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2022年05月25日
1 大字の変更を検討
 鴻田・砂羅で住民協議  (新宮市 )

 新宮市新宮の鴻田(こうだ)・砂羅(じゃら)地区で、大字を変更する住居表示変更の検討が始まっている。新宮市は2023年2月1日の変更実施を目指しているが、地域住民の意向やコロナ禍の影響もあり、実現はいまだ流動的で、町内で協議が始まったばかりとなる。

 新宮市では1980年より順次「王子町一・二・三丁目」「田鶴原町一・二丁目」「あけぼの」「阿須賀」「池田」「清水元」「佐野」「磐盾」「五新」「蜂伏」「井の沢」「徐福」などの住居表示変更を実施。直近では2021年7月に、新宮市新宮の主に7000番地台が「丹鶴町」に変わった。

 他にも「松山」や「広角」など、住居表示変更の候補地はあるが、実施は地域住民の意向次第。担当する生活環境課は「分かりやすくはなるが、反対の意見が出ることもある。所有地の住所が変わることに、抵抗を感じる人もいる」と語る。

 変更により「救急車やパトカーなどが目的地に早く着きやすくなる」「訪問者が建物や人を探しやすくなる」「郵便や配達の間違いや遅れが少なくなる」などの利点がある。しかし住民自身で▽運転免許証▽不動産登記▽法人登記▽車・単車の登録▽年金▽マイナンバー▽預金通帳―などの住所変更が必要となる。

 今回の鴻田・砂羅の候補地には、約500戸がある。ただし、この全域を例えば鴻田とするか、砂羅とするか、鴻田と砂羅を別々にするか、住居表示変更それ自体をしないかは、全くの未定。同課は「町内会で住民の意見を集約してもらい、検討委員を決めて会議してもらえれば」と話す。

 地域住民の間で住居表示変更の合意形成ができた場合、地域の代表者や法務局の担当者で審議して公示することになる。これに反対意見がなければ、新宮市が市議会に提案。可決承認されたら、調査や手続きを経て、住居表示の変更に至る。

(2022年5月25日付紙面より)

住宅が広がる鴻田地区=20日、新宮市新宮
2022年05月25日
2 英霊に感謝し平和願う
 3年ぶりの戦没者慰霊祭  (太地町 )

 太地町の飛鳥神社(髙橋正樹宮司)境内にある護国神社で21日、戦没者慰霊祭が営まれた。おととし、昨年と新型コロナウイルスの影響から中止していたため、3年ぶり。この日は天候の関係から社務所内で式典があり、遺族や関係者、三軒一高町長、太地町漁業協同組合ら約40人が参列し、国の繁栄の礎を築いた二百数十柱の英霊に感謝の誠をささげ、恒久平和を願った。

 同神社の例祭は遺族の高齢化などの影響で途絶えていたが、これを憂いた有志たちが友の会(久原拓美会長、会員40人)を立ち上げて復活させた。今年で11回目。

 社務所には「和」の掛け軸が掲げられ、髙橋宮司が祝詞を上げた。参列者はそれぞれの思いを胸に白菊を神前に供えた。

 髙橋宮司は「3年ぶりの慰霊祭。年々、どの地域でもご遺族が少なくなっている中で、広い意味でわれわれ町民や里の人がご遺族となる。今後もお祭りを存続いただけるようにお願いいたします」と締めくくった。

 久原会長は「国や地域の御楯として戦火に倒れ、散華された方々のご心情とご無念を思うとき、長い歳月を経た現在も深い悲しみが胸に迫ってきます」と述べ、戦後生まれの人々が多い現在に触れ、「意識されることの少ない平和のありがたさ、命の尊さを再認識し、令和の新しい時代になっても次の世代に伝えていくことが今を生きる私たちの責務だと考えます」と語った。

(2022年5月25日付紙面より)

3年ぶりに営まれた戦没者慰霊祭=21日、太地町の飛鳥神社社務所
久原拓美会長
2022年05月25日
3 食事通して交流広がる
 新たなサロン活動始まる  (大里ランチ会 )

 紀宝町の大里多目的集会施設で21日、ふれあいいきいきサロン「大里ランチ会」が初めて開かれた。メンバー7人とボランティアの小中学生10人が食堂、喫茶、駄菓子屋を開設し、地区住民をもてなした。

 大里地区のサロンは、以前から食堂の開設案があったが、新型コロナウイルスの影響で2年間活動できなかった。再開を模索していた際、昨年4月にオープンした町社会福祉協議会による「ふれあい子ども食堂」に着目。サロンと食事、交流を組み合わせた新たな活動にたどり着いた。

 これまで、2カ月に1回集まっていたが、サロンの形を残しつつ、食堂の要素を取り入れ、名称を大里サロンから大里ランチ会に変更した。

 地区住民が自由に出入りできるよう、午前10時から午後3時までの5時間をサロンの活動時間とし、喫茶、駄菓子コーナーといった集まりのスペースも設けた。

 この日、午前8時から準備を開始し、調理は西令恵さん、喫茶は石本美知子さん、駄菓子は山本みゆきさんが中心に進めた。

 午前10時に喫茶コーナー、11時に食堂がオープン。地元住民が足を運び、食堂でカレーライスを味わい、会話も楽しんだ。小中学生ボランティアは受付や配膳、店番などを担当し、地区住民との交流も深めた。

 ランチ会の井之元喜代子代表は「子どもたちが参加しやすいよう土曜日に開催した。好きな時間に集まっておしゃべりしてもらう形にしたところ、多くの人が参加してくれた。今後、メンバーの意見を聞きながら2カ月に1回のペースで開き、地域みんなの交流の場になれば」と話していた。

(2022年5月25日付紙面より)

初めて開いた「大里ランチ会」でカレーライスを提供=21日、紀宝町の大里多目的集会施設
ボランティアで参加した相野谷中学校の生徒
2022年05月25日
4 子どもたちの安全守りたい
 「おやじの会」がカーブミラー磨き  (新宮市 )

 新宮市佐野を中心にボランティア活動を展開する「佐野おやじの会」(中村優会長、15人)は22日、地区内でカーブミラー磨きを実施した。会員9人が参加。2時間ほどかけて約30カ所のミラー清掃に汗を流した。

 昨年秋に設立した同会。平均年齢40歳の若手で組織され、環境美化や保全対策などの活動を展開している。

 会名には「佐野区に寄り添い、今後を担う若い力として先人の方々の経験や知識をつないでいくこと、地域の方々のため子どもたちのため、そしてゆくゆくは自分の子どもたちが後を継いでくれるようなおやじとしての背中を見せられるように」との思いを託した。

 カーブミラー磨きは、新しく三輪崎小学校に入学した子どもたちが、少しでも安全に通学できるようにと昨年末に初めて実施し、20カ所以上のミラーを磨いた。登下校時に合わせて、自主的に交通安全の見守りや声かけを行っている会員もいるという。

 この日、佐野会館に集合した会員らは、二手に分かれて雑巾や洗剤を手に清掃を開始。子どもたちの安全を願いながらミラーを磨いた。同会は今後、新型コロナウイルス感染状況などを考慮しつつ、駅周辺の草刈りや夏祭りなどにも積極的に参加して地区を盛り上げていく予定としている。

 中村会長は「子どもたちが少しでも安全に学校に通えれば。これからもできることを一つずつやっていければと思っています」と思いを語った。

(2022年5月25日付紙面より)

カーブミラー磨きに参加した「佐野おやじの会」の皆さん=22日、新宮市佐野
一つ一つ丁寧にミラーを磨いた
2022年05月25日
5 笑顔でグラウンド駆ける  公立6中学校で体育祭  (新宮市・那智勝浦町・太地町 )
2022年05月25日
6 佐野川の工事が進行  川幅広げ流量増やす  
2022年05月25日
7 自然保護活動に取り組む  宇久井海と森の自然塾が総会  (那智勝浦町 )
2022年05月25日
8 財産適切管理へ前進  地縁団体申請を承認  (新宮市三輪崎 )
2022年05月25日
9 渡御前社で季節の彩り  ちょうず鉢にアジサイ浮かぶ  (新宮市 )
2022年05月25日
10 自分の命は自分で守ろう  勝浦小学校で交通安全教室  (那智勝浦町 )
2022年05月25日
11 三十数年ぶりに集まり絆深める  観光協会青年部OB会  (那智勝浦町 )
2022年05月25日
12 県で準優勝し全国、近畿へ  ソフトテニスの前虎之朗君  (串本町 )
2022年05月25日
13 3小中学校が先陣切って挙行 運動会体育祭シーズン始まる (串本町)
2022年05月25日
14 河上市長が新会長に  中部B&G地域海洋センター連絡協総会  (熊野市 )
2022年05月25日
15 災害対応能力の向上目指し  24人がBHELPを受講  
2022年05月19日
16 渡海上人供養し平和祈願
 補陀洛山寺で春まつり  (那智勝浦町 )

 補陀落渡海の信仰で知られる那智勝浦町浜ノ宮の補陀洛山寺(髙木智英住職)で17日、年中行事の一つ「春まつり」があった。おととし、昨年は新型コロナウイルスの影響で僧侶のみの斎行となったが、今年は3年ぶりに信者らの参拝も可能となり、約20人が集まって法要が行われた。

 補陀落渡海は、平安時代から江戸時代まで行われた宗教儀礼。観音の浄土、補陀落山に往生しようと多くの行者が渡海した。渡海上人が一度乗り込むと出入り口には板が打たれ、外に出られないようにした状態で、海のかなたへ出航したという。

 この日、世界遺産に登録されている本堂では、国重要文化財の本尊「三貌十一面千手千眼観世音菩薩(ぼさつ)」を開帳した。

 信者が手を合わせる中、髙木住職らが読経を行った。その後の大護摩祈祷では、熊野修験の山伏として修行を積む埼玉県在住の成田佳子さんも加わり、髙木住職らと共にコロナ終息や世界平和を祈った。

 同寺裏山にある渡海上人の供養塔と歴代住職の墓地で追善供養も営まれた。

 髙木住職は「補陀落渡海は強い思いがないとできる行ではない。渡海上人や歴代住職らの強い意志や背中を引き継いでいきたい」。

 例年通り斎行された春まつりについては「お参りの方があっての寺。3年ぶりのご参列に、身が引き締まる思い。また、現在はコロナ禍やロシアによるウクライナへの軍事侵攻が行われている。われわれとしてできることは微々たるものだが、世界遺産の熊野から、終息と平和を祈っています」と語った。

(2022年5月19日付紙面より)

例年通りの春まつりが営まれた=17日、那智勝浦町浜ノ宮の補陀洛山寺
渡海上人や歴代住職をしのび、追善供養を営んだ
2022年05月19日
17 高齢化社会に向け利用促進
 新宮市の高齢者向け福祉サービス  

 高齢化率(総人口に占める65歳以上人口の割合)が28・8%に及ぶ日本。2065年には約2・6人に1人が65歳以上、約3・9人に1人が75歳以上になるといわれており(内閣府「令和3年版高齢社会白書」より)、少子高齢化に歯止めがかからない状況の中、高齢者が住み慣れた地域で尊厳ある自立した生活を送るために質の高い医療・福祉サービスの確保は重要な課題の一つだ。

 特に地方において顕著となっている高齢化の波。65歳以上の人口1万345人(総人口2万7132人、4月末現在)、高齢化率38・13%となっている新宮市が展開する、高齢者向け福祉サービスを調べた。

 「人生100年時代」という言葉が叫ばれるようになった昨今、学びや趣味、就労、社会活動を通して「生涯現役」を体現する高齢者は多い。しかし、市では65歳以上人口1万345人のうち、70~74歳が2588人、75~79歳が1800人、80歳以上が3896人となっており、今後訪れるであろう超高齢化社会を見据え、さらなる福祉サービスの充実と既存のサービスの利用促進に向けた周知が求められる。

 市が現在実施している高齢者向け福祉サービスは①生きがい対応型デイサロン②健康増進型デイサービス③ふれあいデイサービス④生きがいデイサービス⑤「食」の自立支援事業配食サービス⑥寝具乾燥消毒サービス⑦認知症高齢者等見守り事業⑧緊急通報システム⑨家族介護用品給付(おむつなど)⑩ねたきり高齢者等訪問理髪サービス⑪家族介護慰労金支給事業。

 ①~④は65歳以上で介護保険の認定を受けていない人、または総合事業における事業対象者でない人が対象で、それ以外は各サービスごとに対象となる条件が異なる。

 雲取温泉で自由に歓談などができ、健康チェックや入浴、給食サービスが受けられる「生きがい対応型デイサロン」には47人が登録しており、ピーアップシングウでインストラクターの指導による健康チェック、脳トレ、機能改善体操、ジム・プール・内風呂などの利用、給食サービスが受けられる「健康増進型デイサービス」には155人が登録している。

 また、月~土曜日のうち、希望する曜日の昼食または夕食を定期的に配達し、利用者の安否を確認する「『食』の自立支援事業配食サービス」には225人が登録。新宮・東牟婁圏域の各市町村が取り組む、見守りシール交付による徘徊高齢者の早期発見と家族の安心に寄与するための「認知症高齢者等見守り事業」の市内における登録数は19となっている。

 「サービスを受けられるけどまだ必要ない」「今の自分には関係ない」と感じている人も多い高齢者向け福祉サービス。しかし、自身や家族が当事者、対象者となったときを見据え、受けられるサービスを把握しておくことは肝要だ。市健康長寿課では「事業によって対象者は異なるが、積極的にサービスをご利用いただければ」と話している。高齢者向け福祉サービスに関する問い合わせは同課(電話0735・29・7193)まで。

(2022年5月19日付紙面より)

(写真はイメージ)
2022年05月19日
18 観光川下り船の安全を確認
 熊野川体感塾で県警ら点検  (紀宝町 )

 北海道知床沖での観光船海難事故を受け、三重県警は17日、紀宝町北桧杖で河川観光船事業を行う熊野川体感塾(谷上嘉一塾長)に安全指導を行った。

 船舶免許や運行書類、船上からの連絡方法などを確認した国土交通省中部運輸局三重運輸支局鳥羽海事事務所の定期点検と合同で実施。県警水上警察隊はライフジャケットの安全性を確かめたほか、運行の計画や基準、通信手段などをチェック。広報チラシを事務所に掲示するよう依頼し、乗船者に「船頭の指示に従いましょう」「ライフジャケットは必ず着用しましょう」などと求めるチラシの配布を呼びかけた。

 事務所で書類などを確認した後、熊野川の乗船場に移動し、観光川下り船「三反帆(さんだんぼ)」の安全対策を点検。船で観光コースに向かい、運行の安全性も確かめた。

 鳥羽海事事務所の岩崎雅樹所長は「点検の結果、よくできていると感じた。観光客の皆さんには、体感塾の説明をよく聞き、川下りを楽しんでほしい」と話していた。

 熊野川体感塾は地域おこしを目的に、15年前から遊覧事業を続けている。川風を受けて進む三反帆に乗り、世界遺産「熊野川」の景観などを望むコースが人気だという。谷上塾長は「お客さんの安全を最優先に運行している。コロナ禍でおととしから利用者が激減しているが、これからも熊野川の歴史や自然を愛する人たちに利用していただきたい」と話していた。

(2022年5月19日付紙面より)

観光川下り船「三反帆」の安全性を確認する=17日、紀宝町北桧杖
ライフジャケットを点検する
2022年05月19日
19 業界の発展祈る 熊野本宮大社に奉納 (古城梅振興会)

 古城梅(ごじろうめ)奉納奉告祭が16日、田辺市本宮町の熊野本宮大社(九鬼家隆宮司)であった。同市長野の一般社団法人長野古城梅振興会(那須豊平会長)が、収穫したばかりの約3㌔の梅を奉納し、業界の発展を祈願した。

 古城梅は、長野発祥の希少品種。実の色が美しく「青いダイヤ」とも呼ばれ、ほとんどが梅酒やジュースとして消費されている。収穫はこの日から始まり、今月末ごろまで続く。同大社への奉納は、「ごじろ」に語呂を合わせて2015年より毎年5月16日に行っており、今回で7回目となる。

 同振興会から2人が訪れたほか、田辺市やJA紀南の職員、同大社の関係者など、合計で14人が参列した。古城梅を神前に供えて祈りをささげた。九鬼宮司(65)は「全国、全世界に、梅の素晴らしさ、特に紀州の梅を多くの人に知ってもらえるよう、発信していただければ」と呼びかけた。

 那須会長(73)は「今年の出来は今のところ、並といったところ。梅を通じてヘルシーになるよう、体のケアに使ってもらえれば。梅酒などでもいただいてほしい。最近は若い人が古城梅を作らない傾向があるが、何とか伝承していきたい」と話した。

(2022年5月19日付紙面より)

参列した皆さんと「古城梅」=16日、田辺市本宮町の熊野本宮大社
2022年05月19日
20 3人が全国や近畿大会へ
 和歌山県空手道選手権大会  (和道流空手道新宮支部 )
2022年05月19日
21 競技の楽しさと魅力学ぶ
 増田さん招き「ソフトテニス教室」  (那智勝浦町 )
2022年05月19日
22 バスケットを楽しもう
 「SMILE.E.T」  (進め!!青春 )
2022年05月19日
23 昨年度の修学旅行受け入れ実績  和歌山県  
2022年05月19日
24 熊野地域から都会へ発信  ボラセン総会で福本さんが講演  (新宮市 )
2022年05月19日
25 総合的な治水対策促進など求め  新宮市が国交省に要望  
2022年05月19日
26 暮らしを良くする会費  下里小学校で租税教室  (那智勝浦町 )
2022年05月19日
27 岩見真花さん(古座川町)が中学生の部で4位  SAKURA JAPAN MUSIC COMPETITION 2022  
2022年05月19日
28 家族3組が創作に親しむ  主催事業で草木染を紹介  (潮岬青少年の家 )
2022年05月19日
29 協定締結後初の実地研修  県農林大学校の8人迎え  (北大和歌山研究林 )
2022年05月19日
30 ジオパーク主題にし研さん  串本町で自治研集会開く  (自治労和歌山県本部 )
2022年05月19日
31 新規就農促進を強化  タウンサイト「青を編む」  (御浜町 )
2022年05月19日
32 しばらくは観察できそう  ブラシノキが真っ赤に色づく  (紀宝町 )
2022年05月10日
33 3年ぶりのにぎわい
 コロナ制限なしのGW  (熊野三山 )

 新型コロナウイルスの感染拡大に伴う行動制限が、3年ぶりになくなった今年のゴールデンウイーク(GW)。本紙エリア内の各所でも、拡大前をほうふつとさせる人出のにぎわいを見せた。

 熊野三山はいずれも、参拝客でごった返した。熊野那智大社では、3日、4日、5日の順で▽約1700人▽約2000人▽約1600人―が参拝。那智の滝では若干多く▽1802人▽2016人▽1837人―が訪れた。

 神職は「コロナ禍前の2018年と比較すると、1割から2割ほど減少した感じと思う。当然、昨年やおととしと比べたら、相当多かった。3日から5日にかけ、那智山線も渋滞したと聞いている」と語った。

 なお、19年は特別に参拝客が多かったため、比較対象とはしなかった。

 熊野速玉大社では、コロナ禍前ほどではないものの、4月28日から増え始め、3日から5日は相当な忙しさだったという。「3日と4日は特に多く、御朱印がずっと続くような状態だった」と話していた。

 熊野本宮大社も、状況は同様。「3、4、5日は、神門の外まで人があふれ、われわれ神職がずっと、メガホンを持ち整理するような状態が続いた」と言う。

(2022年5月10日付紙面より)

参拝客でにぎわう境内=3日、熊野那智大社
2022年05月10日
34 働く場所の創出を目指して
 「四季彩まるしぇ」始める  (エコ工房四季・株式会社天然 )

 串本町古座にある社会福祉法人つばさ福祉会(北野好美理事長)の就労継続支援B型事業所「エコ工房四季」(平原正雄施設長)が4月30日、国保古座川病院跡地で株式会社天然=和歌山市=(以下天然とする)と連携した出店イベント「四季彩まるしぇ」を始めた。

 天然は古座川町を保養先とする和歌山トヨタ自動車株式会社が地域貢献のために起こしたグループ会社。保養時の地域交流活動を通して接点を得た同事業所は、天然が力を入れるキッチンカー「PANDA」やその仲間を迎え入れる形でこのイベントを計画し、3月の試行を経て実施にこぎ着けたという。

 この日は「PANDA」とその仲間計4台が来場し、客寄せとして8歳以下対象の遊具やテラス席も持ち込み。同事業所や県セルプセンター、会場一帯の出店希望者も軒を連ね、国道42号に面する出入り口にのぼりを掲げて来場を誘った。同事業所の利用者は職員と共に自店運営に加え車両誘導、遊具の適時消毒など会場運営もこなし、来場者の円滑な利用を図った。

 天然の営業責任者・東照之さんによると、同事業所との連携の狙いは利用者や出店者などの働く場所の創出。今回は会場運営を同事業所に委ねて利用者らの勤労としての場慣れと収入を図る筋道つけをし、今後は出店数増強(同カー・屋台・物販・フリマ・農家直売・ハンドメード・ワークショップなど)やゲストステージなども積極的に組み込んでやりがいと収益をいっそう増すよう目指すという。

  □     □

本年度は11月まで週末開場



 このイベントは11月まで、月1~4回の頻度で週末に開場する計画。開場時間は基本午前10時~午後5時で、7月と8月は午後9時まで時間延長する。出店希望(要出店料)は両者を代表しオフィスkokomoが統括していて、メール(officekokomo1@gmail.com)やインスタグラムのメッセージ(@officekokomo)で相談してほしいとしている。

 次回の開場日は5月22日(日)。以降の開場日は▽6月11、12日▽7月23、24日▽8月6、7日▽8月20、21日▽9月3、4日▽9月17、18日▽10月8、9日▽11月5、6日―を予定している。いずれも会場設営が困難な場合は中止するので、あらかじめ了承してほしいという。

 同事業所の地域交流行事「エコまつり」の月例版的な内容となっていて、回を重ねるほど利用者の収入につながる仕組み。平原施設長は「まだ始まったばかりで今回は小規模だが、今後は地元の皆さんにも参加を呼びかけ、より多くの皆さんに来てもらえるよう盛り上げていきたい」と意気込みを語った。

(2022年5月10日付紙面より)

本年度から始まった出店イベント「四季彩まるしぇ」の様子=4月30日、串本町古座
2022年05月10日
35 鍛錬の成果を披露 不二流体術が演武奉納 (熊野那智大社)

 古武術の不二流体術和歌山県支部新宮道場(山本盛夫支部長)は7日、那智勝浦町の熊野那智大社(男成洋三宮司)で奉納演武会を開いた。同大社での奉納は4回目で、第三代宗家の大嶋竜太郎さん他、18人が体術や棒術、剣術を披露。足を止めて見物したり、撮影を行う参拝者の姿も多かった。

 不二流体術とは、突き、蹴り、投げなどといった古来から伝わる日本伝統の総合武術で、審判のいないルール不在の中で行われるのが特徴。開祖・古賀不二人師が、合気道開祖・植芝盛平師、親和体道開祖・井上方軒師を源流に、真の合気武術を目指してより実践的に練り上げた。

 二代宗家・田中光四郎師を経て、現宗家の大嶋さんに伝えられた奥義は、講道館出身の柔気流宗家・八木不動師から伝授された柔気流の技を加えて、今や一段と深みを増しているという。

 正式参拝後に行われた奉納演武では、道着やはかま姿の門下生が素手による実践的な演武や短刀、木刀を用いた数々の技を披露した。子どもたちも元気いっぱい鍛錬の成果を発揮し、参拝者からは大きな拍手が送られた。

 奉納後、大嶋さんは「半年に1回、和歌山に来ているが、皆さんの成長が素晴らしいのでうれしい限り。那智大社さまには毎年奉納させていただいているが、尊い場所で演武ができることをありがたく思います。良いご縁が広がっているため、9月には伊勢神宮の外宮でも奉納演武会をさせていただくことになりました」と話した。

 同大社の伊藤士騎(しき)禰宜(ねぎ)は「地域のお子さんたちが神社で演武をご奉納する機会は少ないと思うので、毎年の楽しみや良い思い出にしてもらえたら。大人になり熊野地方を離れた際にも、今日の日を思い出していただきたいです」と語った。

 なお、11月には熊野本宮大社で奉納演武会を実施する予定。

(2022年5月10日付紙面より)

演武を奉納した不二流体術和歌山県支部新宮道場の皆さん=7日、那智勝浦町の熊野那智大社
第三代宗家の大嶋竜太郎さんが演武を披露した
2022年05月10日
36 産卵シーズン前に清掃活動
 紀伊半島の海亀を守る会  (新宮市 )

 ウミガメの保護活動を展開する「紀伊半島の海亀を守る会」(榎本晴光会長、環境ファースト連合会会員)の会員らは8日、アカウミガメの産卵シーズンを前に、新宮市王子ヶ浜のふ化場周辺で清掃活動を実施した。市職員らも活動に参加し、総勢16人で草刈りや溝掃除などに汗を流した。

 同浜は絶滅危惧種・アカウミガメが訪れる世界でも数少ない海岸の一つ。同会は、波浪流失や小動物の捕食被害からアカウミガメの卵を守るための保護活動を行っている。

 アカウミガメの上陸・産卵シーズンは5月中旬から8月半ばごろまで。1回の産卵で平均110~120個の卵を産み、60~80日でふ化する。卵は海岸に隣接するふ化場に移し、ふ化した子ガメは秋ごろ、同会や関係者らの手によって海に戻される。

 なお、昨年は例年より早めとなった5月20日に初上陸と産卵を確認。会員らは同浜の大規模清掃活動などを通してウミガメの上陸に備えたが、以降、上陸が1度あったものの産卵は確認されなかった。初産卵で発見した卵は98個。うちふ化した14匹を放流した。

 早い時期に産卵が見られた場合のふ化率は低く、また海水温の上昇など地球温暖化も影響してか、上陸数が減少しているという。

 今月から、同浜で早朝のウミガメパトロールを開始した榎本会長。「今シーズンは多くのウミガメが上陸してくれたら。今年は新型コロナウイルス感染症の影響などで大々的に行えていなかった放流会も開催したい」と話していた。

(2022年5月10日付紙面より)

会員ら16人が草抜きや溝掃除などに汗を流した=8日、新宮市の王子ヶ浜
浜辺をパトロールする榎本晴光会長ら
2022年05月10日
37 触れ合い通じて夢抱く
 新宮RC旗学童軟式野球大会  
2022年05月10日
38 白い綿のような不思議な虫  ババシロアシマルハバチ  (古座川町 )
2022年05月10日
39 大柳の水田借り稲作に挑戦  明神小児童ら一丸で田植え  (古座川町 )
2022年05月10日
40 来年もまたこの場所で  猿田彦・三宝荒神社で例祭  (新宮市 )
2022年05月10日
41 種まきや昼食楽しみ交流  下里とも子ガーデン  (那智勝浦町 )
2022年05月10日
42 14人の児童が入部  王子ヶ浜少年消防クラブ結成式  (新宮市 )
2022年05月10日
43 矢渕中が男女で県大会へ  学校対抗ソフトテニス大会  (南郡予選 )
2022年05月10日
44 新しいお友達と仲良く  ママサークルでこいのぼり  (紀宝町 )
2022年05月10日
45 「いきいき百歳体操」で元気に  神内の子安サロンで体験  (紀宝町 )
2022年05月10日
46 泥んこになって楽しむ  GW最終日に田植え体験  (紀宝町 )
2022年05月10日
47 お悔やみ情報
  
2022年05月08日
48 少年時代の水彩画寄贈 短冊や関連資料も (佐藤春夫記念館)

 新宮市立佐藤春夫記念館(辻本雄一館長)にこのほど、佐藤春夫が中学校時代に描いた水彩画などの寄贈があった。6日、辻本館長が発表した。

 春夫の新宮中学校の同級生であった故・汐﨑慶三さんが所蔵していたもので、孫の慶宏さんが寄贈した。慶三さんは当地方で教師をしており、旧丹鶴小学校などで校長を務めた他、「和歌山県移民史」の編集にも力を注いだ人物。那智勝浦町下里の「懸泉堂」の縁者であり春夫の親戚筋にも当たる。

 水彩画は、春夫が新宮中学1年生(12歳ごろ)の時の作品で、子どもと犬を中心に、川や山、町並みが円形に縁取られた枠内に収まる構図となっている。少年時代に描いた絵は少なく大変貴重で、同記念館では同作品を含む2点のみが所蔵されている。

 また、慶三さんは「望郷五月歌」「秋刀魚(さんま)の歌」詩碑の除幕式のために当地方に滞在していた1959年当時、宿泊先の湯川楼(那智勝浦町湯川)に春夫を訪ね、持参した中学時代の絵を本人に見せた時に春夫が筆書きした「少年時戯画 春夫」の短冊も所持しており、併せて寄贈された。

 辻本館長は「春夫は二科展に3回入選するほどの腕前。少年時代から絵の才能があったことは間違いない。(寄贈の水彩画は)構図的にも面白い」と感想。

 背景の川には、熊野川の伝統・三反帆(さんだんぼ)が描かれている点に着目し「ヨーロッパの背景のようであるが新宮の町並みをイメージしているのでは。春夫はふるさとをエキゾチックな目線で見ていたのかもしれない」と話していた。

 寄贈品は水彩画の他、春夫が揮毫(きごう)した「行く春のカメラ行脚や那智の瀧」(全集未収録)の短冊や慶三さんに宛てたはがき、書簡など。

 慶三さんが同級生の立場から新宮中学校時代の春夫の様子などを記したエッセーも。チョーク入れに生きたカエルを仕込んで先生を驚かせたり、授業中に目覚まし時計を鳴らしたりしたエピソードがつづられており、生き生きとした少年時代の春夫を今に伝える貴重なものとなっている。

 寄贈品は31日(火)まで同記念館で展示される。

(2022年5月8日付紙面より)

佐藤春夫が少年時代に描いた水彩画などが寄贈された=6日、新宮市立佐藤春夫記念館
春夫揮毫の短冊など
2022年05月08日
49 春の田長谷で自然観察会
 熊野林業が3年ぶりに  (新宮市熊野川町 )

 公益財団法人熊野林業は3日、新宮市熊野川町田長の山林で3年ぶりとなる「自然観察会~春の田長谷・白倉観察会~」を開催した。市内などから20人が参加し、希少なアケボノツツジの群生地やツガやモミの大木が自生する天然林で森林浴を満喫した。

 同財団は所有山林の調査研究および普及啓発事業を通じ、自然環境とバランスを保った森林を形成してゆくため、1992年に発足。非皆伐方式による天然林型複層林施業の生育状況調査などを行うとともに、所有している天然林を「森林自然公園」として一般開放している。

 観察会には熊野自然保護連絡協議会の瀧野秀二会長、南敏行副会長ら植物・昆虫の専門家も同行。参加者たちはウンゼンツツジ(愛称・コメツツジ)などが咲く林道をマイクロバスで移動し、紀伊半島と四国のみに分布する大型のアケボノツツジの群生地を訪れた。

 瀧野会長は「アケボノツツジには福岡県~三重県に分布するアカヤシオや九州のツクシアケボノツツジなどの近縁種がある。いずれもおしべが10本だが、おしべ基部の軟毛の有無で違いがある」と解説。参加者たちはルーペで花を拡大し、違いを観察した。

 森林自然公園では「この木何の木?」のクイズを考えながら遊歩道を一周。紀伊半島や四国の一部にしか自生していないマツ科のトガサワラ(絶滅危惧Ⅱ類)の巨木を見上げ、感嘆の声を上げた。

 友人と参加した三﨑幸子さんは「花だけでなく、その周りの景色も合わさって素晴らしかった。新緑の若葉もきれいで天気も良く、気持ちが良かった」と笑顔で話していた。

(2022年5月8日付紙面より)

森林を歩く参加者たち=3日、新宮市熊野川町
2022年05月08日
50 鯉よ、新宮の空を泳げ!
 近大新宮中・高生徒会  

 新宮市の近畿大学附属新宮高校・中学校の2021年度後期生徒会メンバーは6日、「鯉(こい)よ、新宮の空を泳げ!」と題し、七里御浜鯉のぼりの会から借り受けた6匹のこいのぼりを1号館玄関前に揚げた。

 七里御浜鯉のぼりの会は毎年ゴールデンウイークに、熊野市・七里御浜海岸の獅子岩から鬼ヶ城方面へ約1㌔にわたってこいのぼりを揚げる「泳げ!鯉のぼりくん」を開催している。

 しかし、新型コロナウイルスの国内での再拡大を受け、3年連続の中止を決断。希望のあった学校などへ貸し出しを検討していたところ、同校生徒会が名乗りを上げた。生徒会メンバーは28匹を借り、4月25日~5月6日の晴れた日に校舎各所に揚げた。

 高校生徒会の濱田青葉会長は「コイは生命力が強く、汚れた水の中でも生き抜く強さを持っている。コロナ禍がもう何年も続く中ですが、強くたくましく生きていこうという思いが、地域の方々にも伝われば」。中学校生徒会の𠮷良和子会長は「2日には校舎4階と玄関前の手すりをロープでつないでこいのぼりを揚げ、廊下からの景色が中1の子たちにも好評だった。こいのぼりを見て『授業を頑張ろう』と気持ちが晴れ晴れしたらいいなと思う」と語る。

 この日は役員改選に伴い、後期生徒会最後の活動で、校内生徒らへ感謝を述べる校内放送もあった。

(2022年5月8日付紙面より)

中・高校生徒会メンバーの皆さん=6日、新宮市の近畿大学附属新宮高校・中学校
2022年05月08日
51 絵や花の力作と茶を楽しむ
 感染症対策し第14回展示祭  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町文化協会(後誠介会長)、町民展示祭実行委員会は7日、町体育文化会館で絵画、生け花、呈茶の合同展「第14回町民展示祭」を開催した。来場者は会員の力作やお茶を楽しんだ。最終日の8日は午前9時から午後3時30分まで。

 展示祭は絵画の弁天画会(平内嘉子会長)、生け花の花好きクラブ(牧邦子代表)、茶道表千家流音無会(築紫充代会長)の3団体が成果を発表する場。例年多くの来場者でにぎわっている。今年はウクライナ人道支援の募金箱も設置した。

 会場では▽消毒▽体温計測後、マスクに受付完了シールを貼る▽感染症発覚時の追跡用に入場時間などを記したカードを発行―など新型コロナウイルス感染症対策に取り組んだ。

 弁天画会のテーマは各地域の滝で70点余りの力作を出展。また、前会長の故・坪野一郎さんの絵を喪章とともに展示した。平内会長は「自由に描いた絵もあります。楽しんでいただけたら」。

 花好きクラブは季節の花を生けた作品40点余りを並べた。牧代表は「捨てる予定だった物を花器として使い、自然の花を生けています。最高齢は93歳で、会員一同が楽しんだ作品を見てほしいです」と話した。

 茶道表千家流音無会はテーブルに仕切りを設け、茶わんなどの消毒にも注意。築紫会長は「無事開催できて良かった。おいしいお茶を味わってください」と語った。

 町文化協会の後会長は「作品作りはもちろん、多くの人に見てもらうことは会員の皆さんの生きがいになっている。来場者の方にも楽しんでほしい」。

 会場に訪れた堀順一郎町長は「生き生きとした作品やおいしいお茶をいただくことで毎年、元気を頂いています」と語った。

(2022年5月8日付紙面より)

堀順一郎町長らに作品などを説明する各代表ら=7日、那智勝浦町の体育文化会館
2022年05月08日
52 二階氏が見舞金届ける  ウクライナ大使と面会  
2022年05月08日
53 肉牛のエサ代を圧迫  穀物価格上昇で影響  (尾呂志屋精肉店 )
2022年05月08日
54 ハマヒルガオが満開  ブルービーチに多数咲く  (那智勝浦町 )
2022年05月08日
55 親子でタマネギ収穫  のいちごの会が体験  (那智勝浦町 )
2022年05月08日
56 磯遊びで春の遠足満喫  近隣小中学校が夏山海岸へ  (太地町 )
2022年05月08日
57 梅雨を前にホウ酸団子  さつきサロンが活動再開  
2022年05月08日
58 川村さん、橋爪さんが優勝  グラウンドゴルフ大会  (紀宝町 )
2022年05月08日
59 母乳育児ママを支援  ケア助成回数を3回に  (紀宝町 )
2022年05月08日
60 お悔やみ情報