「病気なんかで髪の毛がない子がたくさんいる。誰かが喜んでくれたらいいな」。
新宮市立神倉小学校に通う曽越亮君(11)は、11年間にわたり伸ばし続けた髪の毛約40㌢を23日にカット。切った髪の毛を小児がんや先天性の疾患、事故などで頭髪を失った子どものためにウィッグを提供する「ヘアドネーション」に協力する。髪の毛は現在乾燥中。8月に入り次第宮城県でヘアドネーションプロジェクトを展開するNPO法人に送付するという。
亮君が髪の毛を伸ばし始めたのは、特撮テレビドラマ「仮面ライダー電王」(2007~08年)のお気に入りキャラクターに影響を受けたことがきっかけ。当時、頭髪がないことに苦しむ男児のインタビューをニュースで目にした母の公子さんがヘアドネーションの話を持ちかけたところ、亮君は参加の意思を示したという。
「女の子みたい、とクラスメイトにからかわれて泣きながら帰ってくる日もあった」と公子さん。しかし亮君の意思は固かった。ヘアドネーションへの協力には原則として31㌢以上の長さがあることが条件となっているため、根気よく髪の毛を伸ばし続けた。
「今でも癖で髪の毛を触っちゃう」と亮君。「でも、やって良かった」と笑顔を見せる。女性の髪の毛で作られたウィッグに抵抗を示す男児もいることから「同じ年くらいの男の子に使ってもらいたい」と話す。
公子さんは「たとえ嫌なことがあっても11年目にして認めてもらえた。そのことは息子の自信や成長にもつながったと思います。理解を示し協力してくれた学校の先生方にも感謝しています」。
亮君の行動に影響を受けた妹の睦ちゃん(4)も現在髪の毛を伸ばし中。来年、ヘアドネーションへの協力を予定しているという。
(2020年7月31日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20200731010101.jpg)
佐田などで災害警備訓練 (串本警察署 )
古座川町佐田、七川ダム湖などで29日、串本警察署(﨑口忠署長)と管内関係機関等の合同災害警備訓練があった。
この訓練は、大規模災害時における管内関係機関等との緊密な連携をあらかじめ培う目的で計画。同署は今回、県警本部警備部の警備課と機動隊および生活安全部の警察航空隊、航空自衛隊串本分屯基地、串本町消防本部、串本町役場、古座川町役場、株式会社POSとの連携を構築し、集中豪雨により佐田一帯の河川流域で多数の孤立者や行方不明者が発生しているとの想定で▽部隊輸送訓練▽情報伝達訓練▽救出救助訓練―を順次実践した。
部隊輸送訓練は警察ヘリにより串本町上野山から古座川町蔵土まで救出救助部隊を輸送、情報伝達訓練は防災相互通信用無線機などを使って関係機関と情報を送受する内容。
救出救助訓練は同湖を訓練区域とし、▽浸水家屋の屋根に避難した孤立者を警察ヘリで救助▽POSと連携し無人航空機(ドローン)で湖畔の孤立者を捜索▽POS・自衛隊・消防(救急)と連携し、輸送した警察のボートで湖畔の孤立者を救助―といった項目を実践した。
一連の実践後、﨑口署長が「今年も全国各地で集中豪雨による災害が発生している。その事態が串本地域で発生した場合、串本警察署のみで対処することは到底無理。引き続き関係機関の皆様と緊密な連携をさせていただき、被害を最小限に抑えられるよう活動したいので今後ともよろしくお願いしたい」と講評を述べて締めくくった。訓練指揮者として統括に当たった同署警備課の井口潔課長は「今回は集中豪雨による災害訓練だったが、大水だけでなく津波や河川氾濫、地震といろいろな(災害の)パターンが考えられる。今後もバリエーションを加えて訓練の練度を上げていきたい」と思うところを語った。
(2020年7月31日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20200731100101.jpg)
![](../../dbm/imgdb/img200/20200731100102.jpg)
相野谷中学校で学習会 (紀宝町 )
紀宝町立相野谷中学校(佐藤光一校長、20人)で29日、平和学習会があり、水爆実験で被ばくした「第五福竜丸」の悲劇を通して全校生徒が非核と平和の大切さを学んだ。
講師は第五福竜丸事件の語り部で、被ばく後の1956年に同船の改装工事を請け負った強力(ごうりき)造船所(現ゴーリキ)=伊勢市=の3代目・強力修さん(69)と同社の阪本典子さん。
54年3月1日にビキニ環礁でアメリカによる水爆実験で被ばくした遠洋マグロ漁船「第五福竜丸」。47年に串本町の古座造船で第七事代丸として建造された際、木材の松は紀宝町の井田海岸や東正寺(鵜殿)の裏山から切り出されたという。
「悲劇の第五福竜丸から希望のはやぶさ丸へ」と題し、強力さんは「ビキニから160㌔離れた第五福竜丸以外にも何百隻もの日本のマグロ船や現地の漁船が被ばくした」と話した。
被ばく後、「はやぶさ丸」として改造され、工事を請け負った強力造船所の社員は犯罪者扱いされるなど、つらい経験をしたという。最後に強力さんは、元第五福竜丸無線長の久保山愛吉さんが残した言葉「原水爆の被害は私を最後にしてほしい」を生徒たちに伝えた。
阪本さんは、強力造船所創業者で福竜丸を改装した強力善次さんの生涯を描いた紙芝居を伊勢弁で披露した。
第五福竜丸は現在、東京都立第五福竜丸展示館で永久保存されており、4月に修学旅行で同館を訪れる予定だった3年生は「戦争や平和の本を読んでみようと思った」「平和の大切を教わり、勉強になった」「いろいろな人の思いを知った」などと話していた。
(2020年7月31日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20200731070101.jpg)
![](../../dbm/imgdb/img200/20200731070102.jpg)
被災地に簡易トイレ寄贈 (令和2年7月豪雨 )
今月3日から発生した「令和2年7月豪雨」の被災地を支援しようと、紀宝町鵜殿に本社を構える倉本工務店(倉本博美代表取締役)はこのほど、非常用簡易組み立て式トイレ20個を制作した。トイレは豪雨により甚大な被害を受けた熊本県の球磨(くま)村役場を通して、現地の避難所や仮設住宅へと贈られる。
倉本代表取締役は、自身が鵜殿地区の自主防災組織の役員を務めていた経験に基づき「災害時はトイレが一番困る」と思い立ち、従業員と2人、5日間で20個のトイレを制作。建築業に携わる観点から「木を使いたい」と国産ヒノキを使用した。
トイレは組み立て式。もともと商品化を見据え改良を加えてきた自社のオリジナルだ。4、5㌔と軽量で、3分ほどで組み立て可能。平時では椅子や収納庫としても使用できる。
背の部分をカエルの顔に見立てており一つ一つの表情も異なる。「笑顔あふれる家に、早く帰る(カエル)ことができますように」と願いを込めた。表情豊かなカエルのトイレを見て、子どもたちが少しでも笑顔になれたらという思いもある。
「紀伊半島大水害の時は、全国の人からお世話になった。少しでもお返しできれば」。倉本代表取締役は制作に込めた思いを語る。
「ヒノキ材は匂いが良く、癒やしの効果がある。トイレが避難所から離れている場合、お子さんたちは夜中のトイレなどが大変だと思う。避難所の方々が一日でも早く家に帰ることができるよう、そしてカエルのトイレで少しでも笑顔になってくれるように祈っています」と話していた。
(2020年7月31日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20200731010201.jpg)
熊野川に大輪の花火咲く (新宮YEG )
新宮商工会議所青年部(新宮YEG、寺前砂和会長)は22日夜、新型コロナウイルス感染症の影響で閉鎖的になっている気持ちを少しでも和らげてもらおうと、熊野速玉大社下の河川敷で花火を打ち上げた。夜空に突如咲き開いた大輪の花々が、道行く人やドライバー、家で過ごす人々の目を楽しませた。
新宮YEGは、新型コロナ感染防止のために地域のイベントが次々と中止となる中、市民の「癒やし・励まし」となるようにと花火の打ち上げを企画。3密を避けるために非公開の上で準備を進めた。
家で過ごす高齢者や子ども、家族らの不安を少しでも払拭(ふっしょく)し前向きな気持ちになれるよう、また、一日も早く日常の生活に戻れるよう願いを込め、約10分間にわたり約190発の花火を打ち上げた。「がんばろう新宮」のメッセージ花火も点火され、スターマインが夜空を飾った。
家から花火を見たという40代男性は「子どもが外から音がすると言うので窓を開けたら花火が上がっていて驚いた。今年はもう花火を見ることができないと思っていたので子どもたちも喜んでいた。つかの間だが温かい気持ちになれた」。
寺前会長は「少し雨が降ったが風も少なく天候に恵まれた。花火に託した思いが、少しでも市民の皆さんに届いたらうれしい」と話していた。
(2020年7月26日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20200726010101.jpg)
世界のカブトムシ・クワガタ展 (太地町 )
太地町地域福祉センター梛(なぎ)で26日(日)まで、「世界のカブトムシ・クワガタ展」が開かれている。初日の22日は町立太地こども園(森尾扶佐子園長)の4、5歳児35人が訪れ、珍しい種類の虫たちに大はしゃぎしていた。
会場には人気のヘラクレスオオカブトや国産のオオクワガタに加え、アトラスオオカブトや虹色クワガタなど約60種類が展示された。また、幼虫期間が4年ほどあり、成虫期間が短いペルー産のアクティオンゾウカブトや、ネプチューンオオカブトなど珍しい虫も並び、町内外から訪れた家族連れも足を止めて観察していた。
園児は「すごい」「かっこいい」「触りたい」と喜び、「ふれあいコーナー」で交代しながら虫に触れ楽しんでいた。
この日は三軒一高町長、漁野洋伸副町長、宇佐川彰男教育長が会場や子どもたちの様子を見るため同施設を訪れた。
森尾園長は「図鑑に載っている虫を直接見て、触れられるのはありがたい。子どもたちにとって、学べることが多いと思う」と話した。
同施設は「昔と違い、昆虫も少なくなり、子どもたちも自然に触れる機会がなくなったと思う。ぜひ、この展示会を夏休みの学びの一環につなげていただければありがたいです」と語った。
なお、同展では販売も行っており、その場で買い求められる。しかし、特殊な種類の場合は最終日に引き渡しとなる。
(2020年7月26日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20200726100201.jpg)
![](../../dbm/imgdb/img200/20200726100202.jpg)
ブルービーチ那智が海開き (那智勝浦町 )
那智勝浦町浜ノ宮の那智勝浦海水浴場(ブルービーチ那智)で23日、海開きに伴う安全祈願祭が営まれた。主催は観光協会(会長=矢熊義人副町長)。この日は新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から来賓を招待せず、同協会や町職員らが出席し神事のみが行われた。8月23日(日)まで開放している。
神事では熊野那智大社の出仕を得て、小賀真樹禰宜(ねぎ)らがシーズン期間中の安全と活気を祈念した。小賀禰宜は「感染症のこともありますが、決められた期間中、事故がないように祈願いたしました。また、にぎわうことを祈念しております」とあいさつした。
同町観光企画課によると、コロナ対策として啓発看板の設置や4人の係員の配置、手指消毒やシャワー室・更衣室での密状態防止の人数制限などを呼び掛けているという。
佐古成生(しげお)課長は「予防のためにも着替えはできるだけご自宅や宿泊施設で行ってほしい。対策へのご協力やご理解をいただき、那智勝浦の海を楽しんでほしい」と話した。
矢熊会長は「海水浴場の安全無事をご祈願いただく神事を終え、海開きできたことをうれしく思う。今年はコロナの影響もあり、町としてもしっかりと対策を講じている。皆さまにご来場いただければありがたいです」と語った。
なお、今年からは湯川と宇久井海水浴場を閉鎖したことから、ブルービーチ那智と粉白地区の玉の浦海水浴場のみが遊泳可能となっている。
(2020年7月26日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20200726010201.jpg)
![](../../dbm/imgdb/img200/20200726010202.jpg)
新組織立ち上げ会合 (新宮市高田区 )
新宮市高田区は20日付で「村づくりの会」を解散した。同日夜、新組織の1回目の会合があり、地域住民や和歌山県移住定住推進課・企画産業課の各担当者、市社会福祉協議会担当者ら約20人が出席した。今後は「新宮市高田村つくり推進事業実施要綱」に基づき、県や市と区民が協働し地域づくりを進めていく。
同区では、西・里・口区の3区が合同で「役員会・総会」という組織で集落自治を行っているが、高齢化に伴う人員不足の影響は区組織を機能不全に陥らせている。
現状を鑑み、区は企画書「安心して暮らせる高田を創るために」を作成し、地域の活性化に取り組む計画を立てていた。
今月18日に開かれた総会において、役員らは事務局と福祉防災・産業・子ども移住の各委員会を設け、目標達成に向けて活動を実施し地域の自立と活性化を図るなどを承認。国や県が定める地域おこし協力隊や集落支援員制度を活用していくことに同意し「高田村つくり推進事業実施要綱」をまとめ方向性を定めた。
会合では、移住定住推進課の古屋拳幸主任が過疎集落再生・活性化支援事業について紹介。事業の概要や取り組みのポイント、進め方などを説明した。
坪井辰実・高田支所長は、区の問題点などについて触れ「課題をどう解決していくか。中長期的な目標も立て、一歩進めて目標を作り上げて」と呼び掛けた。
今後は▽ホームページの作成(事務局、各委員会)▽砂防事業(福祉防災)▽和歌山大学観光学部生の地域インターンシップの受け入れ(産業)▽空き家情報登録利用制度、空き家登録の促進(子ども移住)―など、委員会ごとに本年度の活動について話し合いの機会を設けていく。
葛藪高盛総区長は「ここからがスタート。みんなで頑張って村づくりを進めていきたい」と呼び掛け、意識向上を図った。
(2020年7月22日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20200722010101.jpg)
紡ぐプロジェクト助成受け (串本町 )
串本町西向にある薬王山成就寺(大崎實宗住職)所蔵の方丈障壁画「紙本墨画林和靖図(しほんぼくがりんなせいず)」の一部が20日、読売新聞社などの事業「紡ぐプロジェクト」の助成による修繕のため搬出された。年々傷みが進む状況を気に掛けてきた大崎住職(74)は「後世に伝える道が開けた」と喜び、今日まで残り続けた最後の1面を本堂から送り出した。
同寺の方丈障壁画は、現在の本堂が再建されてから10年後の1786年に来寺した絵師・長澤蘆雪の作。本堂のふすまなどに45面を描き、他史料により年代も明らかになっていることや制作当時のものがほぼ完全に受け継がれていたことから、長澤蘆雪の基準作の一つとして数えられ、作風を考える上での一級の資料として1979年には国の重要文化財指定を受けている。
同寺は継承のため2000年と09年の2回に分けて方丈障壁画44面を県立博物館に寄託。壁貼りの1面が搬出できず残り続けてきた。18年に読売新聞社・文化庁・宮内庁の官民連携による事業「紡ぐプロジェクト」が立ち上がり、大崎住職は同町教育委員会の中継ぎを受けて申請。本年度の同プロジェクト修理助成事業採択7件のうちの1件に選ばれ、継承するめどを付けた。
残る1面は鶴にいざなわれる客人を描いた作品で、大きさは175・7㌢×187・3㌢。この日の搬出作業には大崎住職と檀家総代と同町教育委員会、文化庁職員と県立博物館職員、県文化遺産課が立ち会い、搬出先の京都国立博物館修理所を担う一事業者・株式会社松鶴堂の技師職5人が本堂由来の構造体を損なうことなく外すなどして搬出した。
この時点で退色や素材の竹紙の剥がれや崩れなど劣化が進んだ状態。同修理所で本年度末までに修繕し、大崎住職は45面一式の最後の1面として県立博物館に寄託したいと考えている。
搬出後の壁は同社が翌21日に近しい技法で修復。大崎住職は「一部だけ戻ってきても皆さんに興味は持っていただけないと思うので、そのまま県立博物館へ頼もうと思う。最後の1枚がなくなりさみしいけれど、こうすることで後世に一式見てもらい研究もしてもらえると思うとうれしい。読売新聞さんのプロジェクトのご縁で文化庁のご支援も頂き修復がかなって一安心です」と語った。
(2020年7月22日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20200722070101.jpg)
![](../../dbm/imgdb/img200/20200722070102.jpg)
鮒田区環境防災会議 (紀宝町 )
濁水問題と土石流への対策を話し合う鮒田区環境防災会議が20日、紀宝町鮒田の鮒田構造改善センターであった。出席した環境ファースト連合会と同区の住民は、三重県と町に対し「以前から湯ノ谷川に土砂が流れ込んでいる。災害防備のためにも上流の山林を保安林にすべきではないか」と訴え、土砂流出を防ぐ砂防ダムの建設を求めた。
鮒田区の湯ノ谷川上流部の山林で2016(平成28)年2月から大規模森林伐採が行われており、同連合会は降雨時に汚濁水が発生し、湯ノ谷川、相野谷川、熊野川へ流出していると指摘。同区からの要望を受け、県熊野農林事務所と町は濁水流出防止対策、渓流の伐採木撤去、のり面緑化を行うよう指導しており、渓流の伐採木は撤去された。
環境防災会議では「湯ノ谷川から相野谷川に泥が毎年流れ出ている」との指摘に、県の担当者は「今後も土砂が発生し、湯ノ谷川の河川が氾濫する場合は必要に応じて堆積土砂を撤去する」と回答した。
町では「業者から皆伐して植林する届け出が数回に分けて出ており、植林が計画通り進んでいるか経過を確認している。作業道を設置する際には濁水対策を行うよう求めていく」とした。大型重機が入る作業道の基準を明確にするよう町から県に「県森林作業道作設指針」の変更を求めている。
住民からは「用水路に土砂が堆積して水が田んぼに流れてこない。毎年、砂の量が増えて土砂撤去に苦労している」との声があり、町では「湯ノ谷川の濁りの状況は確認している。堆積土砂の状況に応じて対策を検討していきたい」と応じた。
(2020年7月22日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20200722050301.jpg)
甫子浦交差点で夜間啓発 (那智勝浦町 )
那智勝浦町の甫子浦(ほこうら)交差点で20日夜、「令和2年度わかやま夏の交通安全運動」(20日まで)に合わせた夜間街頭啓発が実施された。町交通安全指導員、新宮警察署の署員、町職員ら14人が参加し、信号で停車するドライバーらに安全運転を呼び掛けた。
啓発活動は17日に実施予定だったが、天候不良のためこの日まで延期となっていた。
参加者は同交差点の3カ所で待機。赤信号で停車したドライバーや同乗者に対し、「交通安全運動を実施しています。運転にはお気を付けください」と声掛けを行い、啓発物資を配った。
町交通安全指導員協議会の塩﨑一男会長は「1件でも事故が減少するようにドライバーの方々にはご注意いただきたい。また、もうすぐ連休に入る。新型コロナウイルスの影響で交通量がどうなるか分からないが、安全運転を常に心掛けてほしい」と語った。
(2020年7月22日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20200722010201.jpg)
![](../../dbm/imgdb/img200/20200722010202.jpg)
県サッカー協会U―12ホップリーグ
雨天初の「扇立祭」斎行 (熊野速玉大社 )
新宮市の熊野速玉大社(上野顯宮司)で14日、「扇立祭(おうぎたてまつり)」が営まれた。神職が速玉宮前で高さ1・5㍍、幅1・65㍍の檜扇(ひおうぎ)を開帳。奉賛会役員や関係者らが新型コロナウイルス終息や無病息災、家内安全などを願い神前に玉串をささげた。雨天での斎行となった今回は、各殿用全ての檜扇が拝殿にまつられた。
熊野地方の夏の風物詩として1000年以上の伝統を持つ祭り。神前に立てられた檜扇に神が降臨し、氏子が病気にかからないよう、また五穀につく虫を追い払って豊作を願い始まった。
室町時代の作品と伝わる檜扇は大社を代表する宝物。現在、日本に18握ある国宝のうち11握が大社に伝わっている。ヒノキの薄い板の木目の美しさを生かしながら花鳥風月が描かれており、「熊野檜扇」と称される。
祭りで使用されている檜扇7握は、1964(昭和39)年に模写されたもの。本殿用は大社先々代の故・上野殖宮司、残り6握の各殿用(高さ0・8㍍、幅1・3㍍)は故・杉本義夫さんが模写し、故・鮒田和往さんが奉製したものとなっている。
今年の扇立祭は、新型コロナ感染症拡大防止の観点から神事のみを斎行。上野宮司が新型コロナや自然災害の終息などを願い祝詞を奏上し、巫女(みこ)らが「扇舞(浦安の舞)」を奉納した。
例年では雨天の場合は祭りを順延。晴天日に各殿にて6握の檜扇を開帳するが、7握全ての檜扇が拝殿でまつられるのは初めてという。
神事を終え、上野宮司は「7月14日は古来から伝わる大切な日。この日に合わせて檜扇を開帳できる喜びをかみしめている。檜扇に宿る神様の風によって疫病を払い除いていただければ」。
また、各地で甚大な被害を及ぼしている豪雨災害に関して「祭りの最中にも被災者は苦しんでいる。一日も早い復興を願うばかり」と、祝詞に込めた思いを話した。
(2020年7月16日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20200716010101.jpg)
![](../../dbm/imgdb/img200/20200716010102.jpg)
![](../../dbm/imgdb/img200/20200716010103.jpg)
スポーツボイス教室始まる (那智勝浦町 )
那智勝浦町教育委員会生涯学習課は14日夜、同町天満の体育文化会館で本年度初のスポーツボイス教室を開催した。紀宝町在住でスポーツボイス公認インストラクターの森まりかさんが講師を務め、約30人が音楽に合わせて発声しながら楽しく汗を流した。
スポーツボイスは声帯や咽頭筋、呼吸をつかさどる横隔膜や内臓を支える腹横筋など、全身の筋肉を動かしながら声を出す運動。誤嚥(ごえん)防止や代謝向上などの効果もあり、介護予防にもつながるとされており、昨年度から定期教室として始まった。コースは「しっかり」と「ゆったり」の2種類があり、12月まで各13回ずつの開催を予定している。
この日は「しっかりコース」が行われた。参加者はストレッチで体をほぐすと、音楽に合わせてハミングしながらウオーミングアップを開始。普段あまり使うことがないとされる顔や顎周辺の筋肉をしっかりと動かし、森さんから「顔ではなく鼻を動かす」「声帯が壊れやすくなるので声は出し過ぎない」などの説明を受けながら約1時間かけて全身運動や喉の使い方、息の吐き方などを体験した。
町内在住の20代女性は「初めて参加させてもらいました。腹式呼吸で体の軸を捉えるのが難しかった。今後はしっかりと自分の体と向き合おうと思いました」。森さんは「たくさんの方々が参加してくれ、初心者や若い人も来ていただきうれしかったです。スポーツボイスは子どもから大人まで簡単に取り組める。この教室を通して各家庭でも継続して実践してもらえれば」と話していた。
(2020年7月16日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20200716080301.jpg)
![](../../dbm/imgdb/img200/20200716080302.jpg)
「木高百年史」を発行
県立木本高校とPTA、同窓会で組織する木本高校創立100周年記念事業実行委員会(久保治也委員長)はこのほど、創立から現在までの歴史をまとめた「木高百年史」を発行した。
創立100周年の記念事業として、実行委員会が3年前から準備を進めてきたもので、70周年、80周年記念誌を引用した。
木本高校は南牟婁郡立高等女学校、県立木本中学校が設立された1920(大正9)年から数え、今年100周年を迎えた。48(昭和23)年には木本中学校、南牟婁高等女学校を統合し、三重県木本高等学校が設立された。55(昭和30)年、県立木本高等学校の校名に変更し、71(昭和46)年から77(昭和52)年にかけて現在の新校舎が完成した。
百年史では、創立からの歩みや通学風景、学校生活を写真とともに紹介。戦時中の集会風景や慰問袋調製の貴重な写真も掲載した。卒業生が当時の思い出もつづった。
8月30日(日)まで熊野市文化交流センターで販売中(1冊1700円)。郵送の場合は百年史購入希望と記入し、郵便番号、住所、氏名、電話番号を添えて同校へFAX(0597・85・2002)で申し込む。後日、郵便振替の案内書を送付する。郵送の場合は1冊2000円。
久保委員長は「当時の先輩方の学校建設に対する大変なご苦労を百年史で再確認していただければ幸いです」と話している。
(2020年7月16日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20200716050301.jpg)
街頭で「歩行者優先」呼び掛け (新宮警察署 )
新宮警察署(小畑博昭署長)は15日、新宮市橋本のイオン新宮店南側の横断歩道で、「横断歩道における歩行者優先」を呼び掛ける街頭啓発を実施した。歩行者や駐車場利用者らに啓発物資を配布するとともに、通行する車両に対し交通ルールの順守を訴えた。
住民に対し「歩行者優先」の交通ルールを浸透させ、歩行者に被害が及ぶ交通事故を防ぐことを目的に管内で初めて実施。「横断歩道における歩行者優先」は現在実施中の「わかやま夏の交通安全運動」(20日まで)の重点項目でもある。
新型コロナウイルス感染予防の観点から啓発物資は持ち帰り方式で配布。警察官5人が「横断歩道歩行者優先」などと書かれたプラカードを掲げ、広く呼び掛けを行った。
昨年、和歌山県内では33件の死亡事故のうち3件が横断歩道横断中に発生。人身事故1859件中、53件が横断歩道横断中に起こった。管内では昨年の死亡事故件数2件のうち1件、人身事故47件中2件が横断歩道横断中に発生している。
また、日本自動車連盟(JAF)が2019年に全国で行った「信号機のない横断歩道における車の一時停止率調査」によると、和歌山県は8・90%でワースト10位(ワースト1位は三重県)。18年調査では1・40%と、三重県と並んでワースト3位だった。
上畑充史交通課長は「管内では昨年、横断歩道を渡っていた高齢者が亡くなる事故が発生している。歩行者に安全に横断歩道を渡ってもらうことは子どもや高齢者を守ることにもつながる。啓発を通して歩行者優先が浸透していく社会を目指していけたら」。
また、今年は先月15日時点で県内で6件の死亡事故が発生しており、うち2件が横断歩道以外の横断中に起こっているとし、歩行者に対して「無謀な横断をせず、きちんと横断歩道を渡ってもらえれば」と話していた。
(2020年7月16日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20200716010201.jpg)
宿泊費など一部割引 (わかやまリフレッシュプラン )
和歌山県は8日、県民が県内の宿泊施設などを利用する際に、宿泊費などを割引するキャンペーン「わかやまリフレッシュプラン」チケットの販売を開始した。実施期間は9月30日(水)まで。
県が展開する「蘇(よみがえ)りの地、わかやま」キャンペーンの一環。新型コロナウイルス感染症の影響により県内の観光が大きな打撃を受ける中、県民に県内観光地を訪れてもらい、観光需要の喚起につなげる狙いがある。
内容は、総旅行代金の2分の1以内(1人、1泊当たり最大1万円)を割引するもの。泊数制限なし。日帰り旅行も対象となる。電子チケットは1枚額面5000円を2500円で販売。1回当たり50枚購入できる。
利用可能プランは、県内の旅行代理店や宿泊施設のうち、「わかやまリフレッシュプラン」登録の参加事業者(県内165社)が販売する1人当たり5000円以上の募集型企画旅行や受注型企画旅行、手配旅行および宿泊プラン。参加事業者は特設ホームページ(https://wakayama-refresh.com)に掲載している。
電子チケットの購入には「Pass Me!」への会員登録(無料)が必要。購入した電子チケットを宿泊施設などのチェックインの際にスマートフォンやタブレットなどで掲示する。インターネット環境がない人は、プラン予約の際に参加事業者(宿泊施設)に申し出ることにより利用可能。
問い合わせは「わかやまリフレッシュプラン販売促進事務局」(電話0570・01・2288)まで。県では「ぜひ電子チケットを利用し、県内各地を巡り改めて和歌山県の魅力に触れていただき、新型コロナによる閉塞感から心身ともにリフレッシュしてください」と呼び掛けている。
また、大手旅行専門誌じゃらんは、和歌山県在住者向けに那智勝浦町の対象宿泊施設の宿泊料金が最大半額となる「ふっこう割クーポン」を配布している。
(2020年7月10日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20200710010101.jpg)
藤原ひろのぶさんが講演 (新宮市 )
新宮市仲之町のCOLORsで6日、NPO法人「NGO GOODEARTH」代表の藤原ひろのぶさんの講演会があった。藤原さんは「藤原ひろのぶお話会~世界との繋がりに気づけばあなたの選択が大きく変わる」を題目に環境・貧困問題などについて講話。25人ほどが聴講した。
身体や健康に配慮した物の販売、食や肌に関する教室などを展開している「イロドリラボ」(新宮市三輪崎)主催。藤原さんは、2009年に「GOODEARTH」を設立以降、発展途上国と呼ばれる国々で貧困に苦しむ人々の問題解決に取り組んでいる。
年に数回は自ら現地に赴き暮らしの現状をインターネットサイトなどを通じて発信。持続可能な支援の仕組み作りをしている。現在は支援活動の傍ら、全国で「貧困問題」をテーマに講演会やセミナーを開催している。現在39歳で4児の父。
藤原さんは、現在世界で猛威を振るう新型コロナウイルス感染症に触れ、「日本では年間約1万人がインフルエンザで亡くなっている。大人がメディアにあおられてパニックを起こすと子どもなどの弱い立場の人が傷つく」と警鐘を鳴らした。
免疫力や体力を高めることが必要とし「休校措置によって子どもたちを家に閉じ込めた結果、強くなる機会を奪っている。冷静に判断しなければならない」。
世界的に見ると、貧困国ではマラリアや結核、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)などの感染症で毎日、子どもを含む7000人以上の人が命を落としている現状に触れ「コロナウイルスで金持ちの国の高齢者が亡くなり出すと世界がパニックになった。その影響でマラリアなどの感染症がまん延しているスラムではその日の食費をまかなうだけの仕事もなくなり、病気に飢餓も加わった」。その傍ら、コロナ禍の3カ月間で米国の富裕層の資産が62兆円増えたことを紹介した。
地球の裏側の貧困問題や環境問題などを克復するためには、▽思考停止▽二項対立▽お金―の三つの弱点が問題解決の障壁であるとし、誘導型メディアの在り方に言及。「メディア、国、国民のレベルは同等。自分の意思で考えることのできる情報を提供するのがメディアの在り方であり、国民はもっと賢くなる必要がある」と述べた。
二項対立に関しては「正義か悪か、敵か味方か。対局にあるものを排除しようとするのは人間の悪い癖。しかし、そのせいで想像しない暴力に加担してしまうこともある」。
「お金は誰かがプラスだと誰かがマイナスになる。人間がお金を追いかけ回すから地球よりお金が重くなっている。お金を得るために資源を浪費している」と話し、現在起こっている異常気象や絶滅の恐れのある野生動物などに言及。「大きな問題に目を向けなければ自分たちも守れない。目の前のことに振り回されずに日々の選択をすることが必要」などと呼び掛けた。
(2020年7月10日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20200710090201.jpg)
![](../../dbm/imgdb/img200/20200710090202.jpg)
人権擁護委員委嘱伝達 (串本町 )
串本町役場本庁で8日に人権擁護委員の委嘱状伝達式があり、西向在住の植松豊子さん(67)と田原在住の和田充旦さん(66)が委嘱状の伝達を受け着任の節目をつけた。
同委員は、人権擁護委員法に基づいて基本的人権の侵犯を監視し、侵犯があった場合は救済のため速やかに適切な処理をとり常に自由人権思想の普及高揚に努めることを使命とする特別職国家公務員。人選は市町村長の推薦により行い、法務大臣が任期3年で委嘱をしている。
法務省和歌山地方法務局新宮支局(山田勝久支局長)の管内では1日付で串本町の新任2人と古座川町の再任2人、那智勝浦町の再任1人が委嘱を受け、順次委嘱状の伝達(再任者は郵送伝達)を進めている。
この日は串本町役場本庁町長室で推薦者の田嶋勝正町長と新宮人権擁護委員協議会の垣本正道会長が立ち会う中、山田支局長から同町の新任2人に委嘱状を伝達。田嶋町長は家庭内暴力や体罰、いじめに加え最近の傾向の一端でインターネットによる誹謗中傷を注視しつつ「誰が加害者か分からない事案も多発している中、被害を受けたときに誰に相談すれば良いかで悩んでいる人もたくさんいると思う。その解決に向けて力を貸してあげていただけるとありがたい」と期待した。
同支局管内の現在の委員数は29人で、うち7人が同町からの推薦。管内で新宮人権擁護委員協議会を結成し、人権侵犯への対応に加えて6月と12月に人権啓発を展開し常設相談、特設相談の窓口を設けるなど人権擁護思想の裾野を地域に広げつつ使命の全うに努めている。
(2020年7月10日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20200710070101.jpg)
福祉セで寺子屋分校再開 (紀宝町 )
紀宝町福祉センターで8日、寺子屋分校が再開された。今回は「楽しい手芸教室」で、参加者7人がミニカバン、トンボ、帽子のかわいらしいストラップやブローチを縫った。
同町鵜殿の植野洋子さん、大和田富美子さんを講師に、古布を使った小物作りをする教室。同センターの改修工事に伴って休止していたが、4月には町民の要望を受けて布マスク教室を実施。本格的な活動再開は今回からで、参加者全員の検温をした他、一人一つの机を使うなど距離を保つ対策をした上で開催した。
今回の小物は植野さんが本や見本を参考にしたもの。参加者は好みの布のキット2種類を選び、互いにアドバイスしながら手縫いし、小花やビーズで飾って完成させた。
植野さんは「古い着物の生地を集め、小さな布でも捨てずに小物作りに活用している。準備は大変だが、今日はたくさん冗談も言って、みんな楽しめたのでは」と顔をほころばせた。
来月は髪や浴衣の帯に使える和風の花飾りを作る予定にしている。
(2020年7月10日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20200710050101.jpg)
![](../../dbm/imgdb/img200/20200710050102.jpg)
池田武夫さんがマイクロバス寄贈 (新宮市 )
新宮市五新在住の池田武夫さん(84)がこのたび、市にマイクロバスを寄贈した。3日には市庁舎前駐車場で寄贈セレモニーが催され、池田さんが田岡実千年市長に目録とレプリカキーを手渡した。
寄贈は、昨年10月に心筋梗塞のため逝去した愛娘・賀代子さん(享年58)の「高齢者のために無料バスの提供を」との遺志を形にしたいという池田さんの強い思いから実現した。
マイクロバスは日野自動車製の29人乗りロングボディーで名称は「いけだ号」。主に高田グリーンランドのデイサービスや観光客の送迎用として利用される。4日から供用を開始する。
セレモニーには田岡市長をはじめ、新熊野体験研修協会の長山広重代表理事や市議会の久保智敬議長、東原伸也副議長、松本光生議員らが出席。寄贈に当たり、池田さんが「娘は残念ながら思いを実現できずにこの世を去った。(マイクロバスを)多くの人が笑顔になるように活用していただければ娘も喜ぶと思う」とあいさつ。
池田さんに感謝状と記念品を手渡した田岡市長は「このたびの寄贈は市民の福祉の向上に大いに寄与するもの。高齢者、市民、観光客に喜んでもらえるよう、大切に活用することを誓います」と感謝を伝えた。
池田さんによると、持病のため通院や入退院を繰り返しており、病院などで高齢者と接する機会が多かった賀代子さんは「高齢者のために何かしたい」と常々語っていた。池田さんは「まだ若いのだから慌てることはない」などと説得したという。
「生きているうちに実現させてあげれば良かった。一緒にバスに乗れなかったのが残念」と悔しさを口にしながらも、「市に尽くしてほしいという娘の遺志に応えることができた。夢に娘が出てきて『父ちゃん、ありがとう』と言ってくれた。私が市に尽くすことによって、娘も気分を良くしていると思う」と話していた。
(2020年7月5日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20200705010101.jpg)
![](../../dbm/imgdb/img200/20200705010102.jpg)
ひまわりの絆プロジェクト
京都府警察発案の「ひまわりの絆プロジェクト」に参加した新宮警察署は2日、活動に協力する新宮市立三輪崎小学校(嶋田雅昭校長)の花壇に同プロジェクトの説明と交通事故根絶への願いを記した掲示板を提供した。同署の上畑充史交通課長らが訪れ、校舎北西のフェンスに設置した。
プロジェクトは2011年に府内の交通事故で亡くなった4歳の男児が、植えようとしてかなわなかった種が元になっている。当時の担当警察官が遺族から種を受け取ったことを機に、ヒマワリを育てて種を継ぐことで遺族の思いや命の大切さ、交通事故防止を伝えようと始まった。16年以降は警察署を中心に賛同者が増えて全国的な広がりを見せている。
同校園芸委員の児童15人がこのほど、新宮警察署から受け取った種を育苗ポットで発芽させた。学校関係者だけでなく、一般の人の目にも付くようにと、苗は道路沿いの花壇に植えられた。毎朝、委員の児童が中心となって水やりなどの世話をしている。
掲示板設置に立ち会った嶋田校長は「命の尊さ、交通安全学習の良い機会」と感謝し、上畑交通課長は「ヒマワリを見て、亡くなった子どもさんの生きていた証しと交通事故防止を思っていただければ。順調に育って種が取れたら児童たちにも引き継いで育ててもらいたい」と話していた。
(2020年7月5日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20200705080201.jpg)
売り上げの一部は基金に寄付 (紀宝町福祉セ )
紀宝町鵜殿の町福祉センターで「リサイクル&手づくりバザー」コーナーがリニューアルオープンした。両コーナーと寄付コーナーの使用料は無料で「皆さんのご利用、出品をお待ちしています」と呼び掛けている。
ボランティア・市民活動センター「きぼらんせ」(神園敏昭運営委員長)が循環型社会への啓発活動と、ボランティア基金への協力を目的に設置。同センターの改修工事に伴い昨年8月から休止していたが、施設整備が完了したことから再開した。
これまで同様、福祉センター2階ロビーにコーナーを設け、出品者が自由にレイアウトできるよう工夫した。
リサイクルバザーと寄付コーナーは、未使用の食器や手芸用品、雑貨、着物(リサイクル用)などで洋服は対象外。手作りバザーは新品の作品を受け付けている。バザー売上金の一部は町ボランティア基金に寄付する。
出品などに関する問い合わせは、きぼらんせ事務局の町社会福祉協議会(電話0735・32・0957)まで。
なお、新型コロナウイルス感染防止対策として、来館時はマスク着用、手洗いの徹底などを求めている。
(2020年7月5日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20200705070101.jpg)
各所で開花し夏を彩る (那智勝浦町 )
那智勝浦町湯川のゆかし潟でハマボウが見頃を迎えている。喫茶きよもん敷地内をはじめ、周辺各所で黄色の花が開花し、夏を彩っている。
ハマボウはアオイ科の落葉低木。内湾海岸に自生する塩生植物で、夏に黄色の花を開花させる。
同所は多くのハマボウが楽しめる名所の一つとして知られ、公益社団法人和歌山県観光連盟のホームページ「わかやま観光情報」にも掲載されている。
毎年きれいに開花するため、散歩する近隣住民、付近道路を走行する車のドライバーや同乗者の目を楽しませている。
記者が取材した6月末も、車から降りてスマートフォンでハマボウを撮影するドライバーの姿が見られた。
(2020年7月5日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20200705010201.jpg)
![](../../dbm/imgdb/img200/20200705010202.jpg)