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2020年04月29日
1 ガンバレ、ニッポン。負けるな、熊野。
 「コロナに負けるな」  (手作りマスクに込めた思い )

 新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、マスク不足が叫ばれるようになってはや2カ月。いっときに比べマスク不足解消の兆しは見えつつあるものの、いまだ入手できない人が多いのが現状だ。

 そんな中、マスク不足を払拭(ふっしょく)しようと、趣向を凝らしたマスクを手作りする人が増加。好みの布で作ったマスクを身に着ける人々が、春、そして間もなく初夏を迎えようとするまちなかに彩りを与えている。

  □     □

 困難な状況にあっても女性のおしゃれ心は健在だ。「ガーゼが品薄」「耳に掛けるゴムが手に入りにくい」。そんな情報が流れるごとに誰かが代替案や代用品を提案し、手法などがアップデートされていく。今ではインターネットで「手作りマスク」と検索すると、無料型紙や彩り豊かな手作りマスクの画像などが日々更新されている。中には国が配布する布マスクの俗称「アベノマスク」を「ベツノマスク」「ウチノマスク」としてリメークしてしまうつわものも。

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 100年前のパンデミック(世界的大流行)「スペイン風邪」では、当時の日本の総人口約5600万人に対し約2400万人が感染したとされ、終息には丸2年を費やした。スペイン風邪の大流行をきっかけに、当時、主に炭鉱などで働く人たちの粉じんよけとして使用されていたマスクが一般に普及したという。

 しかし当時もマスクの供給が需要に追い付かず値段が高騰。さらに困難な状況に一山当てようと、マスクの「不正商人」が横行したという。

  □     □

 いまだ終息のめどの立たない新型コロナウイルス禍。このたびもマスクなどの転売が社会問題となったが、いつの時代も暴利商法を用いて不正を働く者がいる一方、しなやかに、そしてたくましく困難に立ち向かう人々の姿もある。このコーナーでは、鮮やかなマスクを身に着けた人々の笑顔にスポットを当てたい。

 「コロナに負けるな」。「手作りマスク」には、そんな人々の思いが込められているのではないだろうか。

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■マスクの写真募集中



 本紙では、自慢の「手作りマスク」を着用した写真を募集しています(マスク単体でも可)。あなたのすてきな「手作りマスク」の写真をお送りください。画像は「手作りマスク」コーナー宛てで、熊野新聞社フェイスブックもしくはメール(info@kumanoshimbun.com)でお送りください。

(2020年4月29日付紙面より)


2020年04月29日
2 会員に空間除菌剤を配布
 中止事業の予算を活用し  (古座川町老連 )

 古座川町老人クラブ連合会(奥根公平会長)がこのほど、全会員に首掛け式の空間除菌剤1個を配ることを決めた。近々入荷予定で、単位老人クラブ会長経由で会員に届けるという。

 24日にあった役員会で、新型コロナウイルス感染予防の観点から本年度前半の行事をすべて中止する判断をした同町老連。関係予算の新たな有効活用の方法を話し合う中で奥根会長(88)が身に着けている空間除菌剤が話題になり、それを全会員へ配って感染予防意識を喚起する方向へとまとまった。

 その空間除菌剤は薬局を営む娘夫婦が感染予防に役立てばという思いで託した品で、薬剤師として近隣の病院に勤めた経験を持つ夫・尾鷲恭二さん(68)は医療従事者が身に着けている状況を見て自身も3年ほど前から使っているという。奥根会長は「手洗いや消毒、マスクなど基本の対策の上乗せとして、人が集まる場所へ行かなければならないときに使っている」と利用の状況を語り、ただ配るのではなく感染予防の説明をし日頃の心掛けを高めながら配るとしている。

 同町老連事務局の同町社会福祉協議会によると、会下には12の単位老人クラブがあり総会員数は300人弱。今回は予備分も含めて320個を購入し、会員の感染予防に役立てるとしている。

(2020年4月29日付紙面より)

会員に配る空間除菌剤を紹介する尾鷲恭二さん(左)と奥根公平会長=27日、古座川町池野山
2020年04月29日
3 新型コロナ対策で独自支援
 事業主らに応援金など支給  (紀宝町 )

 紀宝町は27日、独自の新型コロナウイルス対策として、町に住民票または法人登記を有し県外に事業所、店舗などを構える中小企業・小規模事業者に支援金を、三重県の協力金交付対象外の全ての町内食事提供施設に応援金を支給すると発表した。

 県では「緊急事態措置」として、対象施設に休業または営業時間を午後8時(アルコール提供午後7時)まで短縮するよう要請し、協力した県内中小企業・小規模事業者(個人事業主含む)に協力金を交付している。

 同町は和歌山県と隣接し、県外で事業を展開する事業主などが多いことから、町では県外事業者向けの支援金として1事業者当たり最大25万円を交付する。29日から5月6日(水・振休)まで休業や営業時間の短縮といった三重県の要請に協力することなどが条件となる。

 応援金は、町内で喫茶店や飲食店など食事提供施設を経営し、県の休業要請に当てはまらない事業者に10万円を交付する。

 受け付けはいずれも5月18日(月)から6月5日(金)までで、郵送での申し込みとなる。申請書は町のホームページでダウンロードできるほか町産業振興課、町商工会でも入手できる。支援金、応援金ともに申請要件が異なるため、詳しくは町産業振興課(電話0735・33・0336)まで問い合わせを。

 町では5月13日(水)の臨時議会に一般会計補正予算として計上し、可決されれば5月末から交付を開始する。

 会見した西田健町長は「紀宝町に住民票を有しながらも県外で活躍する人が多い。厳しい状況にある施設の皆さんに町として応援金を交付し、持続・継続できるよう支援したいという強い思いを持って提案した」と述べた。

(2020年4月29日付紙面より)

独自の施策を発表する西田健町長=27日、紀宝町役場
2020年04月29日
4 手作りの桜で花見楽しむ
 グランドール紀の風  (新宮市 )

 新宮市佐野のサービス付き高齢者住宅グランドール紀の風(鈴木幹啓代表取締役、中村光德施設長)は23日、職員らが手作りした紙製の桜を飾った同施設内のテラスで「テラスでお花見お茶会」を開いた。マスク着用や互いの距離を空けるなど新型コロナウイルス感染対策を取った利用者は笑顔で外の空気を味わい、花見を楽しんだ。

 同施設では毎年、同市の黒潮公園で花見を行っているが、新型コロナの影響で実施できない状況となったため、今回の花見を計画した。

 桜の花は柔らかい折り紙で作成。利用者も手伝い、竹と段ボールで木の幹や枝を再現した。準備は1カ月ほど要したという。

 花見はグループごとに行われ、職員がシャボン玉を飛ばし、お茶やお菓子でもてなした。

 利用者は晴天の下、日光浴をしながら手作りの桜を鑑賞。「本当にきれい」とうれしそうに目を細めていた。また、花見待ちの利用者はバルーンアートなどを楽しんでいた。

 催しを企画した同施設管理者の森晶平さんは「新型コロナの影響で利用者の方が屋外へ出ることができないため、少しでも楽しんでもらおうと考えた。今回の催しが今後の良い思い出になってくれたら」と話した。

 中村施設長は「新型コロナの影響で面会が禁止になっているため、入居者の方やご家族にはご不便をかけ心苦しく思う。こんな時だからこそ、感染拡大には細心の注意を払いながら、笑顔でいられる環境を提供したい。その様子を写真に収めてご家族に送らせていただきます」。

 「来年こそは利用者の皆さまに屋外で思い切り空気を吸ってもらい、お花見を楽しんでもらいたい。そして最高の笑顔をつくっていきたいと思う」と語った。

(2020年4月29日付紙面より)

新型コロナ対策を取りながら手作りの桜の花見を楽しんだ=23日、新宮市のグランドール紀の風
順番を待つ利用者がバルーンアートに取り組んだ
2020年04月29日
5 村民に除菌スプレー配布  北山村が新型コロナ対策  
2020年04月29日
6 医療従事者支援の宿泊施設  新型コロナ対策で募集中  (和歌山県 )
2020年04月29日
7 漁業者などへの資金繰り支援  和歌山県が新型コロナ対策で  
2020年04月29日
8 運転免許更新業務休止  和歌山県警  
2020年04月29日
9 全国中学校体育大会中止へ  県中体連理事会は5月8日に会議  
2020年04月29日
10 高齢者や妊婦、優先的に  オークワが混雑緩和策  
2020年04月29日
11 経済支援策を審議  市のコロナ対策など議論  (新宮市議会 )
2020年04月29日
12 サツマイモ畑の整備進む  チームくまのがわも協力  (熊野川中 )
2020年04月29日
13 2人が藍綬褒章を受章  令和2年春の褒章  
2020年04月29日
14 不適切処理説明文書発出  住民説明会延期の旨交え  (古座川町 )
2020年04月29日
15 個々に気を付け健康守る  内外見据えて対策重ねる  (古座川町 )
2020年04月29日
16 一丸で国難を乗り切ろう  町長自ら町民に呼び掛け  (串本町 )
2020年04月29日
17 お悔やみ情報
  
2020年04月25日
18 飲食店に給付金など 28日臨時議会で上程 (新宮市新型コロナウイルス感染症対策本部)

 新宮市新型コロナウイルス感染症対策本部(本部長・田岡実千年市長)は24日、市役所別館大会議室で記者会見を開き、新型コロナウイルス感染症対策に係る市独自の支援政策などに関して説明をした。支援策に係る補正予算については28日(火)の臨時議会で上程する。

 市が打ち出す支援策は▽「新宮市飲食店経営持続化支援金」の給付▽水道料金の免除▽帰省自粛学生応援事業―など。国の特別定額給付金事業(仮称)などを含め、補正予算総額は29億9536万8000円。

 また、25日(土)から5月31日(日)までの期間、出勤に伴う職員間の接触機会を減らし、市役所業務の継続性を確保するため、土・日曜日も開庁し交代制勤務を実施する。平日の窓口の混雑の緩和を図り、来庁者の感染リスクを低下させる。対象職場は市役所本庁、三輪崎支所、高田支所、熊野川行政局、保健センター、水道事業所。

 会見に当たり、田岡市長は「幸いにも市では現在、感染者は発生していないが、不要不急な外出自粛要請を行う中、市民生活や地域経済は大きな打撃を受けている」とあいさつし、支援策の内容を説明。国の給付金についても「できるだけ早く市民の皆さんにお渡しできるように作業を進める」と報告した。

  □     □

 市が提案する支援策は次の通り。

■「新宮市飲食店経営持続化支援金」の給付

 売り上げの減少など大きな影響を受けている市内飲食店の支援のため、定額10万円を給付(持ち帰り、宅配専門店除く)。

■水道料金の免除

 市内の全使用者の5月請求分(4月検針分)の水道料金(基本料金および使用料金)を全額免除。

■帰省自粛学生応援事業

 市出身の学生に対して、帰省の自粛を求める代わりに地場産の米5㌔やレトルト食品、市長メッセージなどを「仕送り」して生活を支援する。

(2020年4月25日付紙面より)

新宮市新型コロナウイルス感染症対策本部記者会見の様子=24日、新宮市役所別館
2020年04月25日
19 三つの密に注意して
 まちなか商品券の引き換えについて  (那智勝浦町 )

 新型コロナウイルス感染症に関連する緊急経済対策として那智勝浦町は22日より「那智勝浦まちなか商品券」の引き換えはがきの郵送を開始した。引き換えは27日(月)から5月29日(金)まで町内郵便局で行われる。同町では引き換え時の混雑配慮や「三つの密」を避けるための対策を呼び掛けている。

 商品券は収入の減った町民と小規模事業者への支援が目的。同町では緊急事態宣言が発出されていることや、引き換え時には郵便局に多くの町民が集まってしまうのではいかとの不安の声も寄せられていることに触れ、「生活が苦しい方には一刻も早くお届けしたいと考えている。5月末まで期間があるため、引き換えを急がない方は郵便局が混雑しないよう配慮をお願いいたします」と呼び掛けている。

 対策としては▽引き換え場所を町内11カ所(紀伊勝浦、那智勝浦朝日、那智天満、那智勝浦港、那智宇久井、那智山、那智井関、色川、太田、下里、那智浦神)の各郵便局に分散▽郵便局に安全を確保する取り組みを依頼▽引き換えに行く人の誕生月での振り分け(奇数月生まれは奇数の日、偶数月生まれは偶数の日に引き換え)―などを挙げている。

 同町は「町としても感染予防対策を行っているため、町民の皆さまにもマスク着用やせきエチケットの徹底、発熱など体調不良の際は引き換えを控えるようお願いいたします。引き続き、手洗いなどの感染予防の取り組みをお願いいたします」と話している。

 問い合わせは那智勝浦町役場総務課(電話0735・52・4811)、観光企画課(電話0735・52・2130)まで。

(2020年4月25日付紙面より)

2020年04月25日
20 約束通り道中3カ所へ設置
 高池小前6年生制作の看板  (古座川町 )

 古座川町立高池小学校(大畑眞校長)の前年度6年生11人が卒業記念で制作したクマノザクラ道案内看板3基が23日、道の駅虫喰岩からクマノザクラのタイプ木を目指す道中に設置された。

 この看板は、同町観光協会(須川陽介会長)と連携したふるさと学習「クマノザクラ学習」の一環で1月下旬からデザインを練り、2月下旬から制作を開始。組み上げの段階に差し掛かった3月2日に新型コロナウイルスに伴う臨時休業が始まり、未完成で終わらせたくないと考え11人から残りの作業を引き受けた大畑校長が仕上げた。設置するまでには至らず、大畑校長は卒業時に11人と「必ず設置する」と約束をして仕上がった看板を預かっていた。

 他方、同協会は制作時に想定した設置場所3カ所の地権者と交渉を進め、諸事情で年度をまたぐ形となったが一通り協力を得ることができこの日の設置に至った。

 作業には同協会の須川会長と事務局職員2人、同校の大畑校長ら教職員3人、役場地域振興課職員1人が参加。タイプ木基準で手前約700㍍、約420㍍、約280㍍の県道沿いに見やすい高さを意識して打ち込んだ。

 看板の素材には、同校児童が6年来使う学習机の使用済み天板(65㌢×45・5㌢)を活用。描かれている内容は▽クマノザクラまで あと700m▽よっていってよ クマノザクラ この先420m▽いらっしゃいませ 楽しんでね★ あと少し280m―の3種類で、縦辺両端に長さ1・8㍍の支柱、横辺両端に装飾木を組み付けた形になっている。

 11人との約束を果たした大畑校長は「遅くなってしまったが、約束した通りに設置できて良かった。11人には来シーズン、この看板が役立つところを見て達成感を感じてほしい」とコメント。

 須川会長は「今日こうして子どもたちが作った看板を設置できたことは、本協会の『未来につなぐ』という点も含めてうれしく思うところ。今後も子どもたちと一緒に取り組みを続けていきたい」と語った。

 この日は道案内看板と併せ、11人が同協会主催の桜フェア開会行事に自主参加して取り組んだクマノザクラ卒業記念植樹用の看板も設置された。

(2020年4月25日付紙面より)

高池小前年度6年生制作の看板を設置する作業参加者=23日、古座川町池野山
2020年04月25日
21 「飛雪米」の田植え作業
 飛雪の滝百姓塾がブランド化  (紀宝町浅里 )

 「にほんの里100選」に数えられる紀宝町浅里で23日、町のブランド米「飛雪米」の田植えがあった。農事組合法人飛雪の滝百姓塾(木下起査央・代表理事)の会員が80㌃の田んぼに飛雪米の「結びの神」を植えた。

 百姓塾は2005(平成17)年に任意団体として誕生。11(平成23)年9月の紀伊半島大水害で甚大な被害を受けたが、翌年には農地の復旧に努め、15(平成27)年に法人化した。

 設立当初は耕作面積37㌃からスタート。年々、耕作放棄地を耕し、今では120㌃の水田を管理。昨年は約3・3㌧を収穫した。また、国や県の補助金を活用して環境美化や獣害対策にも取り組んでいる。

 結びの神は県農業研究所が12年かけて開発した品種。同地区では結びの神とコシヒカリを生産し、「飛雪米」としてブランド化した。熊野川と山々に囲まれ、豊かな水と土地で育った飛雪米は、ふっくらした食感が特徴だという。

 例年、名古屋市の岡谷鋼機の社員や「おもしろ大学」のメンバーなどを招き田植え体験を行っているが、今年は新型コロナウイルスの影響で中止した。

 8月中~下旬に稲刈りを予定しており、木下代表理事は「新型コロナの終息を願い、夏には稲刈りを体験してもらいたい。多くの人においしい飛雪米を食べてほしい」と話していた。

(2020年4月25日付紙面より)

ブランド米「飛雪米」の田植えを行う=23日、紀宝町浅里
2020年04月25日
22 町民にマスクを配布  太地町  
2020年04月25日
23 GW中の県外往来自粛について  堀順一郎町長が呼び掛け  (那智勝浦町 )
2020年04月25日
24 「シニアエクササイズ」を放送 ZTVで25日から 
2020年04月25日
25 道路の快適利用のために  県職員が恒例の清掃活動  (那智勝浦町・新宮市 )
2020年04月25日
26 弘法大師の命日法要  妙法山阿弥陀寺で御影供  (那智勝浦町 )
2020年04月25日
27 町民にマスクを無償配布  5月3日に引き換え実施  (串本町 )
2020年04月25日
28 釣りやキャンプの自粛を  熊野市  
2020年04月25日
29 医師不足改善に期待  医師宿舎16戸を建築  (紀南病院 )
2020年04月25日
30 九分咲きで満開間近  奥地謙一さん宅の牡丹桜  (那智勝浦町 )
2020年04月12日
31 コロナの終息や世界平和願い
 熊野速玉大社でコカリナ奉納  (新宮市 )

 新宮市の熊野速玉大社(上野顯宮司)で10日、コカリナ奉納演奏があった。コカリナの第一人者・黒坂黒太郎さんと同市出身の歌手・矢口周美(かねみ)さん夫妻が新型コロナウイルス感染症で混乱する世界の安寧などを祈り、コカリナや歌、オートハープの優しい音色を境内に響かせた。

 コカリナはハンガリーの民族楽器を改良したもの。1995年に黒坂さんが日本に紹介し、黒坂さんと日本の木工家によって改良が加えられ、現在のコカリナが誕生した。黒坂さんはコカリナ奏者として国内外でコンサートを実施する傍ら、東日本大震災や紀伊半島大水害の支援コンサートを展開するなど、被災地支援にも積極的に取り組んでいる。

 夫妻は、この日、同市で開催される聖火リレー出発式典で演奏する予定だったが、オリンピックの延期に伴い式典も中止に。しかし「感染を防ぐために祈りをささげたい」との思いから、このたびの奉納に至った。

 黒坂さんは「来年はきっと事態も収束し、素晴らしいオリンピックが開催できるよう願っています」と思いを込め、国立競技場建設のために伐採された神宮の森の木で作ったコカリナなどで6曲を奉納した。聖火リレー出発式典で演奏する予定だった「世界中の友達に平和を」では、矢口さんが手話を交えて歌唱。美しい歌声が社殿に響いた。

 奉納を終え、矢口さんは「熊野の再生の神様の力が必要だと感じた。貧富も関係なく、世界中の人が同じように恐怖を感じている。生きている人や神様、総動員で力を結集して乗り越えていかなければならない」。

 上野宮司は「コロナウイルスの影響で重苦しい気を吹き飛ばすようなすがすがしく素晴らしい演奏でした」と感謝を述べ、「この木でコカリナを作ってください」と境内のナギの木から切り分けた枝を贈った。

(2020年4月12日付紙面より)

境内に美しい音色と歌声を響かせる黒坂黒太郎さん(左)と矢口周美さん=10日、熊野速玉大社
奉納前に正式参拝をした
2020年04月12日
32 独自の「感染拡大阻止緊急宣言」
 新型コロナウイルス対策  (三重県 )

 三重県は10日、県独自の新型コロナウイルス「感染拡大阻止緊急宣言」を出した。9日時点で、感染経路が不明な事例は確認されていないものの、これまで15人の感染が確認された。感染が拡大する近隣の愛知県、岐阜県と連携を強化し、取り組みを進める。

 県民の「命と健康」を最優先に考え、感染者数を抑えるとともに医療提供体制の確保と社会機能の維持を両立させることが狙い。「感染防止対策を徹底いただくとともに、感染はひとごとではなく、明日には自身や大切な家族にも起こり得る事態であるということを認識いただき、個人への偏見や差別につながる行為、人権侵害、誹謗(ひぼう)中傷などは絶対に行わないよう、ご協力をお願いいたします」と呼び掛けている。

 県では「オール三重」で次の対策に取り組む。

▽医療機関への通院や通勤など生活の維持に必要な場合を除き、生活・文化圏が重複する愛知県、岐阜県と「緊急事態宣言」が発出されている7都府県への移動の自粛。

▽広域の移動の多い県立学校、県立特別支援学校の臨時休業の早期検討。

▽入院医療提供体制の充実や軽症者の受け入れ検討、医療従事者の確保、施設設備の整備など医療提供体制の整備推進。

▽県としての追加的な対策を速やかに検討、実施。

(2020年4月12日付紙面より)

2020年04月12日
33 区画整備し利便性向上
 障害者用駐車場供用開始  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町は9日、役場庁舎玄関前と付近駐車場に3台分の障害者用の駐車スペースを整備し、供用を開始した。

 障害者が役場を利用する際の利便性向上などを目的に、4日から駐車場内の区画整備を実施。役場横には元々、障害者用スペースが2台分あったが狭かったこともあり、和歌山県が定める基準に合わせて整備した。

 また、付近駐車場も3台分の駐車スペースを障害者用駐車場の2台分に整えた。整備作業は8日に終わり、9日から供用が開始された。

 同町では「障害者の方の駐車場の幅を広げ、駐車台数を増やしたので利便性の向上ができたと思います。役場に来られた際はぜひご利用ください」と話している。

(2020年4月12日付紙面より)

新たに整備された障害者用駐車場=8日、那智勝浦町役場
役場玄関前駐車場の整備作業時の様子
2020年04月12日
34 チーム一丸となって
 新宮サッカースポーツ少年団団長・津呂建二さん  
2020年04月12日
35 週明けから教育活動再開  新宮・東牟婁  
2020年04月12日
36 国公立大学に33人が合格  令和元年度の進路状況  (新宮高校 )
2020年04月12日
37 あいさつ・健康・勉強を大切に  北山村立小・中で入学式  
2020年04月12日
38 新1年生が学校生活スタート  太地町立小・中で入学式  
2020年04月12日
39 本紙エリアで6人が受章  第34回危険業務従事者叙勲  
2020年04月12日
40 紀南高校人事異動   
2020年04月12日
41 地震・津波への対応学ぶ  どんなときでも避難できるよう  (うどの幼稚園 )
2020年04月12日
42 移動式オービスで取り締まり  安全運転の意識向上を  (紀宝署 )
2020年04月12日
43 オンツツジが花の盛り  新宮市・浮島の森  
2020年04月12日
44 お悔やみ情報
  
2020年04月11日
45 海上安全や大漁願う
 孔島鈴島で例大祭  (新宮市 )

 新宮市三輪崎の孔島(くしま)嚴島(いつくしま)神社と鈴島蛭子(えびす)神社で10日、例大祭が営まれた。関係者ら約20人が出席。孔島・鈴島保護委員会の井上元和委員長や屋敷満雄三輪崎区長、田岡実千年市長らが航海の安全や大漁などを願い玉串をささげた。

 孔島嚴島神社の主祭神は海路を守護する神として信仰を集める市杵島姫命(いちきしまひめのみこと)。鈴島蛭子神社の祭神は漁港を見守る大漁の神である蛭子命(ひるこのみこと)とされている。孔島と鈴島は南紀熊野ジオパークを構成するジオサイトに認定されており、孔島嚴島神社の石造物は、2017年に日本遺産「鯨とともに生きる」に追加登録されている。

 毎年、大勢の地域住民が参加している餅まきは、新型コロナウイルス感染症感染予防の観点から今年は中止。神事の後に参列者に護符とまんじゅうが配られた。

 井上委員長は「今年はコロナウイルスの関係で餅まきは中止になったが神事だけでも、と実施に至った。天候にも恵まれ、海上安全や大漁、家内安全などを祈願した」。

 大雨や台風など、近年の異常気象により同所にも流木などが多く流れ着いている現状を危惧し「特に世界的に問題になっているペットボトルなど海洋プラスチックごみに取り組んでいる。これからも、三輪崎の宝である孔島と鈴島を守るべく奉仕活動をしていきたい」と話していた。

 例大祭は毎年、旧暦の3月18日に営まれている。

(2020年4月11日付紙面より)

関係者や地域住民らが玉串を供えた=10日、新宮市三輪崎の嚴島神社(孔島)
蛭子神社(鈴島)の例大祭の様子
2020年04月11日
46 一潮待つも生育鈍く
 姫のヒジキ漁始まる  (串本町 )

 串本町姫の磯場で9日、ヒジキ漁が始まった。今年は全体的に生育がかなり鈍く、従事する姫ひじき採捕組合(山田隆一会長)は昨年以上の不漁を懸念しつつ作業を進めている。

 古くから長く、太く、柔らかいことで定評がある姫産ヒジキ。その年の収穫を和歌山東漁業協同組合経由で仕入れる姫ひじき生産組合による加工品「姫ひじき」の出荷により、地元はもちろん町内外にも広く親しまれるところとなっている。

 今年も3月下旬の大潮に合わせて収穫を始める予定だったがその時点での生育が著しく鈍く、直前で一潮遅らせる判断をした。この日収穫したヒジキの長さは20~40㌢。豊漁時の半分ほどしかないが、品質保持目的のめどとしている4月末の収穫完了から逆算してこれ以上は待てないため初漁に踏み切った。

 組合員18人が区域の北側にある磯場へ入り、手分けして波打ち際に揺れるヒジキを収穫。株元を傷めないように残して刈り、袋に詰めて磯から引き上げた。

 姫の漁場は区域の北側と南側の2カ所があり、今後も潮が大きく引くタイミングで収穫を進め4月末の完了を目指すそう。山田会長(77)は「一潮待った効果は若干あったと感じるが、県にアドバイスを頂きながら皆で漁場の管理に取り組んだ結果がこれでは大変頭が痛い。県からは黒潮が離れて冷たい水が入らなかったことが原因。潜る人からは貝も少なくイガミもやせているという話を聞いている。自然相手のことなのでどうしようもないが、去年に続いての不漁なので来年こそは状況が変わるのを祈るばかりだ」など状況を憂いながら初漁に臨んでいた。

 今期の全体終了は2㌧に届くかどうか、と山田会長は厳しい状況を見込んでいる。

(2020年4月11日付紙面より)

ヒジキの収穫に励む組合員=9日、串本町姫の磯場
2020年04月11日
47 マスク不足解消へ取り組み進む
 全ての児童生徒に配布  (紀宝町 )

 新型コロナウイルスの影響で全国的にマスク不足が深刻化する中、紀宝町では手作りマスクの取り組みが進んでいる。町教育委員会では町内各小中学校全ての児童生徒にマスクを配布するなど、普及への広がりを見せている。その取り組みを取材した。

  □     □

■寺子屋分校



 町福祉センターで8日に開かれた寺子屋分校「楽しい手芸教室」では、14人が自分や家族用の布マスクを作って持ち帰った。

 町民から布マスクの作り方を知りたいとの要望が多く寄せられ、植野洋子さんら7人が教えた。参加者は型紙に合わせて布を切り抜き、ミシンで縫っていった。顔の形に沿うよう鼻周りには針金を縫い込み、全国的に品切れが続いているゴムの代わりに長さを調節できるひもで代用した。

 乳幼児を連れた母親も多く参加し、野田美和さんは「社協だよりを見て、実際に作り方を習いたいと思って参加した。手作りの方が温かい感じがするし、キャラクターや車の模様の布で作れば、子どもたちも気に入って着けてくれる気がする」と語った。

 植野さんは4月中、毎週土曜午後1時から、鵜殿の長谷集会所で布マスク教室を開く予定にしている。

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■矢渕中学校



 町立矢渕中学校(竹原巧校長)では家庭科の授業を活用し、9日に1年生74人、10日に2年生77人、3年生86人がマスク作りに取り組んだ。

 マスクを作ることで、感染予防に対する意識を高め、作り方を理解することでマスク不足に対応することが狙い。教職員2人が企画し、各クラスの担任、副担任が作り方を学び、生徒に教えた。

 1年生は中学校生活の授業初日に取り組んだ。生徒は型紙に合わせて用意した布を表と裏の2枚に切り、重ね合わせて縫い込んだ。アイロンで形を整え、最後にゴムひもを付けて完成した。マスクは手洗いして何度でも使えるという。

 竹原校長は「新型コロナウイルスは飛散に注意が必要なため、少しでも感染防止になればとの思いでマスク作りを授業に取り入れた」と話していた。

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■マスク配布



 同町は新型コロナウイルスの感染を予防するため9日、町内各小中学校の全児童生徒1人につきマスク10枚を配布した。配布数は町内5小学校と2中学校を合わせて781人分の7810枚。品不足が続いているため、町が防災用に備蓄していた2万5000枚を取り崩した。

 町立鵜殿小学校(前田幸利校長、児童232人)では、新元明生特別参与からマスクを受け取った前田校長が「ありがたい。保護者も手に入らず、困っている子どももいたので、助かった」と喜び、感謝した。

 町では3月の卒業式前と今月の入学式前にも、各学校や町施設に消毒液を配布するなど感染防止に取り組んでいる。新元特別参与は今後の見通しについて、「どちらも入手困難な状況にある。どれだけ調達できるか。いろいろなネットワークを活用して努力したい」と述べた。

(2020年4月11日付紙面より)

マスクを作る参加者たち=8日、紀宝町福祉センター
布を縫い合わせる1年生=9日、紀宝町立矢渕中学校
新元明生特別参与(右)から前田幸利校長にマスクを伝達=9日、紀宝町立鵜殿小学校
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