新宮LCが案内板寄贈 (新宮市 )
新宮ライオンズクラブ(新宮LC、山本俊英会長)はこのほど、新宮市橋本の水野家墓所に総合案内板1基と墓標案内標柱16基を寄贈した。28日に同所で寄贈式があり、新宮LC会員、前田賢一議長をはじめとする市議会議員、元新宮領主水野家顕彰会の松本吉殖会長らが参加する中、山本会長が田岡実千年市長に目録を手渡した。田岡市長は「国の史跡である水野家墓所の歴史的景観に調和したデザイン。墓所の価値をより理解できるものであると心から感謝します」と謝辞を述べた。
今年は元新宮領主の水野家が同市に入部して400年の節目に当たる。これを記念して、国指定史跡である水野家墓所に案内板と墓標標柱を整備し、将来にわたって市の歴史と文化の継承、発展を図ることを目的に、市が新宮LCに協力を求めていた。
水野家は1619(元和5)年、徳川家康の母方のいとこに当たる初代城主・水野重仲が、徳川頼宣が紀州に入国するのに従って付家老として新宮領を与えられ、徳川家の紀州支配を補佐。幕末まで10代にわたり当地方の林産物を中心とした経済基盤をもとに領内を支配した。
寄贈式では、山本会長が「ご縁があって寄贈できたことはありがたいこと。会員一同喜んでいます」とあいさつ。「献血奉仕活動の際には多くの市民、市職員の方々に協力をいただいている。これからもいろいろな面で協力をさせていただければ」。
田岡市長は「先人から受け取った400年というバトンの重さを感じつつ、歴史・文化に彩られた新宮の魅力を広く発信し、将来のまちの発展につなげていきたい」と決意を新たにした。
同所には重仲が死去した1621(元和7)年に、この地を墓所と定め分骨を納めたと記録がある。その後、1928(昭和3)年まで順次墓標が立てられた。2002(平成14)年に水野家から市に寄贈され、「水野家累世之霊塔」部分を除いて国史跡として指定を受け、文化財として管理している。
(2019年6月29日付紙面より)
新宮市健人大学に120人
新宮市健人大学(市教育委員会など主催)の6月講座が27日、市役所別館であった。山口整形外科の山口道夫院長が「年齢に負けない動ける体づくり入門」をテーマに講話。約120人が聴講し、筋力を上げる簡単な運動を実践した。
山口院長は、運動器の障害のために移動機能の低下を来たした状態である「ロコモティブシンドローム(ロコモ)」について説明。進行すると日常生活に支障を来たし、寝たきりになるリスクが高まると述べた。
ロコモの三大原因として変形性膝関節症、腰部脊柱管狭窄(きょうさく)症、骨粗しょう症を挙げ、加齢に加えて重労働・スポーツ・けが、運動不足・生活習慣や食生活の乱れなどが原因の肥満が関節や脊椎、骨に負荷をかけることによってロコモが進行するとメカニズムを解説した。
運動や日常動作がさらに減ることによって、ロコモが進行し悪循環を招くとし、▽片脚立ちで靴下が履けない▽家の中でつまずいたり滑ったりする▽階段を上がるのに手すりが必要▽家のやや重い仕事が困難▽2㌔程度の買い物をして持ち帰るのが困難▽15分くらい続けて歩くことができない▽横断歩道を青信号で渡りきれない―の一つでも当てはまるとロコモの心配があると話した。
骨粗しょう症について「加齢によって腸管からのカルシウムを吸収する力が衰えること、骨の新陳代謝のバランスが崩れること」と原因を解説。背中や腰が痛くなる、背中が丸くなる、身長が縮む、骨折しやすいなどの症状を挙げ、カルシウムと吸収を助けるビタミンDが不足しないよう、バランスの良い食事を心掛けるよう求めた。
理学療法士の田中雅也さんが筋肉伸ばしやもも上げ、スクワットなど、ロコモを予防するストレッチ・柔軟体操などを紹介。参加者らは指導の下、日常生活でできる簡単な運動を実践した。山口院長は「年齢に負けない体づくりで特に大事なのは歩けること。自分のペースで合計30分を週に2、3回から始めてみて」と呼び掛けた。
同大学は市内在住の60歳以上を対象に、生涯を通じて学び続けられる場を設け見識を深めてもらう目的で、年間10回程度の講座を実施している。本年度は現在331人が参加しており、随時参加者の受け付けも行っている。
(2019年6月29日付紙面より)
H&R串本で本年度総会 (南紀串本観光協会 )
南紀串本観光協会(島野利之会長)が28日、串本町サンゴ台にあるホテル&リゾーツ和歌山串本で本年度総会を開いた。役員改選があり、全員留任とする役員会案を承認。手ぶらで釣り体験の導入やガイド部会の活動増強、古民家活用協議会との共同によるマップ制作など、時代に即した新規の取り組みも意識しながら本年度の方向性を決めた。
同協会は、旧串本町観光協会や旧古座観光協会など4団体を統合した一般社団法人として昨年3月に設立。4月にJR串本駅と同古座駅の2カ所に事務所を開き、橋杭海水浴場の3シーズン活用など旧団体各種事業の継承展開に努めている。
同日現在の会員規模は234個人団体。総会は出席40人、委任121人で成立し、都合欠席の島野会長に代わり室宣行副会長は最近の目覚ましい町勢をさらに加速する頑張りを誓って協力を求めつつあいさつした。
来賓の田嶋勝正町長は宿泊客数の増加傾向や新たなホテル進出の展望、ロケット発射場の進ちょくなど最新の話題を伝え「フォローの風をいかに上昇気流に押し上げるかが課題。いろいろなものが動き出すこの気流に協会も町も乗り遅れないよう頑張りたいので一層の尽力を願いたい」と祝辞。町議会の結城力議長や県議会の佐藤武治議員も祝辞を寄せ、役場産業課の南和夫課長も列席して総会の実施を祝った。
続く議事では前年度と本年度の事業関連諸議案を審議し原案通り承認。事業報告で継承後の各種事業の状況を確かめ、事業計画では前述の新規取り組みを含めた内容を確かめた。役員改選は任期2年だが、役員会は初年度が1カ月弱しかなかった点を踏まえて全員留任とする案を提出した。
(2019年6月29日付紙面より)
讃寿会の会員15人が訪問 (鵜殿小 )
紀宝町の鵜殿老人クラブ「讃寿(さんじゅ)会」(牧戸光彦会長)の会員15人が27日、鵜殿小学校(前田幸利校長)を訪れ、3年生38人に昔の暮らしを紹介した。
社会科授業の一環で、地域のお年寄りとの交流の中で昔の暮らしを知り、地域を愛する心を育てることが目的。男性会員5人が昔の生活ぶりを伝え、女性会員9人は洗濯板の使い方を教えた。
男性会員は食べ物や生活、学校などの質問に対し「昔は米が少なかったので、イモなどで量を増やしていた」「電話は鵜殿で4~5軒しかなかった。持っていない人は借りて使っていた」「リヤカーはあったけど、自動車は鵜殿の医者だけが持っていた」などと答え、小学校当時の60~70年前の生活ぶりを話した。
女性会員は慣れた手つきで洗濯板の使い方を教え、児童たちは靴下やタオルなどを手洗いした。
当時の男の子はおけを担いで水をくみ、女の子は洗濯が日課だったという。参加した女性会員は「60年ほど前は友達や家族と毎日、川で洗濯することが当たり前だった」と話していた。
(2019年6月29日付紙面より)
那智勝浦町議選
6月23日21時25分確定【定数12】
当落 | 得票数 | 候補者名 | 年齢 | 党派 | 現元新 |
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当 | 1,000 | 中岩 和子 | 71 | 公 | 現 |
当 | 953 | 亀井二三男 | 70 | 無 | 現 |
当 | 952 | 城本 和男 | 62 | 無 | 新 |
当 | 752 | 曽根 和仁 | 56 | 無 | 現 |
当 | 738 | 金嶋 弘幸 | 51 | 無 | 現 |
当 | 677 | 加藤 康高 | 49 | 無 | 新 |
当 | 630 | 藤社 和美 | 57 | 無 | 新 |
当 | 597 | 東 信介 | 60 | 無 | 現 |
当 | 592 | 荒尾 典男 | 65 | 無 | 現 |
当 | 500 | 左近 誠 | 78 | 無 | 現 |
当 | 492 | 引地 稔治 | 60 | 無 | 現 |
当 | 489 | 森本 隆夫 | 80 | 無 | 現 |
378 | 松本 和彦 | 49 | 無 | 新 | |
140 | 山本 勉 | 72 | 無 | 新 | |
33 | 清水 俊幸 | 59 | 無 | 新 |
当日有権者数 13,024人
投票者数 9,004人
無効投票数 82票
投票率 69.13%
「大逆事件」の犠牲者を顕彰する会(二河通夫会長)は新宮市浮島の市保健センター前に「熊野・新宮『大逆事件』資料室」を移転した。22日に移転開設を記念し、「移転開設の集まり」を開催した。
もともと「市まちなか観光情報センター」があった場所。情報センターの機能が旧チャップマン邸に移転したことに伴い、建物を利用する形となった。「大逆事件」資料室は昨年4月に同市千穂の浮島本通り沿いに開設。諸般の事情によりしばらく休館となっていた。
「移転開設の集まり」には約50人が参加した。二河会長は「大石誠之助ならびに『大逆事件』で犠牲になった当地方の6人の魂を後世に伝えるべく、この場所を拠点に努力していかなければならない」とあいさつ。来賓の田岡実千年市長は「この資料室が私たちの新たな決意の象徴として、多くの皆さまにお越しいただき、多くの事を感じ取っていただけることを切に願います」と祝辞を述べた。
式典に参加したノンフィクション作家の田中伸尚さんは「この場所からいろいろな事を発信していってほしい。『大逆事件』で犠牲になった26人の被害者全員にも目を向けてもらえれば」と述べた。同資料室長を務める栗林確さんが「この場所を基点に、自由・人権・平等に正面から向き合った人たちのことを語っていきたい」と閉会のあいさつをした。
(2019年6月23日付紙面より)
宇久井中で地元漁師の授業 (那智勝浦町 )
那智勝浦町立宇久井中学校(坊信次校長)で17日、漁業を学ぶ授業があり、2年生22人が地元の漁師東信義さんの講義に耳を傾けた。
宇久井中が取り組む海洋教育の一環で、20年以上続けられている。当初は3年生対象だったが、学校行事の関係で近年は2年生が聴講している。那智勝浦町の海で繰り広げられている漁業の歴史や取り組みを知り、ふるさとへの理解を深め、将来的な漁業後継者を育むことも目的の一つ。かつては事前学習と洋上体験を実施していたが、生徒数の増加や減船の影響で乗船体験が難しくなってきたため、2014年度以降は教室での学習主体に切り替えている。
東さんは、地元の主だった漁法として、マグロやカツオを取るためのはえ縄、引き縄、一本釣り、イワシやサンマなどを取る棒受け網、ブリを中心に季節の魚を取る定置網、養殖などの仕組みを解説。ここ数年続く「黒潮蛇行」についても、海況図を使って詳しく説明した。また、漁業とともに営むホエールウオッチング業関連で、宇久井沖に来遊する鯨類についても触れた。
奥平遙さん(14)は「定置網は宇久井ビジターセンターで見ましたが、他の漁法は知らなかった。クジラを見に行きたくなりました」と話していた。
(2019年6月23日付紙面より)
昨年の運転免許証自主返納者
近年、高齢者の運転による交通事故が増加し、全国的に運転免許証の自主返納を呼び掛ける動きが広まっている。当地方では「車なしでは生活できない」との声が圧倒的で、自主返納に不安を感じる高齢者も多い。
自主返納は、加齢に伴う身体機能や判断力の低下などにより、運転に不安を感じて自主的に運転免許の取消し(全部取消しまたは一部取消し)を公安委員会に申請することができる制度で、1998(平成10)年4月の道路交通法改正により開始された。
制度自体に年齢制限はないものの、昨年は紀宝警察署管内で82人、今年は5月末現在で65歳以上の高齢者56人が返納した。県内では昨年5677人が申請した。
同署では、紀宝地区交通安全協会と共同で各季の交通安全運動期間中、紀伊自動車学校(御浜町)の協力を得て高齢者安全運転大会を開いている。また、老人クラブの会合に出向き、交通安全を呼び掛けている。
横山哲也地域交通課長は「高齢ドライバーには身体能力の低下を把握してもらうことが大事。歩行者は横断歩道を渡る際に注意してもらいたい。夜間歩行時は反射材の着用を呼び掛けている」と話す。
自主返納については「自信がなくなったときや家族から返納を勧められたら考えてもらいたい。返納は署員が出向くことや、代理も可能ですが、まずは警察に相談してほしい」。免許証に代わる身分証明書も警察で発行している。
(2019年6月23日付紙面より)
新宮市観光協会(里中陽互会長)は12日、新宮商工会議所で総会を開き、本年度の事業計画案などを承認した。
里中会長は「寄せてくる観光の大波を、共に手を携えて乗り切り、『世界の熊野』、『世界の新宮』と胸を張って言える街にしていきたい」と協力を願い、「皆さまから貴重なご意見を賜り、より一層観光を新宮市の重要な産業として確立させたい」とあいさつした。
本年度事業は▽観光客誘致のための宣伝活動▽まちなか観光推進事業▽水野家入部400年記念事業への協力▽世界遺産登録15周年事業▽クルーズ客船受入事業の共催▽南紀熊野ジオパーク事業・日本遺産「鯨とともに生きる」への協力―など。事業費は1943万1000円(前年比256万3000円減)。
協会会員の隅地洋さんは「市にとって観光振興の具体的な目標、その方法は何なのか。曖昧にしたまま進めてしまうと、何をすべきか分からず、結果として活動が停滞し、目標と外れた方向へと向かってしまう」と指摘。
「行政や観光協会、さらには市民挙げての共通目標と、それを実現するために必要な方策を生かす重要な取り組みが必要」と訴え、市と連携して真剣に取り組み、議論し、具現化し、観光振興を支える体制の形成を提案。
それに対して森本祐司専務理事は「提案いただいているワーキンググループや特別委員会のような形で、協会内に組織をつくるなど前向きに検討して、皆さまに発表させていただきたい」と応えた。
議事前には、観光功労者として熊野交通株式会社志古船舶営業所の山合忍さん(45)を表彰。業務の都合により山合さんが欠席したため、塩崎陽統括部次長が代理で表彰を受けた。「今回の受賞を励みとして、新宮市また南紀地方の観光発展のため、微力ではございますが業務に一層精励したい」との謝辞を代読した。
(2019年6月14日付紙面より)
城南中と王子ヶ浜小が研修会 (新宮市 )
新宮市立城南中学校(中田善夫校長)と王子ヶ浜小学校(山本眞也校長)は12日、合同の研修会(二校研)を開いた。同小の教職員30人が城南中を訪れ、公開授業の見学、全体会、分科会を通じて教育活動の情報を交換した。
王子ヶ浜小に通う児童のほとんどが城南中に進学することから、両校の連携を深め、継続的な教育活動を展開することが目的。今回を含め年3回実施する。
公開授業では、本年度から中学校で「特別の教科」になった道徳の授業を見学。全体会では、中田校長のあいさつに続き、教職員紹介があった。参加者らで各学年の様子を共有した。分科会では「人権・防災安全部」「学力向上部」「生徒指導部」に分かれ、それぞれのテーマで話し合った。
中田校長は「生徒たちは懐かしい小学校の先生に会えるのを楽しみにしていた。小学校では1年早く道徳が教科化したので学べることが多いのでは」。山本校長は「落ち着いてしっかり授業を受けていた印象。小学校と中学校は同じ校区にあっても、対象年齢や学級担任制と教科担任制などさまざまな違いがある。しっかり情報交換していきたい」と話していた。
第2回二校研は、8月1日(木)に王子ヶ浜小学校で実施する予定。
(2019年6月14日付紙面より)
熊野川中2年生が職業講話 (新宮市熊野川町 )
新宮市立熊野川中学校(吉田元紀校長)で12日、職業講話があった。同校の2年生6人が、同町日足の池上石油・プロパンの池上順一さんから働くための心構えや知識などを学んだ。
働く人の話を聞き、仕事の楽しさや厳しさを学び職業に対する理解を深めようと、職場体験を前に毎年行われている。
池上さんは、江戸時代には職業が制限されていたため、代々父親の仕事を継いでいたと説明。自身の家系も先祖代々、日足で約400年暮らしており、曽祖父の代までは紺屋(染め物)をしていた。父親の代になると、終戦後にパン屋、菓子やジュースの卸し屋などを経て現在の会社を営んでいると紹介した。これまでの商売でうまくいかなかった要因として「商品には寿命がある。物自体でなく地域で商品としての寿命が尽きた」と語った。
池上さんは生徒に夢を尋ね「好きな職業に就くために、仕事内容や自分はどうすればいいのかなど、いろんな情報を集めることが大事。皆さんは自分の力で好きな仕事を探し選んでいくと思いますが、それに向けての努力や覚悟も必要であることを忘れないでください」と呼び掛けた。
(2019年6月14日付紙面より)
姫ひじき生産組合加工場で (串本町 )
串本町の姫ひじき生産組合(堀喜代子会長)が11日、同組合加工場で3~4月に収穫した姫産ヒジキの釜炊きを始めた。今年の収量は乾燥重量で2・6㌧と例年になく少なめ。当面は梅雨時期の晴れ間に合わせて作業を進め、特産品「姫ひじき」として出荷するという。
古くから良質のヒジキが育つことで漁が活発な同町東岸域。中でも姫の磯場は長く柔らかく味も良いヒジキが採れることで知られ、同組合が特産品「姫ひじき」を生産していることで地域内外に親しまれている。
長らくの食用により地元に根付いた伝統製法でおいしく炊き上げ、天日干しして乾燥保存できるようにしたのが特産品「姫ひじき」。その要の調理となるのが直径、深さとも約1㍍ある鉄釜で60㌔を4時間余りかけて炊き続ける釜炊で、11日は雨天だったが翌12日の好天を見越して今年のヒジキを初炊きした。12日は昨年のヒジキを早朝から1回炊き、釜の熱が抜け切る前に今年のヒジキを入れて4時間30分ほど炊いた。
今年産の釜炊きは1年余り寝かせた去年産とは炊き方が若干違うそうで、色味が淡くふっくらと仕上がるのが特色。釜から出した後はそのまま天日干しで乾燥させ、雑藻などの混ざりものを取り除く手間も掛けて袋詰めし「姫ひじき」として出荷する。
堀会長は「ここ最近は4㌧ほど採れていたが、今年はヒジキの育ちが鈍く厳しい不作。周りもそのような状況で、県水産試験場からは黒潮の接岸の遅れが影響したと聞いている。姫は場所にもよるが育ちが良く、釜炊きした後の柔らかさと味の良さはいつも通り」とコメント。一日でも早く待ってくれているファンに届けようと鋭意生産に励んでいる。
「天日干しする前の『姫ひじき』もおいしい。ごまのドレッシングがお薦め」―。地元では釜炊き後の「姫ひじき」をサラダパスタ風に味わう食べ方も親しまれているそうで、炊き上がる頃に同組合を訪ねれば天日干し前の「姫ひじき」も販売するという。同組合の加工場は旧養春小学校そばにある。
(2019年6月14日付紙面より)
11月17日開催、7月1日から受け付け開始
第8回新宮・那智勝浦天空ハーフマラソン大会(同実行委員会主催)の開催が11月17日(日)に決まり、新宮市役所で6日、記者発表が行われた。
大会は紀伊半島大水害からの復興と地域の活性化を願い、発生翌年の2012年にスタート。自動車専用道路(一般国道42号那智勝浦新宮道路)を走る非常に珍しいコースで、アップダウンは激しいが、コースから見える太平洋や熊野の山々の眺望がランナーに感動を与えている。
会見で大会長兼実行委員長の田岡実千年市長は「官民一体となっておもてなしの心でランナーを迎えさせていただき、『参加して良かった』と言っていただけるような大会を目指したい」と述べた。
表彰式終了後には、出場者を対象とした地域の特産物などが当たる抽選会を予定。ゲストランナーは現在調整中で、決定次第発表する。
スタート時間は3㌔が午前9時40分、10㌔が10時、ハーフが10時30分。各種目とも男女別に総合1位から8位まで、年代別に上位3人を表彰。ゴール地点では平安衣装を着た高校生が参加賞のタオルを手渡す他、熊野の食材をふんだんに使用した弁当なども用意する。
参加費はハーフ(高校生以上)が4500円、10㌔(中学生以上)が4000円、3㌔は中学生以上が3500円で小学生が2000円。例年通り全国のマラソン大会や県内を中心に関西地区のスポーツショップと関連施設で募集パンフレットを配布し、ウェブサイト(RUNNET、スポーツナビDo)や専門誌(ランナーズ)にも掲載予定。
申込期間は7月1日(月)から10月4日(金)まで。昨年は、北は北海道、南は沖縄県まで31都道府県から2257人がエントリーし、2078人が出場。2058人が完走した。
副大会長の堀順一郎那智勝浦町長は「令和元年という新しい時代の幕開け、世界遺産登録15周年ということで、大きな節目の年だと思う。熊野三山では御朱印なども普段とは違う形で行われているので、ご家族も含めて前後に歩いたり、三山をお参りいただいたりと、周辺を散策する楽しみもあるので、PRしていければ」と話した。
(2019年6月7日付紙面より)
会見で6月議会提出の議案説明 (新宮市 )
新宮市は6日、市役所で定例記者会見を開き、11日(火)開会の市議会6月定例会に上程する市一般会計補正予算など6議案を発表した。会期は27日(木)までの17日間、一般質問は18日(火)から21日(金)までの4日間を予定している。
議案は条例4、予算1、その他1。一般会計の補正額は3132万6000円で、補正後の予算総額は178億6589万8000円となる。内訳は昭和37年4月2日から昭和54年4月1日の間に生まれた男性を対象に、抗体検査および予防接種を実施する「個別予防接種事業」が520万円の増。地方譲与税の一つである森林環境譲与税を財源とし、長期森林管理方針の作成および森林所有者への意向調査のために1004万2000円を補正。併せて「森林環境譲与税基金」を設置し、1608万4000円の積み立てを行う。
市森林環境譲与税基金条例の制定、市重度心身障害児者医療費の支給に関する条例の一部改正や、高田保育所の新高田会館への移転に伴う保育所条例の一部改正、市火災予防条例の一部改正などの各議案を提出する。
田岡実千年市長は、農林水産省が森林吸収源対策に係る地方財源を確保するために創設した森林環境譲与税について「比較的森林面積が広い市にとってはありがたい。譲与税を有効活用し、さらに森林の整備、活性化をしっかりと行っていくために基金を創設したい」と話した。
(2019年6月7日付紙面より)
県総体で準優勝 (紀南高校女子卓球部 )
全国高校総体(インターハイ)と東海高校総体の予選会を兼ねた三重県高校総体卓球競技が1、2日、伊勢市の三重交通Gスポーツの杜伊勢で開かれた。女子学校対抗の部で御浜町の県立紀南高校が準優勝し、3年連続で東海総体への出場を決めた。
県総体は優勝校に全国総体、上位4校に東海総体への出場権が与えられる。学校対抗の部はシングルス4戦、ダブルス1戦の5戦で3勝したチームが勝利となる。女子は34校が出場し、4ブロック8~9チームによる予選トーナメントで上位4校を決めた。
紀南は3年の檜作もえさん、南咲良さん、竹田真子さん、尾﨑萌音さんと2年の濱矢優香さんの5人。昨年も同じメンバーで東海大会に出場した。
初日の予選トーナメントはシードで出場し、2回戦で津、3回戦で四日市四郷にいずれも3―0で勝利。予選決勝は桑名に3―1で勝ち、ベスト4に入った。
2日目の上位4チームによるリーグ戦では、優勝した白子に敗れたが高田、神戸に競り勝ち2勝1敗の成績を収めた。
わずか5人の部員ながらも、3年生は春秋通じて5季連続の東海大会出場を手にした。檜作主将は「応援してくれた家族、顧問、監督のおかげで準優勝できた」と振り返り、「東海総体で上位進出を目指したい」と抱負を語った。
東海総体卓球競技は静岡県の湖西市アメニティプラザで22日(土)に開幕する。
(2019年6月7日付紙面より)
串本ジュニアソフトテニスクラブに所属する前向日葵(ひまり)さん(潮岬小6年)が5日、田嶋勝正町長に全日本小学生選手権大会(以下全日本大会)と近畿小学生選手権大会(以下近畿大会)に出場することを報告して激励を受けた。
前さんは印南ジュニアソフトテニスクラブ所属の濵本琴心(ことみ)さん(印南小6年)とペアを組んで5月4、5日に金屋テニス公園であった県小学生選手権大会(以下県大会)に出場。64組中3位となり、全日本大会と近畿大会の出場資格を得た。併せてこの成績により和歌山県団体Aチームの1組となり、両大会は個人戦と団体戦で挑むという。
前さんは1年生の時に姉の挑戦に憧れてソフトテニスを始め、その当時の縁で4年生の時からクラブの違いを超え濵本さんとペアを組んでいる。今は週1回の頻度で印南ジュニアソフトテニスクラブへ通い、濵本さんと合同練習。前さんが過去にも全国規模の大会に出場した経験があり、そのレベルを思い出しながら近畿大会はベスト8、全日本大会は一勝でも多くと目標をより頑張りやすい形に切り替えつつ、県大会で課題を感じたラリー展開時の粘りの向上に励むさなかにある。
報告を受けた田嶋町長は、前さんが専門誌の表紙に載ることに憧れていることを受け「優勝したら町の広報誌の表紙で町民に伝える」と約束。「小さな頃からスポーツに打ち込むと、仲間や根性などいろいろなものが得られる。続けていれば評価もついてくるのでぜひがんばってほしい。プレッシャーもあるだろうが、まずは気楽に挑戦してほしい」と激励した。
(2019年6月7日付紙面より)