28日
25 伊藤選手、莊司選手が全日本へ  柔道体重別選手権で活躍  (紀宝柔道会 )
2022年07月28日
26 演奏や舞、歌声で支援  熊野の想い届けよらい  (御浜町 )
2022年07月28日
27 「重層的支援体制整備事業」学ぶ  民児協の7月定例会  (紀宝町 )
2022年07月28日
28 髙木亮英氏の住職就任祝し  「青岸渡寺第九世住職晋山法要」  (那智勝浦町 )
2022年07月28日
29 夏の楽しい思い出を  丹鶴幼で「夏まつりごっこ」  (新宮市 )
2022年07月28日
30 お悔やみ情報
  
2022年07月27日
31 髙木亮英氏の住職就任祝う
 青岸渡寺第九世住職晋山法要  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町の那智山青岸渡寺で24日、「青岸渡寺第九世住職晋山法要(晋山式)」が営まれた。昨年7月に他界した前住職の髙木亮享氏に代わり、副住職だった弟の亮英氏が同年8月に住職を拝命。この日、正式に住職の任命を受けた。晋山式には天台宗務庁の阿部昌宏宗務総長や比叡山延暦寺の水尾寂芳執行、堀順一郎那智勝浦町長、田岡実千年新宮市長など、関係者ら約100人が参列し晋山を喜んだ。

 晋山式とは、新住職が正式に入寺(就任)してご本尊に報告する儀式。熊野修験の山伏のほら貝が鳴り響く中、僧侶らの行列が信徒会館から同寺へ参進した。本尊の如意輪観世音菩薩が開帳される中、法要が行われた。

 住職辞令を手渡した阿部宗務総長は、亮英氏が再興した熊野修験について後世に残る偉業と評し、「大僧正の住職就任は心強い。新住職を迎えた青岸渡寺のご本尊の偉光があまねく照らされ、参拝者の祈りで、平和と安寧を享受する世界が実現することを祈っている」と祝った。

 水尾執行、西国札所会の大樹玄承副会長(藤田浩哉会長代理)、堀町長が祝辞を、総代の坂野日出夫さんが謝辞を述べた。

 亮英氏の息子で同日、副住職の辞令を受けた智英氏は「住職を補佐し、復興された熊野修験を途絶えさせることなく、継承することが使命。精進していきたい」と話した。

 亮英氏は「西国三十三所の観音霊場の重さを感じている。霊場や寺を守ることは一人ではできない。皆さまのお力添えと御神仏の御神徳でなせること。今後も観音信仰を広めていきたい」。

 ウクライナ情勢などにも触れ、「罪のない方々が命をなくす世知辛い世の中。人に対する思いやりの心などを持ち、観音様にお参りして、平和で明るい社会の実現を目指したい」と語った。

 智英氏は龍谷大学に進み、2004年に延暦寺で得度受戒。05年に比叡山行院にて天台四度加行遂行。叡山学院を経て神峰山寺で修行。19年に青岸渡寺に入寺。昨年8月に補陀洛山寺の住職を、11月に青岸渡寺の副住職を拝命した。

 亮英氏は1965年に比叡山に入山し72年に龍谷大を卒業。那智勝浦町史の編さん委員も務め、74年に出家得度。住職を務めた父の故・亮孝氏と兄・亮享氏の背中を追い、今日に至る。

 諸国霊山、中国、インド、韓国の仏教聖地などを巡礼。84年に同寺の副住職を拝命し、88年には熊野大峰奥駈修行を復活させた。世界宗教サミットへの参加、那智四十八滝回峯再興、葛城二十八宿行も始めた。2017年には権大僧正に昇任した。

(2022年7月27日付紙面より)

髙木亮英氏(前列中央)の晋山を祝い多くの関係者が参列した=24日、那智勝浦町の那智山青岸渡寺
青岸渡寺第九世住職晋山法要の様子
2022年07月27日
32 災害時にドローンを活用
 アドホックと協定結ぶ  (新宮警察署 )

 新宮警察署(田原正士署長)で25日、新宮署と新宮市三輪崎の株式会社アドホック(喜多徳幸代表取締役社長)が「災害等発生時における無人航空機の運用に関する協定」を結ぶ調印式があった。災害発生時、新宮署の要請を受け同社は無償でドローンと操縦士を派遣し、情報収集や被害状況の把握などを行う。民間企業と協定を結ぶのは2018年以降、2例目。

 管内が山間部や沿岸部に多く面し、管内では11年9月に紀伊半島大水害が発生し甚大な被害を経験。そのため、今後発生が予想される南海トラフ巨大地震や大規模な火災、行方不明者の捜索など、災害時に警察官が人力で現場へ近づくことが難しいことから、機動性が高いドローンが有効であるとしている。

 同社は広告やデザイン作成、ドローン映像コンテンツの作成、ドローン販売、ドローンスクールの運営のほか、建設業においての赤外線非破壊検査などのドローン事業などを幅広く展開。

 今年4月には新宮市と、6月に那智勝浦町と「災害時におけるドローン運用に関する協定」を締結。今回の協定も地域貢献の一環として同社から申し出た。

 喜多代表取締役によると、災害時は4機(予備が1機)が実働する予定。その中の1機である高性能産業用ドローン「Matrice300RTK」は、操縦士から最大8㌔離れた場所まで航行でき、夜間や雨天に加え、風速22㍍までなら使用可能だという。また、普段は建物のクラックなどの検査ができるサーマルカメラで、人の体温の感知も容易にできることなどを説明した。

 喜多代表取締役は「地元への貢献がしたいと思った。ドローンがこのような形で、さまざまな現場や状況で役に立つことを多くの方々に知ってほしいです」と話した。

 田原署長は、大規模災害時は限られた人員で救出救助や行方不明者の捜索、災害に関連した犯罪被害の防止などの事案対応を行うことになるとし、さらに本部からの応援部隊到着までに時間を要することや災害救助現場の実態が把握できない状態での現場派遣は二次災害の恐れがあると懸念する点を挙げた。

 今回の協定について、「ドローンでの応援が頂けることで、救出救助活動や警察官の受傷事故防止に、有効に生かしていけるものと考えている。今後は互いに工夫を凝らした訓練を繰り返すことで連携強化を図り、災害発生時には迅速に対応していきたい」と語った。

(2022年7月27日付紙面より)

災害などの発生時に情報収集や被害状況の把握などを行う協定を結んだ=25日、新宮市の新宮警察署
喜多徳幸代表取締役社長からドローンの説明を受ける田原正士署長
2022年07月27日
33 神事や獅子舞奉納で礼尽くす
 河内神社例祭「河内祭」執行  (古座川河口域 )

 古座川河口域にある河内(こうち)神社の例祭「河内祭」が24日に本祭日を迎えた。新型コロナウイルスの情勢により、今年も規模を縮小して執行。関係5区の区長らが大前の儀を営み、古座青年会(西田有希会長)が幣の舞と乱獅子を奉納するなどして神体・河内様(こおったま)への礼を尽くした。

 この神社は河口から約3㌔上流にある川中の島・河内島を神体とし、現在は串本町の古田区と古座区、古座川町の下部区と宇津木区と月野瀬区が護持。例祭は近年、7月25日に近い日曜日を本祭日と定めて営んでいて、平年は祭船や獅子舞の奉仕、5区の直会(なおらい)や奉賛「熊野水軍古座河内祭の夕べ」など諸行事があり宵宮と後祭を含めた3日間にわたって活気づく。

 今年も続くコロナ禍の情勢により古座区が奉仕の中軸となっている御舟行事=国指定重要無形民俗文化財=の自粛を判断。5区で大前の儀のみ営むことを申し合わせた。神霊が古座神社にうつされているため、同神社は宵宮祭や渡御祭を執り行い神額に神霊をうつして陸送で古田側の河内島前河原へ渡御。他4区の区長らと合流し祭壇を組んで大前の儀に臨んだ。参列者は5区の区長、和歌山東漁業協同組合古座支所の支所長、古座勇進会の会長、古座青年会と古座獅子会の各会長、芳流館互盟社の社長、河内会の会長、同神社責任役員の12人。同神社の石田保宮司が出仕して神事を営み、一同で玉串をささげるなどして祈願した。例年は大前の儀で5区の奉幣神事を交えるが、今年は営まなかった。

 続いて技術保存のため感染症予防を考慮して稽古を再開した古座青年会が古座流獅子舞=同文化財=を奉納。以降は神額を古座神社へ戻し還御祭を営んだ。おととし、昨年に続いて規模を縮小しつつ礼をつないだ今年の奉仕。古座川河内祭保存会の杉本喜秋会長は「(新型コロナが感染拡大する)今を思えば、今年は御舟行事を取りやめて正解だった。来年こそは大丈夫だと期待し、出船も見据えて準備をしていきたい」と思いを語った。

(2022年7月27日付紙面より)

大前の儀を営んで神体・河内様への礼を尽くす関係5区の区長ら=24日、串本町古田
稽古再開の延長で3年ぶりに獅子舞を奉納する古座青年会の会員
2022年07月27日
34 育てた野菜を味わう
 正明保でカレークッキング  (新宮市 )

 新宮市の正明保育園(山田みつの園長)で25日、カレークッキングがあった。4、5歳児30人が園内で収穫した野菜を使いカレー作りに励んだ。

 食育の一環で、子どもたちが自分たちで育てた野菜を調理することにより、食の大切さや作物が成長するまでの過程を知ってもらおうと実施している。

 材料のピーマンとナスは、園児らが事前に収穫した。三角巾とエプロン、マスクを着けた子どもたちは作り方の説明を受けた後、作業を開始。職員と一緒に順番に野菜を食べやすい大きさに刻み、タマネギを扱った際には「目が痛くなってきた」との声が聞こえた。ニンジンは星や花、ハートなどの形に型抜きし「もう一回したい」「きれいにできた」と積極的に取り組んだ。

 完成したカレーはお昼の給食に振る舞われ「いただきます」と声をそろえた後、みんなで仲良く味わった。

 辻本幸子主任は「子どもたちの楽しそうに取り組む姿が見られました。自分たちで育てた野菜を調理することによって愛情が湧き、好き嫌いの隔たりが小さくなると思う。カレー作りを通して料理への興味と食の重要性を養ってもらえれば」と話していた。

(2022年7月27日付紙面より)

ニンジンの型抜き作業に取り組む園児=25日、新宮市の正明保育園
2022年07月27日
35 新宮なぎなた、近大新宮が活躍
 和歌山県なぎなた夏季大会  
2022年07月27日
36 畑中将真君が準優勝
 全国空手道選手権大会  (近大新宮 )
2022年07月27日
37 親子で楽しいひととき  木の川認定こども園で夏祭り  (新宮市 )
2022年07月27日
38 夏休みプログラムスタート  太田小児童が太田の郷で  (那智勝浦町 )
2022年07月27日
39 平年の形願い大前の儀  西向の稲荷神社で祭典  (串本町 )
2022年07月27日
40 稽古の成果を地域に示す  芳流館互盟社と古座青年会  (古座川河口域 )
2022年07月27日
41 和気あいあいと針仕事  新年度初の手芸教室  (紀宝町 )
2022年07月27日
42 700人が各種体験楽しむ  3年ぶりに「あいあい祭り」  (御浜町 )
2022年07月27日
43 坐禅組み、心身整える  東正寺で42年目の「夏季禅林」  (紀宝町 )
2022年07月27日
44 お悔やみ情報
  
2022年07月14日
45 白馬北小へのお土産作り
 3年ぶりの来町に向けて  (太地小 )

 太地町立太地小学校(海野文宏校長)の5、6年生19人は12日、3年ぶりに同町を訪れる姉妹都市・長野県白馬村の白馬北小学校の児童へ手渡すお土産として、オルカ(シャチ)型のオカリナ「おるかりな」の絵付けをした。

 白馬村と太地町は1984年に姉妹都市提携を結び、翌85年から両校の交流がスタート。太地小の4年生が冬に白馬村を、白馬北小の5年生が夏に太地町を訪れ、互いのふるさとで友情を育んできた。

 交流は本年度で3年ぶり36回目。新型コロナウイルス感染拡大によって交流がかなっていなかった白馬北小の5、6年生111人が26日(火)~28日(木)に来町し、太地小児童と一緒に町立くじらの博物館見学や磯遊びをする。

 この日は同町の民芸工房「抱壺庵(ほうこあん)」の小出勝彦さんが講師を務め「もらって喜ぶ姿を想像しながら丁寧に色を塗って」とあいさつ。児童は1人6個の「おるかりな」を爽やかな青や虹色に塗り、虎柄や水玉模様など個性的な作品に仕上げた。

 山下みつきさん(5年)は「お父さんも小学生の時、白馬村に行ったと聞いた。いっぱい話したいし、友達もつくりたいし、クジラに興味を持ってほしい」。稲森杏樹さん(同)は「パソコンで調べた白馬の風景は、どこも雪がいっぱい。交流の日が楽しみ」と目を輝かせた。

 小出さんは「私の息子も小学生の時に白馬村と交流し、その時にできた友達と今でも家族ぐるみの交流が続いている。今の子どもたちにも、そんな一生の友達ができたら」と話していた。

(2022年7月14日付紙面より)

心を込めて絵付けをする児童=12日、太地町立太地小学校
2022年07月14日
46 高速道、一日も早い全面開通を
 早期実現求め決議採択  (高速自動車道紀南延長促進協 )

 高速自動車道紀南延長促進協議会(会長・田岡実千年新宮市長)の通常総会が11日、新宮市役所別館であった。関係者約60人が出席し本年度事業計画など5議案を承認。紀伊半島を一周する近畿自動車道紀勢線の早期実現などを求める決議文を満場一致で採択した。

 同協議会は御坊市、田辺市、新宮市、日高郡、西牟婁郡、東牟婁郡の17市町村40団体で組織。各機関への要望などを展開している。

 2019年度、一般国道42号(近畿自動車道紀勢線)「新宮道路」と「紀宝熊野道路」の新規事業化が決まり、紀伊半島を一周する高速道路全ての未事業化区間が事業化。今年5月には「新宮道路」の用地幅杭設置式が行われ、自治体関係者らが一日も早い道路の完成に向け団結を図った。

 総会の開催に当たり、田岡市長は「高速道路の整備は地域の活性化や地域課題解決の礎として、国土強靱(きょうじん)化、地方創生、地域の安全・安心につながるものと確信しており、全ての区間がつながってこそ、その機能・効果が最大に発揮されるもの」とあいさつ。「今後も紀伊半島一周高速道路の早期完成や4車線化の推進のため、地元対策などといった役割をしっかり果たしていきたい」と協力を呼びかけた。

 顧問の濱口太史・県議会議員は「かつて夢のまた夢であった高速道路の完成の気配を感じている。いち早い完成に向けて予算をつけていただくこと、また完成したあかつきには地域活性化につながるようなまちづくりや仕掛けづくりが急務であり、それは私たちに課せられた使命」。

 参与の笠野匡材・県土整備部道路局道路政策課長は「着実に事業が進展しているのが関係各位のご尽力のたまもの。県としても、用地取得の推進など事業が円滑に進むよう、そして大阪・関西万博の効果が最大限に発揮できるよう、一層の事業推進を図りたい」とそれぞれあいさつした。

 本年度は▽近畿自動車道紀勢線などの整備促進▽整備促進の啓発―などの事業を計画している。

 決議は「地方創生、国土強靱化、地域の安全・安心を推進し、ストック効果を早期に発揮させるため『紀伊半島一周高速道路』と『印南~南紀田辺間の4車線化』について、大阪・関西万博の効果を最大限に発揮するための事業推進に配慮を」などとする内容で、新宮青年会議所理事長代理の片山晴基副理事長が朗読。酒井清崇・東牟婁振興局長に手渡された。

 議案審議後には、同道路整備状況の説明もあり、近畿地方整備局紀南河川国道事務所がすさみ串本道路や串本太地道路、新宮道路の進捗(しんちょく)状況などについて解説した。

(2022年7月14日付紙面より)

関係者約60人が出席した総会の様子=11日、新宮市役所別館
2022年07月14日
47 子育てしやすい職場環境を整備
 美熊野福祉会を「くるみん」認定  (和歌山労働局 )

 和歌山労働局(小島敬二局長)は、新宮市で障害者支援施設などを運営する社会福祉法人美熊野福祉会(溝口順理事長)を「子育てサポート企業(くるみん認定企業)」に認定した。11日、同市佐野の同法人本部で交付式が行われ、小島局長が溝口理事長に認定通知書を手渡した。

 次世代育成支援対策推進法に基づく認定制度。策定した行動計画に定めた目標を達成するなど、子育て支援に関する取り組みが一定の要件を満たした場合、申請により「子育てサポート企業」として厚生労働大臣の認定(くるみん認定)を受けることができる。

 なお認定企業は、認定マーク(愛称・くるみん)を商品や広告、求人などに付け、子育てサポート企業であることを広くPRすることが可能。企業イメージの向上や、優秀な人材の採用・定着につながる利点もある。11日現在、県内では同法人含めた21企業が「くるみん」に、3企業が「プラチナくるみん」の認定を受けている。なお、当地域では社会福祉法人黒潮園に続き2企業目。

 190人中、83人の女性を雇用する同法人。計画期間(2020年4月1日~22年3月31日)中に▽男性職員の育児休業取得者を1人以上、女性職員の育児休業取得率を80%以上とする▽ワークライフバランス実現のため、月に1回ノー残業デーを設定し、年次有給休暇の取得率を70%以上とする―を目標に定め、男性の育児休業取得者2人、女性の育児休業取得率100%を達成。

 また、20年4月から週に1回ノー残業デーを実施しており、21年度の有給取得率は82%となるなど子育てしやすい職場環境整備に取り組み、目標を達成した。

 通知書を交付した小島局長は、これまでの取り組みに敬意を示し「育児休業取得率や年次有給休暇取得率も素晴らしい実績を上げている。県内企業の模範として、今後も一層積極的に、子育てと仕事の両立支援、ワークライフバランスの推進に取り組んでいただけることを期待しています」と祝辞を述べた。

 溝口理事長は「認定は大変うれしく思う。今後もより一層、子育て支援、就労支援に努めていきたい。地域の子どもたちの支援にも少しずつ力を入れていければ」と気持ちを新たに。

 「男性職員が育児休暇を取得するのはためらいもあると思うが、取得しやすい職場づくりが大事。時代背景なども視野に入れ、地道に広報活動を行っています」。同法人の橋上慶一事務局長は「男性職員の育児休業取得、年次有給休暇の取得率も職員の協力が必要。そして法人全体で職員を支えていくことが大切だと思います」と話していた。

 なお、同法人は昨年度に、若者の採用・育成に積極的で若者の雇用管理状況などが優良な中小企業を認定する「ユースエール認定企業」の認定も受けている。

(2022年7月14日付紙面より)

小島敬二局長(左)が溝口順理事長(中央)に「くるみん」認定通知書を手渡した=11日、新宮市佐野の美熊野福祉会
くるみんマーク
2022年07月14日
48 絵の具を使いにぎやかに
 丹鶴幼でフィンガーペイント  (新宮市 )

 新宮市立丹鶴幼稚園(尾﨑卓子園長、園児39人)で12日、「フィンガーペイント」があった。園児たちは手に絵の具を付け、絵を描くなどして楽しいひとときを過ごした。

 子どもたちに開放的な遊びでにぎわってもらおうと実施。15日(金)に予定している「ボディーペイント」に向け、絵の具に慣れてもらう狙いもある。この日は、全園児が各教室に分かれて行った。

 「ほし組」の教室では、5歳児16人が教職員から説明を受けると、五つのテーブルに分かれて一斉にフィンガーペイントを開始。赤、黄、青のカラフルな水洗いのしやすい絵の具を使って、手で思い思いの絵や模様などを描き友達や教職員と「先生、見て!」「絵の具だらけ」「ヌルヌルする」などと会話をしながらにぎわった。終了後は手に着いた絵の具を水で洗い流し、みんなで協力して後片付けに取り組んだ。

 尾﨑園長は「子どもたちの楽しそうな姿が見られました。コロナ禍で行動の制限を余儀なくされる中でも、成長していく上で経験が重要。手や体を動かし発達を促すためにも、感染と熱中症対策を取りながらできる限りの催しを開いていければ」と話していた。

(2022年7月14日付紙面より)

フィンガーペイントを楽しむ園児=12日、新宮市立丹鶴幼稚園
2022年07月14日
49 妻への感謝込めバラを描く  潮岬の画家・植野禎さん  (串本町 )
2022年07月14日
50 生活支援商品券など交付開始  町内各郵便局で8月8日まで  (串本町 )
2022年07月14日
51 横断歩道は歩行者優先  街頭啓発で交通安全呼びかけ  (那智勝浦町 )
2022年07月14日
52 河川管理に協力を  地元3人モニター委嘱  (国土交通省 )
2022年07月14日
53 諦めないで「来年こそ」  3年連続「佐野柱松」中止で語る  (佐野柱松実行委員会 )
2022年07月14日
54 判断する力、断る勇気を持とう  薬物乱用防止教室  (矢渕中 )
2022年07月14日
55 地域の声を警察業務に反映  第1回紀宝警察署協議会  
2022年07月14日
56 空き地にオニユリ  斑点あるオレンジの花  
2022年07月14日
57 これで君も化石博士!  少年少女発明クラブ7月講座  (新宮市 )
2022年07月13日
58 サインして「ありがとう」
 三輪崎小を推進校に指定  (新宮警察署 )

 新宮警察署(田原正士署長)はこのほど、新宮市立三輪崎小学校(嶋田雅昭校長)を「サイン+(プラス)サンクス運動推進校」に指定した。「令和4年わかやま夏の交通安全運動」(11~20日)初日の11日、田原署長が同校を訪れ指定書を交付した。

 同運動は、横断歩道を渡るときに歩行者が手を上げる(サイン)などして、運転者への横断する意思を明確に伝えることに加え、停止した運転者に対し「ありがとう」(サンクス)の気持ちを会釈などで伝えることで、運転者に横断歩行者保護の意識を向上させ、横断歩行者事故を抑止することを目的としている。

 運転者とアイコンタクトをする習慣が身に付くことにより、安全確認の徹底を図ることができ、運転者にとっても感謝を伝えられることによって「止まって良かった」という気持ちから、横断歩行者保護の意識の継続性につながる効果が見込まれる。

 また、横断歩道の手前で車が止まってくれたという経験を重ねることで、子ども自身が運転者となった際に、横断歩道における歩行者優先の意識の定着を図る狙いもある。

 和歌山県警ではこのたび、運動を強力かつ広く展開するため、通学などにおいて横断歩道を渡る機会が多い小学生に積極的に取り組んでもらおうと、県内12署管内13校を推進校に指定した。新宮署管内では同校のほか、串本町立古座小にも指定書が交付された。

 なお、県警によると、信号機のない横断歩道で手を上げない場合、40台中2台の車しか停止しなかったが、手を上げた場合には40台中34台の車が停止したという。しかしながら、「信号機のない横断歩道における車の一時停止率」(2021年JAF調べ)によると、和歌山県は18・4%で全国ワースト5。停車率は年々上がっているが、全国平均(30・6%)には遠い状況となっている。

 田原署長は「子どもたちが笑顔で横断歩道を渡ることができる社会になってほしい」。指定書を受け取った嶋田校長は「子どもたちの安全が第一。児童の安全につながるように学校としても取り組んでいきたい。推進校指定を機に、さらに啓発に努めていきたい」と意気込みを語った。

(2022年7月13日付紙面より)

「サイン+サンクス運動推進校」に指定した=11日、新宮市立三輪崎小学校
田原正士署長(左)が嶋田雅昭校長に指定書を手渡した
2022年07月13日
59 治水事業推進に向け協力求める
 熊野川改修促進期成同盟会が総会  (新宮市 )

 熊野川改修促進期成同盟会(会長・田岡実千年新宮市長)の令和4年度通常総会が8日、新宮市役所別館であった。本年度事業計画など4議案を承認。本年度は、国土交通省や関係機関に予算確保や直轄河川事業促進などを要望していくことを確認した。

 同会は熊野川流域の水害防除と円滑な土地利用で地域発展に寄与することを目的に1981(昭和56)年11月に設立。国直轄区間河川の整備工事推進を目的に要望活動などを展開している。会員は新宮市、紀宝町の両首長、議会議員らが務める。

 田岡市長は11年前に甚大な被害を発生させた紀伊半島大水害に触れ、同盟会として総合的な治水対策のため、関係機関に改めて要望活動を行っていくとし、「新宮川水系河川整備基本方針」の見直しから河川整備計画が今年3月に策定されたことについて、各関係者らの尽力に感謝を述べた。

 大規模災害以降は、国が行う熊野川本川や支川での治水事業や市田川の排水機場のポンプ増強工事が実施されているとし、浸水被害の軽減につながるものと期待しているとした。

 気候変動などの影響で、地域住民は不安を抱えながら出水期を過ごしているとし、「今後とも新宮川水系河川整備計画に基づき、さらなる治水事業や南海トラフ巨大地震などの対策を推進していただきたい。流域住民の安全・安心を確保するため引き続き、皆さま方にはご協力をお願いします」と話した。

 続いて、来賓を代表して東牟婁振興局新宮建設部の久保浩也部長が祝辞を述べた。

 議案の承認後、副会長の西田健紀宝町長は「今後も河川整備計画にのっとり、力を合わせて住民の安心安全や美しい自然景観を守っていきたい」と述べ、閉会のあいさつとした。

  □     □

 紀南河川国道事務所の岡崎慎一副所長が、紀伊半島大水害を含む新宮水系における過去の洪水の詳細や水害後から取り組んできた災害復旧作業、河川激甚災害特別緊急事業、治水事業による河道掘削の効果、河口砂州の閉塞(へいそく)によって水位が上昇した事案、掘削土砂の有効事例、河口砂州が増水時に早く開口するために掘削工事を進めてきたなどを紹介した。

 そのほか、基準地点である相賀において、2万2000立方㍍毎秒の流量を安全に流下させることなどを目標とした新宮川水系(熊野川)河川整備計画を今年3月には策定したと報告。

 同水系の治水事業としては▽市田川特殊堤や相野谷川排水機場、市田川水門について耐震対策が完了▽鮒田水門などは引き続き耐震対策を行う▽国が令和元年度より、市田川排水機場で10・9立方㍍毎秒のポンプ増強に着手しており、本年度も実施する―などを説明した。

(2022年7月13日付紙面より)

熊野川改修促進期成同盟会通常総会の様子=8日、新宮市役所別館
会長の田岡実千年市長
2022年07月13日
60 サンゴの一斉産卵を確認
 担当の平林勲さんが観察  (串本海中公園 )

 串本町有田にある串本海中公園センター水族館(森美枝館長)が11日、串本の海を代表するテーブル状のイシサンゴの一種・クシハダミドリイシの一斉産卵を観察したことを発表した。

 世界最北限とされるサンゴ群落を有する串本の海の豊かな生態系を展示のコンセプトとする同館。イシサンゴ類担当として産卵シーズンに夜半~深夜の潜水観察を重ねている平林勲さんによると、海中観光船乗り場先約50㍍の海域に定着するクシハダミドリイシの群体が9、10日の2日間にわたり一斉産卵。タイミングとしてはおおむね例年並みで、やや小規模だが産卵中は暗い海中に吹雪が舞うようにバンドル(=精子と卵が入ったカプセル上の放出物)が幻想的に漂ったと印象を語る。

 今年はじかに観察できなかったがクシハダミドリイシに先んじて産卵が始まる傾向にあるスギノキミドリイシも先月下旬に一斉産卵したと見られ、バンドルを放出した後の状態を確認済み。今後もエンタクミドリイシなど他のサンゴの産卵が予想されるそうで、平林さんは「7月いっぱいは観察を続ける。串本の海に関わる一人として少しでも長く、豊かなサンゴの海を見続けられれば」と話している。

(2022年7月13日付紙面より)

9日に観察したクシハダミドリイシの一斉産卵の様子(串本海中公園センター水族館提供)
2022年07月13日
61 落語「熊野詣」披露
 亡き師の作、門弟継ぐ  (新宮市 )

 五代目桂文枝門弟落語会が9日、新宮市下本町の市文化複合施設「丹鶴ホール」であった。桂小文枝さんの「熊野詣」など、5人の落語家が落語を披露した。約250人が来場、軽快な語りを楽しんだ。

 新宮市、新宮市教育委員会の主催。新宮市丹鶴ホールオープニングイヤー事業として実施した。「熊野詣」は故・五代目桂文枝さんの名作となる。

 演目は、桂小文枝さんの「熊野詣」のほか▽テレビ和歌山に出演している桂枝曾丸(しそまる)さんの「欲盛通販」(和歌山弁落語)▽桂坊枝さんの「がまの油」▽桂かい枝さんの「堪忍袋」▽桂小きんさんの「米揚げ笊(いかき)」―があった。

 熊野詣では、桂小文枝さんが、よどみない語りを披露。もともとは25分から30分ぐらいの話を、オリジナルの部分も加え、50分程度に延ばした。父子が京都を旅立ち、熊野詣をする話で、熊野三山はもちろん、熊野比丘尼(びくに)や八咫烏(やたがらす)、梛(なぎ)の小枝、那智の滝なども登場する。

 観客は、身近な場所で展開する物語に引き込まれた様子で、熱心に見入っていた。他の出演者の落語もそれぞれが愉快なもので、観客は大いに笑い、盛んな拍手で称賛していた。

 桂小文枝さんは公演後に「熊野詣をやるのは3回目。順番もあるので、話の流れを2、3回やって覚えた。田辺の宿の話を入れたり、最後の落ちも変えた」などと説明。落語「熊野詣」について「残すためにも、広めていった方がいいと思う。20分ぐらいに縮め、笑いが増えるように手を加えて、(落語家)みんなが熊野詣をやって、残してもらえるよう願う」と話した。

 落語「熊野詣」は、「紀伊山地の霊場と参詣道」が世界遺産に登録された2004年ごろに、熊野三山協議会が五代目桂文枝さんに創作を依頼して誕生した。創作に際し、何度も熊野を訪れ、ヘリコプターで上空から眺めるなどして、2年をかけて練り上げたという。

(2022年7月13日付紙面より)

「熊野詣」を披露する桂小文枝さん=9日、新宮市下本町の「丹鶴ホール」
2022年07月13日
62 新記録を目指して
 東牟婁地方中学校総体陸上競技  
2022年07月13日
63 練習やゲームで汗を流す
 バドミントン講習会  (串本町体育協会 )
2022年07月13日
64 31人が昇級を果たす
 剣道級位審査会  
2022年07月13日
65 南紀がベスト16入り
 報知旗争奪関西さわやか大会  
2022年07月13日
66 紀南は初戦で敗れる  全国高校野球三重大会  
2022年07月13日
67 カレー頬張り、笑顔広がる  ふれあい子ども食堂  (紀宝町 )
2022年07月13日
68 元気に体動かし、笑顔広がる 初の大運動会に30人 (紀宝町)
2022年07月13日
69 「紀宝町の姿」分かち合おう  町地域福祉活動推進委員会  (町社協 )
2022年07月13日
70 新翔が出場辞退  高校野球和歌山大会が開幕  
2022年07月13日
71 税の役割や重要性学ぶ  光洋中で租税教室  (新宮市 )
2022年07月13日
72 自分と相手守る知恵付けて  1年生対象に性教育講座  (新翔高校 )
2022年07月13日
73 親子で工作やスイカ割り  すくすくワークショップ  (那智勝浦町 )
2022年07月13日
74 砂州掘削工事が奏功  熊野川河口の開口広がる  
2022年07月13日
75 アメリカフヨウ並ぶ  花ぶり見事、色鮮やか  (新宮市 )
2022年07月13日
76 2組のカップルが誕生  婚活イベントinオープンガーデン  (南紀くろしお商工会女性部 )
2022年07月13日
77 O型の献血協力呼びかける  和歌山県赤十字血液センター  
2022年07月13日
78 農地施用でCO2削減  新宮発電所のバイオ炭  
2022年07月13日
79 音楽に合わせ体動かす  蓬莱地区で介護予防健康体操  (新宮市 )
2022年07月13日
80 田岡市長を表敬し懇談  新宮ロータリークラブ  (新宮市 )
2022年07月13日
81 本の修理方法を学ぶ  ボランティア団体が指導  (新宮市 )
2022年07月13日
82 古座小を推進校に指定  サイン+サンクス運動  (新宮警察署 )
2022年07月13日
83 ドライバーの意識喚起図る  わかやま夏交安運動始まる  (串本町 )
2022年07月13日
84 楽しくゼリー作りに挑戦  浮島児童館で料理教室  (新宮市 )
2022年07月13日
85 漁業発展など願う  金刀比羅神社で例大祭  (太地町 )
2022年07月13日
86 ビャクレンの花咲く  新宮市宝珠寺で  
2022年07月13日
87 落ち着いて逃げる意識を  那智中で火災避難訓練  (那智勝浦町 )
2022年07月13日
88 増田さんが光風会展入選  会友推挙も果たす  (太地町 )
2022年07月13日
89 お悔やみ情報
  
2022年07月07日
90 旬のモモでデザート作り
 県産「白鳳」を小学校へ  (和歌山県 )

 和歌山県は5日、県内の小学校および特別支援学校に、旬の「モモ」の提供をスタートさせた。6日には、那智勝浦町立下里小学校(泉一代校長)で、1、2年生23人が「白鳳」の果肉を使ったひんやり冷たいモモのデザート作りに挑戦した。

 和歌山県が誇る農林水産物の利用拡大に向けた「学校給食での和歌山産品利用拡大戦略アクションプログラム」(2022~26年)の趣旨に沿い、県内の小学校、中学校、特別支援学校の給食や学習教材に果物や鯨肉、魚などを提供している。

 モモは古事記や桃太郎の物語、桃の節句などにも関わる果物で、邪気を払う力を持つといわれる。和歌山県は西日本最大の産地であり、1625(寛永2)年に紀州藩主・徳川頼宣の命を受け、苗木を植えたのが栽培の始まりとされている。

 果実には、糖尿病や動脈硬化、アルツハイマー病などの生活習慣病や老化予防に効果があるといわれるビタミンEが含まれ、腸内環境を改善する食物繊維も豊富だ。

 エプロンに着替えた児童たちは、ボウルでモモと牛乳風味のプルプルゼリーを作り、上に果肉をトッピング。冷蔵庫で冷やし、5時間目に味わう予定にしている。

 桃井梛柚愛(なゆら)さん(2年)は「混ぜるのも、道具を洗うのも全部楽しかった。和歌山県でモモが有名なのは知らなかったけれど、食べるのが楽しみ」。畑下杏さん(同)は「家でもデザートを作ったことがある。モモは酸っぱくてちょっと苦手だけれど、今日のは甘いかも」と話していた。

(2022年7月7日付紙面より)

初めての調理実習にチャレンジする1年生=6日、那智勝浦町立下里小学校
和歌山県産の「白鳳」
2022年07月07日
91 強い日差しの下ごみ拾い
 たばこ組合紀南支部  (新宮市 )

 和歌山県たばこ商業組合紀南支部(塩崎伸一支部長)は6月30日、新宮市三輪崎の黒潮公園で清掃活動を実施した。強い日差しが照りつける中、会員11人が熱中症や新型コロナウイルス感染対策を取りつつ、周辺のごみを拾った。

 同組合女性部(大谷敏子部長)が中心となり、日本たばこ産業株式会社(JT)の「ひろえば街が好きになる運動」の一環として、25年間継続している地域貢献活動。年間26回のペースで行い、マナー向上やたばこのポイ捨て禁止、未成年者の喫煙防止を呼びかける。

 オレンジ色のベストとサンバイザーを身に着けた会員たちは、紙くずや吸い殻、ペットボトルなどを集めて汗を流した。

 7月には、世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の一部である那智勝浦町の大門坂でも清掃を予定している。

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■2021年度のたばこ税



 たばこの価格には、国たばこ税、地方たばこ税(県たばこ税・市町村たばこ税)、たばこ特別税、消費税の4種類の税金が含まれる。

 同支部によれば、本紙エリアの市町村に納められた2021年度のたばこ税は▽新宮市2億2457万円▽那智勝浦町1億2805万円▽太地町358万円▽古座川町444万円▽串本町1億1756万円▽北山村297万円▽田辺市5億6966万円―に上る。また、和歌山県には県たばこ税として10億7856万円を納めている。

 大谷部長は「皆さまの生活に、たばこ税も役立っていることを知っていただけたら」。塩崎支部長は「昔に比べ、たばこの吸い殻も減り、きれいになった。納めている税を活用して町に喫煙所を設けるなど、互いに過ごしやすい環境づくりに役立てていただきたい」と話していた。

(2022年7月7日付紙面より)

清掃活動に参加した皆さん=6月30日、新宮市の黒潮公園
細かなごみを拾い集める
2022年07月07日
92 障害は人でなく社会にある
 中学生が福祉学習  (太地町社会福祉協議会 )

 太地町社会福祉協議会(岡本研会長)が福祉教育推進校に指定している太地町立太地中学校(山田貴也校長)で4日、本年度1回目の福祉学習「聴覚障害の理解・コミュニケーション方法・実践・障害者への合理的配慮」があった。東牟婁新宮聴覚障害者協会の須川陽一さんを講師に迎え、社会福祉法人美熊野福祉会の大代聖子さんが手話通訳を務めた。全校生徒37人は耳が不自由なろう者の生活の工夫や困り事を理解するとともに、コミュニケーションの方法などを学んだ。

 福祉学習は児童や生徒がさまざまな人の立場や人生を体験し、課題を自身で考えて福祉への学びを深めることが目的。

 今回の学習では「聞こえない人とのコミュニケーション方法を知る」「聞こえない人の日常生活の工夫や困っていることを知る」「手話は言語であることを学ぶ」ことが狙い。

 新宮市生まれの須川さんは聴覚の障害から、市内の幼稚園では受け入れが難しいため、和歌山県立和歌山ろう学校幼稚部へ入学。家族との別れや発音の練習、苦しかった寮生活を振り返った。

 中学生時代、なぜ聞こえないのかと疑問が湧いたとし、「治らないことが分かり、たくさん泣いた。その後は手話を広め、聞こえない人の不便をなくすために活動してきた」と述べた。

 宅配便などの不在通知の対応、交通事故での警察などへの説明、コロナ禍によるマスク着用で口元が分からないなど、困まり事や解決できた事案についても話した。

 コミュニケーション方法では手話や筆談、口話、身ぶり、空書があることを説明。口の形が似ている言葉は身ぶりを付け足すことや筆談時は簡潔に書くほうが伝わりやすいとした。そのほか、手話を紹介し、顔や体の表情も伝えるためには効果的とした。

 大代さんは、障害のある人への差別をなくすことで障害の有無にかかわらず、共に生きる社会を目指す障害者差別解消法や障害者への合理的配慮、今年3月に同町議会で可決された太地町手話言語条例について説明。

 「昔は体が不自由であることなどが障害とされていた。今は本人でなく、社会に障害があるという形に変化している。皆さんにもできることがあります」と話した。

 須川さんは「僕も手話が恥ずかしい時があったが、大切な言語。聞こえない人が困っていたら身ぶりや口話で助けてあげてください」と語った。

 川端崇晴君(3年)は「耳が聞こえない方の苦労や生活の内容を知らなかった。これからは、聞こえない方が困っていたら自分から進んで助けてあげたい」と話していた。

(2022年7月7日付紙面より)

聴覚障害や障害者への合理的配慮について学んだ=4日、太地町立太地中学校
東牟婁新宮聴覚障害者協会の須川陽一さん
2022年07月07日
93 将来に生かせる実力託す  串本ベースボールクラブ  (串本町 )
2022年07月07日
94 22年間の貢献に首相感謝  元委員の小田豊彦さんに  (古座川町 )
2022年07月07日
95 2度目の清掃・美化に汗  ボランティア・サポート・プログラム  (那智勝浦町 )
2022年07月07日
96 美しい城・新宮城の魅力  75周年記念式典で水島さんが講演  (新宮市 )
2022年07月07日
97 ムクゲが参拝を出迎え  下和田諏訪神社の境内  (那智勝浦町 )
2022年07月07日
98 ウミガメの上陸地を守ろう  「海亀を守る会」らが清掃活動  (新宮市 )
2022年07月07日
99 ピアノの音色響き渡る  2教室による「響演」  (御浜町 )
2022年07月07日
100 「町の自然を紹介したい」  移住・定住支援員に福田由美子さん  (紀宝町 )
2022年07月07日
101 中岸厤理事長を表彰  地域福祉への貢献たたえ  (田辺市本宮町 )
2022年07月07日
102 お悔やみ情報
  
2022年07月05日
103 熊野檜扇7握を蔵出し
 扇立祭は神事のみ斎行  (熊野速玉大社 )

 熊野地方の夏の風物詩として1000年以上の伝統を持つ「扇立祭(おうぎたてまつり)」=14日(木)=を前に、新宮市の熊野速玉大社(上野顯宮司)は4日、祭り当日に各殿で開帳する檜扇(ひおうぎ)7握を虫干しのため蔵から出し、ほこりなどを払った。

 扇立祭は、神前に立てられた檜扇に神が降臨し、氏子が病気にかからないよう、また五穀につく虫を追い払って豊作を願い始まった。

 室町時代の作品と伝わる檜扇は大社を代表する宝物で、現在、日本に18握ある国宝のうち11握が大社に伝わっている。ヒノキの薄い板の木目の美しさを生かしながら彩色、金箔(きんぱく)、銀箔(ぎんぱく)が施されていて「熊野檜扇」と呼ばれている。

 祭りで使用されている檜扇7握は、1964(昭和39)年に模写されたもので、本殿用(高さ1・5㍍、幅1・65㍍)は大社先々代の故・上野殖宮司、残り6握の各殿用(高さ0・8㍍、幅1・3㍍)は故・杉本義夫さんが模写し、故・鮒田和往さんが奉製したものとなっている。

 なお、今年の扇立祭は昨年同様、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から神賑行事や露店商組合の出店は中止。午後1時に神事を斎行する。未生流笹岡の家元・笹岡隆甫さんによる献花も予定。檜扇の開帳は4時までで、5時に閉門する。

 濵中孝成禰宜(ねぎ)は「万が一のこともあり無理はできない。奉賛会の意向もあり、今年も神事のみを斎行させていただく形となった。来年こそは例年通りの形でお祭りを斎行することができれば」と話した。

(2022年7月5日付紙面より)

巫女(みこ)が檜扇のほこりを払った=4日、新宮市の熊野速玉大社
2022年07月05日
104 打ち上げ情報などを発信
 「初号機応援サイト」開設  (SP紀伊周辺地域協議会 )

 スペースポート紀伊周辺地域協議会が1日、ロケット打ち上げ関係情報などの発信を目的としたホームページ「ロケット『カイロス』初号機打ち上げサイト」(アドレスhttps://wakayama-rocket.com)を開設した。

 同協議会が開設する公式見学場や打ち上げ時のイベント「ロケット『カイロス』打ち上げ応援会」関係の各種チケット料金やアクセス方法などを伝える内容。打ち上げ情報のお知らせを希望する登録フォームもあり、事前登録しておけば速やかに新着情報の通知を受けることができる。同情報には数量限定の公式見学場イベント「ロケット打ち上げ応援会」入場チケットやオフィシャルツアー(宿泊・同見学場へのバス送迎・入場チケットのセットプラン)の販売情報も含まれていて、その案内を受けたい人は事前登録が必要となる。

 公式見学場は旧プレミア見学場として告知されていた田原海水浴場と旧浦神小学校の2会場で、いずれもスペースポート紀伊の射点から約2㌔の至近。定員は各2500人で、JRまたはパーク&ライド(有料・事前予約制)のいずれかで入場を受け付ける。パーク&ライドは場外に設けた駐車場からシャトルバスで送迎する仕組みで、駐車場は串本町の西の岡学校用地と那智勝浦町の体育文化会館・ホテル浦島駐車場の2カ所。事前予約は入場チケット販売開始と同発で受け付けを始めるとしている。

 打ち上げ日が決まるのは打ち上げの1~2カ月前で、公式見学場関係の情報は以降の通知となりチケットや事前予約はその内容に基づいて別途申し込む形となる。このホームページ関係の問い合わせは同応援会事務局(電話073・432・5860、株式会社JTB和歌山支店内、平日午前9時30分~午後5時30分)まで。

(2022年7月5日付紙面より)

2022年07月05日
105 観光で人流をつくり出す
 観光機構が社員総会  (那智勝浦町 )

 一般社団法人那智勝浦観光機構(NACKT、以降は機構)は6月30日、那智勝浦町の体育文化会館で本年度の定時社員総会を開いた。会場に9人、オンラインで3人の計12人が出席。事業報告後、収支決算や理事の選任などの全議案が承認された。

 機構は町観光協会解散後に業務の一部を引き継ぎ、2020年4月に設立。21年11月に「観光地域づくり法人(登録DMO)」に登録され、国からさまざまな支援を受けることが可能となった。

 「宿泊」「飲食」「文化財・歴史」「観光資源・体験」「物販・特産品」「交通」「施設・環境整備」の七つの専門部会の設立や会員(サポーター)組織を創設。町内外関連組織との連携を図り、調査やプロモーション、マーケティングなどの事業を展開している。

 総会で清水貞吾理事長が「観光で人流をつくり出すことが機構の役割。明るい報告ができるように運営していきたい」。

 堀順一郎町長は「観光は主力産業、経済対策を図っていきたい。地域活性化のためにも町と機構が両輪となって頑張っていく」とあいさつした。

 機構は21年度の事業を報告。宿泊施設利用者統計調査では、21年度の目標値35万人に対し、コロナ禍の影響で達成率が79%とした。前年度比28・9%増だが、コロナ禍前の19年度比では25%減となった。

 来町者アンケートでは、宿泊客は20~30代の割合が低いことが把握できたとし、「オンラインまぐろ祭り2021」の際にはデジタル広告(SNS広告)を初使用し、安価だがターゲット層をピンポイントに集客できたとした。

 そのほか、個人客をターゲットとした現地プロモーションや団体客を狙った各種商談会、ウェブサイトアクセス解析調査、町民観光地満足度調査、町と連携した団体宿泊旅行誘致、個人宿泊旅行誘致および観光消費促進、オンラインまぐろ祭りの開催、着地型旅行商品開発、実証事業などの詳細を報告した。

 22年度の事業計画では本格的な誘客活動を展開し、造成した体験型観光商品を販売し、自主財源増を図るという。

 これまでの各調査などの継続事業に加え▽インバウンド客を対象とした来町者アンケート▽那智勝浦PRポスターの制作▽湯めぐりチケットMAPのインバウンド対応▽新型コロナウイルス感染症対策を行ってのまぐろ祭りやツナカップ、あげいん熊野詣などの実施▽現在は直接、観光客との取引ができないため、旅行業登録を取得する▽大泰寺を中心とした地域周遊コース整備事業▽365日のロケット観光の確立事業―などを説明した。

 また、新たに近畿日本ツーリスト株式会社の柴田健次さん、株式会社JTB和歌山支店の田邊淳さん、前任者の後任として那智勝浦町観光企画課の吉中秀郎さんが理事に選任された。

(2022年7月5日付紙面より)

本年度の定時社員総会が開かれた=6月30日、那智勝浦町の体育文化会館
清水貞吾理事長
2022年07月05日
106 激流にもまれ技競う
 3年ぶりの「じゃばらカップ」  (北山村 )

 北山村音乗(おとのり)の北山川で2、3の両日、カヌー大会「第6回じゃばらカップ」が開かれた。40人が出場し、技とスピードを競い合った。

 北山村、同村観光協会、和歌山県カヌー協会、熊野カヌークラブが主催した。じゃばらカップは2015年に北山川が紀の国わかやま国体カヌー競技の会場となったことをきっかけに開催。新型コロナウイルスの影響で昨年、おととしと中止になっており、3年ぶりに催された。

 開会式で村観光協会の葛城健也会長が大会の実施に協力した関係者たちに感謝を述べ「暑い日が続いていますが、熱中症に注意し、楽しみながらも全力で頑張ってください」とあいさつしスタートした。

 2日は自由形式の艇で五つのゲートを通過し、速さを競うダウンリバーレースが行われた。参加者15人は激流にもまれながら競技に臨み、ゲートをくぐる選手たちに観客から拍手や声援が送られた。

 3日には、スラロームレースが行われ、25人が日本カヌー連盟スラローム競技規則に準じたK―1、C―1、C―2種目でスタンドアップパドルボート(SUP)やポリ艇など、多種多様な艇に乗り競技に挑んだ。

 大阪市から訪れ、ダウンリバーレースに出場した古川啓滋さん(53)は「今回で3回目の参加になります。結果は残念でしたが、待ちわびた大会だったので楽しめました。北山村は景観がよく、魅力ある場所。難しいコースではありますが、来年以降も開催を願い参加したい」と笑顔を見せていた。

(2022年7月5日付紙面より)

激流にもまれながら競技に挑む出場者=2日、北山村音乗の北山川
2022年07月05日
107 薬物乱用問題への関心促す  「ダメ。ゼッタイ。」街頭啓発  (串本町・古座川町 )
2022年07月05日
108 交流減の不安打破願い  第72回社明運動始まる  (串本町 )
2022年07月05日
109 地域一丸で子どもを守ろう  補導協力委員を委嘱  (新宮市 )
2022年07月05日
110 楽しく奉仕活動の輪広げよう  発足75周年祝い記念式典  (新宮市婦連・赤十字団 )
2022年07月05日
111 珍しいチョウトンボ  浮島の森で飛び始める  (新宮市 )
2022年07月05日
112 超巨大!?進撃のヒマワリ  太田小学校で開花  (那智勝浦町 )
2022年07月05日
113 浴衣の着装にチャレンジ  伝統文化子ども体験教室  (新宮市 )
2022年07月05日
114 イルカとマグロの違いは?  下里小4年が海洋学習  (那智勝浦町 )
2022年07月05日
115 「大麻」のまん延防止を  新宮高校で薬物乱用防止講話  (新宮市 )
2022年07月05日
116 支えあいの重要性  福祉委員の研修会  (新宮市 )
2022年07月05日
117 遺跡を未来につなげよう 歴史文化を観光に生かす講演会 (新宮市)
2022年07月05日
118 今年初のタイムライン始動  台風4号の接近に備えて  (紀宝町 )
2022年07月05日
119 水道水の仕組み学ぶ  御船浄水場を見学  (神内小 )
2022年07月05日
120 シーズンの安全を祈願  新鹿、大泊海水浴場で海開き  (熊野市 )
2022年07月05日
121 雨の中、町民が清掃活動  七里御浜でクリーン作戦  (御浜町 )
2022年07月05日
122 「天使のダミ声」に拍手  木村充揮さんソロライブ  (太地町 )
2022年07月05日
123 新聞紙で作ってみよう!  「ゆかた」を工作  (こども新聞 )
2022年07月05日
124 お悔やみ情報
  
2022年07月03日
125 警察業務に協力 警察法施行記念で感謝状 (新宮警察署)

 新宮警察署(田原正士署長)で1日、警察法施行記念感謝状贈呈式があった。地域、災害、交通など警察活動の各分野で積極的な協力をしたとして、田原署長が感謝状と記念品を手渡した。

 「個人の権利と自由を保護し、公共の安全と秩序を維持するため、民主的理念を基調とする警察の管理と運営を保障し、かつ、能率的にその任務を遂行するに足る警察の組織を定めること」(1条)を目的とする現行の警察法は、1954(昭和29)年6月8日に旧警察法を全面改正し公布され同年7月1日から施行。国家地方警察と自治体警察が廃止され、警察庁、警視庁、都道府県警察が設置された。

 同署では警察法が施行された記念日に合わせて、警察活動に協力した人たちに感謝状を贈っている。

 田原署長は「警察法には第2条で警察の責務が規定されており、条文に『警察は個人の生命、身体および財産の保護に任じ、犯罪の予防、鎮圧、捜査、被疑者の逮捕、交通の取り締まりやその他公共の安全と秩序の維持に当たることは警察の責務』とある。その責務を遂行し、安全・安心なまちづくりを実現するためには、皆さま方をはじめ住民の方々のご協力が必要不可欠」と謝辞。

 警察業務への引き続きの理解と支援、協力を呼びかけた。

(2022年7月3日付紙面より)

贈呈式に参加した皆さん=1日、新宮警察署
田原正士署長(右)が感謝状を手渡した
2022年07月03日
126 開催テーマなど協議
 全国棚田サミット実行委  (那智勝浦町 )

 全国棚田(千枚田)サミット那智勝浦町実行委員会(会長=堀順一郎町長)の第1回の会議が6月27日、那智勝浦町役場であった。16人の委員のうち、14人が出席、2人がリモート参加。来年11月に同町で開催予定のサミットのテーマを協議して複数案を提示し、これらをたたき台に色川住民に意見をもらうとした。2021年度の事業や決算の報告、22年度の事業や予算の提案も受け、いずれも可決承認した。

 全国棚田サミットは、1次産業に対する意識を向上させ、棚田の魅力を再発見してもらうことなどを目的に開催している。同町では、色川地域の小阪などに棚田がある。実行委は、同町、同町観光機構、和歌山県東牟婁振興局、JAみくまの、同町商工会、棚田関連団体の代表者などで組織している。

 開会に当たり、堀町長があいさつ。「(本町には)素晴らしい棚田がたくさん残っており、今回は小阪にたくさんお越しいただく。全国の皆さんにご覧いただくとともに、町の世界遺産やマグロ、温泉などを実感いただいて、何度でもお越しいただけるような取り組みを、サミットを通じて全国発信したい。ご協力を」と呼びかけた。

 テーマに関する協議は、事務局が町職員より募集した、59のメインテーマと52のサブテーマの中から、委員が適していると思うものを選ぶところから開始。両テーマは、景観や生活などのジャンルと、それが過去・現在と未来のどちらを表すかでおおまかに分けられていた。

 出席委員が各自、適していると思うメインとサブを組み合わせて紙に書き出した。メインとサブを入れ替えても可とした。「色川地域の住民の意見も聞くべき」との意見があり、委員が作った複数の組み合わせをたたき台とし、地域住民に協議してもらうことに決まった。

 ただし、これまでのサミットのほとんどのテーマで、「色川」のような具体的地名は使われていないことから、これに倣うべきなのかどうかを確認するよう、事務局に求めていた。 

 昨年度の事業や決算、本年度の事業や予算なども話し合った。10月に滋賀県で行われる全国サミットで次回開催地であることの広報活動を行うこと、本年度中に事業実施計画を策定することなどを決めた。

 那智勝浦町での全国サミットは、来年の11月17日、18日、19日の予定となっている。1日目に理事会と総会、2日目に講演会や分科会、3日目に現地見学会を計画している。

(2022年7月3日付紙面より)

テーマ案の札が並ぶ机の前で説明を聞く委員ら=6月27日、那智勝浦町役場
2022年07月03日
127 薬物乱用防止の大切さ知って
 「ダメ。ゼッタイ。」普及運動を展開  

 薬物乱用防止を呼びかける「『ダメ。ゼッタイ。』普及運動」の街頭啓発が1日、御浜町の県立紀南高校前であった。熊野地区薬物乱用防止指導者協議会と紀宝警察署から計6人が参加し、登校する生徒に啓発物品を配布した。

 運動は、国民一人一人の薬物乱用問題に関する認識を高めるため、正しい知識の普及、広報啓発を全国的に展開するもので、1993年から毎年実施している。

 厚生労働省によると、国内の薬物情勢は依然として覚醒剤が薬物事犯の半数を占めている一方、大麻の検挙者数が増加しており、5年連続で過去最多を更新した。特に若年層の大麻乱用が顕著で、30歳未満が大麻検挙者数の約7割を占めている。

 この日の街頭啓発では、薬物乱用や薬物依存、相談窓口などを記したチラシと啓発用ポケットティッシュなどを配布。薬物乱用の恐ろしさと乱用防止の大切さを呼びかけた。

(2022年7月3日付紙面より)

紀南高校前で街頭啓発を実施=1日、御浜町阿田和
2022年07月03日
128 ドキドキ!危険な海の生き物
 移動水族館が太地小学校へ  (太地町 )

 太地町立太地小学校(海野文宏校長)へ1日、同町立くじらの博物館の移動水族館がやってきた。2年生19人と保護者が、サメやクラゲなどちょっと危険な海の生き物との触れ合いを楽しんだ。

 保護者主催の2年生の学年行事。普段過ごしている教室に海の生き物たちから会いに来てくれるわくわく感、毒やとげを持つ生き物を間近で観察できるドキドキ感を味わってほしいとの思いから企画した。

 この日は同館で魚類・無脊椎動物飼育を担当する荻原拓さんが▽硬い貝をかみ砕く顎を持つネコザメ▽フグと同じ毒・テトロドトキシンを持つスベスベマンジュウガニ▽ひれに毒針を持つミノカサゴ▽全身を長いとげに覆われたウニの仲間のガンガゼ▽触手の刺胞から毒針を発射するミズクラゲ―の5種類の生き物と一緒に来校。

 児童たちは「危険な海の生き物といえば?」という質問に、「アンボイナガイ」「カツオノエボシ」「ウツボ」と次々に回答。「フグと同じ毒を持っているのは、ヘビ、ハチ、イモリのどれ?」「エイに刺されたとき、毒に効果があるのは、お湯、真水、海水のどれ?」などのクイズを交え、生態を学んだ。

 実際にネコザメやミズクラゲと触れ合う時間もあり、児童は恐る恐るつついたり、水槽をのぞき込んだりしていた。

 筋師二胡さんは「クラゲが好きで、ぷにぷにしていてかわいかった」。森本楓貴君は「海の生き物は全部好きだけれど、1番はシーラカンス!」と話していた。

(2022年7月3日付紙面より)

恐る恐る生き物と触れ合う=1日、太地町立太地小学校
ネコザメに触ってみよう
2022年07月03日
129 オオバギボウシが花盛り  那智勝浦町那智山  
2022年07月03日
130 衛生管理や外国人採用  コロナ後見据え相談会  
2022年07月03日
131 ハマボウの開花始まる  ゆかし潟周辺ちらほら  (那智勝浦町 )
2022年07月03日
132 雰囲気や季節感味わう  丹鶴幼が七夕飾り見学  (新宮市 )
2022年07月03日
133 児童生徒15人を表彰  「明るい町づくり」特選標語  (新宮市 )
2022年07月03日
134 犯罪や非行防止など訴え  「社明運動」メッセージを伝達  (那智勝浦町 )
2022年07月03日
135 パクパクティッシュケース  親子で制作楽しむ  (紀宝町 )
2022年07月03日
136 ジャズの魅力に酔う  3年ぶりにフェスティバル開催  (熊野市 )
2022年07月03日
137 県大会目指して熱戦  中学校総合体育大会、開幕  (熊野市・南郡 )