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2022年07月28日
1 クジラの町へようこそ!
 3年ぶり白馬北小と交流  (太地小学校 )

 太地町に26~28日の3日間、姉妹都市・長野県白馬村の白馬北小学校(松下設吉校長)の5、6年生104人が滞在している。27日には太地町立太地小学校(海野文宏校長)の5、6年生19人が町立くじらの博物館など案内し、3年ぶりの交流で友情を育んだ。

 白馬村と太地町は1984年に姉妹都市提携を結び、翌85年から両校の交流がスタート。これまでは太地小児童が4年生の冬に白馬村を、白馬北小児童が5年生の夏に太地町を訪れていたが、新型コロナウイルス感染拡大によってこの2年は訪問がかなっていなかった。

 交流は本年度で3年ぶり36回目。太地町公民館で開かれたセレモニーでは、宇佐川彰男教育長が「長旅お疲れさまでした。白馬村にはない景色に触れ、クジラと一緒に楽しい思い出をつくってください」と歓迎。太地小の6年生5人が綾踊りを披露し、絵付けをしたシャチ型のオカリナ「おるかりな」を手渡した。

 くじらの博物館では、太地小児童がガイド役になり、飼育されているクジラやイルカの種類や生態を解説。白馬北小児童は、巨大なオキゴンドウやハナゴンドウが水しぶきを上げてジャンプする姿に「かっこいい」「でっか!」「すごい」と身を乗り出して歓声を上げた。

 白馬北小の丸山千聖さん(6年)は「思っていたよりもずっと暑くてびっくり。クジラについていろいろ話してくれ、すごく分かりやすかった」。三ツ橋しずさん(同)は「海がきれいで、白馬よりももっと自然を感じる。白馬からは、本のしおりと山の自然保護についてのカードをお土産にした。オカリナをもらってうれしい」と笑顔。案内した太地小の山門咲紀さん(5年)は「腹びれのあるイルカの『はるか』や捕鯨について伝えた。好きなクジラの種類についてなど、いっぱい話したいな」と語った。

 この日の午後は、周囲に海のない白馬北小の児童に楽しんでもらうため、磯遊びを予定している。

(2022年7月28日付紙面より)

友情を育む太地小と白馬北小の児童たち=27日、太地町立くじらの博物館
ダイナミックなクジラショーに見入る
2022年07月28日
2 より充実した支援目指し
 訪問型家庭教育支援の専門講座  (那智勝浦町 )

 和歌山県教育委員会は26日、那智勝浦町の体育文化会館で「令和4年度訪問型家庭教育支援推進事業」の第2回専門講座を開催した。この日は同会館とオンラインでも実施され、家庭教育支援や学校、行政の関係者、学校運営協議会委員などが対象で約40人が参加。家庭教育支援に関する事例発表や講演が行われ、最後は参加者同士での協議もあった。

 同講座は、家庭教育支援に関する理解を深めるとともに、家庭教育支援が効果的に機能するチームの体制を確立し、関係機関が連携を図ることでより充実した支援へとつなげることが目的。

 開会に先立ち、県教育庁紀南教育事務所の大堀和美所長が「家庭環境が変化し、課題を抱えて地域から孤立するなど、支援が届きにくい家庭への対応が重要となっている。県内では保護者の学びの場や家庭教育に関する情報提供、相談の機会を設ける自治体も増えている。必要性を伝えていきたい」とあいさつ。

 同町青少年センターを中心に各関係機関で組織される同町家庭教育応援チーム「ほっとほーむ」の相談員である西田好孝さんらが「ほっとほーむ6年間の歩み」と題し、活動や事例を発表した。

 児童生徒や保護者、地域、関係機関とのつながりに重きを置く同チームは町内の▽不登校問題▽人とのつながりの変化▽家庭の孤立化―などの課題解決や家庭教育支援・児童生徒支援の効果的な連携の推進を目的に2016年10月に設立。

 家庭訪問(ベルト型中心)と教育支援センター「ほっこり」、相談活動、保護者同士のつながりをつくる「ほっとサロン」、部会活動の開始や開催回数を増やした「定例会」の五つを柱に活動しているとした。

 LINE(ライン)での相談受け付けを行い、保護者・子ども・関係機関とつながること、保護者同士のつながり、メンバー同士がつながれば良い支援につながると訴えた。

 西田さんは「相談件数増は成果とも取れるが、不安や悩みを抱えた保護者や子どもが増えていることも確か。関わることに重きを置き、安心して相談できる身近な存在となれるよう活動していきたい」と締めくくった。

 湯浅町家庭教育支援チーム「とらいあんぐる」代表の上田さとみさんが「今、なぜ家庭教育支援?!~つながることの大切さ~」を講演。

 上田さんは核家族化や単身家庭の増加、地域社会の希薄化、地方経済の衰退、家庭の孤立や児童虐待、DV、子どもの貧困などの問題や詳細を解説した。

 過去には子どもの問題行動は子ども自身の問題とされていたが、現在は環境が関係していることが多いと指摘。環境の変化が重要だと述べた。

 支援については「つながることも大切だが、つなげることが大切。さらにいつでも相談できる安心感が重要。支援自体は自立に向けて行うもの。親御さんや子どもさんも自立していただけるように進めていかなくてはならない」と話した。

 その後、参加者はグループに分かれ、「事例を通して問題を『見極める目と対応方法』を考える」と題し、協議を行った。

(2022年7月28日付紙面より)

参加者が訪問型家庭教育支援について学びを深めた=26日、那智勝浦町の体育文化会館
大堀和美所長
上田さとみさん
2022年07月28日
3 かつての風習、現在に
 瀞峡で神事「川伏せ」  

 和歌山、三重、奈良の3県にまたがる景勝地・瀞峡で17日、「川伏(かわふ)せ」神事が営まれた。北山川(瀞八丁)を主な活動拠点にしている事業者や観光客などが参加。神事を通して水難防止などを祈願した。

 筏(いかだ)流しやプロペラ船、三反帆(さんだんぼ)。川で漁をしたり、食糧や郵便物が船で運ばれたりと、瀞八丁周辺に住む人々にとって、北山川は暮らしの中心だった。

 日々の暮らしを豊かにしてくれる一方、川の周辺での暮らしは豪雨災害や洪水・水難事故による被害と隣り合わせ。そんな同地域では昭和の初めごろ、「スズキ追い」という雨乞い行事とともに水難防止を祈願する「川伏せ」という神事が行われていた。

 時代の変移とともに、いつしかなくなり、忘れ去られていた神事「川伏せ」。2011年の紀伊半島大水害などを機に、瀞峡地域活性化協議会メンバーらは、地域の活性化と改めて水による被害防止を祈願するために神事の復活を企画。

 新型コロナウイルス感染拡大状況を鑑み、ここ数年は自粛を余儀なくされていたが、このたび現代の解釈の下、1回目の神事を斎行するに至った。

 奈良県十津川村の「瀞ホテル」前では、玉置神社の舛谷武宮司が修祓(しゅばつ)の儀。前もって玉置神社で祈とうした白玉石を再度清め、川舟に乗った参列者らは上瀞から下瀞にかけて、それぞれが難所だと感じる場所に白玉石を投げ入れていった。

 発起人の一人、「川船観光かわせみ」の東福万(ふくかず)さんは「今日は天候にも恵まれた。連休の中日ということもあり、川船乗船客やカヌー、ラフティングなどで訪れた人にも参列いただいた。関係団体が一体となって川の産業を盛り上げていきたいという思いもある。これから毎年、やっていけたら」。

 「瀞ホテル」の東達也さんは「古い地方の風習などが書き記された文献があり、その中に『川伏せ』神事があり、年配の方からも川が荒れたときや水難事故があった年に神事をしていたと話を聞いた。文化を継承していくとともに、川開きのような意味合いも含めて復活させられたらと思った」と経緯を語り「他の事業者さんも好意的に受け取っていただいた。ジェット船がなくなり瀞峡を訪れる人も少なくなったけど、今日は多くの人に参列いただいた。今後も神事を継承するとともに、瀞峡を盛り上げていきたい」と話していた。

(2022年7月28日付紙面より)

水難防止を祈願し白玉石を川に投げ込んだ=17日、奈良県十津川村
神事に参加した皆さん
2022年07月28日
4 中学生約50人が資質培う 串本町で缶サット体験会 (県宇宙教育研究会)

 超小型模擬人工衛星(缶サット)体験会が23日に串本町立体育館や同町文化センターを会場にしてあり、県内にある4中学校の生徒約50人が問題解決の過程を経験して資質を培うなどした。

 この体験会は、県宇宙教育研究会が主催、県と県教育委員会、串本町と同町教育委員会が共催。人工衛星への理解を深めつつ宇宙の魅力を知る足掛かりの一つとして前年度から始まり、2回目となる本年度もほぼ同じ内容を準備し県教育委員会を窓口にして県内の中学生に参加を呼びかけた。

 当日は県立桐蔭中学校、同向陽中学校、同田辺中学校、串本町立串本西中学校から10チームが参加。講師はこの体験の監修者でもある東京大学大学院の中須賀真一教授が務め、難解な電子工作要素を差し引き▽約9㍍の高さから放出し3・5秒後に着地▽着地後に機体が自立▽機体に仕込んだ風船を着地の衝撃で割る―の各課題を達成する缶サットを作るよう指示を出した。

 主催者が準備した材料を用い約3時間をかけて機体を製作し、終盤は実際に落下させて各課題をどこまで達成できるかを各チーム2回ずつ実験した。その後は機体の設計と結果を発表しあい、良い方の実験結果で総合順位を決めて表彰を実施。向陽中Bチームが優勝、同Aチームが準優勝、田辺中Bチームが3位の好成績を上げた。

 優勝した向陽中Bチームの機体は時間差0・29秒で着地し、自立と風船を割る課題も達成した。リーダーの上野佑一朗君(3年)は「1回目でうまくいかなかった原因をみんなで考えてすぐに機体を工夫し、2回目に臨んだ。ここまでうまくいくとは思っていなかったので驚いた。リーダーとしてみんなの力をうまく引き出せたかなと思う」とコメント。中須賀教授は「問題解決のプロセスを実際に考えさせる」と指導の狙いを語り、同チームはその狙いに沿う流れを示す結果を収めた。

(2022年7月28日付紙面より)

中須賀真一教授(左から4人目)の指示にかなう缶サット製作に挑戦=23日、串本町串本
課題をどこまで達成できるかを落下実験で確認
2022年07月28日
5 アベンジャーズ、クローバーAが優勝
 夏季ソフトバレー大会  
2022年07月28日
6 新宮が近畿大会出場へ
 県スポ少大会バレーボール競技  
2022年07月28日
7 総勢150人で溝掃除  継続に向けて課題検討  (新宮市 )
2022年07月28日
8 多種多様なトンボ観察  自然探訪スクールに21人  (新宮市 )
2022年07月28日
9 月野瀬の河原で釣り体験  古座川ふるさと親子教室  (古座川町 )
2022年07月28日
10 前年度に続き3人組で挑戦  缶サット甲子園地方大会に  (串本古座高校 )
2022年07月28日
11 安全な取り扱い習得  追い払い用花火の講習会  (御浜町 )
2022年07月28日
12 伊藤選手、莊司選手が全日本へ  柔道体重別選手権で活躍  (紀宝柔道会 )
2022年07月28日
13 演奏や舞、歌声で支援  熊野の想い届けよらい  (御浜町 )
2022年07月28日
14 「重層的支援体制整備事業」学ぶ  民児協の7月定例会  (紀宝町 )
2022年07月28日
15 髙木亮英氏の住職就任祝し  「青岸渡寺第九世住職晋山法要」  (那智勝浦町 )
2022年07月28日
16 夏の楽しい思い出を  丹鶴幼で「夏まつりごっこ」  (新宮市 )
2022年07月28日
17 お悔やみ情報
  
2022年07月27日
18 髙木亮英氏の住職就任祝う
 青岸渡寺第九世住職晋山法要  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町の那智山青岸渡寺で24日、「青岸渡寺第九世住職晋山法要(晋山式)」が営まれた。昨年7月に他界した前住職の髙木亮享氏に代わり、副住職だった弟の亮英氏が同年8月に住職を拝命。この日、正式に住職の任命を受けた。晋山式には天台宗務庁の阿部昌宏宗務総長や比叡山延暦寺の水尾寂芳執行、堀順一郎那智勝浦町長、田岡実千年新宮市長など、関係者ら約100人が参列し晋山を喜んだ。

 晋山式とは、新住職が正式に入寺(就任)してご本尊に報告する儀式。熊野修験の山伏のほら貝が鳴り響く中、僧侶らの行列が信徒会館から同寺へ参進した。本尊の如意輪観世音菩薩が開帳される中、法要が行われた。

 住職辞令を手渡した阿部宗務総長は、亮英氏が再興した熊野修験について後世に残る偉業と評し、「大僧正の住職就任は心強い。新住職を迎えた青岸渡寺のご本尊の偉光があまねく照らされ、参拝者の祈りで、平和と安寧を享受する世界が実現することを祈っている」と祝った。

 水尾執行、西国札所会の大樹玄承副会長(藤田浩哉会長代理)、堀町長が祝辞を、総代の坂野日出夫さんが謝辞を述べた。

 亮英氏の息子で同日、副住職の辞令を受けた智英氏は「住職を補佐し、復興された熊野修験を途絶えさせることなく、継承することが使命。精進していきたい」と話した。

 亮英氏は「西国三十三所の観音霊場の重さを感じている。霊場や寺を守ることは一人ではできない。皆さまのお力添えと御神仏の御神徳でなせること。今後も観音信仰を広めていきたい」。

 ウクライナ情勢などにも触れ、「罪のない方々が命をなくす世知辛い世の中。人に対する思いやりの心などを持ち、観音様にお参りして、平和で明るい社会の実現を目指したい」と語った。

 智英氏は龍谷大学に進み、2004年に延暦寺で得度受戒。05年に比叡山行院にて天台四度加行遂行。叡山学院を経て神峰山寺で修行。19年に青岸渡寺に入寺。昨年8月に補陀洛山寺の住職を、11月に青岸渡寺の副住職を拝命した。

 亮英氏は1965年に比叡山に入山し72年に龍谷大を卒業。那智勝浦町史の編さん委員も務め、74年に出家得度。住職を務めた父の故・亮孝氏と兄・亮享氏の背中を追い、今日に至る。

 諸国霊山、中国、インド、韓国の仏教聖地などを巡礼。84年に同寺の副住職を拝命し、88年には熊野大峰奥駈修行を復活させた。世界宗教サミットへの参加、那智四十八滝回峯再興、葛城二十八宿行も始めた。2017年には権大僧正に昇任した。

(2022年7月27日付紙面より)

髙木亮英氏(前列中央)の晋山を祝い多くの関係者が参列した=24日、那智勝浦町の那智山青岸渡寺
青岸渡寺第九世住職晋山法要の様子
2022年07月27日
19 災害時にドローンを活用
 アドホックと協定結ぶ  (新宮警察署 )

 新宮警察署(田原正士署長)で25日、新宮署と新宮市三輪崎の株式会社アドホック(喜多徳幸代表取締役社長)が「災害等発生時における無人航空機の運用に関する協定」を結ぶ調印式があった。災害発生時、新宮署の要請を受け同社は無償でドローンと操縦士を派遣し、情報収集や被害状況の把握などを行う。民間企業と協定を結ぶのは2018年以降、2例目。

 管内が山間部や沿岸部に多く面し、管内では11年9月に紀伊半島大水害が発生し甚大な被害を経験。そのため、今後発生が予想される南海トラフ巨大地震や大規模な火災、行方不明者の捜索など、災害時に警察官が人力で現場へ近づくことが難しいことから、機動性が高いドローンが有効であるとしている。

 同社は広告やデザイン作成、ドローン映像コンテンツの作成、ドローン販売、ドローンスクールの運営のほか、建設業においての赤外線非破壊検査などのドローン事業などを幅広く展開。

 今年4月には新宮市と、6月に那智勝浦町と「災害時におけるドローン運用に関する協定」を締結。今回の協定も地域貢献の一環として同社から申し出た。

 喜多代表取締役によると、災害時は4機(予備が1機)が実働する予定。その中の1機である高性能産業用ドローン「Matrice300RTK」は、操縦士から最大8㌔離れた場所まで航行でき、夜間や雨天に加え、風速22㍍までなら使用可能だという。また、普段は建物のクラックなどの検査ができるサーマルカメラで、人の体温の感知も容易にできることなどを説明した。

 喜多代表取締役は「地元への貢献がしたいと思った。ドローンがこのような形で、さまざまな現場や状況で役に立つことを多くの方々に知ってほしいです」と話した。

 田原署長は、大規模災害時は限られた人員で救出救助や行方不明者の捜索、災害に関連した犯罪被害の防止などの事案対応を行うことになるとし、さらに本部からの応援部隊到着までに時間を要することや災害救助現場の実態が把握できない状態での現場派遣は二次災害の恐れがあると懸念する点を挙げた。

 今回の協定について、「ドローンでの応援が頂けることで、救出救助活動や警察官の受傷事故防止に、有効に生かしていけるものと考えている。今後は互いに工夫を凝らした訓練を繰り返すことで連携強化を図り、災害発生時には迅速に対応していきたい」と語った。

(2022年7月27日付紙面より)

災害などの発生時に情報収集や被害状況の把握などを行う協定を結んだ=25日、新宮市の新宮警察署
喜多徳幸代表取締役社長からドローンの説明を受ける田原正士署長
2022年07月27日
20 神事や獅子舞奉納で礼尽くす
 河内神社例祭「河内祭」執行  (古座川河口域 )

 古座川河口域にある河内(こうち)神社の例祭「河内祭」が24日に本祭日を迎えた。新型コロナウイルスの情勢により、今年も規模を縮小して執行。関係5区の区長らが大前の儀を営み、古座青年会(西田有希会長)が幣の舞と乱獅子を奉納するなどして神体・河内様(こおったま)への礼を尽くした。

 この神社は河口から約3㌔上流にある川中の島・河内島を神体とし、現在は串本町の古田区と古座区、古座川町の下部区と宇津木区と月野瀬区が護持。例祭は近年、7月25日に近い日曜日を本祭日と定めて営んでいて、平年は祭船や獅子舞の奉仕、5区の直会(なおらい)や奉賛「熊野水軍古座河内祭の夕べ」など諸行事があり宵宮と後祭を含めた3日間にわたって活気づく。

 今年も続くコロナ禍の情勢により古座区が奉仕の中軸となっている御舟行事=国指定重要無形民俗文化財=の自粛を判断。5区で大前の儀のみ営むことを申し合わせた。神霊が古座神社にうつされているため、同神社は宵宮祭や渡御祭を執り行い神額に神霊をうつして陸送で古田側の河内島前河原へ渡御。他4区の区長らと合流し祭壇を組んで大前の儀に臨んだ。参列者は5区の区長、和歌山東漁業協同組合古座支所の支所長、古座勇進会の会長、古座青年会と古座獅子会の各会長、芳流館互盟社の社長、河内会の会長、同神社責任役員の12人。同神社の石田保宮司が出仕して神事を営み、一同で玉串をささげるなどして祈願した。例年は大前の儀で5区の奉幣神事を交えるが、今年は営まなかった。

 続いて技術保存のため感染症予防を考慮して稽古を再開した古座青年会が古座流獅子舞=同文化財=を奉納。以降は神額を古座神社へ戻し還御祭を営んだ。おととし、昨年に続いて規模を縮小しつつ礼をつないだ今年の奉仕。古座川河内祭保存会の杉本喜秋会長は「(新型コロナが感染拡大する)今を思えば、今年は御舟行事を取りやめて正解だった。来年こそは大丈夫だと期待し、出船も見据えて準備をしていきたい」と思いを語った。

(2022年7月27日付紙面より)

大前の儀を営んで神体・河内様への礼を尽くす関係5区の区長ら=24日、串本町古田
稽古再開の延長で3年ぶりに獅子舞を奉納する古座青年会の会員
2022年07月27日
21 育てた野菜を味わう
 正明保でカレークッキング  (新宮市 )

 新宮市の正明保育園(山田みつの園長)で25日、カレークッキングがあった。4、5歳児30人が園内で収穫した野菜を使いカレー作りに励んだ。

 食育の一環で、子どもたちが自分たちで育てた野菜を調理することにより、食の大切さや作物が成長するまでの過程を知ってもらおうと実施している。

 材料のピーマンとナスは、園児らが事前に収穫した。三角巾とエプロン、マスクを着けた子どもたちは作り方の説明を受けた後、作業を開始。職員と一緒に順番に野菜を食べやすい大きさに刻み、タマネギを扱った際には「目が痛くなってきた」との声が聞こえた。ニンジンは星や花、ハートなどの形に型抜きし「もう一回したい」「きれいにできた」と積極的に取り組んだ。

 完成したカレーはお昼の給食に振る舞われ「いただきます」と声をそろえた後、みんなで仲良く味わった。

 辻本幸子主任は「子どもたちの楽しそうに取り組む姿が見られました。自分たちで育てた野菜を調理することによって愛情が湧き、好き嫌いの隔たりが小さくなると思う。カレー作りを通して料理への興味と食の重要性を養ってもらえれば」と話していた。

(2022年7月27日付紙面より)

ニンジンの型抜き作業に取り組む園児=25日、新宮市の正明保育園
2022年07月27日
22 新宮なぎなた、近大新宮が活躍
 和歌山県なぎなた夏季大会  
2022年07月27日
23 畑中将真君が準優勝
 全国空手道選手権大会  (近大新宮 )
2022年07月27日
24 親子で楽しいひととき  木の川認定こども園で夏祭り  (新宮市 )
2022年07月27日
25 夏休みプログラムスタート  太田小児童が太田の郷で  (那智勝浦町 )
2022年07月27日
26 平年の形願い大前の儀  西向の稲荷神社で祭典  (串本町 )
2022年07月27日
27 稽古の成果を地域に示す  芳流館互盟社と古座青年会  (古座川河口域 )
2022年07月27日
28 和気あいあいと針仕事  新年度初の手芸教室  (紀宝町 )
2022年07月27日
29 700人が各種体験楽しむ  3年ぶりに「あいあい祭り」  (御浜町 )
2022年07月27日
30 坐禅組み、心身整える  東正寺で42年目の「夏季禅林」  (紀宝町 )
2022年07月27日
31 お悔やみ情報
  
2022年07月12日
32 事故のない社会目指し
 夏の交通安全運動始まる  (和歌山県 )

 和歌山県、交通事故をなくする県民運動推進協議会など主催の「わかやま夏の交通安全運動」(11~20日)初日の11日、新宮市橋本のイオン新宮店で決起集会と街頭啓発があった。各関係団体など約50人が参加し、買い物客に声かけを行い、啓発物資を配布した。運動期間中は▽横断歩道における歩行者優先の徹底▽飲酒運転などの悪質・危険な運転の根絶▽自転車の交通ルール順守の徹底と安全確保―を重点に、県民に注意を呼びかけていく。

 同運動は、夏季の行楽などによる交通量の増加、暑さからくる疲れや気の緩みなどによる、夏特有の交通事故が多発する時期を捉え、県民一人一人に交通安全思想の普及・浸透を図り、交通ルールの順守と正しい交通マナーの実践を習慣付けることにより、交通事故の防止を図ることを目的とするもの。

 県内の交通事故件数は7月7日現在で694件(前年比9件増)。死者数は11人、負傷者数は817人。新宮警察署管内では32件(同4件減)の事故が発生し、死者2人(同1人増)だった。

 決起集会では、市交通事故をなくする会会長の田岡実千年市長が「誰もが安全で安心して暮らせるよう交通事故のない社会を目指し、今後もあらゆる機会を通じて交通ルールと交通マナーの順守を市民に訴えていきたい」とあいさつ。

 新宮警察署の嶝口知宏交通課長は「県下では20年連続、交通事故が減少している。新宮警察署管内での交通事故減少は皆さまや関係機関の地道な活動のたまもの、感謝している。交通安全運動の重点の一つが『横断歩道における歩行者優先の徹底』。これに合わせて『サイン+サンクス運動』をスタートさせ、歩行者優先意識の向上を図っていきたい」と話した。

(2022年7月12日付紙面より)

参加者は交通安全を呼びかけた=11日、新宮市橋本のイオン新宮店
2022年07月12日
33 今シーズンの無事を祈る
 3年ぶり、三輪崎海水浴場がオープン  (新宮市 )

 新宮市三輪崎の三輪崎海水浴場が10日、3年ぶりにオープンした。同日、海開きに伴う安全祈願祭が海岸であり、約10人が参列して今シーズンの無事故を祈った。開設期間は8月14日(日)までの36日間を予定している。

 神事は新型コロナウイルス感染防止のため、少人数で斎行。熊野速玉大社の森本良平権禰宜(ごんねぎ)が祝詞を奏上した。三輪崎漁業協同組合員をはじめ、田岡実千年市長、東原伸也・市議会副議長、屋敷満雄・三輪崎区長らが参列し、期間中の安全を祈願し神前に玉串を供えた。

 神事終了後、主催者を代表して海野義尊代表理事組合長が、海水浴場開設に向けた関係者らの尽力に感謝。「以前のようなにぎわいの中、全ての人が無事故で安心して遊べる海水浴場となるよう祈念しています」。

 来賓の田岡市長は、関係者や区民の協力に感謝を伝え「自然に触れ合う機会が減っていると聞く。多くの人にこの海岸の大自然を楽しんでほしい」とあいさつした。

 同海岸は、近くにハマユウの群生地「孔島」、温暖植物豊かな「鈴島」、足湯施設などがある市内で唯一の海水浴場。今年の環境省海水浴場水質判断基準は「AA」に該当している。なお、コロナ禍前の2019年度は36日の開設期間中、遊泳禁止(雷雨や高波、台風などによる)が14日。延べ755人が利用した。

 幅約120㍍、沖に約70㍍が遊泳区域となっており、利用時間は午前9時~午後5時。

 男女更衣室、トイレ、シャワー5基(うち1基は温水で有料)、足湯を完備。利用に当たっては新型コロナウイルス感染予防に協力を。

(2022年7月12日付紙面より)

玉串をささげる参列者ら=10日、新宮市三輪崎
シーズンの無事故を祈願した
2022年07月12日
34 子どもに性、どう伝える?
 学童保育きほっこで講演  (紀宝町 )

 紀宝町の放課後児童クラブ「きほっこ」主催の講演会「今どきの性教育」が8日夜、町福祉センターであった。保護者と職員ら約20人がインターネットを通して多くの情報に触れる現代の子どもたちに大人として伝えていくべきことを考えた。

 子どもたちとの生活の中で、性に関する対応に戸惑うことがあり、周りの大人がどう伝えていくかを学ぼうと保護者を対象に初めて企画した。講師は那智勝浦町のかづこ助産院院長のもとだてかづこさん。もとだてさんは新宮市から串本町までの全ての中学校と、一部の小学校、幼稚園、保育所などで性教育に取り組んでおり、来月にはきほっこでも児童向けに授業を行う。

 もとだてさんは日本の性教育の歴史や、5歳から18歳までの学習目標を示したユネスコ(国連教育科学文化機関)の性教育指針、「性交」ではなく「性的接触」として扱う今の学習指導要領などを紹介。「いまだに性は後ろめたいこと、大人になるにつれ自然に知ること、(早い性教育は)寝た子を起こすなどと言う人がいるが、一部の大人が間違った価値観を持っている」と指摘。20歳未満の出生数と人工妊娠中絶数を示しながら、「踏み込んだ性教育が行われていないと、安易な性行動と不確実な避妊で、若年妊娠、中絶、子への虐待、貧困と負の連鎖に陥る。どこかで断ち切らないといけない。大人が子どもを守ろう」と訴えた。

 幼い頃からの包括的な性教育が必要だとし「小学生は心と体が大人になり、悩みも深くなる。話しにくければ、性の絵本を1冊置くだけでもいい。子どもに聞かれたときは隠さず、正しいことを伝えて」と呼びかけた。

 交流サイト(SNS)やオンラインゲームを通して性被害に遭うことも少なくないとし、体の写真を送ってしまったときの声かけとして「感情的にならずに淡々と事実確認を」と伝えた。水着で隠れる体の部分と口は「プライベートゾーン」と教え、「触れるときは親でも同意をとって。例えば、嫌な人には髪の毛1本でも触られたくない。嫌と言っていいことも教えて」とした。

 「小さい頃から正しい知識を持つことが体を守ることにつながる。何でも話せる関係を築き、子どもと一緒に学んで。その子が大人になった時、愛する人と心と体を大切にし合えるように」と語りかけた。

 講演後は保護者一人一人が感想を語ったり、悩みを相談したりし「子どもが小さい時に性教育を知り、早くから取り組みたかった」「教育の場で子どもたちが学ぶ機会がほしい」「今からでも子どもに伝えたい」などの意見があったほか、さまざまな悩みが寄せられていた。

(2022年7月12日付紙面より)

もとだてかづこさん(右から3人目)を囲んで悩みなどを共有した=8日夜、紀宝町福祉センター
2022年07月12日
35 ロケット事業へ応援寄せる
 ㈱リライアブルが串本町へ  (企業版ふるさと納税 )

 総合人材サービス企業「株式会社リライアブル」(守脇賢胤代表取締役)=東京都=が8日、串本町へ企業版ふるさと納税(=地方創生応援税制)の目録を贈呈した。額は100万円。田嶋勝正町長は感謝状を贈り、この機にさっそく同社との良縁を培うなどした。

 この税制は、国が認める自治体の地域再生計画(同町まち・ひと・しごと創生推進計画が該当)に対する支援として内閣府が企業に向けて推奨。同町は現在、株式会社企業版ふるさと納税マッチングサポートに仲立ちを求めてこの支援を募る形を取っている。

 この日は串本町役場で贈呈式があり、守脇代表取締役から目録、田嶋町長から感謝状をそれぞれ贈り合った。今回の贈呈について守脇代表取締役は「今回ご縁を持つことができた串本町の地域活性化をとても楽しみにしている。新宿(にある本社)から温かいエールを送り続けたい」、田嶋町長は高速の延伸やロケットの打ち上げで伸び代のあるまちだとアピールし「多くの方々が訪れたときに向け整備しなければならない施設にこの納税を充てさせていただく。ぜひとも信頼関係をつくり長いお付き合いをさせていただけたらありがたい」とそれぞれ述べ、今後の連携の足掛かりを培った。

 仲立ちによる贈呈は3月の東武トップツアーズ株式会社=東京都=に続き2例目で、同町にとっては紀陽興産株式会社=和歌山市=の2件を含め4例目。仲立ちをした株式会社企業版ふるさと納税マッチングサポートの利重和彦部長によると、守脇代表取締役から父方のルーツがある和歌山県の紹介希望を受け、一押しのプロジェクトとして同町のロケット事業を勧めたところ強く興味を示し贈呈に至ったという。

 この制度は企業側にとって▽社会貢献▽連携<パートナーシップ>構築▽新規事業展開―といった利点があり、守脇代表取締役はまずもって2014年の創業時から心がけている企業としての社会貢献を果たせたと意識。田嶋町長は懇談を重ねる中で今月4日から入居事業者公募を始めている古座サテライトオフィスを紹介するなど、積極提案で同社との良縁創出に努めるなどした。

(2022年7月12日付紙面より)

目録と感謝状を贈り交わした守脇賢胤代表取締役(右)と田嶋勝正町長=8日、串本町役場本庁
2022年07月12日
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47 お悔やみ情報