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2020年05月29日
1 熊野大学セミナー中止
 新型コロナの影響受け  (新宮市 )

 新型コロナウイルス感染症の影響を受け、毎年8月に新宮市を舞台に開催されている「熊野大学夏期特別セミナー」(熊野大学主催)の今年の開催中止が決定した。台風10号の影響を受けた昨年に続いての2年連続の中止に、関係者は肩を落としている。

 「試験もない、校舎もない、校則もない。誰でもいつでも入学でき、卒業は死ぬ時」という熊野大学は、市出身の芥川賞作家・中上健次(1946~92年)が1990年に創立した。中上氏の逝去後は、遺志を受け継いだ有志たちが中心となって活動を続けており、中上氏が亡くなった月でもある8月のセミナーには、墓参りも兼ねて全国から多くの中上文学ファンが熊野地方を訪れる。

 同大学創立30年を迎える記念の年だった。9月19、20日に開催を予定していた今年のセミナーでは、中止となり幻となった昨年の企画を引き継ぐ形で音楽家の坂本龍一氏をメインスピーカーとして迎え、生前交流のあった著名人や文化人を招き、夏芙蓉(なつふよう)のごとく対談に大輪の花を咲かせる予定だった。

 同大学の松本巌理事長は「瀬戸内寂聴氏など、かつて同大学に講師として招いた著名人や文化人、そして坂本氏も『健次だから』という理由で来てくれる。去年台風で中止になった時には、『おととしちゃんと墓参りができなかったから健次が怒っている』などとみんなで笑ったものだが、2年連続の中止は残念で仕方がない」と話していた。

(2020年5月29日付紙面より)

生前の中上健次(新宮市提供)
中止となった昨年の熊野大学セミナーのチラシ
2020年05月29日
2 コロナ対策など報告
 新宮市議会総務建設委員会  

 新宮市議会の総務建設委員会(福田讓委員長、7人)が27日、市役所であった。各担当部からの所管事務報告が行われたほか、国が実施する給付金の申請や避難所の運営、財政について議論が交わされた。

  □     □

■熊野川の備蓄状況や消防本部のコロナ対応



 委員は熊野川地域の消毒液とマスクの備蓄の現状を問い、当局からは避難所用のマスク2000枚と消毒液20本の備蓄があると説明があった。委員は台風災害などの発生時における新型コロナウイルス感染症対策を行いながらの避難所運営についてシミュレーションの必要性を挙げた。

 消防本部の所管事務の報告後、委員は新型コロナについての救急車の感染防止対策や、感染の疑いがある患者の搬送時の対応、陽性患者が出た際の対処について質問。

 当局は発熱を訴える場合の患者に対しては特殊マスクなど完全な装備で現場へ向かい、使用した救急車の消毒などに努めていると説明した。

 感染した患者が軽症の場合は市立医療センターで対処し、重症化した際は県内の対応可能な病院への搬送も考えられるとし、搬送は市消防の救急車で行うと話した。

  □     □

■市経営持続化支援金について



 商工観光課からは、市経営持続化支援金の20日から25日までの申請が221件で、業種別は現在精査中だが、主に飲食店が多いと報告。25日までに受け付け処理したものについては29日に振り込み予定だと述べた。

 市の支援金の対応については素早いと評価する委員も。また、ほかの委員は自粛期間の間に、新宮の経済の落ち込み具合の分析が必要であるとし、加えて各業種別での把握も重要と指摘した。

 当局は総合的な部分のリサーチは必要であるとし「すぐにコロナがなくなるわけではない。対策は今後の状況にもよるが、店舗の改装補助であったり、教育や福祉の分野でも必要になってくる。庁内で議論していく」と見解を示した。

  □     □

■国の給付金や市独自の給付金



 総務課からは国の特別定額給付金10万円についての現状を報告した。26日現在でオンライン申請が186件、郵送が1万1859件、窓口が1094件で申請率が88・89%と説明。5月中に全体の約7割の振り込みが完了するとし、振り込み後、振り込み完了通知を発送すると述べた。

 また、市独自の生活支援給付金1万円については国の給付金を申請した際のデータを用いるため、国の方の申請を先に進めてほしいと話した。その旨や注意が書かれた案内状を27日に発送し、振り込みは6月下旬以降に順次行うという。

 委員からは「市独自の給付金は振り込み後に通知は届くのか」と質問があり、当局は「市独自分は届かない」と説明した。

  □     □

■避難所や財政、公園など



 委員は台風災害などの際の避難について、避難所では3密回避や熱中症予防などの対策が必要と主張。当局は「1㍍間隔を空ける」「手指消毒やうがい手洗い」を推進するとともに、避難所はエアコンのある小学校の教室などの使用も検討していきたいと話した。

 財政について、委員はコロナで中止となった催しの予算調査について質問。当局は令和2年度の当初予算を見直した結果、凍結分の事業費が約1億円を超えるとし、今後の補正予算として活用していきたいと方針を示した。

 市管理の公園の管理が各課にまたぐことから、委員は一元化の必要性を主張。当局は「市公園管理連絡網」を作成し、都市建設課を窓口として受け付けを行い、状況に応じて各公園を管理する各課につないでいくと説明した。

(2020年5月29日付紙面より)

総務建設委員会が開かれた=27日、新宮市役所
2020年05月29日
3 アマゴ稚魚2万尾を放流
 手分けして管内渓流域へ  (古座川漁協 )

 古座川漁業協同組合(大屋敏治組合長)が28日、管内流域にアマゴの稚魚2万尾を放流した。

 県内水面漁業協同組合連合会が取り組む漁業振興対策事業の一環。会下の各組合に実践委託する形で漁場の資源増強を促している。アマゴは渓流を好む魚種であるため、古座川漁協は人海戦術で生育に適した場所まで赴いて分散放流する形を例年取っている。

 この日役員の下に届いたのは体長8㌢前後の稚魚。本年度も佐本地区と三尾川(みとがわ)地区に各5000尾、小川地区に1万尾を割り当て、役員が持参した容器で稚魚を預かり、弱らないうちに定着が期待できる瀬をそれぞれに見定めて放った。

 同漁協管内のアマゴ漁は3月1日~9月30日。放流した稚魚が漁の対象となる15㌢以上の大きさになるまで1~2年かかり、その段階に達する稚魚は水産庁の統計で約8%とされているそう。大屋組合長は「少しでも多くの稚魚が15㌢以上に育ち、多くの皆さんに釣りに来ていただけることにつながれば」と今後を期待した。

(2020年5月29日付紙面より)

管内の渓流域にアマゴの稚魚を放流する古座川漁協の役員=28日、古座川町宇筒井
2020年05月29日
4 「SPORTS PRODUCE 熊野」が受賞
 自転車活用推進功績者表彰決定  

 自転車活用推進本部(本部長・国土交通大臣)はこのほど、「自転車活用推進功績者表彰」の受賞者を発表した。本紙エリアからは新宮市浮島の特定非営利活動法人「SPORTS PRODUCE 熊野」が受賞した。

 同表彰は2017(平成29)年5月に施行された自転車活用推進法第15条に基づき、自転車の活用の推進に関して顕著な功績があると認められる個人や団体をたたえ、寄与することが目的。3回目の実施となった。

 「SPORTS PRODUCE 熊野」は国際自転車競技連合(UCI)認定レース「ツール・ド・熊野」を主催。海外からのチームも多く参加しており、地域の企業や自治体を巻き込んだ一大イベントとなっている。サイクリングにおける地域活性化、自転車の魅力発信に取り組むほか、所在地域以外の各地のイベントでも支援している。

 受賞の決定を受け、同法人の角口賀敏理事長は「国土交通大臣より受賞をいただき、大変光栄に思います。当団体の事業や取り組みに協力し、ご支援やご理解などの力添えをしていただいた多くの方々のおかげ。支えていただいた皆さんに感謝し、地元の方々に喜んでもらえるようなイベントを続けていきたいと考えているので、今後ともよろしくお願いします」と喜びを語った。

(2020年5月29日付紙面より)

昨年の「第21回ツール・ド・熊野」の様子
2020年05月29日
5 献血協力広く呼び掛け  SNSなど通して発信  (日本青年会議所 )
2020年05月29日
6 わかやま就職ガイド発行  県内高校生に配布  (和歌山県 )
2020年05月29日
7 「みんなと早く遊びたい」  神倉小でメッセージ交流  (新宮市 )
2020年05月29日
8 マスク3万枚を配布  医療関係や介護事業所などに  (御浜町 )
2020年05月29日
9 アオウミガメの繁殖に挑戦中  ウミガメ公園飼育棟で  (紀宝町 )
2020年05月29日
10 日記代わりに川柳楽しむ  紀宝町大里・産屋敷チエ子さん  (趣味日和 ~生活に、彩りを。~ )
2020年05月29日
11 葉が戻り開花の勢い増す  町内各所の「ハイビスカス」  (串本町 )
2020年05月29日
12 6月1日から利用再開へ  閉鎖中の社会教育施設等  (串本町 )
2020年05月29日
13 日本特産のササユリが群生  新宮市南谷で  
2020年05月21日
14 マスクと現金5千円給付
 31日に職員が町民宅へ配布  (太地町 )

 太地町は19日、新型コロナウイルス感染症対策として新たに全町民に対し、マスク50枚と現金5000円を給付すると発表した。マスクと現金は31日(日)に町職員らが各町民の自宅まで届けるという。

 同町は4月16日に同町新型コロナウイルス対策本部を設置し、感染予防に係る住民に対する各種支援事業を実施している。

 先月と今月で町民1人当たりにマスク60枚を配布した。さらに米5㌔の支給も行っている。

 三軒一高町長は当初から「町民にマスクを100枚は配布したい。残り50枚は交渉中」と話していた。今回、その50枚に加え、住民生活支援給付金事業として、町民の家計を支援する目的で1人当たり現金5000円の給付を行う。

 職員らが14班態勢で直接、町民の自宅まで届けるため、受け取りの際の手続きが省略でき迅速な給付が可能になるメリットがある。

 また、訪問時に町民の健康状態や現状を把握するとともに、要望や意見を吸い上げ、6月議会に生かしていく予定だという。

 三軒町長は「町によって状況は違う。商品券より現金の方が使いやすいという町民の声があったため、ベストを選ばせていただいた。今後も町民のために迅速に対応していきたい」と話した。

(2020年5月21日付紙面より)

スピードある独自支援策を行う太地町=19日、太地町役場
2020年05月21日
15 初夏の風物詩、ホタルの乱舞
 無数の光、幻想的に  (紀宝町 )

 紀宝町平尾井の相野谷川沿いで、ホタルが乱舞する時季を迎えた。川岸や草むらで無数の光を放ち、幻想的な光景が広がっている。

 町内にはゲンジ、ヘイケ、ヒメの3種類のホタルが生息し、今の時季はゲンジボタルが乱舞し、6月にはヘイケボタル、ヒメボタルが飛び始める。

 町内でホタルの保護活動に取り組むほたるを守る会の蔵本一範会長は「観賞する際は密にならないよう、静かに見守ってほしい」と話している。

(2020年5月21日付紙面より)

無数のホタルが乱舞し、幻想的な光景に=19日、紀宝町平尾井
2020年05月21日
16 ハッチョウトンボの成虫
 世界最小の体長2㌢  (新宮市 )

 新宮市の一画で、世界最小のトンボの一つとされるハッチョウトンボの成虫が飛び回っている。

 体長は2㌢前後で、1円玉硬貨と同じくらい。未成熟の雄は橙黄色(とうこうしょく)みが強いが、成熟すると鮮やかな赤になる。雌は黄色と褐色のしま模様がある。

 世界的には台湾や東南アジア、オーストラリアなど温暖な地域に広く分布するが、DNA解析では地域によって大きな違いが見られ、今後の研究で複数の種に分かれる可能性が高いといわれている。国内では水温が低い丘陵地でも発見されている。生育環境が変わるとすぐにすみかを変えてしまい、和歌山県では準絶滅危惧種に指定されている。

 当地方のトンボに詳しい熊野自然保護連絡協議会の南敏行会長は「鉱山跡や温泉地など、鉄分を含む赤茶けた水のある草丈の低い湿地で発見されることが多い。草丈が高くなると敵対する大型のトンボの方が優勢となるため、植物が育ちにくい環境を選ぶのでは」と推測していた。

(2020年5月21日付紙面より)

鮮やかな赤が特徴の雄=19日、新宮市
黄色と褐色のしま模様がある雌
2020年05月21日
17 住民と商店に支援
 堀地町内会が商品券配布  (新宮市 )

 新宮市千穂の堀地町内会は19日、新型コロナウイルス感染症の影響で冷え込む地元経済の活性化と、地区内住民への支援を目的に、1世帯当たり5000円の商品券を配布した。杉浦正会長が各班長に手渡し、班長から地区内92世帯に配布された。

 配布したのは、新宮商工会議所が発行する商品券。市内事業所でのみ使用することができる。商品券の配布を支援策としたのは、コロナ禍が及ぼす商店への影響に心を痛めたことがきっかけ。「市内の事業者を救いたい」と役員らに提案したところ、賛同を受けて決定した。配布後には杉浦会長のもとに「ありがとうございます」と感謝を伝える電話もあったという。

 杉浦会長は「堀地町内会役員一同、町内会の皆さんと商店の皆さんに少しでも喜んでもらえたら、との思いで配布を決定した。他の町内会さんも協力していただければ」。

 事業者に対しては「新宮は商人のまち。厳しい状況だとは思うが、負けずに頑張ってほしい」と思いを語った。

(2020年5月21日付紙面より)

2020年05月21日
18 優勝は小松隆弘さん
 もみじ会、5月月例杯  
2020年05月21日
19 坂本年男さんが優勝
 令和2年度スクラッチ杯  
2020年05月21日
20 一人でも多く花園に
 総監督・福島裕さん、事務局長・木戸地潤さん  (新宮ラグビーフットボールクラブ )
2020年05月21日
21 人それぞれの体づくりを  「High-Five」の杉浦資史代表  
2020年05月21日
22 「すでに影響」75%  第4回新型コロナアンケート  (和歌山県内企業 )
2020年05月21日
23 安定供給と人命守るため  津波救命艇を導入  (新宮ガス )
2020年05月21日
24 感染対策の継続を  西田健町長が町民に  (紀宝町 )
2020年05月21日
25 ヤマツツジが見頃  ふるさと資料館近くで  (紀宝町 )
2020年05月21日
26 児童にかわいいマスク届ける  調理員が521枚を手作り  (紀宝町給食セ )
2020年05月21日
27 初夏を彩るネジバナの花  串本町  
2020年05月21日
28 会報でテークアウト店紹介  配達対応店も含め11店舗  (串本町商工会 )
2020年05月21日
29 老人憩の家など利用再開  使用停止要請解除に基づき  (串本町 )
2020年05月21日
30 アコウの木着生  新宮市役所別館前のイチョウに  
2020年05月21日
31 お悔やみ情報
  
2020年05月10日
32 春夫も健次もここにいる
 新宮市立図書館  (熊野アーカイブ ~熊野に人あり、歴史あり。~ ① )

 私たちが住む熊野地方には、いにしえの時代より脈々と続く歴史と文化、人の営みがあります。そしてそれを伝えてきた人々の姿も。

 「熊野アーカイブ」は、そんな当地方の「人」「歴史」「文化」「モノ」「コト」などにスポットを当て、ふるさとの魅力を再認識する機会へとつなげる試みです。

  □     □

 新宮市井の沢の市立図書館が現在地に開館したのが1974(昭和49)年のこと。それから実に46年にわたり、市民の知的好奇心に応え、文化の発展に尽くしてきた。

 来年完成予定の市文化複合施設への移転が決まっている同図書館。終戦後起こった図書館の移転独立運動や昭和40年代の新図書館建設運動などを経て今、建物は静かに時代の移り変わりを見守っている。

 その歴史は1900(明治33)年にさかのぼる。前身は丹鶴同窓会付属図書館。しかし経営難のため10年後に閉館。移転や移管を経て14(大正3)年に付属図書館としての歴史に終止符を打つ。

 終戦後の48(昭和23)年、占領政策によって設けられた市公民館(旧丹鶴小学校講堂)運営審議会で、公民館活動の一環として図書部を設け、有志の寄贈図書と購入新刊書をもって旧市役所(旧市民会館)玄関階上の東側一室を図書館に充てた。

 図書館の移転独立運動が起こったのは51(昭和26)年1月のこと。運動は各方面に広がり、2年後、市議会は杉本大二氏が所有していた旧新宮税務署本館を、市立図書館建物として市へ寄付する申し出の受け入れを可決した。移転工事が始まり、53(昭和28)年、横町1丁目1番地(現横町公園)に念願の市立独立図書館が開館した。

 それから16年後。市内有志による市立図書館建設促進委員会が発足。新図書館建設運動が起こり、その後結成された促進常任委員会が市や市議会、教育委員会などへ請願を行った。請願活動の結果、71(昭和46)年に新図書館の移転先敷地を旧紀南学園跡地(現在地)に決定。3年後の開館に伴い、佐藤春夫文庫が設置された。

 以降、自動車文庫「なかよし号」巡回開始や中上健次資料室の設置、ボランティアグループ「ブック・ブック」の発足など、46年の間には快適な読書環境の整備、利便性の向上、図書館サービスの充実を図るため、さまざまな取り組みがなされてきた。

 知識は好奇心を満たし、広げ、世界はいかに広いかを教えてくれる。歴史や携わってきた人々の思いが図書館を育てたと言っても過言ではない。横町から井の沢、そして下本町の旧丹鶴小学校跡地へ。時代とともに新しい姿と可能性を示しながら、市立図書館はこれからも市民の知的・文化活動の聖地であり続けるだろう。

(2020年5月10日付紙面より)

移転独立運動によって横町に市立図書館が開館した(新宮市立図書館提供)
現在の新宮市立図書館
2020年05月10日
33 津波避難タワー完成
 新たな緊急一時避難場所  (御浜町 )

 御浜町下市木の国道42号沿いに鉄筋コンクリート造の津波避難タワー=写真=が完成した。町として3基目の整備で、大畑覚町長は「津波から逃げる基本は『少しでも早く、少しでも高い所へ』。万が一逃げ遅れたときなどのために備えてこの施設を建設した。公約に掲げた防災事業の一つで、ソフト面では自主防災組織の強化を図っていきたい」と話していた。

 建設地は、県が公表した理論上最大クラスの地震が発生した際の津波浸水深が2㍍と想定されており、避難タワーは海抜12㍍の沿岸部に位置する。

 最寄りの高台までの避難経路・距離の状況から、津波発生時に逃げ遅れる可能性がある地元住民の安心安全を確保するために整備した。

 建物は2階と屋上に避難スペースを設け、約120人の収用が可能。屋上まで避難できるスロープを設置し、車いすでも利用できる。地上からの高さは2階5㍍、屋上7・7㍍。

 総事業費は8394万5650円。敷地内の舗装は本年度中に行うという。

 今後、津波発生時における新たな緊急一時避難場所として適切な利用方法を周知するとともに、地区の防災意識向上のための拠点として有効活用する。

(2020年5月10日付紙面より)


2020年05月10日
34 甘茶注ぎ釈迦の誕生祝う
 三輪崎保で花まつり  (新宮市 )

 新宮市三輪崎の太興山龍雲寺(中畑弘士住職)は8日、釈迦(しゃか)の誕生を祝う「花まつり」を開いた。隣接する保育所型認定こども園三輪崎保育園(中畑元太園長、園児108人)の5歳児26人が参加し、生花で飾った花御堂(はなみどう)の誕生仏に甘茶を注いだ。

 釈迦誕生の時に竜が現れ、甘露の雨を降らせたという伝承に倣った行事。本来は4月8日に行うが、園児が生活に慣れるまで1カ月ずらしている。

 釈迦が描かれた冠をかぶった園児は、紙芝居で行事の由来を学び、「花まつり」を歌って祝った。甘茶を飲むと「甘い」と驚き、おかわりをする園児もいた。家族への土産に甘茶のあめを持ち帰った。

 中畑園長は「お釈迦様は、小さな命も大切にし、みんな仲良しなのが好きです。皆さんも『ありがとう』と『ごめんね』を言えるようになってください」と語り掛け、「新型コロナウイルスの影響で、行事も少なくなっているが、なるべく中止せずにやっていきたい」と話していた。

(2020年5月10日付紙面より)

誕生仏に甘茶を注ぐ園児=8日、新宮市の保育所型認定こども園三輪崎保育園
2020年05月10日
35 免許試験業務を再開  和歌山県警  
2020年05月10日
36 納税猶予の特例制度  新宮市、受け付けを開始  
2020年05月10日
37 新宮城には適用されるか  天守復元など許可得やすく  (文化審議会が新基準 )
2020年05月10日
38 日本書紀編さん1300年を記念  「熊野から読み解く記紀神話」発刊  
2020年05月10日
39 色とりどりのマスク寄贈  三輪崎婦人会が支援センター虹に  (新宮市 )
2020年05月10日
40 「みらい健康マイレージ」始まる  ポイント対象の各種教室は休止中  (紀宝町 )
2020年05月10日
41 お悔やみ情報