新宮の速玉祭・早船競漕 (熊野速玉大社 )
熊野速玉大社(上野顯宮司)で25日、例大祭「新宮の速玉祭(はやたまさい)」の御船祭(みふねまつり)・早船競漕(きょうそう)で入賞した出船区への表彰式が行われた。上り優勝を飾った王子区ほか、上り・下りの3位入賞区に賞状などが贈られた。
3年ぶりの実施となった今年の早船競漕。コロナ禍で練習機会が少ない中、9隻の早船が勢いよくスタートし、上札場(かみふだば)を目指す約1・6㌔のコースで競い合った。上りでは、王子区が15分50秒のタイムで競漕を制した。
上り①王子②阿須賀③丹鶴、下り①堤防②阿須賀③春日―が表彰を受けた。神職によるおはらいに続いて、王子区を代表して参列した山﨑聡光さんが玉串を奉てん。下地昌宏審判長から、上り表彰では各地区に賞状、盾、賞金が、下り表彰では1位に賞状と盾、2、3位に賞状が贈られた。
各出船区への賞状、盾、賞金は、株式会社R.LinkCorporationの椋野玲史代表取締役会長から、御船祭を後世に伝え、繁栄させてほしいとの願いを込めて贈られた助成金によるもの。同社は例大祭斎行に当たり、御船祭の舞台となる上札場~下札場(しもふだば)、渡御ルート、御旅所周辺の整地にも協力した。
賞状を受け取った山﨑さんは「純粋にうれしく思う。コロナ禍だが、やるからには勝ちたいという気持ちがあった。ベテラン勢が多く、連携が取れていたと思う。来年も優勝を目指したい」。
下地審判長は競漕参加者をねぎらい「昨年から早船の修理などに協力いただいた」と関係者らに感謝。「来年もよろしくお願いします」と呼びかけていた。
例大祭の様子はドキュメンタリー映像として特設サイト「まつりと 日本のまつり探検プロジェクト」にて配信予定。QRコードを読み取るかhttps://matsurito.jp/jump/jump1にアクセスを。
(2022年11月27日付紙面より)
中学校統合場所など協議 (新宮市 )
新宮市役所別館で25日夜、「緑丘中学校・城南中学校統合検討委員会」(板谷貴史・城南中育友会長)の第2回会議が開かれた。市から委嘱を受けた学校・教育関係者ら13人の委員が出席。保護者アンケートなどを基に意見交換を行った。
2007年、学校や幼稚園などの適正規模と配置などについて審議するために設置された市教育環境整備計画審議会は、多感な中学生の教育の充実や指導が難しくなることから、両校の2校を残すことを答申した。
そんな中、08年に市総合計画において、10年後には両校とも適正規模から外れることが予想されるとして、統合をしていく方針が出された。方針を受け、中学校統合について再度検討が行われたが、当時は統合により適正規模を大きく上回ることが予想されることから統合は見送りに。適正規模から外れる10年後をめどに再度検討することとなっていた。
現在の両校の生徒数は、緑丘中学校228人、城南中学校152人の計380人。千穂・丹鶴小学校、蓬莱・王子小学校が統合された小学校再編が完了した2013年度当時の489人と比較して109人(22・3%)減少している。学級数も緑丘中は8、城南中は6となっており、両校とも法律上の基準「12~18学級」、和歌山県基準の「9~18学級」の適正学級数を下回っている。
開催に当たり、速水盛康教育長が関係者らの協力に感謝を伝え「皆さまの意見や質問を伺いながら今後のスケジュール案作成につなげていければ」とあいさつした。
9月7日に開催された第1回委員会での委員らの提言を受け、市では9~10月にかけて緑丘・城南中学校、神倉・王子ヶ浜小学校の保護者らに対しアンケートを実施。配布対象世帯数778世帯中、86・88%に当たる676世帯から回収した。
質問内容は、望ましいと思う学級数や統合により期待される面・心配される面、新しい学校づくりに向けて必要な取り組みなど。統合する場合、統合後の中学校に適している場所に関しては現緑丘中は321世帯、現城南中が57世帯、「どちらでもよい」が19世帯などとなった。
統合に反対する意見としては▽問題を抱えている子どもが増えているのに統合する必要はない▽生徒同士で何かあったときに先生の目が届きにくくなるのでは―などがあった。
当局からアンケートに対する説明を受け、委員らは「保護者が何も分からない状況でアンケートを取っている。市の方針を説明していないから反対意見も出てくるのでは」「反対の人の不安を払拭していく必要があるのでは」「ある程度のたたき台を」などと意見。
速水教育長は「アンケートでは統合に対して『やや期待できる』といった意見が多く、望ましい学級数については3学級とする声が多かった。適正規模化を進めていくべきと裏付けられたのでは」。
統合後の場所を現緑丘中とする案で年度内にスケジュール案を作成していくとし「皆さんの不安を軽減できるように努めたい」などと理解を求めた。
(2022年11月27日付紙面より)
工事方法や内部の様子 (橋を架ける会 )
熊野川河口に橋を架ける会(会長=田岡実千年新宮市長)は25日、国土交通省と工事業者の協力の下、「新宮紀宝道路の現場見学会」として、熊野川河口大橋を見学した。会員や新宮市と紀宝町の職員など、約60人が参加。概要説明を受けた後、橋の上部や内部を見学した。
一般国道42号新宮紀宝道路は、紀宝町神内から新宮市あけぼのに至る、延長2・4㌔、幅員12㍍の自動車専用道路。熊野川河口大橋はその一部で、熊野川をまたぐ橋長821㍍の橋となる。熊野川河口大橋は新宮市側と三重県側の両方から工事が行われており、すでに橋脚は全て設置され、道路となる上部が両側から延びてきている。
見学に先立ち、国交省紀南河川国道事務所の渡邉泰伴所長があいさつ。「(熊野川河口大橋は)もう少しで橋桁がつながるところ。今日は橋の工法や、橋桁の中を見てもらえる。令和6年秋の完成に向けて頑張りたい」と語った。
田岡会長もあいさつ。「熊野川河口に橋を架ける会は、平成16年に組織。民間の方もおり、熱心に年何回か要望活動をしていただいたおかげで、このように夢の架け橋ができつつある。民間の方々の尽力のおかげで実現したと思う。これまで活動、ありがとうございます。見学会が有意義になることを祈る」と話した。
国交省の職員が改めて、工事の概要を説明。橋の上部はとりあえず来年の1月か2月にはつながること、その後も工事は続き、完成は2024年秋を目指していることなどが伝えられた。
この後、見学に出発。橋の上部を歩いて感触を確かめた。国交省や工事業者より「(新宮市の)最大津波高想定は14㍍だが、この橋の上は20㍍以上」などが紹介された。橋の内部にも入り、内部を貫通して引っ張るケーブルでコンクリートの重さを支えていることも解説を受けた。
新宮市蓬莱から訪れた、民間会員の70代男性は「素晴らしいし、すごい。橋の幅広さにびっくりしたし、中のケーブルも初めて見た。橋を造るのは大変と感じた。完成を期待したい」と話した。
(2022年11月27日付紙面より)
千穂第一地区福祉委員会 (新宮市 )
新宮市の千穂第一地区福祉委員会(玉置裕委員長)は25日、区内に暮らす65歳以上の住民を対象に、同市の神倉老人憩いの家で災害備蓄食品など100袋を配布した。
同委員会は住民同士の交流を目的に、サロンやホウ酸団子作り、神倉小学校への雑巾寄贈などの活動に取り組んでいる。例年は「ふれあいいきいき交流会」で住民が集う場を設けているが、新型コロナウイルスの再拡大を受け、物品の配布に切り替えた。
福祉委員たちは検温や手指消毒などの感染症対策を取りつつ、訪れた住人たちに乾パンやインスタント雑炊、水、カイロ、防災ブック、サロンの案内などを入れた袋を手渡していった。
会場では「お久しぶり」「元気やった?」と近況報告をする姿も見られ、平田利子さん(88)は「回覧を見て、近所の方3人と一緒に来た。普段から備蓄はしているが、それに加えようと思う」と語った。
玉置委員長は「今年こそ交流会を開きたいと思っており、残念ではあるが、少しでも生活や防災に役立ててほしい」と話していた。
(2022年11月27日付紙面より)
第10回ジュニア料理選手権 (太地中学校 )
太地町立太地中学校の川端咲月さん(3年)が考案した「超梅ぇ~‼梅タルタルソースのマグロカツのバーガー」が、第10回ジュニア料理選手権のオリジナルレシピ部門中学生の部で、全国1万6721件の応募の中から特別審査員賞に輝いた。
「がんばる人のチカラになるごはん」をテーマとするコンテストで、株式会社オレンジページと味の素株式会社が主催。健康やフードロス削減など、料理を作る際の工夫や思いも審査対象になる。
「テーマを見た時、いつも仕事を頑張る母の顔が浮かんだ」という川端さん。考案したバーガーは、ニンジンとカボチャを練り込んだ優しい甘さのバンズに、厚切りのマグロカツと特製の梅タルタルソース、アボカドやトマトなどの野菜を挟んだもの。タンパク質やミネラルが豊富な地元の食材を使い、栄養・ボリューム満点ながらさっぱりと食べられるよう工夫した。
一番こだわったのは梅タルタルソースで、紀州南高梅を使用し、大葉や風味調味料を加えることで、どんな揚げ物にも合う逸品に仕上げたという。
オンラインで開催された「最終審査会&表彰式」では、料理研究家の藤野嘉子さんが「誰の心も胃袋もわしづかみするバーガー。一つずつの食材が完成されているからこそ、すごくおいしいものになる。道の駅などで商品化したら絶対売れる」と絶賛した。
川端さんは受賞を受け「初めての『私の味』を作ることができてとてもうれしかった。母からは『好きな食材がたくさん入っていて、食べたら力が出る』と言ってもらえた。これからも料理を通じて自分の可能性を広げたい」と話していた。
川端さんの料理は、来年1月2日号の「オレンジページ」誌面とウェブサイト「オレンジページnet」で掲載される予定だ。
(2022年11月12日付紙面より)
包括連携協定結ぶ串本町へ (明治安田生命 )
明治安田生命保険相互会社和歌山支社(松尾洋支社長)が10日、串本町へ「私の地元応援募金」を寄付した。
この募金は、同社が地域貢献事業「地元の元気プロジェクト」の一環で社内実施。全国の支社や営業所などが提案する自治体や団体を対象にし社員が居住や出身などゆかりがある地域を指定し募金する流れで集めていて、寄付するに当たっては社員の思いに応えて会社も拠出を上乗せしている。
同社和歌山支社と同町は昨年8月に包括連携協定を締結。以降、同社の地域貢献事業「みんなの健活プロジェクト」の一環で健康診断など同町の健康増進関係行事に野菜摂取量や血管年齢の測定機会を届けて支援をしている。喫緊では3日に道の駅くしもと橋杭岩で町産業課と協働し健康増進イベントも実施。町内外から176人(うち町民90人)の利用を集めたところでもある。
寄付に当たって同支社市場開発担当の西棟真由美課長と新宮営業所の小堂和彦所長が田嶋勝正町長に面会。小堂所長から寄付目録、田嶋町長は同支社宛ての感謝状を贈り合い、それぞれに寄付の成立を喜んだ。
小堂所長によると、この寄付に使途の指定はなく同町に活用を一任するそう。続く懇談で小堂所長は喫緊の健康増進イベントや締結以降の連携状況を振り返って報告し、西棟課長は来年2月18日(土)に和歌山城下で開く方向で調整しているウオーキングイベント会場への出店参加を提案。田嶋町長はロケット「カイロス」初号機打ち上げ予定に近いタイミングとなる点で意欲を示し、ボトルドウオーター「串本の水」など関係商材を携えてぜひ参加したいと申し出るなどした。
(2022年11月12日付紙面より)
増田さんに署長感謝状 (紀宝警察署 )
特殊詐欺被害を未然に防止したとして、紀宝警察署の福田利章署長は10日、ローソン紀宝町飯盛店の店員、増田彩乃さん(30)に署長感謝状を贈った。
増田さんは7日午後2時ごろ、来店した70代男性が3万円分の電子マネーカードを購入しようとした際、高額であることや不慣れな様子に気付き「お孫さんにですか?」などと声をかけた。男性が「パソコン修理のため」と言ったため、詐欺を疑い「警察に相談した方がいいですよ」と伝え、紀宝署に連絡した。
男性のパソコン画面に同日昼ごろ「ウイルスに感染した。サポートセンターに電話を」と表示されたため、指定の番号に電話をかけたところ、外国人風の男から「3万円で3年間保障する。グーグルプレイカードで支払いを」と指示があった。その後、同店を訪れ、電子マネーを購入しようとした。
贈呈式は署長室で行われ、感謝状を手渡した福田署長は「ぎりぎりのところで止めていただきありがたい」と感謝した。増田さんは「3万円で高額だったため、目的を聞いたところおかしいと思った。詐欺に遭う前に止めることができてよかった」と話していた。
同店では2例目の感謝状で、河本尚志店長は「高額の電子マネーを購入される高齢者の方には声かけするなどして気を付けている」と語った。
同署管内では今年に入り、今回同様、電子マネーを悪用した特殊詐欺が2件発生しており「コンビニで電子マネーを買って、カード番号で支払って」という詐欺に注意するよう呼びかけている。
(2022年11月12日付紙面より)
活動評価され感謝状 (新翔高校 )
新宮市佐野の和歌山県立新翔高校(藤田勝範校長)は、和歌山県警察と県交通安全協会による交通安全優良学校に選ばれ、9日に感謝状の贈呈を受けた。生徒が新宮署から委嘱を受けて行う「自転車マナーアップ推進リーダー」の活動が評価された。藤田校長は「これを励みに今後も取り組みたい」と話した。
新翔高校では2015年度より、同活動を実施。委嘱を受けたリーダーが他の生徒に、自転車の交通ルールを守るよう呼びかけるほか、警察や地域団体と共に、交通安全の街頭啓発を行ったりしている。これらの活動が評価され、初めて優良学校に選ばれた。学校で選ばれたのは新翔高校と、岩出市の根来小学校の2校のみだった。表彰式は和歌山市で行われた。
藤田校長は「高校生が頑張ってくれるので頼もしい。活動を通して、地域の方々も生徒ら自身も交通安全の意識を高め、結果として自分の命もみんなの命も大事にすることにつながっていると思う。活動で周囲を引っ張ってくれるのが、うれしく頼もしい」と語った。
なお、今回の感謝状の贈呈は、県警本部と県交通安全協会の「交通安全功労者・優良運転者等表彰」の一つとして行われた。両者は、交通安全に功労のあった個人・団体を毎年、表彰している。
(2022年11月12日付紙面より)
那智勝浦町総体グラウンドゴルフ大会 ( )
JUNTOSが関西大会へ (県クラブユースサッカー選手権秋季大会 )
新宮港で10機関がテロ対策訓練 (港湾保安委員会 )
新宮港港湾保安委員会(委員長=久保浩也・東牟婁振興局新宮建設部長)は9日、同港三輪崎第4号岸壁で令和4年度新宮港テロ対策訓練を実施した。田辺海上保安部、新宮警察署、那智勝浦町、新宮市・那智勝浦町の両消防本部、大阪税関和歌山税関支署新宮出張所など10機関から約70人が参加。テロの水際対策における連携体制を強化した。
訓練は、テロ事案に対する関係機関の対応を相互確認するとともに、各機関の連携をより一層強化し、テロ関係事案に的確に対応することが目的。国際船舶・港湾保安法の施行(2004年)を受け、06年から毎年実施されている。
▽巡視艇による不審小型ボートの発見と追跡、逮捕▽入国審査における不審旅客の発見と逮捕▽手荷物検査における旅客の所持品内から拳銃発見と逮捕▽船内不審旅客の捜索と逮捕▽時限発火装置による火災発生、負傷者の救助と消火―の5項目を想定した。
海上での訓練では、海保のボートが追跡し、追い詰められた不審小型ボートから発砲があり、海保巡視船が威嚇射撃して不審者を逮捕。入国審査や手荷物検査では、追い詰められた不審旅客がナイフを振り回す場面があるなど、実践さながらを想定し行われた。
久保委員長は「新宮港は国際港湾施設として地域の産業・経済活動を支える重要な港。コロナ感染拡大の影響で国際のクルーズ船入港の実績はないが、入国制限の緩和などで訪日観光客が増加することが考えられる。訓練を通して、テロ対策の重要性・必要性を再確認するとともに、それぞれの組織のつながりの強化を」とあいさつ。
新宮港公安危機管理担当官の真部克彦・田辺海上保安部長は、関係各位の日頃の取り組みに感謝を伝え「ロシアのウクライナ侵攻など世界が混沌(こんとん)としているが、以前と変わらずテロは発生している。関係機関が一丸となって連携を強めお互いに高め合うことが必要」と訓練の重要性を訴えた。
訓練後には、副担当官の田原正士・新宮警察署長が「実践さながらの訓練で、各機関の連携が確認できる内容。非常に心強く感じた」と講評。
来年5月に広島で開かれる先進7カ国首脳会議(G7サミット)や、大阪府で行われる関係閣僚会合、また25年に開催される大阪万博などに言及し「国際的に注目を集める行事は、テロの格好の攻撃対象となる可能性が考えられる」。
「絶対に新宮港からテロを敢行しようと画策する者やテロに利用される物を入れさせないという強い姿勢で国際テロ対策に臨む必要がある」と述べ、引き続いての各関係機関のより一層の連携強化とテロへの対処能力の向上を呼びかけた。
(2022年11月11日付紙面より)
宇久井小でアイスカービング (那智勝浦町 )
那智勝浦町立宇久井小学校(芝﨑勝善校長、児童178人)で2日、氷彫刻家の小阪芳史さんによるアイスカービングがあった。チェーンソーやドリルで大きな氷から立体が作り出されていく迫力のショーに、子どもたちから拍手喝采が沸き起こった。
アイスカービングとは、氷から動物や花などの彫刻を削り出すアートで、制作・展示時間が短いはかなさも魅力の一つ。小阪さんはこれまでにも佐野柱松などで毎年パフォーマンスを披露してきた。
小阪さんは、四角い氷と色水を使って繊細な花を作って見せたり、ドライアイスの煙を吹きかけたりするパフォーマンスで子どもたちを楽しませた。重さ70㌔の氷を使った彫刻では、児童は「何ができるのか」とワクワクしながら完成を待ち、2匹のウミガメが現れると「すごい」「ファンタスティック!」と声が上がった。
「最初は真っ白で何を作っているのか分からなかったけれど、氷を切った瞬間にウミガメが現れてびっくりした」「甲羅の模様が繊細ですごいなと思いました」「解けてしまうなんてもったいない」との感想が聞かれた。彫刻は児童玄関に飾られ、下校時に触って楽しんでいた。
(2022年11月11日付紙面より)
少年少女発明クラブ11月講座 (新宮市 )
新宮市少年少女発明クラブ(瀧野秀二会長)は6日、市福祉センターで11月講座「ホバークラフトに挑戦しよう」を開いた。市内の小学生の会員18人が参加。奥山均さんが講師を務め、子どもらはホバークラフト(水陸両用車)の仕組みについて学びを深めた。
発明クラブは全国各地で活動をしており、活動は県内でも10市町で行われている。市では、市内小学校4~6年生の児童を対象に年間を通して講座を開催。子どもたちに理科や科学、ものづくりに関心を持ってもらえるよう、さまざまな制作・野外活動に取り組んでいる。
ホバークラフトとは、船体上部から吸い込んだ空気を下部に吹き込み続けることで浮上する乗り物。スカートと呼ばれる側壁の下部と水面または地面の隙間から常に空気が漏れ出ることで船体が空中に浮かび、平坦な面であれば地上・水上・雪上区別なく進むことができる。
飛行機やヘリコプターと同じ航空機に分類されるが、日本の法律では水上走行を主とすることから船舶に分類されている。
奥山さんが仕組みについて説明した後、子どもらは制作を開始。悪戦苦闘しながらも船体を作り、モーターとプロペラを搭載して仕上げた。完成後は試走させ、電池パックの位置を変えるなどバランスを整え、各自改良を加えていった。
市立神倉小学校4年の尾鼻凜さんは「楽しかった。難しくなかったけど走らせた時にぶつかって、それを直すのが大変でした」と話していた。
次回の講座は12月17日(土)、市役所別館での開催を予定している。
(2022年11月11日付紙面より)
紀南地域高等学校活性化推進協
県立木本、紀南両高校の在り方を検討する本年度4回目の「紀南地域高等学校活性化推進協議会」が8日、県熊野庁舎であった。委員を務める両校や地域の関係者が、アンケート結果を基に中学生、保護者が高校に何を求めているかを分析し、情報共有した。
2025年度に5学級規模の学びをスタートさせる必要があるため▽2校が統合して一つの校地で学ぶ(1校5学級規模)▽2校が連携して二つの校地で学ぶ(4学級+1学級)▽2校が独立して学ぶ(1校3学級+1校2学級)―を想定して協議してきた。本年度中に方向性を決める方針だという。
アンケートは熊野市、御浜町、紀宝町の中学2年生262人と中学1、2年生の保護者486人を対象に実施。
中学生は240人が回答(回収率91・6%)。「高校選択で重視することは」との問いに「通学しやすい」が31・3%だった。1学年当たりの学級数は、1学級(40人)、2学級(80人)、3学級(120人)がほぼ同数となった。学級数を選んだ理由として「多くの出会いに期待する」が半数を超えた。
保護者は415人が回答(回収率85・4%)。5学級規模での学校の在り方は「2校統合(1校5学級)」が44・6%、「統合せずそれぞれの学校で学ぶ(1校3学級+1校2学級)」が35・9%だった。
「2校統合」は▽生徒が少なくなっているので二つの校舎に分ける必要はない。部活動なども強くなる▽今のうちに統合したほうがよい―など、「統合せず」を選んだ理由には▽学力や進路希望に合わせた学習環境を整えてほしい▽2校とも特色があるのでそのままがいい―などの記述があった。
アンケート結果を基に、委員からは「少人数できめ細かに教育してほしいとの思いが表れている」「学級数は出会いへの期待、人数が増えることへの不安が反映されているのでは」「両校存続を望んでいる声が多くあると感じた」「選択肢が少なくなることは求めていないのでは」などの意見があった。
(2022年11月11日付紙面より)