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2017年08月31日
1 文化複合施設を観光拠点に 観光協会が市長に要望書提出 (新宮市)

 新宮市観光協会は29日、平成32年度完成を目指している文化複合施設を、建設予定地から出土した遺跡を生かした観光拠点として整備することを求める要望書を田岡実千年市長に提出した。田岡市長は「重要な遺構が次々と出土する中、遺構はそのまま残すべきと思っております。建てる場所は制約されますが、なるべく要望を取り入れるべく研究していきたい」と回答した。

 要望活動には丹羽生会長、外濵道明副会長、森本祐司専務理事、提案者の隅地洋さんの4人が参加。要望書では、建設予定地の旧丹鶴小学校跡地は、熊野速玉大社、神倉神社、新宮城跡、阿須賀神社などをつなぐ「重要な歴史的結節点」であると説明。熊野学センターの建設を見送り、文化ホールと図書館の2棟案に落ち着いた現在の計画では、「観光交流の人口の増加=地域経済の活性化」の視点が抜け落ちていると指摘している。

 丹羽会長は、時間や予算の制約があることは理解しているとした上で、「中心市街地の疲弊が顕著になる中、地域活性化のためにも、市民が本当に望む施設計画を推進してほしい」と訴えた。

 隅地さんは建設計画の基本理念の一つは「新しい歴史文化を紡ぐ文化観光拠点」であると述べ、「せっかく観光客が来ているのに、ゆっくり休め、情報を得る場所がないと聞く。文化複合施設を市内の観光地をつなぐ拠点とし、日帰り客を宿泊につなげないとお金を落としてもらえない。今こそ行政が主導して学習効果を発揮し、知恵をしぼり出し、関係団体が一体となってプロジェクトを組んで、より良い文化複合施設の代案づくりを目指すべき」。

 森本専務理事は「現状を見ると、観光交流人口は置き去りにされている感がある。遺跡は新宮のポジションが重要であることをクローズアップしている。あらためて考えていただきたい」。

 丹羽会長は「新宮は熊野三山の中で一番観光体制が遅れている」と述べ、縄文時代から明治時代までの各年代から出土している珍しい遺跡を生かした観光拠点が整備できれば「熊野の都として復活できる」と訴えた。

 同席した楠本秀一教育長は「おっしゃる通りだと思います。長く滞在してもらう受け皿として図書館の担う役割は大きい」と述べた。要望書は屋敷満雄市議会議長にも提出した。

(2017年8月31日付紙面より)

田岡実千年市長(左)に要望書を提出する丹羽生会長=29日、新宮市役所
2017年08月31日
2 熊野川の河川事業
 改修期成同盟会で国が説明  (新宮市 )

 熊野川改修促進期成同盟会(会長・田岡実千年新宮市長)の通常総会が29日、新宮市井の沢の新宮ユーアイホテルであり、本年度事業計画など5議案を承認した。総会終了後に国土交通省近畿地方整備局紀南河川国道事務所の冠雅之副所長が熊野川の河川事業について説明した。

 2011(平成23)年9月の紀伊半島大水害では、国直轄区間(河口から5㌔)の熊野川本川7カ所で堤防から越水し、支川の相野谷川では輪中堤から水があふれ、一部の輪中堤が転倒した。直轄区間では、新宮市で2301戸(床上1293戸、床下1008戸)、紀宝町で1021戸(床上869戸、床下152戸)の浸水被害があった。

 水害後に国が直轄区間で実施していた河道掘削、築堤などの熊野川激甚災害対策特別緊急事業(激特事業)は昨年度終了。本年度から引き続き5年間の緊急対策事業で90万平方㍍の河道掘削を実施している。事業費は約34億円。

 冠副所長は、激特事業で掘削した土砂215万立方㍍のうち約60万平方㍍は七里御浜の海岸浸食対策として搬出したことや、紀宝町成川では本年度、竜光寺樋門の耐震対策工事を実施することなどを紹介した。

 熊野川は延長183㌔、流域面積2360㌔平方㍍。管理者が国、和歌山県、三重県、奈良県と混在していることから、新宮市などは大水害後の土砂撤去などがスムーズに進んでいないとし、国直轄区間を宮井地点まで約20㌔延長することを要望している。

 同会は1981(昭和56)年11月設立。会員は新宮市と紀宝町の首長や議員。国直轄区間河川の整備工事推進を目的に要望活動などを展開している。

(2017年8月31日付紙面より)

熊野川改修促進期成同盟会の総会=29日、新宮市井の沢
2017年08月31日
3 勝浦港に太鼓と掛け声
 櫂伝馬の練習スタート  (勝浦八幡神社例大祭へ向け )

 那智勝浦町の勝浦八幡神社(髙橋正樹宮司)例大祭へ向け、櫂(かい)伝馬保存会(濱口起年会長)の中学生の練習が28日夜、勝浦港で始まった。

 櫂伝馬船は全長約9㍍、幅は広い部分で約1・6㍍の木製の舟。祭り本番は、色とりどりのささ飾りを立てて港をこぎ回り、海上神事ではみこしを引き合うなど重要な役割を果たす。大人の愛友会、商工会の2隻に加え、中学生が乗り込む櫂伝馬保存会の3隻の計5隻が祭りに奉仕する。

 午後7時に中学1年生が乗る「赤舟」、2年生の「白舟」、3年生の「黄舟」が勝浦港の船だまりを出発。太鼓のリズムに合わせて力強く港内をこぎ回った。この日、黄舟で練習をした小阪嚴護さん(15)は「今日一日で(手に)まめが10個できましたが、今年で最後の参加なので精いっぱい頑張ります」と意欲を見せた。

 子どもが少なく人数を集めることが年々困難になっている中、練習を見守った副会長の立木憲さん(59)は「赤舟の1年生がどうにかそろったのでほっとしたところ。今後1隻1学年は難しくなってくると思う。今年も無事に祭りを渡せるよう頑張りたい」と話していた。

(2017年8月31日付紙面より)

初日の練習を終え後片付けをする黄舟の中学生=28日夜、那智勝浦町勝浦
2017年08月31日
4 全国入賞経験者に教わる 小中学生対象講習会 (串本町テニス協会)

 串本町テニス協会(中地孝行会長)は26日、同町総合運動公園テニスコートで「ヨネックス小・中学生講習会」を開き選手54人に全国大会入賞経験者から直接指導を受ける機会を提供した。

 この講習会は、串本ジュニアソフトテニスクラブと関係の深い田辺市のスポーツ店から紹介され、貴重な機会だと喜んで申し込んだことにより実現。全国大会入賞経験を持つヨネックス株式会社大阪支店の川口純吾さんと杉野優也さんが講師となり直接指導した。

 参加した小中学生の内訳は同クラブの小学生25人と串本西中、大島中、串本中のソフトテニス部部員29人。リード役として同クラブ出身の高校生選手も講習に参加した。

 両講師は序盤にウオーミングアップ、中盤以降はストロークやボレー、サーブなど基本となる技術を中心に指導。体の軸を動かしながら打つことやインパクト時のイメージをしっかり持つことなどを実践練習で経験させ、技術向上を後押しした。参加者の指導陣もつぶさに両講師の指導術を見学し、積極的に狙いを尋ね探るなどした。

 参加者の一人、齋藤ひなさん(串本中2年)は「ラケットの握り方や打ち終わった後の面の位置が今までの自分のやり方と違っていて、そこを直してもらって力強い球を打てるようになった。腰を使うと力強い球が打てることも改めて確認できたので、今後の練習に生かしたい。このような機会があったらまた参加したい」とコメント。

 両講師によると、現代のソフトテニス競技にも前・後衛があるが、どちらの選手も両方をこなさないと勝てない時代に差し掛かっている。そのため講習では、前後衛問わず全般の技術に触れる指導を意識しているという。

 今回の指導に対し杉野さんは「一度にたくさんのことは覚えられないので、今日は何か一つでいいので持ち帰りしっかりとできるようになってほしい」、川口さんは「体をとにかく使って打つことを覚えれば、いろんなプレーがしやすくなる。そのあたりを今日の講習で教えたい」と込めた思いを語った。

(2017年8月31日付紙面より)

両講師指導の下でストロークの練習に励む小中学生ら=26日、串本町サンゴ台
2017年08月31日
5 村下健太さん(Aクラス)、須川慶一さん(Bクラス)が優勝
 那智勝浦ゴルフ倶楽部8月度月例杯  
2017年08月31日
6 2ペアが西日本大会へ 小学生ソフトテニス選手権、川崎・山口組(井田若草)と双子の﨑組(熊野) 
2017年08月31日
7 男子は田辺工業、女子は熊野が優勝
 秋季紀南バレーリーグ  
2017年08月31日
8 知事と御浜町長が対談  近畿自動車道紀勢線事業化強く要望  
2017年08月31日
9 楽しく笑顔で上演 新宮市で「おはなしぽけっと」初公演 
2017年08月31日
10 大社ゆかりの武術を奉納 熊野本宮大社で九鬼神流顯彰會が演武 
2017年08月31日
11 関西学生リーグを前に 同志社大学卓球部が那智勝浦町で合宿 
2017年08月31日
12 アメリカの道場で指導  合気道熊野塾、田坂師範部長  (新宮市 )
2017年08月31日
13 会員たちが熱戦 新宮市、ゆうゆうクラブが囲碁・将棋大会 
2017年08月31日
14 43回目の供養会  勝浦四区で供養盆踊り  
2017年08月31日
15 8橋の修繕設計予算を承認 串本町議会、サンゴ台中央線契約も可決 
2017年08月31日
16 ボディーペインティング楽しむ 三尾川保育所、職場体験の中学生も 
2017年08月31日
17 ボウズハゼの滝越えに注目 古座川町小川の滝の拝で自然観察会 
2017年08月31日
18 調べた魅力を地域にPR 南紀熊野ジオパーク、こどもスクール公開発表 
2017年08月31日
19 地域の伝統をつないで  六地蔵まつりとキャンドルナイト  
2017年08月31日
20 メリケンムグラ  新宮市熊野川町で  
2017年08月31日
21 お悔やみ情報
  
2017年08月30日
22 「美しい熊野川」 最優秀賞に山際實さん (新宮市観光フォトコン)

 新宮市観光フォトコンテストの表彰式が29日、市人権教育センターであり、『美しい熊野川』=写真=で3年連続の最優秀賞を獲得した新宮市新宮の山際實さん(76)=理容業=らに賞状と記念品が贈呈された。山際さんは「たまたまです。運が良かった」と喜んだ。

 新宮市観光カレンダー製作実行委員会が主催で毎年開催しているコンテスト。今年で6回目。入選した作品28点は、観光カレンダーやパンフレットなどとして活用するほか、30日から11月下旬まで、市役所1階ギャラリーに展示される。入選作品13点で製作するカレンダーは10月中の完成を目指している。

 今年のコンテストのテーマは「歴史と文化のまち、しんぐう」。県内外の42人から、新宮城跡、熊野速玉大社、神倉神社、徐福公園などの作品168点の応募があった。

 山際さんの作品は昨年11月の午前8時ごろ、釣鐘石と骨嶋の間の熊野川を上流に向かう1隻の川舟を撮影している。青空の下、深い緑の山々には霧がかかり、舟の波紋が清流に広がっている。「たまたま通りかかった時に撮りました。最優秀賞は何度取ってもうれしいです。いつもこんな熊野川であってほしいという思いを込めました」と話していた。

 入選者たちに賞状を渡した実行委員会の森本祐司委員長は「新宮は写真熱が高いエリアだと思います。人口3万人の地方都市ですが、新宮高校からは和田久士、鈴木理策と写真界の芥川賞とも呼ばれる木村伊兵衛賞を2人も輩出している、と外の人たちに自慢しています。これからも感動する写真を撮っていただき、来年もコンテストに応募してもらいたい」。

 審査員を務めた田岡実千年市長は「新宮に写真愛好家が多い要因の一つは豊かな自然が多く残されていることだと思います。コンテストのたびに違う作品を見て、あらためて新宮には自然、歴史、文化があると感じます」などと講評した。

(2017年8月30日付紙面より)

2017年08月30日
23 200人の観客を魅了
 濱口祐自さんが奉納演奏  (熊野那智大社 )

 創建1700年を祝い奉納行事が続く那智勝浦町の熊野那智大社(男成洋三宮司)で26日夜、ギタリスト濱口祐自さん(62)による奉納演奏があった。午後6時に濱口さんや関係者が正式参拝。ご神木の那智の大クスが美しくライトアップされ、森厳な境内にギターの音色が響いた。約200人の観客が多彩な演奏と軽快なトークに聞き入った。

 この日は、同町の櫂伝馬保存会の濱口起年会長と立木憲さん(59)ら10人が照明や音楽機材のセッティングを務めた。入念なリハーサルの後、オリジナル曲をはじめ、ミシシッピーブルースやエリック・サティの名曲グノシエンヌ1番など十数曲を演奏。合間に映画007シリーズ(1967年公開)のロケ地になった同大社のエピソードなども紹介した。

 奉納の後、感謝状を手渡した男成宮司は「さまざまな曲の演奏に改めて感心しました。素晴らしかった」と喜び、濱口さんは「感無量。励みになりました。この場の演奏に恥じない活動をしていきます」と話していた。

 次回地元での活動は10月7日(土)、同町勝浦港での船上ライブを予定している。

(2017年8月30日付紙面より)

満員となり臨時席を追加=26日夜、那智勝浦町の熊野那智大社
2017年08月30日
24 郷土愛と米の大切さ学ぶ
 水害復興の田で中学生ら稲刈り  (新宮市熊野川町 )

 近畿大学附属新宮中学校(川合廣征校長)の1年生59人は28日、新宮市熊野川町の三津ノ地区の田んぼで稲刈りを体験した。ふるさと教育の一環で昨年に続き2回目の取り組み。生徒らはみつの地域活性化協議会(下阪殖保会長)メンバーらに教わりながら、鎌を手に金色の稲穂を刈り取った。

 市の教育目標である「郷土へのほこりと愛着を育む教育の充実」を目的に、地元農家と協力した体験を通して地元への愛着を深めようと実施した。作業体験、脱穀や乾燥などを見学することで農家の人たちへの感謝の気持ちと米を大切にする心を養う。

 田んぼは下阪会長のもので、2011年の紀伊半島大水害で浸水被害を受けた地域にある。当時50㌶ほどあった水田には土砂が流れ込み、うち約40㌶が復旧。休耕田の一部はヒマワリを植えるなど観光資源としても活用し、約30㌶を水田として使用している。地域活性化に向けて積極的に取り組み、復興に向けて頑張る地域の姿を生徒らに伝える狙いもある。

 下阪会長は「イネも大きくなり、実もできている。頑張って刈って、体験してください。無理せず楽しくやってくれればご飯も楽しくいただけると思う」と生徒らに呼び掛け、生徒を代表し山本皓大君が「貴重な体験をさせていただきありがとうございます。全てのお米を無駄にしないよう頑張ります」とあいさつ。

 杉尾綾香さん(12)は「小学校の時にもやっていたのでできると思っていましたが、意外と難しかった。思っていたより大変で、昔の人はすごいと思いました。自分たちが植えたイネが農家の人のおかげで育ったことがすごくうれしい」と話していた。

 川合校長は「生徒たちも喜んで生き生きと取り組んでいていいと思います。田植えや稲刈りを経験し、農業の大変さ、食べ物の大切さに気付いてくれれば」。

 下阪さんは「子どもたちはかわいい。4月の田植えの時に比べ背丈がだいぶ違い、大きくなったように感じる。成長をみて、感動します。体験を通じ、米の大切さを分かってくれれば」と話していた。収穫した米は協議会が作成する「近中米」のシールを貼り、9月17日(日)正午から同校文化祭の近大新宮祭で販売する予定。

(2017年8月30日付紙面より)

鎌を使って丁寧に作業する生徒ら=28日、新宮市熊野川町
2017年08月30日
25 家族連れらでにぎわう
 古座川夏まつり「川の家」  (古座川町 )

 古座川町相瀬にある一枚岩前で27日、イベント「古座川夏まつり『川の家』2017」があり夏休み最後の日曜日を過ごす家族連れらの来場でにぎわった。

 このイベントは一枚岩守り犬夏まつり実行委員会と川の家実行委員会が共催。前年度まで別々に開いていた夏の2大イベントを合わせた初の試みで、一枚岩の壁面に「守り犬の影(対岸にある犬鳴岩の影)」が出現する時期(4月中旬と8月下旬の年2回)に合わせて準備を進めてきた。

 会場には地域自慢の味覚をPRする物品販売「K―1グランプリ」の出店が並び、来場者は興味に応じて自由購入し気に入ったメニューに投票。今回は計12品目が投票対象とされ、スイーツ部門ではもりとよ商店のふうわり氷、グルメ部門では鳥獣食肉処理加工施設関係グループ「山の光工房」の「いのししカレーパン」がグランプリに輝いた。

 イベント本部では石絵コンテストの参加者を随時受け付け。今年は43作品が出品され、串本町出雲の野村行誠君(出雲小6年)の作品が最優秀賞「守り犬賞」、新宮市のくりもとれいなさんの作品が「瀧之拝太郎賞」、古座川町のなすあさみさんの作品が「ウナギ賞」に選ばれた。

 当日は好天に恵まれ、水浴を楽しむ家族連れもある中、開場と同時に配布した整理券と引き換えで乳幼児対象のアユのつかみ取り(簡易プール使用)や小学生以上対象のアユとウナギのつかみ取り(古座川使用)が行われ、計500匹のアユと25匹のウナギを追う挑戦も活気を見せた。午前11時に始まった宝探しは一時間とかからずに全て見つかる盛況。午後3時には町内の小学1~3年生有志7人らによる古座川民話朗読劇があり、一枚岩に伝わる民話を影絵やシーンの体現も織り交ぜ楽しく紹介した。

 上記入賞者の表彰や菓子まきを経ていよいよフィナーレの鑑賞会。好機直前に日差しが弱まりひやりとする瞬間もあったが、無事『守り犬の影』が出現し、一同で見届けて終了となった。

町内若手の奮起に期待



 特に多くの利用を集めた物品販売やアユのつかみ取りは川の家実行委員会由来の企画。6時間にわたった今回のイベントでは全般でMCを務めた森武志さんを始めとして町内の若手多数が運営の中軸を担った。

 同コンテストの審査委員や同グランプリのプレゼンターを務めた西前啓市町長は「今回は若い皆さんがイベントを主導してくれた。このように盛り上げていただくことで、まちは活性化すると期待するし、われわれ行政も負けないよう側面からバックアップをしていきたいと思う」と喜び、運営各位の尽力をたたえた。

(2017年8月30日付紙面より)

アユやウナギのつかみ取りに挑戦する子どもら=27日、古座川町相瀬
イベント終盤で出現した守り犬の影を鑑賞
2017年08月30日
26 15チームが覇を競う 熊野ベースボールフェスタ中学軟式野球 (木本・阿田和連合と尾鷲が決勝へ)
2017年08月30日
27 荒木丞訓君が5位入賞
 和道流空手道連盟全国大会で  
2017年08月30日
28 第1回大会は串本が優勝
 小学生バレーボール「JAみくまの杯」  
2017年08月30日
29 居場所づくりや地域交流 新宮市千穂できっちん・クローバー 
2017年08月30日
30 水遊び大好き  井関保育所でプール参観  (那智勝浦町 )
2017年08月30日
31 「八咫の火祭り」盛大に  熊野本宮大社大斎原  
2017年08月30日
32 川の流れの変化楽しむ  北山川でラフティング大会  (北山村 )
2017年08月30日
33 褒めて育てるしつけ 串本町、あったカフェが講演会 
2017年08月30日
34 勤労観高める経験を積む  明神中2年生が職場体験  (古座川町 )
2017年08月30日
35 全国大会入賞を町長に報告 串本町消防本部、ほふく救出チームの3人 
2017年08月30日
36 TOUR・de・熊野フォトコンテスト②   
2017年08月30日
37 タカサゴユリ  高田の道路沿いで  
2017年08月30日
38 お悔やみ情報
  
2017年08月26日
39 津波避難所の築山完成
 9月24日の見学会後、開放  (新宮市 )

 新宮市が津波一時避難所として同市蓬莱1丁目の旧王子製紙跡地で整備を進めていた築山が完成した。9月24日(日)午前8時30分から地域住民らを対象に見学会を開き、その後、供用を開始する予定だ。

 熊野川河口部に位置する土地は、市が2013年12月4日付で「王子ホールディングス株式会社」(本社・東京都中央区)から譲り受けた約3万2277平方㍍の一部。全体の面積は約1万8000平方㍍で、中心付近に縦約80㍍、横約60㍍、高さ6・1㍍の楕円(だえん)形の築山を造成した。上部の面積は約630平方㍍あり、約1260人が避難できる。

 紀伊半島大水害後に国が熊野川河口部で実施した掘削工事で採取した砂利を約1万2000立方㍍使用し、表面に土をかぶせ芝生を敷いた。築山への入口は5カ所で、頂上へ登るスロープは2カ所設置している。事業費は市が約7500万円、国が約4500万円の計約1億2000万円となる見込み。

 市役所で24日に開かれた市議会総務建設委員会で並河哲次委員は、地域住民から築山の強度に心配の声が挙がっていると指摘。田坂豊・建設農林部長は「安全性は確保されていると思っている」と答えた。久保智敬委員が管理する部署について質問し、工藤英二・都市建設課長補佐は、築山が防災対策課、周囲は協議中と回答した。

 南海トラフ巨大地震での浸水深が0・5㍍と予想されている土地。地盤は海抜約7㍍で、築山上は海抜約13㍍になる。残りの土地の活用方法について田岡実千年市長は「白紙の状態。地域住民の意見を聴きながら活用法を考えていきたい」と述べた。

(2017年8月26日付紙面より)

津波一時避難所となる築山=24日、新宮市蓬莱
2017年08月26日
40 新宮高校が関西で銀賞 「自分たちの演奏ができた」 (吹奏楽コンクール)

 新宮市神倉の県立新宮高校(畑伸憲校長)吹奏楽部(亀谷覚史顧問)は21日、兵庫県の姫路文化センターで開催された第67回関西吹奏楽コンクール高等学校の部小編成で銀賞を受賞した。

 新宮高校はジンベエザメや海をイメージした曲『リンコドンティプス―蒼き海の守り神―』で、小編成26人で出場した。同部は県吹奏楽コンクールで4年連続の金賞を受賞し、3年ぶりの関西コンクール出場権を獲得した。2014年の関西コンクール出場時の結果は銅賞だった。

 立溝まい・前部長は「金賞を目指していたので悔しかったです。関西では県で出し切れなかった100%の力を出し切りたいと話していました。それは無理でしたが、練習を超えるくらい楽しい演奏ができました」。

 3年間を振り返り「しんどいこともいっぱいあったけれど、コンクールでやっと結果を出せたり、コンサートをいっぱいさせてもらい、いい経験ができました。吹奏楽をやってきて良かったと思っています」と話した。

 新たに部長を務める磯﨑美和さんは「金賞を目指して頑張ってきたのでちょっと悔しかったですが、関西では自分たちの演奏ができて良かったと思いました」。「まい先輩のようにしっかりとできるか不安もありますが、歴代の先輩や部長から伝統を受け継ぎ、新宮高校吹奏楽部としてたくさん活動できれば」と今後の意気込みを語った。

 亀谷顧問は「生徒が大きく成長してくれたことが賞よりもうれしいです。関西大会までに自分たちの音楽を発信したいという思いを発揮できたことがうれしかった。彼女らの演奏はインパクトがあり、最高得点を付けてくれた審査委員の人もいました。課題もありますが客席の空気感も良かったと聞いています。金賞には届きませんでしたが、会場で聞いている人の琴線に触れる演奏ができたと思います」と話していた。

(2017年8月26日付紙面より)

関西大会に出場した吹奏楽部の皆さん=24日、新宮市神倉の県立新宮高校
2017年08月26日
41 和歌山工専学生ら立ち会う
 第3回MH賦存状況調査  (和歌山県 )

 県の本年度第3回メタンハイドレート(MH)賦存状況調査が24日、串本港を拠点にして行われた。第1、2回同様、すでに確認しているメタンプルームと見られる気泡密集帯のデータ収集が目的で、今回は和歌山工業高等専門学校の岸本昇教授と専攻科の学生2人も観測作業に立ち会った。

 この調査は、国家規模のMH開発誘致を目的として平成24年度から継続実施。東京海洋大学の青山千春准教授監修の下で同研究所が選定した海域を県漁業調査船「きのくに」の高性能魚群探知機(計量ソナー)で観測し、得られたデータの解析と考察を㈱独立総合研究所に委託して得られた成果を材料にして国への働き掛けを重ねている。

 本年度は6回の調査を行う計画で、メタンプルームと見られる気泡密集帯の経年変化を見るために同一海域(潮岬の南約20㌔にある水深1600~1700㍍の海底)の観測を重ねている。

 和工専は平成27年度に日本科学技術振興財団「エネルギー教育モデル校事業」の指定を受け、将来のエネルギー開発を適切に判断し行動する人材の育成に力を入れている。岸本教授によると、同調査への立ち会いは学生が新エネルギー源の一つとしてMHに関心を持ち将来のエネルギー研究に役立てる目的で計画し、県産業技術政策課に協力を求め第2回調査から立ち会っているという。

 今回乗船した専攻科1年の嶋田大海さん(21)はMHを研究のテーマにしているそうで、第2、3回と続けて立ち会い「MHは身近なところにあるという認識が深まった。陸上で採掘できるロシアやカナダと違い、日本は海上。いろいろな技術を組み合わせることによって採掘は可能になるのかなと感じている」とコメント。

 同科2年の土田裕介さん(22)はMH開発が実現するかどうかを検討したくて今回の調査に立ち会ったそうで「何度も同じところで反応が出るのを見て、MHは空想のものではないという実感を得た。MHがどう検討されているかというプロセスを肌で感じるいい機会になった」と印象を語り、それぞれに考察を深める成果を得ていた。

 同課によると残る第4、5回調査は8月28~31日中、第6回は11月末ごろに行う予定。同日現在で同研究所から新たな海域の調査指示はなく、定点観測が続くという。

(2017年8月26日付紙面より)

魚群探知機のモニター越しに観測作業を見守る和工専の学生ら(県産業技術政策課提供)
2017年08月26日
42 外装工事ほぼ終わる
 新町立温泉病院  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町天満で建設中の新町立温泉病院で外壁の塗装工事が終わった24日、主要な足場が外され病院の外観が見えた=写真。2階屋上の防水工事が終われば、外装工事はほぼ終了で、今後はキャノピー(出入口の屋根)と南側の外構、内装などの工事を進める。職員住宅棟の工事は9月中に終了予定。

 工事の進行状況は完了までの58%で年内完成を目指し10月末には84%の見込み。町はスケジュール表を工事が行われている朝日区内に回覧で配布し、住民に細かく日程を通知している。

 同町建設課主幹の畑下靖さんは「近隣住民の皆さまのご理解とご協力のおかげで順調に進んでおります。8月は台風も1度だけだったので助かりました。作業員の方も猛暑の中、頑張って作業してくれています」と感謝していた。

(2017年8月26日付紙面より)


2017年08月26日
43 熊野HPが優勝 第123回職場対抗ボウリング大会 
2017年08月26日
44 串本古座が三回戦へ
 県下高校野球新人戦  
2017年08月26日
45 伝統の炎で山燃える 那智勝浦町、金剛寺で「二河の火祭り」 
2017年08月26日
46 24日、新宮で37・5度  全国3位の気温  
2017年08月26日
47 去る夏を惜しむ  円満地公園、来月3日にプールじまい  (那智勝浦町 )
2017年08月26日
48 水道料や旧職訓の今後  新宮市議会総務建設委員会  
2017年08月26日
49 楽しく英語で遊ぼう  勝浦認定こども園で初の教室  
2017年08月26日
50 真夏に雪景色観賞 那智勝浦町、スノードーム作り体験 
2017年08月26日
51 自転車の鍵を掛けよう  近大新宮高校生徒らが啓発  (新宮市 )
2017年08月26日
52 民話朗読劇稽古総仕上げ 古座川町、27日のイベント内で上演 
2017年08月26日
53 高瀬会利用者に接して学ぶ  明神中3年生の福祉体験  (古座川町 )
2017年08月26日
54 ウナズキギボウシ  熊野川町の岩場で  
2017年08月25日
55 復活中の道の駅
 本年度中に川舟センター完成  (紀伊半島大水害から6年 )

 2011年9月の紀伊半島大水害で壊滅的な被害を受けた新宮市熊野川町田長の道の駅「瀞峡街道熊野川」。本年度中に完成予定の熊野川川舟センターが復活すれば、ほぼ元の姿に戻る。

 新宮市街地から熊野川町域への玄関口に立地する道の駅は、熊野川の流れを見下ろす駐車場とトイレ、川舟センター事務所、熊野川物産販売所「かあちゃんの店」などがあり、地域交流の場として多くのドライバーや市民に親しまれていたが、水害で全壊した。

 水害直後、関係機関は一度浸水した土地への再建を躊躇(ちゅうちょ)していたが、地域住民らの要望を受け、1年6カ月後の13年3月にトイレを復旧。「かあちゃんの店」は約11カ月後にプレハブの仮店舗で復活し、3年5カ月の15年3月に木造の施設で本格再開した。

 川舟センターは事務所だけでなく、送迎バス1台、軽トラック1台、ライフジャケット160着などが流失。顧客リストなどの書類も流された。当時、川舟センター長を務めていた品田顕二郎さん(71)は水害から3日後に現場を訪れ、惨状に声が出なかったという。川舟6隻は安全な場所へ移動させていたことから無事だったが、熊野川は流木や落石で形状が変わり、当初再開の見込みは立たなかった。

 川舟センターは事務所を現在の熊野川総合開発センター1階に移転し、約7カ月後に運航を再開したものの、乗船場の道の駅までは距離があり、職員が乗客たちを車で送迎している。

 川の参詣道として世界遺産に登録されている「熊野川」を巡る川舟下り事業は05年9月にスタート。最も乗客が多かったのは07年度の5670人。水害で9月から翌年3月末まで休航した11年度が2426人と最も少なく、その後2千人台が続いていた。14年度3243人、15年度3932人と徐々に回復し、昨年度は4127人と水害後、初めて4000人を突破した。

 品田さんは「新しい川舟センターが完成すれば、事務所と乗船場が近くなり、スタッフも仕事がやりやすくなる。飛び込み客も多くなると思う。さらにお客さんが増えていってくれれば」と話した。

(2017年8月25日付紙面より)

現在の道の駅「瀞峡街道熊野川」
水害直後の様子
2017年08月25日
56 たいまつの炎で山赤く
 金剛寺の「二河の火祭り」  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町二河の金剛寺で23日夜、伝統の荒供養「二河の火祭り」が営まれた。同火祭りの保存会(大江政典会長)の会員15人が投げたたいまつが、寺の裏山を赤く染め上げた。

 この荒供養は、室町時代の1510(永正7)年から続けられているとされ、二橋青年会が保存会を組織し、地区住民とともに代々守り続けている。

 会員らは、本堂前で種火を分け合い、たいまつに火を付けて裏山を目指して疾走。目神八幡の小社を経由して宝篋印塔(ほうきょういんとう)前に着くと、針金でつながった2組のたいまつを勇ましく振り回し、周囲の木々や張り巡らされた架線目がけて投げ上げた。木や架線に引っかかると、観衆から歓声が上がった。

 境内には金魚すくいやかき氷などの夜店も並び、地元の家族連れらでにぎわった。

(2017年8月25日付紙面より)

勇ましくたいまつを投げる会員ら=23日、那智勝浦町の金剛寺
2017年08月25日
57 減点なしで全国大会入賞
 ほふく救出チームが健闘  (串本町消防本部 )

 串本町消防本部(北地稔消防長)のほふく救出チームが23日、宮城県で開かれた第46回全国消防救助技術大会で入賞した。2008(平成20)年度の出場に続き2回目となる好成績で、一報を受けた同本部は歓喜に沸きかえっている。

 この大会は、消防救助活動に不可欠な体力、精神力、技術力を培うとともに、競い学ぶことを通して他の模範となる隊員を育成し消防に寄せられる期待に力強く応えることを目的にして年1回実施。本年度は全国消防協会と仙台市が主催になり、「結―感謝そして未来へ―」をスローガンとして掲げて陸上、水上合わせて8種目を開設して全国各地の予選を勝ち抜いた隊員約1000人の挑戦を受け入れた。

 同本部ほふく救出チームのメンバーは、岡地光介消防士・田代和之消防士・川端凌消防士の3人。県予選で9年ぶりの優勝を果たして同大会に進出した。ほふく救出の部には計52チームが出場し、同チームは8組目で挑戦。所要タイム48秒1、減点なしの成績で入賞した。

 本年度は52チーム中40チームが入賞し、入賞チームの所要タイム平均は43秒2。最速は埼玉西部消防局のチームが出した35秒8だった。串本町消防本部チームの3人にとっては初の全国大会で、順位よりもまず着実に入賞を目標にして臨んだそうで、40チーム中34番目の所要タイムとなった。

(2017年8月25日付紙面より)

串本町消防本部ほふく救出チーム(左から田代和之消防士、岡地光介消防士、川端凌消防士)=同本部提供
2017年08月25日
58 熊野川直轄区間の延長
 国交省の山田局長に要望  

 世界遺産「熊野川」の管理者が和歌山県、三重県、国と混在しているため紀伊半島大水害後の堆積土砂撤去作業や濁水軽減対策が遅れていると新宮市と紀宝町の首長らが23日、山田邦博・国土交通省水管理国土保全局長に熊野川の国直轄区間延長を求める要望書を提出した。

 要望活動には新宮市の田岡実千年市長と屋敷満雄議長、紀宝町の西田健町長と榎本健治議長ほか、濱口太史和歌山県議、二階俊博自民党幹事長秘書の二階俊樹氏らが参加。同市熊野川町田長の道の駅「瀞峡街道熊野川」の紀伊半島大水害慰霊碑前で手渡した。

 現在の国直轄区間は河口から上流5㌔まで。要望書では北山川と合流する宮井地点(約25㌔)までの延長を求め、国主導による早期取り組みを訴えている。山田局長は「熊野川の問題に皆さまの意識が高いことがよく分かりました」と述べ、関係機関と連携し、対策をより一層進めていくと述べた。

(2017年8月25日付紙面より)

要望書を受け取る山田邦博局長(中)=23日、新宮市熊野川町田長
2017年08月25日
59 食中毒注意報発令  和歌山県全域  
2017年08月25日
60 思い思いにパン作り 新宮市で子ども向け夏休みパン教室 
2017年08月25日
61 進路に向け準備を  新宮高校で夏休み明け集会  
2017年08月25日
62 「商店街あるもの探し」 京都橘大生が那智勝浦町築地を散策 
2017年08月25日
63 熊野川濁水状況を視察  国交省の山田水管理国土保全局長  
2017年08月25日
64 農作業で過疎地とつなぐ 岡谷鋼機が紀宝町浅里地区で稲刈り 
2017年08月25日
65 小学校児童と楽しく交流  太地こども園で夏祭り  
2017年08月25日
66 勤労観高める学び重ねる  西向中と大島中が職場体験  (串本町 )
2017年08月25日
67 お悔やみ情報
  
2017年08月23日
68 基本構想案を市長に答申
 新宮市総合計画審議会  

 新宮市総合計画審議会(会長・足立基浩和歌山大学経済学部教授、委員20人)は22日、第2次新宮市総合計画基本構想案の答申書を諮問した田岡実千年市長に提出した。田岡市長は4回にわたる熱心な議論に感謝し、「総合計画はこれから10年間の市政の根幹で、市内外に発信する大変重要な計画。答申を最大限尊重して9月5日の市議会に提出したい」と述べた。

 基本構想案の目指すべき都市像は「人とまちが輝き、『未来』へつなぐまち 新宮市」。政策目標は▽安心・安全に暮らせるまち▽心豊かな人を育むまち▽共に支え合い幸せ感じるまち▽安定した雇用を生み出すまち▽魅力ある文化がつなぐにぎわいのまち▽健全かつ効率的な行財政運営―の六つ。2027年度末の人口は2万5600人を上回るものとした。

 答申書の提出には足立会長、勢古啓子副会長(仲之町商店街振興組合理事長)、筒井三輝朗委員(新宮市都市計画審議会長)、和平幸勝委員(新宮信用金庫本店営業部長)の4人が出席。足立会長は▽地域力をさらに高め市民がそのことを真に実感できる施策の立案に努める▽斬新な経営感覚を取り入れた行財政運営を推進する▽基本構想の内容を分かりやすく市民に広報する―などに留意することを求めた。

 来年度から10年間の第2次総合計画はまちづくりの最も上位に位置付けられる行政計画。市の将来目指すべき都市像を示す「基本構想」(長期10年)、具体的施策について体系化した「基本計画」(中期5年)、具体的な事業や規模などを示す「実施計画」で構成。2月上旬に「基本計画案」の答申を予定している。

■さまざまな提案



 答申書提出後の意見交換で、足立会長は委員からの意見として、最先端技術の導入、広域連携などに積極的に取り組むことを求めた。

 田岡市長は、特に山間部の買い物難民対策が行政の大きな課題になっていると説明。新宮港への大型客船入港が増えていることから、熊野市から串本町、田辺市本宮町までの範囲で受け入れ体制を準備していると紹介し、「これをきっかけにさらに連携を深めることができれば」と話した。

 勢古副会長は、商店街は高齢化と後継者不足で体力がなくなってきている、和平委員は創業者を増やす環境整備を官民一体となって取り組むべきなどと話した。

 筒井委員は平成32年度完成予定の文化複合施設を活性化の起爆財に、足立会長は増加している空き家や空き店舗の利用しやすい環境づくりを、と提案した。

(2017年8月23日付紙面より)

田岡実千年市長(左)に答申書を提出する足立基浩会長=22日、新宮市役所
2017年08月23日
69 捕鯨テーマに異なる価値観描く
 感謝を込め地元で特別上映会  (太地町 )

 太地町を舞台に捕鯨を巡る世界的な論争をテーマにしたドキュメンタリー映画「おクジラさま ふたつの正義の物語」(佐々木芽生監督)が完成し、撮影に協力した町民らを対象に特別上映会が19日夜、同町の畠尻湾の海岸で開かれた。満天の星の下、映画の出演者らを含む町民約200人がスクリーンに見入っていた。佐々木監督も会場に訪れ、上映後には地元住民らとの対話集会もあった。

 ニューヨーク在住の佐々木さんは、捕鯨に対する賛否をニュートラルな視点から捉えた作品にしようと2010年6月から撮影を開始した。イルカ追い込み漁を否定的に描いた「ザ・コーヴ」を見て「一方的」との印象を受けたことがきっかけという。

 映画にはイルカ漁に携わる住民と反捕鯨団体をはじめ、対立を仲介しようとする団体、捕鯨の賛否に意見する人、中立的な立場の米国人ジャーナリストなどが登場する。佐々木監督は「誰も悪人には描きたくなかった。善悪を決めようとしたとたんに亀裂が生まれる。太地町で起きていることは世界の縮図。欧米が主体のグローバルスタンダードと相いれないローカルの文化が押しつぶされている。対立していても海の環境問題改善については大きな共通点があるはず、そこを認識してほしい」と述べた。

 対話集会では、町民らから「ザ・コーヴがワンサイドで世界に発信され、困り果てていた。両サイドの視点でわれわれの文化を伝えてくれて感謝する」「今後は情報発信もやっていく必要を感じた」などの言葉があった。

 映画は9月9日(土)に東京・ユーロスペースで上映後、大阪、京都、仙台、札幌で順次公開。学校やコミュニティセンターでの上映、世界各国へのデジタル配信を準備している。

(2017年8月23日付紙面より)

スクリーンに見入る人たち=19日夜、太地町の畠尻湾
佐々木芽生監督
2017年08月23日
70 大地の特色を探り発表
 第1回こどもスクール  (南紀熊野ジオパーク )

 南紀熊野ジオパークガイドの会主催のイベント「第1回南紀熊野ジオパークこどもスクールin串本」が21、22の両日、串本町文化センターや県立潮岬青少年の家を拠点にして開かれた。同会初の宿泊型体験プログラムで、御坊市から新宮市の小学5年生から中学1年生まで21人が参加。特色のある地質や地形を見学しながら成り立ちなどを探り、学んだり気付いたりした事柄を地域にPRするなどした。

 同パークのジオサイトを通して子どもが主体的に自然と接し愛着を高める機会として、国立青少年教育振興機構事業「子どもゆめ基金」の助成を受けて計画。前年度に県立潮岬青少年の家を拠点にして開かれた「地震火山こどもサマースクール」の様式を取り入れた内容で、小学5年生~高校3年生を対象にして参加を呼び掛けた。

 初日はコーディネーターの築山省仁さんと仲江孝丸さんらスタッフ、講師の後誠介さん(和歌山大学災害科学教育研究センター客員教授)や参加者同士で自己紹介をし合い、「大きな子ども」(=活動支援スタッフ)を含む3班に分かれて活動を開始。橋杭岩、江田海岸、一枚岩を見学し、県立潮岬青少年の家で同パークを構成する大地の特色や成り立ち、人々の営みを教わるなどした。

 同家泊を経て2日目は班ごとに姫の浜、有田の浜、月野瀬の河原の3カ所に分かれてフィールドワークに臨み、最寄りの施設で地域の話を聞き現地ならではの調理実習にも挑戦。午後は同センターでもろもろの活動から得た情報を班ごとにまとめ、「南紀熊野・大地の魅力PR合戦」と題して公開発表に臨んだ。主体性を引き出す手法として、スタッフが感心する質問や報告をした参加者に都度カードを配り、最多獲得班の参加者には賞品が贈られた。

 見学後の座学で後さんは同パーク内が大きく▽火成岩体▽前弧海盆堆積体▽付加体―の三つで形作られていることを紹介。参加者は食材を使った実験で▽固さの違う岩が水で浸食されるとどうなるか▽固さの違う層に力がかかるとどうなるか―を確かめ、橋杭岩や一枚岩、江田海岸で見た地層の褶曲(しゅうきょく)を形作った大地の営みを想像した。その後は大地に宿る人々の営みをゲスト講師陣らから教わるなど、同パークの考え方の筋道を一通り経験しつつ、主体活動となる2日目の班別フィールドワークや公開発表に向けて気持ちを高めた。

(2017年8月23日付紙面より)

江田海岸に露出した地層の褶曲を観察=21日、串本町江田
京菓子を使った実験で褶曲の原理を確かめる参加者=21日、県立潮岬青少年の家
2017年08月23日
71 24時間体制で警戒
 追い込み漁解禁に備え臨時交番  (太地町 )

 小型鯨類の追い込み網漁が9月1日(金)に始まることを受けて和歌山県警は21日、太地町畠尻湾前に臨時交番を開所した。今年で7年目。来年3月末まで設け、反捕鯨団体の違法行為を24時間体制で監視する。

 反捕鯨団体はこれまでに、無許可で地元漁師の動画を撮影するなどの嫌がらせ行為や、イルカのいけすの網を切るなどの違法行為を働いている。逮捕事案としては、2011年に暴行事件、12年にくじら浜公園にあるモニュメントのもりを折る器物損壊があった。今年1月にも、地元企業が所有するイルカのいけすの網が切断された。

 臨時交番では、安全パトロール班7人が交代で常時2人以上勤務するが、状況に応じて増員する。活動家の多くが女性であることから、このうち2人が女性警官になる。これに加え、情報採証班と遊撃警戒班5人も配備される。

 開所式には約20人が出席した。太地町特別警戒本部長を務める県警警備部の保富速人部長は「臨時交番を設置して以降、反捕鯨活動家の来町が減少するなど効果を上げているが、依然として捕鯨を巡る世界情勢は厳しいものがある。基本方針の徹底による違法行為の未然防止、関係機関との連携の強化と継続、公平忠実な対応の3点を重点に、町民が安心して暮らせるよう一丸となって活動してほしい」と求め、署員に期待を寄せた。

(2017年8月23日付紙面より)

保富速人町特別警戒本部長の訓示を聞く署員ら=21日、太地町
2017年08月23日
72 神倉が準優勝で近畿へ
 第33回C級和歌山県学童軟式野球大会  
2017年08月23日
73 仲間らの声援を背に熱戦
 スポ少剣道交流和歌山大会地方予選  
2017年08月23日
74 浴場が泡だらけ  熊野川温泉さつき  
2017年08月23日
75 基本構想案を最終確認  第4回新宮市総合計画審議会  
2017年08月23日
76 医療の充実やこども園 新宮市議会教育民生委員会で議論 
2017年08月23日
77 地域資源をトップセールス  紀宝町長と青森県藤崎町長  
2017年08月23日
78 訪れやすい事務所に 新宮市社協熊野川ステーションが移転 
2017年08月23日
79 新米の販売始まる 新宮市熊野川町で品質検査 
2017年08月23日
80 491本の当選者決める 串本リリースタンプ会、サマープレゼント抽選会 
2017年08月23日
81 児童13人含む訪問団出発 古座川町、川崎市ふれあい交流事業 
2017年08月23日
82 区民が集まり交流する場に 串本町、上野山こども会初の行事 
2017年08月23日
83 「絆」を胸に歌声  和歌山とスペインの合唱団  
2017年08月23日
84 カンザブロウノキ  神倉神社で白い花  
2017年08月23日
85 お悔やみ情報
  
2017年08月18日
86 雨の中、炎の軌跡
 伝統の「佐野柱松」勇壮に  (新宮市 )

 五穀豊穣(ほうじょう)などを願う伝統行事「佐野柱松」が16日夜、新宮市佐野の新宮港緑地公園であった。スギで作られた御柱(おんばしら)上部に取り付けた籠目掛けて火のついた松明(たいまつ)を投げる勇壮な儀式には、雨の中多くの注目が集まった。

 柱松は戦時中に一時中断。1948年に佐野青年会が再開したものの、資金や人手の不足から59年に再び途絶えていた。93年に現在の佐野柱松実行委員会(瀬古尊夫会長)が祭りを復活させて今回で25周年を迎える。

 一部プログラムを変更し、サニーサイド・ジャズ・オーケストラの演奏、くろしお児童館の子どもたちの創作踊りなどがステージを盛り上げた。新宮市三輪崎出身の小阪芳史さんの氷の彫刻の実演では、名古智美さんのバルーンアートと共演し、火の鳥をイメージした作品を完成させた。25周年記念花火をはじめ約600発の花火が空に大輪の花を咲かせた。

 御柱の籠への松明投げ入れに成功した那智勝浦町宇久井の浦山昌嗣さん(50)には米が贈られた。浦山さんは「何回か参加しています。めっちゃうれしいですね。楽しいですよ。このような祭りは長く続いてほしいです」と喜んでいた。子ども松明投げは三輪崎小5年の植田里希丸君が投げ入れ、「初めて参加しました。うれしいです」と笑顔を見せた。

 瀬古会長は「柱松も今年で25回目を迎えます。柱松が永遠に続いていけますよう、会員一同一生懸命頑張ってまいりますので、ご協力をお願いいたします」とあいさつし、区民や企業、雨の中訪れた人たちに感謝した。

 来賓の田岡実千年市長は地元の活性化につながっており、実行委員会に敬意と感謝を表した。前田道春佐野区長は「催しが1年でも長く続いていくように、皆さま方にお願いしながら協力していきたい。柱松実行委員会員の皆さまに、区民を代表して感謝とお礼を申し上げる」と述べた。

(2017年8月18日付紙面より)

御柱の籠目掛けて松明が投げられた=16日夜、新宮市佐野
2017年08月18日
87 宇井大和選手が市長表敬
 日本代表としての活躍誓う  (新宮市 )

 トルクメニスタンで開かれる第5回アジアインドア&マーシャルアーツゲームズ(9月17~27日)へ日本代表として出場する新宮市出身で早稲田大学2年の宇井大和選手(新宮高校卒)が15日、新宮市役所を訪れ、田岡実千年市長に大会での健闘を誓った。

 宇井選手はレスリング男子グレコローマンスタイル66㌔級で出場。市役所へは同大レスリング部監督の太田拓弥さん、新宮高校レスリング部監督の籔中(やぶ・あたる)教諭とともに訪問した。

 宇井選手は1年時に全日本大学グレコローマン選手権、2年生になった今年4月のJOCジュニアオリンピックカップで優勝したことなどが選考委員会で評価され代表入りを決めた。

 田岡市長は「4月のJOC杯での優勝おめでとうございます。9月のアジア大会、優勝目指して頑張ってほしいと思います。健闘を祈っています」と激励。

 宇井さんは「シニアの大会に日本代表として出場するので恥ずかしい試合はできないと思う。大会に向けて一生懸命練習して、いい結果を残せるようにがんばりたい」と応え、「まだ全日本で優勝できるような選手ではないので、まずは学生の大会で圧倒的に勝てるようになってから、全日本でも勝って五輪に出られるように頑張りたい」と五輪への思いも話した。

 太田監督は宇井選手について「シニアとしては初めての大会。今までよりレベルが上がり、相当厳しい戦いになる。アジアも、韓国、イラン、ソビエト系の国などレベルの高い国が多いので簡単には勝てないが、まず1試合勝って、3位決定戦ぐらいまで進み、試合数を1試合でも多くやって経験を積んでもらいたい」とアジア大会に向けて話した。

(2017年8月18日付紙面より)

田岡実千年市長(左)にアジア大会出場を報告する宇井大和選手。宇井選手の右から太田拓弥早大監督、籔中新宮高校監督=15日、新宮市役所
2017年08月18日
88 カメルーンでの活動を報告
 海外協力隊の小林千華さん  (串本町 )

 青年海外協力隊平成27年度1次隊の隊員として2年間、カメルーン共和国に派遣された同町古座の小林千華さん(27)が17日、田嶋勝正町長に報告した。

 小林さんは70日間の候補生養成を経て平成27年7月に同国へ。ニョン・ソー県初等教育事務所に配属され、2年間の支援をして29年6月末に帰国した。派遣中の目標は、情操教育を理解し自主的に実践する教員を増やすこと。主役は教員で自分はその支援者という考えで一歩下がった姿勢を貫き、1年目は6校、2年目は5校を巡回する形で支援を注いだという。

 この日はJICA国際協力推進員の足立朋美さんや和歌山青年海外協力協会の談儀善弘会長も立ち会う中、小林さんはプレゼンテーション資料を交えて2年間の活動状況を報告した。1年目は「とにかく慣れる。何でも挑戦する」を意識して現場理解に奔走し、2年目は「広めるより深める」を意識。配属先のサポートを得て意欲的な教員を対象にした情操教育リーダー養成講習会を開き研究授業、討議会といった日本の仕組みを伝えたことや、運動会運営ワークショップを通して巡回先の1校、ンガラン小学校が関心を示しカメルーン人自身の自主的実践で実現したことは嬉しい成果だとした。情操教育に役立つ教材冊子をフランス語で自主制作して託したことも、実物を交えて報告した。

 2年間の支援を通して小林さんは▽諦めない▽信じる▽楽しむ―ことの大切さを実感したと振り返り、今後は教職復帰かさらなる国際貢献のいずれかで進みたいと総括。田嶋町長は「報告を受けて充実した2年間を送ったと感じ、カメルーンの皆さんだけでなく小林さん自身も成長したように思う。その貴重な経験を生かすことを期待して、今後も頑張ってほしい」と小林さんの活動をねぎらった。

(2017年8月18日付紙面より)

2年間の活動を報告する小林千華さん(前列左)=17日、串本町役場
2017年08月18日
89 頑張れ、ボウズハゼ
 高田川で岩壁登り  

 「川のアルピニスト」と呼ばれているボウズハゼが新宮市の高田川で群れになって垂直の岩壁を登っている=写真。何度も流されながら上流を目指している。

 関東地方以西の太平洋側から琉球列島に分布するスズキ目ハゼ科の魚。体長は5~10㌢。初夏に産卵し、川で生まれた稚魚は海に下り、次の春に川に帰ってくる。餌を求めて群れで川の流れに逆らって泳いでいく習性がある。

 吸盤状の口と腹びれを巧みに使って、垂直の岩壁でも登ることができる。餌は海ではプランクトン、川ではコケなど。寿命は4~6年で、川の上流などの岸に穴を掘り冬眠する。頭が丸いことからこの名が付いた。

(2017年8月18日付紙面より)


2017年08月18日
90 全国出場報告し健闘誓う
 少林寺拳法南紀熊野スポーツ少年団  
2017年08月18日
91 それぞれの決意を胸に
 全国中学生空手道選手権大会に出場  
2017年08月18日
92 矢渕中吹奏楽部が金賞  県コンクールB編成の部で  (紀宝町 )
2017年08月18日
93 サンタクルーズ市訪問の中学生が出発 7泊の研修で交流深める (新宮市)
2017年08月18日
94 協力して会場をきれいに  柱松実行委員らが片付け  (新宮市 )
2017年08月18日
95 故人しのび手合わす  勝浦・天満地区などで盆行事  
2017年08月18日
96 滝越えに挑むボウズハゼ 古座川町小川の渓流瀑「滝の拝」で 
2017年08月18日
97 イワダレソウ  宇久井の海岸で  
2017年08月18日
98 お悔やみ情報
  
2017年08月12日
99 町の情報発信拠点に
 道の駅たいじオープン  (太地町森浦 )

 太地町森浦で建設が進められていた「道の駅たいじ」が完成し、11日正午にオープンした。古式捕鯨発祥の地である太地町の玄関口として、クジラとともに歩んできた地域の歴史・文化情報を発信し、町の「森浦湾くじらの海計画」と連携した体験型の環境学習にも利用していく。

 道の駅たいじは直轄一体型道の駅として、県内31番目の道の駅として登録された。施設面積は5168平方㍍で、駐車場57台(大型車5、小型車50、身障者用2)を整備。トイレは「日本一きれいなトイレ」をコンセプトに落ち着いた色調を採用。ゆとりある共用スペースを設け、女性用には「パウダーコーナー」を設けている。子ども用、多目的トイレもある。電気自動車(EV)充電器や公衆無線LAN、町内循環バスの停留所も備える。コンシェルジュ(案内係)が常駐し、観光案内や地域の歴史文化の情報を発信する。

 駅長は太地町漁協参事の貝良文さんが務める。駅内には地域産品を販売する直販エリアがあり、地域から個人団体あわせて70人が農水産物や加工品などを出品する。

 クジラや地元で捕れた魚が食べられるレストランがあり、初日はクジラスタミナ丼とマグロ丼がおよそ半額の500円(税込み)で出された。12日から通常メニューが始まり、20日からイルカや地元の魚介類を使った料理も提供する。貝駅長は「直販コーナーでは、ぜひ新鮮なものをお買い求めいただきたい」と呼び掛けている。

 式典で三軒一高町長は「町の玄関口に位置するこの施設は、町の食・観光の大きな起爆剤になると確信している」と完成とオープンを喜んだ。

 太地町民芸保存会によるくじら太鼓が披露され、二階俊博自由民主党幹事長らが出席してテープカットが行われた。

(2017年8月12日付紙面より)

「道の駅たいじ」のテープカットをする関係者ら=11日、太地町森浦
11日正午にオープンした「道の駅たいじ」
2017年08月12日
100 力作168点を審査 新宮市観光フォトコン  

 新宮市観光フォトコンテストの審査会が10日、新宮市福祉センターであった。6人の審査員が県内外の42人から応募があった作品168点を厳正に審査した。最優秀賞などの入賞者は今月下旬に発表する。

 新宮市観光カレンダー製作実行委員会が主催の今年6回目の事業。入賞作品は最優秀賞1点、優秀賞4点、入賞10点、特別賞10点程度で、観光カレンダーやパンフレットなどで活用する。カレンダーは10月中の完成を目指している。

 今年のコンテストのテーマは「歴史と文化のまち、しんぐう」。神倉神社、熊野川、新宮城跡、新宮花火大会、御燈祭り、熊野川、王子ヶ浜などを撮影した写真が出品された。

 審査員を務めたのは実行委員会委員長の森本祐司・市観光協会専務理事、田岡実千年市長、丹羽生・市観光協会長、市展審査員の児嶋毅さんと杉本光朗さん、新宮市商工観光課の勢古口千賀子企画員。テーブルに並んだ応募作品の中で自分が気に入った作品に付箋を付けていった。

 審査委員長を務めた児嶋さんは「どれもレベルが高く、甲乙付け難い。選ぶのが大変です」と話していた。

(2017年8月12日付紙面より)

入選作品を選ぶ審査員たち=10日、新宮市福祉センター
2017年08月12日
101 意識高めて交通事故防止
 交通課ら特別活動始める  (串本警察署 )

 串本警察署(津田健治署長)は10日、夏季特別交通事故防止活動を始めた。この日は出発式を経て、道の駅くしもと橋杭岩で街頭啓発を実施。津田署長は「観光に来て事故を起こしては楽しい思い出も台無しになる。取り締まりを強化するのはそうならないよう緊張感を持ってもらうため。皆さまの安全運転で事故を少しでも減らせるよう努めたい」としている。

 県警交通事故抑止総合対策「ユニバーサル・セーフティ・パッケージ2017」の一環。行楽繁忙期に懸念される交通事故の増加をドライバーらの意識で抑止する試みで、同署は今回「みなSUMMERの力を合わせて交通事故をなくしましょう!」を独自スローガンとして掲げ、啓発や指導取り締まりの強化といった手法で同活動の推進を図るとしている。

 出発式では、東谷潤交通課長ら交通課と地域課の課員15人が津田署長に同活動に従事することを報告。県警配備の大型白バイ「GL1500」を先頭に警察車両を運用し管内の警らにあたった。

 啓発には串本町役場や県交通安全協会串本支部の職員も協力。今回は▽子どもと高齢者の交通事故防止▽飲酒運転根絶▽駐車場での事故防止―に重点を置き、街頭犯罪や特殊詐欺被害の防止を呼び掛ける資材も含めて啓発物資を配るなどした。啓発効果を高めるため、大型白バイとともに県警マスコットキャラクター「きしゅう君」も登場し、往来する家族らの注目集めに貢献した。

 日頃の重点項目にない駐車場での事故防止は、前向き(前進)駐車ではなくバック駐車を促すことで、後進で車を出す時の事故発生を防ぐのが狙い。同署は当面、前向き駐車する車両に指導票「セーフティー・みちびきカード」を配り、バック駐車を心掛けるよう求めるとしている。

 東谷交通課長によると、同署管内では8月に交通事故件数が少ない月の倍になる傾向にあるそう。行楽繁忙に伴う交通量の増加に加え、夏バテや長時間移動に伴う疲れなど事故を誘発する要因が多い月でもあり「だからこそ一件でも事故を減らしたいという思いを持って同活動に臨む」と話した。

(2017年8月12日付紙面より)

大型白バイなどで関心を引き安全運転への関心を促す署員ら=10日、道の駅くしもと橋杭岩
2017年08月12日
102 親子でLED工作楽しむ
 県電気工事工業組合新宮支部  

 「電気使用安全月間」(毎年8月)中の9日、和歌山県電気工事工業組合新宮支部(勝山康文支部長、52社)は新宮市五新の自動車会館でLEDランプを作る「LED親子工作教室」を開き、小学生24人と保護者らが参加した。

 同支部では長年にわたり、学校、保育園、幼稚園などの施設の電気設備の点検や電気器具の清掃を進めてきた。今年は、協議を重ねた結果、電気に関して興味を持ってもらうことなどを目的に、関係各所の協力を得て、工作教室を開催することになった。

 勝山支部長のあいさつの後、講師のパナソニック社(エコソリューションズ社)のキャリア教育コーディネーターの布谷秀嗣さんが、LEDは日本語にすると「発光ダイオード」といい、信号機、自動車のライト、スポーツ施設の大型ビジョンなどで使用されていることや白熱電球との比較などを説明した。

 工作は、土台作り、LED選び、本体作り、飾り付け、和紙張りと五つの行程に分けて行われた。工程ごとに丁寧な説明を受け、親子で協力しながら作業し、完成後はできた作品を持って記念撮影した。

 祖母と参加した三輪崎小学校6年の阪本英士君(11)は「夏休みの工作にと参加しました。作業も簡単で、楽しかったです」と話した。

(2017年8月12日付紙面より)

色合いを確認しながら飾り付ける=9日、新宮市五新の自動車会館
2017年08月12日
103 熊野川河道掘削の効果  台風5号1・5㍍水位低下  
2017年08月12日
104 新鮮な海産物が人気  三輪崎漁港、朝市にぎわう  
2017年08月12日
105 香波書道教室9人が特別賞を受賞 第52回高野山競書大会 
2017年08月12日
106 カヌーなどで自然学ぶ  土と水と緑の学校の子どもら  (新宮市 )
2017年08月12日
107 イオン杯少年野球写真展  20日まで、イオン新宮店  
2017年08月12日
108 アンパンマンこどもくらぶ  JAみくまのが会員募集  
2017年08月12日
109 遊びと絵本「うみねこ」 新宮市、海賊公園敷地内にオープン 
2017年08月12日
110 夏のひとときにぎわう  12日まで、川湯たのしい縁日  (本宮町 )
2017年08月12日
111 計14時間の自習こなす 串本古座高校、1年生対象に学習合宿 
2017年08月12日
112 町産材料で小物入れ作り 古座川町公民館シカ皮クラフト教室 
2017年08月12日
113 豪雨防災の再構築目指す  東牟婁氾濫減災協が発足  
2017年08月12日
114 治療体系を解説し検診促す くしもと町立病院、大腸がん治療院内公開講座 
2017年08月12日
115 お悔やみ情報
  
2017年08月11日
116 大自然を満喫して 土と水と緑の学校開校 (新宮市高田)

 第34回「土と水と緑の学校」(新宮市、アジア協会アジア友の会、新熊野体験研修協会など主催)が9日、新宮市の高田グリーンランドで開校した。台風5号の影響で3泊4日に日程を変更。ことしは小学3年生から中学3年生までの子ども約90人が、12日(土)まで寺子屋形式で共同生活を送りながら自然を学ぶ。

 自分たちの住む地球の基本である土と水、緑を学び、その役割と大切さに気付くことを目的にしている。自然体験により子どもたちが成長期の精神のバランスを保ち豊かな想像力が育てられることを目指している。

 開校式では楠本秀一教育長が「自然の役割や大切さを学ぶ素晴らしい学習の場。地域の自然を大いに満喫し、体験を積んでほしい」と、校長である田岡実千年市長のあいさつを代読。来賓の濵田雅美・市議会副議長が祝辞を述べた。アジア友の会の村上公彦事務局長は「短い中にも中身がある。リーダーの言うことをよく聞いてたくさん友達を作って」と呼び掛けた。

 市立光洋中学校3年の尾崎戒音君とNPO法人京田辺シュタイナー学校8年生(中2)の吉田菜那子さんが高田の大自然の中で仲間と何事にも元気にチャレンジし、学ぶと宣誓した。

(2017年8月11日付紙面より)

開校式で宣誓する尾崎戒音君と吉田菜那子さん=9日、新宮市の高田グリーンランド
2017年08月11日
117 白バイで交通事故抑止を
 13台が紀伊半島を縦断  (和歌山県警 )

 夏の行楽シーズンを迎え、交通事故を抑止しようと、和歌山県警交通機動隊と田辺警察署、新宮警察署は9、10の両日、白バイによる紀伊半島縦断を実施した。13台の白バイと覆面パトカーが和歌山市から新宮市までの主要幹線道路を走行した。

 帰省や観光で当地方に車両が集中するこの時期には渋滞や重大事故の発生が懸念されることから初めて実施した。県内に白バイは26台あり、うち2台が新宮署に置かれている。

 今回は県警本部の交通機動隊から8台、田辺署内の交通機動隊(紀南分駐所)3台、新宮署2台が参加。9日には国道42号や424号、311号、168号などの主要幹線道路を走って那智勝浦町宇久井の那智勝浦自動車教習所に集合した。

 10日には新宮署玄関前で出陣式があり、13台の白バイが整列した。谷本克也・新宮警察署長に申告後、一斉に署を出発し、事故抑止のために交通指導取り締まりなどをした。

 19日(土)は「バイクの日」でもあり、二輪車の事故防止も呼び掛けている。谷本署長は「交通事故が増える可能性があるので警戒を強め、事故防止に努めたい。初めて交通機動隊が新宮署に来ていただいたということはありがたい」。県警本部交通部交通機動隊の小畑博昭隊長は「夏場は当地方での事故が一番多い。観光客が増え、白バイの姿で注意喚起をすることが効果的だと、高速道路を通らずに目につくよう地道を走ってきた。安全確認をしていただきたい」と話していた。

■合同訓練を実施



 9日午後には那智勝浦町宇久井の那智勝浦自動車教習所で合同訓練があった。交通機動隊の小畑隊長を含む15人が集合。コース上に設けたパイロンの間や狭い道などを走行し、運転技術の維持に努めた。

 和歌山県警本部交通機動隊は今月3日、4日に大阪府警察総合訓練センターで開催された平成29年度近畿管区内白バイ安全運転競技会で19年ぶりに優勝している。小畑隊長は「日頃から訓練をしており、継続していかなければならない。県民の事故防止、隊員の事故防止にも取り組んでいく」と話していた。

■物損事故が増加傾向に



 新宮警察署管内の交通事故概況は、7月末現在で人身事故が48件(前年同期比11件減)、死者数1人(同1人増)、傷者数55人(同15人減)となっている。7月中の人身事故は14件で、前年と比べ倍増。物損事故は656件で前年に比べ55件増となっており、人身事故件数は減少傾向にあるものの物損事故が増加している。

 高齢者の関係する事故は28件で、全体の過半数を占めている。特に人や自転車と車が衝突する事故は15件発生し、13人が負傷している。原因では安全不確認が81%を締め、次いでブレーキやハンドルの操作不適、前方・動静不注視となっている。

■駐車の際はバックで



 管内の駐車場での交通事故は人身48件中3件、物損事故656件中175件となっており、25%強を占めている。原因のほとんどが安全不確認であり、特にバック(後退)の際に衝突している。

 県警察では駐車場内の事故防止を目的に「セーフティー・みちびきカード」を作成。「車を駐車する際は、バックで! 発車する際は、前向きに!」をスローガンに、車両利用者への啓発活動を展開していく。

(2017年8月11日付紙面より)

白バイが並ぶ出陣式の様子=10日、新宮警察署
運転技術維持のため訓練に励む隊員ら=9日、那智勝浦町宇久井の那智勝浦自動車教習所

2017年08月11日
118 ドローン飛ばして沿岸捜索
 巡視艇と連携して運用訓練  (串本警察署 )

 串本警察署(津田健治署長)と串本海上保安署(東浦博昭署長)が9日、巡視艇むろづきと捜索用ドローンの連携による沿岸捜索訓練に取り組んだ。

 この訓練は、津波災害時の立ち入りが極めて困難ながれき上の要救助者を速やかに発見する目的で串本警察署警備課に捜索用ドローンが配備された機に計画。水難事故時の行方不明者などの捜索でも効果が期待できることから、陸上、海上のいずれからも近づきにくい場所をいち早く捜索する想定で運用を試みた。

 今回は紀伊大島戸島崎付近の湾内を訓練区域とし、同署警備課課員3人が巡視艇むろづき後部甲板からドローンを離陸させて小型艇でも近づきがたい磯場を捜索した。巡視艇とドローンの距離が開きすぎてコントロールを失ったり探索後の着陸が極めて難しかったりと、風の影響が運用上の大きな課題となったが、巡視艇も繊細な操船でドローンを追尾し計2回の運用訓練を無事完了した。

 同署は6月に配備されて以降、署内講堂や屋外で運用訓練を重ねているが実践環境下は今回が初だという。上地義章警備課長は「今回は初めての実践環境での運用となったが、映像は鮮明で陸海から近づきにくい場所の捜索には非常に有効だと感じた。若干風に流された部分などがあり、今後も訓練を重ねて運用の限界を見極めていきたい」と総括し、操縦技術のさらなる向上も今後の重要課題として見据えた。

 このドローンの飛行可能時間は約30分で、予備バッテリー使用で連続2時間30分運用できる。撮影した映像や画像を操縦機のモニターでリアルタイムに確認でき、同機で記録した映像や画像のデータを大型モニターで再生して捜索に生かす形での運用を考えている。配備先は警備課だが課員だけでなく署員全員が扱えるよう運用訓練を重ねているという。

(2017年8月11日付紙面より)

巡視艇からの離発着訓練に臨む串本警察署警備課課員ら=9日、串本町串本
2017年08月11日
119 蜂蜜、今年もクマの被害
 新宮市熊野川町で相次ぐ  

 熊野地方各地の山間部ではニホンミツバチの蜜の採取作業が始まっているが、新宮市熊野川町ではツキノワグマによるゴーラ(蜂の巣箱)の被害が相次いでいる。ゴーラ3個が荒らされた平岩明さん(79)=同町相須=は「今年で3年連続。夜中に来ているよう」と話している。

 採蜜歴30年以上の平岩さんは、自宅の裏山などに約80個のゴーラを設置している。今年はゴーラの周囲に丸太の柵を設置したが、効果はなかった。「人間の力では動かないようにしたけど、だめだった。相当大きなクマでないとこんなことはできないと思う」。

 近くの九重では、ドラム缶で囲っていたゴーラも被害に遭った。篠尾でも被害情報があり、十津川村竹筒では目撃した人がいるという。

 一方、熊野川対岸の小口地区などではクマによる被害情報はなく、順調に採蜜作業が進んでいるようだ。採蜜歴約20年の中村正直さん(79)=同町西=は「こちら側ではクマじゃなく、蜜を盗みにくる人間の被害をよく聞きます」。

 シイ、ヤマザクラ、クリなど熊野の山に自生した花の蜜でできた熊野川町産の蜂蜜は人気が高く、県外からの注文も多い。中村さんは近くの山に約30個のゴーラを設置していて、毎年5、6個から蜜を採っている。「今年は5個開けて1斗5升(約27㍑)採った。よい方ですね」と話していた。

 和歌山県内に生息するツキノワグマは絶滅の恐れがあることから狩猟が禁止されている。本年度の県内の目撃情報は7月29日現在15件。秋はクマが冬眠に備えドングリなどのエサを求めて活発に行動することから、県は、山に入る際は鈴・ラジオなど音の鳴るものを携帯し、遭遇した際は慌てて逃げず、じっと見ながら背中を見せず、ゆっくりと離れるよう呼び掛けている。

(2017年8月11日付紙面より)

ゴーラに付いたクマの爪痕を指さす平岩明さん=9日、新宮市熊野川町相須
2017年08月11日
120 第二なぎの木園に贈呈 三和建設が紀陽と百五CSR私募債を活用 
2017年08月11日
121 特殊詐欺の被害防止を 日本郵便東海支社、郵便局長と紀宝警察署員が呼び掛け 
2017年08月11日
122 JA女性会と3品調理  潮岬中3年が料理教室受講  (串本町 )
2017年08月11日
123 地域の仲間意識育てる  学童保育が潮岬で合宿  (串本町 )
2017年08月11日
124 映画鑑賞して考え深める 串本中、登校日利用し平和学習会 
2017年08月11日
125 本州最南端で絆培う 串本町でユネスコ子どもキャンプ 
2017年08月11日
126 アキノタムラソウ  熊野古道高野坂で  
2017年08月11日
127 お悔やみ情報
  
2017年08月09日
128 「三踊の会」舞を奉納
 創建1700年を祝い  (熊野那智大社 )

 那智勝浦町の熊野那智大社(男成洋三宮司)で6日、舞踊指導者で構成する「三踊(さんよう)の会」による創建1700年を祝う舞の奉納があった。

 会のメンバーは西川友千恵さん(日舞)、川上邦子さん(現代舞踊)、竹中みどりさん(フラ)の3人。いずれもこの地方の先駆者的存在で、尾鷲市から串本町間で多くの踊り手を育ててきた。午後6時すぎのスタートにもかかわらず、拝殿には約100人の関係者や一般の人たちが集まり、3人の踊りに見入った。

 奉納は竹中さんがフラの打楽器イプヘケで大王をたたえる曲「カラカウア」を演奏して始まり、川上さんが熊野の地で守られ、今があることにお礼の気持ちを込めて「熊野に生きる ありがとう」を静かに、時には躍動的に全身で生の喜びを表現した。竹中さんは笑顔を絶やさず、柔らかな動きで世界の平和を祈念しつつ、「ハナレイ・ムーン」を。西川さんは、神の前で踊れる光栄を胸に秘め、りんとした舞いで「四君子」をみやびに表現。三者三様の踊りで大社の歴史と存在に、改めて感謝を表現した。踊り終えた3人は「この年まで踊れ、本当に幸せ」「緊張したが神を感じた」「踊りがあったから、熊野が好きになった」などと、それぞれに思いを語った。

 男成宮司は三踊の会に感謝状を授与。「素晴らしい踊りの奉納」とたたえながら「踊りは神にささげるところから始まったと思う。道を究められた先生方だが、さらに高みを目指してご精進を」と一層の活躍を願った。

(2017年8月9日付紙面より)

熊野に感謝を込め、トップに踊る川上邦子さん=6日、那智勝浦町の熊野那智大社
竹中みどりさん「ハナレイ・ムーン」
西川友千恵さん「四君子」
2017年08月09日
129 各地で自主避難相次ぐ
 台風5号、紀伊半島通過  

 台風5号は7日午後3時30分ごろ和歌山県北部に上陸し、熊野地方にも激しい雨を降らせた。那智勝浦町では天満地区薬師谷付近の4世帯に避難勧告が発令され、田辺市本宮町では午後1時に大塔川の水位が上昇、川湯地区の30世帯に避難指示が出された。同日午後7時ごろまでには雨もやみ、避難発令も全て解除された。8日午前11時現在、大きな被害の情報は入っていない。

 気象庁によると7日の雨量は三重県御浜町で206・5㍉を観測、古座川町西川276・0㍉、新宮市で165・5㍉だった。

 那智勝浦町では7日午前8時40分に町内6地区に避難準備・高齢者等避難開始が発令され、市野々小学校に13人、福祉健康センターに9人、体育文化会館に7人の計29人が避難した。新宮市では旧新宮市内7カ所、旧熊野川町内に14カ所の避難所を開設。午後1時には33世帯47人が避難した。

 古座川町では平井地区11人をはじめ、町内の10カ所の避難所に計28人が避難した。串本町では田原、古座、姫、串本、上田原の5地区で9世帯10人が避難した。

 関西電力によると那智勝浦町で40戸、古座川町で20戸が停電した。

 県の調べでは田辺市神子浜で80歳の女性が風にあおられ転倒して軽症、和歌山市西浜で76歳女性の原動機付き自転車が風にあおられ軽乗用車と接触して骨折するなど人的な被害が出ている。日高川高津尾の鳴滝歩道橋つり架線が断線するなど物的被害も県北部に集中している。

 気象庁によると台風5号は8日午前8時現在、新潟県糸魚川市の北西約40㌔にあって、北北東へ1時間に25㌔のゆっくりした速さで進んでいる。

(2017年8月9日付紙面より)

避難準備・高齢者等避難開始が発令され、お年寄りらが避難=7日午前10時30分、那智勝浦町立市野々小学校
2017年08月09日
130 炎が夏の夜彩る
 にぎわった「紀和の火祭り」  (熊野市 )

 熊野市紀和町小川口の北山川河川敷で5日、「紀和の火祭り」が催された。近づく台風の影響が心配されたが、主催者発表で約3500人が炎の祭典を楽しんだ。実行委員会(岡本尚委員長)が主催した。

 午後6時には夜店がオープン。紀和特産のキジ肉の手羽焼きなど地元特産品が並び、ビアガーデンも人気を集めた。高さ20㍍の柱に取り付けた籠に燃えるたいまつを投げ込む「柱まつり」では、50人の若者がたいまつをくるくると回しながら籠をめがけ、次々に放り投げた。たいまつが命中すると、中に仕掛けられた花火が火を噴き、周囲を明るく照らし出して来場者から大きな拍手が送られた。

 この行事は、あらゆる災害をたいまつとともに夜空に放つことで、いかだ流しのいかだ師たちの安全や無病息災、豊漁、五穀豊穣(ほうじょう)などを願う伝統行事。一時途絶えていたが、有志が復活させ、今年で29回目。ソーラン踊りや地元出身のプロ歌手紀の川良子さんのミニコンサートなどに続いて、幕末に住民が作った木製大砲「北山砲(づつ)」の発射や打ち上げ花火もあった。

 河上敢二熊野市長は過疎高齢化が進む紀和町に「スポーツ人口が増えている」と喜び、岡本委員長は「今から本当の火祭り。見てね」と気勢を上げた。

(2017年8月9日付紙面より)

夜の河川敷で繰り広げられる炎の祭典=5日、熊野市紀和町小川口
夜空にごう音を響かせた北山砲
2017年08月09日
131 史実を取り巻く情勢を知る
 福竜丸歴史展関係イベント  (串本町 )

 串本町役場古座分庁舎で5、6の2日間、「第5福竜丸=第7事代丸建造70年歴史展」関係イベントが開かれた。6日の対談では東京都立第五福竜丸展示館の市田真理学芸員と同展を監修した仲江孝丸実行委員が語り合った。仲江実行委員は「国連の核兵器禁止条約採択のきっかけがビキニ事件であり、それを世界に知らしめたのが第五福竜丸。建造の地の一人として次の世代にそう語り継げるよう今後も取り組む」と思いを掲げた。

 福竜丸の歴史展実行委員会(藤田勝彦会長)主催、同町教育委員会後援。同展は1日から6日まで同庁舎1階ロビーであり、マグロ漁船第五福竜丸の前身であるカツオ漁船第七事代丸を建造した古座造船所や立地・字中洲の歴史と第五福竜丸が被ばくしたビキニ事件から核兵器禁止条約採択までの経緯を並列させた構成で史実を伝えた。

 併せて5日は同庁舎3階大会議室で映画上映があり、約80人がドキュメンタリー作品「放射線を浴びたX年後」を鑑賞。太平洋域における核実験の影響、とりわけ第五福竜丸以外の被ばく漁船や船員らがどのような扱いを受けその後を生きたかを遺族の心境談話も交えて知る機会を持った。

 6日の講演と対談は約40人が聴講した。藤田会長のあいさつを経て始まった講演では、東京都立第五福竜丸展示館の市田学芸員が「第五福竜丸の航海はつづく」と題して登壇。

 今年2月のマーシャル諸島(=実験場となったビキニ環礁を含む海域)における聞き取り調査の成果として現地の人々の実直な思いを伝達し、7月に国連交渉会議で採択された核兵器禁止条約との対比で「陸揚げされ海を進むことはもうないが、核兵器のない未来に向けて今も航海を続けている」と現在の第五福竜丸を位置づけた。

 続く対談で仲江さんは字中洲の歴史や古座造船所がカツオ漁船第七事代丸を建造した経緯など、市田さんは第五福竜丸被ばく後の調査が打ち切られた時の状況やその後も続いた太平洋での核実験の経緯などを報告した。

 会場からは大腸がんになる日本人が多いことと核実験の因果関係を問う質問などがあり、市田さんは「長期被ばくについては誰も責任が負えず、誰も評価できないのが現実」としつつ、後の調査で明らかになった放射性物質拡散状況を示す資料の一部を示し、当時はとんでもない環境汚染があったことを示唆するなどした。

 一連のイベントを終えて藤田会長は「この地で第五福竜丸の前身、第七事代丸が建造され、原水爆禁止運動の礎になっているという経緯を改めて認識する機会になった。この成果をしっかりと次世代へつなぎ、一日も早く核のない世界を作る一端にできれば」と語った。

(2017年8月9日付紙面より)

対談に臨む仲江孝丸実行委員(左)や市田真理学芸員(中)ら=6日、串本町役場古座分庁舎
2017年08月09日
132 太地拳和会、4部門で6人が入賞 第17回伊都地方少年空手道大会 
2017年08月09日
133 競技通じて交流深める 紀南JYサッカーフェスティバル 
2017年08月09日
134 軽快なジャズの音色響く 熊野那智大社で県立医科大が奉納演奏 
2017年08月09日
135 充実した学校生活を  近大新高でオープンスクール  (新宮市 )
2017年08月09日
136 上地房子さんが受賞  栄養関係功労者厚生労働大臣表彰  
2017年08月09日
137 うれしい声に厳しい指摘も 那智山奉祝記念事業実行委員会、メッセージ花火反省会 
2017年08月09日
138 和太鼓の熱い演奏  響鼓in熊野2017  (熊野市 )
2017年08月09日
139 療育キャンプで交流  新宮市障害児者父母の会  
2017年08月09日
140 地域住民と交流深め 新宮市、杉の郷が盆踊り大会 
2017年08月09日
141 和田利文会長が着任  串本RC新役員体制  
2017年08月09日
142 トルコへの関心の幅広げる 串本RC、例会にアルカンさん招く 
2017年08月09日
143 巡視船からウミガメ放流 串本海上保安署、串本まつり協賛の体験航海 
2017年08月09日
144 本州最南端に夏の活気  第13回串本まつり  
2017年08月09日
145 夏祭りで楽しく交流 みくまの支援学校、ボランティアスクールで高校生ら 
2017年08月09日
146 お悔やみ情報
  
2017年08月02日
147 率先避難者になって
 防災列車「鉃學」を体験  (串本古座高 )

 県立串本古座高校(愛須貴志校長)の1年生107人が7月31日、JRきのくに線の串本―新宮間で鉄道防災教育・地域学習列車「鉃學」に乗車した。緊急停車した列車からの避難を体験するとともに地域の歴史や南紀熊野ジオパークを学んだ。

 「鉃學」は和歌山大学クロスカル教育機構生涯学習部門西川一弘研究室がJR西日本の協力で実施している取り組みで、今回3回目。鉄道からの津波避難協力者を拡大することなどが目的で、将来的には修学旅行やツアー商品化を目指している。

 訓練は列車が走行中に震度7の地震が発生したと想定。緊急地震速報を受け、市内で緊急停車した車両から生徒たちは飛び降り、車掌らの誘導で約200㍍先の高台まで走って逃げた。

 生徒たちは緊急停車するまでの間、鉄道会社初の緊急用降車台を見学したほか、避難はしごの使い方を学習。案内に従って九龍島(くろしま)などのジオサイトを車内から見学した。

 訓練を終え、西川准教授(38)は「電車をよく利用する高校生たちに率先避難者になってもらうことが一番の狙い。いかに生徒たちに解説を聞いてもらいやすくするかが課題です」。

 浅野瑠花さん(15)は「はしごの使い方がためになりました。たまに電車を活用するので、いざいう時に役に立てば」と話していた。

(2017年8月2日付紙面より)

車両から降りて高台へ避難する生徒たち=7月31日、新宮市
2017年08月02日
148 のぼりやポスターで周知
 8月16日の柱松本番に向け  (新宮市 )

 新宮市の佐野柱松実行委員会(瀬古尊夫会長)は7月30日、「佐野柱松」の周知のためののぼり旗立てとポスター貼りをした。

 佐野柱松は、害虫駆除や五穀豊穣(ほうじょう)を願い行われてきた伝統の祭り。戦時中に一時中断し、1948年に佐野青年会が復活させたが58年夏の開催以降再び中断。93年に同実行委員会が復活させた。

 当日は同市佐野の新宮港緑地公園で、サニーサイドジャズオーケストラ、紀宝楽の演奏、くろしお児童館児童らの踊りやアイスカービングとバルーンアートのステージ、花火などを予定している。

 30日の活動には会員約20人が参加。協力してのぼり旗を用意し旗3班、ポスター2班に分かれて地域内を回った。

 職場の上司に誘われて今年入会した森岡久貴さん(19)は「とにかく頑張りたい」。加藤誠人さん(36)は「地域内に勤めており、今までこういうことに参加したことがなく手伝いたいと入会しました。初めて柱松を見たのは小学生の頃で、25年間通して開催していることがすごいと感じています。運営サイドの勉強もさせていただき、末永く続くよう頑張りたい」。上本大輔さん(31)は「誘われて、少しでも地域の役に立てればと参加しました。最後の打ち上げもすごく盛り上がっているという印象。子どもが2人いるので、子どもが楽しんでくれるよう、佐野区に人が来てくれるよう頑張っていきたい」と話していた。

(2017年8月2日付紙面より)

用意したのぼりを積み、出発=7月30日、新宮市佐野の黒潮公園
2017年08月02日
149 一連の歴史一筋にして示す
 福竜丸建造70年展始まる  (串本町 )

 串本町役場古座分庁舎1階ロビーで1日、「第5福竜丸=第7事代丸建造70年歴史展」が始まった。期間は6日(日)までで、開場時間は午前8時30分~午後5時、入場無料。5日(土)と6日はイベントも計画されている。

 第五福竜丸は1954(昭和29)年3月、マーシャル諸島ビキニ環礁で行われた水爆実験に伴う放射性降下物(通称・死の灰)を浴びて被曝した遠洋マグロ漁船。その前身は1947(昭和22)年3月に現在の串本町中湊の字中洲にあった古座造船所から進水したカツオ漁船第7事代(ことしろ)丸で、今年は建造70年にあたる。

 その節目に合わせて計画した今回の展示は、建造の地「字中洲」や古座造船所の歴史、第五福竜丸被曝当時の汚染マグロ被害や核兵器廃絶の世界情勢を、写真や図面、解説パネルやジオラマで伝える内容。ジオラマは同実行委員会の手作りで、現在は自然回帰している字中洲が建造当時どのような状態(今より若干中湊寄り)にあり、どのように活用されていたかを見て取れる形に仕上がっている。

 関連のイベントとして5日午前10時、午後1時、午後3時の3回、映画「放射線を浴びたX年後」を上映。6日午後1時30分から、第五福竜丸記念館の市田真理学芸員を迎えて講演「第5福竜丸の航海はつづく」や福竜丸建造の語り部・姫鹿尾菜(ひめひじき)さんとの対談が行われる。いずれも入場無料。

 同展を主に監修した仲江孝丸実行委員(59)によると、字中洲の成立から今年7月7日の国連核兵器禁止条約制定に向けた交渉会議による同条約採択までの経緯を一筋の流れとしてまとめたそうで、「核兵器そのものはあかんと誰しも言うが、一方では核の傘といい正当化する動きもある。福竜丸建造の地で暮らす者としては、核兵器の愚かさや廃止の展望を伝えて一緒に考えてほしいという思い。建造70年を機に字中洲の成立から核兵器禁止条約まで一連の歴史を一筋にして示し、過去の誤った認識の是正も含めて皆さんに伝えていきたい」とコメント。その思いの象徴として、同展冊子「語り継ごう 第5福竜丸=第7事代丸建造70年の歴史」500部を作成し、関係各所への配布後の残部400部を来場者にも配り託す。

 問い合わせは同実行委員会事務局(電話0735・62・0006、役場教育課内)まで。

(2017年8月2日付紙面より)

ジオラマなど展示資料と共に仲江孝丸実行委員=7月31日、串本町役場古座分庁舎
2017年08月02日
150 水彩鉛筆絵画に挑戦
 熊野芸術文化セミナーに71人  

 「2017熊野芸術文化セミナー~伊作の心にふれる、創る~」(新宮市など主催)が7月29、30の両日、同市高田の高田グリーンランドであった。文化学院や熊野美術協会講師の下、今年は「色彩構成にドローイングを体験しよう」をテーマに水彩鉛筆絵画に挑戦した。

 日本の近代建築と自由主義教育の先駆者で名誉市民の西村伊作(1884~1963年)が創設した文化学院(東京都)と提携して毎年開催されているセミナーで、今年16回目。今回は新宮市を中心に遠くは名古屋市などから10代から80代までの参加があった。

 参加者たちは小さく長方形に切った和紙に色を付け、裏返してパネルに並べ、水を染み込ませた筆で色を写した。その上から思い思いの絵を描いて仕上げ、額装も作った。

 2回目の参加の佐藤真由美さん(31)=新宮市佐野=は「思い通りに色が付かず、ゴールがどんどん変わりましたが、知らない世界に迷い込んだようで楽しかったです」。

 第1回から講師を務めている文化学院総合芸術学科常勤講師の上野秀一さん(61)は「参加者の期待に応えようと毎年違うものに挑戦していますが、参加者が減らないことに驚いています。新宮の人は自分なりにどんどん制作を進めていく人が多く、芸術に向いていると思います」。

 同セミナー実行委員長の清水雅昭さん(61)は「独特な表現を体感してもらうことが目的でしたので、狙い通りになりました。参加者の6~7割がリピーター。芸術を通して参加者同士のつながりができるのもこのセミナーの良いところです」と話していた。

 開講式で田岡実千年市長は「リピーターが多く、新宮市の文化行事として、なくてはならない行事になっています」とあいさつした。

(2017年8月2日付紙面より)

水彩鉛筆絵画を制作する参加者たち=7月30日、新宮市高田
2017年08月02日
151 10部門で入賞と活躍
 平野杯空友会国際親善交流空手道大会  
2017年08月02日
152 第1回優勝は仲・田中組 中山杯争奪納涼大会 
2017年08月02日
153 運営に役立てて 新中会が佐藤春夫記念館に寄付 
2017年08月02日
154 中西克氏さんに委嘱状  新宮市民生委員児童委員  
2017年08月02日
155 警察への理解深める  城南中生徒招きミニ警察署協議会  (新宮市 )
2017年08月02日
156 空き地を無料駐車場に  熊野市紀和町の丸山千枚田  
2017年08月02日
157 画用紙いっぱいに夏の思い出 新宮市、木ノ川会館で絵画教室 
2017年08月02日
158 楽器演奏やコーラス楽しむ 那智勝浦町立温泉病院で納涼祭 
2017年08月02日
159 手作りうちわで盆踊り  宇久井保育所で夕涼み会  (那智勝浦町 )
2017年08月02日
160 車いすの操作を学ぶ  みくまの支援学校ボランティアスクール  (新宮市 )
2017年08月02日
161 音楽劇に夢中 新宮市、中央児童館が夏休みこども劇場 
2017年08月02日
162 まぐトル君も一緒に踊る  潮岬幼稚園で「なつまつり」  (串本町 )
2017年08月02日
163 「恋ダンス」で盛り上がる  くしもとこども園「なつまつり」  (串本町 )
2017年08月02日
164 潮岬の顕彰碑一帯を美化  木曜島遺族会の会員奉仕  (串本町 )
2017年08月02日
165 夜店に舞台、花火で納涼  第9回にしき園夏まつり  (串本町 )
2017年08月02日
166 特選に富宅祐亮さん  写連紀南支部県本部顧問審査7月優秀作品  
2017年08月02日
167 歩行者天国大にぎわい  タンカクフライデナイト  (丹鶴商店街振興組合 )
2017年08月02日
168 フウランの花  新宮市高田で  
2017年08月02日
169 お悔やみ情報