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2022年08月31日
1 安心してベビーケアを
 mamaroを県内初導入  (太地町立くじらの博物館 )

 太地町立くじらの博物館(稲森大樹館長)は29日、神奈川県のTrim株式会社が開発・販売を行う授乳・おむつ替えなどができる設置型ベビーケアルーム「mamaro(ママロ)」を和歌山県内で初導入した。ママロは同館1階(多目的トイレ横)に設置され、個室型で施錠が可能。感染症対策やセキュリティー面にも配慮した設備で、来館者の育児の快適化をサポートする。

 同館にはこれまで、正式な授乳室はなく、空き部屋を簡易授乳室として開放していたという。

 小さな子ども連れの家族層が多いことから、授乳室を希望する声も多く、コロナ禍の感染症対策面も考慮し、導入に至った。購入には国の新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金を用いている。

 ママロは▽可動式ソファ▽モノのインターネット(IoT)デバイスを標準搭載▽情報などを伝えるモニター▽送風機▽空気清浄機▽コンセント―などを完備。

 高さ201・6㌢、幅180㌢、奥行き90㌢で、室内高さ190㌢、室内面積1・28平方㍍。抗ウイルス・抗菌・防臭が施されている。

 授乳だけでなく、おむつ交換や離乳食、寝かしつけ、着替えなど幅広い赤ちゃんのケアが行える。その際は性別問わずに使用できる。

 センサーが人を察知して室内のライトが点灯する仕組み。使用中は室外の「mamaro」の文字が点灯し、利用中を知らせる機能もある。

 利用時間は30分以内に設定。それ以上の入室は非常事態も考えられるため、同館事務所に使用超過をメールで知らせるアラートシステムも安心の裏付けとなっている。

 また、ママロは移動も可能だ。今後は利用者の声を聞き、ニーズに合わせて設置場所を変更する場合もあるとしている。

 中江環副館長は「当館は小さなお子さまを連れたファミリー層の来館が多い。安心してベビーケアができる室内を提供し、外出先における育児のサポートや、子どもの頃からの豊かな博物館体験のお手伝いになれば幸いです」と語った。

 なお、ママロはこの日から利用開始となったが、運用方法は現在検討中。そのため、当面は利用時に、同館事務所に申し出が必要としている。

(2022年8月31日付紙面より)

安心してベビーケアが行えるmamaro(ママロ)を和歌山県で初導入した=29日、太地町立くじらの博物館
設備が整った室内
2022年08月31日
2 ちょうちんで夏の思い出を いざかた通りに設置 (南紀くろしお商工会青年部)

 南紀くろしお商工会青年部(由谷恭兵部長)は26日夜、那智勝浦町のいざかた通り商店会と協力し、同商店街にちょうちんモニュメントを設置した。設置期間は9月12日(月)までで、街灯が点灯している午後6時から10時ごろまでライトアップされるという。

 モニュメントは7月末に開催が決まっていた勝浦ナイトマーケットで展示予定だったもの。新型コロナウイルスの影響で催しが延期となったことから、青年部が少しでも町の活気につながればと同商店会に協力を呼びかけ実施に至った。

 ちょうちんは町立下里中、宇久井中、那智中学校有志、下里小、太田小、勝浦小、市野々小、宇久井小、太地小学校、大野、南大居、井関保育所、天満、わかば保育園、下里、勝浦、宇久井こども園、通園くじら、太地こども園の子どもたちが「夏の思い出」をテーマに絵を描いたもの。青年部がちょうちんを6月ごろから配布し、7月中旬に回収した。

 この日はメンバーらが協力しながら、木製の枠を設置し、番線を張ってそこにちょうちんをつるしていった。

 同商店会の瀧川勝英会長は「コロナ禍で何もない時期、青年部のお手伝いをさせていただけたらと思った。これから商店街にある柱の補強工事が始まる。終了後は、今回を機会に各所にあるびん玉をきれいにして電球をともしたい」。

 由谷部長は「ナイトマーケットは残念ながら延期となったが、子どもたちが協力してくれたちょうちんを設置して、少しでも活気につながってもらえたら。そして、皆さまに楽しんでいただき、夏の思い出を残してほしい」と語った。

(2022年8月31日付紙面より)

ちょうちんの設置に汗を流す南紀くろしお商工会青年部のメンバーら=26日、那智勝浦町のいざかた通り商店街
子どもたちが描いたちょうちんが並んでいる=29日、同所
2022年08月31日
3 全国優勝など結果を報告
 潮岬中3年の久保凛さん  (串本町 )

 第49回全日本中学校陸上競技選手権大会(以下全中とする)女子800㍍で優勝した串本町立潮岬中学校3年・久保凛さん(14)が29日、田嶋勝正町長らに今夏の挑戦の結果を報告した。

 久保さんはスポ少活動で培い県市町村対抗ジュニア駅伝競走大会の同町チームメンバーとしても実力を発揮している走りをさらに高めるため、中学校進学を節目にし陸上競技に専念。同チーム監督であり祖母・久保浩子さん指導の下で800㍍種目を主に選び、走力向上に打ち込んでいる。

 今夏は7月2~3日実施の第68回全日本中学校通信陸上競技大会和歌山県大会予選で県中学校記録を上回る2分12秒15を記録し、標準記録(2分16秒50)突破により全中進出を決めた。全中本番までの間にあった総合体育大会も地方、県、近畿と進出。近畿の決勝では2分14秒46を記録して1位になり、2年連続優勝を果たして勢いを付けた。

 昨年に続き2度目の出場となる全中は8月18~19日にあり、予選で自己ベストの2分11秒79を記録し総合1位で決勝へ進出。決勝は持ち味の先行を最後まで貫き、2分9秒96でゴールを駆け抜けた。

 同チーム団長として久保さんの実力を知る田嶋町長は「串本町にとって誇らしい結果」と報告を喜び、これにとどまらず今後も挑戦し続けることを期待して健闘をたたえつつ懇談を重ねた。

 「去年はA決勝に行けず悔しかったので、今年は絶対優勝すると決めていた」と久保さん。この目標は全力を出さなければ達成できないと自分を奮い立たせて予選、決勝を駆け抜けた。今回の結果は同校外部コーチとして見守った祖母もすごく喜んでくれたという。表彰台に立った時は「今までの練習で苦しい時もあったけれど乗り越えて良かったなぁとか、いろんな人に感謝したいとかそういうことを思いました」と人柄をにじませながら、今夏の挑戦を振り返った。

  □     □

次の挑戦の舞台はJOC1000㍍



 久保さんは28日実施のU―16陸上競技大会選考会U―16女子1000㍍で2分50秒26を記録し優勝。昨年に続いてJOC第53回U16陸上競技大会出場権を得る予定という。以降も全国都道府県対抗女子駅伝競走大会、県市町村対抗ジュニア駅伝競走大会といった舞台が控え、久保さんは出場の意欲を示している。

(2022年8月31日付紙面より)

全国優勝など今夏の挑戦の結果を報告した久保凛さん(中)=29日、串本町役場本庁
2022年08月31日
4 きものでスキルアップ!
 伝統文化こどもきもの教室  (新宮市 )

 新宮市の蜂伏会館で28日、ききょう会による「伝統文化こどもきもの教室」の稽古が行われた。本年度は小学1年生~高校2年生の23人が参加しており、講師の苅屋企世子さんから浴衣の着装やマナーを学んでいる。

 次代を担う子どもたちやその親に、日本の伝統文化を体験・修得できる機会を提供し、豊かな人間性の養成に資することを目的とする文化庁の「令和4年度伝統文化親子教室事業」の採択を受けて実施している。

 稽古は「よろしくお願いします」のあいさつとお辞儀から始まり、参加者たちは、美しく浴衣を着装するための手順や帯の結び方を繰り返し練習。一緒に参加する友達と教え合ったり、互いの浴衣姿に「帯がカラフルでかわいい」と笑い合ったりする様子も見られた。

 かとうゆきこさん(三輪崎小1)は、自分で着付けた浴衣姿を鏡で見ながら「上手にできたと思う。お人形で練習していたから、りぼん結びもできる。家でも練習する」。植地美羽さん(三輪崎小4)は「今年初めて参加した。帯を結ぶのがまだ難しい」と話していた。

 今後も毎月稽古を重ね、11月6日(日)には和の心「珠蒼の会」主催の「伝統文化こどもいけばな教室」と合同で発表会を開く予定だ。

(2022年8月31日付紙面より)

浴衣の着装にチャレンジ=28日、新宮市の蜂伏会館
苅屋企世子さんが指導
2022年08月31日
5 熊野市消防本部が4位に  東海3県の救助技術指導会で  
2022年08月31日
6 3年ぶりに「趣味の作品展」  町老連の会員手がけた力作並ぶ  (まなびの郷 )
2022年08月31日
7 昨年度決算を認定  南清園・清浄苑の議会  
2022年08月31日
8 高校生活について質問 下里中で「ようこそ先輩」 (那智勝浦町)
2022年08月31日
9 外国人宿泊客数は過去最低  令和3年観光客動態調査  (和歌山県 )
2022年08月31日
10 浴衣や甚平姿で楽しむ  佐野会館で子ども縁日  (新宮市 )
2022年08月31日
11 「昔ながらの駄菓子屋さん」開店  広角で「広梅会サロン」  (新宮市 )
2022年08月31日
12 ボウズハゼの岩登り観察  古座川町小川の滝の拝で  (熊野自然保護連絡協議会 )
2022年08月31日
13 紀南リーグ戦で準優勝  バレーボール部が健闘  (串本古座高校 )
2022年08月30日
14 生誕130年、協力して事業展開 実践女子大と包括的連携協定 (新宮市立佐藤春夫記念館)

 新宮市立佐藤春夫記念館(辻本雄一館長)と実践女子大学は29日、市役所で包括的連携協定を締結した。締結式には辻本館長と、同大学文芸資料研究所の佐藤悟所長、同研究所研究員で佐藤春夫研究者の河野龍也・東京大学文学部准教授が出席。辻本館長と佐藤所長が協定書に署名した。両者は今後、相互連携の下、生誕130年事業などを共催していく予定。

 市名誉市民・佐藤春夫(1892~1964年)の生誕から今年で130年。同記念館と同大学文芸資料研究所で連携し、事業を開催できればとの話が発端となり、このたびの締結に至った。

 締結には、春夫の研究のため、学生時代から春夫記念館に足を運び、企画展「百年之遇 佐藤春夫 1920臺灣旅行文學展(百年の旅びと 佐藤春夫 1920台湾旅行文学展)」(2020年、台湾台南市の国立台湾文学館)の開催にも尽力した河野准教授が協力。春夫記念館との公式な関わりは14年の没後50年記念行事以降となる。

 なお、河野准教授は今年4月から東京大学に転任したが、前任地である実践女子大学には、佐藤家から寄託を受け河野准教授が調査してきた関係資料が多数残されている。実践女子大では未公開の書籍や原稿を中心に1万3000カットの資料撮影を完了しているという。

 また、佐藤所長は熊野速玉大社ご神宝の調進に当たった髙倉家に中世以来伝来する装束資料を調査しており、当地方とのつながりに大きく期待を寄せている。

 このたびの締結は、協力と信頼関係の下に、互いの持つ資源を有効に活用し、相互の発展とともに文化振興に寄与することを目的とし、目的を達成するため、双方が関心を持つ学術分野において▽共同研究の実施▽講義、講演およびシンポジウムの実施▽学術情報および資料の交換▽研究・教育への相互助言▽その他必要な展示、調査および研究―について交流、協力を推進するもの。

 喫緊の生誕130年事業は包括連携協定締結記念と銘打ち、実践女子大学では生誕130年記念展示「知られざる佐藤春夫の軌跡―不滅の光芒(こうぼう)―」(9月26日~10月15日、同大学香雪記念資料館)、国文学科公開講座「美の冒険者・佐藤春夫の挑戦」(10月8日、同大学渋谷キャンパス)、春夫記念館では企画展「『わんぱく時代』の地から―知られざる佐藤春夫の軌跡―」(10月25日~来年2月12日、同記念館)と特別講演会(11月2日、市文化複合施設「丹鶴ホール」)を計画している。

 締結式では、河野准教授が締結に至った経緯について説明し「春夫の資料は膨大な量があるので大学と記念館とが協力しながら研究や教育に役立てていきたい。春夫は再評価の機運も高まっていると感じる。新宮市の魅力発信の一助にもなると考えている」。

 佐藤所長は「新宮市抜きでは研究はできない。提携がさらに発展し、学術研究・交流など幅広い関係を構築できたら」とあいさつ。

 辻本館長は「生誕130年の節目に共催の展示会が開かれることを非常にありがたく思う。かつては谷崎潤一郎、芥川龍之介と共に三者鼎立(ていりつ)などと称された。これを機会に一人でも多くの方に来場、認識いただければ」と話していた。

(2022年8月30日付紙面より)

(左から)協定書に署名した辻本雄一館長、佐藤悟所長と、締結に尽力した河野龍也准教授=29日、新宮市役所
実践女子大で記念展示・公開講座が開かれる
2022年08月30日
15 元気伝わる大絵馬完成
 えとの兎などにぎやかに  (太地町飛鳥神社 )

 過疎地域神社活性化推進委員会、太地町赤十字奉仕団(和田千明委員長)、太地町地域連絡協議会(法花真左美会長)は27日、同町の飛鳥神社(髙橋正樹宮司)で3回目となる大絵馬づくりを行った。同町在住で日本画家の土長けいさんがクジラとイルカを描き、町内の5歳から11歳までの子どもたち10人が来年のえとである「兎(うさぎ)」の型押しを行い、自由な発想で色を塗り背景を描いた。

 髙橋宮司によると、大絵馬づくりは「地域活性化」「子どもたちの思い出づくり」「郷土愛の育くみ」が目的。大絵馬は縦120㌢、横150㌢のヒノキ製。

 この日は新型コロナウイルス対策として▽検温▽消毒▽換気▽マスク着用▽3密回避▽大絵馬は1枚のみ作成▽時間短縮―などを徹底。児童らは二手に分かれ、小さな絵馬と大絵馬の作成を交代で取り組んだ。

 開始前に和田委員長が「瑞光寺のくじら橋」など、町に関連する絵本の読み聞かせを実施。今回は時間短縮のために、土長さんがクジラなどをすでに描いており、児童らはウサギ型に切り抜いたステンシルシートを用いて、白色の絵の具でウサギを型押しした。

 続いて、好みの色で色塗りをして、カラフルな波などを描き加え完成した。小さい絵馬は色とりどりのマジックで好きな絵を描き、目標なども記した。

 昨年も参加した山門咲紀さん(太地小5)は「型紙からはみ出さないように塗るのが難しかった。うまくできたし、楽しかった。来年も参加したい」。

 土長さんは「3密回避で今回の形となった。子どもたちの元気やパワーが伝わる大絵馬が完成した。子どもの参加がある限り大絵馬づくりは継続したいです」と話した。

 法花会長は「コロナ禍のため、前日まで開催を迷った。無事に実施でき、立派な大絵馬が完成して良かった。正月に、ぎやかに飾られるのが楽しみです」。

 和田委員長は「今年も子どもたちの個性が輝いた大絵馬ができてうれしい。来年もコロナ終息を願って実施したいです」。

 髙橋宮司は「毎年、子どもたちによって赴きが違う。自由な発想が楽しい」と述べた。

 年末には大絵馬の奉納奉告祭を予定しており、小さい絵馬も正月に飾られるという。

(2022年8月30日付紙面より)

元気伝わる大絵馬が完成した=27日、太地町の飛鳥神社
自由な発想で色塗りなどを行った
小さな絵馬も作成した
2022年08月30日
16 国交省道路局長にウェブ要望
 国道42号関係3団体の会長  (串本町 )

 近畿自動車道紀勢線すさみ・那智勝浦間建設促進協議会(会長=田嶋勝正・串本町長)、国道42号(田辺~新宮)改良促進協議会(会長=佐藤武治・和歌山県議会議員)、みんなの高速道路建設促進串本協議会(髙井英二会長)が26日、3団体合同で国土交通省の丹羽克彦道路局長にウェブ経由で要望をした。

 新型コロナウイルスの情勢で上京しての面会が難しい状況が続く中、例年の要望は自重しがたいとして昨年は近畿自動車道紀勢線すさみ・那智勝浦間建設促進協議会と国道42号(田辺~新宮)改良促進協議会でウェブ経由による要望を実施。今年は民間団体等52人で結成するみんなの高速道路建設促進串本協議会も加わる形で臨んだ。

 地元側の会場は同町役場本庁舎内に設け、和歌山県の県土整備部・福本仁志部長もウェブ上で同席。3団体それぞれにあらかじめ書面決議した要望事項を読み上げて丹羽局長に伝え、応答を受け止めた。

 同町建設課によると、要望事項は沿線に係る防災、医療、ポストコロナ時代を見据えた地域経済振興、大阪・関西万博などを背景とし▽国道42号の代替道路となる近畿自動車道紀勢線(すさみ串本道路などを含む)の早期完成▽防災・減災、国土強靱化(きょうじんか)のための5か年加速化対策以降も含めて財源を確保し継続して取り組むこと▽自然災害に対応するための地方整備局等の体制強化や資機材の確保を図ること―などを求める内容(他に団体それぞれの立場からの事項がある)。田嶋町長は決議した内容に加えて串本太地道路の用地買収などを急ピッチで進めている旨も付して求めたという。

 丹羽局長からは「紀勢線につきましては、皆さまの期待に添えるよう事業を進めていきたい」「5か年だけでは強靱化は済みませんので、さらに5年、10年と進むよう頑張っていきたい。支援いただければと思う」などの応答を得たという。

(2022年8月30日付紙面より)

国土交通省の丹羽克彦道路局長への要望に臨む3団体の各会長(右)ら=26日、串本町役場本庁舎
2022年08月30日
17 右見てよし、左見てよし
 南大居・大野保が交通安全教室  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町立南大居保育所(永野陽美所長)で26日、大野保育所と合同の交通安全教室が開かれた。和歌山県警察本部交通部交通企画課安全教育係(通称・ひまわり)が劇で交通ルールを伝え、3~5歳児11人が楽しく学んだ。

 園児たちは、交通ルールを守らず、いたずらをしてサルの城に捕まってしまった「しんちゃん」を助けるため、ニャン太郎や警察官と一緒に南の島へ出発。信号機や交通標識の意味、ヘルメットやチャイルドシートの大切さを学習し「飛び出しはしません!」と約束した。

 「右見てよし、左見てよし、もう一度右見て渡りましょう♪」の歌詞に合わせて横断歩道を渡る練習もしていた。

 同町を含む新宮市・東牟婁郡の公立小・中学校は、9月1日(木)から新学期がスタートする。交通事故を防ぐため、登下校の時間帯にはドライバーも十分注意が必要だ。

(2022年8月30日付紙面より)

手を上げて横断歩道を渡る=26日、那智勝浦町立南大居保育所
2022年08月30日
18 18年以上、環境美化に尽力  浜街道おもう会を表彰  
2022年08月30日
19 福祉知り考える機会に  御浜町で「ふらっとフェス」  
2022年08月30日
20 絵本「チャコという犬がいた」  実体験基に田中千鶴見さん描く  (紀宝町 )
2022年08月30日
21 夢を持たせる話し合いを  保護者向け進路講演会  (近大新宮 )
2022年08月30日
22 駐車場増設で利便性向上  那智勝浦町教育センター  
2022年08月30日
23 買い物客に演奏披露  吹奏楽部ミニコンサート  (那智中学校 )
2022年08月30日
24 幻想的な光に包まれる  六地蔵まつりとキャンドルナイト  (新宮市 )
2022年08月30日
25 ニホンウナギなど捕まえ観察  古座川ふるさと自然あそび塾  (古座川町 )
2022年08月30日
26 型取りなどして関心深める  第6回わくわく地学探検隊  (ネイバーフッド )
2022年08月30日
27 涼を求める人出でにぎわう  屋台村「串本ナイトガーデン」  (串本町 )
2022年08月30日
28 お悔やみ情報
  
2022年08月25日
29 大地には自然の脅威もある 後誠介さんが「紀伊半島大荒れ」を出版 (那智勝浦町)

 那智勝浦町在住で和歌山大学客員教授(災害科学・レジリエンス共創センター)、南紀熊野ジオパーク推進協議会学術専門委員を務める後誠介さんが30日付で「紀伊半島大荒れ 大地の成り立ちからみた豪雨災害」(はる書房)を出版する。前作「熊野謎解きめぐり 大地がつくりだした聖地」の姉妹本の位置付けとなる今作について後さんは「前作では大地の成り立ちによってできた熊野の景観や霊場の魅力を伝えた。今回、大地には災害という自然の脅威があることをつづっている。前作が表、今回が裏になる」と話している。

 本作は紀伊半島を襲った過去の大水害に着目し、自然災害が大きな災害へとなる仕組みなどを詳細に解説し、後さんが各地で実施した防災講演の内容を基に書き改めたものだ。また、カバー絵に使用している「新宮川水系図」は後さんが自身で手がけている。

 これまで後さんが本紙で発表した記事や論文を用いたコラムも掲載されている。写真は自身が撮影したものに加え、那智谷大水害遺族会や本紙が提供している。

 本はA5判並製の120㌻カラー(ISBN978―4―89984―202―6)。税込み1430円。3章立てで、「伝えたい災害の記憶」「ちょっとひと休み」「これも知っておこう」などのコラムも掲載。「でき方の違う大地は壊れ方が違う」という点に着眼し、大地の成り立ちから豪雨災害を考える内容となっている。

 「平成の大水害は地形図と地質図がそろっており、大地の成り立ちという視点から豪雨災害を考えることができた」と後さん。

 第1章「あっという間に避難できなくなる……」では平成の紀伊半島大水害において、事態急変の原因やその根底に迫り、被災者の体験談や土砂災害からの避難情報を課題として取り上げている。

 第2章「土砂災害を引き起こしたカギは?」は多発した大規模崩壊と土石流の特徴や紀伊半島の大地の成り立ちをひもとく。「大規模崩壊が北向き斜面で多発」「大きな岩塊を伴う土石流は南向き斜面で多発」「雨量が多かった北山川の上・中流域では崩壊の規模・頻度が低かった」など、紀伊半島大水害の「3つの不思議」を解説。

 第3章「避難のタイミング」では、明治、昭和、平成に繰り返し紀伊半島大水害が発生している点に触れるとともに、「土壌雨量指数」が370~480で岩塊を含む土石流や大規模崩壊が発生していることなどを分かりやすく記した。

 前作に引き続き、同町在住の新聞記者・須川達也さんが本の構成についての提案や助言を行い、新宮市在住のアーティスト・平野薫禮(ぐれ)さんがキャラクターやイラストを描いている。

 後さんは「地質学は歴史科学。新たな視点を加えて、合理的根拠の下に本を執筆した。市町村や学校の職員の皆さま、防災や自然保護に取り組む方々に読んでいただけると幸いです」と語った。

 本は和歌山県内や三重県では販売されており、東京や大阪などの全国書店は30日(火)から販売される。通販サイトのアマゾンでは現在、予約を受け付けている。

 熊野新聞社新宮本社でも若干数販売している(税込1430円)。直接引き渡し。現金のみ。なくなり次第終了。

(2022年8月25日付紙面より)

「紀伊半島大荒れ」を出版する後誠介さん
2022年08月25日
30 打ち上げ見据えて試乗会
 観光クルーズの模索進む  (串本町 )

 海上からのロケット「カイロス」打ち上げ見学を見据えた観光クルーズ事業化の模索が串本町内で進んでいる。その当事者による試乗会が21日にあり、想定航路一帯に理解のある関係者に乗船と事業化に向けた意見の協力を求めるなどした。

 このクルーズは昨年9月、必要性を見越した南紀串本観光協会が前述した見学にも対応できる内容を組んで試行。後にその形を収益事業化して町を盛り上げたいと考え旅行業務取扱管理者資格を取得した令和トラベル(岡本将和代表)と漁船「光芽那丸」(瓜田有冶船長)が名乗りを上げ、同協会はその支援協力をする立場に回って実現を目指している。

 現在はクルーズの催行に必要な条件が整った段階で、内容の立案~商品化が目下の課題。今回の試乗会は巡航先にある各地域資源への理解がある関係者から事業化に向けた意見をもらって内容を磨く趣旨で計画し、同協会の仲介で東牟婁振興局や南紀熊野ジオパークセンター、役場産業課や企画課の各職員が協力した。

 当日は和歌山東漁業協同組合の協力で乗降しやすい同組合串本本所の浮桟橋を発着場所とし、橋杭岩~紀伊大島金山下の海食洞~箱島付近〈ロケット「カイロス」打ち上げ見学海域〉~くしもと大橋一帯を巡る約1時間の内容で実施。ガイドも同乗する予定だったが都合がかみ合わず中止となり、瓜田船長は想定時間に沿って船を進めることに専念し、同協会の宇井晋介事務局長と岡本代表が各巡航先で関係者の意見を聞く形で成果を目指した。

 同日現在、催行開始のめどは未定。12月のロケット「カイロス」打ち上げ開始が濃厚視される状況にあり、間に合わせる形で事業としての実動を目指したいとしている。

 主導する岡本代表は「浮桟橋を使わせてくれる和歌山東漁協の組合員優先で利潤が回る体制にしたい」として引き続き従事する漁船の裾野を広げたい考え。さらに収益事業としての安定を図るため、打ち上げ見学以外の内容も複数考えて利用頻度を高めることも今後に見据えて臨んでいる。

(2022年8月25日付紙面より)

各巡航先に理解がある関係者の協力を得て実施した試乗会の様子=21日、串本町沖
箱島付近の打ち上げ見学海域で意見を交える関係者ら
2022年08月25日
31 「笑顔」が永遠のテーマ
 「広報きほう」が200号迎える  (紀宝町 )

 紀宝町が毎月1回発刊する広報紙「広報きほう」が9月号で200号を迎えた。企画調整課の2人が担っており、大森菜央さんは「担当して1年4カ月になります。今回、200号を迎える上で歴代担当者や町民の皆さんに話を聞いて、その思いも実感できた。皆さんの思いを受け継いで、これからも親しまれる紙面をつくっていきたい」、愛野裕基さんは「内閣総理大臣賞受賞後に担当が決まり、プレッシャーしかなかったが、一生懸命取り組んできた。今後も大森さんをサポートしていきたい」と話す。

 広報きほうは、当時の鵜殿村と紀宝町が合併した2006年1月の翌月から発行。これまで県広報コンクールで幾度も特選に輝き、全国コンクールで最高賞の内閣総理大臣賞を受賞するなど数々の賞に輝いてきた。

 毎年12月号で特集を組んでおり、2019年度の「LGBT」、20年度の「老いじたく」が2年連続で総務大臣賞を受賞した。

 記念すべき200号では、見開き2㌻で歴代担当者や町民へのインタビュー、配布されるまでの流れなどを掲載した。

 16年にわたり町の情報を発信し続け、発刊100号の際、広報きほうの永遠のテーマは「笑顔」と紹介した。現在担当する2人は「これからも楽しく、伝わりやすい広報を目指していきたい」と口をそろえた。

(2022年8月25日付紙面より)

「これからも楽しく」と笑顔を見せる広報担当の大森菜央さん(右)と愛野裕基さん
2006年2月の「広報きほう」第1号
2014年5月に迎えた100号
2022年08月25日
32 思い思いの作品が完成
 中央児で夏休み工作  (新宮市 )

 新宮市野田の中央児童館で22、23の両日、夏休み工作「牛乳パックランタンを作ろう」があった。同館に登録している小学1~4年生19人が手作りのランタンを作った。

 子どもたちは職員から使用する材料の紹介や作り方、注意事項の説明を受けた後、作業を開始。1日目は三つ折りにした障子紙をコップに入った絵の具に数回浸して色染めに取り組み、破らないよう丁寧に広げて乾燥させた。

 2日目には前日に乾かした紙を小さくならないようにはさみで四角形に切り、のりを塗った牛乳パックに貼り付けていった。最後はリボンと革ひもの中から好みの物を選び、パックの上部に取り付けて思い思いの作品を完成させた。

 山本梛温(なの)さん(7)は「剝がれてこないように障子紙を貼る作業が少し難しかったけど楽しかった。初めて作ったわりにはうまくいったので出来は90点。家に持ち帰って飾りたい」と話していた。

(2022年8月25日付紙面より)

「牛乳パックランタン」作りに励む子どもたち=23日、新宮市野田の中央児童館
思い思いの作品を完成させた
2022年08月25日
33 手分けして今年の実り収穫  潤野の水田で利用者や職員  (エコ工房四季 )
2022年08月25日
34 仕掛け三つで5匹捕まえる  高池小4年生がウナギ石漁  (古座川町 )
2022年08月25日
35 三輪崎海水浴場に多数  高田自然プールも好調  (新宮市 )
2022年08月25日
36 冠水孤立の解消目指す  高田相賀線の道路改良  
2022年08月25日
37 3年連続で規模縮小を決定  宇久井神社例大祭  (那智勝浦町 )
2022年08月25日
38 ウナズキギボウシの花  新宮市高田の岩場で  
2022年08月25日
39 秋季リーグの上位目指す  同志社大卓球部が合宿  (那智勝浦町 )
2022年08月25日
40 積極的にチャレンジを  県立新宮高校で始業式  
2022年08月25日
41 矢渕中学校が3位入賞  三重・熊野バレーボール大会  
2022年08月25日
42 地元の「熊野選抜」が優勝  第18回中学軟式野球大会  
2022年08月25日
43 お悔やみ情報
  
2022年08月20日
44 2年目の運行、10月3日から
 「銀河」車両見学会も開催  (JR西日本 )

 長距離列車「WEST EXPRESS 銀河」紀南コースの運行が10月3日(月)から開始する。来年3月までの約5カ月間にわたり京都―新宮間を運行する。2年目の運行となる今回は、海側座席を倍増するなど進化。県を挙げた「おもてなし」を充実させるなどして、さらに鉄道の旅と当地方の魅力のPRを図っていく。

 観光を中心とした西日本エリアの活性化のためにJR西日本が運行する長距離列車。「多様性」「カジュアル」「くつろぎ」をキーワードに、鉄道の旅の実現を目指し、1両ごとに異なる座席タイプを配置している。紀南コースは昨年7月16日に運行を開始し、12月22日までの約5カ月間にわたり、延べ約3000人が乗車した。

 今回は昼行列車では出発時間を約2時間早め、停車駅(紀伊田辺駅)を新たに追加。おもてなし停車時間も拡大する。新大阪駅、京都駅の到着時間が約1時間早まることによって、関東や九州、北陸方面からも利用しやすいダイヤとなる。

 夜行・昼行列車ともに海側座席を倍増する運行(夜行列車24席→61席、昼行列車30席→71席)とし、車窓からの美しいオーシャンビューを演出。宇久井―那智間では県、那智勝浦町、和歌山大学、南紀熊野ジオパークガイドの会の協力の下、景観改善活動も実施した。

 また、新たなおもてなしプランの設定やプランのリニューアルを図るとともに、地元企業との合同企画により新たなオリジナル商品も発売していくという。

 運行開始初日は、午後9時15分に京都駅を出発。翌4日午前9時37分に新宮駅に到着する。新宮駅発の初便は5日午前9時50分。新型コロナウイルス感染症の状況により変更となる場合があるが、来年3月8日(水)までの間で夜・昼行それぞれ36本の運行を予定している。

 なお、日本旅行が企画する個人旅行商品は今月30日(火)から発売予定。詳細は「WEST EXPRESS 銀河」特設サイト(https://www.jr-odekake.net/railroad/westexginga/)からリンクする専用ページで周知する。

  □     □

■10月1日、車両見学会

 JR西日本は、2年目運行に先駆け10月1日(土)、試運転期間に車内を特別に見学できる「車両見学会」を実施する。

 時間は午前9時45分~10時45分。参加料金は大人(中学生以上)150円、子ども(小学生)70円(小学生未満は大人1人につき2人まで無料。3人目からは子ども料金が必要)。

 事前申込制で募集人数は100人。申込多数の場合は抽選となる。申込期間は9月1日(木)~14日(水)必着。往復はがきの往信裏面に見学希望者全員(最大4人まで)の①氏名(ふりがな)②生年月日(西暦)、代表者の③郵便番号④住所⑤電話番号⑥見学者に車いす利用者がいる場合は人数―を記入し、返信表面に代表者の住所、氏名を書いて、〒647―8555新宮市春日1の1、新宮市役所商工観光課内宛てで送る。抽選結果は返信用はがきで知らせる。なお、列車の遅れや天候、新型コロナウイルス感染状況などにより、時間を短縮したり中止となる場合もある。

(2022年8月20日付紙面より)

「WEST EXPRESS 銀河」(JR西日本提供)
2022年08月20日
45 浮子などの漁具目立つ
 三輪崎海岸で海洋ごみ調査  (南紀熊野ジオパーク探偵団 )

 地元の自然や地球環境に関心を持つ中高生らで組織する「南紀熊野ジオパーク探偵団」(東垣〈あずま・わたる〉団長=南紀熊野ジオパークセンター長)のメンバーや研究者ら17人が17日、新宮市の三輪崎海岸で海洋ごみの調査活動を実施した。

 “think locally,act globally(地域で考え、地球規模で行動)”のモットーの下、南紀熊野ジオパークをフィールドに探求活動を行う。本年度の研究テーマは、昨年に引き続き「海洋環境を考える」だ。

 調査には、新宮市の県立新翔高校、新宮高校から生徒4人が参加し、砂浜約500㍍を歩きながら、漂着したごみを分類・記録して収集した。

 プラスチック片178個(うち一つがアラビア語)やペットボトル51個(うち三つが中国語、一つが韓国語、一つが台湾語)、発泡スチロール49個の他、大きなブイや浮子(うきこ)、漁網などの漁具40個(うち五つが中国語)が回収された。

 京都大学学際融合教育研究推進センター次世代研究創成ユニットの島村道代・特定准教授は「漂着するごみの7~8割は陸由来、残りが海から来るものだが、今回は漁具が増えた印象。地元のクリーン活動によって目立つごみは拾われているらしく、増減は詳しく検討する必要がある」と語る。

 参加した新翔高校の谷岡俐育さん(2年)は「ボランティアが好きで参加した。思っていたよりもごみの種類が多かった」。他にも「小学生の頃に比べたらごみが減った気がする」「ボロボロになったものが多かった」などの感想が聞かれた。

 今後は白浜町の志原海岸でも調査を行い、2地点の結果を共有しつつ事後学習を行う。最終的には、来年度の日本地球惑星科学連合大会などの学術大会で成果を報告することを目指すという。

(2022年8月20日付紙面より)

調査に参加した皆さん=17日、新宮市三輪崎
回収された漁具
2022年08月20日
46 本尊開帳し御詠歌唱える
 コロナ禍での御十七夜法要  (那智山青岸渡寺 )

 西国三十三所観音霊場の第一番札所、那智勝浦町の那智山青岸渡寺(髙木亮英住職)は17日夜、観音の縁日法要の御十七夜(おじゅうしちや)を営んだ。開帳された本尊の如意輪観世音菩薩(にょいりんかんぜおんぼさつ)を前に、新型コロナウイルス感染症対策で各自の間隔を保った善男善女が手を合わせた。

 旧暦8月17日の「御十七夜」は各地の観音霊場で法要が営まれており、青岸渡寺では盆に当たる新暦8月17日に本尊を開帳している。開帳は節分(2月)、開山祭(4月)と盆の年3回。

 昨年と同様にコロナ対策として、地元の那智山観音講の信者のみが法要に参列。一般参拝者は3密を防ぐために本尊より距離を取る形で外陣(げじん)からの参拝となった。

 午後7時から髙木住職が追善供養と所願成就を祈り、参列者も般若心経を詠唱。本尊を前に信者が御詠歌を唱え、夜の境内に鐘の音と歌声が流れ響いた。

 先月開かれた晋山式にて、正式に住職の任命を受けた髙木住職は「正式な形で住職となってからは初の御十七夜法要を務めさせていただいた。観音信仰の布教に全身全霊を込めて務めていくが、私一人ではできない。多くの皆さまのご協力と、神仏の御神徳が成せるもの。変わらず、精進していきたい」と話した。

 同町市野々から参拝に訪れた女性は「コロナ禍のため、3年ぶりに観音様にお参りができた。心が洗われるようでした」と話していた。

(2022年8月20日付紙面より)

開帳された本尊を前に手を合わせる信者=17日夜、那智勝浦町の那智山青岸渡寺
外陣から参拝を行う一般参拝者
髙木亮英住職
2022年08月20日
47 道徳教育の在り方考える
 文化セで教育講演会聴講  (串本町教育研究会 )

 串本町教育研究会(会長=水上茂秀・潮岬小学校校長)が17日、同町文化センターで本年度教育講演会を開き町立の小中学校に勤務する教員ら約150人が資質を高めるため聴講した。

 「ふるさとを愛し、串本の未来を担う子どもを育てる」をテーマにして年1回実施している研修の機会。新型コロナウイルスの情勢によりおととしは中止、昨年はオンライン実施とし、今年は感染対策を講じつつ3年ぶりに平年通りの集合研修として開いた。

 開会に当たり水上会長はテーマ達成のための活動方針として▽連携▽実践交流による指導力の向上▽学ぶ姿勢の大切さ―の3点を掲げ、部会活動と全体活動のハイブリッドによる研究と修養を推し進める自主研究団体が町教研だと位置付け、今回のめあてを示して教職員の資質向上の努力を後押しした。

 演題は「子どものための授業づくり」で、兵庫教育大学大学院の淀澤勝治准教授が講師として登壇した。淀澤准教授は道徳教育・幼児教育専攻で2021~22年度文部科学省「道徳教育の抜本的改善・充実に係る支援事業」の指定に基づき潮岬中を軸にしてさまざまな助言を寄せていることで接点がある人材。この日は副題として「教科化によって道徳授業をどう変えるか?」を掲げ、▽豊かな感性▽豊富な教養▽学び続ける力―といった着眼点で体験による実感を託しながら教科化の背景や児童生徒みずからが考え議論する道徳授業を作る上での要点を伝えるなどしたという。

(2022年8月20日付紙面より)

3年ぶりに集合研修の形で開いた教育講演会=17日、串本町文化センター
道徳授業の在り方についての提言を受け止める町立小中学校の教員ら
2022年08月20日
48 感謝を忘れず日々躍動を
 サッカー部15周年記念事業  (近大新宮 )
2022年08月20日
49 和歌山選抜が全国制覇
 堀愛菜さん、結菜さんが優勝に貢献  (ガールズトーナメント )
2022年08月20日
50 テッポウユリが出迎え  下里神社の境内入り口  (那智勝浦町 )
2022年08月20日
51 カメムシきらいにならないで!  昆虫研究家・浜際康太さん  (こども新聞 )
2022年08月20日
52 中学校国語・理科に課題  全国学力・学習状況調査  (和歌山県 )
2022年08月20日
53 東北・北陸の大雨災害  福祉センターで義援金募集  (新宮市 )
2022年08月20日
54 連日催行で序盤の利用好調  ジオモニターツアー始まる  (熊野御坊南海バス )
2022年08月20日
55 特賞~4等の当選者決める  本年度のサマー抽選会実施  (串本リリースタンプ会 )
2022年08月20日
56 教育の現場も交え形探る  学校づくり協議会が発足  (串本町 )
2022年08月20日
57 幼児教育・保育の課題に対応  保育所のあり方検討委員会  (紀宝町 )
2022年08月20日
58 お悔やみ情報
  
2022年08月20日
59 ママも子どもも笑顔になる「疲れない食育」
 【第52回】リボベジで食育を!  

 お盆も過ぎましたが、今年は残暑が厳しい日々が続きますね。

 暑くて、キッチンに立つのも嫌だし、お買い物に行くのも嫌!という方が多いのではないでしょうか? そんな方にお勧めの食育があります。それが「リボベジ」です。リボベジとは「リボーンベジタブル」の略で再生野菜のこと。普段料理で捨ててしまう野菜のヘタや根の部分を再生して育てることをいいます。例えば、豆苗(トウミョウ)。豆苗って、根っこから1~2㌢くらいをカットして、残った根を水につけていると、またニョキニョキと生えてきますよね? そしてそれを収穫して食べますよね。あれこそまさに「リボベジ」なんです。豆苗やカイワレ大根以外にも「リボベジ」できるものはたくさんあるんです。

 例えば根菜。根菜は葉が生えているヘタ部分(2~5㌢の厚さにカットしたもの)を切り口がつかる程度の水に浸しておくと、2週間ほどで葉っぱが生えてきます。大根やニンジン、カブなんかも再生可能です。ニンジンの葉っぱは、なかなか食べない方も多いと思いますが、パセリ代わりの料理の彩りに使えます。大根の葉は、炒めてふりかけにしてもいいですし、おみそ汁の具にするのもお勧めです。玉ネギも再生可能です。玉ネギの芯の部分を水に浸しておくだけでもニョキニョキと緑色の芽が生えてきます。特に味にクセもなく、万能ネギ代わりに使うことができます。

 葉野菜も実は「リボベジ」することができます。根の部分から3㌢ほどを水につけておくと、10日間ほどで葉が生えてきます。ホウレン草やチンゲンサイもできます。根っこが残っていなくても、根に近い部分を残して水に浸すと、成長するんです。野菜の生命力はすごいですよね。

 リボベジには、幾つか注意点があります。一つめは「水を小まめに替えること」これが一番大切です。新鮮なお水でないと元気には育ちません。1日1回は必ずお水を替えて、使っている容器のぬめりや、水につかっている部分のぬめりも、きれいに洗ってあげてください。二つめは「日光を当て過ぎないこと」基本的には日陰がお勧めです。そして三つめは「新鮮な野菜を使うこと」元気な野菜の切り口でやらないと、うまくいかないのが「リボベジ」です。

 正直「リボベジ」は、野菜代の節約になる!というほどの収穫は期待できません。どの野菜も、少しだけ成長した部分を収穫して、食卓にちょこっと使える程度です。でも、野菜の生命力を感じることができたり、簡単に野菜の成長を日々観察できるので、食育にはもってこいなのです。手間もたった2週間ほどですし、土も必要ありません。野菜を畑で育てて、収穫して食べる体験というのは、すぐにできることではないですが、誰でも家で簡単に野菜を栽培して、実際に食べる体験ができるのだから、最高ですよね。

 ぜひお子さんと一緒に「リボベジ」に挑戦して毎日変わる野菜の様子を観察してはいかがでしょうか? 夏の自由研究としても、とってもお勧めの食育です。

(2022年8月20日付紙面より)

2022年08月19日
60 さまざまな違法行為を想定
 追い込み漁前に海保が訓練  (太地町 )

 9月から始まるイルカなどの小型鯨類追い込み漁を前に第5管区海上保安本部は17日、太地町の太地漁港および周辺海域で反捕鯨団体による違法行為を想定した12回目の事案対処訓練を実施した。田辺海上保安部、串本海上保安署、太地町漁業協同組合などから約30人が参加し、官民一体で訓練に取り組んだ。また、訓練前には串本海上保安署太地町臨時駐在所の披露式もあった。

 同町へは2010年以降、過激な環境保護団体などが多く訪れ、港の無許可撮影などの嫌がらせ行為が続いていた。

 保安部によると、昨年度は同町における反捕鯨活動家の違法行為の確認はないが、ドローンを用いて上空から漁の様子を撮影する事例があったという。

 田辺海上保安部の真部克彦部長は新型コロナウイルスによる入国制限の解除により、外国人活動家が入国しこれまでと同様の活動を行うことが懸念されるとし「最近では交流サイト(SNS)を活用し、自己主張を世界中に配信する活動が確認されている。惑わされず、冷静かつ毅然(きぜん)とした態度で警備活動を行うことが求められる。地域住民の安心のためにも、万全の体制を取るように努めていただけたら」とあいさつ。

 この日はゴムボートによる操船や、漁の様子をドローンで撮影する活動家に対する警備、カヤック乗艇者の転覆救助、違法行為者の海上追跡や捕捉の訓練に取り組んだ。

 訓練を終え、海上保安庁警備救難部警備課の坂本誠志郎課長が「高度な技能や練度の高さを見せていただいた。新しい臨時駐在所近くには和歌山県警の特別警戒本部現地警戒所もあり、連携も深まる。町民の安心と安全を守っていただくようお願いします」と講評した。

 来月1日(木)から追い込み漁を控える太地いさな組合の小畑充規組合長は「ドローンで船上を飛行されて危険を感じたこともあった。訓練は非常にありがたい。今年もコロナ禍で価格面など大変な状況は続くが、これまで通り仕事に取り組んでいきたい」と話した。

  □     □

■臨時駐在所

 串本海上保安署は太地漁港内に臨時駐在所を設置していたが、建物の老朽化や津波対策を踏まえて、多目的センター近くの同町小長井に新臨時駐在所を建設した。建物面積が63平方㍍、敷地面積が100平方㍍。

 会議などに使用する待機スペースやシャワー室、トイレを完備。すでに開始されている海上のパトロールやさまざまな事案対応などの拠点となる。正式運用は28日(日)から。

(2022年8月19日付紙面より)

漁期に向け、第5管区海上保安本部が訓練を実施=17日、太地町の太地漁港周辺
新しい串本海上保安署太地町臨時駐在所の披露式もあった=同町小長井
2022年08月19日
61 今年も追善花火が夜空染める
 熊野市で合同初精霊供養  

 熊野市木本町の七里御浜海岸で17日、合同初精霊供養が営まれた。例年、8月17日に開催される「熊野大花火大会」は、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、おととし、昨年に続き中止となったが、追善花火が熊野の夜空を染めた。

 300年余りの伝統を誇る熊野大花火大会は、お盆の初精霊供養に花火を打ち上げ、その花火の火の粉で灯籠焼きを行ったのが始まりといわれている。

 現在の花火大会でも初精霊供養の灯籠焼きや追善供養の打ち上げ花火などがプログラムに組み込まれている。3年前は、三尺玉海上自爆や鬼ヶ城大仕掛けなど1万発の花火が観客を魅了した。

 3年連続で花火大会が中止となったが、市観光協会(中平孝之会長)が初精霊供養を実施。法要後に追善花火が打ち上がり、遺族らが故人をしのび大輪の花を見上げていた。

 同協会の紀の川良子副会長は「今年も熊野大花火大会が中止になる中、伝統を絶やさぬため花火の原点である初精霊供養を営むことができて良かった」と話していた。

(2022年8月19日付紙面より)

合同初精霊供養の追善花火=17日、熊野市の七里御浜海岸
海面と夜空を染める花火
2022年08月19日
62 自身の在り方を意識して励む
 潮岬でリーダー養成キャンプ  (県青少年育成協会 )

 本年度地域ユース・ジュニアリーダー養成キャンプが17日に和歌山県立潮岬青少年の家であり、同リーダーや一般参加の小中学生(=地域ユース)29人が自身の在り方を意識しながらグループ活動に励んだ。

 このキャンプは県と県青少年育成協会が主催するリレー式次世代健全育成事業の一環で、異年齢集団における自身の役割を考えて相応の自覚や責任感、地域で活躍するためのリーダシップを高めることを目的として夏季と冬季の年2回実施している。

 今回は夏季の巡りで、三つある県立の各青少年の家を会場とし最寄りのジュニアリーダーも自身の研修を兼ねて関わりながらそれぞれの日程と内容を計画している。潮岬の同キャンプは当初例年通り1泊2日での実施を計画して参加を呼びかけたが、新型コロナウイルスの情勢により急きょ感染症予防対策を心がけながらの1日実施に内容を変更して行う形となった。

 参加者の内訳は中学生~高校生で結成するジュニアリーダーズクラブ「ドルフィン(西牟婁振興局管内)」「ビー・スター(東牟婁振興局管内)」所属のメンバー16人と、一般参加の小中学生13人。内容の圧縮により、今回は▽アイスブレーキング▽野外炊事〈たき火おこしや飯ごう炊さんなど〉▽クラフト〈レジンアクセサリー制作〉―といった活動に取り組んで、前述した目的や個々の目標の達成を目指した。

 一般参加の小中学生はジュニアリーダーと接することで目指すべきリーダー像を考え、ジュニアリーダーは接する小中学生の求めるところに応えて導く筋道を考える、と近しい異年齢間で双方向に気付きをリレーし合う点もこのキャンプの特色。ジュニアリーダー4年目で野外炊事の主導を経験した岩本遥香さん(串本古座高1年、ビー・スター所属)は「いろいろな子が集まると、どうしても一人になってしまう子が出てくる。せっかくこのキャンプに来ているのにそれで思い出がつくれないのは悲しいことなので、今回はいろいろな子に話しかけて誰も一人にならないよう心がけた」と活動するに当たって意識した点などを語った。

(2022年8月19日付紙面より)

火おこしや飯ごう炊さんをこなす参加者=17日、串本町の県立潮岬青少年の家
ジュニアリーダー(左席)とペアになってクラフトに挑戦
2022年08月19日
63 今年も元気に咲いたよ!
 ひまわりの絆プロジェクト  (マリア保育園 )

 新宮市の保育所型認定こども園「マリア保育園」(三浦恒久園長)で、今年も「ひまわりの絆プロジェクト」のヒマワリが咲いた。16日にはきしゅう君と新宮警察署の警察官が来園し、園児たちに交通ルールを守ることの大切さを伝えた。

 2011年に京都府内で発生した交通事故で亡くなった男児=当時(4)=が育てていたヒマワリの種を引き継ぎ、全国で開花させるプロジェクト。命の大切さや交通事故の被害者支援への理解を深めるため、新宮警察署管内でも多くの保育園や小中学校が取り組んでいる。

 マリア保育園で咲かせるのは今年3年目。昨年開花したヒマワリから種を取り、5歳児たちが水やりなどの世話をし、9輪が咲いた。

 本田斗生多警部補は園児たちに「飛び出しは危険!一度止まって安全確認をしよう」などの言葉が描かれた下敷きなどを手渡し「お父さんやお母さんと交通ルールについてよく話し合いましょう」と約束。

 登園、降園の時間帯に園児たちの安全を見守っている三浦園長は「園の前の道は自転車の通行も多いですから、子どもたちには送り迎えの時に急に飛び出さないよう話しています。種から花が咲くというのは、子どもたちにとっては不思議で面白い体験となったのでは」と話していた。

(2022年8月19日付紙面より)

きしゅう君と一緒に敬礼=16日、新宮市の保育所型認定こども園「マリア保育園」
2022年08月19日
64 3日間、救急法を学ぶ  木本、紀南両校の生徒が参加  (熊野市 )
2022年08月19日
65 コロナ禍でも供養の機会を  あすか斎苑で初精霊送り  (新宮市 )
2022年08月19日
66 ご当地ナンバー継続審査へ  各課が所管事務を報告  (新宮市議会総務建設委 )
2022年08月19日
67 笑顔で新型コロナ退散!  佐野おやじの会が縁日体験  (新宮市 )
2022年08月19日
68 コロナ収束など祈願 王子神社で夏の例祭 (新宮市)
2022年08月19日
69 健康増進向上の一助に  19日から「大人の部活」開始  (那智勝浦町 )
2022年08月19日
70 お悔やみ情報
  
2022年08月10日
71 認定に向け、現地調査実施
 南紀熊野ジオパーク  

 今年4月に行ったユネスコ世界ジオパーク国内推薦申請に伴い、南紀熊野ジオパークの現地調査が行われている。日本ジオパーク委員会の中田節也委員長(東京大学名誉教授・防災科学技術研究所火山研究推進センター長)、田中裕一郎委員(産業技術総合研究所地質調査総合センターシニアマネジャー)、ヴォウォシェン・ヤゴダ委員(隠岐ジオパーク推進機構)が、7~10日の4日間の日程でエリア内で地質遺産の価値や保全、活用の仕組みなどについて調査を行う。

 南紀熊野ジオパークは、プレートの沈み込みに伴って生み出された3種類の大地、それらが作る独特の景観、温暖湿潤な気候がもたらす多種多様な動植物、そこから生まれた熊野信仰や筏(いかだ)流しなど、数多くの自然や文化を体験できるエリアとして2014年に日本ジオパークに認定され19年に再認定された▽新宮市▽白浜町▽上富田町▽すさみ町▽那智勝浦町▽太地町▽古座川町▽北山村▽串本町▽奈良県十津川村の一部―の10市町村からなるエリア。

 このたびの調査は、同ジオパークを世界ジオパークに推薦するかどうかを審査するためのもの。また、日本ジオパークとしても4年に1度の再認定審査の年でもあるため、前回再認定審査時からのジオパーク活動の進展なども併せて審査される。

 現地調査2日目の8日、3人の委員らは北山村、新宮市、太地町を訪問。県立新宮高校では「南紀熊野ジオパーク探偵団」の活動紹介があり、同校3年の坂本美波さんが昨年10月に白浜町と新宮市の三輪崎海岸で調査した、海洋ごみの現状や課題などについて英語でプレゼンテーションを展開。委員らが活動概要について質問し、坂本さんや東垣(あずま・わたる)同探偵団長(南紀熊野ジオパークセンター長)が解答。坂本さんは「環境問題について自分が知っていたことは小さなことだと感じた。(調査は)新しい発見があった。いい経験になったと思う」などと報告した。

 熊野速玉大社では田岡実千年市長が委員らを出迎え、応援に駆け付けた濱口太史県議らが見守る中、市観光協会登録ガイドの西浦康代さんが同大社や周辺の歴史的背景を紹介した。

 委員らは10日にかけて、那智の滝や橋杭岩、一枚岩などのジオサイトを見学したり、ジオサイトを体験したりする予定。

 現在、世界では44カ国169のユネスコ世界ジオパークが認定されており、日本では9地域が登録されている。国内推薦の可否は9月ごろに決定する見通しだ。

(2022年8月10日付紙面より)

4日間の日程でエリア内のジオサイトなどを訪問する=8日、新宮市の熊野速玉大社
県立新宮高校では「南紀熊野ジオパーク探偵団」の活動紹介があった
2022年08月10日
72 神経発達症の対応学ぶ
 新宮東牟婁特別支援教育研究会  (那智勝浦町 )

 新宮東牟婁特別支援教育研究会(松本潤会長)は2日、那智勝浦町の体育文化会館で教職員ら70人を対象とした夏季研修会を開いた。南和歌山医療センター小児科に勤務し、瀬川記念小児神経学クリニック理事長の星野恭子さんが講師を務め「神経発達症の対応~薬物療法と中長期的な展望~」と題し、さまざまな症例や対応について講演した。

 星野さんは知的能力障害やコミュニケーション症群、自閉スペクトラム症(ASD)、注意欠陥・多動性障害(ADHD)、限局性学習症(SLD)、運動症などの神経発達症について詳細を説明。

 治療の原則として、「早寝早起き、睡眠を整える」「昼間の活動、運動、覚醒が大切」「保護者の理解は必須」「報酬系に留意した接し方を指導」「小児内科的視点を忘れない」「ゲーム、メディアの過剰に注意」を挙げた。

 発達障害の支援を考える上では、本人や保護者が個性として理解し、疾患として脳科学的視点を持つこと、養育者も家族や貧困などの問題を抱えているケースがあると報告。支援体制や薬物療法に頼れる良い仲間・集団を探すこと、長期の支援について話した。

 星野さんは本人が自分を理解できなければ、自己肯定感が低くなり結果、孤立を招いてしまうと危惧。教職員がかける言葉の例も伝えた。

 障害が理解されずに起こる適応障害やうつなどの二次障害にも触れ、保護者からの温かい言葉も必要であると述べた。

 脳内の報酬系が強く、神経が過度に興奮、中毒に陥る、前頭葉系が萎縮してしまうなどの理由からゲームやネット依存の注意点を述べた。対応策としては昼間、本人が過ごせる場所をつくることが有効であると提案した。

 症例の紹介や対応のほか▽行政が行う発達障害者への支援施策の利用▽受給できる手当や年金に必要な診断書の作成▽薬物による治療▽支援グループの存在▽就労支援▽就労の多様化▽作業療法や言語療法、ソーシャルスキルトレーニング、ペアレントトレーニングなどの療育―などの詳細を解説した。

 星野さんは「傾聴し寄り添い、具体的な方法を提案し、希望を与え関係機関と連携を取り、現実的な支援に向かって動く」ことが重要とし「未来は変えられる。支援や治療があるので頼ってください」と述べた。

 その後は質疑応答が行われた。松本会長は「教師も学び続けていかなくてはならない。医療や保健、福祉と連携することが最も大切。今後も一人一人の子どもに寄り添っていきたい」と語った。

(2022年8月10日付紙面より)

神経発達症について学びを深める教職員ら=2日、那智勝浦町の体育文化会館
星野恭子さん
松本潤会長
2022年08月10日
73 映画や企画展見て考える
 串本中が平和登校日活動  (串本町 )

 串本町立串本中学校(濱﨑和司校長、生徒118人)が5日、文化センターで平和登校日の活動に取り組み生徒に戦争と平和を考えるきっかけを託した。

 広島に原子爆弾が投下された日に合わせて毎年実施している校外行事。戦時を伝える映画を鑑賞し、込められたメッセージを受け止める内容が慣例となっている。

 本年度は沖縄・津堅島の戦禍を題材とした作品「かんからさんしん」(1989年作)を上映。鑑賞に先立って濱﨑校長は平和登校日の趣旨を伝えて最後まで見届けることなどを呼びかけて生徒の気持ちを引き締めた。

 同センター2階ホワイエでは企画展「第五福竜丸建造75年平和の歴史展」が実施中で、濱﨑校長は巡り合わせを生かして映画鑑賞後に見学することも推奨。生徒は時間が許す限り展示の内容を確かめ、この日の経験の一助とした。

(2022年8月10日付紙面より)

「第五福竜丸建造75年平和の歴史展」を見学する串本中の生徒ら=5日、串本町文化センター
2022年08月10日
74 紀伊半島一周高速道路実現を 東紀州に高速道路をつくる会 

 東紀州に高速道路をつくる会(垣内貴会長)は、御浜町役場くろしおホールで本年度の総会を開催。総会を前に、国土交通省中部地方整備局紀勢国道事務所の藤山一夫所長が近畿自動車道紀勢線の整備状況を報告し、「紀勢線は全線事業化され、紀伊半島一周が現実に見えてきた。命の道、医療連携、観光活用として有意義な道路になる」と伝えた。

 熊野市大泊町―久生屋町間の熊野道路(延長6・7㌔)は用地取得が完了し、本年度は橋梁(きょうりょう)下部工事、トンネル準備工事などに着手。久生屋町―紀宝町神内間の紀宝熊野道路(延長15・6㌔)は、道路設計、用地調査などを行っており、御浜(仮称)、紀宝(同)のインターチェンジを計画している。

 紀宝町神内―新宮市あけぼの間の新宮紀宝道路(延長2・4㌔)は、国交省近畿地方整備局紀南河川国道事務所工務第三課の藤田和志課長が説明。熊野川に架かる河口大橋の上部工事は和歌山県側が完了し、三重県側で工事が進んでおり、2024年秋の供用を目指しているとした。

 総会で垣内会長は「官民一体となって盛り上げ、一日も早く紀伊半島一周高速道路を実現したい。ぜひ、ご協力を」とあいさつ。昨年度の事業、収支決算を報告し、本年度の予算、事業計画を決めた。

 同会は東紀州地域の住民有志196人で構成。本年度は関係機関への要望・PR活動などに取り組み、熊野尾鷲道路建設促進期成同盟会との連携を図る。

 ▽熊野道路の早期完成▽紀宝熊野道路の工事着手▽新宮紀宝道の開通に向けた事業推進―など、紀伊半島一周高速道路の早期完成に向けた決議文を採択。本年度の要望活動で活用するという。

(2022年8月10日付紙面より)

建設工事が進む新宮紀宝道路(紀南河川国道事務所提供)
東紀州に高速道路をつくる会による総会=御浜町役場
2022年08月10日
75 瀧本さん、元屋敷さんが活躍
 大阪国際柔術選手権  
2022年08月10日
76 男女3選手が県代表に
 「とちぎ国体サッカー競技」近畿ブロック大会  (近大新宮高・新宮高 )
2022年08月10日
77 古写真が語る、熊野の歴史  浦神にあった「巡航船」  (那智勝浦町 )
2022年08月10日
78 没後30年、中上健次を語る② 熊野大学で講師陣ら (新宮市)
2022年08月10日
79 特選に佐古金一さん  写連紀南支部7月優秀作品  
2022年08月10日
80 カブトムシ森に捨てないで  宇久井ビジターセンター  (那智勝浦町 )
2022年08月10日
81 「サ市代表として頑張る」  ALT着任に当たり市長表敬  (新宮市 )
2022年08月10日
82 会派問わずの大会で準優勝  串本支部所属の大内創太君  (白蓮会館 )
2022年08月10日
83 感染拡大防止への協力を  3市町長が合同メッセージ  (熊野市・南郡 )
2022年08月10日
84 新たに言葉の相談会開催  高校での性教育も継続  (母子保健代表者会議 )
2022年08月07日
85 「没後30年の中上健次」 4年ぶり、熊野大学開講 (新宮市)

 熊野大学が主催する2022熊野大学夏期特別セミナー「没後30年の中上健次」が5日夜、新宮市下本町の市文化複合施設「丹鶴ホール」を舞台に開講した。全国各地から集まった中上文学ファンら約150人が参加。6日までの2日間、中上を直接知る講師陣の講演などを通して中上の軌跡や近代文学の歩みなどに触れる機会とした。

 「試験もない、校舎もない、校則もない。誰でもいつでも入学でき、卒業は死ぬ時」という熊野大学は1990年、中上(1946~92年)によって設立。中上の逝去後は、遺志を受け継いだ有志たちが中心となって活動を続けている。

 中上が亡くなった月でもある8月のセミナーには例年、墓参りを兼ねて全国から多くの中上文学ファンが当地方を訪れるが、2019年は台風接近のため急きょ中止に。おととし、昨年は新型コロナウイルス感染拡大のため中止となっていた。

 没後30年を迎える今年の夏期特別セミナーは、「中上健次コーナー」擁する市立図書館が所在する「丹鶴ホール」で開催。同施設オープニングイヤー連携事業と位置付けて実施される運びとなった。

 今セミナーでは▽いとうせいこうさん(作家・クリエイター)▽奥泉光さん(作家)▽紀和鏡さん(作家)▽高澤秀次さん(文芸評論家)▽辻本雄一さん(市立佐藤春夫記念館長)▽中上紀さん(作家)▽松浦寿輝さん(作家・詩人)―らが講師を務めた。

 開講に当たり松本巌理事長があいさつ。「中上は死ぬまで熊野で生きる人間の魂を発表し続けてきた」と紹介し、同大学設立の経緯などを振り返るとともに関係者らの協力に感謝を伝えた。

 速水盛康教育長は「地域の誇りとして、同時に大きな存在感があったと思う。講座や講演を通してこのホールから発信していただけることに敬意を表したい」とあいさつした。

 セミナーは中上の長女・紀さんの講演「30年経(た)って問いたいこと」で幕を開けた。紀さんは中上が同大学を設立した当時のことや父、家族の思い出などを回顧し「私にとって、熊野、同大学は父に会う場所であるとともに、父が守ろうとしていたもの、抱いていた志を再確認するための場所」。

 父の死を経て、また同大学への参加を通して「父は多くの宿題を残して卒業していった」とし「私に使命があるとすれば、この空間を継続し、物語や生き方を理解して伝えていくこと」と述べた。

 紀さんは留学時代に父からの手紙に返事をすることはあまりなかったと振り返り「遠く離れていても存在しているという絶対感があったが死んだことでその絶対感がなくなった」。

 父の死が文筆を志すきっかけとなったと述べ「父ならどう思うのかを考える。今でも父ならこうするのでは、と思う方向に進む自分がいる」と話していた。

(2022年8月7日付紙面より)

豪華講師陣が登壇した熊野大学夏期特別セミナーの様子。左はいとうせいこうさん、右は奥泉光さん=5日夜、新宮市の「丹鶴ホール」
中上紀さん
2022年08月07日
86 どんな昆虫がいるかな?
 宇久井ビジターで観察会  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町の環境省宇久井ビジターセンターで7月31日、「身近な昆虫観察会」が開かれた。午前・午後の部で夏休み中の小学生ら19人が参加し、環境省自然公園指導員の浜際康太さんと昆虫採集を楽しんだ。

 同センターで8月30日(火)まで開催中の「昆虫企画展~むしのたべもの~」の特別プログラム。特定非営利活動法人 大杉谷自然学校主催。

 参加者たちは虫取り網や虫かごを手に、樹液の出る木や草むらを探索。草の表面に触れるように虫取り網を左右に振る「スウィーピング」、やぶなどをたたいて隠れていた虫を見つける「ビーティング」などの手法も学んだ。

 この日はカブトムシなどの甲虫が少なかったが、メタリックカラーがきれいなカナブンや寄生バチの一種であるミドリセイボウの他、ハラビロカマキリ、ショウリョウバッタ、エンマコオロギ、アオバハゴロモ、ジャコウアゲハなど14種類が見つかった。

 中口翔太君(神倉小5)は「虫が大好きで、虫取りのプロです。ウマノオバチの仲間は初めて見ましたが、好きなのはやっぱり甲虫」と話していた。

(2022年8月7日付紙面より)

昆虫採集をする参加者と浜際康太さん(右端)=7月31日、那智勝浦町の環境省宇久井ビジターセンター
ミドリセイボウ
ショウリョウバッタ
2022年08月07日
87 利用者に和菓子届ける
 配食ボラ「サークルほほえみ」  (紀宝町 )

 紀宝町内で配食サービスを行うボランティアグループ「サークルほほえみ」(森倉滿知子代表)は5日、サービス利用者に和菓子を届けた。

 配食サービスは、サークルほほえみと鵜殿地区配食サービスボランティアが毎月2回、町内の希望者に手作り弁当を届けている。

 配食が休みの毎年8月は「友愛訪問」として、普段、利用者と顔を合わせない調理ボランティアが利用者宅を訪問してお菓子を配っている。昨年は新型コロナウイルスのため取りやめたが、おととしは「絵手紙も届けよう」と町ボランティア市民活動センター「きぼらんせ」が企画し、「絵手紙サークルこんにち和」の協力を得て150枚を贈った。

 この日、「サークルほほえみ」は調理ボランティア11人が配達ボランティア7人の協力を得て、利用者88人に分担して届けた。

 和菓子を受け取った神内の岡﨑ふみゑさん(101)は「ありがとう」と笑顔で話し、趣味のカラオケに通えないと残念がりながらも「毎朝、屈伸運動していますよ」と元気な様子を見せていた。

 鵜殿地区配食サービスボランティアは27日(土)に同地区の利用者に届けるという。

 両グループでは、調理と配達のボランティアを募集しており、問い合わせは町社会福祉協議会(電話0735・32・0957)まで。

(2022年8月7日付紙面より)

配食サービス利用者に和菓子を届ける=5日、紀宝町神内
2022年08月07日
88 身近にあるもので工作
 地域ふれあいネットワーク  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町地域ふれあいネットワークは4日、同町の体育文化会館で「工作教室~身近なもので作って遊ぼう~」を開いた。町内から夏休み中の小学生20人が参加し、段ボールや卵パックなど、身近な素材を使って物作りを楽しんだ。

 同ネットワークは、共働き世代の増加などの環境の変化を受け、放課後や長期休暇中に子どもたちの居場所づくりをすることを目的に活動している。

 ナビゲーターの井藤朋子さんは「大人が『これを作りましょう』と指定するのではなく、自由に遊んでほしい」との思いの下、▽何を作ってもいい▽「何か」を作らなくてもいい▽どんなやり方も過ごし方も、自分で決めてやってみる。失敗もいい体験▽アイデアが浮かばないときや助けがほしいときは「誰か」に相談するのもいい―とルールを説明。

 子どもたちは早速気になる素材を集めてのりやテープで貼り合わせたり、段ボールや発泡スチロールで削ったりした。

 広沢興君(勝浦小6)は「キラキラの折り紙を使って竜を作ろうと思っていたけれど、うまくのりでくっつかなかった。家でもう少し頑張ってみる」。てこの原理でペットボトルキャップが飛び上がる「ジャンプマシーン」を作った橋本豊陽君(勝浦小1)は「最初からアイデアはあって、上手にできたと思う。友達のまねをしてマイクも作った」と話していた。

(2022年8月7日付紙面より)

どんな物を使おうかな=4日、那智勝浦町の体育文化会館
2022年08月07日
89 基本的な感染予防対策徹底を  お盆前に県民に呼びかけ  (和歌山県 )
2022年08月07日
90 最低賃金引き上げ求め答申  和歌山地方最低賃金審議会  
2022年08月07日
91 業績や事業を報告  ㈱キナンが近況説明会  (新宮市 )
2022年08月07日
92 勇気ある行動たたえる  夏山組と桝田さんに感謝状  (新宮市消防本部 )
2022年08月07日
93 思い込めた未完のお手玉  仕上げて福祉に役立てる  (那智勝浦町 )
2022年08月07日
94 感染防止対策の再徹底を  「BA・5対策強化宣言」を発出  (三重県 )
2022年08月07日
95 ハイレベルな戦い開幕  西日本大学女子ソフトボール選手権  (熊野市 )
2022年08月07日
96 元気よく「いらっしゃい」  井田保育所で夏祭り  (紀宝町 )
2022年08月07日
97 お悔やみ情報