6日間の休業に入る
官公庁で28日、仕事納め式があった。各首長らが職員たちの一年の労をねぎらい、新年からのさらなる飛躍に期待の言葉を掛けた。ほとんどの官公庁は1月3日(木)まで6日間の休業となっている。
新宮市役所で行われた式には、屋敷満雄市議会議長、濵田雅美副議長をはじめ職員約50人が出席。田岡実千年市長は、市民が来庁した際の職員の対応について「今年は苦情よりお褒めの言葉を多く頂いた。接遇の気持ちが高まっているとうれしく思う」とねぎらいの言葉を掛けた。
12月の「わかやま冬の交通安全運動」初日の1日と翌2日に市内で連続して交通死亡事故が発生したことに触れ「いつ自分たちが加害者になるか分からない。一瞬の気の緩みが事故につながる。安全、思いやり運転を心掛け、4日に皆で元気よく一年をスタートできれば」と呼び掛けた。
小谷充総務部長が今年一年に実施した主な事業などを振り返り紹介。向井雅男副市長は閉会の辞を述べ、最後は一本締めで締めくくった。
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那智勝浦町では、役場2階の大会議室で仕事納め式が開かれた。
町歌斉唱後、町職員約80人を前に、堀順一郎町長が訓示。職員らにねぎらいの言葉を掛け、5月21日の就任以降を振り返った。「新クリーンセンターの建設にある一定のめどが付いたが、町には懸案、課題が多くあると感じている。今後も5年、10年先を見据えた町民のための施策を推進する」と話した。
式典の後は勤続20年表彰があり、柳川敦子さんら8人の職員に堀町長が賞状を手渡した。
(2018年12月30日付紙面より)
年末の帰省ラッシュピーク (熊野地方 )
年末の帰省ラッシュがピークを迎え、正月を故郷や観光地で過ごそうとする人や車の姿が多く見られる。29日、JR新宮駅では午前中に特急列車の2便が、京都・大阪方面と名古屋方面から到着。大きな荷物を持ち帰省してきた人たちが次々と改札を通り、迎えに来た家族の車に乗り込む姿などが見られた。Uターンのピークは1月3日(木)とみられる。
改札付近にはお見送り&お迎えコーナーを設置し、駅員らからの温かなメッセージが利用客らを出迎えた。東京から帰省した40代女性は「正月は実家でゆっくりと過ごそうと思います」と話していた。
和歌山県警では渋滞中の追突事故防止として「間隔が空いてしまったと思い、急に速度を上げると先行車が思いもかけずに急停車したりすることもある。渋滞中は、しっかりと前の車の動きを見て適切な車間距離を保ってください」と呼び掛けている。
日本道路交通情報センターによると、年末年始の期間中、高速道路は1月6日(日)まで、一般道路は1月中旬まで故郷への帰省や観光地への行楽などで交通量が増加し、高速道路を中心に激しい渋滞の発生が予測される。
(2018年12月30日付紙面より)
消防本部と消防団が年末警戒 (新宮市 )
市民らが安心して新年を迎えることができるようにと、新宮市消防本部(川嶋基正消防長)と同市消防団(竹内由定団長)は28日から消防年末警戒に当たっている。30日(日)までの3日間、午後8時から午前0時まで市内を巡視する。
火を使用する機会の多いこの時季に毎年実施している。市消防本部は市全域、消防団は各分団の担当地区の巡視や防火広報に取り組んでいる。初日の28日夜には市消防本部と熊野川消防出張所で出陣式があった。
市消防本部での出陣式には、旧市内七つの消防団から計51人が出席。整列した団員らを前に田岡実千年市長は「日頃から昼夜を問わず、市民の安心安全のために尽力いただき感謝している」と述べ、1年間の活動をねぎらった。
屋敷満雄市議会議長が「警戒に当たって体調管理に留意し、市民の皆さんが良い新年を迎えることができるようよろしくお願いします」とあいさつ。濱口太史県議は「自身の防寒にも気を付けて任務に当たってください」と述べ、大髙圭司新宮警察署長が「年末警戒は地域の安心安全を支える大きな活動。警察にとっても大変ありがたい」と激励した。
式後、団員らは消防車両に乗り込み、市長らに見送られる中、担当地域へ出発。竹内団長は「毎年恒例だが、今年も市民の安心と安全を守るために警戒に当たっていきたい」と話していた。
(2018年12月30日付紙面より)
中央・くろしお児童館で大掃除 (新宮市 )
新宮市野田の中央児童館と同市佐野のくろしお児童館で28日、大掃除があった。同館を利用する児童らは、一年を楽しく遊んだ感謝の気持ちを込めて、館内を隅々まで掃除した。
中央児童館では遊びに来ていた33人が集合。職員からの説明を受けた子どもたちは六つの班に分かれ、「わんぱくルーム」や「ゲーム室」「図書室」、廊下や階段、玄関などの場所を分担し、窓やいつも遊ぶ遊具を丁寧に磨き、協力しておもちゃを整理していた。
初めて参加した畑有羽梨(ゆうり)さん(10)は「普段から本を読んでいて破れているのが多く気になっていたので、整理ができて良かった。来年から新しい気持ちで遊びに来たいです」と掃除に励んでいた。
くろしお児童館では30人が参加した。職員の説明を受け、子どもたちは各部屋を分担して拭き掃除。遊戯室の雑巾がけが始まると、みんなで横一列に並び「よーい、どん!」の合図で一斉にかけだし、往復を競争するなどしてにぎわった。
田原拓真君(7)は「初めて参加して、みんなで汚れを落とせて良かった。きれいになった児童館で来年も遊びたい」と話していた。
年始は両館とも1月4日(金)から利用できる。
(2018年12月30日付紙面より)
新宮信用金庫理事長杯卓球大会
竹内結賀さん、弓友会Bが優勝 (新宮弓友会 )
紀宝町出身の坊ノ内希愛さん (神戸弘陵高校女子サッカー部 )
スプレー缶ごみの出し方について要望 (新宮市自治会連合会 )
新宮市自治会連合会(榎本義清会長)は25日、札幌市で起こったスプレー缶のガス抜き作業が原因とされる爆発事故を受け、市にスプレー缶ごみの出し方の改正を求める要望を出した。
市では現在、スプレー缶は「金属・金属付プラスチック類」に分類されており、ごみとして出す際には必ず使い切って火気のない場所で穴を開けるよう指導している。エコ広場では、使い切っていないスプレー缶や穴を開けていない缶の持ち込みも多くあり、エコ広場の運営委員らがスプレー缶に穴を開ける作業をしている。
田岡実千年市長を訪ねた榎本会長らは「事故を受け、市民の間でも不安視する声が出ている。自分たちで穴を開けずに市で処理をしてもらった方が事故を防げるのではないか。緊急に対策を取っていただきたい」と要望した。
同連合会員は、家庭でスプレー缶に穴を開ける際に金づちなどを使用したり、喫煙している近くで作業をするなどの危険行為も見られると述べ、「火花で火災が生じた話も聞いたことがある。安全な場所でまとめて処理してもらう方がいい」とした。
生活環境課の稗田明課長は「事故後すぐにクリーンセンターと、スプレー缶の中身を必ず使い切っていただくということを前提に、穴を開けずにごみに出せるよう協議をした。市民の安全のために、要望に応えるべく前向きに検討していく」と回答。新年度あたりの通知をめどに、スプレー缶は家庭やエコ広場ではなく、クリーンセンターでまとめて穴開け作業をする方向で調整を進めていくとした。
(2018年12月27日付紙面より)
子どもたちが正月用に (紀宝町 )
紀宝町青少年育成町民会議(門賢会長)は22日、町生涯学習センターまなびの郷で「ミニ門松づくり」の教室を開いた。
町内の小学生を募集したところ、約50人の参加者が集まり、保護者らと一緒に取り組んだ。
町内で伐採した直径10㌢ほどの竹に松の剪定(せんてい)枝や南天、梅などを装飾。作業開始から2時間ほどで、高さ30㌢ほどのオリジナルミニ門松が完成した。
門松の出来栄えに満足した様子の女の子3人組は「上手にできた」と笑顔を見せていた。
毎年恒例の人気行事で矢渕中学校の生徒がボランティアで協力。門会長は「多くの子どもたちに参加してもらい、うれしく思う。子どもたちの笑顔が毎年続けられる原動力になっています」と話していた。生涯学習センター玄関前に160㌢の門松も設置し、迎春の準備を整えた。
(2018年12月27日付紙面より)
新宮高校で全校集会
新宮市神倉の県立新宮高校(前田成穂校長)は26日、同校体育館で冬休み前全校集会(アセンブリー)を開いた。
校歌斉唱の後、前田校長は生徒らが平成最後の年の節目にあることを忘れないでほしいと述べた。今年の漢字「災」を挙げ「当地方で近い将来に発生する可能性があるとされる大災害に備え、『自分の命は自分で守る』を日頃から意識してほしい」と語った。
来年の大学入試についても触れ、センター試験受験者に「試験開始と言われるまで覚えるべきことはしっかりと覚え、努力を続けて」とエール。進路内定者や1、2年生には「自分自身を耕すためにいろんな本を読むこと。文字を通して対話し、教養を身に付けてほしい」と呼び掛けた。
21日に県立新翔高校、22日には近畿大学附属新宮高校・中学校でアセンブリーや終業式があり、生徒らは約2週間の冬休みに入った。
(2018年12月27日付紙面より)
熊野川減災協議会
国土交通省近畿地方整備局や新宮市、田辺市、熊野市、紀宝町、北山村などで組織する第5回熊野川減災協議会が25日、新宮市役所であった。平成30年度の出水状況説明があったほか、各機関が浸水被害に対する取り組み内容などを報告した。
同協議会は、大規模な浸水被害に備え、国、県、市町村などが連携、協力して減災のための目標を共有し、ハード対策とソフト対策を一体的、計画的に推進することにより、熊野川流域市町村において社会全体で常に洪水に備える「水防災意識社会」を再構築することを目的としている。
開会に当たり、紀南河川国道事務所の堤英彰所長が「西日本豪雨の被害を受け、世の中の水害への注目度が高い状況にある」とあいさつ。「熊野川については、8月の台風20号や10月の台風24号などの接近があったが、協議会が目的として掲げる各機関の連携、協力がうまく機能したことにより万全の態勢で臨めたのでは」と述べ、引き続き協力を求めた。
事務局は平成29年10月の台風21号豪雨の際に新宮市街地を中心に発生した浸水被害を受け、国、県、市が連携することで、浸水戸数の半減や主要幹線道路の浸水被害解消を目指す「市田川流域大規模浸水対策事業」について報告。市田川排水機場や浮島川排水機場などのポンプ増強により浸水解消を目指し、本年度末をめどに計画書を作成していくとした。
各機関の取り組みとして、紀宝町は鮒田区の地域住民と情報を共有した上でのハザードマップの検討やタイムラインの策定などを紹介。田辺市は三里地区と請川地区の地域防災拠点施設の整備などを挙げた。新宮市は近畿地方整備局や気象台など関係機関とのテレビ電話を使用した連携を報告し、田岡実千年市長は「テレビ電話を使ったリアルタイムの情報収集や、紀南河川国道事務所にポンプ車を要請できたことは大変ありがたかった。今後もタイムラインに沿った早め早めの情報共有をしていけたら」と話していた。
(2018年12月27日付紙面より)
中部修交会空手道交流大会 (拳武館新宮 )
串本少年野球連盟所属の2チーム
伊勢学園など5チーム86人が参加
世界的宿泊施設予約サイトから注目 (那智勝浦町 )
世界的な宿泊施設予約サイト「Airbnb(エアビーアンドビー)」が公表した「2019年に訪れるべき19の観光地」の一つとして和歌山県が日本で唯一選ばれた。本紙エリア内では那智勝浦町のマグロや「那智の扇祭り(火祭)」などが評価された。
評価を受け、堀順一郎町長は「世界的に著名なサイトで2019年に訪れるべき19の観光地の一つとして、和歌山県が日本で唯一選ばれた。その中でも、マグロや火祭りなどが多く紹介され、ビジュアルでも那智の滝と三重塔が掲載されるなど、本町として大変光栄。今回の紹介を通じて、本町への注目がさらに高まり、全世界から多くの方が訪れることが期待されます。今後も満足をいただけるようおもてなしをし、さらなる誘客につなげていきたいと思います」と語った。また、同町観光協会は「世界の観光地として注目されて光栄に思う。これからはこれを全面に打ち出してPRし、多くの方々に足を運んでいただきたい」と抱負を述べた。
■ウェブサイトより関連箇所を抜粋
大阪に隣接するこの奥ゆかしい地域は、日本の「精神文化の原点」とも呼ばれ、多くの地元の人々や旅行者が、仏教の聖地である高野山において52の寺院に滞在し、瞑想や宿坊、庭園、精進料理などを体験しています。露天風呂に関心があれば、川湯の仙人風呂は国内最大です。また、東京の有名な築地市場に匹敵する魚市場に加え、国内最大のマグロの展示とともに毎日行われるマグロの解体ショーも見学できます。7月に開催される那智の火祭りを目当てに訪問する場合は、早めに到着して良い場所を確保しよう。このお祭りは1700年前から行われており、日本の最も神聖なお祭りの一つと考えられています。
(2018年12月26日付紙面より)
「くまの里山」の教室で (那智勝浦町 )
那智勝浦町高津気の地域興しグループくまの里山(西美恵子代表)は24日、同町の清源寺で正月飾りの手作り教室を開いた。くまの里山は和歌山県の「耕作放棄地再生活動協働モデル事業」の一環として活動している。JAみくまの協賛。
教室では、同町の中野富子さんがしめ縄の指導にあたり、参加者らは真剣な面持ちで制作に挑んでいた。「難を転ず」の意味合いを込め、ナンテンがあしらわれた門松作りや、再生した耕作放棄地で栽培した葉ボタン、マツやウメ、シダレヤナギなどを用いた生け花教室もあった。
しめ縄教室に参加した同町下里の田中順子さんは「経験しておきたいと思った」と話し、ほかの参加者らも「材料がそろっていて助かった」「にぎやかなお正月にできる」などと喜んでいた。一日を通して約100人の参加者が次々に訪れ、それぞれの完成品を持ち帰った。
(2018年12月26日付紙面より)
クリスマス企画にぎわう (串本海中公園水族館 )
串本町有田にある串本海中公園センター水族館(森美枝館長)で23~25日の3日間、イベント「水中サンタとじゃんけん」があり入館者の注目や挑戦を集めてにぎわった。
同館の水中サンタは、串本の海大水槽のコケ(=藻)取りをするスタッフがサンタクロースの衣装を着て水槽に入るという12月恒例の趣向。今年は9日と16日にその格好で実際に作業をする様子をアピールし、クリスマスを含む直前3日間は謝恩の思いも込めてこのイベントを実施した。
正午から空気ボンベ1本をほぼ使い切るまでの約30分間限定で居合わせた入館者に挑戦を呼び掛け、勝てば海の生き物にちなんだ文具などの商品、負けても貝殻や貝細工をプレゼント。興味津々の子どもや怖がる子どもに代わって両親など家族が続々と挑戦し、結果に応じて景品を手にした。水中サンタはじゃんけん勝負のほか、記念撮影の希望にも応えて楽しみを後押しした。
水中サンタの趣向と併せて行われてきたトピックス水槽のクリスマス展示も25日に終了し、27日(木)から正月展示が始まる。センターは正月三が日も営業し、近年定着している餅まきを三が日の午前11時から行う方向で準備を進めているという。
(2018年12月26日付紙面より)
田岡実千年市長が辞令交付 (新宮市 )
新宮市は25日、新教育長に任命した速水盛康さん(61)=同市野田=に辞令を交付した。任期は23日から3年間。
田岡実千年市長が、速水さんと教育委員会委員に任命した石原貞代さん(54)=同市千穂=に人事発令通知書を手渡し、「速水さんには、これまでの教育会での経験を基に新宮市の教育のトップとしてご活躍いただきたい。石原さんは子育て経験、市民活動を生かし教育委員として活動してほしい。市は学校教育、生涯学習、文化振興など課題が山積している。忙しくなるが、他の教育委員と一緒に頑張ってもらいたい」と激励した。
速水さんは「これまでの教育経験を生かして、しっかりと市の教育行政に全力投球でまい進したい。教育の専門性を発揮しながら文化財、文化複合施設、学校教育、社会教育の状況を踏まえ、皆さんと力を合わせて新宮市の大きなエネルギーに変えていきたい」と決意を述べた。
速水さんは昭和56年3月に関西大学を卒業。翌年4月から中学校教諭、小・中学校長、県教育委員会生涯学習局文化遺産課主任などを歴任した。
石原さんは、昭和60年3月に東京女子体育短期大学を卒業。同年4月から平成3年まで新宮市役所に勤務した。
(2018年12月26日付紙面より)
元代表・小島さんらによるサッカー教室 (明治安田生命 )
年忘れグラウンドゴルフ大会 (新宮GG同好会 )
ナショナルトレセンに宇佐川眞央君 (新宮SSS )
小、中学校で終業式 (新宮・東牟婁地方 )
新宮・東牟婁地方の小中学校で21日、終業式があった。児童生徒らは約2週間の冬休みに入った。
新宮市立緑丘中学校(橋爪健校長)では、終業式前に全校集会があり、「第38回全国中学生人権作文コンテスト」和歌山県大会で最優秀賞、中央大会で奨励賞を受賞した小西柚さん(3年)や、運動部、文化部で成績を収めた生徒らに表彰状が送られた。
同校生徒会長の﨑山翔太君(2年)が「一年間で最も長い2学期が今日で終わります。文化祭では一人一人が努力し素晴らしいものになりました。クリーン作戦では地域の方々と共に協力し合い、街がとてもきれいになりました」と述べ、スライドで2学期の思い出を振り返った。
終業式では校歌斉唱後、橋爪校長が「冬休みの間に年が替わります。何かが変わる時は一つの大きなきっかけとなる。今年できなかったことに取り組む良い節目になります」とあいさつ。「年末年始は帰省する人も多く、車も増えます。勉強や運動ももちろん大事ですが、第一に健康面と安全面に気を付けて過ごしてください」と呼び掛けていた。
(2018年12月22日付紙面より)
下露で動物駆逐用煙火講習 (古座川町 )
古座川町下露にある七川総合センターふるさとで15日、動物駆逐用煙火使用の講習会があり、22人が受講して同煙火を使用する要件を満たした。
この講習会は、同町地域振興課が主催。鳥獣被害防止対策として平成26年度から導入している同煙火「T―3」は、サルなどの有害鳥獣を追い払う用途で伊藤煙火工業株式会社=三重県亀山市=が生産していて、市販されている花火よりも火薬量が多いため同町は、不正使用や不正流通の防止も兼ねて同講習会の受講を使用の要件とし修了者に対して無償配布し対策の実践を求めている。
この日は同社の伊藤照雄代表取締役会長が「T―3」の開発経緯や仕組み、専用ホルダーを用いた使用方法や注意事項などを説明し、その後は屋外に出て実技指導もした。参加者も実際に試射して、同煙火がどういうものかを確かめた。
同課によると、この講習会はこの日を含めて計7回開いていて延べ427人(重複受講を含む)が受講している。無償配布は専用ホルダーも含めて役場本庁や各出張所を窓口にして実施していて、平成29年度中の配布本数は全体で933本だったという。同煙火による鳥獣被害防止対策の問い合わせは同課(電話0735・72・0180)まで。
(2018年12月22日付紙面より)
紀州勝浦漁協がイセエビ奉納 (熊野那智大社 )
那智勝浦町那智山の熊野那智大社(男成洋三宮司)で19日、紀州勝浦漁業協同組合(片谷匡組合長)によるイセエビの奉納があった。地元で捕れたイセエビ約30匹10㌔を神前にささげ、海上安全などを祈願した。
イセエビの奉納は毎年この時期の恒例となっている。拝殿
には、このほど公募により決まった地元産イセエビの愛称「南紀黒潮イセエビ」ののぼりが
掲げられ、地域の発展も祈った。神事を終え、組合員の吉村泰治さんは「海上の安全を第一に、大漁を願いました」と話した。
男成宮司は「日本の漁業を取り巻く環境は厳しいものがあり、ご苦労が多いかと思いますが漁業は大事な産業。那智勝浦町のためにもご精進くださいますように。豊漁を祈ります」とあいさつした。
(2018年12月22日付紙面より)
IWC脱退方針を歓迎 (太地町 )
日本政府がクジラの資源管理を担う国際捕鯨委員会(IWC)から脱退の方針を固めたとの報道を受け、日本小型捕鯨協会長で、太地漁業協同組合の貝良文(かい・よしふみ)参事は20日、「信じられない。われわれにとって商業捕鯨の再開は悲願だった」と喜んだ。
日本の国際機関脱退は戦後の例がほとんど無く異例なこと。クジラの食文化を守る立場の日本政府は、近年クジラの資源量は回復しているとして9月のIWC総会で、商業捕鯨の再開や改革を提案したが否決されていた。政府はIWCに加盟したままでは商業捕鯨の再開は困難と判断し、脱退の方針を固めた。来週にも表明する方針。
脱退すれば、商業捕鯨を再開できる見通しだが、南極海での調査捕鯨はできなくなる。従来の太地町での沿岸漁業に、たちまちの支障はないものの、反捕鯨国や団体からの反発は必至とみられている。
太地町は古式捕鯨の発祥地として知られている。IWCの捕獲制限により捕獲が禁止され、現在は主にIWC管理対象外の小型鯨類のツチクジラ、ゴンドウクジラなどを捕っている。貝参事は「政府からの正式発表はないが、これが事実ならばありがたい。良い風が吹いてきたように思う」と話している。
太地町では国の方針を歓迎する声が多く聞かれ、新屋敷に住む元マグロ漁師の坂口高男さん(85)は「太地はクジラで栄えてきた町。昔は多くの漁師や人でにぎやかだった。商業捕鯨の再開は町としていいことだと思う。今後の活気につながるのでは」と話した。
(2018年12月22日付紙面より)
今年は復興のシンボルに (川湯温泉 )
田辺市本宮町の川湯温泉街を流れる大塔川河原で22日(土)、巨大露天風呂「仙人風呂」がオープンする。例年12月1日から始まるが、今年は相次ぐ台風被害で3週間遅れた。
川湯地区は8月の台風20号で大塔川が氾濫。旅館や民宿などが軒を連ねる温泉街で床上、床下浸水被害を受けた。その後、復旧作業が続いた。
川の一部をせき止めて浴場にする冬の風物詩「仙人風呂」の開催も危ぶまれたが、台風被害からの復興シンボルとして開設することを決めた。
現在はオープンに向けて作業が進められている。熊野本宮観光協会と川湯温泉街の事業者らでつくる仙人風呂実行委員会の小淵誠委員長は「復興の証しとして仙人風呂の開催を決めた。今の川湯温泉の姿を見てもらい、温泉も楽しんでほしい」と話している。
仙人風呂は、川底から湧いている73度の源泉に、大塔川の清流を引き入れて40度前後に調整した露天風呂。
オープン初日は午前10時からの「開湯式」で安全を祈願し、地元たんぽぽ保育園、ひまわり保育園の園児による一番風呂入浴式を行う。熊野本宮温泉郷の復興PRイベントも計画している。
期間中、毎週土曜日午後8時~10時に「仙人風呂湯けむり灯籠」を実施する。周囲を灯籠で囲い幻想的な雰囲気を醸し出す。雨天中止。
来年1月20日(日)には仙人風呂感謝祭として、恒例の「仙人風呂かるた大会」などを開催する。
入浴時間は午前6時30分から午後10時まで。来年2月28日(木)まで開設する予定。入浴無料。
(2018年12月16日付紙面より)
表彰式は来年1月31日 (和歌山県文化表彰 )
和歌山県はこのほど、文化の発展向上に顕著な功績のある個人、団体に贈る平成30年度和歌山県文化表彰の受賞者を発表した。本紙エリアでは那智勝浦町の「那智の扇祭り保存会」(会長・男成洋三熊野那智大社宮司)が民俗芸能の伝承分野で文化奨励賞を受賞した。
「那智の扇祭り」は熊野信仰を背景に、熊野大自然の恩恵に感謝し、神霊を鎮める日本一の滝の祭礼。室町以前から行われていたといわれている。
祭りは地域の安泰や大漁・満作などを祈念し、毎年7月14日に催行される。12基の扇神輿(みこし)に神々を遷(うつ)し、同大社と那智の滝(飛瀧=ひろう=神社)との間を結ぶ御滝道に沿って渡御する。12本の大松明(たいまつ)が出迎え、扇神輿を清めることから「那智の火祭り」とも呼ばれ、全国から多くの参拝客が訪れている。
祭りは昭和35年に県の無形民俗文化財に、平成27年には国の重要無形民俗文化財に指定された。
祭りに伝わる行事のうち、「那智の田楽」も国の重要無形民俗文化財などに指定され、ユネスコの無形文化遺産にも認定された。
同保存会は昭和35年に組織化され、大社を中核に周辺地域の氏子や関係団体が協力し、祭りの執行や運営を続けている。
会長を務める男成宮司は「祭りは地域の方々や氏子さんの協力があって初めて行える。受賞はそのご努力のたまものなのでうれしい」と述べ、「今後は神様のお祭りとしてだけでなく、県や国を代表する文化財として実施していくことも大事。それが継続につながり、神様にも喜んでいただける」と語った。
文化表彰は昭和39年から始まり、今年で55回目。今年は個人6人、1団体が受賞。最高賞にあたる「文化賞」には映画「仁義なき戦い」シリーズなどに出演し、現在も活躍を続けるかつらぎ町出身の俳優、小林稔侍さん(77)が選ばれた。表彰式は来年1月31日(木)、県庁で開かれる。
(2018年12月16日付紙面より)
新翔高校でマナーアップセミナー (新宮市 )
新宮市佐野の県立新翔高校(東啓史校長)で14日、1年生129人を対象としたマナーアップセミナーがあった。和歌山信愛女子短期大学生活文化専攻主任・准教授の浅田真理子さんが「マナーについて~好印象を与えるビジネスマナー~」をテーマに話した。
同校では毎年、1年生の時から進路を意識してもらおうと、浅田さんを講師に招いてセミナーを開いている。就職活動や進学における面接試験、就業体験を見越したビジネスマナーの向上を図る目的。
浅田さんは、面接に行った会社のエレベーター内の行動を評価されて内定が決定した例や、面接の帰りにバスで席を譲らずにスマホでゲームをしている姿を見られたことによって不合格となった例などを紹介。「普段からの行動が大事」とマナーの重要性を説いた。
身だしなみについて「自分の頑張りを短い時間で伝えることができる」と述べ、職業や場面にふさわしい身だしなみを心掛けるよう助言。マナー違反とは罰則などがあるわけではないが品位に欠ける行為であり、自分の心掛けでやっていかなければならないと話した。
浅田さんはあいさつや笑顔の重要性についても説明。「笑顔だと周りの人も幸せを感じることができる。接している人に安心感を与えることもできます。笑顔やあいさつはできるだけ自分から」と呼び掛けた。生徒らは浅田さんに次いで会釈や敬礼、最敬礼を実践。お辞儀の種類や使い分けを学んだ。
浅田さんは「高い能力やすごい資格があっても、マナーやコミュニケーションなどの面で評価されることは多い。自分の評価を落とさないために、日常生活からできることを一生懸命頑張ってください」と生徒らを励ました。
(2018年12月16日付紙面より)
初の遺跡探検で子どもたち
新宮市教育委員会と和歌山県文化財センターは15日、同市下本町の旧丹鶴小学校敷地で「子ども遺跡探検」を開催した。小学1年生から中学3年生33人とその保護者らが、遺跡の見学や出土した土器に触れるなどして新宮の歴史を学んだ。
子どもたちに遺跡の存在を知って、考古学に親しんでもらおうと初めて実施した。地域の歴史と文化に興味を持ってもらう狙いもある。
文化複合施設建設のため、市は県文化財センターに委託して2015年から発掘調査を進めている。これまでの調査では江戸時代の武家屋敷境の石垣や、道路跡の一部などが見つかっている。
今回の会場となったのは第2次調査箇所の新宮城跡西側の同敷地内約3500平方㍍。遺構は平安時代末~室町時代の半地下式倉庫跡や弥生時代の竪穴建物跡など、遺物は東海地方などの土器や陶磁器、中国や朝鮮の白磁などが出土している。
催しでは市教委文化振興課の小林高太主任から発掘調査や遺跡について説明を受けた子どもたちが、小林さんと県文化財センターの村田弘さんらとともに遺構を見学して回った。熱心にメモを取ったり質問したりしながら理解を深めていた。熊野学研究委員会委員の中瀬古友夫さんと坊信次さんも参加した。
子どもたちに村田さんは「たくさん来てくれてすごくうれしかった。考古学は宝探しのイメージがあると思うけれど、出土したものを分析し、当時のいろいろなことを解明していく学問。宝探しだけでなく、集めて、調べることも合わせて覚えてほしい」と呼び掛けた。
父と、弟の智弘君(9)と参加した西彩名さん(13)は「いろんな土器があると分かった。遺跡を見るのも初めてで、来られて良かった」。北村厚樹君(11)は「歴史に触れてみたくて参加した。いろんな時代の建物跡や土器を見て、とてもすごいと思った」と話していた。
この日は午後から一般対象の現地説明会があった。
(2018年12月16日付紙面より)
クルーズ・オブ・ザ・イヤー特別賞 (新宮港 )
新宮港のクルーズ振興の取り組みが評価され、新宮市と和歌山県が「クルーズ・オブ・ザ・イヤー2018特別賞」を受賞した。田岡実千年市長は「新宮港が来年40周年という節目を迎える中で、このような栄えある賞を賜り、大変うれしい。クルーズ客船の入港にご尽力いただいている関係者の皆さまに感謝申し上げますとともに、今後も一層、おもてなしに磨きをかけ、クルーズ乗船客の皆さま方をお迎えさせていただきたい」とコメントしている。
市は県と共に地域振興や経済の活性化を図るため、新宮港へのクルーズ船誘致などに取り組んできた。本年度は18隻の入港予定があり、11月24日現在では13隻が入港。台風の影響で中止が3隻だった。
一般社団法人日本外航客船協会が主催、国交省や観光庁、一般社団法人日本旅行業協会が後援している「クルーズ・オブ・ザ・イヤー」。旅行業界の健全な発展に寄与したクルーズ旅行商品を顕彰するもの。モチベーションの向上、一般消費者への良質な商品とサービスの提供を目的にしている。
特別賞はその年に特にクルーズ振興や客船誘致活動に顕著に寄与したと認められる企業や自治体、団体、人物などを表彰するもの。新宮港は外防波堤の整備や波浪観測データのリアルタイム提供などハードとソフトを組み合わせた波への対策を積極的に行い、客船の入港実績を向上させ「世界遺産・熊野―海の玄関口」の定着に努めたことが認められた。
県境を越えた3市6町1村と和歌山、三重の両県からなる「新宮港クルーズ振興広域協議会」と、観光・交通・港湾などの関係者を集めた「新宮港クルーズ客船受入協議会」を組織し、広域での誘致活動や寄港地観光の開発、おもてなしの向上など積極的な活動も高く評価された。13日には東京都で表彰式があった。
(2018年12月15日付紙面より)
岐阜県の山本久和さん (太地町へ )
那智勝浦町二河出身で岐阜県在住の山本久和さんは12日、太地町に岐阜県東濃産のスギで作った長椅子4脚を寄贈した。三軒一高町長は「高齢者にとって座れる場所は重要です。公共施設からの要望もあるので非常にありがたい」と感謝した。
山本さんは東日本大震災、紀伊半島大水害発生以後、全国の被災地のためにと長椅子を贈る活動を続けている。原木の山からの運び出しや製材など、地元の仲間の協力が活動の支えだと話す。届ける椅子の裏には『絆』『共生』『和』『支え』の文字が書かれ、山本さんらの思いが込められている。長椅子のパーツを山本さん自らが太地町公民館に運び入れ、現地で組み立てた。
長椅子は岐阜県の東濃地域で産出されるヒノキやスギを材料に、これまで80脚以上作った。長さ約2㍍の一枚板でできており、熊野那智大社や那智山青岸渡寺、紀伊勝浦駅、勝浦漁港のにぎわい市場などにも贈っている。
(2018年12月15日付紙面より)
大鰐口などを清掃 (那智勝浦町 )
那智勝浦町那智山の西国第一番札所、那智山青岸渡寺(髙木亮享住職)で14日早朝から、1年間のほこりを払い清める年末の大すす払いが行われた。
髙木亮英副住職ら寺の職員が総出で世界遺産の本堂や鐘楼、山門などを清掃。天井はササの葉を先につけた長いタケを使い、たまったほこりを落とした。本堂につり下げられた豊臣秀吉寄進の大鰐口(おおわにぐち)を職員がはしごに乗って、丁寧に清めた。大鰐口は重さ450㌔、直径1・4㍍もの大きさで日本一といわれている。
髙木副住職は「本堂屋根の修繕も無事に終え、新しい年を迎えるため、職員一同心を込めて清掃しています」と話していた。
(2018年12月15日付紙面より)
市交通指導員協議会が危険箇所へ (新宮市佐野 )
新宮市交通指導員協議会(清岡幸子会長、会員21人)は6日、那智勝浦新宮道路の新宮南インターチェンジ(IC)につながる同市佐野の市道2カ所に交通事故防止の注意喚起看板を設置した。市内では今月1、2日に連続して交通死亡事故が発生している。
設置した場所は同ICや市医療センターに通じる道路。道幅のわりに交通量や速度を出す車両が多く、これまで付近住民から「車の通行や歩行でたびたび危険を感じたことがある。交通事故防止の対応措置を取ってほしい」などの要望があった。
現地調査の結果、道路整備などで以前より道路幅が広くなり、速度を出す車両が認められ、さらに歩行者利用もあることから、交通安全・交通事故防止施策として看板を新たに取り付けた。
看板は縦100㌢、横25㌢。全面反射で夜でも色鮮やかに交通安全をPRできる。スピードを出す車に対する注意喚起として「危険 スピード落とせ」と注意を促している。
設置には会員10人と市職員らが参加。清岡会長は「1日と2日には死亡事故が発生している。市も力を入れてくれ、今回だけではなく今後も市内の危険箇所に看板を設置したい。お邪魔すると思うが、近隣の皆さまのご理解とご協力をお願いします」と話していた。
同協議会は現在活動に参加する指導員を募集している。問い合わせは新宮市生活環境課内、交通指導員協議会事務局(電話0735・23・3333)まで。
(2018年12月8日付紙面より)
新宮市観光振興委員会(森本祐司委員長)が6日、市役所4階会議室で開かれた。第5回のこの日は熊野速玉大社神職体験、熊野川米、宿泊者限定企画「せんペロ対抗戦」の報告を受け、来年度の計画を話し合った。
開会に当たり森本委員長があいさつ。「人口減少の中、インバウンドを含めた流入人口増がなければ、新宮市の経済が回っていかなくなる。『食える観光』にしないと厳しい」と述べた。
神職体験は11月12日に開催。外国人3人が臨時神職として神事を奉仕した。「貴重な体験だった」「感動した」との声があった一方、「マナーが難しい」「覚えることが多くて疲れた」などの改善点も見つかった。
これらを踏まえて一部内容を簡略化し、一般参詣者に「見せる」化する方針を示した。年11回の開催を観光客が多いシーズンに集中的に実施する計画も持ち上がった。
熊野川米は「熊野川ヤタガラス米」と命名。ジェット船乗り場、駅前観光協会、道の駅、宿泊施設の他、贈答品として商店街で販売する。ふるさと納税返礼品、イベントなどでの記念品にも活用する。
せんペロ対抗戦は市の魅力を知ってもらうことが狙い。市観光協会の里中陽互会長は「新宮を楽しんでもらう意識を持つことが重要。イベントを通して、(宿泊者に紹介する)ホテルにも生き残る道を感じてほしい」と話した。
楽天トラベルは、今後のプロモーションを説明。来年1月28日(月)に市福祉センターでDMOセミナーを開催する。
委員会は来年度、「まちなか観光」を加速させ、外国人観光客の市街地誘導を強化する。▽商品開発の仕組みを構築▽川舟の商品化▽グリーンツーリズム開発▽ターゲットを絞った周遊ルート開発▽メニュー開発、お土産開発による事業者の活性化―に取り組む。
来年2月末に今年度最後の委員会を開く。
(2018年12月8日付紙面より)
議長を務めた伊森安美さん (串本古座高校 )
「世界津波の日」2018高校生サミットin和歌山で議長を務めた伊森安美さん(串本古座高校2年)が6日、事後報告のため同校地域協議会の会長や副会長を訪ねた。
このサミットは、10月31日と11月1日の2日間にわたり和歌山市内で開かれた。世界48カ国から約250人、国内49校から約130人の高校生が参加し、自然災害から命を守るための備えについて▽災害について知識を得る▽災害に備え意識を高める▽災害から生き抜く―の各分科会に分かれて協議。伊森さんは県立日高高校3年の中井充歩さんと共に議長を務め、各分科会の協議の成果を「稲むらの火継承宣言」としてまとめた。
串本古座高校からは前回の同サミットにも参加した伊森さんら生徒4人が参加した。先だって参加者を対象に開かれたスタディーツアーでは同校の生徒約50人が参加者の体験をサポートした。サミット後の11月22日、議長2人は東京都にあり▽ANAホールディングス▽気象庁▽内閣府▽自由民主党本部▽文部科学省―に事後報告をし、同本部で二階俊博幹事長から両議長に安倍晋三内閣総理大臣名の感謝状が伝達されたという。
6日の事後報告で報告を受けた会長の田嶋勝正串本町長は防災のリーダーが求められる中、若い世代が率先して防災に取り組んでくれることは町としてもうれしいと感謝。副会長の西前啓市古座川町長は一連の経過を良い経験だとたたえ、そろって伊森さんと同サミットに協力した生徒の今後の活躍を期待した。
事後報告はこの日が最終で、伊森さんは「津波の経験がない国の人が経験した人の話を聞いて意識が高まったという声があって、ここで学んだことを自分の国に帰って同じように伝えてほしいと思ったし、自分もそのように地域や学校に広めていきたい。このサミットに参加するのは2回目ですが、今回も多くのことが学べてすごくよかったです」と思うところをコメント。
両町長が期待した今後について「自分が住んでいる串本町は、自然が豊かで観光客が多く、その中には外国人観光客もたくさんいる。同宣言の一項目にあるユニバーサルデザインの標識があれば、まったく知らない場所でもどこに逃げればいいかが一目見て分かるので、地域とも連携してこれをやってみたい」と抱負を語った。
(2018年12月8日付紙面より)
旅客船の安全やテロ対策 (勝浦海事事務所 )
観光客や帰省客が増える年末年始に備え、国土交通省近畿運輸局勝浦海事事務所は6、7の両日、串本海上保安署と合同で管内4社の旅客船の安全やテロ対策などを点検した。事故の未然防止などを目的に船舶検査官らが浮輪などの救命設備や安全確保のための連絡体制を確認した。
国交省が実施する「年末年始の輸送などに関する安全総点検」(12月10日~1月10日)の一環。点検をしたのは熊野交通(新宮市)、紀の松島観光(那智勝浦町)、浦島観光ホテル(同)、串本海中公園センター(串本町)の4社。乗組員の健康状態や過労状態の把握、新型インフルエンザ対策、事故や災害時の連絡体制などについても指導した。
新宮市熊野川町日足の熊野交通志古船舶営業所(堀芳生所長)には6日、岩佐裕二次長ら4人が訪れた。堀所長ら立ち会いの下、テロ防止のための取り組みやテロ発生を想定した訓練の実施状況、事故や災害発生時の安全確保のための指示体制などを聞き取り調査。ウオータージェット船(全長約18㍍、総トン数約19㌧)内に入り、救命具の位置、消火器の有効期限などを一つ一つ調べた。海中転落者を救助するための、漁具(浮子=あば)を応用した救助機材「非常投浮(とうふ)」の実演もあった。
点検終了後、岩佐次長は「今後も体調の変化などに皆さんで注意し合い、さらなる安全運航に取り組んでください」と呼び掛けた。堀所長は「年末年始に向けて、多くのお客さまを安全にご案内できるよう気を引き締めていきたい」と話していた。
(2018年12月8日付紙面より)
本廣寺で法要献茶式 (新宮市 )
江戸千家流祖、茶聖・川上不白(1719~1807年)をしのぶ茶会が2日、新宮市新宮の本廣寺で営まれた。約30人が参列し、遺徳をしのんだ。
茶道表千家流音無会(築紫充代会長)が主催し、今年で12回目。清水文雅住職の読経の中、松本美弥子さんが献炭、桝田ゆうさんが献茶。江戸千家宗家の川上紹雪(じょうせつ)副家元、表千家同門会和歌山県支部役員の森本光子さん、田岡実千年市長らが焼香した。式の後には茶会が催された。
森本さんは「立派なお寺で、すがすがしい献茶式でした。1回目から参列させていただいてますが、新宮の皆さんと親しくお話しさせていただくいい機会と思っております」。築紫会長は「献茶式、茶会は川上不白を知っていただくいい機会。町の活性化につながっていけば」と話していた。
不白は、紀州藩新宮領主・水野家の家臣川上五郎作の次男。16歳で京都に出て表千家七代如心斉宗左に師事し「宗雪」の茶名を受けた。25歳で茶の式法「七事式」の制定に参画。江戸で表千家流茶道の普及に尽力し、茶の湯を皇族や大名、豪商、町人まで幅広い層に教授した。本廣寺は水野家の菩提寺(ぼだいじ)であり、不白が1797年に先祖供養のために建立した「書写妙法蓮華経印塔」(和歌山県指定文化財)がある。
(2018年12月4日付紙面より)
「光の祭典in紀宝」始まる
紀宝町の冬の夜空をイルミネーションで彩る「光の祭典in紀宝」が1日、同町大里のふるさと資料館前広場で始まった。20万個の発光ダイオード(LED)電飾で飾り、10色以上の色鮮やかな光が訪れた人たちを楽しませている。
開催期間は来年1月6日(日)までで、点灯時間は午後6時から10時まで。12月31日(月)および1月1日(火・祝)の2夜はオールナイト点灯する。
初日の点灯式ではカウントダウンが行われ、一斉にさまざまなイルミネーションが輝きを放つと、広場に詰め掛けた人たちから歓声が上がった。
かわいいキャラクターのオブジェや20㍍ツリー、光のトンネルが暗闇に浮かび上がると、来場者がきらびやかな光のショーに見入っていた。2人同時にスイッチを踏むとハートが点灯するイルミネーションでは、カップルや友達同士で楽しむ姿が見受けられた。
今年は新たに、子どもが楽しめる「アトラクションロード」が登場した。
イルミネーションデザインコンテストの入賞作品も飾られ、数々の光のオブジェが冬の山あいを幻想的に映し出した。シャボン玉も舞い、子どもたちも喜んだ。16日(日)まで毎週土、日曜日にシャボン玉イルミネーションを実施する。
町ににぎわいを創出しようと、光の祭典in紀宝実行委員会(西村喜久男会長)が毎年点灯。22日(土)午後5時からは、イルミネーションをバックに演奏や踊りを繰り広げる「キラフェス」を開催する。雨天時は23日(日・祝)に延期。
母親と一緒に訪れた新宮市立王子ヶ浜小学校3年の加莉美紗さんは「去年も見に来た。とてもきれいで、すごい。キラフェスも見に来ます」と笑顔を見せていた。
(2018年12月4日付紙面より)
木葉神社「祢んねこ祭り」 (串本町 )
串本町田原にある木葉神社(井谷正守宮司)の例祭「祢(ね)んねこ祭り」=県指定無形民俗文化財=が2日に本祭を迎えた。比較的温暖な好天の下、朝日遥拝行列や本殿大前の儀、子守り神事といった祭典奉仕や田原獅子保存会(井本悟会長)の獅子舞奉納が営まれ、今年も地区内外からの多数拝観で活気を見せた。
木葉神社は木花咲耶姫(このはなさくやひめ)を主祭神とし、神功皇后の養育の故事に基づく授かり・安産・子安の宮として信仰されるとともに田原区の氏神社として護持されている。例祭は近年、12月第1日曜日を本祭日として営んでいて、とりわけ朝日遥拝行列と子守り神事は同神社独特の奉仕として例年注目を集めている。
この日は午前7時に朝日遥拝行列が拝殿前から出発した。朝日にささげる米櫃(こめびつ)を頭に乗せたご飯持ちみこは宮本凛さん(7)が務め、同みこを先頭にして祭員や田原獅子保存会、ねんねこ祭り保存会長を兼務する西脇正吾区長らが続いた。井谷宮司(64)が振り鳴らす鈴の音を合図に一歩ずつ進み、約40㍍先にある遥拝所に着くと一同で朝日に礼を尽くした。
引き続き本殿前で大前の儀があり、古式の修祓(しゅうばつ)「湯立ての儀」や祝詞奏上に続き、子どもみこの荒木野乃子さん(10)と応援で奉仕する姉・奈菜子さん(19)が神楽「浦安の舞〈鈴〉」を舞い、一同で玉串をささげて主祭神に礼を尽くした。
子守り神事は拝殿であり、井谷宮司によるお弓の儀、井谷宮司と童子の海士侑哉君(9)によるみかん問答に続いて、井谷宮司と大幣差しの森沢清次さん(70)、御幣差しの後藤初子さん(81)、井本一也さん(41)、垣下斗輝君(15)、荒木琥太郎君(11)、西脇大貴君(10)、童子の海士君がござ、枕、乳房(を模した布袋)を担ぎ「ねんねこねんねこおろろんよ」と声を上げて子守りの所作をささげた。拝観者から合いの手が入り盛り上がる中、子どもみこが再び神楽をささげ拝観者に鈴を振り鳴らして清め払いをし、井谷宮司と共に神前にささげた稲穂を授与するなどした。
餅まきを経て、田原獅子保存会が境内で受け継ぐ7種類の舞を奉納し本祭の活気を締めくくった。
この日は最寄りの旧田原中学校体育館で公民館田原支館主催の農産物品評会と作品展示会もあった。農産物品評会は第101回となる伝統の地域行事で、今年も例祭の諸行事の合間や例祭後に随時鑑賞を集めた。
御幣差しを務めた後藤さんは田原出身で18歳の時に渡米。現在はロサンゼルスに住んでいるが、妹が奉仕の当番を受けた機に一念発起して一時帰京し、宮掃除など事前準備も含めてできる限りの奉仕を尽くした。同神社では例祭に先立って、歌手の小芝陽子さんが賛歌『ねんねこ祭り』を奉納し、餅つきなど事前準備の時に地域にも試聴を交えて紹介された。
子どもみこの数が物語るように少子化の影響が色濃さを増す中でも祭礼を支える地域の思いや周囲の期待は大きく、井谷宮司はできる限り例祭を続ける思いを胸にしながら今年の奉仕に努めた。
(2018年12月4日付紙面より)
那智勝浦町で交通安全啓発
「わかやま冬の交通安全運動」が1日から始まった。10日(月)までの10日間、県内各地で街頭啓発などが行われる。那智勝浦町では3日、同町天満のAコープ前や汐入橋交差点付近で早朝街頭啓発があった。
堀順一郎町長や町交通指導員協議会(塩﨑一男会長)などの交通ボランティア、町、県交通安全協会新宮支部、新宮警察署の署員ら約30人が集まった。
参加者らは横断幕を掲げ、ドライバーたちに運動の重点を掲載したチラシや啓発物資を配布し、安全運転を呼び掛けた。
県内では11月29日現在、2083件の事故が発生しており、前年比299件減。新宮署管内では、人身事故、物損事故のいずれも減少していたが、1日未明と2日午前9時ごろに死亡事故が発生している。
同町では期間中、4日(火)午後4時からAコープ駐車場で自転車街頭啓発、6日(木)午後5時30分から甫子浦交差点で夜間街頭啓発を予定している。堀町長は「年末のせわしい中ですが、事故の無いように気を引き締め、より一層の注意を」と呼び掛けている。
(2018年12月4日付紙面より)
南郡・熊野市スポ少地域交歓競技大会 (紀宝柔道会 )
東牟婁中学校相撲大会
和歌山県高校空手道新人大会 (近大新宮高空手道部 )