新宮YEGが絵本を寄贈 (新宮市 )
新宮商工会議所青年部(新宮YEG、向井康博会長)の向井会長、井上乃安・下原久幸・福本友樹の各副会長、門和宏専務理事は26日、新宮市役所を訪れ、渋沢栄一をテーマにした子ども向けの絵本「おかねってなぁに?」35冊を寄贈した。田岡実千年市長は「大人にとってもためになる素晴らしい絵本」と感謝を伝えた。絵本は市立図書館と市内小学校に配布される。
絵本は、2024年度から1万円札の図柄となる渋沢栄一(1840~1931年)が、分かりやすくお金の大切さを伝える内容。「日本の資本主義の父」といわれている渋沢栄一は、商工会議所創設者でもある。
日本商工会議所青年部では、「渋沢栄一プロジェクト第1弾」として渋沢栄一のやしゃごである澁澤健さんと米良充朝・日本YEG会長による対談を経て、澁澤さん監修による「おかねの大切さを渋沢栄一翁(おう)から学ぶ」という視点で書かれた絵本を制作。
寄贈はプロジェクト第2弾としての取り組みで、全国415のYEGで実施された。絵本は「お金の歴史」や「お金の3つの役割」「ありがとうが増えるとお金が増える」などの項目を親しみやすいイラストで紹介。▽使う▽ためる▽助ける(寄付)▽働かす(ありがとうをつくる)―のお金の使い方を子どもにも分かるように説明している。寄贈に当たり、向井会長は「絵本を読んで、お金に理解を持ってすくすくと成長してほしい」と思いを語った。
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■「バイローカル」周知も呼び掛け
本年度、地域・事業者の活性化を目指して新宮YEGが啓発に取り組む「BUY LOCAL(バイローカル)」の考えに基づいた「バイローカル新宮~地元の未来のために~」事業。
地域で独立経営をする店舗を利用することで、買い物に使った資金を地域内に環流させることによって当地の経済を活況にしようとする取り組みで、新宮YEGではポスターやウェブサイト、ロゴデザインを活用した商品などを作成。周知や情報発信を展開している。
会員らは田岡市長に対し、今後は新型コロナの状況を見極めながら、加盟店によるマルシェ(市場)などのイベント実施も視野に入れていると報告し「新宮市には特色ある店舗が多くある。そんなお店を掘り起こしたい」。
「広報により事業所がより育つ。市の職員さんにも意識を高めてもらい、一緒に企業を育てていければ」と協力を要請。対し、田岡市長は「理念が広がるように、できることに取り組んでいきたい」と応じた。
(2021年4月28日付紙面より)
木戸浦グラウンド無料開放 (那智勝浦町 )
那智勝浦町は現在、同町天満の木戸浦グラウンドを町内在住の子どもたちに無料開放している。開放時間は、グラウンドの使用に余裕のある平日午後3時から5時まで。土、日曜日、祝日と12月29日~翌年1月6日は除く。
町内には公園以外で広く使うことができる遊び場が少なく、子どもたちに安全に心置きなく体を動かしてもらおうと昨年10月1日から開始した。
ルールは▽使用後はグラウンドの整備を行い、ごみは持ち帰る▽野球は小学生のみ使用可▽自転車や単車などの乗り入れは禁止▽ペットを連れての利用は不可▽けががないよう、十分に注意する▽事故などが起きた場合には責任を負いかねる―としている。
町教育委員会によると、大人のみの使用はできないが、子どもと一緒の場合は使用できる。
町の担当職員は「町の子どもたちが元気に遊ぶことができる環境との思いで町や教育委員会、関係者などが一体となって取り組んでいます。コロナ禍で不安な日々が続いていますが、しっかりと感染症対策を施した上で少しでも元気に体を動かしてほしい。その中でスポーツ振興などにもつながるきっかけになってもらえれば」と話していた。
(2021年4月28日付紙面より)
記念物のハッチョウトンボ (古座川町 )
古座川町内で今年も、世界最小のトンボ類・ハッチョウトンボ=町指定天然記念物=の羽化シーズンが始まった。
ハッチョウトンボは東南アジアの熱帯域に多く分布するが、生育環境が特殊で国内で観察できる場所は局所的に点在する状況となっている。成虫の体長は一円玉大の約2㌢。羽化後に成熟すると雄はほぼ全身が鮮やかな赤色、メスは腹部が褐色と黒色のしま模様に色づき区別が容易になる。
同町直見(ぬくみ)にある大谷湿田は県道沿いでもアピールされている生息地で、同町は過去に学術報告されて以降ハッチョウトンボを天然記念物、同湿田を自然保護区に指定して種の存続を図っている。
現在は木道(もくどう)以外の湿田内への立ち入りを制限しているが、ハッチョウトンボは求愛する時を除いて水生植物につかまりじっとしていることが大半。木道上に人が入っても、手が届きそうなぐらい極端に近づかなければ容易に観察できる。
同湿田の羽化のシーズンは5月中旬~7月中旬とされているが、最近はゴールデンウイーク半ばからちらほらと成虫が見られる傾向にある。今年はさらに早く羽化が始まったようで、26日は木道上から5匹を観察できたが色づきはこれからといった状況だった。
(2021年4月28日付紙面より)
近大新宮中が熊野川町日足で (新宮市 )
新宮市の近畿大学附属新宮中学校(池上博基校長)の1年生46人が27日、同市熊野川町日足の水田を訪れ、田植え作業を体験した。新型コロナウイルス感染症の影響で2年ぶりの取り組み。晴天の下、生徒たちは1本1本丁寧に苗を植えた。
市の教育目標である「郷土への誇りと愛着を育む教育の充実」を目的に2016年にスタート。地元農家との交流を通じて地域への愛着を深めるとともに、さまざまな人の手が加わって生産される食べ物や農家への感謝の心を育んでいく。水田は11年の紀伊半島大水害で被害を受けた場所にあり、復興に向けて頑張る地域の姿を伝える狙いもある。
この日は水害後に地域の耕作放棄地を減らす活動に取り組む「MYNS(マインズ)」(南本安信代表)や県、市、JAみくまのの関係者らが指導に当たった。生徒たちは田んぼの泥の感触に「ぬるっとする」「足がはまった」と叫びながらも、喜々として作業に取り組んだ。稲刈りは8月下旬に予定しており、450~500㌔の収穫を見込んでいる。
寺地優太君(1年)は「上手にできたと思う。秋の近大新宮祭で、みんなが買ってくれるようなお米に育ってほしい」。南本代表は「たくさんの生徒たちが田植えに取り組んでくれてありがたい。この中から将来の農業後継者が出てくれるといい」。MYNSメンバーの下阪殖保さんは「収穫では、生徒たちもぐんと大人になった姿を見せてくれるのを楽しみにしている」と話していた。
(2021年4月28日付紙面より)
全国高校空手道選抜大会
スポ少野球東牟婁予選
創立120周年記念事業で (新宮高校 )
今年創立120周年を迎える新宮市神倉の県立新宮高校(東啓史校長、生徒541人)で、生徒有志による「生徒ホールリニューアルプロジェクト」(進藤友華代表)が始動した。11月に開催予定の除幕式に向け、生徒主導で生徒ホール(食堂)や周辺スペースの空間デザインを行い、生徒憩いの場を創造していく。
同校の前身となる旧制新宮中学校は1901(明治34)年、旧制新宮高等女学校は06年に開校し、戦後の学制改革を経て48年に新宮高校が発足。これまでの卒業生は総計3万6000人を超え、同市の名誉市民である佐藤春夫や中上健次をはじめとした著名な文化人やスポーツ選手を輩出している。
生徒ホールは中庭に面した食堂施設のことで、築47年、広さ約334平方㍍。改装に際して屋外に小規模の公園スペースを設け、旧制新宮中学校の正門を再建したモニュメント設置の計画があるものの、基本的なデザインは生徒主体で行い、教職員や新宮高校創立120周年記念事業実行委員会(委員長=西哉素史・同窓会会長)はサポート役に徹する。
21日の昼休みにはプロジェクトメンバー21人が集まり、5月25日(火)のプレゼンテーションに向けた会議を開いた。全員が昨年導入されたタブレット型パソコン端末を持参。最初にデザインの基礎となる全校生徒のニーズを集約するため、週内に現状の食堂の課題や改善点を考えて共有する方針を決めた。
今後はパソコンの共同作業やチャット、アンケート機能などを駆使し、多忙な学校生活の中でも効率的なアイデア出しを行い、試行錯誤を繰り返してデザイン案を磨いていく。
進藤代表は「校内放送で創立120周年のことを知り、自分たちが卒業した後も、後輩たちに何か残していけるものをと考えて参加を決めた。みんなが過ごしやすく、明るい食堂にしたい」と意気込みを語った。
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■新宮高校創立120周年記念事業実行委員会
同窓会、新中会、振学会、学校が一体となって設立した団体。これから同校で青春時代を過ごす若者たちに憩いや思い出の場所を提供するため、同窓会室や食堂リフォームなど、さまざまな記念整備事業を展開していく。
現在、記念事業に関わる寄付を募っており、問い合わせは新宮高校(電話0735・22・8101)まで。
(2021年4月24日付紙面より)
県職員が清掃活動 (新宮市・那智勝浦町 )
東牟婁振興局新宮建設部は22日、国道168号、同169号、県道那智山勝浦線で本年度初めてとなる清掃活動を実施した。職員20人が参加し、各箇所でごみ拾いに取り組んだ。
活動は観光客や地域住民たちの快適な道路利用や景観美化を目的に東牟婁地域の玄関口である3カ所で毎年4、8、12月の年3回実施している。
参加者は2人一組となって道路を清掃。那智勝浦町では、かつうら御苑前や体育文化会館などの歩道や道路沿いに落ちている吸い殻や空き缶、ペットボトルなどのごみを丁寧に拾っていった。
同部職員は「近年では、ごみの量自体は減少傾向にあると聞いていますが、たばこの吸い殻やお菓子の袋などの細かなごみが見られました。景観を保つため、私たち職員はもちろん、多くの方々により一層の美化意識を高めてもらえれば」と話していた。
(2021年4月24日付紙面より)
シミュレーションで流れ確認 (紀宝町 )
5月中旬から開始する新型コロナウイルスワクチンの集団接種を円滑に実施するため、紀宝町は22日、接種会場の町生涯学習センターまなびの郷でシミュレーションを行った。
1時間で40人接種が可能か検証するためで、町内医療機関の医師、看護師、被接種者役の役場職員、熊野市消防本部紀宝分署の署員ら約60人が参加。スタッフはサーモグラフィーで検温した被接種者を会場内に案内し、予診表に記入漏れがないか確認。予診室に誘導して医師が問診、看護師が接種した。円滑な運営もあって1時間40人の目標を達成し、最後は接種後のアナフィラキシー発症を想定して診察から搬送までを訓練した。
参加者からは「マスク越しだと呼び出しの声が聞こえない」「脱衣スペースが必要」「入り口で密になる」などの意見があり、レイアウト変更の提案があった。視察した西田健町長は「協力していただいた医師の方々に感謝します。今後はスムーズな接種につながるよう課題解決に向けて努力する」と話していた。
町は集団、個別の両接種を並行して行う計画で、高年齢順に85歳以上の希望者から段階的に予約を受け付ける予定。すでに65歳以上の約3900人に接種券や予診表などを郵送した。
(2021年4月24日付紙面より)
親子両輪の茶摘み始まる (古座川町 )
古座川町三尾川(みとがわ)、上田正弘さん(56)宅で今年も、親子両輪の茶摘みが始まった。少量だが出荷もしていて、5月には新茶を出す方向で作業に励んでいる。
陸上交通の発達により物流が盛んになる以前はみそと並んで自家製が普通だった茶。熊野地方では郷土食「茶がゆ」の食文化も発達するなど生活に身近な作物で、今も新芽を摘んで自家用とする人は少なくない。
上田さん宅のチャの木は生産出荷を目的とした畑ではなく、ほどよく木陰になる山の裾に根付く。母・良惠さん(87)は嫁いで半世紀以上、茶摘みに励み家庭の味を守り続けている。父が先立ち、母から今きちんと受け継がないと幼少から親しんできた味が途絶えてしまうと直感した正弘さんは、以来本腰を入れて母と茶摘みをするようになった。
自家製の茶をおいしくいただくための良惠さんのこだわりは奥深く、3年目の今も叱られながら日々作業。▽次に収穫する芽を残して新芽を摘む▽祖母の代にはすでにあった鉄釜で蒸してから炒る▽今では入手困難になったむしろを長持ちさせるため厚紙を敷いた上で手もみする▽混ざり物はこまめに取り除く―など、かける手間の一つ一つが慣れ親しむ家庭の味を守る上で欠かせないとして懸命に教わっている。
「市販の茶と母が作る茶は味わいが違う」と正弘さん。母が受け継ぎ半世紀以上培った自家用の知恵を自分も受け継ぎ、茶畑育ちの市販の茶が主流となった時代だからこそ昔ながらの自然のままを飲んでほしいという思いで「上田農園」の屋号を掲げ、両輪で仕上げた茶葉を出荷しているという。
今年は新芽の成長が早く、21日から茶摘みを開始。正弘さんは「両親が守ってきた実家を自分の代で荒らすのではなく、何か一つでも作って生かしたい」という思いも力にして日々作業に励んでいる。
(2021年4月24日付紙面より)
【第33回】ファストフードは食べちゃダメ?
子どもはファストフードが好きですよね。「ファストフードを子どもに食べさせたくない」―そういう方は私の周りにもいます。確かに、明らかにヘルシーじゃないというイメージがありますよね? でも絶対に駄目!ということはありません。実際に、ファストフードの健康被害を訴える研究論文は特に海外にたくさんあります。でも、そのほとんどが、ジャンクフードを毎日摂取した結果とか、週に3回以上ハンバーガーを食べると、とかいう極端なものなんです。日本で出回っている怖い話のほとんどはこういった極端な研究結果を基にしたものが多いので、ネットの情報に過敏になる必要はありません。そして、何か一つのものを食べ続けることはファストフードに限らず、健康に害を与えます。塩だってそうですよね? つまり極端にたくさんでなければ、何の問題もないということなんです。
ではファストフード店を利用するとき、何を意識すればより良いかをお伝えしたいと思います。一つ目は栄養です。ファストフードは、栄養は偏りがちですね。取ったものではなく、取れなかったものを意識してください。野菜が不足しがちなメニューが多いので、セットにサラダや野菜ジュースを付ける。翌日は野菜を多めの献立にするなど、その当日じゃなくてもよいので、栄養を補うことを意識してあげてください。
そしてもう一つ、ジャンクフードは基本的に味付けが濃いものが多いですよね。いわゆる大味です。味の嗜好は、完全にその食環境で決まります。つまり、幼少期から濃い味付けのものばかり食べていると濃い味付けのものしかおいしいと感じられなくなってしまうわけです。これは、糖分の過剰摂取や塩分過多にもつながるので、やはりヘルシーではありませんよね。でも、味覚形成のためにはいろんな味に触れることはとても有益です。だからこそ、家では普段、比較的薄味のものやだしを利かせた献立にするのがおすすめです。
毎日ファストフードを食べるという人はいないと思いますが、禁止せずほどほどがちょうどよいのです。特別なお楽しみとして私は月に2回くらいを上限にするのが、ちょうどよいかなと思っています。
最後に一番意識してほしいことをお伝えします。それは、楽しんで食べること! 食べるものがファストフードでも、ジャンクフードでも、子どもと共有する、大切な食事の時間です。変に神経質になって、「野菜も食べなさい」とか「野菜ジュースにしなさい」とか無理強いする必要はありません。取れなかったものは1週間くらいかけて調整すればオッケーです! むしろ、食べるとなれば思い切り楽しんで、たくさんお話をしながら楽しくいただきましょう! お母さんが笑顔で食べること! それが子どもの心には一番の栄養です。
(2021年4月24日付紙面より)
「県で最も住みやすい町に」かじ取り役の努力を決意 (串本町長選・町議選 )
任期満了に伴う串本町長選挙と町議会議員一般選挙(定数13)が18日に執行され、別枠の通り当落が確定した。町長選は現職の田嶋勝正さん(62)が4期目の再選。投票率は両選挙とも70.75%で、前回比で町長選は1.75㌽減、町議選は1.76㌽減となった。
選挙戦を制した田嶋さんを祝福するため近隣市町の首長や和歌山県議会議員が選挙事務所に駆け付けた。島野勝後援会長は「4期目は今後の串本町を方向付ける大切な4年間となる」とした。田嶋さんは「厳しい選挙だった。結果を見つめ直して、町のかじ取り役として努力していく」と選挙戦を振り返った。
優先課題では防災力強化や子育て支援、経済活性化、福祉の充実を挙げ、新型コロナウイルス対策はこれまでの47項目に加え、新施策を6月の町議会に上程するとした。
ロケット事業や今後については「県にとって大きなチャンス。経済の活性化と教育に役立てたい。交通渋滞解決にも取り組み、小さな町がロケットの最先端の町になるように、県で最も住みやすい町になるようにしたい」と決意を述べた。
(2021年4月20日付紙面より)
観光案内所などで配布 (那智勝浦町 )
各駅から熊野古道を示した「アクセスルートマップ」と駅周辺の名所を記した「わがらの駅お散歩まっぷ」がこのほど、那智勝浦町の観光案内所や世界遺産情報センターで配布されており、誰でも入手できる。
両マップは観光客受け入れのための基盤整備と機能強化、都市と地域の交流活性を行うことを目的に一般社団法人那智勝浦観光機構(NACKT)や町内外のボランティア団体で構成される世界遺産・熊野古道「大辺路」活性協議会(会長=堀順一郎町長)が作成したもの。
「アクセスルートマップ」はJRきのくに線内の那智勝浦町と串本町にある▽和深▽田子▽田並▽紀伊有田▽串本▽紀伊姫▽古座▽紀伊田原▽紀伊浦神▽下里▽湯川▽紀伊勝浦▽紀伊天満▽那智▽宇久井―のJRの15駅から熊野古道「大辺路」にアクセスする経路を掲載している。
「わがらの駅お散歩まっぷ」は15駅周辺のさまざまな情報が三重県津市在住の絵地図作家・植野めぐみさん作成の絵地図で紹介されている。
同協議会事務局の齋藤茂さんは先日実施された「事業成果報告会」で、両マップについて「成果物を残すことができて
良かった。地域の生活の足であるJRの存続のためにも利用客を増やす
必要がある。どちらのマップも利用客増につながってほしい。今後は外国人観光客のために英語表記も必要」と話していた。
同協議会によると、両マップが欲しい人は観光案内所や世界遺産情報センターの職員からもらうことができるという。数に限りあり。
問い合わせは町観光案内所(電話0735・52・5311)まで。
(2021年4月20日付紙面より)
新宮市の三輪崎剣道クラブ(新谷浩三代表、部員28人)は18日、同市佐野の佐野体育館で「剣道体験会」を開いた。園児や小学生ら約20人が参加。遊びを交えた体験を通して剣道に親しんだ。
少子高齢化の中、剣道人口を増やすために、普段、剣道に触れる機会のない子どもたちに剣道を身近に感じてもらおうと開催。「竹刀を使って遊びましょう!」をテーマに、竹刀や剣道に慣れ親しんでもらう機会とした。
同クラブは「明るく、楽しく、元気よく」をモットーに活動を展開。競争心と礼儀を学び、指導者と共に成長することを目的に稽古に取り組んでいる。
体験会開催に当たり、同クラブ事務局の西畑将史さんは「今日はさまざまな体験を通して、普段触れることの少ない剣道に触れていただけたら」とあいさつ。
「剣道は『礼に始まり礼に終わる』といわれるほど礼を重んじる競技です」と述べ、正座の順序や黙想などについて指導。竹刀の持ち方・構え方、すり足についても説明し、参加した子どもらは新聞切りや紙風船割りなどを通して剣道の楽しさや奥深さを学んだ。
午後からは、新型コロナ感染症が終息するまでの暫定的な試合・審判法について講習会が実施された。
(2021年4月20日付紙面より)
プロ歌手の歌声楽しむ
那智勝浦町は17日、同町築地の勝浦地方卸売市場で公益財団法人さわかみオペラ芸術振興財団による「さわかみオペラin南紀勝浦生まぐろ市場コンサート」を開催した。共催は南紀勝浦生まぐろ市場コンサート実行委員会で、在日イタリア大使館などが後援。雨天の中、国内外でも珍しいとされる市場でのオペラを見ようと入場前に検温やアルコール消毒などを施した約350人が来場。マグロ漁船が停泊する中でプロのオペラ歌手の歌声が市場内に響き渡り、観客は生の芸術を楽しんだ。
同財団はさわかみ投信㈱で取締役会長を務める澤上篤人さんが、芸術性の高いオペラ文化を日本で広め、多くの人々が心のぜいたくを味わい豊かな人生を送ってもらいたいという思いから設立。
世界トップレベルであるイタリアの有力歌劇場と協力。日本の世界遺産と文化遺産を舞台にジャパン・オペラ・フェスティヴァルなどを開催してきた。
今回のコンサートは堀順一郎町長が前職である和歌山県職員時代から交流を重ねてきた澤上さんが来町した際に決定したもの。今秋実施の「紀の国わかやま文化祭2021」の応援事業の一つとして開催された。
澤上さんは「那智勝浦町を元気にしたいと思う。来年も開催したい。その際にコロナが終息していれば、コンサート後に来場者と歌手たちが一緒に余韻を語り合うレセプションを開きたい」と意気込みを語った。
オペラでは梨谷桃子さん(ソプラノ)、前川健生さん(テノール)、斉木健詞さん(バス)、ピアニストの篠宮久德さんの4人が出演し、同町の町歌のサプライズ披露でスタート。▽カルメンより「闘牛士の歌」▽ナポリ民謡「オー・ソレ・ミオ」▽映画「ゴッドファーザー」愛のテーマより「もっと静かに話して」―、日本歌曲では「早春賦」「南天の花」「花」などを、迫力ある美しい歌声で披露した。
また、停泊中の漁船から同財団に対し、生マグロの切り身が贈られる一こまもあった。
関西方面から地元に帰省していた井原昭彦さんは「初オペラは素晴らしかった。会場の雰囲気も良い。来年もあるならぜひ来たい」。
この日は町内の小中学生も会場に招待された。町立市野々小学校6年の米川みちるさんは「きれいな歌声で驚いた。本当なら大きな建物で開かれるコンサートなのに勝浦に来てくれてうれしい。良い思い出になりました」と笑顔で話した。
コンサート終了後、同実行委員会の後誠介会長は「停泊中の漁船の音や雨音もむしろおもしろかった。こんなコンサートは初めて。本当に良かった」。
堀町長は「素晴らしいコンサートだった。サプライズの町歌も皆さまの耳に残ったのでは。課題も見えてきたので来年はさらに良いオペラコンサートにしていきたい」と語った。
(2021年4月20日付紙面より)
新翔は初戦突破ならず (春季近畿高校野球和歌山県予選 )
県内は新宮市からスタート
東京五輪の聖火リレーは9日、和歌山県に舞台を移した。3月25日に福島県でスタートしたリレーは、栃木、群馬、長野、岐阜、愛知、三重の各県に続いて8県目。県内のスタート地点となる新宮市では、県道231号あけぼの広角線のみはらし台で出発式が催された。
9、10日の2日にわたって行われる県内のリレーでは、同市、那智勝浦町の「那智の滝」や、串本町の橋杭岩などの景勝地を経て最終地点・橋本市に至る。翌日には奈良県にリレーが引き継がれる。
出発式では、田岡実千年市長が「東京オリンピック開催に先駆け、福島県をスタートした聖火リレーが本日、近畿地方最初の地として新宮で開催できることを心から喜んでいる」と開催への協力に対し、関係各位に感謝を述べた。
「この聖火が東京まで届き、オリンピックが大成功するように祈念します」とあいさつし、1964年東京オリンピック体操金メダリストの早田卓次さん(田辺市出身)に聖火を託した。
早田さんは「コロナ禍で大変な思いをされていると思うが、7月から始まる東京オリ・パラが安心・安全に迎えられるようご支援を」。
トーチは第2走者・新宮市出身で1996年アトランタオリンピックレスリング銅メダリストの太田拓弥さんへ。2011年の紀伊半島大水害で家族5人を亡くした中平史都さん(新宮市)も走者を務め、リレーの舞台を那智勝浦町に預けた。
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同町市野々の大門坂入り口では、ミニセレブレーションが実施された。
堀順一郎町長は「まさに世界遺産のど真ん中となる大門坂から那智の滝までのコース。この素晴らしい場所を全国や世界にPRできる絶好の機会とし、大変期待している」。競技選手らの活躍と祭典の安全開催を願った。
小賀柚那さん(那智中2年)が「しっかりと走りきって地域の方々や、病気で来れなかった私のおじいちゃんにもエールを送りたい」と思いを語り、トーチを手に出走。11人の走者が飛瀧神社目指してリレーをつないだ。
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新宮市と那智勝浦町の走者は次の皆さん。
■新宮市
▽早田卓次▽太田拓弥▽杉浦資史▽加藤玲▽飛鷹このの▽はつ▽福水祐貴▽山本典正▽田中亮▽松下佑太▽中平史都
■那智勝浦町
▽小賀柚那▽湯川夏貫▽前寿馬▽福島伊津美▽松本春美▽けいちゃん▽堤康夫▽橋本純奈▽やす▽星畑太一郎▽西山等
(2021年4月10日付紙面より)
花まつりの平和祈念祭 (新宮仏教会 )
新宮仏教会(会長=白井清牧・清蔵寺住職、会員13人)は8日、新宮市福祉センターで花まつりの記念行事「平和祈念祭」を営み、祖国の平和と繁栄を願いながら亡くなった諸英霊の冥福を祈った。
祈念祭には遺族約20人が参列し、住職らの読経の中焼香した。田岡実千年市長は、戦後、市においても平和で心豊かに生活できる魅力と活力のあるまちづくりのためにまい進してこられたことは戦没者のご加護と遺族の協力・支援のたまものであるとし「現在享受している平和と繁栄が戦争によって心ならずとも命を落とした方々の犠牲の上に築かれていることを忘れてはならない」と追悼の辞を述べた。
池上順一・市遺族連合会長は「先の大戦より76年を迎えるが、世界からは今なお戦禍の報が絶えることはない。その中にあってわが国が平和でいられるのは祖国の繁栄と将来を案じながら尊い命をささげられた諸霊の思いが導いてくださったから。コロナ禍を乗り越え、あの戦争を後世に伝え続けるとともに、世界平和への道を進むことを誓う」と祭辞を読み上げた。
祈念祭後には「新型コロナウイルス終息祈願法要」が営まれ、世界的に猛威を振るい続ける新型コロナの早期終息を願い、般若心経などが唱えられた。
(2021年4月10日付紙面より)
勝浦LC協力し大泰寺に植樹 (那智勝浦町 )
勝浦ライオンズクラブ(勝浦LC、鵜殿忠德会長)の会員ら25人は6日、那智勝浦町下和田の古刹、定光山大泰寺(西山十海住職)に山アジサイ100本を植樹した。同クラブ奉仕委員長の樋口眞奈美さんは「新型コロナの収束を祈願し植樹した。勝浦LCもアジサイと共に発展することを願っています」と思いを語った。
植樹は、西山住職の「寺がアジサイの名所になるように」との思いに賛同した勝浦LC会員の協力によるもの。
同寺では、和歌山県の「未来を彩る花の郷づくり事業」を活用して、すでに1000本のアジサイの植樹を行っているが、この日はそれに上乗せする形で勝浦LCが100本の苗を提供し、その植樹を実施した。
寺の縁起によると、同寺は1200年ほど前に地域住民を苦しめる大蛇を封じるため、天台宗の開祖・最澄が柳の木より薬師如来を彫り上げ祀ったことが始まり。現在の本尊・薬師如来は保元元(1156)年の銘があることから最澄のものではないものの、当時最先端の彩色が施されており、国の重要文化財の指定を受けている。
西山住職は「かつて当寺は地域の中心だった。しかし時間が経過し、現在は町民にも知らない人がいる」と現状について述べ「勝浦LCの皆さんと花の力を借り、多くの人に寺のことを知ってもらって寺を訪れる人がひとときの安らぎを得られる場所になれば」と話していた。
アジサイのシーズン前には、同所で勝浦LCによる植栽記念石碑も建立される予定。
(2021年4月10日付紙面より)
聖火リレーに向井さん、逢野さんら (熊野市 )
東京オリンピックの聖火リレーが8日、熊野市に入り、24人のランナーがJR熊野市駅前から山崎運動公園まで約1時間かけてトーチをつないだ。
福島県をスタートした聖火リレーは7日に7番目として三重県に引き継がれ2日間で県内12市町を回った。熊野市区間は、タレントで「みえの国観光大使」の磯野貴理子さん、元紀宝町消防団長の向井治さん(紀宝町)、県立伊賀つばさ学園高等部3年の逢野響さん(紀宝町)、団体職員の内田鈴子さん(熊野市)、羊飼いの北見悠加さん(御浜町)らがランナーを務めた。
熊野市駅前では木本高校吹奏楽部が演奏を繰り広げ、聖火をともした向井さんが出発。花の窟(いわや)神社前では熊野鬼城太鼓の演奏や打ち上げ花火、熊野古道参詣衣裳に身を包んだ小学生と高校生が出迎えた。
逢野さんは父・殖章(しげあき)さんと一緒に走り、山崎運動公園で地元ダンスチームから歓迎を受ける中、磯野さんに聖火を託した。
磯野さんがサポートメンバーと共にゴールした後の聖火リレーセレブレーションで、鈴木英敬知事は「希望の光をつないでくれたランナーの皆さんは、さまざまな思いを発揮して走ってくれた」と感謝の言葉を述べた。
大役を務め終えた逢野響さんは「長くて短い一瞬の出来事だった。熊野や紀宝町にお世話になっているので恩返しの気持ちで走ってうれしかった」、殖章さんは「息子と聖火をつなげることができてうれしかった。夢がかなった」と喜んでいた。
向井さんは「1年待ったが、無事にランナーを務めることができてよかった」と話していた。
(2021年4月10日付紙面より)