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2020年07月30日
1 「今後も支えていきたい」
 片谷匡さんらに海事功労者表彰  (那智勝浦町・新宮市 )

 令和2年「海の日」国土交通省海事功労者等表彰状伝達式が28日、那智勝浦町築地の紀州勝浦漁業協同組合で行われた。公益財団法人海上保安協会串本支部の会計幹事を務める片谷匡(ただし)さん(紀州勝浦漁業協同組合長、和歌山県漁業協同組合連合会副会長)が「海上保安庁長官表彰」と「海上保安協会長表彰」を受賞した。

 両表彰は保安協会の役員として、15年以上にわたり海上保安思想の普及事業の推進や保安業務の発展に尽力した人を対象に表彰するもの。本来なら海の日の式典で表彰が行われる予定だったが、新型コロナウイルスの影響で式典が中止となったため、この日の実施となった。

 同庁串本海上保安署の内海浩一署長が片谷さんに表彰状を伝達した。内海署長は「幹事として長年にわたりご尽力いただき感謝しています。救命胴衣の配布や啓発用のパンフレット、看板の設置などは保安協会の会費などで賄われている。片谷さんにはそういった点にもご理解、考慮していただいています」と話した。

 片谷さんは「受賞は光栄です。長年の功績を認めていただきありがたい限り。今後もできる限り協力をし、支えていきたい」と語った。

 なお、この日は新宮市役所でも同様の伝達式が行われ、同協会の理事を務める田岡実千年市長が表彰された。

(2020年7月30日付紙面より)

海事功労者表彰の伝達を行った内海浩一署長(左)と受賞した片谷匡さん=28日、那智勝浦町の紀州勝浦漁業協同組合
同日、新宮市役所でも表彰があった
2020年07月30日
2 機能的な都市活動目指し
 新宮市都市計画審議会  

 第26回新宮市都市計画審議会(榎本義清委員長)が28日、市役所別館であった。13人の委員が出席し「新宮市雨水公共下水道について」を審議し承認。また、事務局から国や県、市で進めていく浸水対策の概要について説明があった。

 都市計画は、地方公共団体が地域の実情によって指定していく。都市計画道路は、都市の骨格を形成し、安心で安全な市民生活と機能的な都市活動を確保する、都市交通における最も基幹的な都市施設として都市計画法に基づき、県との事前協議や地元説明会、素案・原案の作成、同審議会での審議などを経て計画が決定、事業化となる。

 市では、2017(平成29)年の台風21号以降、浸水対策の一環として雨水計画を進めている。下水道施設としては都市下水路が整備されているが、市内には国の交付金の対象となる地区が存在しなかった。

 15(平成27)年に下水道法が改正され、下水道のみでは浸水被害への対応が困難で、下水道による汚水処理を行わない地域において、雨水排除に特化した下水道整備を可能とする雨水公共下水道制度を創設。区域や事業計画を策定することで交付金対象となることから、このたびの審議案件とした。

 委員からは老朽化している下水路に対する対策や、雨水や下水が浮島の森にとどまらずに、迂回(うかい)して浮島川に流れるような排水を求める声などが上がった。

 承認により、原案の通り旧市内465㌶の区域内において、雨水公共下水道として官許。浸水対策を進めていくための維持管理を行っていく。

(2020年7月30日付紙面より)

2020年07月30日
3 甲羅もプールもピカピカ
 ウミガメ公園で清掃作業  (紀宝町 )

 紀宝町井田の道の駅「紀宝町ウミガメ公園」飼育プールで28日、プール清掃があり、ウミガメサポーター9人や飼育員ら計16人が作業に汗を流した。

 間近でウミガメに出合える人気の施設で、直径6㍍、深さ2㍍の円形プールではアカウミガメ、アオウミガメ、タイマイなどを飼育しており、清掃作業は年に3回取り組んでいる。

 今回は、新型コロナウイルスの感染防止対策を講じた上で、夏の行楽シーズンに合わせて実施した。参加者はウミガメの甲羅もブラシで丁寧に磨き、体長も測定した。

 作業が終わるとプールの壁もピカピカになり、津市から訪れたサポーターの松本桃奏(もか)さん(9)は「今回もお父さんと参加した。ウミガメが大好きで甲羅磨きが楽しかった」と話していた。

 同公園では、ウミガメが健やかに暮らせる飼育環境を維持するため「ウミガメサポーター」を募っている。2013(平成25)年から始まり、これまで469人が登録。今後も資金面で協力してくれるウミガメサポーターの募集を続ける。協賛金3000円で半年間、5000円で1年間サポーターとして認定される。

 会員になればウミガメサポーター認定証が交付されるほか、希望すれば飼育プールの壁面に名前やグループ名の名札を掲示することもできる。

 問い合わせは、ウミガメふれあいパーク(電話0735・33・0300)まで。

(2020年7月30日付紙面より)

プール清掃に取り組む=28日、紀宝町のウミガメ公園
甲羅を磨くサポーター
2020年07月30日
4 「ニュータウンから被害出さない」
 熟年クラブで詐欺被害防止講座  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町宇久井のニュータウン熟年クラブ(峰武久・東熟年クラブ会長、角本聖洋・西熟年クラブ会長)は28日、コミュニティセンター和で「特殊詐欺被害防止講座」を実施した。新宮警察署特殊詐欺被害防止アドバイザーの大山擴さんと脊古佳さんが詐欺被害に遭わないための講話を行い、会員21人がメモを取るなどしながら耳を傾けていた。

 峰会長は「現在、特殊詐欺が頻繁に発生していると聞いている。このニュータウンの中から被害が一人も出ないようにしたい。帰宅後は家族の方々などに学んだことを広めていただけたら」とあいさつした。

 講座でははじめに「キャッシュカード詐欺盗」「架空請求詐欺」などの事例を紹介した動画を視聴した。続いて、大山さんが和歌山県では「オレオレ詐欺」「預貯金詐欺」「架空料金請求詐欺」「キャッシュカード詐欺」が多いと説明。昨年1年間の被害が45件で約8600万円とし、今年6月末まででは20件で、被害額が約6600万円に上ると話した。

 被害を防ぐための方法として、▽詐欺の手口を知る▽在宅中も留守番電話にしておく▽詐欺かもしれないと感じたときは家族や警察に相談する―などを挙げた。

 大山さんは「この地域で発生した三つの案件は誰にも相談していなかった。相談は被害防止の第一歩になる。被害に遭わないようにお願いします」と締めくくった。

 会員の西岡稔さんは「特殊詐欺は目に見えないところで発生するので不安はある。今日は勉強になりました。今後にも生かしていきたい」と語った。

 この日は同町福祉課の保健師・竹嶋沙耶香さんも同所に来ており、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、1時間に2回以上の室内換気が必要とし、30分ごとに換気を行っていた。

 なお、警察への相談は新宮署(電話0735・21・0110)、串本署(電話0735・62・0110)まで。

(2020年7月30日付紙面より)

真剣な表情で講話に耳を傾ける会員たち=28日、那智勝浦町のコミュニティセンター和
大山擴さん(左)と脊古佳さんが特殊詐欺被害の防止を呼び掛けた
2020年07月30日
5 新翔が貴志川に勝利
 先制許すも三回に勝ち越し  (高校野球和歌山大会 )
2020年07月30日
6 水泳の授業で歓声上がる  大島プールで大島小児童ら  (串本町 )
2020年07月30日
7 串本支部正副支部長ら受賞  「海の日」大臣・長官表彰など  (海上保安協会 )
2020年07月30日
8 会員らが流れ橋を設置  なちかつ古道を守る会  (那智勝浦町 )
2020年07月30日
9 官民一体となって「ごみゼロ」を  10月からは違反に対し過料も  (和歌山県ごみの散乱防止に関する条例 )
2020年07月30日
10 「がんばろう新宮」  熊野川に花火打ち上がる  (新宮YEG )
2020年07月30日
11 竹あかりのともしび幻想的に  みんなの想火プロジェクト  (熊野市 )
2020年07月30日
12 多彩な趣味で日々を謳歌  紀宝町鮒田・中川定子さん  (趣味日和 ~生活に、彩りを。~ )
2020年07月17日
13 今期初の産卵を確認
 王子ヶ浜にアカウミガメ上陸  (新宮市 )

 新宮市の王子ヶ浜で16日早朝、アカウミガメの今期初産卵が確認された。午前5時ごろ、ウミガメの保護活動を続けている新宮市王子ヶ浜を守る会(速水渉会長)の榎本晴光さんが卵を発見した。

 同浜は絶滅危惧種・アカウミガメが訪れる世界でも数少ない海岸の一つ。同守る会では、波浪流失や小動物の捕食被害から守るため、卵を海岸に隣接するふ化場に移して安全に保護する活動をしている。秋には子どもたちを招き放流会を開いている。

 産卵場所は、市立総合体育館(大浜体育館)前の海岸で波打ち際から約30㍍付近。深さ約60㌢の穴から、ピンポン球大の卵約150個が見つかった。同守る会は一つ一つを丁寧に採取。ふ化場へと移した。

 アカウミガメは1回の産卵で平均120個の卵を産み、約60~80日でふ化する。5月中旬から8月半ばまで上陸シーズンが続く。

 このたび150個の卵が見つかったことから、速水会長は「大型のウミガメだったのでは」と推測。「砂利の多い浜によく上陸してくれた。1頭でも上がってくれたらボランティアとしてありがたいこと」と話していた。

 同浜では昨年、1度の上陸で85個の産卵が確認されている。同守る会が保護し21匹がふ化した。

(2020年7月17日付紙面より)

約150個の卵を採取した=16日、新宮市の王子ヶ浜(新宮市王子ヶ浜を守る会提供)
アカウミガメが上陸した跡(同提供)
2020年07月17日
14 全国ランキング3位に
 道の駅くしもと橋杭岩  (串本町 )

 串本町くじ野川にある道の駅くしもと橋杭岩が、旅行口コミサイト「トリップアドバイザー」の企画「旅好きが選ぶ!日本人に人気の道の駅ランキング2020」において3位にランクインした。

 この企画は、2019年6月~20年5月の口コミの5段階評価と投稿数をサイト運営会社の独自アルゴリズムで集計してランキングする内容。その最新版が9日に発表され、くしもと橋杭岩の評価が明らかになった。

 同町産業課によると1日現在で国内には1180の道の駅があり、くしもと橋杭岩はその中で3位にランクインした状況。前回も15位に入っていて、高評価の度合いが一層増す結果となっている。

 口コミの内容にはロケーションへの評価を軸にして道の駅としては標準的な規模ながら土産や飲食、現地解説や接客、施設自体の真新しさなどへの評価が多彩にうかがえ、それら一つ一つの努力の総和で駅全体の好印象をつかんでいる。

 今回のランクインについて、チーフ級のスタッフは「前回15位に選んでいただいて以降、ベストテンに入りたいという思いで接客に力を入れてきた。今回3位という連絡を頂いた時はうれしく、また驚いた。橋杭岩の景観あればこそとも思うが、自分としては今回の評価の一番の要因はスタッフみんなで頑張ってきたことにあると思いたい。上司からも『順位を落とすな』という励ましを頂き、さらに気を引き締めて大勢のお客さまに喜んでいただける道の駅運営に努めていきたい」と気持ち改まるところを語った。

(2020年7月17日付紙面より)

全国ランキング3位にランクインした道の駅くしもと橋杭岩=16日、串本町くじ野川
2020年07月17日
15 海開き前に清掃活動
 ブルービーチ那智、23日から  (那智勝浦町 )

 レジャーシーズンの到来に伴い、那智勝浦町は15日朝、同町浜ノ宮の那智海水浴場(ブルービーチ那智)周辺でクリーン作戦を実施した。23日(木・祝)の海開きを前に、関係する団体や町民ら約100人が清掃活動に取り組んだ。

 クリーン作戦は毎年実施しており、今年は各団体に参加を依頼したほか、町内放送でも呼び掛けた。参加者らは協力しながら、海藻や流木などの漂着物を拾い集め汗を流した。

 矢熊義人副町長は「本日は多くの方々に参加いただき、本当にありがとうございます。23日のオープンに備えてしっかりと準備ができたと思う」。

「今年は新型コロナウイルスの影響で厳しい海開きになると思う。安心安全な海水浴場とするため、万全の感染症予防対策を行います。楽しい一日を過ごしていただきたい」と話した。

 町内の海水浴場はブルービーチ那智と玉の浦海水浴場の2カ所で、期間は8月23日(日)まで。ブルービーチ那智は、スタッフを常時配置して手指消毒の徹底や3密の防止を呼び掛けるとともに、更衣室は開所するができるだけ自宅か車での着替えを促すという。

 なお、これまで遊泳可能だった宇久井海水浴場、湯川海水浴場の2カ所は本年度から閉鎖となった。

 町が参加を依頼した団体は次の通り。順不同。

▽那智勝浦町観光協会▽那智勝浦観光機構▽南紀勝浦温泉旅館組合▽南紀くろしお商工会▽那智勝浦町民宿組合▽那智勝浦町建設業組合▽勝浦ライオンズクラブ▽那智勝浦ロータリークラブ▽和歌山東漁業協同組合那智支所▽熊野御坊南海バス株式会社勝浦営業所▽浜ノ宮区▽なちかつ古道を守る会▽かつうら渚の会▽和歌山県東牟婁振興局▽那智勝浦町役場各課

(2020年7月17日付紙面より)

海開きのため参加者が清掃活動に取り組んだ=15日、那智勝浦町のブルービーチ那智
作業に汗を流した
2020年07月17日
16 義援金箱を設置  令和2年7月豪雨  (新宮市社会福祉協議会 )
2020年07月17日
17 自転車の安全利用呼び掛ける  那智勝浦町で街頭啓発  
2020年07月17日
18 感染症対策の基本など学ぶ  大勝浦地区でいきいきサロン  (那智勝浦町 )
2020年07月17日
19 ビャクレンの花咲く  新宮市宝珠寺で  
2020年07月17日
20 山峡で「変化する田んぼアート」  熊野市飛鳥町  
2020年07月17日
21 みんなで使うプールを掃除  天満保育園で5歳児が  (那智勝浦町 )
2020年07月17日
22 30余年協力し大臣感謝状  献血貢献で矢倉甚兵衞さん  (串本町 )
2020年07月17日
23 建設部や高速の現況確認  県水産試験場で総会開く  (串本地区土木協会 )
2020年07月17日
24 ナメコの収穫を体験  熊野キノコの工場を見学  (相野谷小 )
2020年07月17日
25 カラフルな姿に大変身  ボディペインティング楽しむ  (うどの幼 )
2020年07月17日
26 新型コロナ関連詐欺に注意  見守り隊、紀南高生ら合同啓発  (紀宝町 )
2020年07月10日
27 電子チケット販売開始
 宿泊費など一部割引  (わかやまリフレッシュプラン )

 和歌山県は8日、県民が県内の宿泊施設などを利用する際に、宿泊費などを割引するキャンペーン「わかやまリフレッシュプラン」チケットの販売を開始した。実施期間は9月30日(水)まで。

 県が展開する「蘇(よみがえ)りの地、わかやま」キャンペーンの一環。新型コロナウイルス感染症の影響により県内の観光が大きな打撃を受ける中、県民に県内観光地を訪れてもらい、観光需要の喚起につなげる狙いがある。

 内容は、総旅行代金の2分の1以内(1人、1泊当たり最大1万円)を割引するもの。泊数制限なし。日帰り旅行も対象となる。電子チケットは1枚額面5000円を2500円で販売。1回当たり50枚購入できる。

 利用可能プランは、県内の旅行代理店や宿泊施設のうち、「わかやまリフレッシュプラン」登録の参加事業者(県内165社)が販売する1人当たり5000円以上の募集型企画旅行や受注型企画旅行、手配旅行および宿泊プラン。参加事業者は特設ホームページ(https://wakayama-refresh.com)に掲載している。

 電子チケットの購入には「Pass Me!」への会員登録(無料)が必要。購入した電子チケットを宿泊施設などのチェックインの際にスマートフォンやタブレットなどで掲示する。インターネット環境がない人は、プラン予約の際に参加事業者(宿泊施設)に申し出ることにより利用可能。

 問い合わせは「わかやまリフレッシュプラン販売促進事務局」(電話0570・01・2288)まで。県では「ぜひ電子チケットを利用し、県内各地を巡り改めて和歌山県の魅力に触れていただき、新型コロナによる閉塞感から心身ともにリフレッシュしてください」と呼び掛けている。

 また、大手旅行専門誌じゃらんは、和歌山県在住者向けに那智勝浦町の対象宿泊施設の宿泊料金が最大半額となる「ふっこう割クーポン」を配布している。

(2020年7月10日付紙面より)


2020年07月10日
28 貧困、環境問題などに言及
 藤原ひろのぶさんが講演  (新宮市 )

 新宮市仲之町のCOLORsで6日、NPO法人「NGO GOODEARTH」代表の藤原ひろのぶさんの講演会があった。藤原さんは「藤原ひろのぶお話会~世界との繋がりに気づけばあなたの選択が大きく変わる」を題目に環境・貧困問題などについて講話。25人ほどが聴講した。

 身体や健康に配慮した物の販売、食や肌に関する教室などを展開している「イロドリラボ」(新宮市三輪崎)主催。藤原さんは、2009年に「GOODEARTH」を設立以降、発展途上国と呼ばれる国々で貧困に苦しむ人々の問題解決に取り組んでいる。

 年に数回は自ら現地に赴き暮らしの現状をインターネットサイトなどを通じて発信。持続可能な支援の仕組み作りをしている。現在は支援活動の傍ら、全国で「貧困問題」をテーマに講演会やセミナーを開催している。現在39歳で4児の父。

 藤原さんは、現在世界で猛威を振るう新型コロナウイルス感染症に触れ、「日本では年間約1万人がインフルエンザで亡くなっている。大人がメディアにあおられてパニックを起こすと子どもなどの弱い立場の人が傷つく」と警鐘を鳴らした。

 免疫力や体力を高めることが必要とし「休校措置によって子どもたちを家に閉じ込めた結果、強くなる機会を奪っている。冷静に判断しなければならない」。

 世界的に見ると、貧困国ではマラリアや結核、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)などの感染症で毎日、子どもを含む7000人以上の人が命を落としている現状に触れ「コロナウイルスで金持ちの国の高齢者が亡くなり出すと世界がパニックになった。その影響でマラリアなどの感染症がまん延しているスラムではその日の食費をまかなうだけの仕事もなくなり、病気に飢餓も加わった」。その傍ら、コロナ禍の3カ月間で米国の富裕層の資産が62兆円増えたことを紹介した。

 地球の裏側の貧困問題や環境問題などを克復するためには、▽思考停止▽二項対立▽お金―の三つの弱点が問題解決の障壁であるとし、誘導型メディアの在り方に言及。「メディア、国、国民のレベルは同等。自分の意思で考えることのできる情報を提供するのがメディアの在り方であり、国民はもっと賢くなる必要がある」と述べた。

 二項対立に関しては「正義か悪か、敵か味方か。対局にあるものを排除しようとするのは人間の悪い癖。しかし、そのせいで想像しない暴力に加担してしまうこともある」。

 「お金は誰かがプラスだと誰かがマイナスになる。人間がお金を追いかけ回すから地球よりお金が重くなっている。お金を得るために資源を浪費している」と話し、現在起こっている異常気象や絶滅の恐れのある野生動物などに言及。「大きな問題に目を向けなければ自分たちも守れない。目の前のことに振り回されずに日々の選択をすることが必要」などと呼び掛けた。

(2020年7月10日付紙面より)

25人ほどが地球が抱える問題に耳を傾けた=6日、新宮市仲之町
藤原ひろのぶさん
2020年07月10日
29 新任の委員2人が着任
 人権擁護委員委嘱伝達  (串本町 )

 串本町役場本庁で8日に人権擁護委員の委嘱状伝達式があり、西向在住の植松豊子さん(67)と田原在住の和田充旦さん(66)が委嘱状の伝達を受け着任の節目をつけた。

 同委員は、人権擁護委員法に基づいて基本的人権の侵犯を監視し、侵犯があった場合は救済のため速やかに適切な処理をとり常に自由人権思想の普及高揚に努めることを使命とする特別職国家公務員。人選は市町村長の推薦により行い、法務大臣が任期3年で委嘱をしている。

 法務省和歌山地方法務局新宮支局(山田勝久支局長)の管内では1日付で串本町の新任2人と古座川町の再任2人、那智勝浦町の再任1人が委嘱を受け、順次委嘱状の伝達(再任者は郵送伝達)を進めている。

 この日は串本町役場本庁町長室で推薦者の田嶋勝正町長と新宮人権擁護委員協議会の垣本正道会長が立ち会う中、山田支局長から同町の新任2人に委嘱状を伝達。田嶋町長は家庭内暴力や体罰、いじめに加え最近の傾向の一端でインターネットによる誹謗中傷を注視しつつ「誰が加害者か分からない事案も多発している中、被害を受けたときに誰に相談すれば良いかで悩んでいる人もたくさんいると思う。その解決に向けて力を貸してあげていただけるとありがたい」と期待した。

 同支局管内の現在の委員数は29人で、うち7人が同町からの推薦。管内で新宮人権擁護委員協議会を結成し、人権侵犯への対応に加えて6月と12月に人権啓発を展開し常設相談、特設相談の窓口を設けるなど人権擁護思想の裾野を地域に広げつつ使命の全うに努めている。

(2020年7月10日付紙面より)

委嘱状の伝達を受ける植松豊子さん(前列左)と和田充旦さん(後列左)=8日、串本町役場本庁
2020年07月10日
30 ミニカバンやトンボ縫う
 福祉セで寺子屋分校再開  (紀宝町 )

 紀宝町福祉センターで8日、寺子屋分校が再開された。今回は「楽しい手芸教室」で、参加者7人がミニカバン、トンボ、帽子のかわいらしいストラップやブローチを縫った。

 同町鵜殿の植野洋子さん、大和田富美子さんを講師に、古布を使った小物作りをする教室。同センターの改修工事に伴って休止していたが、4月には町民の要望を受けて布マスク教室を実施。本格的な活動再開は今回からで、参加者全員の検温をした他、一人一つの机を使うなど距離を保つ対策をした上で開催した。

 今回の小物は植野さんが本や見本を参考にしたもの。参加者は好みの布のキット2種類を選び、互いにアドバイスしながら手縫いし、小花やビーズで飾って完成させた。

 植野さんは「古い着物の生地を集め、小さな布でも捨てずに小物作りに活用している。準備は大変だが、今日はたくさん冗談も言って、みんな楽しめたのでは」と顔をほころばせた。

 来月は髪や浴衣の帯に使える和風の花飾りを作る予定にしている。

(2020年7月10日付紙面より)

ミニカバンのストラップを作る参加者=8日、紀宝町福祉センター
植野洋子さんの作品
2020年07月10日
31 田岡新宮市長が国交大臣表彰  建設事業関係功労  
2020年07月10日
32 観光案内所の有効活用求め  山地地区企業会が町と意見交換  (御浜町 )
2020年07月10日
33 園児たちが笹を届ける  三輪崎保が三輪崎会館に  (新宮市 )
2020年07月10日
34 活動への協力に感謝  熱中症予防啓発ポスターの掲載実施  (那智勝浦町 )
2020年07月10日
35 串本、古座川から2人を採択  地域課題解決型起業支援事業  (わかやま産業振興財団 )
2020年07月10日
36 選手らの成長機会活発に  制限解除経てスポ少活動  (串本町 )
2020年07月10日
37 尾鷲市営野球場に変更を  4市町が尾鷲市に要請  (広域ごみ処理施設 )
2020年07月10日
38 安全とコロナ終息を願う  新鹿、大泊両海水浴場で海開き  (熊野市 )
2020年07月10日
39 色鮮やかなベンケイガニ  熊野古道・高野坂で  
2020年07月02日
40 鯨類の観察が楽しめる
 海上遊歩道が供用開始  (太地町 )

 太地町が取り組む「森浦湾鯨の海構想」の舞台となる森浦湾に設置された、鯨類の観察が楽しめる海上遊歩道が1日、供用開始となった。当日は悪天候のため、一般開放は中止。なお、新型コロナウイルスの感染拡大予防の観点から式典は開催しなかった。

 遊歩道はクジラの学術研究都市を目指す同町の環境整備の一環で、30年のまちづくり計画の一つ。「環境の湾」として学びや観光につなげる目的も含まれているという。

 2019年3月に着工し、今年2月末に完成した遊歩道。ポリエチレン製で全長158㍍。整備費用はトイレ棟など関連施設の設計や整備を含め、約3億円。

 森浦湾にはハナゴンドウとバンドウイルカを4、5頭放している。遊歩道付近にはいけすを設置しており、バンドウイルカ4頭を間近で観察できる。遊歩道自体の開放は午前9時から午後5時まで。動物の展示が午前10時から午後3時までとなっている。また、動物の状態や天候によっては展示ができず、一般開放は中止となる。

 遊歩道は無料で楽しめる。最初に受け付けを行い、ライフジャケットを着用してからの入場となる。50人が制限人数となっているが、コロナ対策として3密を避けるため、当面は30人前後で規制する予定。

 同町によると、遊歩道の管理業務は太地町漁業協同組合(脊古輝人組合長)が行い、今後は漁協が事業主体となり、コロナ終息後には遊歩道などを生かしたモニターツアーなども検討しているという。

 三軒一高町長は今回の整備事業において、「今回の整備では漁協や民間の方々に多くの協力をいただいた。感謝しています」。

 今後は動物の状態を調査しながら、5年で30頭は解放したいと抱負を述べ、「小学生から大学院生までのクジラに興味のある方や、世界中の研究者たちがクジラの研究のために集まれる町にしたい」と語った。

(2020年7月2日付紙面より)

供用開始となった海上遊歩道=1日、太地町の森浦湾
2020年07月02日
41 新翔高校生39人に委嘱
 自転車マナーアップ推進リーダー  (新宮警察署 )

 新宮警察署(小畑博昭署長)は6月30日、新宮市佐野の県立新翔高校(東啓史校長)の吹奏楽部員16人、バスケットボール部員23人に「自転車マナーアップ推進リーダー」を、顧問の教職員にアドバイザーを委嘱した。

 2015年の道路交通法の改正による自転車運転者講習制度の施行を受け県内で初めて実施し、今年で6回目。リーダーたちは交通安全活動に参画し、校内の自転車マナー向上や「自転車安全利用五則」の周知などを通じ、全ての自転車を利用する人々の交通事故防止を図る。

 新宮警察署で開かれた委嘱式には吹奏楽部の木下綾子部長(2年)、西浦久博顧問、バスケットボール部の坂井幸弥部長(2年)、中野亮顧問の4人が出席し、小畑署長から委嘱状を受け取った。

 生徒を代表し、木下部長が「私たちは率先して交通ルール・マナーを守り、他の自転車利用学生の模範となる運転に心掛けます」と宣言。小畑署長は「昨年、和歌山県下で1859件の人身交通事故が発生し、そのうち278件は自転車に関係する事故だった。不幸にも7人が自転車乗車中の交通事故で亡くなっており、1件は新宮警察署管内で発生した。このような悲惨な交通事故を一つでも減少させるため、皆さんの活躍を期待している」と話した。

 式後、坂井部長は「自転車通学の人でイヤホンをしているのを見たことがあるので、活動を通じて交通ルールを守るよう呼び掛けたい」と目標を語った。今後は、7月中に新翔高校近くで交通安全啓発活動を実施する予定にしている。

(2020年7月2日付紙面より)

委嘱状を受け取った代表生徒と教職員=6月30日、新宮警察署
2020年07月02日
42 夏の健康を祈る 熊野三山で茅の輪くぐり 

 熊野三山で6月30日、「夏越大祓式(なごしおおはらえしき)」が営まれた。時折激しい雨が降る中、参拝者たちは「茅(ち)の輪くぐり」で半年間のけがれをはらい清め、夏を元気に過ごせるようにと祈った。

 この儀式は12月31日(大晦日=おおみそか=の大祓)と年2回営まれている。「水無月(みなづき)の夏越のはらいする人は 千歳(ちとせ)の命のぶというなり」という古歌がある。3歳で母を亡くした俳諧師、小林一茶(1763~1828年)は「母のぶん も一つくゞる 茅の輪かな」と詠んでいる。

 熊野速玉大社(上野顯宮司)では、新型コロナウイルス感染予防の観点から関係者のみへの呼び掛けとなった。参列した老若男女約30人が手渡された人形(ひとかた)と呼ばれる人の姿をかたどった紙に息を3回吹きかけてけがれを移し、神職に全国から寄せられた人形と一緒に唐櫃(からひつ)に納めてもらいおはらいを受けた。

 続いて参拝者たちは、唐櫃を担いだ神職や巫女(みこ)の後に続いて境内に設けられた茅の輪(直径約2㍍)を8の字に3回くぐった。上野宮司は「コロナ禍の中において、自由と健康のありがたさを改めて感じる。小さな子どもがこうして手を合わせる姿を見ると私たちの憂いも和む。残りの半年も人間としての生き様を曲げることなく、健康に気を付けながら頑張っていただきたい」と願いを込めた。

 熊野那智大社(男成洋三宮司)では職員や関係者などが出席。本殿での神事を終え、男成宮司らが1列となって茅の輪をくぐった。

 茅の輪は毎年、その日のうちに片付けられるが、本年は新型コロナの影響を受け、疫病退散の意味も込めて同社の例大祭直前まで設置。また、参拝者には疫病の災いから難を免れ、家が栄えるという信仰で知られる「蘇民将来之子孫也」のお札が進呈される。

 熊野本宮大社(九鬼家隆宮司)では、新型コロナの影響で多くの貴い命が奪われている現状を鑑み、従来の人形と併せ命の形代(かたしろ)を調製した。茅の輪は12日(日)まで設置される。

(2020年7月2日付紙面より)

神職に続き茅の輪をくぐる参拝者たち=6月30日、熊野速玉大社
新型コロナウイルスの終息などを願い、茅の輪をくぐる=同日、熊野那智大社
激しく雨が降る中、健康や疫病退散を祈願=同日、熊野本宮大社
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