和大生らがモデルコースなど考案 (熊野三山観光協会 )
熊野三山観光協会と和歌山大学観光学部の学生らは16日、同大学で会見を開き、熊野地域の若者向けの観光モデルを発表した。実際に現地調査を行った上でモデルコースや観光パンフレットを作成。「若者に魅力を発信していくためには、長期的な目線で観光戦略を考えることが必要」などと述べた。
熊野三山観光協会は、新宮市観光協会、那智勝浦観光機構、熊野本宮観光協会、東牟婁振興局企画産業課で構成。当地方への誘客を目的に、観光PRや情報発信などの事業を展開している。
観光客の年齢層が高い傾向にある当地方において若年層の誘客につなげようと、同協会は同大学観光学部と共同事業を実施。学生らは11月に現地調査を行い、約1カ月かけて観光資源や場所を選定。モデルコースやパンフレットデザインなどを考案するに至った。
発表したのは、同学部2年の中川汰智さん、野田和貴さん、北林光さんの3人。モデルコースは、本宮・新宮・那智勝浦の3エリアを2泊3日で巡る内容で、エリアごとに食、文化と歴史、自然、温泉などの観光要素を落とし込んだ。また、考案したモデルコースを基にA4三つ折りパンフレット「心も身体も癒される紀南にどっぷり浸かる旅」を作成した。
学生らは、モデルコース作成に当たって「従来のモデルコースとの差別化を図るため、若者向けに体験型アクティビティーや『SNS(交流サイト)映え』要素を多めに構成した」と説明。
㈱OKB総研の「若者の旅行に関する意識調査」における「国内旅行で何をしたいか」の項目では「温泉に入る」「自然の景色を見る、触れる」「食・グルメ」が上位であったとし「熊野三山エリアで満たすことができる」と主張した。
パンフレットについては「若い人でも手に取りやすいポップなデザインを心がけたが、神聖な場所というイメージも崩したくない。バランス良く共存させたいと意識した。パンフレットを通して、熊野三山には若者心をくすぐるコンテンツがあることを知ってもらいたい」。
課題として▽実際にどれくらいの人がパンフレットを手に取ってくれるか▽来ようと思うための仕掛けづくりが必要▽車がないと移動が厳しい状況。遠いイメージをどう払拭するか―を挙げ、「熊野三山にはエリアによって特色の違う魅力がある。現地調査を通して、熊野三山の魅力を存分に感じることができた」とまとめた。
発表に先立ち、同協会の小西秀彰事務局長は「学生の皆さんに考案いただいた観光モデルパンフレットを使って、県内外にPRし、若年層の誘客につなげていければ」とあいさつした。
(2022年12月20日付紙面より)
徐福公園がライトアップ (新宮市 )
新宮市徐福の徐福公園の楼門が16日夜から、赤、青、紫などさまざまな色に変化し、幻想的な雰囲気を醸し出している=写真。ライトアップは来年1月31日(火)まで。
ライトアップは2014年度に第1回を実施。新宮市出身の空間デザイナー畑秀樹さんによる演出で、発光ダイオード(LED)の照明器具を使用している。
楼門は普段からライトアップされているが、この時季限定で時間とともに色が変化するよう設定。通常時のライトアップよりグレードアップした鮮やかなライトで夜の中国風楼門を彩る。時間は午後5時30分から9時まで。
同公園の昨年の来園者は1万6392人。おととしは1万6763人で、新型コロナウイルス感染症の影響により減少傾向にある。今年は11月末現在で1万4141人が来園した。
市商工観光課では「地域の方や帰省された方、観光客の方に見ていただきたい。ライトアップが少しでも癒やしになれば」と話している。
(2022年12月20日付紙面より)
二色で見学会やイベント (串本町 )
串本町二色にある旧錦富小学校で16日、建設用3Dプリンターによる土木構造物(集水桝〈ます〉・もたれ式擁壁)の試作見学会があり関係者約100人がメーカーの説明や試作実演を受けて技術への理解を深めるなどした。
この見学会は、国土交通省近畿地方整備局紀南河川国道事務所と県建設業協会が共催。同局の人手不足などの解消を目的としたインフラ分野のデジタルトランスフォーメーション(DX)促進の趣旨に基づき、目下施工中のすさみ串本道路で県内初施工される同構造物の技術紹介を目的として計画し、建設業界と報道機関に向け参加を呼びかけた。
関係者の内訳は建設業界や報道機関に加え、同省職員、県立和歌山工業高校の教員や和歌山工業高等専門学校の学生と教員など。共催者代表あいさつを経て、初施工に関わる国内唯一の同プリンタメーカー・株式会社Polyuse=本社・東京都港区=がインフラ維持工事の増加に対して担い手が減少する同業界の厳しい現況と打開策として同業界のスマート化を推進したいという思いを織り交ぜて自社技術を説明し、同プリンターによる集水桝の試作実演や試作したもたれ式擁壁の実物紹介をした。
これら構造物はモルタル製で、同プリンター用に研究開発する過程でコンクリートに勝る強度を発揮するよう調整。同プリンターは型枠を要さず成形ができ、従来手法では難しかった複雑な形状も造れるなどの長所がある。
その真価を見るべく、見学会後は同協会主催、同事務所後援で地域ふれあいイベント「建設用3Dプリンターで作る『みんなのベンチ』」も実施。見学会会場の最寄りにある錦富学童保育所や串本学童保育所の児童約60人を対象にし、文字「インフラDX」を内包した構造物を同プリンターで造る様子の見学やデザイナーと一緒に装飾をして仕上げる体験を提供した。
このベンチは硬化した後、会場最寄りにある木下建設株式会社設置の現場の駅へ置き実際に利用してもらうという(19日以降設置予定)。
見学会に立ち会った同事務所の本田明副所長は、技能者の高齢化や若手離れによる人手不足の課題解消策としての期待感を述べつつ「参加いただいた皆さまのこれからの進歩の一助になれば」とコメント。
同協会の栗山重信参与は「県内でもインフラ維持は必要で、その担い手は災害時の対応力にも結び付く。協会としては何とか人材に来てほしいという思いで、そのためには若手の3K(きつい・危険・汚い)のイメージを変える安心安全な技術が不可欠」と話し、その一助として今回紹介した技術の今後の普及を将来に思い描いた。
(2022年12月20日付紙面より)
国際平和ポスター・コンテスト (勝浦LC )
ライオンズクラブ国際協会の第35回国際平和ポスター・コンテストで、那智勝浦町立宇久井小学校(芝﨑勝善校長)の西村和真君(6年)が最優秀賞を受賞した。16日には勝浦ライオンズクラブ(勝浦LC)の岡本英博会長と岡鼻崇奉仕委員長が同校を訪れ、賞状と記念品を手渡した。
同協会は子どもたちに平和について考えてもらおうと全世界のライオンズクラブを通じてコンテストを実施。地域社会の子どもたちと平和、寛容さ、国際理解を協調し、平和の大切さと意味を独創的に表現する機会を得ることを目的としている。
今年のテーマは「思いやりのあるリーダーになろう」。勝浦LCエリアでは町内と太地町の小学5、6年生を対象に募集。同校から4点の応募があり、「独創性があるか」「テーマが表現されているか」などの観点から審査された。
西村君は「昨年に続いて今年も応募に挑戦し、小学生の最後に賞をもらってうれしいです。世界が平和になってほしいという願いを込めて描いた。中学生になっても思いを忘れず過ごしていきたいです」。岡本会長は「どの作品もテーマに沿った素晴らしいものでしたが、中でも西村君の作品は絵の色彩がよく、強い気持ちを感じた。コンテストを通して将来の世界平和に役立つ大人に成長してもらえれば」と話していた。
(2022年12月20日付紙面より)
民生委員児童委員の全国一斉改選に伴い、新宮市下本町の市文化複合施設「丹鶴ホール」で8日、民生委員児童委員の退任式と委嘱式があった。社会福祉の増進に貢献し、6年以上の在職期間のある人に厚生労働大臣感謝状の伝達があったほか、退任者に田岡実千年市長や市民生委員児童委員協議会から感謝状と記念品が贈られた。
先月30日付で退任となったのは、民生・児童委員が12人、主任児童委員1人の計13人。田岡市長は退任者らに対して「今後もご健康に留意されるとともに、市政発展と地域福祉の推進に引き続き指導力を発揮いただき、ご助言とご鞭撻(べんたつ)を」と感謝。
再任、新任委員に「市民の誰もが住み慣れた地域で安心して暮らしていけるよう地域社会のつながりを構築し、さらにそのつながりを広げていくことが今後の福祉施策や地域づくりの重要な柱となる。これは民生委員・児童委員の皆さまのご理解とご協力なくしては実現できない」と協力を呼びかけた。
退任者を代表して福田行男さんが「新宮市の社会福祉の向上に一層のご尽力を」とあいさつした。
退任式後には、厚生労働大臣と県知事からの委嘱状伝達と、厚生労働大臣からの主任児童委員の指名状伝達があった。委嘱を受けたのは民生・児童委員、主任児童委員合わせて再任が82人、新任が4人の計86人。任期は1日から令和7年11月30日までの3年間。
式後には市民生委員児童委員協議会の第2回総会があり、新会長に小内潤治さんを選任。小内さんは「新しい体制でこれからの地域福祉に関わるさまざまな問題に取り組んでいきたい」と意気込みを語った。
この日の総会をもって退任する村上和弥会長は「退職後、ネアンデルタール人の人骨が発掘されたイラクのシャニダール遺跡に行こうと思っていたが、民生児童委員の仕事が入ってきたので行くことはできなかった。ネアンデルタール人は老人や障害者を手厚く葬っていたことが明らかになっている。人間には思いやりや優しさがプログラミングされていることを証明していると思う。遺跡には行けなかったが、民生児童委員を15年間務める中で、人の思いやりや優しさを十分に学ばせていただいた」とあいさつした。
(2022年12月10日付紙面より)
三重県地域医学大賞を受賞 (県地域医学研究会 )
三重県地域包括ケア推進セミナー・第39回三重県地域医学研究会が3日、リモートで開催され、紀南地域包括ケア研究会「いこら」と紀南地域在宅医療介護連携支援センター「あいくる」による紀南地域の多職種連携研修会「みとりぃな」の取り組みが三重県地域医学大賞を受賞した。
研究会は県内地域医療の活動事例や研究を発表することで広域的な地域包括ケアの推進を図ることが目的。5団体が研究発表した。「みとりぃな」は紀宝町地域包括支援センターの南友也さんが発表した。
「一つの事例を地域の経験に!多職種連携研修会『ひとりじゃない!チームでみとりぃな』を開催して」を演題に、在宅、施設、病院など自分が最後を過ごす場所を自身で選択できる地域を目指す取り組みを紹介した。
「みとり」をテーマに「みとりぃな」を立ち上げ、多職種で学ぶ機会を通して〝顔の見える関係〟の一歩先を目指した。これまで4回開催し、延べ377人が参加。「本人や主介護者の思いがくみづらく、意思決定支援が難しかったケース」などの事例を基に話し合ってきた。
事例から見えてきた地域課題の共有、多職種が尊重し合える関係の構築、今後の人材確保などの効果があった。今後は多職種連携、人材不足でもできるみとり、将来の医療、ケアについて本人の意思決定を支援するプロセスACP(アドバンス・ケア・プランニング)の定着に取り組んでいく。
南さんは「紀南地域の取り組みが評価されてうれしい。この取り組みは地域の医療介護などに携わる方々の協力がなければ成り立たないものなので、あいくるチーム員と共に、この地域の医療介護関係者とも喜びを共有したい。受賞を励みに今後も医療と介護の連携推進に向けて取り組んでいけたらと思います」と話していた。
(2022年12月10日付紙面より)
わかやま世界遺産地域交流会 (串本町 )
串本町文化センターなどで8日、わかやま世界遺産地域交流会があり参詣道保全団体や語り部団体計18団体約120人が参加して現地を学ぶなどした。
この交流会は、県世界遺産協議会が本年度保存活用団体連携促進研修事業として主催。日頃活動している地域以外の場所や世界文化遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の物件全体へと視野を広げ、併せて団体相互の交流を深める目的で2006年度以降、年1回の頻度で開いている。
同町は熊野古道大辺路4区間(新田平見道、富山平見道、飛渡谷道、清水峠)が16年に物件として追加登録されたことで同遺産との接点を得た地。本年度は4区間の保全に献身する団体・熊野古道大辺路刈り開き隊(上野一夫隊長)が案内役となり、物件・飛渡谷道とその前後を訪ねる内容で参加を呼びかけた。同町でこの交流会を開くのは初という。
実施に当たっては同町と同町教育委員会が後援。開会に当たり県世界遺産センターの山西毅治所長が観光分野やワーケーション・教育旅行分野での評価の高まりを伝え、「地域を直接案内する皆さんの力が最も大切。今日を契機にさらにパワーアップしてほしい」とあいさつし、同町教委の濵地弘貴次長が追加登録の経緯や同隊の隊員の多くが南紀熊野ジオパークガイドやロケットガイドも兼ねていることを伝え、今回の交流を機にこの地域の魅力を感じ取ることを願って来町を歓迎した。
同交流会の前半は講演で、上野隊長が「大辺路を通った旅人たち」と題して登壇した。「平見」と呼ばれる地形の成り立ちを解説し、同隊の活動の様子を報告。近世の大辺路の様子を絵図や古文書、供養塔や石仏などの史跡写真を交えてひもとき、村送り制度や善根宿が往来を支え三十三度行者やその功徳にあやかる人々の往来もあったことなどを伝えた。
後半の現地学習は田並公民館~有田漁港間でのウオーク。同隊の隊員がガイドを務め、十数人の班に分かれて順次地域の情報や同隊の案内ノウハウに触れつつ飛渡谷道経由で進行した。
(2022年12月10日付紙面より)
光明宝院で成道会 (那智勝浦町 )
那智勝浦町湯川の光明宝院(三村慈光住職)で8日、成道会(じょうどうえ)の法要が営まれた。信者や地域住民らが集まり、心身健康・無病息災を祈った。
光明真言宗大本山で、密教寺院である同寺。檀家(だんか)寺ではなく、近年は長期にわたり駐在する住職がおらず、各地の僧侶が住職を兼務する形を取っていた。今年5月に晋山式(しんざんしき)が開かれ、当時副住職だった三村住職が正式に住職を拝命した。
成道会は釈迦(しゃか)が2500年前に悟りを開き、目覚めたことを記念し、毎年12月8日に行う法会。この日は信者や地域住民などが参列し、三村住職と共に読経を行った。
三村住職は成道会について「2500年前にお釈迦様がご自身の心と向き合い、全てのものに価値があると悟りを開いた。この日は世界中の仏教徒が花を開くことができるよう、お釈迦様に近づくことができるように、お祭りを行っている」と説明。
法話では「苦しい状況にあることと、自分が幸せであるかどうかは別のこと。功徳は良い行いやお参りをすることで積むことができる。功徳貯金をして、常に穏やかに物事を見ることができるようになり、意識が豊かになっていく。心身健康・無病息災で過ごせるように、お加持したダイコンなどを食べて自分を見つめ直す機会にしていただければ」と語った。
供物の配布後は、真言を唱えて仏の助けや保護などを祈る加持を行ったダイコンなどの煮物が振る舞われた。
(2022年12月10日付紙面より)
那智勝浦ゴルフ倶楽部
近畿・全国スポ少剣道交流大会 (三輪崎剣道クラブ )
神倉小などで改修工事進む (新宮市 )
新宮市立神倉小学校(藪中秀樹校長)の体育館で現在、改修工事が行われている。10月1日から工事が始まっており、工期は来年2月20日(月)までを予定している。
同校の体育館は、1990年に完成。使用年数は32年を数える。外壁にはスギの板が使用されており木造の体育館は非常に珍しい。2016年には社員旅行で当地方を訪れ、同校の体育館を目にした世界的に有名なアニメ映画監督・宮崎駿さんから「どうかあの建物を大切にしてください。子供達に巨大な木造建築物をのこそうとした人々の努力を伝えてください」といった内容の手紙が学校に寄せられている。
このたびの改修では、老朽化により傷んだ外壁の修復や塗装、体育館内の傷んだ床の塗装、照明のLED化、トイレの洋式化、アクセスのバリアフリー化、一部外周工事などを計画しており、事業費は8910万円。
外壁には地元のスギを使って張り直しを行う予定で、年月をかけて工事前の重厚で趣のある黒ずんだ色合いに落ち着いていくという。
現在、外壁修復のために周辺には足場が組まれており、12月と来年1月には体育館内の工事に着手するため、体育館の使用は停止になるという。
市担当課では、神倉小体育館の改修について「大切な木造体育館。景観的配慮を行い、長く使用できる体育館に改修した上で後世に残していきたい」と話している。
なお、同校のほかに1972年に建築された城南中学校、77年建築の光洋中学校の体育館でも改修工事が行われており、城南中体育館は今月から使用を停止、光洋中は12月から使用を停止する。いずれも安全に運動ができる環境を整えるために床面の改修を行っており、事業費は城南中1750万円、光洋中1160万円。市では、今後も計画的に老朽化した学校の校舎や体育館の改修に努めていくとしている。
(2022年12月6日付紙面より)
大門坂観光案内所を設置 (那智勝浦町 )
一般社団法人那智勝浦観光機構(NACKT)は2日、那智勝浦町市野々の大門坂駐車場付近で「大門坂観光案内所」の開所安全祈願祭を実施した。熊野那智大社(男成洋三宮司)から出仕した神職らが神事を執り行い、参列した堀順一郎町長やNACKTの清水貞吾理事長、熊野・那智ガイドの会の汐﨑眞次会長、吉中秀郎町観光企画課長らが新設された観光案内所の発展や無事などを祈った。
観光案内所は、同駐車場付近にあった休憩施設の一部を改修し設置したもので、那智山エリアの観光案内強化を行うとともに、町中への周遊促進を目的としている。
官民で構成される町観光地魅力アップ推進委員会が主体となって案内所を整備し、運営を機構が行うもの。壁やサッシを設置する簡易的な工事で、10月末から着工し、先月25日に完成した。
JR紀伊勝浦駅前にある観光案内所と同じく、室内には町の観光に関するパンフレットなどが多数並んでいる。ガイドの待合としても利用するとしている。
機構によると、実証的に運営を進めるとし、成果に結び付き次第、継続や設備の充実も視野に入れているという。
この日は、伊藤士騎(しき)禰宜(ねぎ)と𠮷田遥紀権禰宜(ごんねぎ)が神事を斎行し、堀町長らが玉串をささげた。
堀町長は「機構で観光戦略を練るために、動態調査を行った。観光客は町中から那智山方面には向かうが、那智山から町中へは足を運ばないというデータが出ている。そのため、町中への周遊と町全体の観光PRをするための拠点が必要だった。町の魅力を十分に伝えることのできる案内所になることを祈念しています」。
清水理事長は「かねて、観光案内所設置の構想はあったが、コロナ禍もあり至っていなかった。念願の案内所が完成したので、那智山に訪れたお客さまをしっかりともてなすとともに、町中への周遊につなげたい」と語った。
なお、営業時間などは正式に決定していないため、現在は午前10時~午後4時を予定しているという。問い合わせやガイドの予約などは年中無休のJR紀伊勝浦駅前の観光案内所(電話0735・52・5311)まで。
(2022年12月6日付紙面より)
地域の人に教わり制作 (紀宝町 )
紀宝町内の小学生を対象にした「2022こどもゆめまつり」(同実行委員会主催)が4日、同町鵜殿の町福祉センターであった。3年ぶりの開催に児童71人が参加し、地域の人たちに教わりながらさまざまな制作を楽しんだ。
ボランティアら地域の人と交流し、成長する機会になればと同町ボランティア・市民活動センター「きぼらんせ」共催で企画した。新型コロナウイルス感染拡大の影響で昨年、おととしと中止にしたが、今年は午前午後で低学年、高学年の2部制にし、制作とゲーム遊びを交代制にするなど密にならない対策を取った。
制作は牛乳パックの飛行機、端布を使ったシュシュ、アイロンビーズ、フォトフレームの四つで、高学年はフォトフレームの代わりに己書(おのれしょ)体験を取り入れた。
講師や運営には地域のボランティアが協力し、アイロンビーズ作りは町立矢渕中学校の生活文化部と美術部が担当した。
開会式では町社会福祉協議会の木下起査央会長があいさつし、「今日はボランティアさんたちと色々な遊びができるので元気に楽しんでくださいね」と呼びかけた。社協職員は児童らに「こんにちは」と「ありがとう」を手話で教え、「今日はキホッチョ隊に手話をすると参加賞をもらえますよ。(全員に配った)手話の本で勉強し、いろんな人とお話をできるようになってください」と呼びかけた。児童らはあらかじめ希望した制作に挑戦し、講師の人たちと交流しながら楽しんでいた。
(2022年12月6日付紙面より)
町職員ら手作り横断幕掲げ (串本町 )
串本町職員有志が役場本庁舎1階、玄関から入ってすぐの位置にサッカーワールドカップカタール2022日本代表チームや所属する久保建英選手の活躍を期待する横断幕を掲げている。
久保選手は神奈川県川崎市生まれだが、父が同町出身(串本高校卒)でその祖父母も町内在住。祖父が体育教諭として町内におけるサッカー振興に努め串本中サッカー部を全国大会へ導くなどの実績を上げた経緯もあって、そのつながりで盛り上がりの輪が広まっている。
横断幕を掲げているのは町総務課の有志数人。95㌢×620㌢の横断幕に文字を貼って手作りし、11月30日午後から掲げている。当初は活躍を祈る内容だったが、日本時間12月2日未明の対スペイン戦で同チームが勝利し決勝トーナメント進出が決まるや「祈」を朱書きの「祝」に貼り直すなど、手作りならではの迅速さで同チームの戦況相応に内容を切り替えている。
対ドイツ戦勝利以降、町民か町にゆかりがある選手の応援をしないのかと声があり職員の間でも関心が高まっている点で検討。当初は外注も考えたが教育委員会教育課由来のノウハウで今回のように機転を利かせやすい掲げ方があると知り、さっそくその方向で動いた。込める思いは「頑張ってほしい」の一心。横断幕は今後も同チームの戦況に即応して手直しを加えつつ掲げ続けるという。
同チームの次の試合は日本時間6日(火)午前0時から始まる対クロアチア戦。初となるベスト8入りを懸けて臨む。
(2022年12月6日付紙面より)
県下少年剣道親善大会
県新人卓球大会で活躍 (新宮高校 )
少年サッカー新人戦が開幕