「まちづくりに全力で取り組む」 (新宮市長選 )
任期満了に伴う新宮市長選挙の投開票が24日にあり、無所属で現職の田岡実千年さん(60)が三つどもえを制し、新宮市で戦後初となる4選を果たした。田岡さんは選挙事務所に集まった多くの支持者たちを前に「皆さんへの感謝を胸に『市政は市民のためにあり』の理念の下、初心を忘れず、新宮市のまちづくりに全力で取り組んでいく」と固く誓った。
同市下田の選挙事務所には開票前から多くの支持者が集まった。当選の知らせが入るやいなや、田岡さんは支持者たちと抱き合いがっちりと握手。万歳をもって勝利を祝った。
「勝利は皆さんが私のために頑張っていただいた結果」と声を振り絞った。「丹鶴ホールも無事にオープンし、小学校の統合や庁舎の建て替えも完了した。全て皆さんのおかげ。しかしこれからが本当のまちづくり。新型コロナウイルスにより経済や市民生活に大きな影響が出ている。まずはこれに対してしっかりと取り組んでいかなければ」。
「いろいろな課題があるが、市民が安心して笑顔で元気に暮らせるまちを目指し、まちづくりの主役である市民と共に、そして市長としての責任を胸に刻み『市民の誰もが元気で心豊かに暮らせるまちづくり』を必ず実現していく」と力を込め、深く頭を下げた。
後援会の前田徳男会長は「苦しい選挙戦だったが4期目の当選を果たすことができた。田岡が公約を一つ一つ、実現していけるようお力添えを」と呼び掛けた。
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若い力と勢いで、初めての市長選に挑んだ松畑玄さん(49)は「多くの人に支援していただいた。(結果は)自身の不徳の致すところで、自分に足りない部分があったと思う」。
支援者に対し「今までにないくらいの最高な状況をつくってくれた」と感謝を述べ「結果は仕方のないこと。これからは一市民として新宮市の発展に寄与していきたい」と述べた。
2度目の市長選への挑戦となった上田勝之さん(56)。市民との対話の重要性を訴え続けてきた。結果を受け「田岡さんが再選された。そのことに尽きる。結果はしっかりと受け止めなければならない」と肩を落とし「今後についてはこれから考えていこうと思っている」と話した。
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投票率が70%を切った2013、17年の市長選。特に前回(17年)は、終戦間もない1947年に行われた市長選の投票率66・95%に次ぐ低さの68・62%だったが、今回の投票率は71・19%(男69・54%、女72・57%)で下げ止まりとなった。
期日前投票者数は7706人。投開票日当日に台風に襲われた前回の1万490人より2784人減少した。
(2021年10月26日付紙面より)
勝浦LCが奉仕活動 (那智勝浦町 )
那智勝浦町の勝浦ライオンズクラブ(勝浦LC、戸間宏治会長、岡本英博奉仕委員長)は22日、日本赤十字社和歌山県血液センターに協力し、町役場前で献血奉仕活動を実施した。
献血奉仕は勝浦LCの活動の柱の一つで、1984年にスタート。年7回ほど、定期的に続けられている。9月は台風の影響で移動採血車(献血バス)の配車が中止となったため、2カ月ぶりの実施となった。
この日は役場職員や地域住民らが協力を申し込み、最終的な協力者は50人余り。献血後、黄色いベストを着た勝浦LCのメンバーが、「ありがとうございました」と洗剤やタオルをプレゼントした。
岡本奉仕委員長は「今日は出だしから好調で、大勢に協力していただいた。当初予定していた人数を超えそうです」。戸間会長は「献血に協力していただき、大変ありがたい。新型コロナウイルス感染拡大後は協力人数が落ち込み、輸血用血液も不足していたが、人数が回復してきたのでは」と話した。
移動採血には、新型コロナウイルスワクチンを接種した人は接種後48時間を経過してから、新型コロナ既感染者は症状消失後4週間が経過し、問診などにより全身状態が良好であることが確認できれば参加できるという。
(2021年10月26日付紙面より)
新型コロナワクチン接種 (新宮市 )
12歳以上の市民を対象としていた新宮市の新型コロナウイルスワクチン集団接種が24日、市役所別館で最終日を迎えた。この日は12歳を迎える小学6年生を含めた約560人が接種を済ませ、全34回にわたって進められた集団接種がひとまず終了した。
65歳以上の高齢者を対象に4月25日から集団接種が開始され、基礎疾患のある人や高齢者施設等従事者、学校・児童福祉施設等関係職員、64歳以下の市民を対象として高年齢順に接種が進められてきた。
当初は11月の完了をめどにしていたが、全国的、または新宮保健所管内における感染拡大状況などを鑑み、新宮市医師会の協力を得るなどして一部年齢層を個別接種に切り替えるなどして早期完了を目指していた。
最終日のこの日は、気象警報の発表に伴い中止となった9月26日の振り替えで、今月3日に1回目を接種した対象者の2回目の接種。12歳以上の全対象者(2万5572人、1月1日現在)の接種数は1回目2万1332人(83・42%)、2回目2万603人(80・57%)となった。
現在、国から2回目接種を終了した者のうち、おおむね8カ月以上経過した者を対象に、1回の追加接種を実施する方針が示されており、市新型コロナワクチン接種推進室では今後、3回目接種に向けて準備を進めていくとしている。
(2021年10月26日付紙面より)
県の本年度子供・若者育成支援県民大会が23日、串本町内であった。内閣府主唱「同支援強調月間」(11月)に伴う市町村宛ての知事メッセージが県内8地方の巡回活動隊に伝達され、青少年の発表2種類を受けるなどして来る同月間への気持ちを高めた。
この大会は、県・県教育委員会・県青少年育成協会が主催。子どもや若者が心身ともに健やかにたくましく成長し、将来自立し活躍していくために県民みんなで同月間の趣旨を考える機会として年1回、8地方で会場を持ち回り開いている。
本年度は東牟婁地方の巡りに当たり、同町文化センターを会場に設定。「育てよう!支えよう!見守ろう!和歌山の青少年」をテーマに掲げ、ボランティア活動やフィールドワークを通して地域と密接に関わる地元高校生の実践発表から地域の活性化を考える機会と位置付けて計画し、新型コロナウイルス感染症予防対策を講じながら参加を呼び掛けた。
当日は式典と青少年の発表の二部構成で、進行は県立串本古座高校の仁木愛里さん(3年)と川端望恵さん(2年)が担当。同協会の会長でもある仁坂吉伸知事は学校と地域がそれぞれに努力しその連携で若者を守り育てる状況を思い描いて一同の士気を高め、来賓を代表して県議会の森礼子議長と同町の田嶋勝正町長がそれぞれに健全育成への思いを寄せてその取り組みを期待した。
県知事感謝や同協会会長表彰を贈呈して模範活動を奨励し、併せて「家庭の日」絵画コンクール優秀作品表彰の贈呈も実施。同月間中に各市町村へ届ける知事メッセージを8地方の巡回活動隊(通称・キャラバン隊)に託し、代表して東牟婁地方青少年育成県民運動推進委員連絡協議会の寺西敏次会長が決意を掲げた。
青少年の発表は▽県少年メッセージ2021金賞作品「共に生きる」(有田市立箕島中学校3年・楠瀨心美さん)▽県立串本古座高校CGS部実践(19年度同協会会長表彰〈善行青少年関係〉対象となった活動)―の2種類。将来を担う若者の考え方を受け止めて、来る同月間への気持ちを高めて締めくくった。
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「家庭の日」絵画コンクールは、「ふれあいとやすらぎのある家庭づくり」の推進を目的として同協会が主催。本年度は3点を優秀作品として選んだ。その1点、ふれあい賞は那智勝浦町立宇久井小学校4年・南和奏さんの作品「お父さんが海にポーイ」が受賞。南さんは母親に見守られながら壇上へ上がり、仁坂知事からじかに表彰を受けた。
幼い頃から絵を描くのが好きで、この作品は夏休みに絵画教室に参加して描いた。人と山と海の色、それぞれの雰囲気を上手に描くことに頑張ったそうで、南さんは「うれしい。これからもいろんな絵を描いていきたい」と喜んでいた。
(2021年10月26日付紙面より)
4チームが県大会へ (サッカーU―12全日予選順位決定トーナメント )
高校ラグビー和歌山県大会
高校サッカー和歌山大会
那智勝浦少年野球クラブが2連覇 (新宮警察署防犯学童軟式野球大会 )
神倉小6年生がふるさと学習 (新宮市 )
新宮市立神倉小学校(藪中秀樹校長)で20日、ふるさと学習があった。6年生72人が、県立新翔高校の野間清教諭、中岸速人教諭、建築技術部の三宅悠夢(ゆうむ)君(3年)、田中雄太郎君(1年)に教わりながら四畳半の川原家(かわらや)を組み立てた。
ふるさと学習は神倉小学校運営協議会(下岡輝子会長)が取り組む「ヤタガラス子ども未来プロジェクト」の一環。子どもたちに地元の歴史や文化を学んでもらい、愛着を持ってもらおうと、同協議会メンバーを中心に有志ボランティアの協力の下に取り組んでいる。
6年生は「熊野川と暮らし」をテーマに学習を進めており、15日には事前授業で中瀬古友夫さんから川原家の歴史を学んだ。川原家はくぎを使用せずに組み立てる簡易商店で、洪水時には短時間で解体などができるのが特徴。生活物資や木材、炭などの交易の舞台として市の発展を支えた権現河原に、最盛期には200軒以上の宿屋や鍛冶屋、風呂屋、土産物屋が建ち並んでいたという。
児童らは野間教諭から事前授業の復習と組み立ての説明を受けると、12グループに分かれて順番に作業を開始。土台に柱を立てて貫(ぬき)を通して柱にくさびを差し込み、壁板を装着していった。高所や重量物を扱う作業は、教職員や同部が担当し、川原家を完成させた。
児童会長の奥麻緒さん(12)は「川原家にいろんな知恵が詰まっていて感動した。これから地元の他の歴史も勉強してみたいと思いました」。
野間教諭は「子どもたちの興味を持って作業に取り組む姿が見られました。ふるさと学習を通じて新宮・東牟婁地方の良いものや伝統を知り、印象に残ってもらえれば」と話していた。
(2021年10月22日付紙面より)
潮岬小5年がオンライン見学 (串本町 )
串本町立潮岬小学校(堀靖典校長)の5年生25人は20日、日産自動車㈱のオンライン工場見学を体験した。児童らは画面を通して自動車ができるまでを学んだ。
日産自動車は工場へ直接訪れることのできない人に向けたオンライン工場見学を実施している。担任教諭が申し込み、初の開催となった。
この日は理科室に集合し、モニターを通じて日産車体㈱湘南工場を見学した。日産の魅力や車づくりの工夫を伝えるプラントアテンダントが案内し、児童は「調査員」となって日産の歴史や車づくりを楽しく学んだ。
同工場では仕事で使う小型商用車と海外向けSUVを生産している。児童らは車が完成するまでのプレス、溶接、塗装、組み立ての工程や出荷の様子などをそれぞれ映像で視聴。
車体となる鉄板はロール状で運ばれており、象350頭分の重さでプレスされることや、溶接はロボットと手作業で行われること、部品の取り付けや点検の仕方、エンジンの重さ、車1台の完成にかかる時間、全体の部品数などをクイズを交えて学習した。環境を考えた車づくりに取り組んでいることや自動運転技術などの紹介もあり、熱心にメモを取りながら聞き入った。
児童らは「おすすめの車と一番高い車は」「車の材料はどこから来るのか」「CMの芸能人はどう決めていますか」「他社へのライバル意識はありますか」などさまざまに質問し、回答を冊子に書き込んだ。
電気自動車の普及とガソリン車についての質問では2030年ごろには新しくガソリン車は製造されなくなる可能性があるとし「これからの未来は電気や水素など環境に優しい車が出る。日産でも電気自動車に力を入れています」と述べた。
前虎之朗(こじろう)君(11)は「車が好きで、新機能の話などが聞けて良かった。勉強になりました。」と話していた。
(2021年10月22日付紙面より)
5、6年生が熊野川の昼嶋で (成川小 )
紀宝町立成川小学校(大藤伸之校長)の5、6年生17人が19日、同町浅里を訪れ、熊野川の昼嶋で観察会に取り組んだ。
熊野川を含む参詣道は、2005年に「紀伊山地の霊場と参詣道」として世界遺産に登録されている。昼嶋は島の上部が碁盤の目のようになっており、天照大神(あまてらすおおみかみ)と熊野権現が碁を遊んだ所ともいわれている。
同小の観察会は毎年、春と秋に実施。今春は天候不良で中止となったが、今回も浅里地区の莊司健さん(74)が協力し、所有する川舟に児童を乗せて熊野川を案内した。
昼嶋に上陸後は、三重自然誌の会などに所属する元中学校長の山口和洋さん(73)が自生する植物などを紹介。「昼嶋は1400万年前の火山活動でできた独特の島で、貴重な植物が生息している」などと解説した。
児童は島に絶滅危惧種が多く自生することを学び、キイイトラッキョウ(紀伊糸辣韮)や紀伊半島に分布するシチョウゲ (紫丁花)など希少種を観察。イネ科の外来種のメルケンカルカヤに勢力を奪われていることも知った。
川岸に戻り、代表でお礼の言葉を述べた6年の大植心葉さんは「希少植物を見ることができて勉強になりました」と話していた。
(2021年10月22日付紙面より)
熊野速玉大社「新宮の速玉祭」
国の重要無形民俗文化財(重文)の指定を受ける新宮市の熊野速玉大社(上野顯宮司)の例大祭「新宮の速玉祭(はやたまさい)」が執り行われ、16日には神輿(みこし)渡御式と御船祭(みふねまつり)が営まれた。
例年なら「わっしょい」の掛け声とともに市内を巡行する神輿渡御。今年は新型コロナウイルス感染症拡大予防のため、昨年に引き続き小神輿を使用。神馬(しんめ)に乗った「一ツ物」に先導され、熊野夫須美大神(くまのふすみのおおかみ)の御神霊が神遷(うつ)し場に向かった。
熊野大橋上流の「神遷し場」で朱塗神幸用船に遷され、諸手船(もろとぶね)、供奉船とともに御船島に向け出発。漕手の密集密接を避けるため早船競漕(きょうそう)が中止となる中、古式ゆかしく御船島を廻(まわ)った。
その後、熊野川河原の乙基(おとも)の御旅所(おたびしょ)では、「神輿所」に設けられた杉ノ仮宮で、前日同様に御旅所神事が営まれた。
祭りを終え、上野宮司は「コロナ禍だが天候に恵まれ、心穏やかに執り行うことができた。皆さま方のお力添えの誠」と感謝。
「これを縁に、熊野への信仰と、かけがえのない祭りを日本の祈りとして未来につないでいきたい」と話していた。
熊野地方はこれから、本格的な秋を迎える。
(2021年10月19日付紙面より)
皆さんの声を大事に市政に (熊野市長選 )
任期満了(11月12日)伴う熊野市長選挙が17日告示され、現職の河上敢二さん(65)が無投票で5選を決めた。4候補で競った2017年の市長選と一転し、今回は対立候補がなかった。1998年12月に合併前の旧熊野市長に初当選し、通算では7選目となる。
河上さんの公約は、コロナ禍で痛めつけられた市民の日常生活を取り戻し、経済の回復と再活性を図ることや安心して暮らせる福祉社会、万全な防災対策の実現など。市内を街宣車で巡り、午後5時に井戸町の選挙事務所へ帰着。直ちに始まった祝勝会で集まった支援者に当選のお礼を述べ、「小さくても元気なまちにしたい。3回目の無投票当選だが、やっと勝たせていただいたとの思いで取り組む。皆さんの声を大事にして市政に当たる」と約束。コロナ感染症予防に配慮して万歳三唱を省略し、お茶で乾杯した。
会場には松阪市長や近隣の首長、議会議長らも祝福に駆け付けた。
(2021年10月19日付紙面より)
下里小で文化庁巡回公演 (那智勝浦町 )
那智勝浦町立下里小学校(泉一代校長)で14日、NPO法人国際文化交流促進協会カルティベイトによる巡回公演「これがヒップホップダンス!」が開かれた。同小と町立太田小学校(上地巳奈子校長)の児童がプロダンサーによるパフォーマンスに見入り、一緒にヒップホップに挑戦した。
文化庁の「令和3年度文化芸術による子供育成総合事業」の一環。ヒップホップは1970年代前半にアメリカ・ニューヨークの路上で若者たちによって生みだされた音楽・ダンス・アートを中心とする文化である。
公演には世界中で活躍する9人のダンサーが登場。▽メリハリのある動きや指をさすポーズが特徴的な「ロックダンス」▽体の筋肉をはじくような面白い動きの「ポップダンス」▽片手で逆立ちや回転をするアクロバティックな「ブレイクダンス」―の三つのスタイルを披露した。
児童はステージ上で繰り広げられる激しいダンスバトルに大喜びで「カルティベイト最高!」と歓声を上げた。楽曲「Uptown Funk」では振り付けを教わり、一緒に踊る一幕もあった。
カルティベイト・リーダーのEGAさんは「みんなの中から世界的なダンサーが生まれたら、ぜひ一緒にステージで踊りましょう」と呼び掛けた。
児童を代表して下里小学校の中地礼香(らいか)さん(6年)が「忙しい中、公演に来ていただいてありがとうございました」とあいさつ。向山遙乃さん(太田小6年)は「ダンスの動きがすごかった」。峰山英心君(下里小1年)は「ブレイクダンスのポーズがかっこよかったし、踊るのも楽しかった」と話していた。
新型コロナウイルスの影響で参加できなかった韓国のダンサーからは「みんなでコロナに打ち勝っていこう。来年は必ず日本へ」とメッセージが寄せられた。
(2021年10月19日付紙面より)
任期満了(10月29日)に伴う新宮市長選挙と、議員辞職に伴う市議会議員補欠選挙(欠員1)が17日、告示された。市長選では届け出順に現職の田岡実千年候補(60)=無所属、新人で元市議の松畑玄候補(49)=同、同じく新人で元市議の上田勝之候補(56)=同=の3人が、市議補選では届け出順に新人の中山忠吏候補(51)=無所属、元市議の大石元則候補(67)=同、新人の月輪匡克候補(54)=同=の3人が立候補。雨模様の空の下、舌戦がスタートした。投開票日は24日(日)。
人口減少対策や市民生活向上策、新型コロナウイルス感染症対策などが争点となる見通し。午前8時30分に市福祉センターで立候補の届け出を済ませ、選挙の七つ道具を受け取った6陣営は、各後援会事務所前で出陣式を開いた。各候補はマイクを握り、大勢の有権者たちに支持を呼び掛けそれぞれ演説場所へ向かった。
市選挙管理委員会によると、16日現在の選挙人名簿登録者数は2万3773人(男1万833、女1万2940)。
(2021年10月19日付紙面より)
宇久井小6年が「海の教室」 (勝浦海事事務所 )
青少年に海への関心を高めてもらうことを目的とした「海の教室」が8日、那智勝浦町と太地町を舞台に開かれた。那智勝浦町立宇久井小学校(芝﨑勝善校長)の6年生16人が和歌山県漁業協同組合連合会勝浦市場や太地町立くじらの博物館の見学、遊覧船による紀の松島めぐりを通じ、海が人々の生活に果たす役割や船員の仕事について学んだ。
国土交通省近畿運輸局勝浦海事事務所、紀南海運協会、公益社団法人近畿海事広報協会が主催。「海の月間」(7月1~31日)の協賛行事として毎年実施している。
勝浦市場の展望スペースに到着した児童は、ずらりと並んだ生マグロの入札が行われている様子を見学。県漁連の仲立己さんがマグロの種類や鮮度の見分け方、漁師・仲買人の仕事について解説した。
勝浦海事事務所の大藪晃介さんによる「海の仕事講座」では、海外との貿易の99・7%、国内貨物輸送の44・3%を船による海運が担っていることを紹介。「石油や石炭などの資源は全て船で運んでいて、船はみんなの暮らしや日本の産業を支えている」と話した。
その後は遊覧船「くじら号」に乗って紀の松島めぐりに出発。くじらの博物館では迫力のクジラショーを楽しみ、生態を間近で観察した。
教室を終えた平根優大君は「漁をしたり、物を運んだり、海にはいろいろな仕事があることが分かった。イルカやクジラがどんなものを食べているのかも知ることができた」。澤花恋さんは「普段船に乗らないので、紀の松島めぐりでは船が揺れてちょっと怖かったけれど、楽しかったです」と話していた。
(2021年10月10日付紙面より)
三輪崎小で土入れ・整地作業 (新宮市 )
新宮市立三輪崎小学校(嶋田雅昭校長)は8日、同校グラウンドの土入れと整地作業を行った。教職員や同校育友会(左東留美会長)、学校運営協議会(仮屋宏会長)、市教育委員会から約30人が参加し、土をならすなどして子どもたちのために汗を流した。
30日(土)に開催する運動会を前に、児童が安全、快適に運動や競技に取り組むことができるようにとの思いから実施。新型コロナウイルス感染防止のためマスクの着用や手指消毒、検温などの対策を施して行われた。
この日は数回に分けて運ばれた10~12㌧の土をショベルカーでグラウンドに下ろすと、参加者は地ならしトンボなどを使用して丁寧にならし、石を取り除きながら協力して作業に取り組んだ。
左東会長は「これまで凸凹や砂が多いなどで、走りにくかったという児童の声があったので、実施できてよかったです。子どもたちには新しい土の上で存分に力を出し切れる運動会にしてほしい」。
仮屋会長は「コロナ禍で活動も少なかったため、久しぶりに地域、学校、保護者が一体となることができた。子どもたちにとっては祭りも中止となり、寂しい思いをしていたと思うので、運動会では発散してもらいたいですね」と話した。
嶋田校長は「『児童のために』という気持ちで保護者の方々が協力してくださり、非常にありがたく思います。日頃の活動にもお世話になっており、今後も学校と保護者の皆さんとの連携を深めていければ」と感謝していた。
(2021年10月10日付紙面より)
香酸かんきつ「新姫」の収穫始まる (熊野市 )
熊野市ふるさと振興公社(理事長・河上敢二市長)=同市紀和町板屋=は7日、同町内の「長野ほ場」26㌃で市特産の香酸かんきつ「新姫(にいひめ)」の収穫作業を始めた。作業は11月下旬ごろまで続く。
新姫は熊野市で発見され、同市のみで栽培される。直径500円硬貨ほどの大きさで2007年から栽培を始め、09年から収穫と販売が始まった。果実には高血圧抑制作用があるとされる「ノビレチン」や、がん予防や血糖値上昇抑制に効果があるという「ヘスピリジン」などが含まれる。市内に約7㌶の栽培面積があり、昨年の収穫量は21㌧。今年も同量の収穫を見込み、作業は11月下旬までの予定。長雨の影響か、今年は果実がやや小粒というが、公社の今西孝典さん(48)は「味と香りは抜群。9日から生果実の販売を始めるので、多くの人に求めていただきたい」と希望。今年は大きさで分別して販売することも検討しているそうだ。
新姫は絞って料理にかけるほか、サイダー、ポン酢、ドリンク、キャンディー、ドレッシングなどさまざまに加工されて同公社のほか鬼ヶ城センター、熊野市駅前特産品館、市内や近隣の道の駅など7店舗で販売する。今西さんは「鍋物や焼き魚にぴったり。焼酎にもぜひ」と勧めた。
問い合わせは市ふるさと振興公社(電話0597・97・0640)まで。
(2021年10月10日付紙面より)
人材セ会員らが奉仕活動 (新宮市 )
公益社団法人新宮市シルバー人材センター(山本啓造理事長)は9日、市内で清掃奉仕を実施した。約50人の会員らが参加。市役所や市立医療センター、浮島の森、徐福公園周辺で剪定(せんてい)や草刈り、ごみ拾いなどの活動を展開した。
全国シルバー人材センター事業協会では、毎年10月を「シルバー人材センター事業普及啓発促進月間」、第3土曜日を「シルバーの日」として一層の事業発展、拡充を図るため、全国一斉に啓発活動を強化している。
1995年に事業を開始した市シルバー人材センターでは、翌96年から市内の清掃奉仕活動を展開。ボランティア活動を通して社会に貢献する機会としている。
市役所第1駐車場では奉仕活動に先立ち、山本理事長が「今日は天候にも恵まれた。よろしくお願いします」とあいさつし、会員らの参加に感謝。
激励に訪れた田岡実千年市長は、全国的に少子高齢化が進み、同市でも高齢化率が37%を超えるなど、将来的な労働力の不足が懸念されていると現状に触れ「高齢者の就業機会の確保・提供を行うシルバー人材センターの果たす役割は重要。健康で生きがいのある生活の実現と地域福祉の向上のため、引き続きご協力を」と呼び掛けた。
この日、会員らは清掃奉仕のほか、同市橋本のイオン新宮店と同市丹鶴のオークワ新宮仲之町店で啓発活動を実施。チラシや啓発物資の配布を通してシルバー事業の周知を図った。
(2021年10月10日付紙面より)