ハートフルコンサートに600人 (新宮市 )
新宮市下本町の市文化複合施設「丹鶴ホール」で11日、「新宮ハートフルコンサート~交通事故防止の願いを込めて~」があった。約600人が来場し、和歌山県警察音楽隊と「自転車マナーアップ推進リーダー」に委嘱を受けている県立新翔高校ブラスバンド部のコンサートや犯罪更生保護団体ルミナ代表の中江美則さんによる特別講演、「生命のメッセージ展」を通して交通事故防止や命の大切さを再確認する機会とした。
「被害者を生み出さないためには加害者を生み出さない」「交通事故防止」「交通事故をゼロにする」という強い思いを、音楽を通して地域住民に訴えかけることを目的に「犯罪被害者週間」(11月25日~12月1日)、「わかやま冬の交通安全運動」(12月1~10日)の一環として開催。
新宮警察署(田原正士署長)が主催し、新宮市、紀南交通事故被害者の会(中岡貴恵代表)が共催、JAみくまのや交通安全協会新宮支部などが協力した。
開催に当たり、田原署長は「車両は便利な乗り物だが、走る凶器にもなり得ることを認識していただき、交通ルールを守り安全運転に努めることの重要性をいま一度考えるとともに、身近な人に伝えていただくことにより、交通事故を一件でも減らす一翼を担っていただければ」とあいさつ。田岡実千年市長は「講演や生命のメッセージ展を通して、改めて命の大切さや尊さについて学びを深めていただければ」と呼びかけた。
コンサートは、新翔高校ブラスバンド部による「学園天国」で幕開け。続いてアニメ曲2曲を演奏し会場を盛り上げた。県警音楽隊は「刑事ドラマ集」などで迫力ある音を響かせた。
講演では、2012年4月に京都府亀岡市で発生した、未成年者の無免許運転による集団登校児童死傷事故で妊娠中の娘・松村幸姫さんを亡くした中江さんが「亀岡集団登校交通事故から10年~深まる苦しみ…ひろがる傷口~」を演題に話した。
同校と県警音楽隊の合同コンサートでは、幸姫さん、交通事故で命を落とした中岡代表の母・中尾叔子さんの思い出が詰まった「ハナミズキ」「千の風になって」「春よ、来い」などを演奏。会場は大きな拍手で包まれた。
開催に先立ち被害者の会と新翔高校に対し、JA共済の漆畑繁生・JAみくまの代表理事組合長からのぼり旗が贈呈された。
(2022年12月13日付紙面より)
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ベンチ4脚を那智大社に奉納 (那智勝浦町 )
「ふるさとに恩返しができれば」。そう話すのは那智勝浦町二河出身で岐阜県在住の山本久和さん(76)だ。山本さんは10日、同町の熊野那智大社(男成洋三宮司)にスギ製のベンチ4脚を奉納した。神事後、ベンチは参拝者らが休憩をする長生殿に設置された。
山本さんは町立旧三川小学校、那智中学校を経て、自動車整備士の道へ進む。その後、20代で岐阜県に移住し、整備士として仕事に励んできた。
2011年に発生した東日本大震災や紀伊半島大水害に胸を痛め、両所でボランティア活動に従事してきた。
活動を終えて自宅に戻ってからも、被災地のためにできることはないかと頭を悩ませていた際に、知人からスギやヒノキの原木を譲り受けた。
その時、原木を利用したベンチの寄贈がひらめいたという。すぐさま、製材所で原木を板状に切断してもらい、作業に取りかかった。
手先の器用さから、ベンチ作りは苦ではないと山本さんは話す。その腕前は5脚を半月で作り上げるほどで、作製しては被災地を中心に寄贈し続けた。
ベンチは今回の寄贈をもって134脚に上った。これまでにも、同大社や町役場、にぎわい市場、那智山青岸渡寺、補陀洛山寺、太地町などにも寄贈している。
男成宮司は「長い階段を上がって神社に来られる参拝者の皆さまが休憩される際に重宝する。度々、ご奉納を頂きまして、本当にありがとうございます」と感謝を述べた。
山本さんと幼なじみで、寄贈に同行した同町狗子ノ川の塩﨑いつ子さんは「ベンチを作って寄贈を継続することはなかなかできないこと。本当に立派だと思います」と話した。
山本さんは「年齢を重ねてもふるさとはふるさと。整備士をやっていると物の仕組みが分かる。自分にできることで地域に貢献したい」。
今後については「150脚で、ベンチ作りは一区切りしたいと考えている。地元の方や観光客の皆さんに使っていただけたらありがたいです」と笑顔で語った。
(2022年12月13日付紙面より)
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水中サンタの水槽お掃除 (串本海中公園 )
串本町有田にある串本海中公園センター水族館(森美枝館長)で11日、年末恒例の趣向「水中サンタの水槽お掃除」が始まった。
館内Aゾーンにある串本の海大水槽(縦横約6㍍、水深約3㍍)で週1回の頻度でしているアクリル窓の清掃作業をサンタクロースの衣装を着て行う趣向。今年はこの日と18日(日)、25日(日)の午前11時に実施すると公式ホームページを通して告知している。
この水槽は串本の海の豊かな生態系の景観をコンパクトに表現して紹介。臨場感を増すため海水と太陽光を取り入れている分、アクリル窓に藻類が付きやすく飼育スタッフがダイブしてアクリル板でこすり落とし軍手で磨いて観察しやすい状況を保っている。
初日の11日は同スタッフの佐久間夢実さんが作業を担当し、大西遼さんが来館者対応を補佐。居合わせた来館者の大半が風物詩の趣向に興味津々で、手を振ってコミュニケーションをしたり、カメラを見せて記念撮影を求めたりするなどでにぎわった。
従来あったクリスマス直前の企画「水中サンタとじゃんけん大会」は今年も休止。森館長は「この趣向を始めて10年余りになる。トピックス水槽のクリスマス展示(25日まで実施)と併せて一足早く雰囲気を楽しんでいただき、本番への期待を高めてもらえれば」と話している。
問い合わせは同センター(電話0735・62・1122)まで。
(2022年12月13日付紙面より)
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クリスマス会を初開催 (三佐木蜂伏福祉委 )
新宮市の三佐木蜂伏地区福祉委員会(上廣正幸委員長)は10日、新宮市の佐野会館で、クリスマス会を開いた。約40人が参加、ゲームを楽しみ交流した。
同委員会が行うサロンの一つとして開催、初の試みとなる。当初は集まってクリスマスケーキを作り、食べる計画を立てていたが、新型コロナウイルスの感染拡大防止の観点から予定を変更した。ケーキは少量ずつを、参加者が帰る際に渡す粗品の一つとした。
ゲームは、輪投げなど3種があった。いずれも得点を競うもので、各ゲームの3位までには景品も用意されていた。
開会に当たり、上廣委員長があいさつ。「今日は皆さんと共に和気あいあい、楽しいひとときを過ごしたい。各ゲームの1位から3位には、景品も用意している。帰りには気持ちばかりの粗品もあり、ショートケーキもある。忘れずに持ち帰りを」などと話した。
全員で「きよしこの夜」「赤鼻のトナカイ」の2曲を斉唱した後、ゲームを実施。参加者は高得点を狙って懸命に取り組み、結果に一喜一憂していた。
(2022年12月13日付紙面より)
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1日平均109人が利用 (新宮市 )
新宮市の常設エコ広場が好調だ。運用を開始した10月3日から31日までの約1カ月間で2190人が利用。1日平均では109・5人となっており、31日には1日当たり最大となる181人が利用した。
市内171カ所にある通常のエコ広場の時間帯(地区ごとに異なるが、基本的に午前7時~8時)に広場に行けない人や、クリーンセンターまで行く手段(車など)がない人のため、また、資源物収集量の増加による燃やせるごみの減量化と市民の利便性向上を図ることを目的に、市役所第4駐車場内に開設。
分別品目は通常のエコ広場と同様、燃やせるごみを除く18品目で、開設日時は市役所開庁日(土・日・祝日と年末年始除く)の午前9時~午後4時。ごみの分別などの案内のために、職員1人が常駐している。
担当課によると、時間帯別では午前中の利用者が多く、休日明けに利用者が多い。また、分別品目では「その他プラスチック」「金属・金属付きプラスチック」が多い。
なお、現在のところ常設エコ広場の開設に伴う通常のエコ広場の利用状況の変化については調査中だが、日曜エコ広場の利用者は減少傾向にあるという。
今のところ常設エコ広場に対する苦情や要望などは寄せられていないが、これから年末年始を迎えるに当たり、担当課では「利用者が殺到する恐れもある。計画的に排出してほしい」と呼びかけている。
常設エコ広場の開設は、年末は28日(水)まで。新年は1月4日(水)から開始する。
(2022年12月11日付紙面より)
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こども茶道教室ミニ茶会 (古座川町 )
古座川町中央公民館で4日、こども茶道教室のミニ茶会(発表会)があり受講する小学生10人が家族らに活動の成果を披露した。
この教室は伝統文化体験教室実行委員会主催、教育委員会共催。茶道を通して礼儀の大切さを学ぶ場として毎年、町内の小学生を対象にして開いている。
本年度は11人が受講を申し込んで6月に開講。茶道裏千家学校茶道協議会の指導員を交えて同日までに7回の活動を重ね、作法やその意味合いを知り所作を深めてきた。新型コロナウイルスの情勢で古座川の秋まつりが中止となり隔年実施で町展もないなどで成果発表の場が得られず、せめて家族だけでもとおととし、昨年に続いてミニ茶会を開くこととしたという。
当日は中道悟・同教室実行委員長や家族ら17人が客として参加。年長2人が和親棚で点前、年少8人が帛紗(ふくさ)の作法をそれぞれ披露。年少のうち5人は盆略点前も披露し、最後に年長2人が点前と半東を入れ替わって再度和親棚で点前をして発表を終了。指導員を代表して日下宗宏さんが茶道は所作だけでなく茶席全体の随所に心遣いがこもっていることを振り返り、受講する小学生が茶道を通して思いやりの心を高めながら成長することを客らと共に願って締めくくった。
子ども茶道教室は来年1月末まで活動を続け、同実行委員会対象の成果発表をして閉講する予定という。
(2022年12月11日付紙面より)
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来年1月に出場校発表 (春のセンバツ )
来春の第95回記念選抜高校野球大会の「21世紀枠」候補9校が9日に発表され、秋季三重県大会4位の県立木本高校などが選ばれた。来年1月27日(金)の選考委員会で、全国9地区の候補9校から3校が21世紀枠に選出される。
木本は1年生5人、2年生8人の計13人で全員が地元中学校出身。紀宝町立矢渕中学校出身の榎本和真主将(2年)は「発表を聞いてびっくりした。21世紀枠3校に選んでいただけることを前提に冬の練習を乗り切りたい。『東紀州から甲子園』が地域の悲願。僕たちの代で出場を決めて、地域や保護者、OBの皆さんなどに恩返ししたい」と語った。
木本は、少人数で強豪校と互角の戦いをしたことや、地域に密着したチームなどが評価を受けた。
少人数のメリットを生かし、質を追求した練習を続けてきた。榎本主将が中心となって練習メニューを考え、課題の打撃にも力を入れている。打撃向上に向けて筋トレも強化。午前7時前から8時までの朝練後は、全員が2合ほどのご飯を食べ、体づくりにも励んでいる。練習試合で知り合った強豪校の選手と交流サイト(SNS)でやりとりし、意識の持ち方などを参考にしているという。
「みんな、仲良いですよ」と笑顔を見せる榎本主将。「打撃が向上すればもっと上のステージに行ける。『甲子園は出場する場所』をモチベーションに頑張りたい」と話していた。選抜高校野球大会は来年3月18日(土)に開幕する。
(2022年12月11日付紙面より)
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2年ぶりに販売 (那智勝浦観光機構 )
那智勝浦観光機構(NACKT)では、那智勝浦町の催しや景色などを掲載した観光カレンダーを2年ぶりに作成し、現在販売している。価格は1冊500円。
カレンダーは旧観光協会の頃から作成されており、2020年から機構が引き継いだ。21年版のカレンダーまではフォトコンテストを開催し、選ばれた写真を掲載していた。
昨年は作成していない。23年版は観光機構のスタッフが四季を通して撮影した写真と、関係各者からの提供写真によって完成し、11月から販売が開始した。
従来のカレンダーは2カ月ごとに1㌻のつくりとなっていたが、今回は1カ月1㌻。壁掛けタイプで、A4中とじとサイズもコンパクトになった。
町の魅力を伝えるカレンダーの中身は▽1月「まぐろの初競り」▽2月「雪の那智山」▽3月「三の滝」▽4月「ゆかし潟」▽5月「小阪の棚田」▽6月「熊野那智大社」▽7月「那智の扇祭り」▽8月「紀の松島」▽9月「勝浦八幡神社例大祭」▽10月「熊野古道・大門坂」▽11月「ビン玉通り」▽12月「那智の滝と三重塔ライトアップ」―などとなっている。
町観光案内所や大門坂茶屋、先日開設された大門坂観光案内所で販売されており、電話やメールでの問い合わせや発送も受け付けている。
郵送の場合は送料が1冊250円で、2冊目は390円、4冊580円で、5冊目以降は宅急便の着払いでの発送となる。
機構では「祭りや景色に加え、今回は棚田やゆかし潟の景色もある。カレンダーで町の魅力を感じていただけたら」と話している。
問い合わせなどは町観光案内所(電話0735・52・5311)、メール(info@nachikan.jp)まで。
(2022年12月11日付紙面より)
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新宮山彦ぐるーぷが秩父宮記念山岳賞
自然保護団体「新宮山彦ぐるーぷ」(沖﨑𠮷信代表・世話人)の「大峰南奥駈道(おくがけみち)の再興と山小屋建設並びにその維持管理活動」がこのほど、秩父宮記念山岳賞(日本山岳会主催)を受賞した。
山について造詣の深かった、故秩父宮ご夫妻の事跡を永く記念するため、山に関連する顕著な活動や業績に対して表彰し、登山活動の奨励と山岳関連諸文化の高揚に資することを目的に、1998年に創設された栄えある賞。
なお、日本山岳会は05年に創立。現在東京の本部を中心に33の支部があり、全国に約4800人の会員が在籍している。会員には天皇陛下も名を連ねている。
新型コロナウイルス感染症の影響で3年ぶりとなった本年度、同団体は74年の発足以来、38年間にわたり熊野古道奥駈道の再興や登山道の維持管理などを行い、また小屋の建設・保守・運営を行っていることなどが評価され受賞に至った。
現在、会員約40人。毎週15人ほどで活動を行う同団体は、120年間やぶに埋もれていた大峰奥駈道(約45㌔)の再興に着手し、約3年間をかけて第1次刈り開きを完了。その後も第2次、第3次刈り開きと並行し、行仙宿の新築や平治宿の建て替え、持経宿の大規模改修など4カ所9棟の小屋などを整備し、84年の千日刈峰行着手から32年間を要して大峰南奥駈道の環境整備を行い、熊野修験の復興にもつなげた。
初代代表の玉岡憲明さん(97)は88歳まで、約40年間にわたり大峰奥駈道の再興に尽力。約2200回に及ぶ活動の様子を記録しているという。
3日に東京都新宿区の京王プラザホテルで年次晩さん会が開催され、沖﨑代表(74)が表彰を受けた。晩さん会前には記念講演も行われ、沖﨑代表らが「千日刈峰行とその展開」を題目に講話した。なお、晩さん会には毎回天皇陛下も臨席されるが、今回は諸事情により欠席となった。
このたびの受賞を受け、沖﨑代表は「40年にもわたり道を開いてくれた玉岡さんら先輩方のおかげ。受賞を報告すると本当に良かった、と喜んでくれた。受賞を励みにして、今まで通り地道にコツコツと活動していけたら」と話していた。
なお、同団体は地域のために行う地道な地域貢献活動が認められ「第13回あしたのなら表彰」(奈良県主催)の受賞も決定している。
同団体では現在、会員を募集中。行事予定や参加・入会に関しては、フェイスブックもしくは同団体ホームページ(http://syamabiko.web.fc2.com/)で確認を。
(2022年12月8日付紙面より)
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環境美化に防災加えた初の活動 (紀宝町 )
鮒田の環境を守る会(東口高士会長)は4日、紀宝町鮒田の相野谷川下流で流木を撤去した。環境美化に防災を加えた初の取り組みで、35人が2時間作業し、軽トラック15台分の流木を回収した。
全国的に流木の処理に苦慮する自治体が多い中、鮒田地区では、自分たちで流木を集め、防災用の資源にしようと計画。河川を管理する紀南河川国道事務所の許可を得て実施した。
下流域には9月の台風で流れ着いた流木がたまっており、弁慶橋から鮒田水門付近まで、人の手や重機で集めた。
大きな流木は高台の一時避難場所に運び、ライフラインが寸断されるなどの災害時に備え、まきにして備蓄した。小枝などは、鮒田地区自主防災会による防災散歩時の料理などの燃料に活用する。
同地区の防災活動に関わってきた大阪工業大学工学部都市デザイン工学科の田中耕司・特任教授は「流木を防災や地域の活動に活用する取り組みを初めて見た。これまで鮒田地区の活動を学会で発表しているが、備蓄農園の取り組みは国も驚いていた。高齢化が進み、こういった集まりは地区の情報もみんなで共有できる。楽しく防災に取り組んでいる」と話していた。
作業後、東口会長は「自分たちの地域をきれいにするためにも、ごみにされていた流木を生かそうと考えた。この取り組みが全国に広がれば」と語っていた。
(2022年12月8日付紙面より)
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福祉センターで地震・火災避難訓練 (新宮市 )
新宮市野田の市福祉センターで6日、地震と火災を対象にした避難訓練が行われた。新宮消防署の宮平陽介消防士長と林勇成消防士が訪れ、市社会福祉協議会職員や中央児童館で遊んでいた子どもたちが、災害発生時の避難経路や行動などを確認した。
同センターでは毎年度、地震津波と火災の訓練を実施している。この日は県内全域での強い地震に伴い1階の給湯室からの出火を想定。訓練開始の放送が流れると、居合わせた人たちは身の安全を確保しながらセンター前の駐車場へと逃げた。
訓練を見守った宮平消防士長は避難時に重要な「押さない、走らない、しゃべらない、戻らない、近づかない」を略した「おはしもち」を伝え「火災が発生してから迅速かつ安全に逃げることができていてよかったです。これからも一連の行動を忘れないでください」と講評した。
後半には消火器の使用訓練も行われ、林消防士が諸注意や操作方法などを説明。職員たちは「火事だ!」と叫びながら訓練用消火器で順番に実践した。
同協議会の東雄大さんは「学生時代に訓練は経験しましたが、忘れていた部分もあり勉強になりました。実際の場面に遭遇した場合、冷静さを失う可能性が大きいため今後も継続して訓練に取り組んでいければ」と話していた。
(2022年12月8日付紙面より)
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「臨場感シアター(仮称)」完工 (串本町 )
串本町西向にある旧役場古座分庁舎内で改修整備が進められてきた上映室「臨場感シアター(仮称)」が11月末に完工した。今月6日は町議会議員や報道機関対象の見学会を実施。町は建物全体の用途変更に伴う工事完了後(期日未定)に一般公開を始めるとしている。
この上映室は宇宙振興拠点化をコンセプトとする同庁舎リニューアルの一環で、旧議場を改修整備する形で設置。議員席や当局席を取り払い天井と側壁の色を黒系統に変更。縦約3㍍、横約12㍍のパノラミック大型カーブドスクリーンを据え、4Kプロジェクター3台による連携投影(マルチプロジェクション)で8K映像コンテンツの上映を実現する。計10基のスピーカー(うち2基はサブウーハー)を配置して5・1ch相当のサラウンド音響も確保。前方左右中を上下2列としサブウーハーを左右2基とする配置により、最良の状態で音を楽しめる空間を立体的かつ力強くする工夫が注がれている。
旧来のまま残している傍聴席は現状で使用の前提はしておらず、議員席や当局席があったフロア内の同空間内にベンチを並べて通常使用で27人(前列9人掛け×3列)が座って同時鑑賞できる状態としている。
この上映室は、主に宇宙への憧れや新しい時代の始まりを感じさせるシアターとして運用する想定。町企画課ロケット推進室によるとこの整備はロケット「カイロス」の打ち上げを至近かつ相応の画質で捉えた映像コンテンツの上映が最終的な着地点で、一般公開の実質的な開始はそのタイミングになると受け止めてもらえればと話している。
(2022年12月8日付紙面より)
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