自転車マナーアップ推進リーダー (新宮警察署 )
新宮警察署(田原正士署長)は24日、新宮市佐野の県立新翔高校(藤田勝範校長)の新翔プロジェクトチームと吹奏楽部員ら47人に「自転車マナーアップ推進リーダー」を委嘱した。生徒を代表して吹奏楽部長の太田誇音君(3年)とプロジェクトチームリーダーの中村美優さん(同)が田原署長から委嘱状を受け取った。
2015年の道路交通法の改正による自転車運転者講習制度の施行を受け県内で初めて実施し、今年で8回目。校内での自転車の交通マナーの向上や「自転車安全利用五則」の周知、若者の交通安全活動への参画などを主導し事故防止を図る。
同署で開かれた委嘱式には、田原署長や同校の藤田校長らが出席。吹奏楽部33人、プロジェクトチーム14人が自転車マナーアップ推進リーダーに、プロジェクトチーム顧問の宮井貴浩教頭、吹奏楽部の西浦久博顧問がアドバイザーに委嘱された。なお、プロジェクトチームはさまざまな経験を通して成長につなげる活動を行うチームとして発足。今後、地域でボランティア活動などを展開していくという。
田原署長は、昨年県内では1419件の人身事故が発生し、248件が自転車に関する事故で、うち9件が旧新宮警察署管内での事故だったと説明。また、県内では不幸にも6人が自転車乗車中の交通事故により尊い命をなくしたと述べ「悲惨な交通事故を一つでも減少させるため、自転車の運転手に対する指導取り締まりを強化していくが警察の活動だけでは限界がある」と生徒らの活躍に期待。
「自らが正しい交通ルールを実践し、小学生や中学生など、周りの方々のお手本に。交通ルールを守ることの重要さを、家族や友人の方々に伝えていただくことにより、地域全体に交通ルールの周知やマナーの向上が図られることを期待しています」と伝えた。
藤田校長は「自転車は気軽さの中に命を奪ってしまう危険も含まれている。みんなが安全意識を持たないと事故はなくならない。自分だけではなく相手の気持ちを考えることが大事。コロナ禍だができる限り啓発を行い、いろいろな活動を展開していければ」と士気を高めた。
委嘱状を受け取った太田君は「率先して他の自転車利用学生の模範となるような運転を心がけ、自転車安全利用五則を順守し学校全体に浸透させます。悲惨な交通事故をなくすため、進んで交通安全活動に参画します」と宣言した。
(2022年5月26日付紙面より)
JR西日本職員に感謝状 (新宮警察署 )
新宮警察署(田原正士署長)は24日、行方不明者の発見と保護に尽力したとして、西日本旅客鉄道株式会社(JR西日本)和歌山支社串本駅勤務の宗和弘修(そわ・ひろみち)さん(31)に感謝状を贈呈した。
先月10日、串本町で高齢男性が行方不明となった。宗和さんは、男性の家族から「家族が行方不明になっている。自転車が串本駅に止まっているので電車に乗車しているかもしれない」といった申し出を受け、家族に警察署に相談を促すとともに和歌山司令所に連絡。
家族から聞いた行方不明者の特徴を基に、構内に設置された防犯カメラ映像から高齢男性が電車に乗車したことを確認した。
さらに他駅の防犯カメラ映像などにより追跡し、和歌山駅行きの電車に男性が乗車している可能性があることを突き止め、同電車の車掌や和歌山駅駅員と連携して男性を保護。男性は臨場した警察官に引き渡され、無事に家族の元に帰ることができたという。
感謝状は、宗和さんの迅速かつ的確な行動により、行方不明者を早期に保護できたことをたたえるもの。
感謝状を手渡した田原署長は「迅速に連携していただいたおかげで人命を守ることができた」と感謝。「与えられた持ち場で力を尽くしていただきありがたい」と伝えた。
宗和さんは「無事に見つかって良かった。関係者が最善と思える行動を取ったことがいい結果につながったと思っています」。贈呈式に同席した坂本純一・新宮駅長は「感謝状を頂けてありがたい。彼(宗和さん)にとっても正しい行いをしたことが人生の励みになったのでは」と話していた。
なお、同署は和歌山駅員の高橋和也さんにも感謝状を贈呈。JR職員を通じて高橋さんに届けられるという。
(2022年5月26日付紙面より)
地域リハビリ活動支援事業 (串本町 )
串本町が本年度も地域リハビリテーション活動支援事業を展開している。24日は姫ふれあいサロンと食生活改善推進協議会が同事業を利用。新型コロナウイルス感染拡大が落ち着く方向にある中、町はフレイル(虚弱)予防をキャッチフレーズにしてさらに利用の裾野を広げるべく周知に意気込んでいる。
町民の健康寿命を延ばす意識を家庭や身近な地域で高めるため、地域包括支援センターが軸となって前年度から取り組み始めた同事業。生涯元気を目指して月1回以上、町内を拠点にして自主活動する高齢者グループ(団体も含む)を対象にしたリハビリテーションの専門職派遣型の講座で、計2回の出張実施を基本の形としている。
1回目は体成分分析装置「InBody」や各種体力テストによる測定会を実施し、その結果を基にして2回目は健康寿命延伸のための個別提案やグループ提案をする内容。提案作成の都合で2回目の実施は約1カ月後となる点はあらかじめ了承してほしいという。利用を希望する場合は、専門職との日程調整のため
1回目の希望日の1カ月前までを目安にして同センターへ申し出をしてほしいとしている。
同サロンは新宮保健所管内の新型コロナウイルス感染状況を目安にして開けるときに開いていて、この日は運営ボランティアと利用者16人が同事業の1回目を利用。同協議会は2回目の利用で、事業を町民に紹介できる立場でもあり個別提案を受けた後は口腔(こうくう)衛生やフレイル予防の概論について説明を受けるなどした。グループ提案の内容はグループ向けの体操メニュー指導を基本としているが、利用する集団に応じて弾力的に内容を組むとしている。
この事業は、1グループにつき年1回まで利用できる。測定データは個人が特定されない形で町が統計的に活用するという側面があり、町の実態に即した介護予防施策展開のためより多くの高齢者にこの事業を利用してほしいというのが同センターの願うところ。利用の申し出や問い合わせは同センター(電話0735・62・6005)まで。
(2022年5月26日付紙面より)
勝浦四区福祉委員 (那智勝浦町 )
那智勝浦町の勝浦四区福祉委員(藤社和美班長)は21日、地区内の独居高齢者に対して弁当を配布した。
同委員は寝たきりや引きこもり防止、防災意識向上への声がけに努めている。例年は住民同士の交流を目的にサロンなどを開いていたが、現在は新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から活動が制限。「少しでも地区に住む高齢者に見守りを兼ねて何かできないか」との思いから提案した。
弁当は同町の飲食店「elcamino delpoeta(エルカミーノ・デルポエタ)」の佐藤由明さん、さゆりさん夫妻に相談し依頼。地域の人たちの役に立てるならと快諾し製作を引き受けた。配布は今後、月に1度のペースで行い、町内の飲食店にも協力を依頼していくという。
この日は、藤社班長ら3人が1人暮らしの高齢者宅10軒を回り「元気に過ごしやる?」「また、みんなで会いたいね」などと会話を交し弁当を手渡していった。
受け取った楠本由美子さんは「心遣いが大変ありがたいです。サロンで集まれる機会が少なくなり1人の時間が長くなる中、皆さんが弁当を届けて気にかけてくれることが心強い。これからも元気に過ごしていこうと、力をもらいました」と笑顔を見せた。
藤社班長は「以前は手作り弁当という形で訪問させてもらっていたが、コロナの影響により中断を余儀なくされていたので様子が見られてよかった。何より、地域の方々の協力のおかげ。加えて近い将来に発生するとされる南海・東南海地震などの災害や緊急時に備えて状況を把握しやすくするよう、今後も見守り活動を続けていければ」と話していた。
(2022年5月26日付紙面より)
和歌山陸協の第2回記録会
グラウンドゴルフかつうら大会 (県年金受給者協会 )
鴻田・砂羅で住民協議 (新宮市 )
新宮市新宮の鴻田(こうだ)・砂羅(じゃら)地区で、大字を変更する住居表示変更の検討が始まっている。新宮市は2023年2月1日の変更実施を目指しているが、地域住民の意向やコロナ禍の影響もあり、実現はいまだ流動的で、町内で協議が始まったばかりとなる。
新宮市では1980年より順次「王子町一・二・三丁目」「田鶴原町一・二丁目」「あけぼの」「阿須賀」「池田」「清水元」「佐野」「磐盾」「五新」「蜂伏」「井の沢」「徐福」などの住居表示変更を実施。直近では2021年7月に、新宮市新宮の主に7000番地台が「丹鶴町」に変わった。
他にも「松山」や「広角」など、住居表示変更の候補地はあるが、実施は地域住民の意向次第。担当する生活環境課は「分かりやすくはなるが、反対の意見が出ることもある。所有地の住所が変わることに、抵抗を感じる人もいる」と語る。
変更により「救急車やパトカーなどが目的地に早く着きやすくなる」「訪問者が建物や人を探しやすくなる」「郵便や配達の間違いや遅れが少なくなる」などの利点がある。しかし住民自身で▽運転免許証▽不動産登記▽法人登記▽車・単車の登録▽年金▽マイナンバー▽預金通帳―などの住所変更が必要となる。
今回の鴻田・砂羅の候補地には、約500戸がある。ただし、この全域を例えば鴻田とするか、砂羅とするか、鴻田と砂羅を別々にするか、住居表示変更それ自体をしないかは、全くの未定。同課は「町内会で住民の意見を集約してもらい、検討委員を決めて会議してもらえれば」と話す。
地域住民の間で住居表示変更の合意形成ができた場合、地域の代表者や法務局の担当者で審議して公示することになる。これに反対意見がなければ、新宮市が市議会に提案。可決承認されたら、調査や手続きを経て、住居表示の変更に至る。
(2022年5月25日付紙面より)
3年ぶりの戦没者慰霊祭 (太地町 )
太地町の飛鳥神社(髙橋正樹宮司)境内にある護国神社で21日、戦没者慰霊祭が営まれた。おととし、昨年と新型コロナウイルスの影響から中止していたため、3年ぶり。この日は天候の関係から社務所内で式典があり、遺族や関係者、三軒一高町長、太地町漁業協同組合ら約40人が参列し、国の繁栄の礎を築いた二百数十柱の英霊に感謝の誠をささげ、恒久平和を願った。
同神社の例祭は遺族の高齢化などの影響で途絶えていたが、これを憂いた有志たちが友の会(久原拓美会長、会員40人)を立ち上げて復活させた。今年で11回目。
社務所には「和」の掛け軸が掲げられ、髙橋宮司が祝詞を上げた。参列者はそれぞれの思いを胸に白菊を神前に供えた。
髙橋宮司は「3年ぶりの慰霊祭。年々、どの地域でもご遺族が少なくなっている中で、広い意味でわれわれ町民や里の人がご遺族となる。今後もお祭りを存続いただけるようにお願いいたします」と締めくくった。
久原会長は「国や地域の御楯として戦火に倒れ、散華された方々のご心情とご無念を思うとき、長い歳月を経た現在も深い悲しみが胸に迫ってきます」と述べ、戦後生まれの人々が多い現在に触れ、「意識されることの少ない平和のありがたさ、命の尊さを再認識し、令和の新しい時代になっても次の世代に伝えていくことが今を生きる私たちの責務だと考えます」と語った。
(2022年5月25日付紙面より)
新たなサロン活動始まる (大里ランチ会 )
紀宝町の大里多目的集会施設で21日、ふれあいいきいきサロン「大里ランチ会」が初めて開かれた。メンバー7人とボランティアの小中学生10人が食堂、喫茶、駄菓子屋を開設し、地区住民をもてなした。
大里地区のサロンは、以前から食堂の開設案があったが、新型コロナウイルスの影響で2年間活動できなかった。再開を模索していた際、昨年4月にオープンした町社会福祉協議会による「ふれあい子ども食堂」に着目。サロンと食事、交流を組み合わせた新たな活動にたどり着いた。
これまで、2カ月に1回集まっていたが、サロンの形を残しつつ、食堂の要素を取り入れ、名称を大里サロンから大里ランチ会に変更した。
地区住民が自由に出入りできるよう、午前10時から午後3時までの5時間をサロンの活動時間とし、喫茶、駄菓子コーナーといった集まりのスペースも設けた。
この日、午前8時から準備を開始し、調理は西令恵さん、喫茶は石本美知子さん、駄菓子は山本みゆきさんが中心に進めた。
午前10時に喫茶コーナー、11時に食堂がオープン。地元住民が足を運び、食堂でカレーライスを味わい、会話も楽しんだ。小中学生ボランティアは受付や配膳、店番などを担当し、地区住民との交流も深めた。
ランチ会の井之元喜代子代表は「子どもたちが参加しやすいよう土曜日に開催した。好きな時間に集まっておしゃべりしてもらう形にしたところ、多くの人が参加してくれた。今後、メンバーの意見を聞きながら2カ月に1回のペースで開き、地域みんなの交流の場になれば」と話していた。
(2022年5月25日付紙面より)
「おやじの会」がカーブミラー磨き (新宮市 )
新宮市佐野を中心にボランティア活動を展開する「佐野おやじの会」(中村優会長、15人)は22日、地区内でカーブミラー磨きを実施した。会員9人が参加。2時間ほどかけて約30カ所のミラー清掃に汗を流した。
昨年秋に設立した同会。平均年齢40歳の若手で組織され、環境美化や保全対策などの活動を展開している。
会名には「佐野区に寄り添い、今後を担う若い力として先人の方々の経験や知識をつないでいくこと、地域の方々のため子どもたちのため、そしてゆくゆくは自分の子どもたちが後を継いでくれるようなおやじとしての背中を見せられるように」との思いを託した。
カーブミラー磨きは、新しく三輪崎小学校に入学した子どもたちが、少しでも安全に通学できるようにと昨年末に初めて実施し、20カ所以上のミラーを磨いた。登下校時に合わせて、自主的に交通安全の見守りや声かけを行っている会員もいるという。
この日、佐野会館に集合した会員らは、二手に分かれて雑巾や洗剤を手に清掃を開始。子どもたちの安全を願いながらミラーを磨いた。同会は今後、新型コロナウイルス感染状況などを考慮しつつ、駅周辺の草刈りや夏祭りなどにも積極的に参加して地区を盛り上げていく予定としている。
中村会長は「子どもたちが少しでも安全に学校に通えれば。これからもできることを一つずつやっていければと思っています」と思いを語った。
(2022年5月25日付紙面より)
新宮高・新翔高で壮行式 (新宮市 )
和歌山県高校総合体育大会(インターハイ県予選)に向け、新宮市の県立新宮高校(東啓史校長)と新翔高校(藤田勝範校長)で20日、壮行式が開かれた。6月3日(金)~12日(日)を中心に県内で31競技の大会が開かれ、県予選を勝ち抜いた選手は今夏のインターハイ「躍動の青い力 四国総体2022」への出場権を手にする。
全国高等学校体育連盟は、インターハイでの観客入場を認める方針で、3年ぶりとなる総合開会式も開催予定。高校生最大のスポーツの祭典に活気が期待されている。
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新宮高校からは▽レスリング▽空手道▽剣道▽陸上競技▽サッカー▽ラグビー▽弓道▽卓球▽ソフトテニス▽バドミントン▽バスケットボール▽バレーボール▽ハンドボール―の選手たちが大会へ出場する。
この日は東校長に代わり、橘恭子教頭が「一つでも多く勝利し、県内に新宮高校の名を知らしめて。応援してくれる保護者や先生方への感謝を忘れず、コロナ禍の中で頑張ってきた自分と仲間を信じてプレーを」と激励。生徒会の小阪輝大会長(3年)は「クラブは違えど、みんな新宮高校の仲間。全力を尽くして頑張ろう!」とエールを送った。
各クラブの主将が大会日程を発表して健闘を誓い、応援歌を斉聴して士気を高めた。
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新翔高校では▽ソフトテニス▽卓球▽バスケットボール▽弓道▽サッカー▽バドミントン▽ラグビー―の各クラブの選手が拍手で迎えられ体育館に入場。生徒と教職員を前に各主将が大会日程を紹介し、意気込みを語った。
宮井貴浩教頭は「ここにいる先生方や生徒のみんなが、活躍を祈っています。その思いを感じながら総体に臨んでください」。生徒会の苫谷(とまたに)雄基会長(3年)は「努力は決して裏切らない。思い出に残る試合にできるよう頑張ってください」と激励した。
出場選手を代表し、ラグビー部の川原廉主将(同)は「自分たちの力を信じ、全力で戦ってきますので、応援よろしくお願いします」と呼びかけていた。
(2022年5月22日付紙面より)
澤上篤人さんが講演 (那智勝浦町 )
一般財団法人さわかみ財団は20日夜、那智勝浦町役場で地域振興セミナー「地域活性化の鍵は地域にあり!”おもしろがり”の精神で経済は動く」を開催した。21日に同町築地の勝浦地方卸売市場で「さわかみオペラin南紀勝浦生まぐろ市場コンサート」を実施する㈱さわかみホールディングス代表取締役で公益財団法人さわかみオペラ芸術振興財団理事長の澤上篤人さんが講師を務め、地域の活性化には地元住民の行動やお金を使うことが重要であるなどと訴え、新宮市・東牟婁郡から参加した約30人が耳を傾けた。
澤上さんは過去にスイス・キャピタル・インターナショナルでアナリスト兼ファンドアドバイザーなどを務め、1999年に設立したさわかみファンドを純資産3500億円の規模にまで育て上げるなど、日本の長期投信のパイオニアとしても有名。
さわかみグループは▽JPSAジャパンプロサーフィンツアーへの協賛▽関西独立リーグへの協賛▽徳島県や新潟県、同町でのオペラコンサートの開催―など、多岐にわたって地域貢献活動に尽力している。
堀順一郎町長が「セミナーを通じて、町が元気になるような地域振興に取り組んでいきたい」とあいさつした。
澤上さんは現在の日本経済について「今は駄目。アメリカやヨーロッパは3倍近くに伸びており、所得も3倍近くになっている。日本では少子高齢化を問題に挙げるが、そうではない。問題は国民がお金を使わなくなったから。高度経済成長時代はお金を多く使ったことで経済が成長した」と指摘した。
日本の預貯金残高が1000兆円近くあることに触れ、それにより経済が循環せず、収入も増えないとし、「例で言えば、高額な年収がある一部のスポーツ選手や音楽家を除くと、それ以外の方は生活がきつい。そういった方に寄付することで、即座に消費が発生する。巡り巡って自分たちの所得も増える。経済はお金を使うことで豊かになる」と話した。
また、音楽と文化、スポーツは経済に大きな効果があると主張。物を使って豊かになった時代は一段落したと述べ、今後は生活の豊かさや気持ちの満足度などの方向に進み、それにより経済は伸びると力強く語った。
地域活性化については、「都会より地方の方が、循環は分かりやすい。民間が主導し、動くことが重要。自分たちが楽しみながら、自分たちでお金を出すことで、活性化につながり、お金を使う価値を理解できる」と締めくくった。
その後、質疑応答の時間が設けられ、多くの参加者が質問を行った。
(2022年5月22日付紙面より)
新宮市役所別館で20日、令和4年度「WEST EXPRESS 銀河」受入協議会総会(会長=田岡実千年・新宮市長)があった。構成自治体やJR西日本和歌山支社などが出席。昨年度の事業報告や決算、本年度事業計画や収支予算などを承認し、今秋からの運行再開に向け意見交換をした。
観光を中心とした西日本エリアの活性化のためにJR西日本が運行する長距離列車「WEST EXPRESS 銀河」。「多様性」「カジュアル」「くつろぎ」をキーワードに、鉄道の旅の実現を目指し、1両ごとに異なる座席タイプを配置している。当地域では昨年7月16日に紀南コースの運行を開始し、12月22日までの約5カ月間にわたり、延べ約3000人が乗車した。
同協議会は、「銀河」の受け入れにおいて、構成団体の情報の共有を図り、乗客に対する満足度の高いおもてなしを通じて、当地域への継続的な運行を確保し、将来にわたって地域振興・経済の活性化などに寄与することを目的に設立。新宮市、すさみ町、那智勝浦町、太地町、古座川町、北山村、串本町、県で構成されJR西日本和歌山支社がオブザーバーを務める。
同協議会は「銀河」の運行再開を求めて昨年11月に要望活動を展開しており、JR西日本は今年に入って10月から紀南コースの運行再開を発表。来年3月までの約5カ月間にわたり京都から新宮間を運行する予定となっている。
開催に当たり、田岡市長は「経済効果や活性化はもちろん、『銀河』を見送る子どもたちの姿や、ラストランではそれぞれのまちの沿線から数え切れない方々が手を振って見送るなど、予想以上の盛り上がりとなった。今年もあの美しい車両や、たくさんの乗客の皆さまにお会いできる時が来るのが待ち遠しい」とあいさつ。
金岡裕之・和歌山支社長は「新型コロナウイルスの影響で乗客を半減させての運行だったが、約3000人の方にご利用いただき、ラストランの盛り上がりに至るまで多くの方々に参画いただいた」と感謝を示し、さらなる盛り上がりに向け「忌憚(きたん)のないご意見を」と呼びかけた。
本年度は▽地域内周遊事業(紀南×銀河パスポート、重ね捺(お)しスタンプラリー)▽誘客促進事業(都市圏でのイベント出展、和歌山大学の学生グループ「きのくに線活性化プロジェクト」との連携▽受け入れ環境構築事業(各駅でのイベントの実施、女性専用席用ノベルティの配布、試運転時おもてなしなど)―などを展開していく予定。
閉会に当たり、副会長の田嶋勝正串本町長は「皆さんで力を合わせて必ず成功できるように頑張っていきたい」と協力を求めた。
(2022年5月22日付紙面より)
小・中・保が合同運動会 (新宮市熊野川町 )
新宮市立熊野川小学校(山本佳人校長)、中学校(松本潤校長)と三津ノ保育所(林眞一所長)は21日、熊野川ドームさつきで合同運動会を開いた。保護者や地域住民らが見守る中、子どもたちは全力で競技に取り組み汗を流した。
今年のスローガンは「すてきで楽しい運動会に~努来勝(どっこいしょう)~」。
開会に当たり、松本校長は「練習の成果を十分に発揮して。一生懸命頑張って楽しい一日にしてください」とあいさつ。
生徒を代表して嶋光翔(ひかり)君(中3)が「みんなで楽しい運動会になるよう頑張りましょう」と呼びかけ、全員で「どっこいしょー!」と唱和。競技開始に向け士気を高めた。
あいにくの雨となったが、子どもたちはドーム内で元気いっぱい。徒競走やダンス、玉入れ、リレーなどのプログラムに、笑顔で力いっぱい取り組んだ。「小・中混合3色リレー」では、小学校高学年と中学生が力を合わせてバトンをつなぐ姿に、保護者らからは大きな声援と拍手が送られた。
来年度入学児によるかけっこや、地域に伝わる「熊野川小唄」を全員で踊る場面もあり、地域一体となって運動会を盛り上げた。
(2022年5月22日付紙面より)
コロナ制限なしのGW (熊野三山 )
新型コロナウイルスの感染拡大に伴う行動制限が、3年ぶりになくなった今年のゴールデンウイーク(GW)。本紙エリア内の各所でも、拡大前をほうふつとさせる人出のにぎわいを見せた。
熊野三山はいずれも、参拝客でごった返した。熊野那智大社では、3日、4日、5日の順で▽約1700人▽約2000人▽約1600人―が参拝。那智の滝では若干多く▽1802人▽2016人▽1837人―が訪れた。
神職は「コロナ禍前の2018年と比較すると、1割から2割ほど減少した感じと思う。当然、昨年やおととしと比べたら、相当多かった。3日から5日にかけ、那智山線も渋滞したと聞いている」と語った。
なお、19年は特別に参拝客が多かったため、比較対象とはしなかった。
熊野速玉大社では、コロナ禍前ほどではないものの、4月28日から増え始め、3日から5日は相当な忙しさだったという。「3日と4日は特に多く、御朱印がずっと続くような状態だった」と話していた。
熊野本宮大社も、状況は同様。「3、4、5日は、神門の外まで人があふれ、われわれ神職がずっと、メガホンを持ち整理するような状態が続いた」と言う。
(2022年5月10日付紙面より)
「四季彩まるしぇ」始める (エコ工房四季・株式会社天然 )
串本町古座にある社会福祉法人つばさ福祉会(北野好美理事長)の就労継続支援B型事業所「エコ工房四季」(平原正雄施設長)が4月30日、国保古座川病院跡地で株式会社天然=和歌山市=(以下天然とする)と連携した出店イベント「四季彩まるしぇ」を始めた。
天然は古座川町を保養先とする和歌山トヨタ自動車株式会社が地域貢献のために起こしたグループ会社。保養時の地域交流活動を通して接点を得た同事業所は、天然が力を入れるキッチンカー「PANDA」やその仲間を迎え入れる形でこのイベントを計画し、3月の試行を経て実施にこぎ着けたという。
この日は「PANDA」とその仲間計4台が来場し、客寄せとして8歳以下対象の遊具やテラス席も持ち込み。同事業所や県セルプセンター、会場一帯の出店希望者も軒を連ね、国道42号に面する出入り口にのぼりを掲げて来場を誘った。同事業所の利用者は職員と共に自店運営に加え車両誘導、遊具の適時消毒など会場運営もこなし、来場者の円滑な利用を図った。
天然の営業責任者・東照之さんによると、同事業所との連携の狙いは利用者や出店者などの働く場所の創出。今回は会場運営を同事業所に委ねて利用者らの勤労としての場慣れと収入を図る筋道つけをし、今後は出店数増強(同カー・屋台・物販・フリマ・農家直売・ハンドメード・ワークショップなど)やゲストステージなども積極的に組み込んでやりがいと収益をいっそう増すよう目指すという。
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このイベントは11月まで、月1~4回の頻度で週末に開場する計画。開場時間は基本午前10時~午後5時で、7月と8月は午後9時まで時間延長する。出店希望(要出店料)は両者を代表しオフィスkokomoが統括していて、メール(officekokomo1@gmail.com)やインスタグラムのメッセージ(@officekokomo)で相談してほしいとしている。
次回の開場日は5月22日(日)。以降の開場日は▽6月11、12日▽7月23、24日▽8月6、7日▽8月20、21日▽9月3、4日▽9月17、18日▽10月8、9日▽11月5、6日―を予定している。いずれも会場設営が困難な場合は中止するので、あらかじめ了承してほしいという。
同事業所の地域交流行事「エコまつり」の月例版的な内容となっていて、回を重ねるほど利用者の収入につながる仕組み。平原施設長は「まだ始まったばかりで今回は小規模だが、今後は地元の皆さんにも参加を呼びかけ、より多くの皆さんに来てもらえるよう盛り上げていきたい」と意気込みを語った。
(2022年5月10日付紙面より)
古武術の不二流体術和歌山県支部新宮道場(山本盛夫支部長)は7日、那智勝浦町の熊野那智大社(男成洋三宮司)で奉納演武会を開いた。同大社での奉納は4回目で、第三代宗家の大嶋竜太郎さん他、18人が体術や棒術、剣術を披露。足を止めて見物したり、撮影を行う参拝者の姿も多かった。
不二流体術とは、突き、蹴り、投げなどといった古来から伝わる日本伝統の総合武術で、審判のいないルール不在の中で行われるのが特徴。開祖・古賀不二人師が、合気道開祖・植芝盛平師、親和体道開祖・井上方軒師を源流に、真の合気武術を目指してより実践的に練り上げた。
二代宗家・田中光四郎師を経て、現宗家の大嶋さんに伝えられた奥義は、講道館出身の柔気流宗家・八木不動師から伝授された柔気流の技を加えて、今や一段と深みを増しているという。
正式参拝後に行われた奉納演武では、道着やはかま姿の門下生が素手による実践的な演武や短刀、木刀を用いた数々の技を披露した。子どもたちも元気いっぱい鍛錬の成果を発揮し、参拝者からは大きな拍手が送られた。
奉納後、大嶋さんは「半年に1回、和歌山に来ているが、皆さんの成長が素晴らしいのでうれしい限り。那智大社さまには毎年奉納させていただいているが、尊い場所で演武ができることをありがたく思います。良いご縁が広がっているため、9月には伊勢神宮の外宮でも奉納演武会をさせていただくことになりました」と話した。
同大社の伊藤士騎(しき)禰宜(ねぎ)は「地域のお子さんたちが神社で演武をご奉納する機会は少ないと思うので、毎年の楽しみや良い思い出にしてもらえたら。大人になり熊野地方を離れた際にも、今日の日を思い出していただきたいです」と語った。
なお、11月には熊野本宮大社で奉納演武会を実施する予定。
(2022年5月10日付紙面より)
紀伊半島の海亀を守る会 (新宮市 )
ウミガメの保護活動を展開する「紀伊半島の海亀を守る会」(榎本晴光会長、環境ファースト連合会会員)の会員らは8日、アカウミガメの産卵シーズンを前に、新宮市王子ヶ浜のふ化場周辺で清掃活動を実施した。市職員らも活動に参加し、総勢16人で草刈りや溝掃除などに汗を流した。
同浜は絶滅危惧種・アカウミガメが訪れる世界でも数少ない海岸の一つ。同会は、波浪流失や小動物の捕食被害からアカウミガメの卵を守るための保護活動を行っている。
アカウミガメの上陸・産卵シーズンは5月中旬から8月半ばごろまで。1回の産卵で平均110~120個の卵を産み、60~80日でふ化する。卵は海岸に隣接するふ化場に移し、ふ化した子ガメは秋ごろ、同会や関係者らの手によって海に戻される。
なお、昨年は例年より早めとなった5月20日に初上陸と産卵を確認。会員らは同浜の大規模清掃活動などを通してウミガメの上陸に備えたが、以降、上陸が1度あったものの産卵は確認されなかった。初産卵で発見した卵は98個。うちふ化した14匹を放流した。
早い時期に産卵が見られた場合のふ化率は低く、また海水温の上昇など地球温暖化も影響してか、上陸数が減少しているという。
今月から、同浜で早朝のウミガメパトロールを開始した榎本会長。「今シーズンは多くのウミガメが上陸してくれたら。今年は新型コロナウイルス感染症の影響などで大々的に行えていなかった放流会も開催したい」と話していた。
(2022年5月10日付紙面より)
新宮RC旗学童軟式野球大会