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2021年11月30日
1 町民の安心安全目指し
 消防団員が訓練に汗流す  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町消防本部(湯川辰也消防長)は28日、町立勝浦小学校グラウンドで令和3年度の町消防団員教養訓練を実施した。訓練では、町消防団(下地将仁団長)の団本部や第1~8分団から41人が参加。消防職員指導の下、新任教養訓練や幹部教養訓練に取り組んだ。

 同訓練は2年に1度行われ、新入を含む団員と幹部団員がそれぞれ、有事に備えて訓練の練度を高めることを目的としている。

 開講式では堀順一郎町長が町には避難困難地域が多数存在することを挙げ、町内の避難設備などを紹介。訓練については「参加いただきまして感謝しています。町民の安心安全はもちろんのこと、緊急時の皆さま自身の安全確保と迅速な対応につながるよう、素晴らしい訓練になることを祈念している」。

 下地団長は多忙でコロナ禍においても訓練に参加した団員に感謝を述べ、「訓練を通して団体行動や厳正な規律の保持と安全、確実、迅速な行動を身に付けていただきたい。地域防災の要として、町民が安全、安心に暮らせる町を目指し、訓練を重ね消防力の強化に取り組み、団員一丸となって災害に対応していく所存であります」と訓示した。

 新任教養訓練では▽集合位置▽整列順序▽基本の姿勢▽休めの姿勢▽まわれ右▽敬礼▽速足行進▽かけ足行進▽ロープワーク▽ホースの取り扱い―などを、幹部教養訓練では▽隊形▽集合および整頓▽指揮位置▽各個訓練指揮―などをそれぞれ学んだ。

 下地団長が幹部団員に直接指導する場面もあった。各団員は堀町長や湯川消防長らが見守る中、懸命に訓練に取り組み、汗を流していた。

(2021年11月30日付紙面より)

新任教養訓練で行進に励む団員=28日、那智勝浦町立勝浦小学校
幹部団員が幹部教養訓練に取り組んだ
2021年11月30日
2 夜空と海上に大輪の花
 医療従事者にサプライズ花火で感謝示す  (熊野市 )

 新型コロナウイルス感染症対策で大きな貢献があった医療従事者に感謝するサプライズ花火が26日夜、熊野市によって同市木本町の木本港防波堤(ケーソン)から打ち上げられた。闇に包まれた大空と海上を約900発のスターマインが華麗に彩り、会場に感動の輪が広がった。

 県と市の発表によると、同市では9月30日に23人目の陽性者が発表されて以降、新たな感染者が確認されていない。ワクチン接種も順調に進み、県でも上位の実績を誇る。これらの状況に導いた医療従事者の努力と協力に感謝しての打ち上げで、堤防上に観覧席を設けて135人を招いた。混乱を招かぬよう開始前の午後5時過ぎには防災行政無線で案内したこともあって、防寒着に身を包んだ家族連れや友人同士など三々五々集まり、師走前の花火ショーを楽しんだ。

 打ち上げ時間は約10分と短いものの、ごう音とともに広がる花火は迫力十分。医療従事者らを楽しませるとともに、市民やその子どもたちからも「うわー、きれい」「すごい」と歓声が。25日から釣りに来ているという大阪府の男性(69)は「熊野へは何度も来ているが、ここで花火を見たのは初めて。明日は大漁の予感がする」と喜んでいた。

(2021年11月30日付紙面より)

夜空と海上を彩るスターマイン=26日、熊野市の七里御浜海岸
2021年11月30日
3 木曜島遺族会が顕彰碑美化
 野球部員らの作業応援得て  (串本町 )

 木曜島遺族会(坂井敏生会長)が28日、串本町潮岬にある顕彰碑の美化に取り組んだ。今回は県立串本古座高校硬式野球部とその後援会から広がったボランティアも作業を応援。30人がかりで建立当時の整然とした状態を取り戻した。

 この顕彰碑は、明治~昭和初期の潜水による貝採取事業など従事のためオーストラリアへ渡ったふるさとの先人の功績を後世に伝える目的で1998年、当時の町長ら発起人が本土から渡航先に最も近い本州最南端そばに建立した。

 以降、現地への墓参が難しい遺族が訪れて先人をしのぶ場ともなっていて、気持ちよく過ごせるよう同遺族会は盆前と正月前の年2回、美化の奉仕をしている。

 今年は新型コロナウイルスの影響で盆前の奉仕を中止したため、この日は1年ぶりの実施。会員10人ほどが早朝に集まり、草刈りや碑の水拭きなどをした。今回の応援は過去に協力した後援会員の勧めで広まったそうで、同部からは種井祐貴主将(2年)ら部員6人が参加。ボランティアと共に会員が刈った草を集めて運び去るなどの協力をした。

 会員らは「年々高齢化が進んで大変になっているので、今回の応援は本当にありがたい」と喜びの声。種井主将は「今年から後援会ができ、寄付集めなど応援していただいていることに恩返ししようと思い勧めに応えました」と話し、この協力が少しでも地域への応援になることを願って作業に打ち込んでいた。

 坂井会長は今回の接点の延長でふるさとを支えるために移民した先人への関心を持ち、いつか木曜島とも接点を持ってくれることを願いつつ今回の若い世代の応援を喜び感謝していた。

(2021年11月30日付紙面より)

野球部員ら若い世代の応援も得て顕彰碑一帯を美化する木曜島遺族会の会員=28日、串本町潮岬
2021年11月30日
4 お薦め本の魅力を紹介
 ビブリオバトル新宮  (新宮市 )

 新宮市下本町の文化複合施設「丹鶴ホール」大小会議室で27日、「中高生読書まつり・ビブリオバトル和歌山大会」の予選を兼ねた「令和3年度ビブリオバトル新宮」が開催された。中学生の部3人、高校生の部5人が出場し、オーディエンス(観戦者)に向けてお気に入りの一冊を紹介した。

 市教育委員会、市立図書館が主催。ビブリオバトルはバトラー(発表者)が自身のお薦めの本について1人5分間紹介し、オーディエンスが最も読みたくなった「チャンプ本」を投票で選出するもの。コミュニケーションゲームとしての楽しさを味わうことも重視され、読書推進活動として全国的な広がりを見せている。

 出場者は、あらすじや自身の体験を交えて本の魅力を紹介。応援に訪れた保護者や友人、学校関係者たちも熱心に耳を傾けた。

 投票の結果、中学生の部で大矢胡春さん(城南中2年)の「元彼の遺言状」、高校生の部で小屋敷卓真君(近大新宮高2年)の「FACTFULNESS(ファクトフルネス)~10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣~」がチャンプ本に選ばれた。2人は12月26日(日)に和歌山県立図書館で開催予定の和歌山大会への出場権を手にした。

 大矢さんは「他の人たちの表現が上手だった中、自分の思いが伝わりうれしい。県大会でもこの本の魅力を知ってもらえるように頑張りたい」。小屋敷君は「もう少し伝えられたのではと思いますが、結果としてはよかったです。県では、もっと良いスピーチができるように準備をしていければ」と意気込みを語っていた。

(2021年11月30日付紙面より)

和歌山大会への出場を決めた大矢胡春さん(左)と小屋敷卓真君=27日、新宮市下本町の丹鶴ホール(一時的にマスクを外して撮影)
オーディエンスに本の魅力を伝えた
2021年11月30日
5 新成人が社会への貢献誓う  10カ月遅れで成人式挙行  (紀宝町、御浜町 )
2021年11月30日
6 「いざというとき」に備えて  東京海上日動が防災授業  (新宮市 )
2021年11月30日
7 人権尊重の精神豊かに 人権・同和啓発作品表彰式 (那智勝浦町)
2021年11月30日
8 年を取ることを学ぶ  太田小で高齢者&車いす体験  (那智勝浦町 )
2021年11月30日
9 タウンガーデンにイルミ設置  12月から点灯開始  (新宮市 )
2021年11月30日
10 夢の「甲子園」目指して  Start Up Me 硬式野球  (新宮高校硬式部OB会 )
2021年11月30日
11 マルシェ形づくりにぎわう  互盟社で「むつこの器展」  (古座川町 )
2021年11月30日
12 人権課題の捉え方教わる 紀南教育事務所迎えワークショップ (潮岬中)
2021年11月30日
13 家族らに活動の成果披露  明神小中合同学習発表会  (古座川町 )
2021年11月30日
14   
2021年11月28日
15 新宮城の魅力が満載
 新宮市の小渕さん、冊子第2弾発行  

 新宮市在住で、元新宮城復元対策委員会委員の小渕伸二さん(72)がこのほど、冊子「国指定史跡 新宮城(丹鶴城 沖見城) 続日本100名城」の第2弾を制作し、発行した。

 新宮城は1633(寛永10)年、紀州藩付家老水野氏により完成。建造物は1873(明治6)年の廃城令を受け、75(明治8)年までに取り壊されている。

 市は1980(昭和55)年に新宮城跡を公有地化し都市公園として整備を開始。2003(平成15)年には城郭跡が国史跡指定を受け、17(平成29)年には「続日本100名城」に選出された。

 冊子は、A5版30㌻。熊野新宮や新宮城の歴史、造り、復元模型写真、「水野新宮城」「浅野新宮城」の想像天守(イラスト)、水ノ手跡の炭納屋倉庫群と港跡、同じく国指定史跡を受ける水野家墓所など、城にまつわるあれこれを紹介。写真の追加など、前作以上にイメージしやすいものとなった。

 さらには新宮城跡の最大の魅力ともいえる「算木積み」「亀甲積み」「屏風(びょうぶ)折れ」の石垣についても写真を用いて分かりやすく解説しており、城跡散策や校外学習などに最適な冊子となっている。

 価格は500円(税込み)。市観光協会や荒尾成文堂で販売されている。

  □     □

 制作協力者は次の皆さん。敬称略。

水島大二(日本城郭史学会委員)

栢木 隆(日本古城友の会)

倉本隆之(郷土史研究家)

隅地 洋(同)

和田利信(熊野市教育委員会)

(2021年11月28日付紙面より)

第2弾となる冊子を発行した小渕伸二さん=26日、新宮市緑ヶ丘の東牟婁振興局(一時的にマスクを外して撮影)
2021年11月28日
16 歩行者天国に熱気
 2年ぶり「タンカクフライデナイト」  (新宮市 )

 新宮市の丹鶴商店街の一部を歩行者天国にした「タンカクフライデナイト」が26日夜、2年ぶりに開催され、約1000人(主催者発表)が露店グルメやステージパフォーマンスを楽しんだ。

 丹鶴商店街振興組合(岩澤祐文理事長)主催で、市の「頑張る商業者団体等活動支援補助金」の補助を受けた事業。会場入り口でマスク着用を呼び掛け、各テーブルに消毒液を設置するなどの新型コロナウイルス感染症対策を取った。

 今年のテーマは「アツアツ大作戦!」。寒い時季の開催ということで、おでんやぜんざい、ビーフシチューなど、地元商店が提供する温かいグルメに行列ができた。

 ステージイベントのスタートとMCは、シンガー・ソングライターの藪下将人さんと藍田真一さんのユニット「ヤブシン」が担当。Team雅龍やDance Crew HAL、SPAなど10団体が出演し、華やかなダンスや音楽で会場を盛り上げた。

 岩澤理事長は「『新宮を動かしていきたい』というみんなの思いを受けて開催した。新型コロナウイルスの流行で、家で過ごすのが普通になってしまっているが、少しずつ外に出ることを当たり前にしていきたい。熊野地方全体ににぎわいを広げていけたら」と話していた。

(2021年11月28日付紙面より)

地元商店のグルメに行列=26日、新宮市の丹鶴商店街
Team雅龍のステージ
2021年11月28日
17 子育て家庭が立ち上がる
 分娩休止の発表受け要望へ  (紀宝町 )

 新宮市立医療センター産婦人科の分娩(ぶんべん)予約休止の発表を受け、紀宝町では子育て家庭が立ち上がり、西田健町長への要望を行うための準備を進めている。結成した「紀宝町ママ友パパ友の会」の会員は26日現在で405人に上る。代表を務める同町井田の山下朋美さんは「子どもたちが里帰り出産できない地域にはしたくない。充実した子育て環境があるからこそ、安心して出産できるようにしてほしい」と訴える。

 紀宝町は新宮市に隣接する地域的事情もあり、これまで多くの妊婦が同センターで出産してきた。発表を受けて、町子育て支援センターを利用する母親たちが「自分たちの声を届けたい、何かできることをしたい」と決意。署名も案にあったが「声を届けるのが先」とスピードを優先し、無料通信アプリ「LINE(ライン)」などを使い、活動に賛同してくれる会員を集めた。数人の団体より、数百人の団体の方が、影響力を与えると考えた。

 同町と御浜町、熊野市の一部事務組合でつくる紀南病院組合立紀南病院(御浜町阿田和)は2015年9月から分娩を休止していることから、紀南病院の分娩再開と、同センターに関しては新宮市への働き掛け、遠方の病院に通うことになる妊婦への町独自の支援を求める。今も会員の声を集めていて、要望項目は今後増える可能性もあるという。

 紀宝町神内の紀宝はぐくみの森では26日、山下さんら会員が集まり、要望案の打ち合わせをした。第4子の出産時に赤ちゃんが同センターへ緊急搬送されたという会員の女性は「命に関わる事態だった。お母さん側が急変した場合、医療センターがなかったらと考えると怖い」と不安を口にした。山下さんは「たくさんの人に協力していただき、感謝している。町に声を届け、自分たちもできることに協力していきたい」と話している。要望書は12月3日(金)に提出する予定。

(2021年11月28日付紙面より)

打ち合わせをする会員ら=26日、紀宝町神内の紀宝はぐくみの森
2021年11月28日
18 前回同様、上がり子中止決定
 熊野速玉大社「御燈祭り」  

 新宮市の熊野速玉大社(上野顯宮司)、神倉奉賛会、神倉青年団は26日、御燈祭(おとうまつ)り検討委員会を開き、前回に引き続き「御燈祭り」(来年2月6日)の上(あ)がり子の参加を中止し、前回同様、最少人数の神職と介釈(かいしゃく)のみで神事を斎行すると決定した。

 熊野速玉大社例大祭「新宮の速玉祭(はやたまさい)」と合わせて国の重要無形民俗文化財(重文)の指定を受ける「御燈祭り」は、新年における「火の更新」を意味する勇壮な祭り。毎年、全国から大勢が祭りに参加し、御神火を移した松明(たいまつ)を手に一斉に神倉神社を駆け下りる。

 このたびの決定は、新型コロナウイルス感染症第6波の襲来を案じ、上がり子の健康を最重要視するもの。約2000人の上がり子が山門内に集結する同祭りは長時間の3密状態を避けることは難しく、クラスター(感染者集団)が発生する危険が高くなると予想されることから、やむなしの判断に至った。

 中止の決定に当たり、上野宮司は「全国的にさまざまな感染対策を講じながら少しずつ通常に戻す動きがあるが、同祭りでは山門内の上がり子たちの安全を担保できないことなどから苦渋の決断に至った。再来年こそは従来通り斎行することができれば」と話していた。

 なお、祭り当日は正午から神倉山への入山を制限。翌7日の御燈祭り奉祝祭、餅まきも中止する。

  □     □

■御燈祭り当日の日程

※当日(2月6日)夕刻以降、神倉神社付近への車の参入は避けること

▽午前10時=かがり御供奉製

▽午後5時10分=介釈、神倉神社で修祓(しゅうばつ)の後、熊野速玉大社に向かう

▽午後5時50分=神職、介釈一行同大社を出発して神倉神社に向かう

▽午後6時20分=神倉神社到着

▽午後7時10分=御神火をおこし、神事開始

▽午後7時30分ごろ=大松明を先頭に下山開始

▽午後7時40分ごろ=中ノ地蔵に到着、拝礼

▽午後7時50分=神倉神社社務所に到着。拝礼後、阿須賀神社へ出発

▽午後8時20分=阿須賀神社に御神火を奉安し奉幣を奉る

▽午後8時50分=熊野速玉大社に御神火を奉安し奉幣を奉る

(2021年11月28日付紙面より)

おととしの御燈祭りの様子
2021年11月28日
19 働くことへの意識高める  新翔高で「先輩が先生」  (新宮市 )
2021年11月28日
20 和歌山県から世界各地へ  城南中2年が移民学習  (新宮市 )
2021年11月28日
21 竹原昌男さんに記念品  堀町長ら叙勲受章たたえる  (那智勝浦町 )
2021年11月28日
22 カーブミラーをピカピカに  温故知新の会が清掃作業  (那智勝浦町 )
2021年11月28日
23 ゲームで交流の輪広がる  中央児童館で「おたのしみひろば」  (新宮市 )
2021年11月28日
24 100株のビオラを植栽  新宮商工会議所女性会が美化活動  
2021年11月28日
25 干し柿作りが本番  熊野地方  
2021年11月28日
26 小中学生の力作1400点  紀南児童生徒図画習字作品展  
2021年11月28日
27 和の伝統芸能集う  「丹鶴ホール」に8団体、華やかに  (新宮市 )
2021年11月28日
28 お悔やみ情報
  
2021年11月16日
29 地球への祈り込める
 来年の大絵馬が完成  (熊野速玉大社 )

 新宮市の熊野速玉大社(上野顯宮司)で15日、来年のえと「壬寅(みずのえとら)」の大絵馬が完成した。12月から大社拝殿に掲げられる。

 大絵馬はヒノキ製で、縦1・5㍍、横2・1㍍。上野宮司が7月ごろから構想を練り、手直しなどを加えて今日に至った。

 アクリル絵の具などを使用し、瑞光を背景に梛(なぎ)の御幣をくわえ、鋭い眼光で前を見据える雄虎を表現。疫病や不浄を表したという岩を、たくましい前脚で力強く踏み付ける。上野宮司は「新型コロナウイルス感染症の影響で不自由な生活を余儀なくされる中、期待を持って新しい年を迎えたい」と絵馬に込めた思いを話す。

 「地球のために全ての祈りを」の文字を書き入れて絵馬を完成させ、「祈りは人間だけのものではない。地球の命、より良い自然環境、伝統、美しいもの。全ての祈りを母なる地球に捧げたい」。

 また、温暖化対策が進まない世界の現状について主張を重ねる環境活動家のグレタ・トゥーンベリさんに触れ「地球は今、ターニングポイントに来ていると思う。来年は地球のために祈ることの大切さに気付く年になれば。一人一人が世のため、人のため、地球のために尽くすことができれば、より良い年になると思います」と話した。

 毎年、JR新宮駅に掲げている小絵馬(縦70㌢、横110㌢)は、12月半ばごろに届けられる予定。

(2021年11月16日付紙面より)

「地球のために全ての祈りを」の文字を書き入れ完成=15日、熊野速玉大社
2021年11月16日
30 じゃばら求め大勢の人
 2年ぶりの収穫祭盛況  (北山村 )

 北山村のおくとろ公園観光センターで14日、2年ぶりに「じゃばらの里の収穫祭」が開かれた。快晴の下、村内外から多数の来場者が訪れ、買い物や地元グルメを楽しんだ。

 特産品「じゃばら」の収穫を祝って開くイベントで、今年は紀の国わかやま文化祭2021の地域文化発信事業として開催。じゃばらの収穫体験や今年の収量当てクイズ、じゃばらや筏(いかだ)下りのパネル展、小中学生の作品展などがあった。

 じゃばら園での収穫体験にはイベント開始時から大勢が参加し、北山振興㈱の職員から収穫に適したサイズや効能、活用法についても学んだ。じゃばら加工品の販売の他、おくとろ温泉による魚市も盛況だった。

 この日は「北山3村フェスタ2021」も同時開催。北山村青年会による射的やスーパーボールすくい、林業に携わるシンガーソングライター・カモンユキオさんによる「きこりライブ」、学校給食から生まれた「じゃばら唐揚げ」の販売もにぎわいを見せていた。

 同文化祭北山村実行委員長の中島良範教育長は「天気にも恵まれ、村内外のたくさんの方々に北山村の美しさや歴史を感じていただけて最高です。じゃばらの収穫期こそ、村の一番いい時期。新型コロナ後に向け、小さなスタートを切れたのでは」と話していた。

(2021年11月16日付紙面より)

じゃばら収穫体験=14日、北山村のおくとろ公園
特産品じゃばらのパネル展
2021年11月16日
31 瑞兆の文字を書き添えて
 来年のえと「寅」の色紙  (熊野那智大社 )

 那智勝浦町那智山の熊野那智大社(男成洋三宮司)で来年のえと「壬寅(みずのえとら)」の色紙作りがピークを迎えた。男成宮司が直筆で1枚ずつ、色紙に「瑞兆」の文字を書き添えている。今月中に1500枚を完成させる予定。

 色紙には勇ましい色鮮やかな虎と初日を配した那智の滝が描かれている。同社によると、虎に関することわざの「虎口を脱する」にちなみ、来年こそは未曽有のコロナ禍から脱し、めでたい初日の光のごとく明るい兆しが現れ、人々にとって心安らぐ幸せな一年になるようにと願いが込められているという。

 14日は同大社斎館で、男成宮司が色紙に文字を書き入れ、巫女(みこ)が社印を押して仕上げた。

 男成宮司は「ワクチン接種などが進み、感染者も減って参拝者も多くなってきた。明るい兆しが見えつつある。来年こそは、危険なコロナ禍から抜け出せるように色紙を描いた。皆さまの幸せを願っています」と語った。

 社頭での授与は15日から行い、発送は11月下旬からを予定。1枚2000円。送料は2枚以下600円、3枚以上は1200円。申し込みは、はがき(〒649―5301那智勝浦町那智山1、熊野那智大社)、FAX(0735・55・0643)、または同大社ホームページで受け付けている。

(2021年11月16日付紙面より)

願いを込めた来年のえと色紙を仕上げる=14日、那智勝浦町の熊野那智大社
2021年11月16日
32 樫野埼灯台内部を一般公開
 CGS部と初連携しつつ実施  (田辺海上保安部 )

 串本町樫野にある樫野埼灯台で14日に一般公開があり、普段は無人灯台として閉ざされている内部を見学する機会などが提供された。

 153周年灯台記念日(今月1日)行事の一環。この記念日は日本で最初に点灯した観音埼灯台の起工日に基づいて定められていて、樫野埼灯台は観音埼灯台と並んで改税条約(江戸条約)により建設されることになった8灯台の1基としてグレゴリオ暦(=西暦)1870年7月8日(旧暦明治3年6月10日)、8灯台中4番目に点灯した経緯がある。

 管轄する海上保安庁田辺海上保安部(上野春一郎部長)は8灯台の一基、潮岬灯台が常時内部見学可能であるのに対し、平時は閉ざしている樫野埼灯台も広く知ってもらうため、この公開を灯台記念日と絡めて定例化している。最近は同町が関西文化の日に合わせて同灯台旧官舎やトルコ記念館、日米修交記念館を無料開放していて、時期はずれるが相乗効果を目指して期日を合わせるよう考慮して実施している。

 今回は初の試みで、県立串本古座高校CGS部と連携。灯台内部で同灯台の沿革紹介パネルや灯台絵画コンテスト2021受賞作品展示と併せて同部の活動紹介パネルを展示し、日本機械学会の機会遺産に登録されている昭和8年導入の心臓部・光学系機械装置(昭和7年度製造)については同部交通課課員や同部生徒が解説をし、水銀槽に浮かせて灯部を回転させる(昔は分銅〈現存〉、今はモーターが動力)という今では希少な仕組みを伝えるなどした。

 午前11時には灯台南方の洋上で串本海上保安署所属巡視艇「PC―102 30㍍型〈船名・むろづき〉」と関西空港海上保安航空基地所属中型飛行機「サーブ340B型」の運航展示もあり、居合わせた見物客は手を振って両者の共演に親しんだ。同庁のマスコットキャラクター・うみまるも登場して記念撮影に応え、都合により子ども用が確保できなかったが制服試着の機会も提供。同部は敷地内で調理班がレシピを開発した万能だれ「あがらのたれ」の紹介と販売にも取り組んだ。

 来場者にパンフレットやPRグッズを配って見学に感謝した上野部長は「造られた当時は船乗りのものだっただろうが、150年余りを経て地域の資源としても親しまれるようになっている。今回は初めて串本古座高校CGS部さんと連携したが、これからも地域と共に盛り上げることを続けていこうと思う」と話し、同部交通課課員と共に灯台と人を近しくすることに努めていた。

(2021年11月16日付紙面より)

見物の人出などでにぎわう樫野埼灯台一帯=14日、串本町樫野
普段は閉ざされている灯台内部の光学系機械装置の解説を受ける参加者ら
手を振って海上保安庁の巡視艇と中型飛行機の運航展示を見物
2021年11月16日
33 特製カレーライスに舌鼓  恒例のふれあい子ども食堂  (紀宝町 )
2021年11月16日
34 投げ釣りで28人が釣果競う  第35回イシモチ釣り大会  (井田海岸 )
2021年11月16日
35 三重県と3市町が連携強化  紀伊半島大水害10年防災訓練  
2021年11月16日
36 債務負担行為や1万円給付  臨時議会で質疑  (那智勝浦町 )
2021年11月16日
37 技術向上目指し有事に備え  火災予防運動に伴い総合訓練  (新宮市 )
2021年11月16日
38 グラウンドゴルフで交流  太地小児童が福祉学習  (太地町社協 )
2021年11月16日
39 自然に親しみ山歩き  「歩け歩け教室」開講  (新宮市 )
2021年11月16日
40 光輝く一年であってほしい 来年のえと色紙を作成 (熊野本宮大社)
2021年11月16日
41 花園近鉄の選手ら親しむ  串本漁港で珍魚釣り体験  (南紀串本観光協会 )
2021年11月16日
42 小川の「お花畑」で交流  ふれ愛カフェ・よりみち  (古座川町 )
2021年11月16日
43 優雅な舞、自然の恵み感謝  熊野那智大社で紅葉祭  
2021年11月16日
44 お悔やみ情報
  
2021年11月14日
45 ロケット見学場で見学会
 地元住民が今後の展望聞く  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町は12日、串本町に建設中の民間小型ロケット発射場「スペースポート紀伊」から発射される小型ロケットの見学場となる那智勝浦町浦神の旧浦神小学校で見学会を開いた。整備を進めている旧小学校に地元住民ら61人が集まり、堀順一郎町長がロケットの詳細について説明した。

 同発射場はキヤノン電子や清水建設など4社でつくる「スペースワン株式会社」が運営し、超小型衛星の「宇宙宅配便」事業を行うもの。旧小学校はロケット射点から1・6㌔と近く、串本町の田原海水浴場とともにプレミアム公式見学場となっている。

 那智勝浦町によると、旧小学校の収容人数は旧校舎屋上とグラウンドなどを合わせて2500人を予定。屋上は全体で約650平方㍍あり、500人が見学可能としている。

 このうち、本年度に整備を行ったのは約270平方㍍。100人の見学者を見込んでいるが、いすやテーブルを設置する可能性もあり減少する可能性もあるという。初号機打ち上げ時の状況を見た上で見学スペースの拡大を検討するとした。

 整備内容は消防法に準じ、教室への出入りを止める壁の設置や、屋上の床面の洗浄と一部補修、旧小学校から漁協敷地内へ渡ることのできる避難路新設などを実施した。事業費は202万2900円。

 また、発射の瞬間は旧小学校からは見えないため、様子を映し出すモニターを2カ所に設置する。発射の際は敷地内などの駐停車禁止や予約制を取り、バスによる送迎を予定している。

 堀町長は「第1弾の整備が終了した。本州でロケットの発射を間近でゆったりと見られる場所はない。観光商品はまだ完成していないが、本町への宿泊客や観光客の増加も視野に入れている。関連産業の誘致にも尽力したい」。

 今後については「浦神はポテンシャルがある。ロケットに加え、新たな事業が展開されることを期待している」と話した。

 見学に訪れていた同町浦神の塩地征子さんと芝さわみさんは「浦神でロケットが見られるのは楽しみ。地域が活気づいてくれるのはうれしい。本当にありがたいこと」と笑顔で話していた。

(2021年11月14日付紙面より)

地元住民を対象に見学会が開かれた=12日、那智勝浦町の旧浦神小学校屋上
見学場となる旧浦神小学校
2021年11月14日
46 人から人へ伝統つなぐ
 「リレースクエア」オープン  (新宮高校 )

 今年創立120周年を迎えた新宮市の県立新宮高校(東啓史校長、生徒541人)で6日、記念式典に合わせて食堂施設をリフォームした「リレースクエア」のオープニングセレモニーが開かれた。デザインに携わった生徒や同校創立120周年記念事業実行委員会のメンバーがテープカットを行い、今後の活用に期待を込めた。

 同校では今年4月、生徒有志による食堂のリニューアルプロジェクト(進藤友華代表)が始動。全校生徒のニーズを取り入れ、生徒主体で築47年の食堂や周辺スペースの空間デザインを行った。

 コンセプトは「Relay(リレー)~人から人へ伝統が受け継がれる空間~」。食堂中央には校訓「質実剛健」を象徴するナギの木のシンボルツリーを配し、プロジェクターなどを設置した多目的の空間であることから、名称を「Square(広場)」に。同校の前身である旧制新宮中学校の正門と歌碑を移設した屋外の公園スペースには、「新中テラス」と名前を付けた。

 セレモニーでは新中会の夏山晃一会長が「天井やシンボルツリーなどは全て生徒たちがデザインした。大変なこともあったと思うが、高校時代の良い思い出づくりになったのでは」とあいさつ。

 小阪輝大生徒会長は「生徒の思いを形にしていただき、ありがとうございました。大切に使わせていただきます」と述べ、プロジェクトリーダーの進藤さんと共に笑顔で感謝を伝えていた。

(2021年11月14日付紙面より)

オープニングセレモニーの様子=6日、新宮市の県立新宮高校
新中テラスの前でテープカット
2021年11月14日
47 100年以上続く市木木綿
 工場移転へ「この地で続けたい」  (御浜町 )

 100年以上前から御浜町下市木で親しまれてきた「市木木綿」。最盛期には45軒ほどの織元があったが、今は熊野市木本町の向井浩高さん(53)ただ一人になっている。最後の職人から技術を継承して16年。借りていた工場を明け渡すことになり、「この市木の土地で続けていきたい」と移転先を探している。

 市木木綿は明治時代、旧市木村で農業の副業として発展した。大量生産の現代は、双糸と呼ばれる2本を編んだ糸を使うのが主流だが、市木木綿は1本だけの単糸で織る。引っ張ると簡単に切れるため扱いにくいが、通気性が良く、柔らかな風合いに仕上がる。

 布団店3代目の向井さんは、カラフルなしま柄の市木木綿にほれ込み、織元から仕入れて布団や座布団を作っていた。2005年、最後の職人で友人の父親の大畑弘さんが工場を閉めると聞き、継承していくことを決意。長く使われてきた織機が並ぶ工場を借り、大畑さんから技術を学んだ。

 さまざまな色を使いながら落ち着いた雰囲気の市木木綿は若い人にも好評で、これまで織られてきたデザインに向井さんの個性も加え、新しい魅力を打ち出す。今は地元の小中学校の授業にも積極的に協力し、市木木綿の価値を地域内外に伝えている。

 工場は明け渡すことになったが、機械は移転先でも使わせてもらう予定で、「ここまでやらせてもらって感謝している」。自宅と店舗の近くに移せば効率も良くなるが、伊良子清白(1877~1946年)が詠んだ詩や、地域に残る庚申(こうしん)の伝説など「市木木綿と、それに関わる文化がある。市木で続けるからこそ意味がある」と考える。

 まだ移転先は決まっていないが、いくつかの候補は見つかっており、向井さんは「自分の代で終わらせるのでなく、次の世代に残していく場所をつくりたい。この技術をまた継承していきたい」と見据えている。

(2021年11月14日付紙面より)

社会見学で訪れた児童に説明する向井浩高さん=御浜町下市木
カラフルでレトロなデザインの市木木綿
2021年11月14日
48 薬について学ぼう  高田地区でサロン  (新宮市 )
2021年11月14日
49 持続的な企業価値の向上目指し  藤原敬行さんがSDGsについて講話  (新宮市 )
2021年11月14日
50 ギャラリートークに多数来場  細密鉛筆画家・篠田教夫展  (那智勝浦RC )
2021年11月14日
51 無病息災などを祈る  高田地区で伝統の「亥の子」  (新宮市 )
2021年11月14日
52 輝く24人、学習成果を披露  相野谷中学校で文化祭  
2021年11月14日
53 町民らの力作1610点  那智勝浦町文化展示会  
2021年11月10日
54 防火意識高揚を啓発
 秋の全国火災予防運動初日に  (新宮市 )

 秋の全国火災予防運動(9~15日)が始まった。初日の9日には全国各地で防火広報などの取り組みが展開。新宮市消防本部(越水薫消防長)では新宮、熊野川の2地区に分かれて住民らに防火意識の高揚を呼び掛けた。今年の全国統一防火標語は「おうち時間 家族で点検 火の始末」。

 期間中の全国重点目標は▽住宅防火対策の推進▽乾燥時および強風時の火災発生防止対策の推進▽放火火災防止対策の推進▽特定防火対象物などにおける防火安全対策の徹底▽製品火災の発生防止に向けた取り組みの推進▽多数の者が集合する催しに対する火災予防指導などの徹底―の6点。

 市消防本部で行われた新宮地区の出発式には丹鶴、千穂、蓬莱、三輪崎、佐野、高田、警備の7分団から26人が参加。新型コロナウイルス感染拡大防止のため、今年は団員数を縮小しての実施となった。

 竹内由定団長は「広報活動によって防火意識の周知に努めてほしい。事故や新型コロナ感染予防に注意を」と訓示。

 出発式に駆け付けた田岡実千年市長は、団員らの日頃の尽力に感謝を伝え「市においては今年は大きな台風襲来もなく比較的落ち着いていたが、9月26日には時間雨量計で78㍉を記録。年々災害が増えている」。

 「これからは空気が乾燥し、火災が発生しやすくなる。啓発活動で市民の防火意識が高まることを期待しています」と呼び掛けた。団員らは各分団の消防車両に乗り込み、各地区の広報に向かった。

 14日(日)には新宮地区と熊野川地区の計4カ所で総合訓練を実施する。

 市消防本部管内で今年1~10月に発生した火災は、建物火災4件、車両火災2件、その他火災2件の計8件だった。

(2021年11月10日付紙面より)

各分団が防火広報活動に出発した=9日、新宮市消防本部
2021年11月10日
55 地域見守りなどで初動図る
 串本町と包括連携協定結ぶ  (日本郵便株式会社 )

 日本郵便株式会社と串本町が8日、包括連携協定を結んだ。この協定は県との締結を機に県内各市町村へと広まっていて、新宮・東牟婁地方では4例目。まずは地域見守り活動への協力と道路損傷の情報提供で連携の初動を図ることを申し合わせている。

 両者は2015年6月30日に「災害発生時における串本町と串本町内郵便局の協力に関する協定」を締結。今回はその内容も含め大きく▽防災・災害対策▽地域の安全・安心な暮らしの実現▽未来を担う子どもの育成▽その他地方創生―の4分野で取り組み、互いが発揮する町民サービスの向上と地域活性化を図ることを目指す。

 町と密に連携するのは町内にある10の郵便局。この日は役場で締結式があり、同社紀南地区連絡会南端部会の清水勝好部会長(古座中湊郵便局長)と田嶋勝正町長が協定書に署名して取り交わした。田嶋町長は連携4分野と喫緊で始める取り組みの有用性を述べ、「郵便局の皆さんの物的、人的な協力を今まで以上に活用し、住民の皆さんが住みよいまちになるよう努力していきたい」と申し出ていっそうの連携を希望。串本郵便局の池田育弘局長と共に立ち会った同連絡会の南方慎一朗統括局長(新宮中央郵便局長)は町内に10ある郵便局を安心・安全のまちづくりのために活用していただけたらと述べつつ「われわれとしては地域住民の方が暮らしやすいまちづくりに向け全面的に支援する姿勢を持っている。今後とも自治体と連携を図り、よりよいまちに取り組んでいきたい」と応えて歩み寄った。

 この協定の有効期限は年度単位で設定していて、いずれかから申し出がない限り年次更新する仕組みとなっている。

(2021年11月10日付紙面より)

協定書を交わした清水勝好部会長(左から3人目)と田嶋勝正町長(同4人目)ら=8日、串本町役場
2021年11月10日
56 作者と来場者がつながる場所
 Art in 和歌山でギャラリートーク  (太地町 )

 太地町立石垣記念館で「第7回Art in 和歌山 魂のであうところ」が開催されており、7日は同展覧会のアートディレクターである美術家の奥野誠さんと奥野佳世さんと共に、作者を交えて作品を鑑賞するギャラリートークが開催された。展示は14日(日)まで。

 社会福祉法人和歌山県福祉事業団がこれまで「アールブリュット展」として開催してきた。第7回を数える今回は「紀の国わかやま文化祭2021」障害者交流事業の一つに位置付け、主に東牟婁出身の施設利用者41人の絵画や造形、陶芸などの美術作品約200点を展示している。

 7日は地元で活躍するハリケーン、コスモスによるライブ演奏会を実施予定だったが、雨天のため中止となった。

 ギャラリートークでは奥野さんらが作品と作者について、「最初と比較し、絵が変化してきて楽しみ」「細かく描き込んだ絵が特徴」などと解説。同展のポスターの絵を描いた山口貢さんの作品については「同業者の目から見ても、集中力を途切れさせずに絵が出来上がっていくことが感じ取れる絵」と評価した。

 この日は作者2人も登場。午前はコラージュや造形作品などを展示しているとまとちゃんが、午後は絵画や福笑いを作成した藤本深恵さんが自身の作品などについて語った。

 同事業団本部経営管理部の原見泰弘さんは「今日はアットホームな形で実施できた。今後も関係者の皆さまと協力しながら実施していきたい」と話した。

 誠さんは「この展覧会は魂が出会う所で作った人と見る人がつながる場所。ここでより広い人の在り方と出会う場になれば」。

 佳世さんは「いろんな方々が個性豊かに生きていられることを感じている。深い根っこの部分は皆が共鳴し合えるので、芸術、文化は重要な役割だと思う」と締めくくった。

(2021年11月10日付紙面より)

ギャラリートークが行われた=7日、太地町立石垣記念館
2021年11月10日
57 土木の世界に興味持って
 八郎山トンネルで見学会  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町と串本町をつなぐ県道長井古座線(仮称・八郎山トンネル)の工事現場で7日、那智勝浦町内6小学校の児童と保護者を招いた見学会が開かれた。約120人が参加し、トンネルの作り方や巨大な機械が活躍する現場の様子に触れた。

 同路線は那智勝浦新宮道路市屋ランプから串本町田原へのアクセス道路。観光道路としての役割に加え、交通ネットワークを多重化しておくことで災害時に国道42号の代替となる機能も有している。工事では延長711㍍のトンネル施工と路体盛土を行う。

 見学会では、工事を担当する淺川・堀特定建設工事共同企業体の青木正和・作業所長が参加者を案内。工事現場を歩きながら、コンクリート吹き付けやロックボルト(3~4㍍の鉄のくぎ)によって岩盤を補強する「NATM(ナトム)工法」について説明した。

 トラックへのズリ(砕いた岩)の積み込みや、ドリルジャンボで岩盤にダイナマイトを入れる穴を掘る実演もあり、子どもたちは目を見開いてその様子を眺めていた。

 青木作業所長は「普段見ることができないトンネル工事専用の機械や設備、トンネル坑内を見ることを通じて、子どもたちに土木工事の世界に興味を持ってもらいたい。将来的に建築業界の人手不足解消につながっていけば」と語る。

 最後に工事現場で出た岩石を加工したキーホルダーの土産が配られ、長尾然人君(下里小1)は「すごい機械がいっぱいあった」と話していた。

(2021年11月10日付紙面より)

トンネル掘削の現場を見学=7日、那智勝浦町
2021年11月10日
58 パフォーマーの技に歓声  西向小学校で芸術鑑賞会  (串本町 )
2021年11月10日
59 生徒教職員で発表楽しむ  校内限定で本年度文化祭  (串本古座高校 )
2021年11月10日
60 194点の作品一堂に  「丹鶴ホール」で県美術協会展  (新宮市 )
2021年11月10日
61 自分の身を守って逃げる  木の川こども園で避難訓練  (新宮市 )
2021年11月10日
62 聖地文化の景観を愛でる  「丹鶴ホール」で熊野歴史文化シンポジウム  (新宮市 )
2021年11月10日
63 生産性向上目指し訓練  和歌山職業能力開発促進センター  (新宮市 )
2021年11月10日
64 穏やかな海に親しむ  秋の磯遊びに親子10人が参加  (那智勝浦町 )
2021年11月10日
65 「自分の町をきれいに」  たばこ組合紀南支部が清掃活動  (那智勝浦町 )
2021年11月10日
66 創造力あふれる作品多数 第73回郡学校美術展審査結果 (新宮・東牟婁)
2021年11月10日
67 新しいリモートワークの形へ  飛雪の滝キャンプ場が環境整備  (紀宝町 )
2021年11月10日
68 練習の成果を発揮  中学校陸上競技記録会  (熊野・南郡 )
2021年11月10日
69 機能別団員で地域防災力の強化を  熊野市消防本部  
2021年11月10日
70 地震に強い家を目指して  5年生がストローハウスに挑戦  (鵜殿小 )
2021年11月10日
71 防火意識の向上呼び掛ける  秋の全国火災予防運動でパレード  (紀宝町 )
2021年11月10日
72 糖尿病について考えよう  徐福公園がブルーライトアップ  (新宮市 )
2021年11月10日
73 お悔やみ情報