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2022年08月24日
1 稲刈り通して多くの学びを
 ジュントスメンバーが農業体験  (那智勝浦町 )

 「けん玉で養えるコンセントレーション(集中力)、コンフィデンス(自信)、コントロール(調整力)は農業にとっても、サッカーにとっても重要。どれが欠けてもいけない」―。

 そう話すのは新宮市在住で太地町立子育て支援室・子どもの居場所づくり指導員の村上和弥さんだ。17日、那智勝浦町長井にある村上さん宅の13㌃の田んぼにおいて、新宮・東牟婁地方を拠点に活動する中学生クラブチーム「JUNTOS(ジュントス)フットボールクラブ」の2年生14人が協力して稲刈りなどに取り組み、農業体験に汗を流した。

 同クラブ代表の⻆利則さんが生徒に農業体験をさせたいと考え、古くからの知人である村上さんに協力を求めて実施に至ったという。

 生徒は三つのグループに分かれ、コンバインによる稲刈り、収穫した米の運搬、機械を用いた草刈りを順番に体験した。

 村上さんから操縦や農業についての説明を受けながら、コンバインに乗車した生徒らは、たくましく実った稲穂を刈り取っていった。

 速水陸さん(那智中)は「楽しかった。知らないことも多くあり、作業も想像以上に大変だった。チームではディフェンダーを務めている。今年は失点しないように努力したい」。

 ⻆さんは「体を成長させる上では食事は重要。米がどのような思いで作られているのかを知り、感謝の気持ちを学んでほしい。次は田植えも考えています」と話した。

 昨年、太地学童保育所の子どもたちを招いて麦踏み体験を行い「種をまいて、収穫するまでの期間やそこに喜びがあることを理解する『長いものさし』を持ってほしい」と訴えた村上さん。

 稲刈りについては「百の職業ができるから百姓だと説明した。努力や苦労してできたものを食べることは当然だが、工程を知って、多くを学んでもらうことこそ大切なのでは」と語った。

 収穫した米は精米後、お土産として生徒らに贈られた。

(2022年8月24日付紙面より)

村上和弥さんから稲刈りを学ぶ生徒=17日、那智勝浦町長井
草刈りにも取り組んだ
2022年08月24日
2 剣を交えて愛しむを知る 新宮市で剣道交流会 

 新宮市王子町の市立総合体育館で20、21日の2日間にわたり、剣道交流会が開かれた。新宮剣友会をはじめとする地元と海南市、紀の川市の少年少女剣士ら総勢33人が参加。剣道を通して交流を図り、技術の研さんに励んだ。

 交流会に参加したのは▽新宮剣友会▽串本少年剣道クラブ▽正平館(三重県)▽巽剣道教室(海南市)▽貴志川剣道クラブ(紀の川市)―の5団体。県内に5人しかいない八段取得者である新宮剣友会の宮戸伸之会長の指導を得られる好機会を捉え、かねて親交のあった巽剣道教室、貴志川剣道クラブの参加を経て交流会の実施に至った。市外の剣道団体と地元剣道団体が合同練習や交流試合を行うことで技術向上や青少年の健全育成につなげる目的もある。

 開催に当たり、応援に駆け付けた田岡実千年市長が、市を代表して歓迎のあいさつ。「剣道に打ち込めているのは監督や指導者、保護者の皆さんのおかげであることを忘れず、感謝の気持ちをもって精いっぱい取り組んで」と激励した。剣士らはお互いの距離を取るなど新型コロナウイルス感染予防対策を講じながら準備体操。素振りでは宮戸会長から「1本1本大切に」「どこですり足するか考えて」などと指導を受けた。

 巽剣道教室の谷岡慎吾代表は現役警察官。今年3月に県警を退職した宮戸会長から警察官として指導を受けた縁もあり、教室挙げて交流会に参加した。「八段取得者から指導を受ける貴重な機会。子どもたちも楽しみにしています」と笑顔。

 宮戸会長は「当地方の子どもたちはこれまでは出向くことが多かったが、地元で交流会ができて気持ちも違うと思う。剣道には『交剣知愛』、剣を交えて愛(お)しむを知るという言葉がある。これからもこういった交流を続けていきたい」と話していた。

(2022年8月24日付紙面より)

剣道を通して交流を図る剣士ら=20日、新宮市王子町の市立総合体育館
宮戸伸之会長(左)が指導した
2022年08月24日
3 串本町で第1回の集合活動実施
 宇宙・ロケット・人工衛星教室  (雑賀技術研究所 )

 雑賀技術研究所=和歌山市=の主催事業「サイカ/宇宙・ロケット・人工衛星教室」の第1回が21、22日に串本町内であり、受講登録する中学生~高校生37人が自身のスキルアップを意識して取り組んだ。

 この教室は、一人でも多くの若者にロケット「カイロス」打ち上げの瞬間を間近で体験できるよう、初号機打ち上げ時の公式見学場のボランティアスタッフとして関わる(県との調整で決定済み)ことを前提にし指導のノウハウを持つ県宇宙教育研究会の共催を得て計画。計3回の集合活動とその間のオンライン交流により、来たる宇宙時代に自分はこれから何をするべきか考える機会とすることを目指して進めるとしている。

 参加している中学生や高校生は応募時に動機と今後の目標をアンケート聴取しその内容で選抜されたメンバーで、登録数は39人。中学1年生から高校3年生まで、県内外から参加する状況となっている。

 メンバーとはすでにオンライン活動を始めているが、集合活動は今回が初。打ち上げの現地・串本町を会場とし、南紀熊野ジオパークセンターで地理的特色を学んだ後、2024年度に普通科宇宙探究コース開設予定の県立串本古座高校へ移動して開講式に臨んだ。

 県宇宙教育研究会の木皮享顧問と同校の榎本貴英校長がこの教室で目指すことの達成を期待してあいさつを述べ、同研究所の中西豊理事が第1回の活動内容と目的を説明。榎本校長が5月11日に校内実施した宇宙講座の内容解説を含めて学校の紹介をするなどした。

 以降は教室名に掲げた宇宙・ロケット・人工衛星やコミュニケーションの大切さなどを学ぶセミナー(初日)やモデルロケット〈アルファⅢ〉の打ち上げ資格取得を見据えた講習・制作・打ち上げ体験(2日目)を実施。初日は同研究会の戸川定昭副会長、会員の成戸秀和さんや太田昇さん、藤木郁久事務局長、2日目は藤木事務局長が講師を務め、県立桐蔭高校科学部員やそのOB5人もサポートする中でメンバーは内容の習熟に励んだ。

 町内から参加した松原咲奏さん(中学1年)は「すでに知っていた内容もあったけれど新しい内容もあって深く学べたし、話の中にあったNASA(アメリカの航空宇宙局)も見学してみたいなと思った。ボランティアをするときは串本の魅力も伝え、質問を受けたらしっかりと答えていきたい」とコメント。

 教室を主導する中西理事によると、第2回は初号機打ち上げ前日と当日の2日間で組み、前日にボランティアセミナー、当日に公式見学場での実奉仕に臨む。その間はオンラインのつながりを生かして適時追加の勉強会も織り交ぜる予定。第3回は来年1月15日(日)に和歌山市内で開き、成果発表や修了証の交付、記念行事(宇宙飛行士・山崎直子さんのビデオレターやスペースワン株式会社・遠藤守最高顧問の講演を予定)を経て締めくくるという。

(2022年8月24日付紙面より)

第1回実施の目的などをメンバーに伝える中西豊理事(左)=21日、県立串本古座高校
第1回で実施されたセミナー(上)やモデルロケット体験の様子
2022年08月24日
4 尾呂志の農産物でスイーツ
 「仲間と笑顔で地域づくり」  (おひまち会 )

 御浜町の山間部にある尾呂志地域の女性グループ「おひまち会」(畑タミ代会長)のスイーツが人気だ。尾呂志産の農産物を生かした菓子作りで「仲間と共に笑顔で楽しむ地域づくり」に貢献したいと考えている。

 尾呂志は明治時代にあった村名で、上野や阪本、栗須など7地区を合わせて今もそう呼ばれる。元々、住民主体の活動が盛んな地域で、町が1999年に設置した「農産物直売所さぎりの里」には多くの農家が出品し、地元の人や観光客でにぎわいを見せている。

 会は、阪本地区で正月に作られる「三杯(さんばい)」など郷土料理を保存していこうと2017年4月に設立され、講習会などを通して作り方や味を受け継いできた。今は60~70代の女性7人が中心となり、尾呂志で取れた米や野菜を使った菓子作りに力を入れている。

 季節に合わせてさまざまな菓子を提案しており、紅茶の原種として明治から栽培されている特産「アッサム茶」のゼリーや、米粉のレモンケーキ、クッキーは年間を通して作っている。昨年からは地元の高齢者の声に応え、10~2月限定で週2回の弁当販売も始めた。

 尾呂志では昔、農作業を休む日のことを「おひまち」と呼び、毎月1日と15日には当番の人が丘の上から知らせたという。おひまちが意味するように菓子は毎週日曜だけ、さぎりの里に出品している。会員の板津呂良子さんと山田優子さんは「今はコロナ禍で活動が制限されるが、試作を繰り返して新しいお菓子にも挑戦していきたい。地域を元気にできれば」と話していた。

(2022年8月24日付紙面より)

「地域を元気に」と語るおひまち会の女性メンバー
2022年08月24日
5 もみじ会8月ゴルフコンペ
  
2022年08月24日
6 三輪崎剣志会が3位入賞
 全国道場少年剣道大会  
2022年08月24日
7 南紀ボーイズが準優勝
 日本少年野球紀州興紀大会  
2022年08月24日
8 近大新宮2大会連続優勝
 新宮サマーサッカーフェスティバル  
2022年08月24日
9 愛と感謝の気持ちを持って  カジェで「波動と言霊のお話会」  (新宮市 )
2022年08月24日
10 観光客に太田の新米を  採れたて新米キャンペーン  (那智勝浦町 )
2022年08月24日
11 大斎原の「高橋」復元なるか 「潜水橋」破損、復旧待たれる (熊野本宮大社)
2022年08月24日
12 生徒の力作170点展示  つれもていこら書道展  (那智勝浦町 )
2022年08月24日
13 自衛隊の体系や業務紹介  入隊考える学生を招いて  (串本分屯基地 )
2022年08月24日
14 山城さん、吉田さんが優勝  グラウンドゴルフ新米大会  (紀宝GG )
2022年08月24日
15 紀伊半島高速道の早期全通を  近畿道紀勢線建促期成同盟会  (要望活動 )
2022年08月24日
16 生産者、かんきつ対策を要望  果樹振興議員連盟が産地を視察  (三重県議会 )
2022年08月24日
17 「未来型の防波堤」研究  寺地航琉さんが全国大会へ  (新宮高校 )
2022年08月21日
18 全中女子800㍍で1位に
 潮岬中3年・久保凛さん  (串本町 )

 串本町立潮岬中学校3年・久保凛さんが19日、第49回全日本中学校陸上競技選手権大会(以下全中とする)女子800㍍決勝で1位となり、ついに日本一の栄冠をつかみ取った。記録は自己ベストの2分9秒96。久保さんは「今までの練習でつらいこともあったけど、頑張ってきて良かった」と喜びをかみしめている。

 今回の挑戦の起点は7月2~3日にあった第68回全日本中学校通信陸上競技大会和歌山県大会。女子共通800㍍予選と女子共通1500㍍決勝で標準記録を突破する成績を収め、800㍍種目を選んで全中の出場権を得た。この時点での記録は2分12秒15。以降、24日実施の第74回和歌山県中学校総体陸上競技の部共通女子800㍍で優勝、8月7日実施の第71回近畿中学校総合体育大会陸上競技女子共通800㍍でも優勝と、昨年に続く好成績を収めて全中の本番を迎えた。

 全中の会場は福島市にあるとうほう・みんなのスタジアム。18日実施の女子800㍍予選では57人が7組に分かれて挑み、久保さんは第3組で2分11秒79を記録し総合1位で決勝へ進出した。翌19日午後1時に予選上位8人による決勝があり、久保さんは序盤からの先行を最後まで保ってゴールした。

 昨年初めて全中の女子800㍍に挑み、結果はB決勝(予選9~16位が対象)3位。今年はゴール直後に倒れ込むほど力を出し切り、大会記録まで2秒45差、日本中学記録に2秒77差と迫る好成績で決勝を駆け抜けた。久保さんは「今の気持ちはとてもとてもうれしいし、みんなに感謝をしています。強い選手と走ることができたおかげで自己ベストも更新し、1位を獲得できました」と挑戦を振り返る。

 母校の潮岬中で結果の報告を受けた平原良一校長は「久保さんは集中力と調整力にすごく長けている。今まで積み上げてきたものが実を結んだと思うし、その結果が出たことは感無量でうれしく思う」と語った。

(2022年8月21日付紙面より)

全中女子800㍍1位の証しを手にした久保凛さん=19日、福島市(串本町立潮岬中学校提供)
2022年08月21日
19 インボイス制度を学ぶ
 税理士が詳細を解説  (南紀くろしお商工会 )

 南紀くろしお商工会(森川起安会長)は19日、那智勝浦町築地の町商工会館で事業環境変化対応型支援事業「インボイス制度についてのセミナー」を開催した。講師は税理士法人ウィズ岩出オフィスの税理士・下津正也さんが務め、インボイス制度の詳細や対応などについて講演した。

 インボイスとは複数税率に対応した仕入税額控除の方式で、現行の区分記載請求書等保存方式に代わり、2023年10月1日から導入される。導入後は売り手・買い手双方に新たな義務が課されるという。

 売り手側は買い手である取引相手から求められた際、適格請求書(インボイス)を交付しなくてはならない。また、買い手は原則としてインボイスなどの保存が仕入税額控除の要件になる。

 下津さんは、インボイスは事業者登録の申請があり、商工会などに依頼し番号を発行する必要があると説明。制度導入で請求書などの様式やシステムの変更が必要になるとした。

 制度開始と同時にインボイスを発行するためには、来年3月31日までに申請する必要があると述べた。

 適格請求書発行事業者に未登録の事業者からの仕入れは仕入税額控除ができないことから、仕入れを行う相手業者の選別が行われる可能性があると指摘。

 免税事業者のままでは適格請求書発行事業者に登録できないため、課税事業者を選択した上で登録を行うかどうかの検討が必要になるとした。

 レシートのように記載項目が簡略化され、不特定かつ多数の相手との事業を行う際にはインボイスに代えて、交付できる適格簡易請求書(簡易インボイス)にも触れた。

 制度導入後は経費精算での留意点もあるとし、出張先でのタクシー乗車や居酒屋での忘年会などのインボイス発行については、確認の必要が出てくると話した。

 そのほか▽登録開始前に法人成りするメリット▽インボイスに記載すべき事項と注意点▽適格請求書発行事業者になるための準備▽仕入税額控除を受ける際の注意点―などを解説した。

 下津さんは「制度導入後は値引きや返品、訂正があった際はインボイスの返品請求書などを発行しなくてはならないため、手書きの請求書などはやめたほうがいい。制度導入前から、それに対応したアプリやシステムなどの準備が必要になる」と呼びかけた。

(2022年8月21日付紙面より)

参加者がインボイスについて学びを深めた=19日、那智勝浦町の商工会館
下津正也さん
2022年08月21日
20 豪から女性CIR
 観光案内など担当  (那智勝浦町 )

 国際交流員(CIR)として那智勝浦町が新たに任用する、トルコ出身でオーストラリア国籍を持つスクラン・ベンギス・メルシンリさん(26)が18日、堀順一郎町長を表敬訪問した。英語、トルコ語、日本語を話せるため、通常は那智勝浦観光案内所で案内などを行うほか、学校訪問も計画している。

 「語学指導等を行う外国青年招致事業(JETプログラム)」による来日。同事業は、地方公共団体が総務省、外務省、文部科学省、自治体国際化協会の協力で実施するもの。外国語教育の充実と地域レベルの国際交流の進展を図ることを目的に、1987年より行っている。

 参加する外国青年は、学校などに配置される外国語指導助手(ALT)、国際交流担当部局などに配置される国際交流員(CIR)、スポーツ指導などを行う「スポーツ国際交流員(SEA)に分かれている。

 メルシンリさんの生まれはトルコ。12歳の頃にオーストラリアに移住し、グリフィスという町に住んでいた。シドニーにあるマッコーリー大学の法学部・日本学部を卒業している。

 好きな食べ物はうどん。趣味は英会話のボランティア。トルコにはミドルネームで呼ぶ慣習があるため、呼称は「ベンギスさん」になる。

 メルシンリさんは14日に来日し、東京都での2日間のオリエンテーションの後、17日に初来町した。同町の印象を「まだ一部しか見ていないが、美しくすてきな町」と語ったほか、「みなさんのお役に立てればと思っています」と意気込みを述べた。

 堀町長は「本町は世界に開かれた観光の町。海外の方を迎える先頭に立ち、健闘してほしい。コロナ禍でインバウンドは少なくなったが、ゆくゆくは海外の人も迎えると思う。その準備をしてほしい。子どもとの交流もしてもらえたら」と伝えた。

 業務内容は観光案内や学校訪問のほか、通訳翻訳、多文化交流、姉妹都市交流、情報発信、海外への観光プロモーションなどとなる。飲食店のメニューの英語、トルコ語への翻訳も行うとのことで、同町は「町内の事業者さまでお困りの場合は、お気軽にお問い合わせください」と呼びかけている。問い合わせは、那智勝浦町役場観光企画課(電話0735・52・2131)。

(2022年8月21日付紙面より)

着任したスクラン・ベンギス・メルシンリさん(左)と堀順一郎町長=18日、那智勝浦町役場
2022年08月21日
21 歩行者天国、にぎわう
 3年ぶり、夏の「フライデナイト」  (新宮市 )

 商店街の一部を歩行者天国にした「タンカクフライデナイト」が19日夜、新宮市の丹鶴商店街であった。路上は大勢の若者たちでにぎわい、来場者らは露店グルメやステージパフォーマンスなどを通して夏のひとときを堪能した。

 丹鶴商店街振興組合(岩澤祐文理事長)主催。路上ビアガーデンとダンス、ライブをミックスしたイベントで2017年夏に初開催。20年は新型コロナウイルスの影響で中止となったが、昨年11月に復活。夏のフライデナイト開催は3年ぶりとなる。

 5回目となる今回は前回に引き続き、飲食中は会話を控える、テーブルの利用を30分以内とするなどの新型コロナウイルス感染予防対策に協力を呼びかける形で開催。唐揚げや焼き菓子、フライドポテト、各種丼など地元商店が提供する露店グルメが集結。各店舗前には大勢が列を作り、開始間もなく売り切れとなる商品もあった。

 ステージイベントではシンガー・ソングライターの藪下将人さんと藍田真一さんのユニット「ヤブシン」がMCを担当。約15団体がダンスや演奏で会場を盛り上げた。

 岩澤理事長は「開催に際しては内外からもいろいろな意見があったが、新型コロナウイルスで沈んだ空気を少しでも上向きにできたらと思って実施に至った」。

 国や県のコロナ対策ガイドラインに基づいて対策を講じているとし「同商店街は若手の事業者も多い。イベントが中心市街地の活性化につながればうれしいです」と話していた。

(2022年8月21日付紙面より)

多くの若者や家族連れなどでにぎわった=19日夜、新宮市の丹鶴商店街
各団体がステージを盛り上げた
2022年08月21日
22 楽しい夏の思い出づくり  太地学童保育所が夏祭り  (太地町 )
2022年08月21日
23 多数来場までいかず  お盆の観光施設状況  (新宮市 )
2022年08月21日
24 みんなで楽しく鑑賞  中央児童館で「ミニ映画会」  (新宮市 )
2022年08月21日
25 恒例盆行事で先祖しのぶ  三輪崎区で精霊送り  (新宮市 )
2022年08月21日
26 コロナ禍で初盆行事縮小  海翁禅寺で灯籠焼き営む  (那智勝浦町 )
2022年08月21日
27 中学3年生が特色学ぶ  高校生活入門講座に118人  (紀南高校 )
2022年08月21日
28 子どもたちがいす作り挑戦  「寺子屋広場」で木工教室  (紀宝町 )
2022年08月21日
29 大門さんら100歳の長寿祝う  「くよくよせず気楽に」  (紀宝町 )
2022年08月21日
30 お悔やみ情報
  
2022年08月14日
31 徐福の遺徳しのぶ
 供養式典に20人参列  (新宮市 )

 新宮市徐福の徐福公園で12日、徐福供養式典が営まれた。熊野徐福万燈祭運営委員長の田岡実千年市長や、山口泰郎代表理事をはじめとした一般財団法人新宮徐福協会役員ら関係者約20人が参列。徐福の遺徳をしのんだ。

 徐福は今から約2200年前、中国を統一した秦の始皇帝の命を受け、不老不死の霊薬を求めて熊野に渡来したという伝説がある。公園内には、紀州藩初代藩主・徳川頼宣の命で1736年に建立された墓碑(市指定文化財)がある。

 今年の式典は新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、規模を縮小し関係者のみで執り行った。なお、関連行事である「熊野徐福万燈祭(新宮花火大会)」は3年連続の中止が決定している。

 式典執行に当たり、山口代表理事は「今年も徐福さんに思いをはせる日がやって来た。徐福さんが取り持つご縁は、友好的で平和的な交流の礎構築に寄与してきた」。

 「混沌(こんとん)とした世界情勢に鑑み、今こそ徐福さん顕彰の理念である『友愛の絆』を見つめ直さねばならない。徐福さんを媒介として、未来永劫(えいごう)親しくお付き合いをさせていただくことを切に願ってやみません」とあいさつした。

 田岡市長は、徐福の墓前で農耕や捕鯨などの技術を日本に伝えたとされる徐福に感謝を示し「永く永く安らかに、そして新宮市の発展と日中両国や徐福の縁(えにし)につながる多くの人々や、国内伝承地のより一層の繁栄と友好そして永遠(とわ)の平和へのお導きとともに、お守りくださらんことを祈念します」などと祭詞祭文を読み上げた。

 参列者たちは新宮仏教会の読経が響く中、墓前に線香を手向けた。

(2022年8月14日付紙面より)

徐福の墓前で祭詞祭文を読む田岡実千年市長=12日、新宮市の徐福公園
山口泰郎・新宮徐福協会代表理事
2022年08月14日
32 一致団結でおもてなしを
 新宮港クルーズ振興広域協議会総会  

 新宮市役所別館で9日、新宮港クルーズ振興広域協議会(会長・田岡実千年市長)の総会が開かれた。関係者ら45人が出席。本年度の事業計画など4議案を承認した。

 同協議会は新宮港へのクルーズ振興を通じて県境を越えた広域連携を図り地域振興に寄与する目的で設立した。会員は新宮市、田辺市、那智勝浦町、太地町、古座川町、串本町、北山村、尾鷲市、熊野市、御浜町、紀宝町、紀北町、十津川村、下北山村、和歌山県、三重県、奈良県の14市町村3県。

 開会に当たり、田岡会長が関係者らの支援に対し感謝。「新型コロナウイルス感染症の影響で入港数が減少していたが、皆さま方の尽力により、コロナ禍での運航体制や受け入れ体制が確立されつつある中、少しずつではあるが明るい兆しが見えてきている。クルーズ振興がこの地域、各自治体における振興の柱の一つとして確立されることを心から願っている。そのためにもこの協議会が果たすべき役割は重いものと考えている」とあいさつした。

 来賓の谷川孝栄・三重県議は「クルーズ船で当地域を訪れるたくさんの皆さまをどうおもてなししていくか、14市町村3県でどう連携していくのかは大切なこと。私たちも再スタートの気持ちでおもてなしをしていければ」と祝辞を述べた。

 本年度は▽クルーズ客船受け入れのための情報収集および情報共有▽クルーズ振興にかかる調査・研究▽岸壁や周辺観光地における観光案内などの支援、コロナ対策を講じてのクルーズ客船受け入れ実施―などの事業を展開していく。

 任期満了に伴う役員選任では、田岡会長と副会長の河上敢二熊野市長を再任した。県港湾空港振興課がコロナ禍におけるクルーズ客船受け入れ対応について報告。「国などのガイドラインの改訂により、条件を満たせば感染者が出てもクルーズ続行が可能になった」などと説明した。

 議案審議後には大型客船「飛鳥Ⅱ」を運航する郵船クルーズ㈱経営企画部の村山公崇部長が「これからのクルーズ ポスト・コロナに向かって」を題目に講話した。

 村山部長は、日本のクルーズの現状について説明し▽ウイルスを船内に入れない▽ウイルスを船内で拡散させない―を2本柱とした「飛鳥Ⅱ」の新型コロナウイルス感染対策プランについて紹介。「船は、コロナ前は3密だったのは事実だったが、コロナ後は管理がしっかりできることにより安心な場所になってきたのでは」などと話した。

 同船が実施する地方創生、地域活性化を目的とした取り組みや、2025年就航予定の新造客船について紹介した。

 昨年度の新宮港へのクルーズ船入港実績は入港数8隻で客数は1795人。今月17日(水)、24日(水)には「ぱしふぃっくびいなす」、28日(日)には「飛鳥Ⅱ」が入港する予定。

(2022年8月14日付紙面より)

新宮港クルーズ振興広域協議会総会の様子=9日、新宮市役所別館
2022年08月14日
33 帰省ラッシュでにぎわい
 JR利用者、昨年より増加  (熊野地方 )

 お盆をふるさとや観光地で過ごす人たちの帰省ラッシュが本格化している。新宮市徐福のJR新宮駅では12日、京都・大阪や名古屋方面から来た列車から、大きな荷物を持った帰省客らが下車。ラッピング電車「パンダくろしお」と記念撮影をしたり、迎えに来た家族と再会を喜んだりする姿が見られた。

 新型コロナウイルス感染症の第7波が拡大する中で迎えた今年のお盆。首都圏1都3県や大阪府に緊急事態宣言が発令されていた昨年と比較すると、駅構内もにぎやかな雰囲気に包まれている。

 12~17日の特急くろしお空席状況(新大阪―新宮間)によれば、上り・下りともにグリーン車を中心に予約が埋まり、ほぼ満席の列車もある。

 駅業務に当たるJR職員からは「昨年に比べて明らかに利用者が増えており、駅としてはうれしい限り。大阪方面へ向かう利用者では、新型コロナ感染再拡大の影響か予約の取り消しもある」との声があった。

 国道42号では他府県ナンバーの車も目立ち、熊野地方各地で開設されている自然プールや海水浴場もにぎわいを見せている。

(2022年8月14日付紙面より)

パンダくろしおから下車する帰省客ら=12日、新宮市のJR新宮駅
2022年08月14日
34 クサギの花が咲く  熊野地方各所で  
2022年08月14日
35 地球は一つの生命体  「丹鶴ホール」映画上映会に500人  (環境ファースト連合会 )
2022年08月14日
36 各所に多数の人出  マスク姿でお盆休み  (那智勝浦町 )
2022年08月14日
37 楽しい「なつまつり」  紀宝町内3つの保育所で  
2022年08月14日
38 帰省客らでにぎわい見せる  次回「みなと市」で抽選結果発表  (紀宝町 )
2022年08月14日
39 お悔やみ情報
  
2022年08月13日
40 「癒やし・励まし」願い込め
 熊野川でサプライズ花火  (新宮YEG )

 新宮商工会議所青年部(新宮YEG、岩澤宣之会長)は11日夜、熊野速玉大社下の河川敷で「癒やし・励ましの打ち上げ花火」を実施した。約350発の大輪の花が夜空に浮かび、散歩をする人やドライバーらの目を楽しませた。

 コロナ禍で迎える3年目の夏。感染拡大防止の観点から熊野徐福万燈祭(新宮花火大会)をはじめとしたさまざまなイベントが中止となる中、市民の「癒やし・励まし」となるようにとの思いを込めて、おととし、昨年に引き続き企画した。

 3密を回避するため、今年も事前の公表を行わずにサプライズで実施。午後8時に突然打ち上がった花火は約15分間にわたって市街地や川面を照らし、道行く人からは感嘆の声や拍手が上がっていた。

 新宮城跡を散歩していた40代男性は「いつも通り散歩していたら河原から花火が上がった。(偶然見られて)ラッキー。夏のいい思い出になった」と笑顔。

 岩澤会長は「新型コロナの影響で多くの人が我慢を強いられている。子どもたちや大人も楽しみにしていた1年に1回の新宮花火大会も中止になった。ささやかではあるが、今日の花火が少しでも癒やしや励ましになれば」と話していた。

(2022年8月13日付紙面より)

夜空に花火が打ち上がった=11日夜、新宮市の熊野川河川敷
2022年08月13日
41 熊野がアート一色に
 国内外13組が滞在し制作  

 国内外のアーティストが熊野地域に滞在しながら作品制作・展示をするアートイベント「KUMANONISUMU(クマノニスム)!2022」が熊野市で始まった。およそ1カ月をかけて制作された作品が空き店舗や旧校舎などを生かして展示されており、市内がアート一色に染まっている。14日(日)まで。

 イベントを仕掛けたのは同市飛鳥町出身でオーストリア・ウィーン在住のアーティストえのもとひささん。10年ほど前に初めて故郷で作品展示をしたのをきっかけに、2017年に海外から2人を迎え、初めて「クマノニスム」を開催。今回はキュレーターが企画運営に入り、オーストリアから8人と東京から1人、地元からもアーティストを迎え、旧神上中学校と記念通り商店街(チャレンジショップ、シャッターアート)、市文化交流センターの4カ所で展示している。

 えのもとさんは、過疎が進む地元の現状を目の当たりにし、アートで力になれないかとイベントを考案した。「入国制限など実現には多くのハードルがあった」が、オーストリア連邦芸術文化省やクラウドファンディングなどを通して資金援助も受け、開催へ道筋をつけた。

 アーティストらは長い滞在を通して、日常の中で住民と交流してきた。「熊野の人たちはアートに関心を持ってくれることが多く、双方にとって面白い経験になったのではと思う」。「子どもたちにもアートやアーティストと触れ合い、文化や習慣の違いを知ってもらう機会になればうれしい」。

 記念通り商店街の空き店舗を市が貸し出す「チャレンジショップ」では、エマ・クリングさんとローレンツ・クナートさんが熊野の日常の中で布に目を向けた写真や絵などを展示している。シャッターの廃材や使われなくなった布団など限られた材料を空間に配置し、世界観を表現した。二人は「本のようにした作品もあるので手にとり、ページを開いてみて。熊野は素晴らしい。でも、とても暑い」と笑っていた。

 各会場の展示時間など詳しくはホームページ(https://www.interact-projects.net/)へ。

(2022年8月13日付紙面より)

熊野での日常を切り取った作品が並ぶ=熊野市木本町の記念通り商店街
2022年08月13日
42 家族連れでにぎわい
 海水浴場や自然プール  ( )

 お盆休みを前に、熊野地方各地の自然プールや海水浴場が、家族連れの帰省客や観光客でにぎわっている。

 太地町の名物の「くじらに出会える海水浴場」は7月22日の開設以来、5482人が利用(8月9日現在)。特に午前11時と午後1時のクジラの開放の時間帯は大勢でにぎわっている。

 一方、3年ぶりに開設した新宮市の高田第1・第2自然プールでは、7月15日以来、累計2806人が利用(8月9日現在)。新型コロナウイルス感染拡大前には及ばないものの、第1プールには平日でも40人、休日には200人を超える人々が訪れている。

 9日に訪れた小林英資(えいすけ)君(6)、隼生(はやせ)君(3)兄弟は「魚が見えた」「捕まえたい!」と笑顔。父親の伸崇さんは「自分も子どもの頃から両親に連れられて高田に来ていた。11年前の紀伊半島大水害でこの辺りも様変わりし、もう元に戻らないかもと思ったが、今こうして子どもたちを連れてこられて感慨深い」と話していた。

(2022年8月13日付紙面より)

クジラと触れ合う=9日、太地町のくじら浜海水浴場
自然プールで遊ぶ兄弟=9日、新宮市の高田第1自然プール
2022年08月13日
43 盆前を過ごす利用集める
 潮岬望楼の芝キャンプ場  (串本町 )

 串本町の潮岬望楼の芝キャンプ場の有料開放が11日から始まった。今期は14日(日)まで開放する計画で、盆前をアウトドアで過ごす人の利用を集めている。

 本年度から諸事情で既設エリアの無料開放を休止している同キャンプ場。同芝管理運営委員会(田仲康慧会長)と町が協議して定める繁忙時の対応・有料開放のみがテント泊できる機会となっていて、小学生1人1泊1000円の協力金(キャンプごみの引き取りや広大な芝地の管理経費などに充当)を得て環境省の許可に基づき芝地の東側一帯をテント設営場所として管理し提供している。

 無料開放の休止に伴い、有料開放の受け付けは期間前日の午後4時から実施。1時間ほど待つ利用者もいる中、10日は22人を先行して受け入れ、11日は131人が同キャンプ場駐車場そばに設けている現地受け付けに利用を申し出た。

 新型コロナウイルスの感染拡大第7波のさなかだが、国の行動制限がないことにより同委員会は県の感染予防対策認証を受け、そのガイドラインに沿って午前8時~午後6時に現地受け付けを設けて対応に当たっている。例年のこの時期は日に200人前後の利用があり、それに比べると行動制限がないといっても勢いは例年ほどではないという。

 田仲会長は期間終盤にかかる台風8号の影響を注視しつつ、他方で現に利用者が集まる状況にできる限り応えたい考え。最近増えている自動二輪車用の臨時駐車場を新たに設けるなど利便を高めつつ、委員交代制で期間中の運営に当たっている。

 期間中の同キャンプ場利用の問い合わせは現地受け付けまで。期間外の問い合わせは同委員会事務局の町産業課(電話0735・62・0557)まで。

(2022年8月13日付紙面より)

有料開放期間に入りテントが並ぶ望楼の芝の東側一帯=11日、串本町潮岬
2022年08月13日
44 さらなるレベルアップに
 体育文化会館でレスリング強化合宿  (那智勝浦町 )
2022年08月13日
45 ロケット事業で地域振興  内容学ぶワークショップ  (那智勝浦町 )
2022年08月13日
46 食品セットを無料配布  帰省中の学生なども対象  (紀宝町 )
2022年08月13日
47 「あなたが防ぐ電気事故」  8月は電気使用安全月間  (電気工事工業組合 )
2022年08月13日
48 町立小中学校の方向性探る  学校規模検討委員会を設置  (古座川町 )
2022年08月13日
49 違法な抗議活動を監視  追い込み漁前に現地警戒所  (太地町 )
2022年08月13日
50 お悔やみ情報
  
2022年08月11日
51 熊野の自然や歴史に触れる
 東京大学体験活動プログラム  

 東京大学の学生・院生ら10人が7日、「東京大学体験活動プログラム」のため来熊した。10日まで4日間の日程で、新宮市や田辺市本宮町、那智勝浦町、太地町を訪問。熊野古道歩きや熊野三山巡り、座学などを通して当地方の歴史や文化、自然に触れる機会とした。

 同大学の濱田純一・前総長が提唱した「よりタフによりグローバルに」を基に2012年度から始まったプログラムの一つ。新しい考え方や生活様式を学び「知のプロフェッショナル」に必要なアイデアや発想力を身に付けることが狙い。

 同大学大学院人文社会系研究科長の秋山聰さんが13年に台風の中、熊野古道「大雲取越」を歩いた際に「円座石(わろうだいし)」から見上げた丸い空に感動したことがきっかけで熊野に興味を持つようになり、当地方でのプログラムを企画。今年で4回目となる。

 なお、今回はプログラム実施に当たって、学生と院生の垣根を越えて参加者を募集。25人が希望し、選考を経て学生5人、院生5人が参加の機会を得た。熊野学研究委員会の山本殖生さん、中瀬古友夫さん、瀧野秀二さんが講師を務め、参加者らの学びに寄り添った。

 初日、新宮市に到着した一行は同市下本町の市文化複合施設「丹鶴ホール」の「熊野サロン」へ。山本さんからレクチャーを受け、熊野三社のルーツや熊野信仰の興り、歴史、宝物などについて学んだ。

 座学後には、参加者らが「理系なので日本文化に接する機会がなかった。これを機に熊野の歴史を勉強したい」「地方出身なので地域振興、地域活性化に興味があって参加した」「今後、クジラとイルカの生態を勉強する予定。山のことも勉強したい」などと参加の動機を紹介した。

 秋山さんは「プログラム開催に当たり、これまでで一番多い25人の学生らが参加を希望してくれた。学部もさまざまで、まちづくりや防災など、いろいろな分野への興味から参加してくれた。学生にとっても地域にとっても将来につながっていくと思う」と話していた。

 同大学大学院人文社会系研究科・文学部と新宮市は昨年3月に連携協定を締結。人文学を応用しての地域振興や交流促進、地域連携活動などを図っている。

(2022年8月11日付紙面より)

熊野三山や熊野古道などを巡り知見を深めた=7日、新宮市の熊野速玉大社
「熊野サロン」で座学に挑む参加者ら=同日、新宮市の「丹鶴ホール」
2022年08月11日
52 陽性者、情報のスマホ入力に協力を
 和歌山県  

 和歌山県内で新型コロナウイルスの感染者数が大幅に増加している状況を鑑み、県では緊急性の高い患者への対応をできるだけ円滑に行うため、新型コロナ検査の陽性者本人または家族などによる基本情報のスマートフォン入力を開始。県内保健所が行っていた電話連絡(基本情報などの聞き取り)を一部、行わない方針に変更した。電話連絡を行わない対象者は、原則として3歳以上59歳以下で、スマートフォンやパソコンから基本情報の必要項目を入力した人。入力した症状や基礎疾患などから緊急性が高いと判断した人に対し、療養方法について保健所から電話連絡が入る。

 基本情報の入力は▽陽性者(または陽性者の家族)の携帯電話番号に管轄保健所から送られてくるショートメッセージサービス(SMS)のリンクからスマートフォンで行う方法▽SMSをパソコンに転送して行う方法▽診療所や病院などで配布するチラシの入力フォームQRコードからスマートフォンで読み込む方法(インターネットにつながらない機器には対応していない)―がある。入力フォームには療養方法の希望や、食料などの支援物資(無料)配送の申し込み項目もあるため、できる限り早めの入力を。

 また、陽性者への療養対応を優先するため、感染経路と濃厚接触者の特定のための行動調査は自身によるフォーム入力を基本とする。聞き取りによる行動調査は、医療・介護・救急などの従事者以外は原則行わない。濃厚な接触があったと思う人や職場には、自ら連絡して注意喚起を行うこと。一般の事業所などは、自主的に感染拡大防止への対策(濃厚接触者の特定と自宅待機など)の検討を。

 陽性者の同居家族は全員が濃厚接触者に該当するため、保健所からの連絡がなくても家庭内の感染対策に努めるとともに、隔離待機(原則、患者と最後に接触した次の日から5日目まで)を行うこと。

 新宮保健所では「高齢者や緊急性の高い方への対応を早く行うことができるよう、スマホやパソコン入力へのご協力をお願いします」と呼びかけている。また、新型コロナウイルス感染症の検査を受けた際には、検査結果が判明するまでは公共交通機関の利用を避け自宅で過ごすこと。検査の結果陰性だった場合でも症状がある人は外出を控えて人との接触を避ける。体調が悪くなったときは、かかりつけの医療機関を受診すること。

 療養中に▽うとうとして呼びかけに応じない▽けいれんを起こしている▽息苦しさがある▽唇が紫色になっている―のような緊急性の高い症状が出現した場合には最寄りの保健所(新宮保健所0735・21・9630、串本支所0735・72・0525)もしくは「新型コロナウイルス感染症専用相談窓口 和歌山県コールセンター」(電話073・441・2170、24時間対応)に相談を。

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■適切な換気でエアロゾル感染予防を



 厚生労働省では、換気の悪い場所でのエアロゾル感染が増えているとして、熱中症を予防しながら適切な換気を行うなどの対策を呼びかけている。

 可能であれば対角線上にあるドアや窓を2カ所開放し、窓が一つしかない場合は扇風機などを窓の外に向けて空気の流れをつくること。

(2022年8月11日付紙面より)

基本情報入力画面(スマートフォン)
入力フォームのQRコード
和歌山県新型コロナウイルス感染症診療・検査・療養等の情報サイトのQRコード
2022年08月11日
53 「ほうき踊り」に大きな輪
 3年ぶりに井田観音で  (紀宝町井田 )

 井田観音のある紀宝町井田の井田下り場集落センターで9日夜、「納涼盆踊り」が3年ぶりに開かれた。子どもから大人までが大きな輪を作り、江戸時代から続く「ほうき踊り」を踊った。

 ほうき踊りは町指定無形文化財で、地元住民らでつくる井田観音ほうき踊り実行委員会が毎年8月9日に開催する盆踊りで奉納している。新型コロナウイルスの影響で2年中止となっていたが、地域を元気づけたいとの思いから感染症対策をとった上で開催した。

 夕暮れ時の午後7時過ぎ、浴衣姿の住民らがぞくぞくと集まり、やぐらを囲んで「甚句」などをにぎやかに踊った。ヨーヨー釣りやかき氷などが用意され、子どもたちも祭りの雰囲気を楽しんでいた。

 ほうき踊りは、稲の害虫を退治し、追い払う動きを模したもので、30人ほどがほうきを持って伝統の踊りを奉納した。子どもたちも大人の動きをまねしながら挑戦した。

 実行委員長の前地敏久さんは「今年は花火などの行事も多々あることから、地域を元気づけたい、子どもたちにも楽しい夏の思い出をつくってほしいとの思いで開催した。伝統の踊りを受け継いでいってもらえたらうれしい」と話していた。

 「厄落とし」として有名な井田観音も開帳された。盆踊りと3月の初午祭(はつうまさい)で公開されている。本尊は高さ30㌢、金箔(きんぱく)をほどこした観世音像で鎌倉時代の作と伝わる。1258年に西忠次が海岸で発見し祭ったことが始まり。同家の古文書によると、その後460年を経て子孫の西忠三郎が堂宇を建立し、安置したという。

(2022年8月11日付紙面より)

伝統の「ほうき踊り」を奉納=9日、紀宝町井田
開帳された井田観音
2022年08月11日
54 景観を保つ意識を
 県職員が道路清掃活動  (新宮市・那智勝浦町 )

 東牟婁振興局新宮建設部は9日、新宮市の国道168号と同169号、那智勝浦町の県道那智山勝浦線で清掃活動を実施した。職員約20人が参加し、各箇所でごみ拾いに取り組んだ。

 活動は観光客や地域住民たちの快適な道路利用や景観美化を目的に東牟婁地域の玄関口である3カ所で毎年4、8、12月の年3回実施している。

 晴天の下、参加者は2人一組となって道路を清掃。那智勝浦町では、体育文化会館やかつうら御苑などの歩道や道路沿いに落ちているたばこの吸い殻や空き缶、ペットボトルなどのごみを丁寧に拾っていった。

 同部職員は「全体的にはきれいですが、たばこの吸い殻が少し目立ちました。当地方には観光地もある。日頃から地域の方々も掃除をしてくれていることとは思いますが、みんなで美しい町として景観を保つ意識を忘れないでもらえれば」と話していた。

(2022年8月11日付紙面より)

清掃活動に取り組む職員=9日、那智勝浦町の県道那智山勝浦線
2022年08月11日
55 うなぎ石漁の石組み作る  ふるさと自然あそび塾で  (古座川町 )
2022年08月11日
56 JGC委員長ら現地調査  南エリアの主要箇所巡り  (南紀熊野ジオパーク )
2022年08月11日
57 没後30年、中上健次を語る(終)  熊野大学で講師陣ら  (新宮市 )
2022年08月11日
58 創刊30周年迎える  「色川だより」38号発行  (那智勝浦町 )
2022年08月11日
59 来年こそは関西大会へ  近大新宮吹奏楽部が金賞  (新宮市 )
2022年08月11日
60 夏空にヒマワリぐんぐん  高さ4・5㍍超に  
2022年08月11日
61 市内17カ所に募金箱設置  打ち上げ花火を目指して  (熊野市 )
2022年08月11日
62 女子3選手が団体、個人で入賞  東海中学校総体柔道大会  (矢渕中 )
2022年08月11日
63 お悔やみ情報