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2021年11月28日
1 新宮城の魅力が満載
 新宮市の小渕さん、冊子第2弾発行  

 新宮市在住で、元新宮城復元対策委員会委員の小渕伸二さん(72)がこのほど、冊子「国指定史跡 新宮城(丹鶴城 沖見城) 続日本100名城」の第2弾を制作し、発行した。

 新宮城は1633(寛永10)年、紀州藩付家老水野氏により完成。建造物は1873(明治6)年の廃城令を受け、75(明治8)年までに取り壊されている。

 市は1980(昭和55)年に新宮城跡を公有地化し都市公園として整備を開始。2003(平成15)年には城郭跡が国史跡指定を受け、17(平成29)年には「続日本100名城」に選出された。

 冊子は、A5版30㌻。熊野新宮や新宮城の歴史、造り、復元模型写真、「水野新宮城」「浅野新宮城」の想像天守(イラスト)、水ノ手跡の炭納屋倉庫群と港跡、同じく国指定史跡を受ける水野家墓所など、城にまつわるあれこれを紹介。写真の追加など、前作以上にイメージしやすいものとなった。

 さらには新宮城跡の最大の魅力ともいえる「算木積み」「亀甲積み」「屏風(びょうぶ)折れ」の石垣についても写真を用いて分かりやすく解説しており、城跡散策や校外学習などに最適な冊子となっている。

 価格は500円(税込み)。市観光協会や荒尾成文堂で販売されている。

  □     □

 制作協力者は次の皆さん。敬称略。

水島大二(日本城郭史学会委員)

栢木 隆(日本古城友の会)

倉本隆之(郷土史研究家)

隅地 洋(同)

和田利信(熊野市教育委員会)

(2021年11月28日付紙面より)

第2弾となる冊子を発行した小渕伸二さん=26日、新宮市緑ヶ丘の東牟婁振興局(一時的にマスクを外して撮影)
2021年11月28日
2 歩行者天国に熱気
 2年ぶり「タンカクフライデナイト」  (新宮市 )

 新宮市の丹鶴商店街の一部を歩行者天国にした「タンカクフライデナイト」が26日夜、2年ぶりに開催され、約1000人(主催者発表)が露店グルメやステージパフォーマンスを楽しんだ。

 丹鶴商店街振興組合(岩澤祐文理事長)主催で、市の「頑張る商業者団体等活動支援補助金」の補助を受けた事業。会場入り口でマスク着用を呼び掛け、各テーブルに消毒液を設置するなどの新型コロナウイルス感染症対策を取った。

 今年のテーマは「アツアツ大作戦!」。寒い時季の開催ということで、おでんやぜんざい、ビーフシチューなど、地元商店が提供する温かいグルメに行列ができた。

 ステージイベントのスタートとMCは、シンガー・ソングライターの藪下将人さんと藍田真一さんのユニット「ヤブシン」が担当。Team雅龍やDance Crew HAL、SPAなど10団体が出演し、華やかなダンスや音楽で会場を盛り上げた。

 岩澤理事長は「『新宮を動かしていきたい』というみんなの思いを受けて開催した。新型コロナウイルスの流行で、家で過ごすのが普通になってしまっているが、少しずつ外に出ることを当たり前にしていきたい。熊野地方全体ににぎわいを広げていけたら」と話していた。

(2021年11月28日付紙面より)

地元商店のグルメに行列=26日、新宮市の丹鶴商店街
Team雅龍のステージ
2021年11月28日
3 子育て家庭が立ち上がる
 分娩休止の発表受け要望へ  (紀宝町 )

 新宮市立医療センター産婦人科の分娩(ぶんべん)予約休止の発表を受け、紀宝町では子育て家庭が立ち上がり、西田健町長への要望を行うための準備を進めている。結成した「紀宝町ママ友パパ友の会」の会員は26日現在で405人に上る。代表を務める同町井田の山下朋美さんは「子どもたちが里帰り出産できない地域にはしたくない。充実した子育て環境があるからこそ、安心して出産できるようにしてほしい」と訴える。

 紀宝町は新宮市に隣接する地域的事情もあり、これまで多くの妊婦が同センターで出産してきた。発表を受けて、町子育て支援センターを利用する母親たちが「自分たちの声を届けたい、何かできることをしたい」と決意。署名も案にあったが「声を届けるのが先」とスピードを優先し、無料通信アプリ「LINE(ライン)」などを使い、活動に賛同してくれる会員を集めた。数人の団体より、数百人の団体の方が、影響力を与えると考えた。

 同町と御浜町、熊野市の一部事務組合でつくる紀南病院組合立紀南病院(御浜町阿田和)は2015年9月から分娩を休止していることから、紀南病院の分娩再開と、同センターに関しては新宮市への働き掛け、遠方の病院に通うことになる妊婦への町独自の支援を求める。今も会員の声を集めていて、要望項目は今後増える可能性もあるという。

 紀宝町神内の紀宝はぐくみの森では26日、山下さんら会員が集まり、要望案の打ち合わせをした。第4子の出産時に赤ちゃんが同センターへ緊急搬送されたという会員の女性は「命に関わる事態だった。お母さん側が急変した場合、医療センターがなかったらと考えると怖い」と不安を口にした。山下さんは「たくさんの人に協力していただき、感謝している。町に声を届け、自分たちもできることに協力していきたい」と話している。要望書は12月3日(金)に提出する予定。

(2021年11月28日付紙面より)

打ち合わせをする会員ら=26日、紀宝町神内の紀宝はぐくみの森
2021年11月28日
4 前回同様、上がり子中止決定
 熊野速玉大社「御燈祭り」  

 新宮市の熊野速玉大社(上野顯宮司)、神倉奉賛会、神倉青年団は26日、御燈祭(おとうまつ)り検討委員会を開き、前回に引き続き「御燈祭り」(来年2月6日)の上(あ)がり子の参加を中止し、前回同様、最少人数の神職と介釈(かいしゃく)のみで神事を斎行すると決定した。

 熊野速玉大社例大祭「新宮の速玉祭(はやたまさい)」と合わせて国の重要無形民俗文化財(重文)の指定を受ける「御燈祭り」は、新年における「火の更新」を意味する勇壮な祭り。毎年、全国から大勢が祭りに参加し、御神火を移した松明(たいまつ)を手に一斉に神倉神社を駆け下りる。

 このたびの決定は、新型コロナウイルス感染症第6波の襲来を案じ、上がり子の健康を最重要視するもの。約2000人の上がり子が山門内に集結する同祭りは長時間の3密状態を避けることは難しく、クラスター(感染者集団)が発生する危険が高くなると予想されることから、やむなしの判断に至った。

 中止の決定に当たり、上野宮司は「全国的にさまざまな感染対策を講じながら少しずつ通常に戻す動きがあるが、同祭りでは山門内の上がり子たちの安全を担保できないことなどから苦渋の決断に至った。再来年こそは従来通り斎行することができれば」と話していた。

 なお、祭り当日は正午から神倉山への入山を制限。翌7日の御燈祭り奉祝祭、餅まきも中止する。

  □     □

■御燈祭り当日の日程

※当日(2月6日)夕刻以降、神倉神社付近への車の参入は避けること

▽午前10時=かがり御供奉製

▽午後5時10分=介釈、神倉神社で修祓(しゅうばつ)の後、熊野速玉大社に向かう

▽午後5時50分=神職、介釈一行同大社を出発して神倉神社に向かう

▽午後6時20分=神倉神社到着

▽午後7時10分=御神火をおこし、神事開始

▽午後7時30分ごろ=大松明を先頭に下山開始

▽午後7時40分ごろ=中ノ地蔵に到着、拝礼

▽午後7時50分=神倉神社社務所に到着。拝礼後、阿須賀神社へ出発

▽午後8時20分=阿須賀神社に御神火を奉安し奉幣を奉る

▽午後8時50分=熊野速玉大社に御神火を奉安し奉幣を奉る

(2021年11月28日付紙面より)

おととしの御燈祭りの様子
2021年11月28日
5 働くことへの意識高める  新翔高で「先輩が先生」  (新宮市 )
2021年11月28日
6 和歌山県から世界各地へ  城南中2年が移民学習  (新宮市 )
2021年11月28日
7 竹原昌男さんに記念品  堀町長ら叙勲受章たたえる  (那智勝浦町 )
2021年11月28日
8 カーブミラーをピカピカに  温故知新の会が清掃作業  (那智勝浦町 )
2021年11月28日
9 ゲームで交流の輪広がる  中央児童館で「おたのしみひろば」  (新宮市 )
2021年11月28日
10 100株のビオラを植栽  新宮商工会議所女性会が美化活動  
2021年11月28日
11 干し柿作りが本番  熊野地方  
2021年11月28日
12 小中学生の力作1400点  紀南児童生徒図画習字作品展  
2021年11月28日
13 和の伝統芸能集う  「丹鶴ホール」に8団体、華やかに  (新宮市 )
2021年11月28日
14 お悔やみ情報
  
2021年11月23日
15 「まぐろ缶おいしいですよ」
 仲之町商店街で新翔マーケット  (新宮市 )

 新宮市の仲之町商店街で20日、「新翔マーケット」の販売実習が開催された。県立新翔高校のボランティア生徒9人が同校オリジナルの「新翔まぐろ缶」をはじめとする「なごみあきない商品」を販売。「まぐろ缶、おいしいですよ」と元気な声が響き、地元住民や保護者、同校卒業生らでにぎわった。

 同商店街とのタイアップ企画。「新翔マーケット」はこれまで文化祭などで実施してきたが、新型コロナウイルス感染拡大が落ち着きを見せる中、地域との連携・協働を模索する中で実施に至った。

 「なごみあきない」は和歌山県商業教育研究会が設定する統一ブランドで、県内商業系高校が地元企業と連携して行う商品開発を支援。和歌山の「和」と商業の「商」を取って名付けられた。

 「新翔まぐろ缶」は同校が勝浦漁業協同組合「まぐろ体験CAN」と協力して製造したビンチョウマグロのしょうゆ煮の缶詰。この日はその他にも、和歌山商業高校のあられ(7種類)、笠田高校のせんべい(4種類)、和歌山高校の「ぷるぷる娘キャンディ」、神島高校の梅あられ、南部高校の梅ジャムが販売された。同校吹奏楽部(太田誇音(かのん)部長)による演奏もあり、「学園天国」や「風になりたい」「宝島」などの軽快な楽曲で観客を盛り上げた。

 商品を買い求めた70代の女性は「孫が吹奏楽部のメンバーで、大ファンなんです。販売されている商品も一通り全部買いましたが、あられなども上手に作ってあって、おいしそうです」。

 販売をした小西なおさん(3年)は「生徒会で和歌山市でも販売をして楽しかったので、今回も参加しました」。山下心優羽さん(同)は「やっぱり地元なので『新翔のやから』と買ってくれる人が多く、うれしいです」と話していた。

(2021年11月23日付紙面より)

ボランティア生徒が商品販売=20日、新宮市の仲之町商店街
新翔高校吹奏楽部が演奏
2021年11月23日
16 指定の木々まもなく見頃
 古座川筋各所で色づき進む  (古座川町 )

 古座川筋で木々の色づきが進んでいる。見頃の木が点々と見られる中、著名な子授けイチョウや地蔵モミジはこれからが見頃に差し掛かりそうな状況だ。

 子授けイチョウは古座川町三尾川(みとがわ)の古傳山光泉寺に伝わる木。樹高約30㍍、幹回り約6㍍、推定樹齢約400年とされ、県内最大級であり枝から垂れ下がる複数の気根に触れると子宝に恵まれるという信心もあり、色づく時期には町内外から多くの鑑賞を集める。同町も天然記念物に指定し、周囲に駐車場や公衆トイレを整備し利便を図るところとなっている。

 同寺は例年11月23日に法会「いちょう祭」を営んで鑑賞を促しているが、今年は新型コロナウイルス感染症予防のため休止。21日時点で色づき半ばに達し落葉が始まった段階で、例年ほど荒天にさらされておらず葉は多め。鑑賞に訪れた町民は青みも残る状態を見て「まだ少し早いか」と話し、まもなく見頃となる状況を期待していた。

 地蔵モミジは同町田川にある清流山瀧川寺に伝わる木で、子授けイチョウとともに町の天然記念物に指定されている。推定樹齢は200年余りで、町内でも特に大株で境内から眺めるロケーションで安定評価を得ている。20日時点で枝先がようやく色づき始めた段階で、来週ごろに見頃を迎えそうな状況だった。

 同寺は道の駅瀧ノ拝太郎から小森川方面へ約8・7㌔進んだ左手にあるが、同駅より先の道幅は1車線と狭く通行時は対向車への注意が必要となる。

(2021年11月23日付紙面より)

古傳山光泉寺の子授けイチョウ=21日、古座川町三尾川
清流山瀧川寺の地蔵モミジ=20日、古座川町田川
2021年11月23日
17 尊い命が守られるように
 初の「生命のメッセージ展」  (新宮市 )

 新宮市の王子公民分館は20日、市立王子ヶ浜小学校体育館で熊野地域で初となる「生命(いのち)のメッセージ展in新宮」を開催した。会場には遺族が制作した、理不尽に生命を奪われた犠牲者を型取りメッセージを託した30人分の「メッセンジャー」が展示され、NPO法人「KENTO」代表の児島早苗さんが「生命(いのち)を越すものはない」を演題に講話した。200人以上が来場し、メッセンジャーを見つめ、講演に耳を傾けることで命の尊さや重さについて、改めて理解を深めていた。

 同展は殺人や悪質な交通事故、いじめ、医療過誤、一気飲ませなどの結果、理不尽に人生を断ち切られた犠牲者が主役のアート展。犠牲者一人一人の等身大の人型「メッセンジャー」(硬質発泡材)に遺品の靴、残された遺族がつづったメッセージが添えられているもので、向き合う者に命の重さや尊さを訴えている。

 2018年に最愛の母・中尾叔子さん(享年85)を交通事故で亡くした紀南交通事故被害者の会代表の中岡貴恵さんは、(公社)紀の国被害者支援センターの紹介で児島さんと交流を持つことに。

 この日は新宮警察署から職員5人ときしゅう君も参加。児島さんが会員のNPO法人「いのちのミュージアム」(鈴木共子代表理事)が開催する「生命のメッセージ展」に参加することが決まり、同市での開催に至ったいう。中岡さんは5日、同市佐野の自宅で同展に展示するための「メッセンジャー」を制作している。

 当日、野尻和則分館長が「開催に当たり関係者の皆さまに感謝を述べたい。今後、地域から事故や犯罪が発生しないように取り組んでいきたい」とあいさつ。

 児島さんは自身の息子を亡くした当時の状況と心境を振り返り▽交通事故が軽くとられがちであること▽18年間、無料で配布している「交通事故対応マニュアル」の冊子を息子の同級生らと作成した▽家族が交通事故に遭遇したことを想像する疑似体験▽国内では戦後74年間で交通事故による死者が約95万人を超えていること▽「生命のメッセージ展」を授業として取り上げてくれる学校が増えていること―などを話した。

 犠牲者や来場者自身、その家族の一日の無事を祈って、黙とうがささげられた。児島さんは「交通事故をゼロにし、犠牲者も加害者もなくすことが私たちの願い。不可能じゃない。『ありがとう』や『ごめんね』が言えるのは自分自身が生きているからであり、言う相手が生きているから。先延ばしせずに、今日、大切な方に伝えてください」と涙を流し訴えた。

 中岡さんは母のことやこれまでの経緯に触れ、「新宮市でも開催したい思いを(市議会議員の)濵田雅美さんに相談し、声を上げてくれたことで多くの方々の協力の下、開催に至った」と感謝。

 交通事故について「事件・事故は人ごとではない。誰もが被害者にも加害者にもなりうることを知っていただきたい。奪ってしまうものの重みを考えるきっかけとなり、尊い命が一つでも守られていくことを願っています」と語った。

 家族と共に会場に訪れていた近畿大学附属新宮中学校3年の𠮷良和子さんは「命について深く考える機会を頂いた。私自身、生活する中で、道を歩くときでも命の大切さなどを考える気持ちが欠けていたと思う。これからは事故防止など、自分自身にできる範囲で進めていきたい」と話していた。

(2021年11月23日付紙面より)

メッセンジャーを見つめる来場者ら=20日、新宮市立王子ヶ浜小学校
児島早苗さん
2021年11月23日
18 LGBTQや多様性知って
 熊野初のレインボーフェスタ  (那智勝浦町 )

 レインボーフェスタ和歌山実行委員会は21日、那智勝浦町のブルービーチ那智で熊野地域で初となる「RAINBOWFESTA in wakayama NACHIKATSUURA(レインボーフェスタin和歌山那智勝浦)」を開催した。多様性を分かち合う場として開かれた催しには多くの来場者が訪れ、にぎわっていた。

 レインボーフェスタとは性的少数者(セクシュアルマイノリティー)やLGBTQについて理解を広めるとともに、一人一人が持つ「性の多様性」を祝福し、分かち合う場として、全国各地で実施されている催し。

 県内では5年前から和歌山市で開かれている。開催に声を上げたのはトランスジェンダー(性別越境者)当事者である丸山都(みやこ)さんだ。丸山さんは生まれ故郷である同町でのフェスタを企画。関係者の協力の下、今回に至ったという。

 当日、入場時に検温と消毒を行い、配布のリストバンドを装着した人のみが会場内のサービスを受けられるなどの感染症対策にも取り組んだ。

 フェスタでは楽器やバンド演奏、ダンス、歌などが会場を盛り上げた。また、地元商店などの飲食や販売ブースには行列ができたほか、輪投げやスーパーボールすくいなどを楽しむ子どもの姿も見られた。午後からは丸山さんと、トランスジェンダー当事者である乾菜月さんがトークショーを行った。二人は来場者から集めた質問について回答するなどした。

 会場を訪れていた堀順一郎町長は「多くの方に町を訪れていただける催しに感謝している。町として人権研修などに力を入れていきたい」。

 丸山さんは「予想以上にご来場いただきうれしい。熊野地域にも自身の性について悩みを持った方がいることや、多様性を知っていただけたら幸いです。今後も継続していきたい」と笑顔で語った。

(2021年11月23日付紙面より)

盛り上がった熊野地域初のレインボーフェスタ=21日、那智勝浦町のブルービーチ那智
丸山都さん
2021年11月23日
19 講演会や展示で趣旨普及  ふれあいいきいきまつり  (串本町 )
2021年11月23日
20 丹鶴体育館改修工事完了  12月から利用再開へ  (新宮市 )
2021年11月23日
21 俳句と歩み98年  新宮市の辻本英雄(漂汀)さん  
2021年11月23日
22 腸内環境改善にからし!?  研究コンクールで佳作  (新宮高校 )
2021年11月23日
23 地域に残る伝説を調査  神倉小4がふるさと学習  (新宮市 )
2021年11月23日
24 さまざまな研究テーマで  1・2年合同ポスター発表  (新宮高校 )
2021年11月23日
25 熊野尾鷲道路全線開通に感謝  東紀州に高速道路をつくる会  
2021年11月23日
26 災害救助犬を知ってほしい  「さがせ!ミック」の朗読と講演会  (紀宝町 )
2021年11月23日
27 学習発表や地域との交流も  鵜殿、井田、神内、相野谷の各小で  (紀宝町 )
2021年11月23日
28 会場がパリの雰囲気  「丹鶴ホール」でシャンソンコンサート  (新宮市 )
2021年11月23日
29 感謝伝えるコンサート  那智勝浦吹奏楽団  (那智勝浦町 )
2021年11月23日
30 舞台彩る伝統の美  第11回新宮市伝統芸能大会  
2021年11月23日
31 歌声と田楽が観客魅了  「熊野音楽祭」に小柳ゆきさん  (熊野那智大社 )
2021年11月23日
32 紀の国わかやま文化祭、閉会   
2021年11月23日
33 お悔やみ情報
  
2021年11月14日
34 ロケット見学場で見学会
 地元住民が今後の展望聞く  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町は12日、串本町に建設中の民間小型ロケット発射場「スペースポート紀伊」から発射される小型ロケットの見学場となる那智勝浦町浦神の旧浦神小学校で見学会を開いた。整備を進めている旧小学校に地元住民ら61人が集まり、堀順一郎町長がロケットの詳細について説明した。

 同発射場はキヤノン電子や清水建設など4社でつくる「スペースワン株式会社」が運営し、超小型衛星の「宇宙宅配便」事業を行うもの。旧小学校はロケット射点から1・6㌔と近く、串本町の田原海水浴場とともにプレミアム公式見学場となっている。

 那智勝浦町によると、旧小学校の収容人数は旧校舎屋上とグラウンドなどを合わせて2500人を予定。屋上は全体で約650平方㍍あり、500人が見学可能としている。

 このうち、本年度に整備を行ったのは約270平方㍍。100人の見学者を見込んでいるが、いすやテーブルを設置する可能性もあり減少する可能性もあるという。初号機打ち上げ時の状況を見た上で見学スペースの拡大を検討するとした。

 整備内容は消防法に準じ、教室への出入りを止める壁の設置や、屋上の床面の洗浄と一部補修、旧小学校から漁協敷地内へ渡ることのできる避難路新設などを実施した。事業費は202万2900円。

 また、発射の瞬間は旧小学校からは見えないため、様子を映し出すモニターを2カ所に設置する。発射の際は敷地内などの駐停車禁止や予約制を取り、バスによる送迎を予定している。

 堀町長は「第1弾の整備が終了した。本州でロケットの発射を間近でゆったりと見られる場所はない。観光商品はまだ完成していないが、本町への宿泊客や観光客の増加も視野に入れている。関連産業の誘致にも尽力したい」。

 今後については「浦神はポテンシャルがある。ロケットに加え、新たな事業が展開されることを期待している」と話した。

 見学に訪れていた同町浦神の塩地征子さんと芝さわみさんは「浦神でロケットが見られるのは楽しみ。地域が活気づいてくれるのはうれしい。本当にありがたいこと」と笑顔で話していた。

(2021年11月14日付紙面より)

地元住民を対象に見学会が開かれた=12日、那智勝浦町の旧浦神小学校屋上
見学場となる旧浦神小学校
2021年11月14日
35 人から人へ伝統つなぐ
 「リレースクエア」オープン  (新宮高校 )

 今年創立120周年を迎えた新宮市の県立新宮高校(東啓史校長、生徒541人)で6日、記念式典に合わせて食堂施設をリフォームした「リレースクエア」のオープニングセレモニーが開かれた。デザインに携わった生徒や同校創立120周年記念事業実行委員会のメンバーがテープカットを行い、今後の活用に期待を込めた。

 同校では今年4月、生徒有志による食堂のリニューアルプロジェクト(進藤友華代表)が始動。全校生徒のニーズを取り入れ、生徒主体で築47年の食堂や周辺スペースの空間デザインを行った。

 コンセプトは「Relay(リレー)~人から人へ伝統が受け継がれる空間~」。食堂中央には校訓「質実剛健」を象徴するナギの木のシンボルツリーを配し、プロジェクターなどを設置した多目的の空間であることから、名称を「Square(広場)」に。同校の前身である旧制新宮中学校の正門と歌碑を移設した屋外の公園スペースには、「新中テラス」と名前を付けた。

 セレモニーでは新中会の夏山晃一会長が「天井やシンボルツリーなどは全て生徒たちがデザインした。大変なこともあったと思うが、高校時代の良い思い出づくりになったのでは」とあいさつ。

 小阪輝大生徒会長は「生徒の思いを形にしていただき、ありがとうございました。大切に使わせていただきます」と述べ、プロジェクトリーダーの進藤さんと共に笑顔で感謝を伝えていた。

(2021年11月14日付紙面より)

オープニングセレモニーの様子=6日、新宮市の県立新宮高校
新中テラスの前でテープカット
2021年11月14日
36 100年以上続く市木木綿
 工場移転へ「この地で続けたい」  (御浜町 )

 100年以上前から御浜町下市木で親しまれてきた「市木木綿」。最盛期には45軒ほどの織元があったが、今は熊野市木本町の向井浩高さん(53)ただ一人になっている。最後の職人から技術を継承して16年。借りていた工場を明け渡すことになり、「この市木の土地で続けていきたい」と移転先を探している。

 市木木綿は明治時代、旧市木村で農業の副業として発展した。大量生産の現代は、双糸と呼ばれる2本を編んだ糸を使うのが主流だが、市木木綿は1本だけの単糸で織る。引っ張ると簡単に切れるため扱いにくいが、通気性が良く、柔らかな風合いに仕上がる。

 布団店3代目の向井さんは、カラフルなしま柄の市木木綿にほれ込み、織元から仕入れて布団や座布団を作っていた。2005年、最後の職人で友人の父親の大畑弘さんが工場を閉めると聞き、継承していくことを決意。長く使われてきた織機が並ぶ工場を借り、大畑さんから技術を学んだ。

 さまざまな色を使いながら落ち着いた雰囲気の市木木綿は若い人にも好評で、これまで織られてきたデザインに向井さんの個性も加え、新しい魅力を打ち出す。今は地元の小中学校の授業にも積極的に協力し、市木木綿の価値を地域内外に伝えている。

 工場は明け渡すことになったが、機械は移転先でも使わせてもらう予定で、「ここまでやらせてもらって感謝している」。自宅と店舗の近くに移せば効率も良くなるが、伊良子清白(1877~1946年)が詠んだ詩や、地域に残る庚申(こうしん)の伝説など「市木木綿と、それに関わる文化がある。市木で続けるからこそ意味がある」と考える。

 まだ移転先は決まっていないが、いくつかの候補は見つかっており、向井さんは「自分の代で終わらせるのでなく、次の世代に残していく場所をつくりたい。この技術をまた継承していきたい」と見据えている。

(2021年11月14日付紙面より)

社会見学で訪れた児童に説明する向井浩高さん=御浜町下市木
カラフルでレトロなデザインの市木木綿
2021年11月14日
37 薬について学ぼう  高田地区でサロン  (新宮市 )
2021年11月14日
38 持続的な企業価値の向上目指し  藤原敬行さんがSDGsについて講話  (新宮市 )
2021年11月14日
39 ギャラリートークに多数来場  細密鉛筆画家・篠田教夫展  (那智勝浦RC )
2021年11月14日
40 無病息災などを祈る  高田地区で伝統の「亥の子」  (新宮市 )
2021年11月14日
41 輝く24人、学習成果を披露  相野谷中学校で文化祭  
2021年11月14日
42 町民らの力作1610点  那智勝浦町文化展示会  
2021年11月13日
43 納税道義の高揚に寄与
 関康之さんに大阪国税局長納税表彰  (新宮税務署 )

 株式会社関三吉商店(新宮市橋本)代表取締役の関康之さん(64)がこのほど、大阪国税局長納税表彰を受賞した。11日に同社で贈呈式があり、山端克明(やまばな・よしあき)新宮税務署長が、長年にわたる申告納税制度の普及発展に対する感謝を伝え、表彰状を手渡した。

 毎年11月11~17日は「税を考える週間」。国税庁では期間中にさまざまな広報広聴施策を実施するとともに、税務行政に対する意見や要望を聞く機会としている。今年は「くらしを支える税」をテーマに、日常生活と税の関わりを理解してもらい、納税意識の向上を図る取り組みを展開している。

 納税表彰(および租税教育推進校等表彰)は、税への理解を深めてもらおうと、同週間に合わせて国税庁が毎年行っているもの。今年は新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、昨年に引き続き「納税表彰並びに感謝状贈呈式」は行わず、各地方の国税局長や各管轄の税務署長が個別に表彰状を贈呈する形を取った。

 この日の贈呈式には山端税務署長ほか、公益社団法人新宮納税協会の横手章郎会長らが出席。関さんは新宮納税協会副会長として多年にわたり、申告納税制度の普及・発展に尽力してきた。なお、父の功さん(92)も1985年に同表彰を受けており、2代にわたって納税道義の高揚に寄与してきた。

 表彰状を手渡した山端税務署長は「これまでさまざまな角度から経営者を見てきたが、顕著な成績を上げている企業の中でも長く続いている企業は共通してCSR(企業が組織活動を行うにあたって担う社会的責任)の精神が根付いている。これからも企業の発展と皆さんの健康を祈念したい」と感謝。

 関さんは「国家財政の根幹を担う税務行政の円滑な運営に協力できることは、社会の一員として当然の責務と心得、それを単に果たしたことに過ぎないところをこのような栄誉に浴したことは微力なりとも社会の役に立てたと思い、この上ない喜び」とあいさつ。

 「今後も正しい申告と期限内納税の励行に努め、他の模範となるよう引き続き力を尽くしたい」と誓いを新たにした。

(2021年11月13日付紙面より)

関康之さんが大阪国税局長納税表彰を受けた=11日、新宮市橋本(一時的にマスクを外して撮影)
2021年11月13日
44 「幸先詣」や「分参」呼び掛け 初詣時季に向け意見交換 (田辺市本宮町)

 田辺市本宮町の熊野本宮大社と本宮町商工会、熊野本宮観光協会で組織する「熊野本宮よみがえり委員会」(会長・名渕敬熊野本宮観光協会長)は11日、同大社瑞鳳殿で「令和3年第2回熊野本宮よみがえり委員会」を開催。コロナ禍における初詣体制について意見交換し、啓発ポスターを活用した「幸先詣(さいさきもうで)」や「分参(ぶんさん)初詣」の呼び掛けなどに合意した。

 同委員会は、参拝者に対し「新しい生活様式の実践例」に基づいた神事の斎行などを提案するため昨年7月に設立。収束が見通せない新型コロナウイルス感染流行下での初詣客の受け入れ対策などを検討してきた。なお、新型コロナが国内で広がりを見せる前の2020年、同大社には三が日で約47万3000人の初詣客が訪れた。

 令和4年初詣では、混雑を避けるために同大社鳥居周辺に縁起物テントや古札スペース、案内スペースなどを確保。境内は一方通行とし、手水(ちょうず)計14カ所、御朱印所、授与所テント、おみくじテントなどを配する。旧社地「大斎原(おおゆのはら)」でも縁起物授与テントが配置される。

 また、密を避け新年を気持ちよく迎えることができるよう「幸先詣」を推進。12月1日(水)から縁起物などを授与していく。さらに、昨年に引き続き1月15日(土)までの「お正月期間」を広く周知し「初詣は分参で」と呼び掛けていく。

 九鬼家隆宮司は「多くの人がよみがえり再生の地でスタートを切るために初詣にいらっしゃる。地域一帯となって楽しんで帰っていただけるよううに対策に取り組みたい」と思いを語った。

 同大社では今年、参拝客を分散させるために132年ぶりに「大斎原」での「初祈祷(きとう)」を実施。約8万人が初詣に訪れた。

(2021年11月13日付紙面より)

初詣時季に向け、意見を出し合った=11日、熊野本宮大社瑞鳳殿
2021年11月13日
45 心をささげるような思いで
 大島小ら慰霊碑で清掃奉仕  (串本町 )

 日本とトルコの絆をつむぐ―。串本町樫野にあるトルコ軍艦遭難慰霊碑一帯で11日、同町立大島小学校(貴志純子校長、児童31人)らが清掃奉仕に取り組んだ。奉仕後は追悼式も営み、参加した全員で亡くなった将士の安らかな眠りを祈るなどした。

 旧樫野小から受け継ぐ同校の歴代児童教職員伝統の取り組み。前年度は新型コロナウイルス感染症の情勢を考慮して学年ごとに時間差をつけて活動したため、本年度は2年ぶりに全校一丸で実施する形となった。

 当日はエルトゥールル号を語り継ぐ会を支える樫野区民らや保護者約10人もその思いに共感して合流。1~3年生は湿らせた布で碑を磨き、4~6年生は前もって刈った芝や敷地に入り込んだ落ち葉のかき集めと敷地前の溝掃除に取り組み軽トラックの荷台いっぱいのごみを回収した。

 追悼式では黙とうをささげた後、代表して貴志校長、樫野区の髙山カヤ子区長、児童会の濵口大雅会長(6年)が同碑に上がって献花。半世紀以上にわたって同碑に伝わる追悼歌を全員で歌いささげた。最後に貴志校長が同碑に宿る歴史を簡潔に振り返り、これからも思いやりの心を行動に移すことを一同に求めて締めくくった。

 濵口会長は「亡くなった人へ心をささげるような掃除ができたらという思いで取り組んだ」と今回の奉仕を振り返り、「今日はきれいになったねというトルコの(皆さんの)心が伝わったような気がした。次の学年もそれぐらい頑張って欲しいし、自分も関われたことをこれからの自慢にし、聞かれたらしっかりと歴史を語り継いでいきたい」と思うところを語った。

(2021年11月13日付紙面より)

トルコ軍艦遭難慰霊碑一帯で清掃奉仕する大島小児童ら=11日、串本町樫野
追悼歌を歌いささげて亡くなった将士の安らかな眠りを願う一同
2021年11月13日
46 働き者の森にありがとう
 太地こども園でキノピー教室  (太地町 )

 太地町立太地こども園(森尾扶佐子園長)で10日、3~5歳児49人を対象とした「キノピー教室」が開かれた。和歌山の森を守る妖精「キノピー」と太地町のマスコットキャラクター「ゴン太」が来園し、森林の大切さを伝えた。

 県内の全市町村と県で組織する「紀の国ふるさとづくり協議会」の取り組みで、森林の恵みやそれを支えてきた山村に対する理解と関心を深めることが目的。

 キノピーは和歌山の森の巨木に住む妖精で、きれいな水や空気、太陽の光、森の生き物が大好き。「子どもを育てるように山村や森林も守り育てていきたい」という願いから、小さな子どもの姿をしている。

 キノピーが登場すると、園児たちは「かわいい」と大はしゃぎ。紙芝居「みんなで森へ行こう」では、木々が深呼吸して空気をきれいにしていることや、森の落ち葉のスポンジが川の水をきれいにし、土砂災害から町を守り、木材や食べ物といった恵みをもたらしていることを勉強した。

 最後に働き者の森に全員で「ありがとう」を言い、笑顔で記念撮影をしていた。

(2021年11月13日付紙面より)

キノピー、ゴン太と記念撮影=10日、太地町立太地こども園
2021年11月13日
47 文化の秋に合唱や演劇 3市町の中学校で文化祭 
2021年11月13日
48 「暮らしと笑顔守る税」  イオン新宮店で習字展  (新宮市 )
2021年11月13日
49 子どもに寄り添う保育を  木の川こども園で入園説明会  (新宮市 )
2021年11月13日
50 児童たちの思い託す  神倉小が赤い羽根共同募金に協力  (新宮市 )
2021年11月13日
51 けん玉を人生に役立てて  「子ども広場くまっこ」  (新宮市熊野川町 )
2021年11月13日
52 宇久井半島の秋に親しむ  県立自然博物館「木の実や種をさがしてみよう」  (那智勝浦町 )
2021年11月13日
53 教育旅行誘致目指し  子どもら参加のモニターツアー  (那智勝浦観光機構 )
2021年11月13日
54 声や雰囲気で世界に浸る  大人のためのおはなし会  (串本町図書館 )
2021年11月13日
55 家族でサツマイモ掘りなど  主催事業で4組11人が体験  (潮岬青少年の家 )
2021年11月13日
56 客に響く観光開発考える  串本で商品造成セミナー  (和歌山県 )
2021年11月13日
57 町内在住演奏家の音楽鑑賞  保育所年長児や児童生徒ら  (古座川町教育会 )
2021年11月13日
58 花街道を冬の花で満たす  熊野、御浜でボランティアが苗の植栽作業  (国道42号 )
2021年11月13日
59 華やかなつまみ細工の羽子板  寺子屋分校「楽しい手芸教室」  (紀宝町 )
2021年11月13日
60 舞姫4人が「浦安の舞」を稽古  23日の秋季例大祭に向けて  (烏止野神社 )
2021年11月13日
61 お悔やみ情報
  
2021年11月12日
62 商店街歩き、まちを元気に
 「和傘の灯り2021」  (新宮YEG )

 コロナ禍で閉鎖的になっている気持ちを和らげてもらおうと新宮商工会議所青年部(新宮YEG、向井康博会長)の「和傘の灯(あか)り2021~人と場所、未来へ想(おも)いを繋(つな)ぐ~」が10日、新宮市の旧西村家住宅(西村伊作記念館)や徐福公園、新宮城跡公園入り口の3カ所で始まった。今回は旧西村家住宅で外壁に映像を投影するプロジェクションマッピングも行われ、来場者の目を楽しませていた。午後5時30分から9時(最終日は8時)、14日(日)まで。

 市内3カ所で開催することで、各商店街を歩いてもらうきっかけをつくるとともに、市内で秋の夜を楽しんでもらう目的。

 市内の文化財に目を向けてもらうことで文化的背景や歴史を広く発信し、歴史・文化への理解を深める狙いもある。過去にも新宮城跡公園で2回開催しており、昨年は旧西村家住宅で実施した。

 この日、旧西村家住宅では親子連れなども多く訪れ、「かっこいい。もっと見たい」「きれいやね」と、スマートフォンなどで、和傘やプロジェクションマッピングを撮影する姿も見られた。

 向井会長は「新型コロナウイルスも少し落ち着いてきた。皆さまに外に出てほしいという思いから今回、初の試みにも取り組ませていただいた。終息を願うとともに、今後も皆さまと新宮市を元気にしていきたい」と語った。

 「和傘の灯り2021 フォトコンテスト」も同時開催しており、和傘の写真を撮影して「#バイローカル新宮」を付けてインスタグラムに投稿すると、バイローカル参加店舗の中から景品が当たる。

(2021年11月12日付紙面より)

プロジェクションマッピングと和傘の共演=10日夜、新宮市の旧西村家住宅
新宮城跡公園入り口=同日
徐福公園=同日
2021年11月12日
63 口腔機能の重要性学ぶ
 中里いきいきサロン  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町の中里会館で8日、中里いきいきサロン(岡本美智子代表)があった。一般社団法人和歌山県歯科衛生士会のメンバーで新宮市在住の歯科衛生士・玉置浩美さんが講師を務め、口の中の機能が低下する口腔(こうくう)機能低下症の詳細や予防のための運動を解説し、14人の会員は楽しみながら学びを深めた。

 玉置さんは「口の中が乾きやすくなったか」「食べ物がかみづらい」「食べ物が飲み込みにくくなった」「口の中に食べ物が残ってしまう」「むせやすくなった」などの症状は、口の中の機能が低下したことなどが原因だと述べた。数点該当する場合は口腔機能低下症であるとし、症状が進行すると、食欲や心身機能の低下につながると話した。

 防止対策として、歯磨きや舌の表面にある舌苔(ぜったい)の磨き方、入れ歯の手入れと管理方法、就寝前や起床後に行えば効果的なうがいなどについて説明。また、歯磨きのみでは口腔内を完全に清潔にできないとし、歯間をきれいにするデンタルフロスや液体歯磨き(デンタルリンス)などの活用も提案した。

 唾液については、消化や粘膜の保護、洗浄、殺菌、緩衝、再石灰化などの作用があるとし、これによって口腔内が守られているとその重要性を解説した。

 唇や舌に力を入れる「パ・タ・カ・ラ」の発声練習や、口の開閉、舌を動かす、唾液腺のマッサージなど「歯あわせ体操」にも取り組んだ。

 会員らは「その用具はスーパーで購入できるか」「歯磨きは3食3度のほうが良いか」などの質問が上がり、玉置さんは「スーパーや薬局で手に入る物もある。歯磨きはできるなら、3度してもらう習慣を付けたほうがいい」と回答した。

 玉置さんは「悪い所がなくても、予防や相談で歯医者を利用してほしい。歯医者との距離を縮めることで生活の改善にもつながると思います」と締めくくった。

 岡本代表は「皆さんに多くの学びがあったと思う。今日習った体操などは毎日の生活やサロンごとに実施して、恒例にしていきたい」と語った。

(2021年11月12日付紙面より)

学びを深める会員ら=8日、那智勝浦町の中里会館
玉置浩美さん
2021年11月12日
64 コンサートなどで参加実感
 紀の国わかやま文化祭行事  (古座川町 )

 古座川町中央公民館で7、8日に紀の国わかやま文化祭2021関係行事「古座川せせらぎ秋のコンサートウイーク」があり、2日間計で80人が来場し音楽を楽しみながら同文化祭の趣旨を実感する機会を得た。

 同館リニューアル後の1階ロビー(住民交流を前提とするフリースペース)活用モデル策として定着している企画「古座川せせらぎミニコンサート」をベースにして同文化祭古座川町実行委員会が計画。いつも以上の来場を見越して舞台を大集会室へと変更し、同文化祭の趣旨に沿って7日に常連の「The JANK」、8日に初参加の「みぞやんず」が出演することを事前発表し、入場無料、子どもも大歓迎で来場を呼び掛けた。

 初参加のみぞやんずは全盲のボーカリスト・溝本和彦さんがリーダーを務める軽音楽ユニット。新宮市熊野川町にある社会福祉法人美熊野福祉会障害者支援施設「杉の郷」から活動の輪を広げていて、同町初進出ともなった今回は歌謡や演歌、童謡など幅広い世代で親しめる歌唱を中心に披露し、時に手振りや合唱による共演も誘うなどして和やかに音楽を楽しむバリアフリーのひとときを来場者と共有した。

 同実行委員会は6~8日に同館1階ロビーで障害者芸術作品展を開き、つばさ福祉会施設「エコ工房四季」と県福祉事業団施設「東牟婁生活総合支援センターふわり」の各利用者作品を紹介。同イベントの実施に当たり代表して教育委員会教育課の洞内宏文課長が国民文化祭と全国障害者芸術・文化祭を合わせたものが現在県内で開かれている紀の国わかやま文化祭2021(10月30日~11月21日)であるなど、実施の趣旨を来場者に伝えて同文化祭参加の実感を促した。

(2021年11月12日付紙面より)

初参加のみぞやんずによるコンサートのワンシーン=8日、古座川町中央公民館
同時開催の障害者芸術作品展会場
2021年11月12日
65 平和を祈り鐘鳴らす
 新宮ユネスコ協会  (新宮市 )

 「世界平和記念日」の11日、新宮ユネスコ協会(中谷剛会長)は新宮市薬師町の瑞泉寺(穴沢丈彦(あなざわ・じょうげん)住職)で「平和の鐘」を鳴らし、世界平和を祈願した。

 1918(大正7)年11月11日は第1次世界大戦が終結した日。ヨーロッパ各国では祝日に制定されたり、戦没者追悼式典などが営まれたりするなど、重要な日とされている。

 7年目の取り組みとなった「平和の鐘」では、8人の会員らが午前11時から順番に鐘を突き、手を合わせた。

 穴沢住職は「技術の発展とともに心も広く伸びないと物の使い方を間違えてしまう。本日は平和への祈念を心にともしていただけましたら」とあいさつ。

 中谷会長は鐘を鳴らすことには時間や危機を知らせるなどの意味があるとした上で「紛争なども含め、世界は現在、危機的な状況にあると思う。リアリスティックな政治の意味での戦争と平和ではなく、精神や心の中での平和の願いを込めて鐘を鳴らさせていただいた」。

 今後については「定期的に実施していくことで、平和を強く願っている人がいることを、多くの人に知っていただければありがたい」と話していた。

 なお、今月6、7日には、仲之町商店街のサンタウンホールで同協会の会員による写真展も開催された。

(2021年11月12日付紙面より)

平和を祈念し鐘を鳴らした=11日、新宮市の瑞泉寺
2021年11月12日
66 入込客数、回復ならず  夏季の観光客入込状況  (和歌山県 )
2021年11月12日
67 熊野の人々、その苦難の生涯  人権学習会で「大逆事件」  (新宮市高田 )
2021年11月12日
68 紀南支部初の功労者表彰  「ベストパートナー」の門靖夫さん  ( )
2021年11月12日
69 これから、秋の装い  タウンガーデンで花の植え替え  (新宮市 )
2021年11月12日
70 3年ぶり、油絵小品展開催  太田さん、平田さん「二人展」  (新宮市・サンタウンホール )
2021年11月12日
71 それぞれに考え避難行動  下里小で「世界津波の日」に  (那智勝浦町 )
2021年11月12日
72 望楼の芝で自己記録に挑む 潮岬中の校内クロカン大会 (串本町)
2021年11月12日
73 県消防職員発表会で優秀賞  小山知佳消防副士長が健闘  (串本町消防本部 )
2021年11月12日
74 明治から続く市木木綿学ぶ  御浜小4年生が工場見学  
2021年11月12日
75 サツマイモ掘りを楽しむ  うどの幼、鵜殿保の園児が  (紀宝町 )
2021年11月12日
76 幅広い世代の新たな交流拠点  町立図書館、開館7カ月  (紀宝町 )
2021年11月11日
77 在外和歌山県人会と交流
 城南中2年がオンラインで  (新宮市 )

 南北アメリカ大陸にある六つの国・地域の和歌山県人会と県内12校の小・中学校・高校の児童・生徒約800人が一堂に会する「わかやま国際ネットワーク」全体交流会が8日、オンラインで開かれた。本紙エリアからは新宮市立城南中学校の2年生45人が参加し、県の移民史や異文化に触れた。

 和歌山県主催。同県は全国6位の移民県であり、戦前から現在まで約3万3000人を世界各地に送り出している。移民した人々は現地で親睦や相互扶助のために県人会を組織し、2019年には初の和歌山県人会世界大会を開催。23年の第2回世界大会に向けて毎年11月を「わかやま国際スピリット推進月間」とし、交流事業を展開していく。

 今回の交流会には南加(南カリフォルニア)和歌山県人会、シアトル紀州クラブ、在パラグアイ和歌山県人会、ブラジル和歌山県人会連合会、在ペルー和歌山県人会、在アルゼンチン和歌山県人会が参加し、現地での生活を紹介。城南中学校のパートでは、映像を通じて教室やクラブ活動、文化祭の様子を伝えた。

 12月には県がマッチングした在ペルー和歌山県人会の個別交流会を開催する予定で、同会のソニア・サカタ会長は「ペルーの県人会は今年30周年を迎え、会員は100人ほど。皆さんとの交流を楽しみにしている」と語った。

 板谷智大(ともき)生徒会長は「和歌山県出身の移民がたくさんいることを初めて知った。交流会を通じて、城南中のいいところをたくさん知ってほしい」と話していた。

(2021年11月11日付紙面より)

ペルーでの生活を映像で紹介=8日、オンライン
オンライン交流会に参加する生徒=同日、新宮市立城南中学校
2021年11月11日
78 今年も「火の用心」の季節
 幼年消防クラブがパレード  (那智勝浦町 )

 秋の全国火災予防運動(9~15日)に伴って9日、毎年恒例の防火パレードが那智勝浦町であった。町立勝浦認定こども園(築紫依美香園長)の幼年消防クラブの鼓笛隊や町消防本部、消防団員ら約50人が町役場~那智勝浦観光機構バスターミナルを歩き、火災予防を呼び掛けた。

 パレードは火災予防と防火意識の高揚が目的。役場玄関前の出発式では、堀順一郎町長が「町内の皆さんに『火の用心』を呼び掛けるため、ぜひ頑張って。保護者の皆さまは暖房器具の点検などで防火に努めてほしい」とあいさつした。

 園児は「僕たち私たちは、火遊びはしません」と誓いの言葉を述べ、「火の用心の歌」を演奏。代表園児4人が堀町長や湯川辰也消防長、下地将仁団長らから「ミニまとい」を受け取り、パレードを開始した。

 鼓笛隊の演奏や拍子木の音が響くと、地域住民らも店先から顔をのぞかせ、園児たちの姿を見守った。保護者たちもビデオカメラを手に、一緒に町を歩いた。

 バスターミナルの解散式では鼓笛隊が隊列変化を披露しながら「夜に駆ける」を披露。築紫園長は「子どもたちは毎日練習を頑張ってきた。今日皆さんの前で演奏できたことが、大きな自信につながると思う。今後も引き続き、火災予防の大切さを地域に広報していきたい」と述べた。

 湯川消防長によれば、今年発生した火災件数は4件で、建物火災が2件、山林火災が1件、その他火災が1件。火災が増えるこれからの時季、▽寝たばこをしない▽ストーブの周りに燃えやすい物を置かない▽コンロを使うときはそばから離れない▽コンセントのホコリを掃除する―の4点と、住宅用警報器の設置・点検を呼び掛け、「寒い季節も『火の用心』をよろしくお願いします」と話していた。

(2021年11月11日付紙面より)

ミニまといを持ってパレード=9日、那智勝浦町
幼年消防クラブの鼓笛隊
2021年11月11日
79 県大会で最優秀賞を獲得
 演劇部が創作作品で近畿へ  (串本古座高校 )

 県立串本古座高校演劇部(谷口克朗顧問、青木心優嘉(みうか)部長、部員9人)の創作作品「桜の花の咲くころに」がこのほど、県高校総合文化祭演劇部門(以下県大会)で最優秀賞を獲得。県代表として近畿高校総合文化祭演劇部門(以下近畿大会)に出場することとなった。

 同部は8月に県内であった紀の国わかやま総文2021(=第45回全国高校総合文化祭)の演劇部門をボランティアスタッフとして支持。トップクラスの作品発表に刺激を受け、高まる気持ちが冷めないうちに自身の作品創作に取りかかったという。

 青木部長(2年)が考えた筋書きを原作とし、部員9人一丸で工夫を注ぎ込み練り上げたのが前述した創作作品。全国各地から夢を持って上京した若者4人の1年目の挑戦と人間模様を学生マンションの屋上を舞台にして描き出す内容で、創作をしながら同時にキャスト4人、スタッフ5人と手分けして稽古や準備を進め、大会4日前に県大会時点の形がほぼ仕上がるほど打ち込んだという。

 キャラクター設定を詳細に詰め、どの場面に何を入れ込むかで特にこだわったそう。県大会は先月27~29日に県民文化会館であり、74回目を数える今回は8校が作品を発表する中で最優秀賞をつかみとった。

 同部は2015年に作品「扉はひらく」、翌16年に作品「幸と歩」で同賞を連続受賞していて、今回は5年ぶりの獲得となる。青木部長は「作品を発表するまでとても緊張したけれど、本番は今までで一番良くできた。(先月29日に)結果を聞いた時はすぐに実感は湧かなかったけれどうれしかったし、泣いたり抱き合ったりしてみんなで喜んだ」と県大会の挑戦を振り返って語る。

 近畿大会は今月19日(金)~21日(日)、滋賀県大津市にあるびわ湖ホールで開かれる。府県代表が競演するワンランク上の舞台に向け、同部は今ある原型をとどめつつ直せるところを直して県大会以上に仕上げ、全国を目指して挑む考え。そのような中、5日にあった同校文化祭で校内上演もし、鑑賞した生徒教職員から励ましを受けるなどして意気込みを高めている。

 地域への披露については目下12月19日(日)に串本町文化センターで公演を開く方向で調整を進めているという。

  □     □

 創作作品「桜の花の咲くころに」を支える部員は次の皆さん。

■キャスト

青木心優嘉〈部長〉

森 風香  廣瀬みりか

田中歩実

■スタッフ

久保文乃   船井早来

浦木利菜   海野 藍

坂井美優

※海野さんは作中に登場する鳥の声も担当。

(2021年11月11日付紙面より)

県大会で最優秀賞をつかみ取った演劇部の皆さん(2人欠席)=8日、県立串本古座高校
文化祭で上演した創作作品「桜の花の咲くころに」のワンシーン=5日、県立串本古座高校
2021年11月11日
80 人権尊重の社会目指し
 新宮市内2カ所で街頭啓発  

 新宮市人権尊重委員会(会長・田岡実千年市長)は10日、同市佐野のスーパーセンターオークワ南紀店前と、同市橋本のイオン新宮店前で街頭啓発を実施した。同委員や東牟婁振興局職員ら約50人がチラシやポケットティッシュなどの啓発物資を買い物客たちに配布した。

 和歌山県は11月の「同和運動推進月間」に当たり、同和問題をはじめとするさまざまな差別に対する理解を深めてもらおうと県内各地で啓発活動を展開している。市は同月を「差別をなくする強調月間」とし、人権問題の早期解決を図るため実施している。

 スーパーセンターオークワ南紀店では、田岡市長が「市では1953年に人権尊重委員会が結成され、あらゆる差別の解消を目指し取り組みを進めています」とあいさつ。「啓発活動によって市民の皆さんと共に、『差別のない明るいまちづくり』を行っていくという私たちの思いを届けていければ」と呼び掛けていた。

 新宮市では強調月間に伴い、人権尊重文集「春を呼ぼう」の発行や、市庁舎正面に「広げよう やさしい心と思いやり」の懸垂幕を掲揚するなどしている。今年は新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、例年開催している「市民のつどい2021・ふれ愛講座」は中止となった。

(2021年11月11日付紙面より)

啓発活動に取り組む田岡実千年市長(中央)ら=10日、新宮市佐野のスーパーセンターオークワ南紀店
2021年11月11日
81 学びの成果を披露  伝統文化親子教室の発表会  (新宮市 )
2021年11月11日
82 多様な自然と人の営み  南紀熊野ジオパークフォトコン入賞作品展  (宇久井ビジターC )
2021年11月11日
83 舞台通して新宮を知って  紀南学園に招待チケット贈呈  (熊野新宮ミュージアム )
2021年11月11日
84 地域や社会で子育て支える  渡辺顕一郎さんが講演  (新宮市 )
2021年11月11日
85 地域住民ら140人が集う  熊野川ふれあい交流事業  (新宮市熊野川町 )
2021年11月11日
86 税金の大切さ思い  中学生の税についての作文表彰  (光洋中 )
2021年11月11日
87 グラウンドゴルフ愛好者200人がプレー 潮岬青少年の家で記録会 (串本町)
2021年11月11日
88 総合運動公園でキャンプ  花園近鉄ライナーズ来町  (串本町 )
2021年11月11日
89 パレードなどで意識促す  秋季火災予防運動始まる  (串本町 )
2021年11月11日
90 児童、園児が屋上へ逃げる  保育所と合同避難訓練  (相野谷小 )
2021年11月11日
91 大豆の感触確かめながら  親子でみそ作り体験  (紀宝町 )
2021年11月11日
92 有馬クラブ、県大会で2冠  県学童軟式野球選手権大会  (熊野市 )
2021年11月11日
93 現職・西田健氏が出馬表明  誇りと愛着の持てる町づくりを  (紀宝町長選 )
2021年11月11日
94 お悔やみ情報
  
2021年11月07日
95 良き伝統の継承と創造を
 新宮高校創立120周年記念式典  

 今年創立120周年を迎えた新宮市の県立新宮高校(東啓史校長)で6日、記念式典が開催された。在校生541人、教職員、同窓生、歴代校長、来賓らが出席する中、輝かしい歴史と伝統を誇る同校のさらなる前進を祈念した。

 地元の熱烈な要望を受け、同校の前身となる和歌山県立第二中学新宮分校の開校が決定した1900(明治33)年12月、新宮の人々は喜びに沸いた。翌年に県内4番目の中学校として創立し、2年後には独立して県立新宮中学校に。もう一つの前身である新宮高等女学校は1906(明治39)年に県内2番目の高等女学校として産声を上げた。

 1948(昭和23)年の学制改革で新宮中学校、新宮高等女学校、新宮工業学校の3校が統合し、県立新宮高校として再スタート。明治、大正、昭和、平成、そして令和にわたる激動の時代を乗り越え、卒業生は3万6000人超。文学、医学、政治、スポーツなど各界に著名人を輩出してきた。

 創立120周年に当たり同窓会、新中会、振学会、学校で「新宮高校創立120周年記念事業実行委員会」(委員長=西哉素史・同窓会長)を組織。同窓会室・郷土資料室改修や、生徒主体での生徒ホール(食堂)のリニューアルなどの学校環境整備に取り組んできた。

 式典では新型コロナウイルス感染症対策を取り、1年生はオンラインで参加。開会に当たり東校長が「人口減少やグローバル化の進展、人工知能(AI)の急激な発展による新たな社会の到来の中、諸先輩方から連綿と受け継がれてきた有形無形の財産が在校生の皆さんを支えている。本校の教育方針の一つが『良き伝統の継承と新しい伝統の創造』。皆さんには、新たな歴史を自分らが創るという気概を持ってほしい」とあいさつ。

 西委員長は「120年の間にはスペイン風邪の大流行や戦争、2度の大地震、そして大水害があった。諸先輩方がいかに苦労されてバトンをつないでくれたことかと、改めてお礼を申し上げたい」と感謝を伝えた。

 和歌山県の宮﨑泉教育長が祝辞を述べた他、全国の同窓会からもたくさんの祝電が寄せられていた。

(2021年11月7日付紙面より)

西哉素史・新宮高校創立120周年記念事業実行委員長があいさつ=6日、新宮市の県立新宮高校
式典に出席した在校生
2021年11月07日
96 写真では表現できない世界
 細密鉛筆画家・篠田教夫展  (那智勝浦RC )

 那智勝浦ロータリークラブ(那智勝浦RC、後誠介会長)は、今年3月に創立60周年を迎えたことを記念し、5日から那智勝浦町築地の「cafe雨間(あまあい)」で「細密鉛筆画家 篠田教夫展―神仏宿る細密画の世界 那智瀧図にはじまる―」を開催している。繊細な無数の線が折り重なり紡がれた作品の数々は、写真では表現できない芸術として来場者の目を楽しませている。入場無料。午前11時30分~午後5時。10日(水)休館。16日(火)まで。

 熊野文化の発信を目的に開かれた同展は「紀の国わかやま文化祭2021(第36回国民文化祭・わかやま2021、第21回全国障害者芸術・文化祭わかやま大会)」応援事業でもある。

 篠田さんは神奈川県出身。鉛筆による細密描写、迫真表現で自然の造形の社寺などをテーマに作品を発表している。「高野山・熊野を愛する百人の会」メンバー。

 篠田さんと那智勝浦RCは17年、熊野那智大社(男成洋三宮司)の創建1700年を記念して、「那智瀧図」のアーカイバル(R)(デジタル)版画を奉納している。

 有名な「那智瀧図」をはじめ、熊野速玉大社や東大寺などを描いた26点の作品が並ぶ。来場者にはポストカードのプレゼントもある。

 勝浦RCのメンバーは「これまでは大門坂の石碑設置や御朱印帳などもさせていただきました。今後も地域の流れを見ながら、観光振興に貢献できるように、熊野をテーマにした催しなどを節々でやっていきたい」。

 後会長は「写真では写すことができない世界がある。岩や木、建物などの素材がはっきりと分かる。サザエの殻の表面などの作品も意外性があって面白いです。直接見て、感じ取っていただければ」と語った。

 期間中の11日(木)午後2時からは、篠田さんによるギャラリートークも実施される。事前申込制で、定員(20人)に達し次第締め切る(空きがある場合は当日受け付ける)。また、作品を購入したい場合の相談も受け付けている。

 申し込みは那智勝浦RC(電話0735・52・1085、火~金曜日の午前9時30分~午後2時)まで。

(2021年11月7日付紙面より)

作品を楽しむ来場者ら=5日、那智勝浦町のcafe雨間
2021年11月07日
97 本紙が最優秀、優秀賞受賞
 「ふるさと新聞アワード」  (文化通信社 )

 メディア業界の専門紙「文化通信」を発行する株式会社文化通信社(山口健・代表取締役社長)=東京都文京区=が実施する「ふるさと新聞アワード」で、本紙の記事2本が最優秀賞に、1本が優秀賞に選ばれた。

 地域紙の優秀な記事を表彰する同アワードは、コロナ禍の中においても地元の社会、経済、文化の発展、活字文化を守るために日々の新聞発行を続けている地域紙を応援することを目的に今年創設された。参加メディアを地域紙に限定し、第三者である外部審査員が記事を選ぶ表彰制度はこれまでにない試み。

 全国の市町村単位を発行エリアとする地域紙から記事のエントリーを募り、地域にゆかりのある著名人が外部審査員を務め受賞作品を決定。第1回となる今回は全国20紙から約200本の記事が集まった。グランプリには、苫小牧民報の「アイヌの丸木舟 55年ぶり発見 弁天の海岸に2隻」が選ばれ、本紙からは「記憶から記録へ 住民らが天満の地図作り」(担当=前地翔)が「もの」部門で最優秀賞、「特別カバー号『ガンバレ、ニッポン。負けるな、熊野』など」(担当=西久保勢津子)が「こと」部門で最優秀賞、「川舟製作技術を後世に 協力隊の北原さんが記録に残す」(担当=大峪克斗)が「ひと」部門で優秀賞に選ばれた。

 受賞を受け、熊野新聞社の寺本一生代表取締役社長は「栄誉ある賞をいくつも頂き大変うれしく思います。日々の新聞作りの励みになります。取材させていただいた方々にこの場を借りてお礼申し上げます。これからも実のある記事を読者の皆さまにお届けできるよう、社員一同より一層の精進を重ねていく所存であります」とコメントしている。

 表彰式は今月26日(金)、東京都千代田区のプレスセンターホールで行われる。

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■グランプリ

▽苫小牧民報「アイヌの丸木舟 55年ぶり発見 弁天の海岸に2隻」

■「もの」部門

【最優秀賞】

▽熊野新聞「記憶から記録へ 住民らが天満の地図作り」

【優秀賞】

▽胆江日日新聞「避難時便利なタンス 江刺の工房が発案」

▽夕刊三重「ホームベースを手作り 全国出場の野球部を応援」

▽南信州新聞「伝統の柚餅子継承へ」

■「こと」部門

【最優秀賞】

▽熊野新聞「特別カバー号『ガンバレ、ニッポン。負けるな、熊野』など」

【優秀賞】

▽あやべ市民新聞「地域連携で被災地支援を 地域紙のあるまちネットワーク」

▽丹波新聞「手作りプールで県優勝 近所の企業に製造依頼」

▽島根日日新聞「連載企画『出雲の祭り』」

■「ひと」部門

【最優秀賞】

▽夕刊いわき民報「シリーズ震災10年―未来へのメッセージ」

【優秀賞】

▽丹波新聞「ノエルさん医師国試合格 南ア出身 丹波医療センター診療助手」

▽熊野新聞「川舟製作技術を後世に 協力隊の北原さんが記録に残す」

▽須坂新聞「ふるさとの被災と向き合い続けた1年」

(2021年11月7日付紙面より)

「もの」部門最優秀賞「記憶から記録へ 住民らが天満の地図作り」(2021年1月1日付)
「こと」部門最優秀賞「特別カバー号『ガンバレ、ニッポン。負けるな、熊野』など」(2020年4月16日付)
同賞(2020年4月28日付)
同賞(2021年1月28日付)
「ひと」部門優秀賞「川舟製作技術を後世に 協力隊の北原さんが記録に残す」(2021年5月30日付)
2021年11月07日
98 世界糖尿病デー周知図る
 「丹鶴ホール」青色にライトアップ  (新宮LC )

 11月14日の「世界糖尿病デー」を前に、新宮市下本町の市文化複合施設「丹鶴ホール」が5日夜、青色にライトアップされた=写真。新宮ライオンズクラブ(新宮LC、金嶋正人会長)が糖尿病について認識を高めようと実施。糖尿病抑制に向け機運を高めた。

 「世界糖尿病デー」は、1921年に糖尿病治療に必要なインスリンを発見したフレデリック・バンティング博士(カナダ、1891~1941年)の誕生日にちなんで制定。今年はインスリン発見から100年の年に当たる。2006年12月20日、国連総会において糖尿病の脅威に関する決議が採択され、世界糖尿病デーは公式な国連デーとなった。

 キャンペーンには国連や空を表す「ブルー」と団結を表す「輪」がデザインされた「ブルーサークル」が用いられており、このたびのライトアップはそれにちなむもの。世界糖尿病デーキャンペーン期間中は、「糖尿病との闘いのため団結せよ」とのキャッチフレーズとともに、世界中で糖尿病抑制や運動の周知に向けたさまざまな取り組みが展開されている。

 世界糖尿病デー実行委員会によると、世界で6秒に1人の命を奪う糖尿病。19年には世界の成人(20~79歳)糖尿病人口は4億6300万人を数え、45年には約7億人に増加すると予測されている。うち50・1%は診断されていない状況で、診断の遅れは合併症発症リスクを高める危険性がある。

 世界の20歳以下の1型糖尿病患者数は110万人で、世界の糖尿病人口の4分の3(3億5200万人)は20~64歳の就労世代が占める。65歳以上の高齢世代では、5人に1人が糖尿病に罹患(りかん)しているという。

 また、世界の糖尿病治療と合併症管理にかかる医療費は世界の総医療費の10%を占める約83兆円(19年)で、世界経済を圧迫する要因になるとされている。

 同施設におけるライトアップは14日(日)までで、午後6時から9時(最終日は8時)の間に点灯される。ライトアップ開始に当たり、伊藤算志奉仕委員長は「これを機に、周りの人たちに生活習慣の見直しなどを啓発していただけたら」と会員らに呼び掛けた。

(2021年11月7日付紙面より)


2021年11月07日
99 酒井未美さんが優勝飾る
 グラウンドゴルフ「秋季大会」  (ニュータウン友愛クラブ )
2021年11月07日
100 写真で地域の魅力発信  写真展で世界遺産など  (新宮ユネスコ協会 )
2021年11月07日
101 「おはしも」を忘れずに  福祉センターで火災避難訓練  (新宮市 )
2021年11月07日
102 尊い犠牲忘れず冥福祈る  宇久井護国神社で例大祭  (那智勝浦町 )
2021年11月07日
103 晴天の下、競技に汗  勝浦小・太地小で運動会  (那智勝浦町・太地町 )
2021年11月07日
104 花てまりの会が優秀賞受賞  全国花のまちづくりコンクール  (那智勝浦町 )
2021年11月07日
105 串本古座川で16編入賞  本年度中学生の税作文  (新宮納税貯蓄組合連合会 )
2021年11月07日
106 親子らハロウィーン楽しむ  3カ月ぶりにママサークル  (紀宝町 )
2021年11月07日
107 秋の実りを喜ぶ  丸山千枚田オーナーに感謝の収穫祭  (熊野市 )
2021年11月07日
108 3年生が放水を体験  井田小で消防団学校講座  (紀宝町 )
2021年11月07日
109 イルミ点灯に向け準備始まる  12月1日から「光の祭典in紀宝」  (紀宝町 )
2021年11月07日
110 赤く色づくイイギリの実  山間部で秋深まる  (新宮市 )
2021年11月07日
111 お悔やみ情報
  
2021年11月02日
112 感謝と情熱持って取り組んで
 田岡市政、4期目スタート  (新宮市 )

 任期満了に伴う新宮市長選で当選した田岡実千年市長の4期目が1日、スタート。同日、初登庁し花束贈呈で迎えられた。田岡市長は「田岡実千年、帰ってまいりました」と第一声。「市民の幸せのために、共に頑張っていきましょう」と職員らに呼び掛けた。

 市長選は10月24日に執行。3人が立候補した選挙戦は激戦となったが、現職の田岡市長が6984票を獲得。連続4期目の再選を果たした。

 市役所別館で行われた訓示で田岡市長は「今回の選挙は体力的にも厳しい選挙だった」と振り返りつつ「一人でも多くの人に思いを伝えるために頑張った。今は皆さんと一緒に仕事できる喜びを感じている」。

 公約に掲げた▽いつでも利用できるエコ広場の常設▽小・中学校の給食費無料化▽高齢者・障害者を災害から守る防災無線戸別受信機配布―について「市民生活に密着したソフト対策を、新年度早々取り組めるよう準備していただきたい」と呼び掛けた。

 複雑・多様化している行政サービスの対応に対して職員をねぎらい「今、与えられている仕事に一生懸命取り組んで。感謝と情熱を持って仕事に当たることが人の幸せに必ずつながる。いろいろな人の尽力により日々の生活ができていることに感謝し、受けるばかりではなく返していくことが生きる上での真理だと思う」と訓示。

 「市民のために頑張る覚悟を持って取り組むことが他人を幸せにする。好循環が増えることがいい社会をつくることにつながり『市民の誰もが元気で心豊かに暮らせるまちづくり』の実現に必ずつながると信じている。自分も市長としての職責を果たし、頑張っていきたい」と締めくくった。

(2021年11月2日付紙面より)

花束贈呈で職員らに迎えられた=1日、新宮市役所前
2021年11月02日
113 明かりをともし決意新たに
 なぎ看護学校で宣誓式  (新宮市 )

 新宮市の県立なぎ看護学校(杉山文栄校長)で10月29日、看護宣誓式が開かれた。今年4月に入学した1年生39人がろうそくに明かりをともし、仲間と共に志高く地域社会に貢献できる看護師になると誓いを立てた。

 専門的な知識や技術を学ぶ学生が、目指すべき看護師像を宣誓することにより、看護の道を歩む決意を新たにするために開催。ろうそくの明かりは、クリミア戦争の野戦病院でフローレンス・ナイチンゲールがランプを持って患者を見回っていたことに由来し、献身的な看護の精神を象徴している。

 点火の儀では、厳粛な雰囲気の中、学生一人一人がナイチンゲール像から明かりを受け取り、「日々努力を惜しまず、患者さんに寄り添える優しい看護師」とそれぞれの目標を宣誓。心を一つにナイチンゲール誓詞を唱和した。

 杉山校長は「宣誓をするみなさんの表情がたくましく見え、大変うれしく思う。患者さんを献身的に看護するとともに、常に学ぶことを忘れず、科学的に物事を捉え、それを看護に生かして」と祝辞。仁坂吉伸知事からも励ましの言葉が寄せられた。

 在校生を代表して山本森香さん(3年)が「患者さんの人生のひとときを共に過ごさせていただくことで、私たちは学びを深めることができる。感謝を忘れず、実習に向かってほしい。迷い、くじけそうになったときは、今日共に宣誓した仲間と助け合い、乗り越えて」と祝いの言葉を贈っていた。

(2021年11月2日付紙面より)

ナイチンゲール像から明かりを受け取る=10月29日、新宮市の県立なぎ看護学校
2021年11月02日
114 源泉の一番湯を奉納
 規模縮小し那智大社で献湯祭  (南紀勝浦温泉旅館組合 )

 南紀勝浦温泉旅館組合(清水貞吾組合長、組合員10館)は10月30日、那智勝浦町の熊野那智大社(男成洋三宮司)で「献湯祭(けんとうさい)」を営んだ。組合員らが参列し、朝一番に源泉からくみ上げた温泉水を神前に奉納した。

 昨年に引き続き、今年は新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から宿泊客の参列参加や餅投げも行わず規模を縮小して実施した。

 神事では各旅館の代表者らが15個のたるに入れた源泉の一番湯を順に神職に手渡し供えた。

 清水組合長が組合員を代表して玉串を奉てん。一同は自然の恵みに感謝し、業界の繁栄とコロナ終息を祈願した。

 神事後、井戸大輔禰宜(ねぎ)は「献湯祭では皆さまの隆昌(りゅうしょう)と、那智勝浦町が観光の町として広く天下にとどろくように、また、コロナ終息も祈願いたしました」と話した。

 清水組合長は「これまで、お客さまや従業員の安心安全のためにコロナ対策を進めてきた。緊急事態宣言の解除もあって、多くの小中学校や高校が修学旅行で町を訪れ、和歌山県のリフレッシュプランなど、観光面でも少しずつ盛り上がってきている」。

 今後については「年明けにはGo Toトラベルの再開も検討されているため、勝浦温泉と生マグロを全国的に広めて町の発展に努めたい」と語った。

 同組合によると、組合員10館の収容力は840室で、3400人だという。

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■青岸渡寺では追善法要



 献湯祭を終えた一同は那智山青岸渡寺(髙木亮英住職)に向かい、物故者追善法要を営んだ。

 法要は南紀勝浦温泉の礎を築き上げ故人となった経営者や従業員などの功績に感謝し、冥福を祈るもので髙木住職らが読経を行った。

 清水組合長が「44回目の法要として、礎を築かれた皆さまに感謝するとともに、組合員一同、創意工夫をもって業績の向上に励み、観光産業の発展に努力します」と追悼の言葉を述べた。

 髙木住職は「コロナの影響などで厳しい状況にあるが、ご精進、ご努力いただくことを切にお願いし、これかも勝浦温泉の発展にご尽力いただければありがたいと思います」と語った。

(2021年11月2日付紙面より)

一番湯を奉納するため本殿に向かう南紀勝浦温泉旅館組合の組合員=10月30日、那智勝浦町の熊野那智大社
追善法要で故人の冥福を祈った=同日、那智勝浦町の那智山青岸渡寺
2021年11月02日
115 毛利衛さん交え機運高める
 文化セで宇宙飛行士講演会  (串本町 )

 串本町文化センターで10月31日に宇宙飛行士講演会「人と社会の夢をのせて」があり、事前申し込みした250人(主催者発表)が日本人初の宇宙飛行士・毛利衛さんらと共に小型ロケット「カイロス」と積載する人工衛星が活躍する舞台へのイメージを膨らませるなどした。

 この講演会は、「第36回国民文化祭 第21回全国障害者芸術・文化祭串本町実行委員会」(会長=田嶋勝正町長)主催。日本初民間ロケット射場開始プレイベントと位置付け、打ち上げによる新たな文化発信の足掛かりとして計画した。今回は新型コロナウイルス感染症予防のため町外も迎えての実施とはならなかったが、定員いっぱいの事前申し込みを集めて実施へこぎ着けた。

 開会に当たり田嶋会長は5年前の申し出から始まった同射場進出の経緯を振り返り、特に用地にかかる二百数十人の地権者全員の協力があってこそ今があると感謝を掲げつつ来場を歓迎した。

 当日は講演会、スペースポート紀伊の紹介、ミニパネルディスカッション、並行して宇宙航空研究開発機構(JAXA)借用模型等展示があり、来場者には『宇宙兄弟』コラボレーショングッズの最新版としてクリアファイル・ポストカード・シールと町独自グッズとして「最南端のまちからロケット最先端のまちへ」タオルとスペースタウン串本ロゴのピンバッジ〈非売品〉が配られた。

 講演会の講師を務めた毛利さんは1992年に科学者宇宙飛行士、2000年に航空宇宙局(NASA)宇宙飛行士として米国のスペースシャトルに搭乗し実験や観測などのミッションに臨んだ人材で、今回は「宇宙からの贈り物」を演題に掲げて登壇。毛利さんが赴いたその宇宙空間へ人工衛星を送り届けるのが田原で建設中のスペースポート紀伊から打ち上がる小型ロケット「カイロス」で、南紀串本観光協会所属の宇宙ガイドを代表して坂本直弥さんがスペースポート紀伊や小型ロケットの現況、町内の見学環境や「ビジターセンター」(=旧古座分庁舎リニューアル後の環境)の動向を伝えた。

 ミニパネルディスカッションは田嶋会長と毛利さん、坂本さん、一連の話を手話通訳した串本ふるさと大使の南瑠霞さんの4人が登壇。それぞれに打ち上げへの思いを掲げ、毛利さんは「いろんな歴史プラス新しい教育で勉強いただき、世界にいろんなものを発信してほしい」と地域に期待し、田嶋会長は「来年、この串本から打ち上がるロケットの光は串本だけでなく紀南、和歌山県を照らし輝かせると思う。皆さん方と共に力を合わせてこのロケットが成功するよう頑張りたい」と呼び掛けて機運を高めた。

 当日は県立串本古座高校CGS部が先着100人限定で来場者へ「カイロス」缶バッジの最新版を進呈。地域からの機運盛り上げの息吹も宿しつつ、小型ロケットや積載する人工衛星の旅路となる地上~宇宙空間の全体像に思いを巡らせる機会として締めくくる形となった。

(2021年11月2日付紙面より)

「宇宙からの贈り物」と題して登壇した毛利衛さん=10月31日、串本町文化センター
ミニパネルディスカッションで打ち上げへの思いを寄せる登壇4人
2021年11月02日
116 酪農に親しみを持って  井田小へ鉛筆など贈る  (御浜ファーム )
2021年11月02日
117 クラス対抗で競技に臨む  紀南高校で体育祭  
2021年11月02日
118 花々で神内を癒やしの里に  生き活き協のグループが作業  (紀宝町 )
2021年11月02日
119 「最高の笑顔を届けよう」  成川小・保が運動会  (紀宝町 )
2021年11月02日
120 新宮、初戦突破ならず  高校ラグビー和歌山県大会  
2021年11月02日
121 新翔、近大新宮ともに敗退  全国高校サッカー和歌山大会  
2021年11月02日
122 晴天の下、元気に全力で  市内3小学校で運動会  (新宮市 )
2021年11月02日
123 奈須麻実さんが特選  緑化・育樹運動ポスター原画コン  (三尾川小学校 )
2021年11月02日
124 打越凌さんの作品が特選  愛鳥週間原画コン県代表に  (古座中学校 )
2021年11月02日
125 お悔やみ情報