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2019年03月31日
1 濱口さんが無投票当選
 「地方創生実現に全身全霊を」  (和歌山県議選・新宮市選挙区 )

 和歌山県議会議員選挙が29日告示され、新宮市選挙区(定数1)では自民現職の濱口太史さん(52)が立候補した。同日午後5時の届け出締め切りまでに他の立候補がなく、濱口さんが無投票で3期目の当選を果たした。濱口さんは「再度機会を与えていただいた。代表として皆さまのお役に立てるように、新宮市が元気になれるように一生懸命頑張りたい」と誓いを新たにした。

 花束贈呈もなく、万歳三唱の時には深々と頭を下げた。「まだ戦っている仲間がいるから」。前回に続き無投票で当選を果たした濱口さんは心境を口にする。2011年の選挙に初出馬し、1万を超える票数を獲得して県政へ。同市緑ヶ丘の選挙事務所で開かれた出陣式では、支援者らに見送られて出発。選挙カーで市内を回った。午後5時の立候補締め切り後、事務所で約80人の支援者に囲まれて当選を祝った。

 支援者を前に濱口さんは「いかなる形においても当選できてほっとしているが、もろ手を上げて喜びたい気持ちよりも、皆さま方のご期待や見る目もかなり厳しくなってくる。背筋が伸びる思い」とあいさつ。

 「人口減少問題を打破するためには経済の回復が最重要。農林水産業、観光産業、そして建設業の主立った産業を、もう一度新宮の基幹産業として復活させるために努力していきたい」と意気込み、「地方創生を実現するために、誠心誠意、全身全霊をかけて働かせていただく所存」。無投票については「認めてもらえた結果だと思っている。今後は活動を見てもらえるように情報発信を工夫していきたい」と話していた。

 後援会を代表して伊藤算志さんが「8年間、いろいろな出会いを経て人脈を広げてきた。3期目はもっと幅広く大きく、県政で活躍してくれると信じている」と激励した。

  □     □

■田辺市は3人が無投票当選

 田辺市選挙区は定数3に対し、届け出順に鈴木太雄さん(48)=自現、鈴木德久さん(59)=無新、谷口和樹さん(47)=立現=の3人が立候補したが、この他に立候補者はなく、3人が無投票で当選した。鈴木太雄さんと谷口さんは3回目、鈴木德久さんは初めての当選となった。

(2019年3月31日付紙面より)

支援者らと当選を喜ぶ濱口太史さん(左から2人目)=29日、新宮市緑ヶ丘
2019年03月31日
2 紀伊半島一周高速道路実現へ
 新宮道路など新規事業化  

 国の2019(平成31)年度予算が27日に成立し、一般国道42号(近畿自動車道紀勢線)「新宮道路」と「紀宝熊野道路」の新規事業化が決まった。これにより、紀伊半島を一周する高速道路全ての未事業化区間が事業化された。

 新宮道路は新宮市あけぼの―三輪崎間を結ぶ延長4・8㌔で、全体事業費は約300億円。紀宝熊野道路は熊野市久生屋(くしや)町―紀宝町神内(こうのうち)間を結ぶ延長15・6㌔で、全体事業費は約850億円。

 現在「すさみ串本道路」(19・2㌔)、「串本太地道路」(18・4㌔)、「新宮紀宝道路」(2・4㌔)、「熊野道路」(6・7㌔)が事業中となっている。

 近畿自動車道紀勢線(熊野市~新宮市間)建設促進期成同盟会に所属する新宮市、田辺市、那智勝浦町、北山村、熊野市、御浜町、紀宝町では新規事業化を広く周知するため懸垂幕を作成し、各庁舎に設置した。

 新規事業化された新宮市、熊野市、御浜町、紀宝町の市長、町長のコメントは次の通り。

  □    □

■田岡実千年・新宮市長

 一般国道42号(近畿自動車道紀勢線)新宮道路、紀宝熊野道路を新規事業化いただき、大変喜ばしい限りであります。悲願である紀伊半島一周高速道路がいよいよ現実のものとなり、これまでご尽力賜りました関係各位に深く感謝申し上げます。高速道路は全ての区間がつながってこそ、最大の効果を発揮するものであり、「地域創生」「国土強靱(きょうじん)化」「地域の安全・安心」を実現するため、紀伊半島一周高速道路の一日も早い完成に向け、今後も関係各位と連携し、円滑な事業進捗(しんちょく)を図ることができるよう全力で取り組んでまいります。

  □    □

■河上敢二・熊野市長

 事業中の熊野尾鷲道路(Ⅱ期)は早期開通に向けて大きく前進しており、熊野道路の用地取得も市職員を派遣している三重県の近畿道紀勢線推進プロジェクトチームにより順調に進められており、紀伊半島一周高速道路が現実の計画となったことを大変喜んでおります。

 これまで「熊野尾鷲道路建設促進期成同盟会」を組織し、近畿自動車道紀勢線の全線事業化、早期整備を強く要望してきましたが、一つの区切りとなりました。今後も国や県、そして地域関係者とも連携し、円滑に事業進捗が図られるよう積極的に協力してまいります。

  □    □

■大畑覚・御浜町長

 御浜町内の国道42号は南海トラフ巨大地震の津波時に全区間浸水する想定となっており、災害拠点病院として再整備した紀南病院が有効に機能しないだけでなく、紀宝熊野道路がなければ他地域からの救援すら受けることが困難です。近畿自動車道紀勢線は人命だけでなく、町の命運すらも左右する「命の道」と考えております。

 当町は新規事業化、早期完成を強く要望するだけでなく、県や町民の皆さんの協力を頂きルート帯の地籍調査を先行して進めてきました。今後も国や県、地域の皆さんと連携し、円滑な事業の進捗を図ることができるよう努めてまいります。

  □    □

■西田健・紀宝町長

 7市町村で「近畿自動車道紀勢線(熊野市~新宮市間)建設促進期成同盟会」を組織し、近畿自動車道紀勢線の全線事業化、早期整備を強く要望してまいりました。

 今回の新規事業化により近畿自動車道紀勢線全線が事業化されたことは、昨年度の新宮紀宝道路工事着手に続き、早期整備に向けて大きく前進したこととなり、誠に喜ばしい限りです。

 紀宝熊野道路、新宮道路が一日も早く供用されることを強く期待し、引き続き、国や県、関係各位と緊密に連携し、円滑な事業進捗を図ることができるよう全力で取り組んでまいります。

(2019年3月31日付紙面より)

新規事業化の懸垂幕を掲げる=29日、新宮市役所
新規事業化された2区間を含む近畿自動車道紀勢線(和歌山県提供)
2019年03月31日
3 クマノザクラが満開
 新宮市・神倉神社  

 世界遺産に登録されている神倉神社(新宮市)の拝殿に近い樹林の中で1本の「クマノザクラ」が満開となり、観光客らの目を楽しませている=写真・29日撮影

 クマノザクラは昨年、約100年ぶりに確認されたヤマザクラの新種で、花びらが少しピンク色をしているのが特徴。

 植物に詳しい熊野自然保護連絡協議会の瀧野秀二副会長の話によると、樹林の中の桜は確実にクマノザクラで、拝殿前の2本は別種のヤマザクラだという。

 クマノザクラが、国道42号沿いなど麓から神倉神社と一緒に見える位置にあるので、当地方の自然に興味のある観光客らの案内に役立つものと思われる。

(2019年3月31日付紙面より)


2019年03月31日
4 成川地区に高台整備
 災害時の活用や交流の場に  (紀宝町 )

 2017年度から整備を進めてきた紀宝町成川の成川地区高台が完成し、29日、竣工(しゅんこう)式があった。

 高台は海抜約47㍍にあり、防災対策用地として14年度に約2000平方㍍の一次避難広場、防災備蓄倉庫、耐震性貯水槽を整備。今回、さらなる用地の確保を目的に、約7000平方㍍の広場を整備した。

 今後、災害時の活用をはじめ、平常時でも地域住民の交流や憩いの場として利用できる防災公園として整備を進めていく。

 竣工式では西田健町長、莊司健町議会議長、濱地宏枝・成川区長らがテープカットした。西田町長は「引き続き『人の命が一番』を基本に安心・安全な町づくりに取り組みたい」とあいさつした。

 来賓祝辞の後、竣工を記念してクマノザクラを植樹した。濱地区長は「高台は災害時に仮設住宅が建設されると聞いた。避難場所としても使えるので、心配事が一つ減った」と話していた。

(2019年3月31日付紙面より)

高台の竣工を祝してテープカットする関係者=29日、紀宝町成川
クマノザクラを植樹する濱地宏枝・成川区長(左)ら
2019年03月31日
5 紀和路に満開のクマノザクラ  熊野市  
2019年03月31日
6 各市町村で期日前投票  東牟婁郡では7カ所  (和歌山県議選 )
2019年03月31日
7 素直な心で頑張って  太地こども園で卒園式  (太地町 )
2019年03月31日
8 多くの来場者でにぎわう  加寿地蔵尊でさくらのかい  (那智勝浦町 )
2019年03月31日
9 街中のソメイヨシノ見頃に  31日までライトアップ  (那智勝浦町 )
2019年03月31日
10 色とりどりの花を楽しむ  タウンガーデン「はなまつり&バザー」  (新宮市 )
2019年03月31日
11 中曽公園で清掃活動  讃寿会がボランティアで  (紀宝町 )
2019年03月31日
12 思い出の園舎巣立つ  公立保育所で修了式  (紀宝町 )
2019年03月31日
13 2期連続で無投票当選  熊野市・南牟婁郡選挙区  (三重県議選 )
2019年03月31日
14 優勝「ゴールド・ロジャー」  第13回フットサル大会  (串本町 )
2019年03月31日
15 理解深めて接し方考える  認知症サポ養成講座受講  (南紀串本観光協会 )
2019年03月31日
16 感謝込めて送り出す  新宮市退職者発令式  
2019年03月31日
17 お悔やみ情報
  
2019年03月28日
18 串本にロケット発射場
 民間は日本初、21年運用目指す  (和歌山県 )

 キヤノン電子株式会社など4社からなる宇宙事業会社「スペースワン株式会社」=東京都=が企画する日本初の民間ロケット発射場建設予定地が串本町田原地区に決定した。本年中に建設工事を開始し、2021年の運用開始、20年代半ばには年間20機の打ち上げを目指す。

 スペースワンはキャノン電子株式会社、株式会社IHIエアロスペース、清水建設株式会社、株式会社日本政策投資銀行の共同出資で発足。人工衛星の地球周回軌道への打ち上げをサービス内容としている。

 建設地の条件に▽射点を起点に半径1㌔圏内が恒常的に無人である▽射点から南方に陸地や島がない▽本州の工場から発射場まで低コストで物資輸送が可能▽周辺住民から歓迎されること―などを挙げており、和歌山県は同町を候補地として推薦。同町、那智勝浦町と共に誘致を進めていた。

 約15㌶の用地で、ロケット打ち上げ射点、ロケットと人工衛星の組立棟、ロケット保管庫、その他付帯設備が建設される。同社は「和歌山県、串本町および那智勝浦町をはじめとする自治体、地域住民と緊密に連携しつつ、国際競争力のある商業宇宙輸送サービスの実現を目指す」としている。

 26日には和歌山県庁で記者会見があった。同社の太田信一郎社長、仁坂吉伸知事、田嶋勝正串本町長、堀順一郎那智勝浦町長が出席した。

 仁坂知事は喜びと地元関係者への感謝を述べ「和歌山から初めてのロケットが打ち上がる日を、大人から子どもまで全ての県民が楽しみにするのではないか。経済的な効果も大きく、新たな観光資源としての誘客効果も期待できる。互いの目的を実現できるようしっかりと協力関係を築き取り組んでいきたい」。

 堀町長は射場施設が那智勝浦町との境にあることに触れ「本町を含めた広域で実施される事業との思いで、できる限りの協力をしたい。射場施設の建設により多くの方にお越しいただけることは町にとって非常に大きな地域振興につながると期待している。今後おもてなしについても検討していくが、串本町とも協力しながら魅力を最大限に発揮できるよう取り組みたい」とコメントした。

(2019年3月28日付紙面より)

荒船海岸そばの建設予定地一帯=27日、串本町田原
2019年03月28日
19 性能向上とコスト削減
 新冷凍冷蔵施設が竣工  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町は26日、同町築地の勝浦漁港内に完成した「那智勝浦町冷凍冷蔵施設」で竣工(しゅんこう)式を開いた。堀順一郎町長をはじめ、工事関係者など多くが出席。マグロやマグロ漁の飼料の保管を目的とし、性能面・コスト面でも向上した施設の完成を祝った。

 農林水産課によると、これまで紀州勝浦漁業協同組合と勝浦魚商協同組合が使用していた冷凍冷蔵庫は昭和43年、55年製と古く、2施設で合計が約7000㌧と当時の漁獲量用の設計であった。庫内温度別の収容量を過去5年間の平均や最大月の保管実績から必要能力を算定し、適正規模となるよう事業を進めた。工事は昨年6月に着工し、今月8日に終了。現在、旧施設から引っ越し作業を実施しており、4月からは随時、使用していくと話す。

 施設の概要は鉄骨造2階建てで、建築面積が2294・29平方㍍、延べ面積が2224・22平方㍍。1階が2155・23平方㍍で2階が68・99平方㍍。事業費は地質調査・設計管理業務委託費、工事請負費を含め10億2289万円。

 同課では電気代などは旧施設の半額ほどになるほか、以前は夜間管理する人材も必要だったが、新施設では機械の管理となり、人件費の面でもコスト削減につながると説明した。

 施設は基本的にビンチョウの保管が主で、以前の施設では缶詰などの加工用のみを扱っていた。今回、空気冷媒の新方式が採用されているため、冷凍速度が上がり、保存状態がより向上する。そのため、町では価格が安い冬場は保存し、夏場の品物が少ない時期になどで刺し身提供することも検討しているという。今後は魚商と協議を進めるなどして、ビンチョウのブランドの強化を図っていきたいと話す。

 また、施設は町、魚商、勝浦漁協の3者の出資による株式会社那智勝浦冷蔵株式会社が指定管理者として管理・運営を行う。堀町長は「新施設により、マグロの水揚げ拠点としての機能がより安定したものとなる。マグロ漁を巡る環境は厳しい状況だが、この施設完成を景気に、よりいっそう水産業の振興に努めてまいりたい」と語った。

 その後、来賓の中岩和子町議会議長や谷洋一県議会議員、東川智昭東牟婁振興局長が祝辞を述べ、工事施工者への感謝状が堀町長から贈られた。最後に関係者らによるテープカットが行われた。

 施設規模・能力の対比は次の通り。(新/旧)。

▽凍結室(1日ごと)・庫内温度=40㌧マイナス35℃/60㌧マイナス25℃

▽冷凍室・マイナス25℃=2500㌧/5800㌧

▽冷凍室・マイナス60℃=500㌧/1200㌧

(2019年3月28日付紙面より)

テープカットが行われた=26日、那智勝浦町冷凍冷蔵施設
マグロの水揚げの拠点として期待される新施設
2019年03月28日
20 懸垂幕掲げて選定を祝う
 射場誘致成り感謝と意欲  (串本町 )

 串本町が27日、小型ロケット打ち上げ射場建設予定地となったことを祝う懸垂幕を役場本庁に掲げて前日の選定を喜んだ。

 この射場は、スペースワン株式会社(太田信一郎代表取締役)=東京都=が2021年の運用開始を目指して設置を目指している。同町の建設予定地候補は南東方向が開け、周囲1㌔圏内に人家がないなどの諸条件を満たせる場所として同町田原の荒船海岸付近に想定されている。

 同候補に数えられたことを受けて同町は、昨年3月に官民合同の民間ロケット射場誘致推進室を役場古座分庁舎内に開設。同予定地にかかる地権者との交渉を後押しするなどして、誘致を目指してきた。

 懸垂幕は長さ7㍍、幅1㍍。「祝 ロケット射場 誘致決定」という文面が書かれていて、この日は新館屋外階段につる形で掲げた。作業は田嶋勝正町長ら約30人が見守り、掲げられるのと同時に歓喜の拍手が巻き起こった。

 今回の選定について、田嶋町長は次のようにコメントを発表した。

 「本日(26日)、小型ロケット射場建設地を串本町に決定していただきましたこと、太田代表取締役をはじめスペースワン株式会社の皆さまに心より感謝申し上げます。

 串本町が有力な候補地と報道されてから1年以上経過したところでありますが、その間、和歌山県と串本町を挙げて誘致を推進してまいりました。射場選定においては、地元の方々の理解が得られるか、用地を確保する算段が付くかどうかという点が大前提となっており、決して楽な道のりではありませんでした。ここに至るまで、ご理解とご協力をいただきました地権者および地元住民の皆さま、漁協をはじめとした各種団体の皆さま、そして多大なご支援をいただきました和歌山県仁坂知事に心より感謝申し上げます。

 今後は2021年度中に初打ち上げが想定されており、それに向けた大規模な工事がスタートします。また、観光客の増加や関連企業の進出など、地元経済への波及効果は計り知れないものがあります。町としましても駐車場や見学場のインフラ整備など、考えられるさまざまな施策を整理し、『本州最南端の町から最先端の町へ』の取り組みを積極的に講じてまいりたいと考えております」

(2019年3月28日付紙面より)

新館屋外階段に懸垂幕を掲げて選定を祝う=27日、串本町役場本庁
2019年03月28日
21 愛される図書館車に
 4代目「なかよし号」お披露目式  (新宮市 )

 新宮市立図書館(舩上光次館長)の新移動図書館車4代目「なかよし号」のお披露目式が27日、市役所第2駐車場であった。式典で田岡実千年市長は「4代目も今まで同様愛され、皆さまの元にたくさんの本を届けられるように、そして毎日を少しでも深く豊かにすることを祈っています」とあいさつした。同車は4月6日(土)から巡回を開始する。

 市の移動図書館は1977(昭和52)年に大桑勇さんの寄贈により事業を始めた。約40年にわたり、地域住民に図書館利用の機会を提供するため、巡回を続けていた。3代目「なかよし号」は2006(平成18)年から運行を開始。車両の老朽化により20日の熊野川巡回でその役目を終えた。

 4代目は一般財団法人自治総合センターのコミュニティー助成事業から1000万円の助成を受け、総事業費約1263万円で整備したもの。3・5㌧トラックを基に作られ、約2000冊の本を積載できる。車いすの人も利用できるように乗降用リフトを備え、車内にはLED照明や雨天巡回のためにテントも備えられている。

 車体に描かれたイラストは3代目に引き続き絵本作家、馬場のぼるさんの絵本『11ぴきのねこ』シリーズの場面から使用したもの。小さな恐竜に乗る、楽しそうな猫たちの様子が描かれている。舩上館長は車体のイラストについて「子どもたちや高齢者の方々に喜んでもらえると思います」と感想を述べ「この移動図書館車を、少しでも地域で活躍させることができれば」。

 式の後には車両見学会があり、集まった地域住民や子どもたちは車両内外を興味深げに見学し、気になる本を手に取っていた。「なかよし号」の平成29年度利用統計は貸出人数2500人、貸出冊数1万2915点となっている。

  □     □

■「なかよし号」巡回サービス

 図書館から2㌔以遠の▽蜂伏会館▽三輪崎会館▽高田小学校▽旧高田会館▽佐野会館▽木ノ川寿楽荘前▽熊野川小学校▽熊野川B&G海洋センター―に月1回巡回する。貸し出し期間は翌巡回日まで。ほか、神倉小学校、王子ヶ浜小学校、三輪崎小学校へ学期に1回巡回。小学校3校の利用対象は児童および学校関係者のみで貸出期間は2週間。予約やリクエスト受付と予約本の受け取りも可。予約申し込みは巡回時のほか、電話やインターネットからも可能。

(2019年3月28日付紙面より)

新車両の見学会の様子=27日、市役所第2駐車場
車両を彩る馬場のぼるさんのイラスト
2019年03月28日
22 優勝は神倉少年野球クラブ
 2位に串本、3位に那智勝浦  (イオン新宮店専門店会少年野球大会 )
2019年03月28日
23 教職員の人事異動  県立学校  
2019年03月28日
24 職員力生かせる組織に 122人の内示、新宮市の人事異動① 
2019年03月28日
25 たくさんの思い出胸に  公立保育所、こども園で卒園式  (那智勝浦町 )
2019年03月28日
26 新宮信金が地元団体に寄付  活動支援の取り組みとして  (那智勝浦町 )
2019年03月28日
27 消防団協力事業所に認定  2事業所目に仮屋商会  (新宮市 )
2019年03月28日
28 ソメイヨシノ開花始まる  古座川町一枚岩  
2019年03月28日
29 草花染めなどで楽しく 古座川地域活動連絡協 (那智勝浦町)
2019年03月28日
30 「魅力を知ってもらいたい」  生徒主体で学習発表会  (串本古座高校 )
2019年03月28日
31 15人が作品創作に挑戦  本館「キャンドル講座」  (串本町公民館 )
2019年03月28日
32 ジャズやロックで盛り上がる  串本町民音楽祭バンドの部  
2019年03月28日
33 旭之森の標柱を更新整備  認証55周年事業の一環で  (串本LC )
2019年03月28日
34 3月定例会一般質問③  串本町議会  
2019年03月28日
35 桜咲かせてお別れ会  井田公民館で子育てサロンあらいぶ  (紀宝町 )
2019年03月28日
36 各市町で期日前投票  紀宝町は鵜殿地域交流セで  (三重県知事選 )
2019年03月28日
37 楽しく体と頭を使う  笑顔で介護予防体操  (紀宝町 )
2019年03月28日
38 お悔やみ情報
  
2019年03月26日
39 「熊野を心のふるさとに」
 卒業旅行で川舟下り体験など  (東大阪子ども会 )

 大阪府東大阪市の柏田校区子ども会の小学6年生25人が24日、卒業記念旅行で熊野地方を訪れ、熊野川川舟下りなどを体験した。新宮市熊野川町の熊野川総合開発センターで開かれた歓迎式で、記念証書「熊野を心のふるさとに」を受け取った松崎佳達(けいた)君は「熊野には、私たちの町にはない豊かな自然がたくさんある。『心の宝物』として大切にし、これからの中学校生活を頑張っていきます」と述べ、関係者らに感謝した。

 熊野地方を巡る卒業記念旅行は、都会の子どもたちに自然豊かな熊野地方を第二のふるさとにしてもらおうと子ども会の康熙満(かん・ひまん)さん(63)が企画し、今年で6回目。康さんは2010年に初めて川舟下りを体験し、その時の感動を子どもたちにも伝えたいと旅行先に選んだ。康さんは11年の紀伊半島大水害時には熊野地方の被害を案じ、半年ぶりに川舟の運航が再開した際には、第一便に乗船したという。

 歓迎式で子ども一人一人に新宮市長、那智勝浦町長連名の記念証書を手渡した速水盛康新宮市教育長は「今年は世界遺産登録15周年の記念すべき年。川舟に乗って目線を川に合わせ、風景や伝承を体感し、熊野を心のふるさとにしてください」とあいさつした。

 教職員ら7人と一緒にバスで熊野を訪れた子どもたちは、熊野三山を巡ったほか、道の駅「瀞峡街道熊野川」で紀伊半島大水害犠牲者の慰霊碑に献花し、黙とうをささげた。

 康さんは「東大阪市は中小企業のビルが立ち並ぶコンクリートジャングル。東大阪もふるさとだが、山や川、きれいな滝がある風景も心のふるさと。いずれ子どもたちが大きくなったとき、恋人や家族を連れて熊野の地を訪れてくれることが楽しみ。それが熊野に対する恩返しにつながると思います」と話していた。

(2019年3月26日付紙面より)

熊野川で川舟に乗る子どもら=24日、新宮市熊野川町田長
水害犠牲者の慰霊碑に献花し手を合わせた
2019年03月26日
40 卒園児送り園史締めくくる
 大島保で卒園式と閉所式  (串本町 )

 串本町の大島保育所(稲田賢所長、園児7人)が23日、卒園式と閉所式を営んだ。本年度は園児3人が卒園。閉所式には住民約50人が集まり、紀伊大島にもたらした功績を振り返るなどして63年の園史を締めくくった。

 同所は1956(昭和31)年に設立された私立はまゆう幼稚園を前身とし、2002(平成14)年に大島へき地保育所となり、大島区(稲田賢区長)に運営が委託される形で園史を紡いできた。

 その間に送り出した卒園児の総数は1180人。卒園式では、最後の卒園児一人一人に卒園証書を授与。稲田所長は「あいさつを大切にし、優しい心を持ち続けてください」と願い、地域や保護者、保育士に感謝した。

 来賓の祝辞に続いて在園児は「あか組(=年長児クラス)は頼りになり一緒にいてくれて楽しかった」と述べ、卒園児は在園児との思い出を振り返り「これからもっとたくさんの友達をつくってください。約束ですよ」と思いを託してそれぞれの別れの言葉とした。最後は園児全員で歌『大切な友達』『ありがとう保育園』を園舎に響かせた。

 引き続き閉所式があり、同所運営委員会会長でもある稲田所長は「どのようなことがあっても大島保育所で頑張ったことを思い出してほしい」と述べ、同所保護者会も住民に身近で愛され続けた同所への感謝を掲げた。

 同所に40年勤めた堀切康子保育士と30年勤めた坂本喜代子さんに花束を贈って功労を称え、2人は同所に多くの学びを得ることができたと感謝。全員で歌『地球はみんなのものなんだ』を合唱し、関係者による餅まきで園史を締めくくった。

 同所を卒園し小学生になる吉田日葵さんと弟・陽輝君の父・翼さんは「大島保育所には子ども2人がお世話になった。もっと続いてほしかった」と閉所を惜しんだ。

 在園児4人は来年度から、新たに開園する同町立潮岬こども園に通園するという。

(2019年3月26日付紙面より)

稲田賢所長から卒園証書を受け取る卒園児=23日、串本町の大島保育所
全員合唱で園史の閉幕を飾る閉所式の出席者
2019年03月26日
41 大物クロマグロ続々
 386㌔、室戸沖で  (勝浦地方卸売市場 )

 生鮮マグロの水揚げ量が国内有数の那智勝浦町の勝浦地方卸売市場で25日、全長2㍍62㌢・386㌔のクロマグロが揚がった。同市場では21日にも308㌔が水揚げされたばかりで、相次ぐ大物に、市場の活気が続いている。

 宮崎県の直喜丸(なおきまる、19㌧・4人乗り)室戸岬沖で22日午後4時ごろ釣り上げた。1㌔当たり5690円で競り落とされた。船長の児玉保彦さん(57)は「過去最高の大物でうれしい。魚を引き揚げるチェーンの根元が壊れるほどの重量で苦労した」と話していた。

(2019年3月26日付紙面より)

大物クロマグロの全長を測る組合員ら=25日、那智勝浦町の勝浦地方卸売市場
2019年03月26日
42 水墨画「熊野七薬師」を奉納
 植地宣之さんが大泰寺に  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町下和田の古刹(こさつ)、定光山大泰寺(西山十海住職)に22日、新宮市在住の郷土画家・植地宣之さんの水墨画『熊野七薬師』が奉納された。

 植地さんは「孫の病の快癒祈願で七薬師にお参りし、心が休まった。感謝の思いを込めて奉納させていただきました」と話した。

 同寺薬師堂本尊の「薬師如来像(国重要文化財)」や熊野地方の七つの薬師堂が描かれた全紙サイズ(75㌢×135㌢)の掛け軸で、この作品は第52回全日本水墨画秀作展で埼玉新聞社賞を受賞している。

 薬師堂は関南七薬師の第一霊場として昔から近隣の人々の信仰を集めてきた。西山住職は奉納を受け、「お堂に色が加わり全体が美しく引き立ちました。年に3度のご本尊開帳の折など、特別な機会に飾らせていただきます」と感謝していた。

(2019年3月26日付紙面より)

薬師堂で作品を奉納した植地宣之さん(右)、西山十海住職=22日、那智勝浦町の定光山大泰寺
2019年03月26日
43 林・立石組(男子)、和田・笹之内組(女子)が優勝
 那智勝浦町硬式テニス大会  
2019年03月26日
44 指導法などを学ぶ
 JFAトレセン和歌山スタッフ研修会  (和歌山県サッカー協会 )
2019年03月26日
45 神倉が大会3連覇達成
 2位に串本、3位に那智勝浦  (イオン新宮店専門店会少年野球大会 )
2019年03月26日
46 「大逆事件」は冤罪か  担当弁護士の残した文書から読み解く  (新宮市 )
2019年03月26日
47 教育や指導について語る  石浦外喜義さんが講演  (太地町 )
2019年03月26日
48 佐古さん、富宅さんが1位 写連紀南支部3月例会 
2019年03月26日
49 友達たくさんつくって  わかば保育園で卒園式  (那智勝浦町 )
2019年03月26日
50 オンリー・ワン企業へ後押し  エムアファブリーが激励賞  (和歌山県 )
2019年03月26日
51 感謝の気持ち込め演奏  第38回定期演奏会  (新宮高校吹奏楽部 )
2019年03月26日
52 楽しくスポーツに親しむ  第4回子どもラグビー体験  (新宮市 )
2019年03月26日
53 楽しく防災を学ぶ  ミハマボウサイフェス  
2019年03月26日
54 早くも田植え始まる  お盆の贈答用に早場米を  (紀宝町 )
2019年03月26日
55 早期発見・早期治療を  糖尿病予防講演会  (紀宝町 )
2019年03月26日
56 13日間の春休みに  公立小中学校で修了式  (三重県 )
2019年03月26日
57 げんき塾マルシェに活気  田代公園芝生広場に48店並ぶ  (紀宝町 )
2019年03月26日
58 ちょうちん灯し風情演出  佐田区内で点灯はじまる  (古座川町 )
2019年03月26日
59 質まずまずだが生育鈍く  姫でヒジキの収穫始まる  (串本町 )
2019年03月26日
60 劇も織り交ぜて演奏重ねる 吹奏楽部第9回定期演奏会 (串本古座高校)
2019年03月26日
61 お悔やみ情報
  
2019年03月23日
62 世界遺産に関わる活動支援
 応援募金会が熊野川ふれあい公社へ  (新宮信用金庫 )

 新宮信用金庫(浦木睦雄理事長)の有志役員、職員100人以上で組織する「新宮しんきん世界遺産応援募金会」は20日、熊野川川舟下り事業などを運営する一般社団法人熊野川ふれあい公社へ20万円を寄付した。新宮市大橋通の新宮信用金庫本店で目録を受け取った同公社の下阪殖保代表理事は「趣旨にのっとって考え、有効に活用させていただきます」と感謝した。

 募金会は、世界遺産登録された「紀伊山地の霊場と参詣道」の維持管理や広報、ボランティアに関わる団体などへの支援を目的に、2004年に設立した。毎月会費として定額を出し合い、年1回さまざまな団体に寄付をしている。

 熊野川ふれあい公社は05年から「川の参詣道」熊野川を木舟で下る観光体験事業を実施している。11年の紀伊半島大水害で事務所流出などの被害を受けた。

 事業開始から今年で14年目を迎え、木舟の老朽化も目立つ。会では「お客さまの受け入れ体制を拡充し、日本はもとより世界の人々にもこの素晴らしい世界遺産『熊野川』の良さを知っていただき、後世に伝えていくためにぜひ支援したい」と推薦した。

 同金庫本店営業部の中平潤・課長代理は「趣旨に合致している世界遺産の維持管理をしている団体に協力ができ、ありがたい。お役立てください」と話していた。

 26日(火)には勝浦支店で同様に寄贈を行う。

(2019年3月23日付紙面より)

下阪殖保代表理事(左)が目録を受け取った=20日、新宮市大橋通の新宮信用金庫本店
2019年03月23日
63 クロマグロの活気続く
 21日の水揚げ7千万円  (那智勝浦町 )

 生鮮マグロの水揚げ量が国内有数の那智勝浦町の勝浦地方卸売市場に21日、同市場で今年最大の308㌔のクロマグロが揚がった。200㌔台を含めクロマグロが8本揚がり、1日の総水揚げは約69㌧、7056万円を計上した。

 この日は入港船14隻のうち、マグロはえ縄船が11隻。1㌔当たり1万3500円の値がついた194㌔のクロマグロと308㌔の大物は、高知県の「和丸(かずまる)」が水揚げした。市場に集まった仲買人らによると、春の彼岸ごろに紀伊半島沖で取れるクロマグロは鮮度が良く、高値の取引が続いているという。18日には183㌔のクロマグロが今年最高値の1㌔当たり1万5400円で競り落とされた。

 県漁連勝浦市場の太田直久参事役は、マグロの計測に追われながら「やはりクロマグロの大物はうれしいですね。市場が活気づく。年度末に向けて1本でも多く揚がってほしい。どの船のマグロも品質が良く、これから期待できると思います」と話した。

(2019年3月23日付紙面より)

市場に水揚げされた308㌔のクロマグロ(手前)=21日、那智勝浦町の勝浦地方卸売市場
2019年03月23日
64 全力でチャレンジを
 近大新宮で中学校修了式  (新宮市 )

 新宮市の近畿大学附属新宮高校・中学校(川合廣征校長)で22日、第26回中学校修了式が営まれた。保護者や在校生らが見守る中、中学校課程(中高一貫前期コース)の修了者45(男子22、女子23)人が川合校長から証書を受け取った。

 式典では、在校生と保護者、教職員が体育館に集まり、修了生らを拍手で迎えた。国歌斉唱の後、川合校長が一人一人に証書を手渡した。

 川合校長は「一生に一度しかない高校時代、人として一番成長できる時期です。後悔することのないよう勉強でもクラブ活動でも習い事でも失敗を気にせず全力でチャレンジしてほしいと思います」と激励。

 修了生を代表して松岡悠太君は3年間を振り返り、「勉強、部活、学校行事などさまざまな経験をしてきたからこそ、今の成長した私たちがいると思います。1年生の頃の不安や緊張がうそのように、毎日が楽しいです。元気で明るく互いを高め合える最高の学年だと思います」と述べた。

 在校生に対し、悩んだときは一人で抱え込まず誰かに相談しながら乗り越えてほしいとエールを送った。教職員と家族へ感謝を伝え、「これから始まる新しい高校生活が本当に楽しみです」と語った。

(2019年3月23日付紙面より)

拍手で迎えられる修了生=22日、新宮市の近畿大学附属新宮高校・中学校
2019年03月23日
65 競技に挑戦し内容に親しむ
 田並でくまのじかるた大会  (串本町 )

 串本町田並にある田並劇場で21日、地かるた「くまのじかるた」の大会があり、子どもやその家族らが競技に挑戦するなどして内容に親しんだ。

 同劇場主催、くまの地かるたプロジェクト共催。南紀熊野ジオパーク推進協議会後援。このかるたは、新宮市熊野川町篠尾(ささび)にアトリエ「SaSaBi」を構えるイラストレーター・杉本麻絵さん(40)を中心とする有志グループが、南紀熊野ジオパーク推進協議会の活動促進事業を活用して制作し1月から発行を始めた。

 昨年2月に杉本さんが声を上げ、その趣旨に賛同した有志計4人で同プロジェクトを立ち上げ。熊野地方ならではの歴史や文化、人物や自然を総ざらいして構想を練って4月から制作に着手し、杉本さんが絵札、安原克彦さんが読み札各46枚を仕上げ、山崎好美さんが解説書を作り吉村知子さんが後押しをする形で「くまのじかるた」を完成させた。

 この日の大会は、月・水・土曜日に開いている同劇場カフェが串本町域における「くまのじかるた」取扱店になっている縁で実現した。同グループが大会を運営するのは初だそうで、A4サイズに拡大した絵札を使って子ども対象の競技会、既製品を使って家族ら対象の体験会を同時進行で開く形で内容を披露した。

 絵札にはエルトゥールル号や熊野比丘尼、補陀落渡海やオーストラリア移民などの史実、那智の滝やフェニックス褶曲などの地質資源、本宮大社例大祭や餅まきの慣習、漁業や昨今話題のクマノザクラなどがわかりよく簡潔に描かれ、かるた遊びを通してこれら魅力への興味を引き出すことを目指したという。

 大会と併せてマルシェや田辺市のフラグループ「カピリ」の舞台発表もあり、場内はいつにも増して盛況。同劇場を営む林憲昭さん夫妻もうれしい悲鳴を上げながら対応に努めていた。

 同劇場のほか、那智勝浦町域のCompi、新宮市域のコケコッコやツツ井文具センターや縁ga環、田辺市本宮町域の冨士屋やおとなし和紙やあしたの森や拝庵などが「くまのじかるた」を取り扱っている。

 制作の第一声を上げた杉本さんは「3年前に篠尾へ移住して知った熊野の魅力を伝えたくてこのかるたを作った。子どもが楽しみながら熊野の魅力を知り、大人も童心に帰って一緒にかるた遊びを楽しむきっかけになれば何より」と大会参加者の今後に期待した。

 くまのじかるたは1セット2380円(税込み、解説書付き)で、初回製作数は500セット。問い合わせは同プロジェクト(メールkumanojikaruta@gmail.com)まで。

  □     □

■次はおむすびマルシェで

 古座川町相瀬にある一枚岩前で24日(日)午前11時~午後3時に開かれるイベント「おむすびマルシェ」でも、「くまのじかるた」を使った大会が計画されている。

 企画名は「みんなで!かるた大会」で実施時間は午後1時から。景品付きで行うとしている。

(2019年3月23日付紙面より)

「くまのじかるた」の競技で活気づく田並劇場=21日、串本町田並
「くまのじかるた」をアピールするプロジェクト代表の杉本麻絵さん

2019年03月23日
66 長年の貢献に感謝  國定浩一さん、名誉観光大使に  (那智勝浦町 )
2019年03月23日
67 DMOや防災など議論  那智勝浦町議会一般質問  
2019年03月23日
68 1位に栗栖達也さん  写連新宮支部3月例会  
2019年03月23日
69 公立小中学校などで修了式  新宮・東牟婁地方  
2019年03月23日
70 思い出詰まる園舎巣立つ  幼稚園、保育園で卒園式  (新宮市 )
2019年03月23日
71 グラウンドゴルフ愛好者197人競う  第9回チャンピオン大会  (串本町 )
2019年03月23日
72 ゴールド・ロジャーが優勝  第15回フットサルKリーグ  (串本町 )
2019年03月23日
73 最後の卒園児送り出す  潮岬幼稚園が卒園式  (串本町 )
2019年03月23日
74 要所を巡り英語で解説  樫野崎で研修・交流会  (南紀国際交流協会 )
2019年03月23日
75 町全体の卒業生数は82人  串本町立の9小学校で卒業式  
2019年03月23日
76 6年間の感謝胸に巣立つ  古座川町立の2小学校で卒業式  
2019年03月23日
77 串本写真倶楽部が写真展  串本海中フォトコンも賛助  
2019年03月23日
78 町民と中学生らが参加  蔵土で交流グラウンドゴルフ大会  (古座川町 )
2019年03月23日
79 3月定例会一般質問①  串本町議会  
2019年03月23日
80 親睦の思い出づくり  成川保育所お別れ遠足  
2019年03月23日
81 「保存活用計画」策定へ  紀宝町指定文化財を報告  (京城跡検討委 )
2019年03月23日
82 鮒田水門操作に長年尽力  瀬古正広さんを表彰  
2019年03月23日
83 永年勤続功労章を伝達  紀宝町消防団の田畑元男さん  (消防庁長官表彰 )
2019年03月23日
84 現職、新人の一騎打ち  現県政8年の評価を争点に  (三重県知事選 )
2019年03月23日
85 9団体が歌や演奏を披露  新宮市民音楽祭合唱・器楽の部  
2019年03月23日
86 文複建設工事入札取りやめ  28日に再入札  (新宮市 )
2019年03月23日
87 本番に向け練習追い込み  24日、高校体育館で定演  (新宮高校吹奏楽部 )
2019年03月23日
88 お悔やみ情報
  
2019年03月20日
89 文化財指定・登録へ 蓬莱山出土品と三輪崎青年会館 

 国の文化審議会(佐藤信会長)は18日、文化財分科会を開き、新宮市阿須賀の阿須賀神社境内(蓬莱山)出土品の重要文化財(美術工芸品・考古資料)指定と、同市三輪崎の三輪崎青年会館を登録有形文化財(建造物)として登録するよう文部科学大臣に答申した。近日中に官報告示を経て正式に指定される予定。指定後、市内の国重要文化財は8件、登録有形文化財は1件となる。

 文化財登録制度は1996(平成8)年に誕生。50年を経過した歴史的建造物のうち、一定の評価を得たものを文化財として登録し、緩やかな規制を通じて保存が図られ活用が促されている。2000(平成12)年に有形文化財として登録された西村記念館(同市伊佐田町)が、10(平成22)年に重要文化財に指定されて以来、市内において登録有形文化財件数はゼロだった。重要文化財には「木造皇太神坐像」(熊野速玉大社所有)や「太刀 銘正恒 附糸巻太刀拵」(同)など、現在7件が指定されている。

 同審議会の答申を受け、田岡実千年市長は「この度の指定答申にあたりましては、10年以上にわたり調査をいただきました立正大学教授・時枝務先生をはじめ、所有者の阿須賀神社の皆さま、国・県など関係各位に並々ならぬご尽力を賜りました。心よりお礼を申し上げます。今後も、市民の皆さまのご理解とご協力のもと保存、管理に努めるとともに、地域の宝として活用してまいります。皆さまのさらなるご協力をお願い申し上げます。また、登録有形文化財に登録される『三輪崎青年会館』につきましては、三輪崎青年会や三輪崎郷土芸能保存会の活動拠点として、古くから三輪崎の人々に親しまれております。末長く地域の皆さまに活用され、継承されることを願っております」とコメントを寄せている。

  □     □

■阿須賀神社境内(蓬莱山)出土品



 1959(昭和34)年の伊勢湾台風で立木が倒れた際に、本殿裏の蓬莱山の麓から石組(いしぐみ)遺構が発見され、多数の御正体(みしょうたい)などが出土した。このたび、市が出土品の再調査をしたところ、その全貌が明らかになった。

 200点弱の御正体は阿須賀神社祭神の本地である大威徳明王(だいいとくみょうおう)を表現した個体が多数を占め、これに薬師如来像や阿弥陀如来像など、熊野三神の本地である尊像を表現した個体が加わる。さらには和鏡や一字一石経(いちじいっせききょう)、銅銭や建築物の金具残欠(かなぐざんけつ)も存在する。

 多くの資料に被熱痕が認められることから、室町時代に社殿に奉安されていたものが火災などで焼亡、一括して神体山の麓に納められたものと考えられる。

 同神社の西俊行宮司は「長い間丁寧に研究していただき、価値と質の高さを証明してくださった。喜びでいっぱい。2016年に世界遺産に追加登録されたことも含め、当神社は運がいい」と喜びを語る。「おかげさま」は神仏などの目に見えない力の庇護(ひご)を受ける言葉であるとし「人間さま、神仏様のおかげさまです。霊場や聖地にいる、目に見えない方々への感謝、そして目に見える関係者らの努力に感謝申し上げます」と話していた。

  □     □

■三輪崎青年会館



 1927(昭和2)年に三輪崎青年会の活動拠点として建築。木造平屋建、切妻造桟瓦葺妻入りで、正面に日の出の浮彫を施し、両端の突出部にペディメント(破風=はふ)を載せる。熊野地方で現存する数少ない青年会館の一つであり、保存状態も良い。現在は三輪崎郷土芸能保存会の「三輪崎の鯨踊」(県指定文化財)、「三輪崎の獅子舞」(市指定文化財)の練習場として利用されている。

 同青年会の柳本泰寛会長は「大変光栄でうれしく思っています。先輩たちの思いを受け継ぎ、これからも建物の維持や活動に頑張っていきたい」と話していた。

(2019年3月20日付紙面より)

阿須賀神社境内出土品(新宮市提供)
阿須賀神社境内出土品(新宮市提供)
新宮市三輪崎の三輪崎青年会館
2019年03月20日
90 思い出胸に巣立つ
 新宮市内小学校で卒業式  

 新宮市の公立小学校で19日、一斉に卒業式があった。児童たちは校長から卒業証書を受け取り、思い出の詰まった母校を巣立っていった。

 今年は神倉96人、王子ヶ浜68人、三輪崎76人、高田4人、熊野川5人の計249人が卒業した。

 三輪崎小では芝﨑勝善校長が一人一人に卒業証書を手渡し、6年間でいろんな経験をしながら、この日を迎えたとし、「皆さんには『ありがとう』の言葉や、笑顔であいさつができる人になってほしい。地に足を着け、これからの人生を歩んでください」と送り出した。

 来賓の市教育委員会の湊川大介さんは、道徳心豊かな人、地域を大切に思う心を持ってほしいと呼び掛け、「人としてどうあるべきかを常に忘れないで」。仮屋宏育友会長は小、中学校で得る経験は将来、自分のやりたいことが見つかった時に生かす『貯金箱』と述べ「今後の皆さんの活動を楽しみにしています」と、それぞれ祝辞した。

 在校生らは「学校の中心として引っ張ってくれてありがとうございました。自分自身や友達を大切にできる素晴らしい先輩でいてください」と送る言葉。卒業生たちは小学校生活を振り返り、「すてきな仲間と出会い、たくさんのことを学びました」と別れの言葉を述べ、教職員や学校関係者、保護者たちに感謝の気持ちを伝えた。

(2019年3月20日付紙面より)

卒業証書を受け取る児童=19日、新宮市立三輪崎小学校
2019年03月20日
91 390人が春をつかむ
 県立高校で合格発表  (和歌山県 )

 和歌山県の県立高校で19日、一般入学試験の合格発表があった。新宮・東牟婁地方では新宮、新翔、串本古座高校で390人が合格した。

 合格発表は午前10時、一斉に各校内の掲示板などに張り出された。小雨が降る中、緊張した面持ちで待っていた受験生たちは、自分の受験番号を見つけると友人と抱き合うなどして合格を喜んだ。各校の合格者数は、新宮高校全日制176(定員200)人、定時制7(同40)人、新翔高校118(同160)人、串本古座高校89(同120)人だった。

 新宮高校に合格した仲美咲さん(光洋中)は「自分の番号があってうれしかったです。まだ決めていませんが部活に入って勉強と両立させたい」。那智中出身の男子生徒は「合格できてうれしい。バドミントン部に入る予定です。英語が苦手なので置いていかれないように頑張らないと」。

 新翔高校に合格した三浦麗音君(緑丘中)は「昨夜は不安で眠れなかったけどとてもうれしい。合格に向けて、中学校3年間の復習を中心に頑張りました。野球部に入って、クラブ活動を頑張りたいです」と喜んだ。

 串本古座高校では竹本一晴君(古座中)が「受かるかとても心配だったけど、無事合格して良かったです。部活動は考えていないけど、勉強を頑張りたい。特に英語には力を入れていきたいです」と期待を込めて話していた。

 定員に満たなかった高校の追加募集は25日(月)に出願受け付け、27日(水)に学力検査、29日(金)に合格発表する予定。

(2019年3月20日付紙面より)

「番号あった!」合格を喜ぶ受験生ら=19日、県立新宮高校
合格を確認し笑顔を見せる受験生ら=19日、県立新翔高校
雨の中、合格を喜び合う受験生ら=19日、県立串本古座高校
2019年03月20日
92 情報保障目指す機運を醸成
 串本で耳の日記念のつどい  (県聴覚障害者協 )

 県聴覚障害者協会(福田美枝子会長)が17日、串本町文化センターで公開行事「第38回耳の日記念のつどい」を開いた。式典では聴覚障害者が等しく情報保障を受ける環境実現を目指す機運を醸成。各種アトラクションも織り交ぜ、障害の有無を問わず社会参加を共にするひとときで盛り上がった。

 この行事は1981(昭和56)年の国際障害者年の翌年から始まった啓発事業。聴覚障害者とその関係者や県民をつなぐ場として年1回、県内各地で開いている。

 今回は同協会紀南ブロック(東牟婁・新宮市聴覚障害者協会とたなべ聴覚障害者協会)が同つどい実行委員会(南村道雄実行委員長)を立ち上げ、式典とアトラクションを計画して当日の来場を呼び掛けた。

 式典で南村実行委員長は、手話言語条例制定の推進を掲げ「手話は言語であるという認識を広め、誰もがコミュニケーションできる環境の実現に向けみんなで力を合わせて取り組もう」と呼び掛け。福田会長は、聴覚障害者老人ホーム「きのくにの手」開所報告と協力への感謝を掲げつつ、南海トラフ巨大地震など大地震発災時は聴覚障害者も逃げ遅れないよう呼び掛けるとともに、避難所における同障害者への情報保障をどう図るかを課題視しているとし「聞こえる人も聞こえない人も助け合うためには、音声も手話も交えた社会が大前提。手話を広め、手話を学ぶ場を広げるため手話言語条例制定を目指してほしい」とあいさつした。

 来賓を代表して東牟婁振興局健康福祉部串本支所の榎本律夫支所長が仁坂吉伸知事のメッセージを代読。田嶋勝正町長は新宮・東牟婁地方の広域事業として手話奉仕員養成講座が始まっていることを伝え、そのような流れに沿いみんなで支え合い安心して暮らせるまちづくりに努めたいとした。

 来賓紹介や祝電披露を経て北尾洋子さんが今回のアピール案を手話朗読。情報保障とその先の社会参加推進に向けた重点スローガン8点を今後の力点として掲げ、来場者は起立などで賛同し採択した。表彰もあり、支援者の小出公味子さんと一障害者として串本町域の支援環境向上に尽力する和田要三さんが誉れを受けた。

 その後は同町トルコ文化協会による民族舞踊披露をオープニングにしてアトラクションが始まり、聴覚障害者として社会で活躍する竹内一宏さんの手話落語と山口洋一さんのマジックを楽しんだ後、福引で盛り上がりながらつどいを締めくくった。

(2019年3月20日付紙面より)

耳の日記念アピール案を手話朗読する北尾洋子さん=17日、串本町文化センター
表彰を受け喜びを語る小出公味子さん(中央)と和田要三さん
2019年03月20日
93 団体は新高女子Aが連覇
 個人戦は野尻和利さんが優勝  (新宮弓友会3月例会 )
2019年03月20日
94 里際・西山組らが優勝
 第33回勝浦バドミントン大会  
2019年03月20日
95 高瀬会が優勝 紀南福祉ソフト連盟ボウリング大会 
2019年03月20日
96 昨年以上の成績を
 智弁和歌山・久保亮弥君が3度目の甲子園へ  
2019年03月20日
97 クマノザクラを眺めながら  ゆかし潟から夏山海岸を散策  (那智勝浦町 )
2019年03月20日
98 のびのび外遊び楽しむ  子育てサロンに18人  (新宮市 )
2019年03月20日
99 動物愛護啓発を誓う  慰霊碑前で犬猫を供養する会  (紀南狂犬病予防連絡会 )
2019年03月20日
100 歌声や演奏を披露  新宮市民音楽祭合唱・器楽の部  
2019年03月20日
101 西行の魅力語り合う 国際熊野学会が例会 (那智勝浦町)
2019年03月20日
102 サクラにちなんだ食器披露  やまさき屋旅館で展示会  (古座川町 )
2019年03月20日
103 離れてもずっと友達  丹鶴幼稚園でお別れ会  (新宮市 )
2019年03月20日
104 夜桜用提灯300個  丹鶴城公園に設置  
2019年03月20日
105 「たいせつなともだち」  上野山こども園でお別れ会  (串本町 )
2019年03月20日
106 美しさをもっと知ってほしい  クマノザクラのタイプ木を観察  (古座川町 )
2019年03月20日
107 キンカンソフトが復活  道の駅フードコートで販売へ  (串本町 )
2019年03月20日
108 熊野市連合婦人会が解散  会員数減少で今月末に  
2019年03月20日
109 “幸せの国”の生活ぶり学ぶ  スカイプ使い英語で会話  (矢渕中 )
2019年03月20日
110 巣立ちの春に新たな一歩  井田、相野谷、成川小で卒業式  (紀宝町 )
2019年03月20日
111 平成を音楽に乗せて  第9回定期演奏会に240人  (近大新宮 )
2019年03月20日
112 お悔やみ情報
  
2019年03月10日
113 育てたキャビアを味わう
 近大新宮が水産養殖基礎講座  (新宮市 )

 近畿大学附属新宮高校(川合廣征校長)の参加希望者25人(1年生22人、2年生3人)は8日、新宮市高田の同大学水産研究所新宮実験場で水産養殖基礎講座と加工したキャビアの試食会を開いた。生徒らは同実験場長の稻野俊直准教授からキャビアの成分や受容体などを教わった。

 総合的な学習の一環で、1年生の10月から3年生の5月までの期間に、生徒たちが水産養殖を学び最先端の研究の一端に触れる機会として2010年から実施している。同研究所では08年から卵を利用し「近大キャビア」として販売している。

 キャビアの試食は初めて。昨年11月、10年の講座開始時から生徒らが引き継ぎ育ててきたチョウザメに初めて卵を持った個体が確認され、卵の採取と加工を実施。出来上がったものを味わった。

 今回の講座で稻野准教授は、キャビアのもとであるベステルチョウザメについて「採卵するまでに約8年で、年月とコストがかかる」と述べ、昨年11月に2年生が取り組んだ加工作業を動画で紹介した。キャビアの味について、味覚は食物に含まれる分子やイオンが味細胞膜上の受容タンパク質に作用することにより生じる感覚で、独立した基本の味として▽甘味▽塩味▽酸味▽苦味▽うま味―を挙げた。

 試食会では各テーブルに近大キャビアが配られ、生徒たちはクラッカーにつけて味わった。岩﨑龍君(1年)は「思っていたよりコストがかかっていることに驚きました。食感がやわらかくて、ちょうどいい塩加減でおいしかったです」。

 稻野准教授は「実習を通じて生徒たちが水産だけでなく、いろんな科学に探求心を持ってほしい」。講座担当の松田頼義教諭は「水産に限らず、いろいろな専門で探求する人たちがおり、そのおかげで世の中が成り立っていることを忘れないでほしい。いいものを届けるため改善工夫を繰り返す姿勢を学んでもらえれば」と話していた。

(2019年3月10日付紙面より)

近大キャビアを試食する生徒ら=8日、新宮市高田の近畿大学水産研究所新宮実験場
2019年03月10日
114 南紀勝浦温泉が総務大臣賞
 温泉総選挙2018  

 全国の温泉地の魅力を競う「温泉総選挙2018」で、那智勝浦町の南紀勝浦温泉が総務大臣賞を獲得した。

 堀順一郎町長は「大変喜ばしく思います。町民が一体となっておもてなしに取り組んだ賜物(たまもの)。これからも満足をいただける温泉地としてさらなるおもてなしに努めます」と話した。

 温泉総選挙は、日本温泉協会の関係者や旅行作家らでつくる「旅して日本プロジェクト実行委員会」が主催。3年目となる今回は「外国人おもてなし部門」「絶景部門」など9部門に計120カ所の温泉地がエントリーし、昨年5月~今年1月末にインターネットなどで投票を受け付けた。総投票数は116万2014票。

 総務省、環境省、内閣府、観光庁の各省庁賞には、総務大臣賞、環境大臣賞、地方創生大臣賞、観光庁長官賞の計四つがある。総務大臣賞は、温泉地の魅力向上または活性化について顕著な取り組みや功績のあった温泉地を選定し、たたえるもの。南紀勝浦温泉は、温泉地としての知名度やイメージ向上への取り組み、マグロや米などの特産品と温泉を組み合わせたPRなど、広い視野を持ち合わせた地域活性化への取り組みが評価された。

(2019年3月10日付紙面より)

2019年03月10日
115 「京城跡」町指定文化財に
 全国的に珍しい石垣を伴う  (紀宝町教委 )

 山城(やまじろ)として全国的に珍しい石垣を伴う紀宝町大里の京城跡(みやこのじょうせき)が、町指定文化財に決まった。町指定文化財は今回が18件目で、2015年の井田観音像、井田ほうき踊り以来4年ぶり。

 1月30日に開催された18年度第2回京城跡保存・活用・整備検討委員会で協議し、町文化財指定を進言した。

 委員会は地元の区長、小中学校長、地権者と文化財調査委員などで組織。17年度に策定した「京城跡将来像の基本構想」に基づいて総合的な保存活用、整備に至るまでの協議を行ってきた。

 県教育委員会から山城の文化財指定は、山の麓部分までを指定範囲にすることが望ましいとの助言を受け、町教委では京城跡も麓部分までを最終的な指定範囲として目指していくこととした。

 今回は、敵の侵入を防ぐ二重堀切や桝形虎口(ますがたこぐち)、全国的にも珍しい石垣で囲んだ曲輪(くるわ)群など、地権者の同意が得られた1万4956平方㍍を指定した。今後、他の地権者と協議を続け、指定範囲を麓まで広げていきたいという。

 西章教育長は「町としても京城跡が持つ高い価値や魅力などを小中学校での郷土学習を通じて町の歴史的文化遺産としての認知度をさらに高め、愛着が深まるよう取り組んでいきたい」と話している。

  □     □

■京城(みやこのじょう)

 京城は熊野川支流の相野谷川中流に造られた中世城館。地域の実力が蓄えられてきた室町時代後半頃に、新宮の支配から独立した地域の有力者によって築城されたと考えられる。

 自然地形を利用した平山城で、大きく二つの曲輪群に区分でき、中央の広い敷地が居住域、西側の高い部分が物見台と考えられ、土塁・堀切ともに要所は石垣を用いた堅固な造作である。

 城の規模は東紀州地域では赤木城跡、鬼ヶ城跡に次ぐ規模を誇る。強い防御意識を持ち、北山郷方面からの攻撃を意識したものと考えられる。

 京城跡は中世の熊野において、熊野が他地域と関わりつつ独自に発達していった過程を示す遺跡であるとともに、地域の築城技術の到達点を示す遺跡として、極めて重要だという。

(2019年3月10日付紙面より)

紀宝町大里地区にある京城跡の全景(同町提供)
石垣で囲んだ曲輪群(町教育委員会提供)
現在の二重堀切付近(町教育委員会提供)
2019年03月10日
116 6年生が卒業の思い出に 草花染め体験楽しむ (成川小)
2019年03月10日
117 県内外の12チーム集い  記念すべき第20回大会が開幕  (まぐろカップ少年サッカー大会 )
2019年03月10日
118 防犯の心構え学ぶ  第二なぎの木園で防犯研修  (新宮市 )
2019年03月10日
119 「新宮知るならこの1冊!」  女子部おすすめ本を展示  (新宮市立図書館 )
2019年03月10日
120 駿田峠から市屋峠点検  なちかつ古道を守る会  (那智勝浦町 )
2019年03月10日
121 三味線演奏で盛り上がる  グランドール紀の風で慰問ライブ  (新宮市 )
2019年03月10日
122 ようこそ熊野へ  京信「名湯の旅」一行を出迎え  (新宮信用金庫 )
2019年03月10日
123 園児がバイオリン演奏体験  アカデミー合奏団が訪問  (うどの幼稚園 )
2019年03月10日
124 建設に向け踏み出す 住民投票条例求める議案否決 (新宮市議会)
2019年03月10日
125 お悔やみ情報
  
2019年03月05日
126 応急手当ての重要性を認識
 火災予防運動で消防団  (新宮市 )

 春の全国火災予防運動・山火事予防運動(1~7日)期間中の3日、新宮市消防団(竹内由定団長)は、市役所別館で総合訓練を実施した。8分団113人が参加し、心肺蘇生法や自動体外式除細動器(AED)の取り扱いなどの訓練を行い、有事に備えた。

 団員の技術向上と知識習得を目的に、毎年この時期に実施している。消防職員16人も参加し、団員たちに応急手当てにおける基本動作を指導した。

 訓練開始に当たり、竹内団長は「地域防災の中核を担う活動ができるように訓練を」。田岡実千年市長は日頃の火災予防活動に感謝を述べ、「訓練を通して技術を学び、連携強化につなげてもらえれば」と呼び掛けた。

 訓練終了後、市消防本部の川嶋基正消防長は、かつては市において年間20~30件の火災があり、現場活動を通して経験を重ねていったと述べ、「現代は火災件数は減少傾向にあり、現場活動を経験する機会が少ない。場数を踏めないのであれば、補うのは訓練でしかない」などと話していた。

 同日に熊野川ドームで行われた熊野川地区の訓練では、団員32人、消防職員11人が参加。ホース延長や資機材の取り扱い方法などを学んだ。

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■女性消防団員らが街頭啓発



 熊野川第5分団(森美代子分団長)の女性団員らは3日、市内で火災予防と消防団入団促進を呼び掛ける街頭啓発を実施した。団員6人、消防職員4人がパンフレットや広報PR用グッズを配布した。

 市民らに火災予防を呼び掛けるとともに、女性消防団員の活躍する姿を周知し、消防団活動に対する理解と信頼を深める目的もある。森分団長は「火災という身近に起こりうることもあり、興味を示してくれる方が多かった。呼び掛けることで、より多くの人が防災意識を高めてくれれば」と話していた。

 消防団員はそれぞれに仕事を持ちながらも、郷土愛護の精神に基づき、地域防災活動のリーダーとして幅広い活動をしている。地震や風水害などの大規模災害においても、地域防災の中核としての活動を期待されている。市消防本部では女性の入団を歓迎している。

(2019年3月5日付紙面より)

人命救助の基本を学んだ=3日、新宮市役所別館
女性団員らが火災予防などを呼び掛けた=3日、新宮市橋本のイオン新宮店
2019年03月05日
127 川湊跡の構造をしのぶ
 丹鶴小跡で発掘調査現地公開  (新宮市 )

 新宮市教育委員会と和歌山県文化財センターは2日、同市下本町の丹鶴体育館入口前広場で新宮城下町遺跡発掘調査現場を公開した。併せて出土品を公開し、市教育委員会職員が見学者らの質問に答えた。

 市教育委員会では、県文化センターに委託して新宮城下町遺跡の調査を実施している。第2次調査箇所は旧丹鶴小学校敷地西側の約3500平方㍍。すでに4分の3の範囲の調査を完了しており、現在は北側(体育館側)の調査を実施している。来場者らは体育館玄関前から遺構や調査の様子をフェンス越しに見学し、担当者に質問したり、説明を求めるなどした。

 旧丹鶴小敷地内では、平安時代末期から室町時代にかけてのものと考えられる地下式倉庫が見つかっている。担当者は「調査が完了している旧グラウンドから出土したものと合わせて、20棟ほどが密集して見つかっている。中世の港の構造がうかがうことができる」などと説明。敷地内からは他にも、常滑や渥美、瀬戸など東海地方の土器や陶磁器から、瀬戸内地方、中国や朝鮮の白磁などが出土していることから「さまざまな時代のバラエティーに富んだものが狭い範囲内で出土しているのは珍しい」などと話した。

 同所では他にも通路、石垣などが見つかっている。室町時代のものと思われる武具(短刀)や和鏡、中国・宋(960~1279年)後期の銭なども出土しており、来場者らは珍しげに遺構と遺物を見学していた。

(2019年3月5日付紙面より)

和鏡や短刀なども公開された=2日、新宮市下本町の旧丹鶴小学校敷地内
説明を受けながらフェンス越しに遺構を見学した
2019年03月05日
128 最後の卒業生28人送り出す 古座校舎卒業式・閉校舎式 (串本古座高校)

 県立串本古座高校古座校舎(愛須貴志校長、生徒28人)の卒業証書授与式・閉校舎式が1日、同校体育館で営まれた。最後の卒業生28人を送り出し、学校長、教育長、県知事、卒業生の4者で閉校舎への思いを交わして101年目の学校史に節目をつけた。

 同校舎は1918(大正7)年6月16日に開校した旧古座町・高池町・西向村学校組合立古座実業学校を学校史の起点とし、後に古座商業学校、熊野実科高等女学校、古座高等女学校、古座高校、串本古座高校古座校舎と変遷して本年度は100周年の節目を迎えた。少子化に伴う生徒数減は厳しく、存続を求めて重ねてきた活動も及ばず前年度から生徒募集が停止。本年度で最後の卒業生を送り出し31日付で閉校舎することとなった。

 教職員や保護者、来賓や卒業生と同じ時間を過ごした直近のOB・OGを含む招待者ら約200人が見守る中、卒業生2クラスを代表して髙野勇斗君と森涼君が卒業証書を受け取り、愛須校長は「串本古座高校という学舎で培った仲間や先生方との絆は(皆さんの)財産の一つ。これから羽ばたく世界での出会いも、きっと皆さんの成長に大きな役割を果たす。良き出会いを大切にしてほしい」など式辞を述べて前途を期待した。

 来賓を代表して県生涯学習局の木皮享局長(県教育委員会メッセージ代読)、東牟婁振興局の東川智昭局長(仁坂吉伸知事メッセージ代読)、育友会古座校舎会の聖谷昌也会長が祝辞。

 皆勤賞3人の表彰、同校舎会から卒業生・宮本綾乃さんへの卒業記念品贈呈を経て卒業生・池田宗志君は、つらく困惑した生徒募集の停止とそのような中でも最後まで満ちあふれていた28人の活気、教職員の支えを振り返り「全員がこの学校で友達というかけがえのない宝物を手に入れた。高校生活で得たたくさんの経験を糧にして、これからもさまざまなことに挑戦し、困難を乗り越えて立派な人間になりたい」と述べてこれまでの支えに感謝した。

  □     □

帰るべき母校は心の中に



 引き続き閉校舎式があり、愛須校長、木皮局長(宮下和己教育長メッセージ代読)、東川局長(仁坂知事メッセージ代読)が順次登壇。続いて卒業生・宮下歌奏(うてな)さんが3年間の学校生活を振り返っての胸中を語り「『古座高校は君たちがいる限り健在である』。かつて校舎が焼け落ちた時に当時の校長が生徒へ向けた言葉通りなら、閉校舎の先も古座校舎は不滅。私たちが帰るべき母校は、いつも心の中にあるのだから。この学び舎に関わった全ての人に、全卒業生を代表して感謝申し上げたい」とあいさつした。

 卒業生・出口琴子さんの伴奏で校歌と別れの歌「蛍の光」を斉唱し、卒業生28人を拍手で送り出して両式は閉会した。

 101年にわたり輩出した卒業生は1万5380人。会場には祝電と共に本年度全卒業生を対象に集めたメッセージカードや大きく引き伸ばした写真パネルも展示し、その歴史がしのばれた。同校舎は来年度以降の同校の母体となる串本校舎へ歴史と魂を引き継ぎ、本年度末を持って閉校舎となる。

(2019年3月5日付紙面より)

クラスを代表して卒業証書を受け取る卒業生・森涼君(左)=1日、県立串本古座高校古座校舎
壇上で閉校舎への思いを述べる卒業生・宮下歌奏さん
2019年03月05日
129 「大峰奥駈け」春峰入り
 熊野修験が山々で修行  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町那智山から奈良県吉野までの険しい山道を歩く「熊野修験大峰奥駈(おくが)け」が2日、始まった。熊野の山々の霊気を感じられるコースで、修験者だけでなく一般の参加者も年々増え、今年も全国から約80人が集まった。修験者を先頭に列をなして山道を歩き、山中にほら貝の音と「懺悔(ざんげ)、懺悔、六根清浄(ろっこんしょうじょう)」の声が響いた。

 熊野修験は明治初めに政府の廃止令で中断した。1988年に那智山青岸渡寺の副住職で熊野修験の大導師、髙木亮英さんらが再興した。今年で32回目を迎える。

 大峰奥駈けは那智山から奈良県吉野までの約200㌔の山道を4回に分けて歩く。この日は「春峰(はるみね)入り」と呼ばれ、青岸渡寺から熊野本宮大社までの約30㌔を丸1日かけて踏破した。次回は4月ごろに本宮大社から玉置神社まで歩く。髙木大導師は「気を引き締めて修行に励み、世界の安寧と人々の幸せを願いたい」と話していた。

(2019年3月5日付紙面より)

出発前に本堂で読経する熊野修験の皆さん=2日、那智山青岸渡寺
色川辻での勤行
2019年03月05日
130 第21回大会の概要発表
 5月30日から4日間で開催  (ツール・ド・熊野2019 )
2019年03月05日
131 汚れ落として美しく  上野展望台で清掃活動  (宇久井ビジター )
2019年03月05日
132 観光客獲得に向け戦略を  新宮市観光振興委員会  
2019年03月05日
133 宿泊客の安全・安心の目印に  小阪屋に金の適マーク交付  (那智勝浦町 )
2019年03月05日
134 素晴らしい祭りを守る  柱松実行委員会が総会  (新宮市 )
2019年03月05日
135 30人が思い思いに作る  中央児童館で「ひなまつりのつどい」  (新宮市 )
2019年03月05日
136 ふれあいが長寿の秘訣  新宮市熊野川町でお楽しみ会  
2019年03月05日
137 楽しみ笑うことが大事  熟年クラブが健康講座  (那智勝浦町 )
2019年03月05日
138 見学し入学への意思を高める  宇久井中で説明会  (那智勝浦町 )
2019年03月05日
139 観光客の利便性向上へ  キャッシュレスセミナー  (新宮市 )
2019年03月05日
140 韓国の徐福伝承を解く  赤崎敏男さんが講演  (新宮市 )
2019年03月05日
141 カーブミラーを清掃  御船支部の8人が作業  (紀宝地区安協 )
2019年03月05日
142 趣向凝らした演劇を披露  相野谷小で学習発表会  
2019年03月05日
143 開花を楽しみに  紀南高でクマノザクラを植樹  (御浜町 )
2019年03月05日
144 まちの活性化を期待  「みはまロコ」パーク七里御浜でオープン  
2019年03月05日
145 新体操やコーラスなど披露  芸能発表会に25団体出演  (紀宝町 )
2019年03月05日
146 「ひな祭り」楽しむ  にこにこひろばに20人  (串本町 )
2019年03月05日
147 地域ぐるみで意識高める  橋杭小地震・津波避難訓練  (串本町 )
2019年03月05日
148 お悔やみ情報