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2020年07月23日
1 待ち望んだ給食に笑顔 中学校給食がスタート (那智勝浦町)

 那智勝浦町立下里、那智、宇久井の3中学校で20日から、待ちわびた給食が始まった。2日目の21日、下里中と宇久井中で生徒の様子などを取材した。

 町教育委員会によると、これまで町内では色川中学校以外の中学校では給食が実施されていなかった。保護者などからは給食を要望する声が多く寄せられており、アンケートや検討委員会が開かれて今日に至った。

 当初は4月からの開始予定だったが、下里中で調理し、他の2校に運ぶ「親子方式」が採用されており、技術室の給食室化に伴う増改築工事の遅れや調理員の確保などに時間を要したため9月に延期となっていた。

 下里中の給食室は6月末日に完成。那智中には配膳室が、宇久井中にはランチルームが整備される中、新型コロナウイルスの影響で夏休みが短縮されたため、給食開始が前倒しとなった。

 調理員は開始前に各校の教職員分の給食を作る実践研修にも取り組んでいる。給食には地元の食材や調味料などが用いられ、21日には「ご飯」「牛乳」「親子煮」「三色ごま和え」が提供された。

 教育委員会は「安心安全な給食を目指し、健康や衛生管理の徹底を調理員に伝えている。楽しみにしている子どもたちのためにも頑張っていただきたい」と話した。

  □     □

■学校や生徒の反応



 下里中では、初日から手際良く配膳作業を進めた生徒が栄養バランスの取れた温かい給食を味わっていた。

 久保敏晴校長は「保護者の皆さまの負担減につながれば。生徒たちがそろって食事ができるのはありがたい」。

 生徒会長の小林泰晴君(3年)は「温かい食事はおいしいし、量も満足です。調理員さんに感謝の気持ちを持っていただいています」と話した。

 宇久井中では、午前の授業を終えた給食当番の生徒が配膳準備に掛かり、2日目ながら手際良くご飯やおかずをわんに盛っていった。

 給食当番を務めた畑下一喜君(2年)は「小学生の時に給食当番をしたが久しぶりで難しかった。食べ物をこぼしたり失態を犯さないように気を付けたい」。

 生徒会長の廣井佐奈さん(3年)は「健康のことを考えてくれていて体に良さそう。みんなで食べることができて楽しかったしおいしかったです」と笑顔を見せた。

  □     □

■熊野第一交通が配送



 給食の配送はタクシー業務などを行う熊野第一交通株式会社が事業委託を受けている。出来上がった給食を担当職員が両校行きの車に積み込んで届ける。調理員も同乗し、配膳などを手伝う。

 麥田(むぎた)幹男取締役所長は「私たち含め、調理員や学校、教育委員会の皆さんも初の業務に試行錯誤している。地域の子どもたちのために一生懸命努めたい」と思いを語った。

(2020年7月23日付紙面より)

温かい給食を味わう生徒=21日、那智勝浦町立下里中学校
「お代わりいる人」の問い掛けに元気に挙手=同日、那智勝浦町立宇久井中学校
調理員から給食を受け取り、積み込む熊野第一交通株式会社の職員ら
2020年07月23日
2 被害防止につなげて
 グラウンドゴルフで出前講座  (那智勝浦町 )

 「浦神はまゆうクラブ」(永野佳津子会長)の会員8人は21日、グラウンドゴルフの練習の休憩時間を利用し、新宮警察署が実施する出前講座「特殊詐欺被害にあわないために」を受けた。同署特殊詐欺被害防止アドバイザーの大山擴さんと脊古佳さんが練習場所である那智勝浦町浦神の旧浦神小学校グラウンドを訪れ、被害防止対策などについて講話した。

 同署では、高齢者が多く集まるサロンなどに出向き、特殊詐欺被害防止を呼び掛ける出前講座を行っている。新型コロナウイルス感染症の影響で講座も長らく中止していたが、この日3カ月ぶりの開催となった。

 大山さんは最近の特殊詐欺の被害状況などについて説明。その手口について▽オレオレ詐欺▽預貯金詐欺▽架空料金請求詐欺▽還付金詐欺▽融資保証金詐欺▽金融商品詐欺▽ギャンブル詐欺▽交際あっせん詐欺▽キャッシュカード詐欺▽その他―の10項目に分類されるとし「手口を知ることが最大の被害防止にとなる」と訴えた。

 宅配業者や金融機関をかたった携帯電話のショートメール、訴訟最終告知・通知などを伝える不審なはがき、また昨年6月ごろから当地方でも確認されている架空料金を請求する封書などを紹介し、「不安に感じたときは家族や警察に相談を。それだけで被害防止につながります」と呼び掛けた。

 永野会長は「元々銀行員だったため、知らない番号の電話に出ないなど普段から気を付けています。人が集まった機会を利用した出前講座はいい取り組みだと思います」と話していた。

 和歌山県の今年に入ってからの特殊詐欺被害認知件数は20件で被害額は約6600万円に上る(6月末現在)。昨年は新宮市と那智勝浦町で2件の被害があり、今年は串本町で1件の被害が発生している。

  □     □

■出前講座活用を



 和歌山県警では、特殊詐欺被害防止アドバイザーが老人会や自治会、防犯ボランティア団体、事業所などを訪れ特殊詐欺について講座を行う「出前講座」を無料で実施している。開催予定日の2、3週間前までの申し込みが必要。申し込みは新宮警察署生活安全刑事課(電話0735・21・0110、内線266)まで。

(2020年7月23日付紙面より)

新宮警察署の大山擴さん(右)と脊古佳さん(左)が詐欺被害に遭わないためのアドバイスをした=21日、那智勝浦町浦神
2020年07月23日
3 コロナ対応の心肺蘇生学ぶ
 民児協7月定例会で  (紀宝町 )

 紀宝町民生委員児童委員協議会(濵口啓会長)の7月定例会が21日、町福祉センターであり、出席した委員約30人が心肺蘇生法の講習を受けた。

 熊野市消防本部紀宝分署の川口伸さんと宇井隆夫さんが講師を務め、新型コロナウイルス感染症対策として、成人には人工呼吸を行わず胸骨圧迫と自動体外式除細動器(AED)による救命を行うよう指導した。

 川口さんは「新型コロナの影響で応急手当のやり方が全国的に変わってきている。明らかなコロナ感染者と、感染の有無が分からない場合は人工呼吸しない。子どもは心肺停止の原因が窒息などの可能性が高いため人工呼吸も必要になる」と説明した。

 意識の確認、救急車、AEDの要請、胸骨圧迫といった手順を挙げ「救急車が到着するまでに必要なことが心肺蘇生法。呼吸を確認し、なければ胸骨圧迫(心臓マッサージ)を開始する。マッサージは胸の真ん中に手を置き、約5㌢沈むほど強く圧迫する。1分間に100~120回のテンポで30回連続して行う」と伝えた。

 委員は2グループに分かれて呼吸確認、心肺蘇生を体験し、AEDの操作を学んだ。濵口会長は「万が一に備えて、毎年7~8月に講習会を開いている。何度も受講した委員も多いが、継続することが大事。来年以降も続けていきたい」と話していた。

(2020年7月23日付紙面より)

心肺蘇生法の講習を受ける委員=21日、紀宝町福祉センター
2020年07月23日
4 稲村亭の民話がアニメに
 海ノ民話のまちの認定で  (串本町 )

 海ノ民話のまちプロジェクト実行委員会が21日に串本町の田嶋勝正町長らを表敬訪問し、同まち認定証を贈りつつ年明けに町内の民話を題材にしたアニメーション作品の上映会とフィールドワークを開くことへの協力を求めるなどした。

 同実行委員会は、子や孫など今後の世代を中心にして広く海への好奇心を喚起し行動を起こすムーブメントを生み出す目的で日本財団が展開する事業「海と日本PROJECT」の一環で2018年に発足。以来海にまつわる民話を発掘して込もる想い、警鐘、教訓を伝えるアニメ作品を制作する取り組みを進める一端で、同年と19年に各5自治体、20年に7自治体を民話ゆかりのまちとして認定している。

 同町は串本町・海ノ民話のまち実行委員会を介して紹介された民話「お屋敷になったクジラ」にゆかりがあるまちとして、今年5月に認定。この民話は串本地内にある古民家・稲村亭(とうそんてい)建築の背景にある飢饉(ききん)救済と流木贈呈のいきさつを伝える民話の一つ「恩返しの家(稲村亭)」を原作とした内容で、年内に数分程度のアニメ作品を仕上げるという。

 この日は海ノ民話のまちプロジェクト実行委員会の沼田心之介認定委員長(株式会社トマソン取締役)、串本町・海ノ民話のまち実行委員会事務局の吉川公一さん(=テレビ和歌山東京支社長)、テレビ和歌山の大越康臣・常務取締役らが来町。役場本庁町長室で田嶋町長と潮﨑伸彦教育長、南紀串本観光協会の宇井晋介事務局長、株式会社一樹の蔭の博多敏希代表取締役と面会し、沼田認定委員長から田嶋町長へ同まち認定証を贈呈した。

 田嶋町長は「串本町は本州最南端に位置し、漁業をなりわいとして発展したまち。伝承の民話を映像化した作品をこの地で生まれた子どもにも見てもらい、海に親しみ串本町の魅力を感じてもらえたら」と応えて、今後の展開に期待。引き続き懇談をして両プロジェクトの趣旨や今後の流れを確かめたほか、海と日本プロジェクト関係の別件で灯台を擬人化したキャラクターで振興する新規事業への協力要請も併せてあった。

(2020年7月23日付紙面より)

海ノ民話のまち認定証を串本町へ贈った沼田心之介認定委員長(右)=21日、串本町役場本庁
2020年07月23日
5 個々の思いを力作で表現  御浜写真愛好会第12回写真展  (熊野市文化交流C )
2020年07月23日
6 家賃支援給付金申請サポート会場設置  新宮市  
2020年07月23日
7 観光功労者表彰発表  和歌山県観光連盟  
2020年07月23日
8 優しい運転心掛けて  宇久井小で交通安全教室  (那智勝浦町 )
2020年07月23日
9 「SPORTS PRODUCE 熊野」が受賞  自転車活用推進功績者表彰  
2020年07月23日
10 好きなこと、いっぱい体験して 阿田和小で4人が「夢学習」 (紀南高校)
2020年07月23日
11 「ありがとう」の一声も  相野谷中生徒が地域清掃  (紀宝町 )
2020年07月23日
12 ボードを見せて意識喚起  スタンディング啓発実施  (串本警察署 )
2020年07月23日
13 会長に西謙讓委員を選出  農業委員会が本年度総会  (串本町 )
2020年07月23日
14 退任自治会長に感謝状  新宮市の木下進さん  (東牟婁振興局 )
2020年07月23日
15 お悔やみ情報
  
2020年07月18日
16 水害知らない職員の学びに
 土砂災害啓発センターで研修  (那智勝浦町消防本部 )

 那智勝浦町消防本部(湯川辰也消防長)は15日、同町市野々の土砂災害啓発センターで土砂災害に関する研修に取り組んだ。参加した職員10人は土砂災害の基礎を学び、砂防えん堤の見学も行った。

 同本部によると、職員の約3分の1が2011年の紀伊半島大水害後に採用されているという。水害の詳細を知り、土砂災害への危機意識を高めることなどを目的にセンターに研修を依頼。3回に分けて実施し、この日が2回目だった。

 講師を務めた同センターの坂口隆紀所長は、山が大部分を占め、全国でも雨が多いなど那智勝浦町の特徴を紹介。

 土砂災害について大きな石が最初に流れてくる「土石流」や、集中豪雨・地震などで急激に斜面が崩落する「崖崩れ」、比較的ゆるやかな斜面が広範囲にわたって滑り落ちる「地滑り」、天然ダムを形成する可能性のある「深層崩壊」があると説明した。

 土砂災害の発生要因では誘因として豪雨や台風、地震などとし、素因として地形や地質、土地利用を挙げた。続いて、坂口所長は紀伊半島大水害について詳細を説き、関連する動画を鑑賞した。

 その後は2班に分かれ、大きな被害を生み、復旧作業の妨げにもなる流木や石などを防ぐ、砂防えん堤(透過型、不透過型)の実験装置による実験や、鳴子谷川に建設されている砂防えん堤の見学を行った。

 同本部警防第一班班長で消防司令の太田真次さんは「センターの協力のおかげで今回の研修が行えました。もうすぐ台風シーズンに入るため大雨も多い。水害について専門的にお話していただくことで、それを知らない職員も学ぶことができる。研修を通じて、危機感を持って今後の災害対応に努めていきたい」と語った。

(2020年7月18日付紙面より)

土砂災害を防ぐ砂防えん堤の説明を受ける職員ら=15日、那智勝浦町の土砂災害啓発センター
坂口隆紀所長
2020年07月18日
17 自分の可能性を狭めないで
 城南中で薬物乱用防止教室  (新宮市 )

 新宮市立城南中学校(中田善夫校長、生徒171人)で16日、1年生45人を対象にした喫煙・飲酒・薬物乱用防止教室が開かれ、なごみ薬局の薬剤師の小林仁さんが講話した。

 生徒をたばこやアルコールの害から守ることが目的で、小学校の学習内容とつなげる形で毎年開催している。

 小林さんは薬物について「大麻や覚醒剤だけでなく風邪薬なども薬物だが、使用にはルールがある」と説明。さまざまな実験映像から、たばこに含まれるニコチン、タール、一酸化炭素の摂取によって人体に起こる変化を見せた。

 違法薬物では中学生の逮捕事例もあるマリフアナ(大麻)を挙げ「インターネットには、あたかもマリフアナは害が少なく、日本の法律が遅れているかのように書くサイトがあるが、海外には依存症で苦しんでいる人がたくさんいる」と話した。

 「たばこを吸いたい、お酒を飲みたいと思うのは自由。しかし、今君たちは成長の大切な時期にあり、栄養と酸素を体の隅々まで届ける必要がある。たばこやアルコールによってその流れを妨げ、自分の可能性を狭める行動は、今はするべきではない。身勝手に、自分自身や家族、友人を傷つける行動はしないで」と訴えた。

(2020年7月18日付紙面より)

真剣に話を聞く生徒たち=16日、新宮市立城南中学校
小林仁さん
2020年07月18日
18 感染予防重ねて海開きへ
 2海水浴場で安全祈願祭  (串本町 )

 串本町の橋杭海水浴場と田原海水浴場で17日に海開きの安全祈願祭があり、運営する南紀串本観光協会の島野利之会長ら関係者が期間中の無事故を願うなどした。

 今年は新型コロナウイルスの影響で海開きの有無の判断が分かれるところとなっているが、同町が管理する前述の海水浴場は近隣市町の動向を見ながらの関係者間協議の末、感染予防対策を講じ利用者にも協力を求める形で海開きをすることを決断。例年より半月余りずれこんだが18日(土)から8月31日(月)までの45日間を遊泳期間として運営する。島野会長は、この判断は海水浴だけでなく串本町に夏の節目をつける上でも意味があるとの捉え方を、先んじてあった遊泳区域などの準備時に明らかにしている。

 今年は橋杭、田原とも遊泳区域の砂浜に4㍍間隔で標示を設置。これを目安にしてソーシャルディスタンスを確保することなど、事前に定めたガイダンスに基づく留意事項を場内アナウンスや拡声器を使って利用者に伝えて協力を得る。

 環境面では感染を誘発しやすい密集や密接を避けるため、橋杭は洋上遊具の設置は行わず更衣室の一部利用制限や屋外簡易水シャワー(利用無料)設置など、田原は更衣室を閉鎖するなどの対応も取っていて、利用時には考慮する必要がある。

 橋杭は古座神社の石田保宮司、田原は木葉神社の井谷正守宮司の出仕を得て、参列時の間隔を広く取りながら神事を営んだ。

(2020年7月18日付紙面より)

橋杭海水浴場の安全祈願祭=17日、串本町くじ野川
田原海水浴場の安全祈願祭=同日、同町田原
2020年07月18日
19 第2弾の支援策も検討
 派遣職員のPCR検査実施  (紀宝町区長会 )

 町内14地区と町で組織する紀宝町区長会(会長・辰巳尚鵜殿区長)は16日、同町役場大会議室で定例会を開いた。西田健町長は、新型コロナウイルスに関連した第2弾の支援策を検討していると報告した。また、水害タイムラインの運用協定を結ぶ熊本県球磨(くま)村に派遣した職員のPCR検査を実施したことを伝えた。検査結果で陰性が確認されるまで自宅待機する。今後派遣する職員も出発前と町に戻ってきた後に検査する方針で「安心安全のために検査している」と説明した。

 定例会には各区の区長、役場職員が出席。役員改選に伴い、会長に辰巳区長、副会長に鮒田区の東口高士区長を選任した。各課の担当職員が町の関連事業などを説明した。

 コロナ関連の特別定額給付金は10日現在、1万785人が申請。紀の宝商品券は3日現在で1万696人に配布した。取り扱い店舗は現在も募集している。

 鵜殿保育所は南海トラフ地震への備えとして、町生涯学習センターまなびの郷の西側への高台移転を計画。現在、伐採工事を進めており、来年度中の完成を目指している。

 出席者からは、対策を講じた上での学校行事の推進や井田地区への新たな避難所の設置要望などがあった。

 辰巳会長は「区長さんは中止や開催など行事で迷っていると思う。役場と連絡を取って、良い方法を探ってほしい」と呼び掛けた。

(2020年7月18日付紙面より)

選任された辰巳尚会長(中)と東口高士副会長(左)=16日、紀宝町役場
2020年07月18日
20 自粛生活の悩みなど共有  Mam’s schoolが再開  (那智勝浦町 )
2020年07月18日
21 サルスベリの花  新宮市立図書館  
2020年07月18日
22 ふるさとの自然を知ろう  丹鶴幼が園外保育  (新宮市 )
2020年07月18日
23 コロナ対策含む補正予算案承認  串本町議会  
2020年07月18日
24 人見建設に感謝状を贈呈  橋杭海水浴場清掃奉仕で  (串本町 )
2020年07月18日
25 「玄関口」の工事本格化  町道サンゴ台中央線で  (串本町 )
2020年07月18日
26 なかよし班で交流深める  全校児童で「顔合わせ会」  (鵜殿小 )
2020年07月18日
27 正しい知識と断る勇気を  矢渕中で薬物乱用防止教室  
2020年07月18日
28 「その笑顔は施設の宝」  施設開所以来初の100歳祝う  (新宮市のえぼし寮 )
2020年07月14日
29 宵宮の朝、大しめ縄を設置
 「那智の扇祭り」前日に  (熊野那智大社 )

 熊野那智大社(男成洋三宮司)は13日、9日から延期となっていた世界遺産・那智の滝上の大しめ縄の設置を行った。14日に斎行される国指定重要無形民俗文化財「那智の扇祭り(火祭)」を前にした恒例行事。連日の大雨で水量が多くなっていたため、安全を考慮して例年より上流にしめ縄を張った。後日、落ち口で張り替えを行うという。

 午前9時から本社拝殿で報告祭が営まれ、白装束に烏帽子(えぼし)姿の神職らが真新しいしめ縄を担いで入山した。しめ縄は長さ約26㍍、重さ4㌔。神職らは神域である滝の落ち口から約50㍍ほど上流で、命綱を着け、水につかりながら取り組んだ。高さ133㍍での作業となるため、水量が増した水に足を取られないように注意した。張り替え作業は例大祭前と年末の2回行われている。

 延期のため、祭り前日のしめ縄設置となったこの日は、夕方から神職のみで宵宮祭が営まれた。

 先日行った取材の際に男成宮司は「拝観者や奉仕者の皆さまの安全を考えると、縮小や一部中止はやむを得ないと思います。神様や皆さま方に元気になってもらうのが本来のお祭りの姿。来年はそんなお祭りができるようにご奉仕をしていきたい」と話していた。

  □     □

■例大祭について



 新型コロナウイルスの感染拡大予防の観点から、14日の例大祭は規模縮小と一部中止を決定。扇みこしや大たいまつ、那智の田楽などを取りやめるなど、祭典内容を変更して神職や役員、祭り関係者のみで斎行される。

 同社によると、本殿での参拝は通常通り行えるが、別宮の飛瀧(ひろう)神社においては午前10時から正午まで参拝を中止するという。

(2020年7月14日付紙面より)

足元に注意しながら設置作業に取り組んだ=13日、那智勝浦町那智山
2020年07月14日
30 自転車のマナーを守って
 マナーアップ推進リーダーが啓発活動  (新翔高 )

 新宮市佐野の県立新翔高校(東啓史校長)で13日、自転車マナーアップ推進リーダーによる啓発活動があった。バスケットボール部と吹奏楽部の部員約15人が校門前で啓発物資を配布し、自転車の安全な利用を呼び掛けた。

 同推進リーダーは道路交通法の改正による自転車運転者講習制度の施行を受け、2015(平成27)年に県内で初めて実施された。今年は同校バスケットボールと吹奏楽の両部員ら39人が委嘱され、校内での自転車の交通マナー向上や自転車安全利用五則の周知、若者の交通安全活動への参画などを主導し、事故防止を図っていく。

 両部は今後、数回に分けて活動を実施し啓発を行う予定にしている。初日のこの日は新宮警察署交通課の職員4人が来校した。部員たちは反射材と、「とびだしはしません」との文字が書かれたストラップを配布。「自転車のマナーを守ってください」「しっかり鍵を掛けましょう」と登校する生徒に呼び掛けた。

 片山波也斗君(2年)は「初めて活動に参加し、少し緊張したけど自然に声を掛けることができました。鍵をつけ、マナーや交通事故などに気を付けて運転してほしい」。

 同署交通課の小畑良平警部補は生徒たちの自発的な活動に感謝し「最初は恥ずかしそうにしていましたが、少しずつ積極的に呼び掛ける姿が見られました。啓発活動を通して校内をはじめ、各家庭などでも話をしてもらって広く周知していってもらえれば」と話していた。

(2020年7月14日付紙面より)

物資を配布し啓発する生徒たち=13日、新宮市佐野の県立新翔高校
2020年07月14日
31 感染予防策講じつつ準備
 橋杭・田原の両海水浴場  (串本町 )

 串本町くじ野川にある橋杭海水浴場で13日、南紀串本観光協会(島野利之会長)の呼び掛けによる遊泳期間の準備があった。今年は18日(土)に海開きをし、新型コロナウイルス感染予防策を講じつつ水浴の機会を提供するとしている。

 この浴場は環境省選定「快水浴場百選」の一つに数えられ、橋杭岩や紀伊大島を眺望する開放的なロケーションときめ細やかな砂浜で地元内外から海水浴客を集めている。

 運営する同協会は近隣の動向を見つつ、例年より時期がずれ込んだが十分な感染対策を講じて海開きをすることを決断。先だってあった株式会社人見建設の清掃奉仕によりすでに砂浜が整っていたため、この日は呼び掛けに応えた関係者約20人が遊泳区域を示すブイの洋上設置や有料駐車場看板の準備、ソーシャルディスタンスの目安とする幅杭の打ち込みなど準備に集中して取り組んだ。

 同協会は橋杭と田原の2海水浴場を運営していて、いずれも遊泳期間は18日~8月31日(月)。橋杭の洋上遊具(滑り台付きの浮島)は感染予防の一環で今回は設置しないという。

 島野会長は「串本の夏といえばやはり海。海水浴場はそれだけでなくまち全体を夏の雰囲気にするので、こうして海開きができるのはまちを盛り上げるという点でとてもうれしいことだ。感染予防対策をしっかりとして運営していくので、多くの皆さんに密にならないなど協力いただきながら海水浴を楽しんでいただきたい」と今期の海開きに向けた思いを語った。

  □     □

砂浜清掃用にバギーを導入



 串本町の橋杭海水浴場と田原海水浴場の清掃を目的とした四輪駆動バギーが13日に納車された。

 ビーチクリーナーをけん引して砂浜を良好に保つ目的で導入。車両は国産で排気量は420㏄、一式の導入に要した額は約200万円という。運用者は南紀串本観光協会で、遊泳期間中に使用する。

(2020年7月14日付紙面より)

幅杭の打ち込みなど遊泳期間の準備をする関係者=13日、串本町くじ野川
納車されたバギーの説明を受ける役場産業課の職員ら=13日、串本町くじ野川
2020年07月14日
32 さらなる町の発展のために
 町選管が当選証書付与  (太地町 )

 太地町選挙管理委員会(山路直廣委員長)は13日、同町公民館で当選証書付与式を開いた。山路委員長が町長選挙当選の三軒一高さんと、町議会議員補欠選挙に当選した宮川茂さんに当選証書を手渡した。

 任期満了(8月7日)に伴う町長選は7月7日に告示され、現職の三軒さんが無投票で5回目の当選を決めた。また、議員の死去に伴う町議補選(欠員1)には新人の宮川さんが立候補。同じく無投票で初当選を果たした。

 山路委員長は三軒さんに対し「卓越した洞察力と英知を発揮し、町の発展を図ってくれると思っている」。宮川さんに「町民の声を町政に反映し、町の発展を図ってください」と激励。「お体にご留意の上、より一層のご活躍を」とあいさつした。

 当選証書を受け取った三軒さんは「30年計画も中期に入った。一層力を入れて慎重にやっていきたい」と意欲を示し、「町のために力を尽くしたい」。宮川さんは「1年の任期の内にできるだけ町民と話をし、いろいろな意見を聞いて自分の基盤を築いていきたい」とそれぞれ意気込みを語った。

 付与式後には、宮川さんに民生委員として長年社会福祉の増進に貢献したとして、三軒町長から加藤勝信・厚生労働大臣の感謝状が贈られた。宮川さんは平成22年12月から令和2年6月12日まで、9年半にわたり民生委員として活躍。このたびの町議補選立候補に当たり、解嘱を申し出ていた。

(2020年7月14日付紙面より)

山路直廣委員長(右)が三軒一高さん(中央)と宮川茂さんに当選証書を手渡した=13日、太地町公民館
2020年07月14日
33 地元2チーム勝ち残る
 第13回学童軟式野球大会  
2020年07月14日
34 木本、紀南そろって初戦突破
 県高校野球夏季大会  
2020年07月14日
35 優勝は那智勝浦少年野球クラブ
 東牟婁支部大会決勝  (県軟式野球連盟東牟婁支部学童部 )
2020年07月14日
36 大相撲のアロハ誕生  大江武史さんが浴衣を仕立て直し  (熊野市 )
2020年07月14日
37 「夕涼み会」で楽しい思い出 飯盛、成川、相野谷の3保育所で (紀宝町)
2020年07月14日
38 新型コロナ対策など意見交換  紀伊半島知事会議  (和歌山・三重・奈良 )
2020年07月14日
39 育友会や教職員が協力し  三輪崎小学校で溝掃除  (新宮市 )
2020年07月14日
40 「水の国、わかやま。」  新パンフレットが完成  
2020年07月14日
41 「じいの酒 隠したばあさん 場所忘れ」  社協第2回もの忘れ川柳入賞作品  (古座川町 )
2020年07月14日
42 お悔やみ情報
  
2020年07月10日
43 電子チケット販売開始
 宿泊費など一部割引  (わかやまリフレッシュプラン )

 和歌山県は8日、県民が県内の宿泊施設などを利用する際に、宿泊費などを割引するキャンペーン「わかやまリフレッシュプラン」チケットの販売を開始した。実施期間は9月30日(水)まで。

 県が展開する「蘇(よみがえ)りの地、わかやま」キャンペーンの一環。新型コロナウイルス感染症の影響により県内の観光が大きな打撃を受ける中、県民に県内観光地を訪れてもらい、観光需要の喚起につなげる狙いがある。

 内容は、総旅行代金の2分の1以内(1人、1泊当たり最大1万円)を割引するもの。泊数制限なし。日帰り旅行も対象となる。電子チケットは1枚額面5000円を2500円で販売。1回当たり50枚購入できる。

 利用可能プランは、県内の旅行代理店や宿泊施設のうち、「わかやまリフレッシュプラン」登録の参加事業者(県内165社)が販売する1人当たり5000円以上の募集型企画旅行や受注型企画旅行、手配旅行および宿泊プラン。参加事業者は特設ホームページ(https://wakayama-refresh.com)に掲載している。

 電子チケットの購入には「Pass Me!」への会員登録(無料)が必要。購入した電子チケットを宿泊施設などのチェックインの際にスマートフォンやタブレットなどで掲示する。インターネット環境がない人は、プラン予約の際に参加事業者(宿泊施設)に申し出ることにより利用可能。

 問い合わせは「わかやまリフレッシュプラン販売促進事務局」(電話0570・01・2288)まで。県では「ぜひ電子チケットを利用し、県内各地を巡り改めて和歌山県の魅力に触れていただき、新型コロナによる閉塞感から心身ともにリフレッシュしてください」と呼び掛けている。

 また、大手旅行専門誌じゃらんは、和歌山県在住者向けに那智勝浦町の対象宿泊施設の宿泊料金が最大半額となる「ふっこう割クーポン」を配布している。

(2020年7月10日付紙面より)


2020年07月10日
44 貧困、環境問題などに言及
 藤原ひろのぶさんが講演  (新宮市 )

 新宮市仲之町のCOLORsで6日、NPO法人「NGO GOODEARTH」代表の藤原ひろのぶさんの講演会があった。藤原さんは「藤原ひろのぶお話会~世界との繋がりに気づけばあなたの選択が大きく変わる」を題目に環境・貧困問題などについて講話。25人ほどが聴講した。

 身体や健康に配慮した物の販売、食や肌に関する教室などを展開している「イロドリラボ」(新宮市三輪崎)主催。藤原さんは、2009年に「GOODEARTH」を設立以降、発展途上国と呼ばれる国々で貧困に苦しむ人々の問題解決に取り組んでいる。

 年に数回は自ら現地に赴き暮らしの現状をインターネットサイトなどを通じて発信。持続可能な支援の仕組み作りをしている。現在は支援活動の傍ら、全国で「貧困問題」をテーマに講演会やセミナーを開催している。現在39歳で4児の父。

 藤原さんは、現在世界で猛威を振るう新型コロナウイルス感染症に触れ、「日本では年間約1万人がインフルエンザで亡くなっている。大人がメディアにあおられてパニックを起こすと子どもなどの弱い立場の人が傷つく」と警鐘を鳴らした。

 免疫力や体力を高めることが必要とし「休校措置によって子どもたちを家に閉じ込めた結果、強くなる機会を奪っている。冷静に判断しなければならない」。

 世界的に見ると、貧困国ではマラリアや結核、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)などの感染症で毎日、子どもを含む7000人以上の人が命を落としている現状に触れ「コロナウイルスで金持ちの国の高齢者が亡くなり出すと世界がパニックになった。その影響でマラリアなどの感染症がまん延しているスラムではその日の食費をまかなうだけの仕事もなくなり、病気に飢餓も加わった」。その傍ら、コロナ禍の3カ月間で米国の富裕層の資産が62兆円増えたことを紹介した。

 地球の裏側の貧困問題や環境問題などを克復するためには、▽思考停止▽二項対立▽お金―の三つの弱点が問題解決の障壁であるとし、誘導型メディアの在り方に言及。「メディア、国、国民のレベルは同等。自分の意思で考えることのできる情報を提供するのがメディアの在り方であり、国民はもっと賢くなる必要がある」と述べた。

 二項対立に関しては「正義か悪か、敵か味方か。対局にあるものを排除しようとするのは人間の悪い癖。しかし、そのせいで想像しない暴力に加担してしまうこともある」。

 「お金は誰かがプラスだと誰かがマイナスになる。人間がお金を追いかけ回すから地球よりお金が重くなっている。お金を得るために資源を浪費している」と話し、現在起こっている異常気象や絶滅の恐れのある野生動物などに言及。「大きな問題に目を向けなければ自分たちも守れない。目の前のことに振り回されずに日々の選択をすることが必要」などと呼び掛けた。

(2020年7月10日付紙面より)

25人ほどが地球が抱える問題に耳を傾けた=6日、新宮市仲之町
藤原ひろのぶさん
2020年07月10日
45 新任の委員2人が着任
 人権擁護委員委嘱伝達  (串本町 )

 串本町役場本庁で8日に人権擁護委員の委嘱状伝達式があり、西向在住の植松豊子さん(67)と田原在住の和田充旦さん(66)が委嘱状の伝達を受け着任の節目をつけた。

 同委員は、人権擁護委員法に基づいて基本的人権の侵犯を監視し、侵犯があった場合は救済のため速やかに適切な処理をとり常に自由人権思想の普及高揚に努めることを使命とする特別職国家公務員。人選は市町村長の推薦により行い、法務大臣が任期3年で委嘱をしている。

 法務省和歌山地方法務局新宮支局(山田勝久支局長)の管内では1日付で串本町の新任2人と古座川町の再任2人、那智勝浦町の再任1人が委嘱を受け、順次委嘱状の伝達(再任者は郵送伝達)を進めている。

 この日は串本町役場本庁町長室で推薦者の田嶋勝正町長と新宮人権擁護委員協議会の垣本正道会長が立ち会う中、山田支局長から同町の新任2人に委嘱状を伝達。田嶋町長は家庭内暴力や体罰、いじめに加え最近の傾向の一端でインターネットによる誹謗中傷を注視しつつ「誰が加害者か分からない事案も多発している中、被害を受けたときに誰に相談すれば良いかで悩んでいる人もたくさんいると思う。その解決に向けて力を貸してあげていただけるとありがたい」と期待した。

 同支局管内の現在の委員数は29人で、うち7人が同町からの推薦。管内で新宮人権擁護委員協議会を結成し、人権侵犯への対応に加えて6月と12月に人権啓発を展開し常設相談、特設相談の窓口を設けるなど人権擁護思想の裾野を地域に広げつつ使命の全うに努めている。

(2020年7月10日付紙面より)

委嘱状の伝達を受ける植松豊子さん(前列左)と和田充旦さん(後列左)=8日、串本町役場本庁
2020年07月10日
46 ミニカバンやトンボ縫う
 福祉セで寺子屋分校再開  (紀宝町 )

 紀宝町福祉センターで8日、寺子屋分校が再開された。今回は「楽しい手芸教室」で、参加者7人がミニカバン、トンボ、帽子のかわいらしいストラップやブローチを縫った。

 同町鵜殿の植野洋子さん、大和田富美子さんを講師に、古布を使った小物作りをする教室。同センターの改修工事に伴って休止していたが、4月には町民の要望を受けて布マスク教室を実施。本格的な活動再開は今回からで、参加者全員の検温をした他、一人一つの机を使うなど距離を保つ対策をした上で開催した。

 今回の小物は植野さんが本や見本を参考にしたもの。参加者は好みの布のキット2種類を選び、互いにアドバイスしながら手縫いし、小花やビーズで飾って完成させた。

 植野さんは「古い着物の生地を集め、小さな布でも捨てずに小物作りに活用している。準備は大変だが、今日はたくさん冗談も言って、みんな楽しめたのでは」と顔をほころばせた。

 来月は髪や浴衣の帯に使える和風の花飾りを作る予定にしている。

(2020年7月10日付紙面より)

ミニカバンのストラップを作る参加者=8日、紀宝町福祉センター
植野洋子さんの作品
2020年07月10日
47 田岡新宮市長が国交大臣表彰  建設事業関係功労  
2020年07月10日
48 観光案内所の有効活用求め  山地地区企業会が町と意見交換  (御浜町 )
2020年07月10日
49 園児たちが笹を届ける  三輪崎保が三輪崎会館に  (新宮市 )
2020年07月10日
50 活動への協力に感謝  熱中症予防啓発ポスターの掲載実施  (那智勝浦町 )
2020年07月10日
51 串本、古座川から2人を採択  地域課題解決型起業支援事業  (わかやま産業振興財団 )
2020年07月10日
52 選手らの成長機会活発に  制限解除経てスポ少活動  (串本町 )
2020年07月10日
53 尾鷲市営野球場に変更を  4市町が尾鷲市に要請  (広域ごみ処理施設 )
2020年07月10日
54 安全とコロナ終息を願う  新鹿、大泊両海水浴場で海開き  (熊野市 )
2020年07月10日
55 色鮮やかなベンケイガニ  熊野古道・高野坂で  
2020年07月03日
56 消防と警察が連携強化
 水難事故想定し合同訓練  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町消防本部(湯川辰也消防長)は1日、同町の那智漁港と那智の浜で水難救助訓練を実施した。訓練には新宮警察署(小畑博昭署長)も参加し、互いの資機材や救助方法などを確認し連携強化を図った。

 合同での実施は昨年に引き続き2回目。この日は「スローバッグによる溺者の救出(合同)」「鍵付はしごとバスケット担架を使用した救出」など、陸上への引き上げ救助方法の訓練に取り組んだ。

 消防・警察合わせ14人ほどが参加。新宮署員は消防隊員から救助の方法や資機材の使用方法を学び、迅速な救助活動に生かせるように実践した。

 消防隊員の指導の下、警察署員がスローバッグを投げる練習を実施。隊員が独自の訓練に取り組む様子も見学した。

 最後は隊員たちが波消しブロックからの救出方法の検証に取り組んだ。

 新宮署の新谷浩一警備課長は「現場によっては他の機関との連携が必要になる。機関の壁を超えた訓練を行うことで救出のスキルを上げることができる」と述べた。

 関谷善文・那智勝浦町消防署長は訓練を振り返り、「互いの所有する資機材や共同作業の確認ができたことはとても有意義だったと思う。今後も互いの力を高め合えることができれば」と語った。

(2020年7月3日付紙面より)

実際の現場を想定しながら取り組んだ=1日、那智勝浦町の那智漁港
スローバッグによる救助訓練の様子
2020年07月03日
57 実行委員会が設立総会 「紀の国わかやま文化祭2021」に向け (新宮市)

 新宮市は、令和3年度に和歌山県での開催が予定されている「紀の国わかやま文化祭2021」(第36回国民文化祭、第21回全国障害者芸術・文化祭)に向け、実行委員会(会長・田岡実千年市長)を組織した。1日に市役所別館で設立総会、第1回総会が開かれ、会則や事業計画などについて話し合った。

 国民文化祭は、文化活動への参加の意欲を喚起し、地方文化の発展に寄与するとともに国民生活のより一層の充実に資することを目的とする全国規模の文化の祭典。

 全国障害者芸術・文化祭は障害者の芸術や文化活動への参加を通じて障害者の生活を豊かにし、障害への理解と認識を深め、障害者の自立と社会参加の促進に寄与することを目的に開催している。2017(平成29)年からは国民文化祭と同じ期間に開催されている。

 両大会とも和歌山県では初の開催で、キャッチフレーズは「山青し 海青し 文化は輝く」。また、県内では同年に、文化部のインターハイとも称される第45回全国高等学校総合文化祭の開催も予定しており、こちらも県初開催となる。

 実行委員会設立に当たり、田岡市長が「国体、ねんりんピックに続いて全国規模の祭典が和歌山県で開かれるのは喜ばしいこと。県の文化振興にとって重要な契機となるだけなく、市としても文化複合施設が完成する年であり市を上げて盛り上げなければならない」。行政のみならず市民の力が欠かせないと協力を求めた。

 市では現在建設中の文化複合施設を会場とし、「しんぐう文化博覧会(仮称)」「熊野歴史文化シンポジウム(仮称)」「手話狂言」などの事業を予定している。

 委員からは施設の建設状況について質問があり、田岡市長は「設計監理者と協議する中で、確実に来年の秋に開館できるよう準備を行っている」と説明した。

 同文化祭は来年10月30日(土)から11月21日(日)までの日程で開催。また、今年宮崎県での開催を予定していた「国文祭・芸文祭みやざき2020」は新型コロナウイルス感染症の影響で来年への延期が決定している。

  □     □

 実行委員会委員は次の皆さん。

▽会長

田岡実千年(新宮市長)

▽副会長

鈴木啓司(市文化協会長)

須川暁廣(市障害者団体連絡協議会)

▽委員

榎本鉄也(市議会議員)

上野 顯(熊野速玉大社宮司)

関 康之(新宮商工会議所会頭)

里中陽互(市観光協会長)

岡 知行(新宮ロータリークラブ)

村尾久彦(新宮ライオンズクラブ)

森 常夫(美熊野福祉会)

吉田元紀(市校長会会長)

池上博基(近畿大学附属新宮高校・中学校長)

前田成穂(新宮高校長)

東 啓史(新翔高校長)

榎本貴英(県立みくまの支援学校長)

速水盛康(市教育委員会教育長)

平見仁郎(市教育部長)

田中幸人(市健康福祉部長)

▽監事

田中信秀(市社会福祉協議会長)

中瀬古友夫(熊野学研究委員会委員長)

▽事務局

市文化振興課市民文化係

市福祉課障害福祉係

(2020年7月3日付紙面より)

実行委員会長を務める田岡実千年市長があいさつを述べた=1日、新宮市役所別館
2020年07月03日
58 新宮紀宝道路の早期完成を
 鈴木知事と西田町長が対談  (紀宝町 )

 鈴木英敬知事と紀宝町の西田健町長による「1対1対談」が1日、紀宝町防災拠点施設であった。対談を前に、同町鵜殿の新宮紀宝道路熊野川河口大橋建設現場を視察した鈴木知事は「工事の進捗(しんちょく)が目に見えてくると町民の皆さんも実感が湧くと思う。今後もしっかり頑張っていきたい」と述べた。

 1対1対談は、市町の具体的な課題を知事と市町長がオープンな場で議論し、課題解決に向けて一歩でも前に進めることが目的。同町議会議員と藤根正典、谷川孝栄両県議らが傍聴した。

 対談の冒頭、鈴木知事は新型コロナ対策として県民、事業者、医療関係者の協力に感謝し「今後も感染予防、経済の再生を両立していきたい」と示した。

 あいさつした西田町長は、鈴木知事が全国高速道路建設協議会の筆頭副会長就任によるさらなる道路整備の推進に期待を込めた。この後、町の課題を盛り込んだ3項目について意見を交わし、鈴木知事は「来年で紀伊半島大水害から10年の節目を迎える。紀宝町の危機管理対策は県や全国でも先進的な取り組み。県としてもしっかり支援したい」と語った。

  □     □

■新宮紀宝道路の早期完成、県道小船紀宝線の整備



 西田町長は、新宮紀宝道路の早期完成と紀宝熊野道路の早期工事着手、紀勢線が全線開通するよう高規格幹線道路網の整備促進と、県道小船紀宝線(鮒田~浅里)の整備を求めた。

 鈴木知事は、新宮紀宝道路の三重県側に41億円の予算が計上されたこを挙げ、工事発注が早まるよう埋蔵文化財の調査を集中的に行うとした。県道小船紀宝線の整備が本年度の国、県の補助金事業に採択されたことを伝え「スピード感を持って対応したい」と応じた。

  □     □

■新型コロナウイルス感染症対策



 紀の宝商品券や子育て世帯、一人親家庭への給付金、高齢者、妊婦へのマスク配布、飲食店支援など町独自の支援策を紹介した西田町長は、第2波に備えた感染拡大防止対策と経済的支援の充実を求め、これまでの支援事業にもれた事業者への支援拡充の検討を要請した。

 第2波が起こった場合でも経済と地域医療を止めないと示した鈴木知事は、支援金についても検討するとした。

  □     □

■熊野川の濁水対策



 濁水対策に関連し、西田町長はダム機能の在り方についても言及した。鈴木知事は「濁水対策は喫緊の課題。堆積土砂、砂防事業、治山事業を進め、濁水対策を図っていきたい。ダム対策についても町と連携して対策を進めたい」と応答した。

(2020年7月3日付紙面より)

西田健町長(中)から新宮紀宝道路の説明を受ける鈴木英敬知事(右)=1日、紀宝町鵜殿
2020年07月03日
59 化石を観察し関心高める グローカルコース2年生 (串本古座高校)

 県立串本古座高校(左近晴久校長)のグローカルコース2年生20人が6月30日、串本町在住の化石収集家・左向幸雄さん(57)の収蔵庫を訪ねて実物を観察する機会を持った。

 この授業は、科目・海洋環境の一環。左向さんが昨年8月に潮岬地内に展示場風の収蔵庫を設けたことを知り、海の古生物の化石も多い点で関心を高める良いきっかけになるのではと考えて見学を申し入れたという。

 左向さんは小学生の頃から化石に興味を持ち半世紀にわたり収集と研究を続けている有識者。おととし夏に妻の実家の一角を借りて収蔵庫を建て、兄らと8カ月がかりで展示ケースや収蔵棚などの内装を手作りして展示場風に仕上げた。

 化石は展示ケースに収めている分だけで700点以上あり、動植物両面で古生物が幅広くそろう。海にまつわる動植物も多く、自ら採集し国内外からの譲渡や購入で集めたそう。愛好者の間では串本町も有名な産出地の一つで、近隣も含め紀伊半島産出の化石を集めた展示ケースも設けてそのことを伝えている。

 生徒の課題は特に興味が湧いた化石について発表することで、この日は6時間目と7時間目を使って実物観察に臨んだ。左向さんは最近の学生の傾向に配慮し化石以外に鉱石も若干準備して歓迎。生徒は順番に鉱石類や加工中のアンモナイトの化石に触れながら気になる化石を探し出し、じっくりと観察し左向さんから情報をもらうなどした。後日興味を持った化石について発表し合う形で成果を共有し、全体で関心が高かった化石を左向さんに伝えるという。

 知人などに紹介したことはあるが、地域から大人数を迎えたのは南紀熊野ジオパークガイド以来だそう。「自分たちが暮らす大地をよく知らないというのも何だかさみしい話。今日の見学を通して地学に興味を持ち、何気なく落ちている石一つにもたどってきた歴史があることや串本は化石でも有名なことを少しでも感じてもらえたら」と20人の今後に期待した。

(2020年7月3日付紙面より)

左向幸雄さんが集めた化石を観察する串本古座高校2年生ら=6月30日、串本町潮岬
2020年07月03日
60 会長に岡知行さん  新宮ロータリークラブ新役員  
2020年07月03日
61 新型コロナの流行踏まえ  宇久井小で心肺蘇生法講習会  (那智勝浦町 )
2020年07月03日
62 新宮市新宮は横ばい  令和2年分の路線価公表  
2020年07月03日
63 松本勉さんに叙勲伝達  堀順一郎町長が表敬訪問  (那智勝浦町 )
2020年07月03日
64 安全安心なまちづくりを  警察法施行記念で感謝状  (新宮警察署 )
2020年07月03日
65 本の修理ボランティアも再開  利用方法を一部変更  (新宮市立図書館 )
2020年07月03日
66 七夕飾りの笹がお目見え  まなびの郷のロビーに  (紀宝町 )
2020年07月03日
67 活動に向け気持ち高める  社明運動強調月間始まる  (串本町 )
2020年07月03日
68 多くの町民が買い求める  プレミアム宿泊お食事券  (那智勝浦町 )
2020年07月03日
69 お悔やみ情報