6日間の休業に入る
官公庁で28日、仕事納め式があった。各首長らが職員たちの一年の労をねぎらい、新年からのさらなる飛躍に期待の言葉を掛けた。ほとんどの官公庁は1月3日(木)まで6日間の休業となっている。
新宮市役所で行われた式には、屋敷満雄市議会議長、濵田雅美副議長をはじめ職員約50人が出席。田岡実千年市長は、市民が来庁した際の職員の対応について「今年は苦情よりお褒めの言葉を多く頂いた。接遇の気持ちが高まっているとうれしく思う」とねぎらいの言葉を掛けた。
12月の「わかやま冬の交通安全運動」初日の1日と翌2日に市内で連続して交通死亡事故が発生したことに触れ「いつ自分たちが加害者になるか分からない。一瞬の気の緩みが事故につながる。安全、思いやり運転を心掛け、4日に皆で元気よく一年をスタートできれば」と呼び掛けた。
小谷充総務部長が今年一年に実施した主な事業などを振り返り紹介。向井雅男副市長は閉会の辞を述べ、最後は一本締めで締めくくった。
□ □
那智勝浦町では、役場2階の大会議室で仕事納め式が開かれた。
町歌斉唱後、町職員約80人を前に、堀順一郎町長が訓示。職員らにねぎらいの言葉を掛け、5月21日の就任以降を振り返った。「新クリーンセンターの建設にある一定のめどが付いたが、町には懸案、課題が多くあると感じている。今後も5年、10年先を見据えた町民のための施策を推進する」と話した。
式典の後は勤続20年表彰があり、柳川敦子さんら8人の職員に堀町長が賞状を手渡した。
(2018年12月30日付紙面より)
年末の帰省ラッシュピーク (熊野地方 )
年末の帰省ラッシュがピークを迎え、正月を故郷や観光地で過ごそうとする人や車の姿が多く見られる。29日、JR新宮駅では午前中に特急列車の2便が、京都・大阪方面と名古屋方面から到着。大きな荷物を持ち帰省してきた人たちが次々と改札を通り、迎えに来た家族の車に乗り込む姿などが見られた。Uターンのピークは1月3日(木)とみられる。
改札付近にはお見送り&お迎えコーナーを設置し、駅員らからの温かなメッセージが利用客らを出迎えた。東京から帰省した40代女性は「正月は実家でゆっくりと過ごそうと思います」と話していた。
和歌山県警では渋滞中の追突事故防止として「間隔が空いてしまったと思い、急に速度を上げると先行車が思いもかけずに急停車したりすることもある。渋滞中は、しっかりと前の車の動きを見て適切な車間距離を保ってください」と呼び掛けている。
日本道路交通情報センターによると、年末年始の期間中、高速道路は1月6日(日)まで、一般道路は1月中旬まで故郷への帰省や観光地への行楽などで交通量が増加し、高速道路を中心に激しい渋滞の発生が予測される。
(2018年12月30日付紙面より)
消防本部と消防団が年末警戒 (新宮市 )
市民らが安心して新年を迎えることができるようにと、新宮市消防本部(川嶋基正消防長)と同市消防団(竹内由定団長)は28日から消防年末警戒に当たっている。30日(日)までの3日間、午後8時から午前0時まで市内を巡視する。
火を使用する機会の多いこの時季に毎年実施している。市消防本部は市全域、消防団は各分団の担当地区の巡視や防火広報に取り組んでいる。初日の28日夜には市消防本部と熊野川消防出張所で出陣式があった。
市消防本部での出陣式には、旧市内七つの消防団から計51人が出席。整列した団員らを前に田岡実千年市長は「日頃から昼夜を問わず、市民の安心安全のために尽力いただき感謝している」と述べ、1年間の活動をねぎらった。
屋敷満雄市議会議長が「警戒に当たって体調管理に留意し、市民の皆さんが良い新年を迎えることができるようよろしくお願いします」とあいさつ。濱口太史県議は「自身の防寒にも気を付けて任務に当たってください」と述べ、大髙圭司新宮警察署長が「年末警戒は地域の安心安全を支える大きな活動。警察にとっても大変ありがたい」と激励した。
式後、団員らは消防車両に乗り込み、市長らに見送られる中、担当地域へ出発。竹内団長は「毎年恒例だが、今年も市民の安心と安全を守るために警戒に当たっていきたい」と話していた。
(2018年12月30日付紙面より)
中央・くろしお児童館で大掃除 (新宮市 )
新宮市野田の中央児童館と同市佐野のくろしお児童館で28日、大掃除があった。同館を利用する児童らは、一年を楽しく遊んだ感謝の気持ちを込めて、館内を隅々まで掃除した。
中央児童館では遊びに来ていた33人が集合。職員からの説明を受けた子どもたちは六つの班に分かれ、「わんぱくルーム」や「ゲーム室」「図書室」、廊下や階段、玄関などの場所を分担し、窓やいつも遊ぶ遊具を丁寧に磨き、協力しておもちゃを整理していた。
初めて参加した畑有羽梨(ゆうり)さん(10)は「普段から本を読んでいて破れているのが多く気になっていたので、整理ができて良かった。来年から新しい気持ちで遊びに来たいです」と掃除に励んでいた。
くろしお児童館では30人が参加した。職員の説明を受け、子どもたちは各部屋を分担して拭き掃除。遊戯室の雑巾がけが始まると、みんなで横一列に並び「よーい、どん!」の合図で一斉にかけだし、往復を競争するなどしてにぎわった。
田原拓真君(7)は「初めて参加して、みんなで汚れを落とせて良かった。きれいになった児童館で来年も遊びたい」と話していた。
年始は両館とも1月4日(金)から利用できる。
(2018年12月30日付紙面より)
新宮信用金庫理事長杯卓球大会
竹内結賀さん、弓友会Bが優勝 (新宮弓友会 )
紀宝町出身の坊ノ内希愛さん (神戸弘陵高校女子サッカー部 )
大しめ縄の張り替え (那智勝浦町 )
那智勝浦町の熊野那智大社(男成洋三宮司)は27日、世界遺産である那智の滝で大しめ縄を張り替えた。日本一の落差133㍍の滝口で神職たちが足元に注意しながら慎重に新しいしめ縄に取り換えた。
那智の滝は同大社の別宮・飛瀧(ひろう)神社のご神体。張り替え作業は7月14日の例大祭「那智の扇祭り(火祭)」の前と年末の毎年2回行われている。
しめ縄はサラシ製で長さ約26㍍、重さ約4㌔。大社本殿で安全祈願を行い、白装束に烏帽子(えぼし)姿の神職ら5人が表参道約2㌔の道のりを運んだ。前日の雨の影響もなく、無事に設置された。
大阪府から参拝に訪れていた40代男性は「張り替えは見られなかったが良い時に来ることができた」と語った。
那智の滝は大みそかから元旦にかけて青岸渡寺の三重塔と共にライトアップされる。
(2018年12月28日付紙面より)
リキュール「紀州の一雫」
熊野市特産の香酸かんきつ「新姫(にいひめ)」を使用したリキュール「紀州の一雫(ひとしずく)」の販売が新宮市や熊野市を中心とした酒販店などで始まった。紀州の自然の恵みと果樹の持ち味を引き立たせようと、酒類食品卸売業の株式会社Yアルコ(加藤隆義代表取締役)が企画。和歌山県岩出市にある創業100年の造り酒屋「吉村秀雄商店」で製造した。
新姫は、かんきつ種のタチバナと何かが自然交配したものと推測され、昭和60年に熊野市新鹿町で発見された。市が平成9年に新しい香酸かんきつとして品種登録した。独特の爽やかな香りと程よい酸味が特徴。
紀州の一雫は720㍉㍑入り1600円(税抜き)。新姫の特徴を生かした甘みと酸味のバランスが良く、加藤代表取締役は「アルコールが苦手な方でもおいしく飲んでもらえる」と話している。
問い合わせは新宮市下田の株式会社Yアルコ(電話0735・21・2101)まで。
(2018年12月28日付紙面より)
伝統のこんにゃく作り始まる (熊野川町篠尾 )
新宮市熊野川町の篠尾(ささび)で正月に向けて伝統のこんにゃく作りが始まった。篠尾は日当たりが良く、霧が発生する土地でこんにゃく芋の栽培に適している。昔は多くの家で作られていたが、後継者が減り、一時は少なくなっていた。伝統の味を絶やしてはいけないと昭和61年に篠尾こんにゃくグループが発足した。11月に収穫した芋を1カ月ほど干し、12月中旬からこんにゃく作りを始める。
篠尾集会所内に設けられた作業所で、昔ながらのかまどにカシなどの天然木を燃料にして湯を沸かし、芋をゆでる。皮をむいた後、石臼でこねて木灰からとったにがりを混ぜ、木型に詰める。その後1時間ほど煮てあくを抜き、袋に詰めて殺菌のためにゆでて完成する。機械に頼らない昔ながらの製法で作られた篠尾のこんにゃくは特においしいという。
グループ代表の垣内金夫さんは「以前、京都のお寺さんから定期的に欲しいというありがたいお話をいただき、『篠尾のこんにゃくは12月から2月いっぱいまでなのです』と了解をいただいた」と語る。「正月に向けて年内に1000個を作る。正月明けから2月いっぱいまで続きます。1月中旬には体験こんにゃく作りもあるので、ぜひお越しください」と話していた。
(2018年12月28日付紙面より)
新宮ライオンズクラブ (新宮市 )
新宮ライオンズクラブ(新宮LC、山本俊英会長)は25日、児童養護施設の紀南学園(芝悦男園長)に自動体外式除細動器(AED)一式を寄贈した。芝園長は「設置したいと考えていたところ、お話をいただいた。職員一同大変ありがたく思っています」と話していた。
山本会長をはじめ、新宮LCの会員らが同学園を訪問。児童らに、用意したクリスマスプレゼントを配り、芝園長に目録を手渡した。
山本会長は、児童らに「クリスマスの良き日に、ライオンズクラブから贈り物を届けることができたことをわれわれもうれしく思います。元気に成長して、社会に出てからも頑張ってください。応援しています」とあいさつ。
見送る子どもたちから会員らにお礼の折り鶴が手渡され、芝園長は「今日は一日を通して多くの方々が園に贈り物を届けてくれました」と感謝していた。
(2018年12月28日付紙面より)
新翔高で中谷会長が講話 (新宮ユネスコ協会 )
新宮市佐野の県立新翔高校(東啓史校長)で19日、1年生129人を対象にしたユネスコ講話があり、新宮ユネスコ協会の中谷剛会長が「違いを認め合うことがユネスコの考え。お互いの文化や考えを尊重することが平和につながる」と伝えた。
同協会は6年前に設立、平和の集いやピースウオークなど地域に根差した活動を続けている。今回の取り組みは毎年、同校と県立新宮高校、近大附属新宮中学校で実施しており、他の2校は来年2月ごろに行う予定。
新翔高校で中谷会長は「平和・世界遺産・アウシュビッツ・熊野古道」をテーマに講話。「第2次世界大戦の戦勝国が基盤となって戦後社会が始まった。この枠組みは今なお終わっていない。日本では沖縄の基地、北方領土問題などがあり、われわれはこの枠組みに気付かないといけない」と述べた。
価値観や意見の違いで戦争が起こるとし、ユネスコ憲章の一文「戦争は人の心の中で生まれるものであるから、人の心の中に平和のとりでを築かなければならない」を取り上げ、平和への理念を示した。
ユネスコと世界遺産の関係を映像で紹介。日本の原爆ドーム同様、負の遺産であるポーランドのアウシュビッツ強制収容所について「戦争に対する反省の思いを込めて1979年、建物全体が世界遺産になった。この反省を繰り返すことが大切」と語った。
「自然に神が宿る考え方は日本の古神道(こしんとう)の基本。それらが重なり合って紀伊山地の霊場と参詣道が世界遺産になった」と話した一方、「世界遺産の熊野川が濁っているときがある。保存維持状態が悪く登録が取り消される危機遺産の要素を持っている」と指摘した。
生徒たちは、平和への思いやユネスコの精神などを熱心に聞いていた。
(2018年12月21日付紙面より)
向井会長ら記念品届ける (新宮市社協 )
新宮市社会福祉協議会(向井一雄会長)は19日、市内にある14の福祉施設などを訪問し、お菓子の詰め合わせやバスタオル、洗剤などの記念品を贈呈した。さまざまな福祉活動を展開するための「歳末たすけあい運動」の助成を受けて毎年実施している。
同市熊野地の就労継続支援B型事業所「どんぐりの家」(山中隆施設長)へは向井会長ら4人が訪問。「区、町内会や市民の皆さまからお寄せいただいた募金からささやかではありますが記念品を贈らせていただいています。良い年をお迎えください」と利用者代表の濱口良雄さんにコーヒーの詰め合わせを手渡した。
訪問を受け、山中施設長は「利用者みんなコーヒーが好きで、毎年歳末訪問を楽しみにしています。ありがたいです」と感謝していた。
(2018年12月21日付紙面より)
旧串本つばさの会の会員 (串本町 )
串本町の旧つばさ共同作業所後援会「串本つばさの会」の会員が17日、活動資金の一部を町に託した。
同会は、社会福祉法人つばさ福祉会の就労継続支援(B型)事業所「エコ工房四季」の前身に当たる旧つばさ共同作業所の運営を支えるため、当時の利用者の父母らが中心になって結成した。同作業所は平成18年に古座川町の旧若あゆ作業所と統合する形で同法人へと移行し、翌19年に同事業所が開所。同会はその後も新体制へ移った利用者を見守るためしばらく存続し、今年11月に現体制へ役目を託して解散した。
残余資産となった活動資金には町民の寄付も含まれ、同会に何かあったときは町域全体に活動資金を還元することが会員間で引き継がれてきたこともあり、同町に託す形で還元したという。
この日は元会員の川端浩之さんや堀口鈴子さん(現・同法人評議員)らが田嶋勝正町長を表敬訪問し、趣旨を説明して活動資金の一部を託した。田嶋町長は社会福祉向上に役立てるとして受け取り、2人は町域にある各作業所と通園らっこへの支援となる活用を希望した。
(2018年12月21日付紙面より)
大みそかに向け試験点灯 (那智勝浦町 )
那智勝浦町那智山で19日、熊野那智大社(男成洋三宮司)別宮、飛瀧神社のご神体である那智の滝と、那智山青岸渡寺(髙木亮享住職)の三重塔が大みそかに備え、試験点灯された。
日没を迎えた午後5時ごろに点灯。ライトに照らされた朱色の三重塔の奥に、暗くなるにつれて青白い滝の姿が浮かび上がり、美しいコントラストを描いた。
ライトアップは31日(月)の日没から元日の朝まで実施する。那智大社では27日(木)に滝口の大しめ縄を張り替え、迎春準備を整える。
(2018年12月21日付紙面より)
有田市スポーツ少年団空手道大会
レスリング中学生選抜合同練習会開く (那智勝浦町体育協会 )
個人戦では男女3組がインドア出場権 (新宮高校ソフトテニス部 )
新宮市立城南中学校生徒会と城南地域共育コミュニティ本部は10日、「城南校区クリーン作戦」を実施した。城南中178人、王子ヶ浜小学校の5、6年生117人、王子幼稚園の21人、教職員、育友会、市教育委員会、地域住民ら約500人が15班に分かれ、阿須賀神社、浮島の森、下田児童館など14カ所から出発。城南中を目指しながらごみ拾いに励んだ。
地域貢献の一環として毎年実施している。縦割りグループで作業し、中学生の自覚を深め、学校と地域の連携を強める目的。以前は生徒会が「通学路クリーン作戦」として主催しており、2009年から現在の形で実施している。
城南中生徒会の傳田未咲会長(3年)は作戦でまちがきれいになり、犯罪が減る、交流の場になるなど多くのメリットがあるとし、「みんなできれいで住みやすいまちにしていきましょう」。環境委員長の窪上珠波(しゅうば)君(3年)は「みんな真面目に取り組んでおり、きれいになって良かった。今後も地域のことに関われれば」。
同中の中田善夫校長は「笑顔で協力したクリーン作戦になった。まちがきれいになることで心もきれいになる。日頃からまちをきれいにしていきたい」とあいさつ。
地域共育コーディネーターの大石熊野さんは「毎年少しずつごみが減っている。美しい所に美しい心が宿る。大人になっても住んでいる町をきれいにしていく気持ちを持って」と呼び掛けた。
(2018年12月13日付紙面より)
太地小6年が「租税教室」
太地町立太地小学校(宮本礼子校長)で11日、「租税教室」が開かれた。新宮税務署が管内の小中学校を対象に開いている出前講座の一環。6年生11人が参加し、矢萩会計事務所の矢萩文さんから税の仕組みや納税の意味を学んだ。
矢萩さんは身近な税金としてまず消費税を紹介。所得税や住民税なども例に挙げ、児童らは日本に約50種類の税金があることをクイズ形式で学んだ。
その後はアニメーション教材の上映があり、登場人物が税金のない世界で困難に直面する姿から、警察や消防、義務教育などの社会基盤が税金で支えられていることを児童らは知った。
用意された1000万円の札束10個からなる1億円の札束の見本を手に取り、金額の重みも実感した。最後に矢萩さんが「税金があった方が良いと思う人」と呼び掛けると、児童らは一斉に手を挙げていた。
(2018年12月13日付紙面より)
串本町文化センターで11日、人権講演会「―ヒロシマ―被爆ピアノコンサート」があり、約350人が聴講や鑑賞をして平和と人権の大切さを考えるきっかけにした。
この講演会は、同町人権委員会(西野政和会長)が主催。同和運動推進月間(11月)や人権を考える強調月間(11月11日~12月10日)などにより人権を考える機運が高まる晩秋~初冬時期に開いていて、今回は広島県から被爆ピアノの所有者で調律士の矢川光則さんと爆心から1・8㌔の距離にあった被爆ピアノ、ソプラノ歌手の大島久美子さん、ピアニストの梶田法子さんを迎える形で計画し、参加を呼び掛けた。
テーマは「平和と人権のメッセージを音楽に込める」。開会に当たり西野会長は、同町立串本西小学校における戦争体験談を例に挙げ「平和のないところに人権はない。今宵は原爆から生き抜いたピアノで平和への思いを新たにしてほしい」とあいさつして講師一同の来町を歓迎した。
序盤は矢川さんが20年来取り組んでいる被爆ピアノコンサートやこの日持ち込んだ被爆ピアノの経緯を紹介。「自分にできる平和活動として全国に平和の種をまいている」と取り組みに込める思いと被爆ピアノの映画が2020年ごろに公開予定であることも伝えて、被爆ピアノとの出会いを平和の尊さを考えるきっかけにしてほしいと呼び掛けた。
中盤は大島さんと梶田さんによるコンサートで、大島さんは被爆ピアノの歩みを擬人化した詩を朗読し、被爆ピアノや平和について伝えたい思いを曲間に述べたり歌に乗せたりして来場者に託した。梶田さんは被爆ピアノを演奏し、その音色で大島さんを後押しした。
大島さんは終盤、「何があったかを正しく知り、伝え、忘れないこと。誰もが平和を望めば世界は平和に向け動き出す」「身近な人に『ありがとう』『ごめんなさい』の気持ちを伝え、皆が笑顔で過ごす。これが私たちにできる平和活動」などのメッセージを掲げて矢川さんが思い描く平和の種まきを実践。閉会に当たり同委員会の山本ちづき副会長は、「命を大切にすることやその種まきをすることを教わった。これらを糧にし今後に生かしていきたい」と述べ、3人と被爆ピアノへの感謝の拍手を来場者に求めて締めくくった。
(2018年12月13日付紙面より)
少年サッカー東西対抗戦
第6回近畿少年少女選抜空手道大会 (拳武館新宮道場 )
第15回太地いさなカップ大会 ( )
試食販売会で観光客に好評 (熊野川町 )
新宮市熊野川町産のコシヒカリをブランド化した「熊野川ヤタガラス米」の試食販売会が7日、同町日足の瀞峡めぐりの里熊野川(志古ジェット船乗場)であった。
市観光振興計画の一つ。インバウンド(訪日外国人客)を含む観光客向けに熊野川のおいしい米を使ったお土産として開発した。
同町三津野地域活性化協議会(下阪殖保会長)のメンバーが生産した1800㌔のうち、今年は約200㌔を用いた。
日本サッカー協会のシンボルマーク「ヤタガラス(八咫烏)」と絡めて、パッケージはサッカー日本代表のユニホームカラー「サムライブルー」の青色を基調に、ヤタガラスと黄金色の稲穂をデザイン。熊野速玉大社に奉納し付加価値を付けた。
試食販売会は同協議会が実施し、市観光振興委員会が協力。平安衣装と法被姿で出迎えた。
試食用に一口サイズのおにぎりを用意し、関東方面や外国からの観光客らが味わった。米2合(約300㌘)を真空パックにして500円で販売。お土産用に人気を集めた。
東京から2泊3日のツアーで訪れた女性は「もっちりしておいしかった。色つやも良いと思う。お土産として二つ購入しました」と話していた。
下阪会長は「新宮市をPRする目印になればと考えている。多くの皆さんに知ってもらえるよう、来年以降も継続して取り組んでいきたい」。
熊野川ヤタガラス米は同所で販売を開始し、市観光協会、徐福公園などでも順次取り扱う予定だという。
(2018年12月9日付紙面より)
第3回紀宝警察署協議会
住民の声を警察業務に反映させる第3回紀宝警察署協議会(山本孝司会長、会員5人)が6日、紀宝町の同警察署で開かれた。
協議会は警察改革の一環として、平成13年に全国の各警察署に設置された。年度内に4回程度の会合を開いて委員から意見を求め、警察の安全・安心な地域づくりに反映させるのが目的。紀宝署の島田満署長は11月末現在の管内概況を説明した。
遺失物、拾得物は、遺失物303件(現金約160万円)、拾得物175件(現金約100万円)を取り扱い、返還率は49・7%。うち現金は68・6%となっている。
振り込め詐欺については、昨年中は3件91万5000円が被害に遭ったのに対し、今年10月末では1件30万円のみ。ただし署の迅速な対応で被害は発生していない。少年補導は深夜徘徊、喫煙、飲酒で52件。少年犯罪では窃盗(万引)で2件2人を逮捕している。
交通部門では総事故件数276件、うち物損事故247件、人身事故29件で昨年同期より減少しているが、御浜町で死亡事故が1件発生している。
協議会終了後は紀宝町ウミガメ公園に移動し、協議会に出席した会員4人と島田署長ら署員も参加して啓発物品を配布。年末の交通事故防止を呼び掛けた。
(2018年12月9日付紙面より)
ふれあいサロンいっぷく亭 (太地町 )
太地町社会福祉協議会は5日、「ふれあいサロンいっぷく亭」を同町の東新集会所で開いた。集まった住民ら18人は特殊詐欺被害防止講話で詐欺の現状や対策など学び、松ぼっくりを使用したクリスマスツリーを和気あいあいと制作した。
同サロンは高齢者らが自宅から出て集まり、会話や催しを通して触れ合うことで引きこもりの予防や地域づくりが目的。東新、寄水、平見、森浦の各集会所で実施されている。それぞれの地区で人を集めたり、運営を手助けするボランティアがおり、東新集会所では浜中由さんが尽力している。
全国的に多数の被害が発生している特殊詐欺。町内での被害を防止すべく、和歌山県警本部生活安全企画課の特殊詐欺被害防止アドバイザーの大山擴さん、更谷正人さんを同サロンに招き、講話を受講している。
大山さんらは今年10月末の県内の特殊詐欺発生件数を43件、被害総額を2億4077万円と報告。串本・新宮署管内では現在、発生は0件と説明した。
「訴訟最終告知・訴訟最終通知」などの不審はがきにも触れ、「これらは全て詐欺。電話をするとだまされる可能性があるので電話はしないでください」と注意を呼び掛けた。また、最近の手口として、▽はがき同様の文書を封書で送ってくる▽警察官を名乗り、金銭をだまし取ろうとする―事例もあると紹介した。
大山さんと更谷さんは「特殊詐欺がどういうものか知ってもらうことで防御対策になる。困ったことや不安がある場合は、新宮署までご連絡ください」と締めくくった。
その後は、同町在住でフラワー装飾1級技能士の坂下富貴子さんがボランティアで講師を務め、材料も提供した。坂下さんの指導の下、参加者らは松ぼっくりに装飾を施し、クリスマスツリー作りを楽しんだ。
同町社協の小畑美由紀さんは「多くの方々が足を運び、互いを気遣い、仲の良い関係になっていただけるような地域づくりをしていきたい。皆さま方のご協力のおかげで運営できている。感謝しております」と語った。
(2018年12月9日付紙面より)
熊野新宮の歴史を絵本にした『新宮ってこんな街なんやで』の完成記者会見が7日、新宮市緑ヶ丘の東牟婁振興局であった。「くまの地域絵本つくりの会」の平見靖子代表(64)は「熊野新宮の魅力を絵本仕立てにすれば分かりやすく伝えられるのではと思い製作しました。一人でも多くの人にご一読いただければ」と話していた。
絵本はA4判82㌻、フルカラー。熊野権現が紀州熊野に鎮座し、世に知られるようになったいきさつを書いた縁起記「熊野権現御垂迹縁起(くまのごんげんごすいじゃくえんぎ)」の伝説を基に製作した。熊野速玉大社、神倉神社、阿須賀神社の3社を中心に紹介。4部で構成されている。和歌山県の「地域・ひと・まちづくり補助事業」、市の「街作り市民活動補助金」の支援を受け完成に至った。
同会は市内でゲストハウスを営む平見代表の呼び掛けで昨年10月に発足。昨年8月に当地方を訪れゲストハウスを利用した台湾旅行客がフェイスブックに寄せた「この地は日本の歴史に重要な部分」といった内容のレビューがきっかけとなった。平見さんは「外国の方がそういう思いで歴史を踏まえて来られているのに、この地に生まれ育った私は何も知らないことに恥ずかしく思った」と語る。
当地方の歴史などについて学ぶ機会がなかったことへの反省を踏まえ、「子どもに世界遺産の地・新宮市を知ってもらい、成長した後も歴史や文化、魅力を自信を持って語り継いでもらいたい」との思いから絵本作りに至った。文章はフリーの観光ガイドなどとして活躍する同会の玉置ひとみさん(62)が、熊野三山協議会の山本殖生幹事の監修の下に作成。「方言も忘れてほしくない」との思いで言葉にもこだわった。芸術家の平野薫禮(ぐれ)さん(45)が絵を担当。平野さんは「子どもたちに自分たちの町を愛してもらえるきっかけになれば」と語っていた。
同会は会見後、熊野速玉大社と田岡実千年市長を訪問し絵本を手渡した。田岡市長は「自分たちの町に自信を持ってもらえることはうれしいこと。心から感謝します」と話していた。
絵本は今月から来年1月にかけて市内の保育園、幼稚園、小・中学校、高校、児童館、図書館に配布予定。販売の予定はないが、3千円以上の寄付で贈呈される(数に限りあり)。
(2018年12月9日付紙面より)
本廣寺で法要献茶式 (新宮市 )
江戸千家流祖、茶聖・川上不白(1719~1807年)をしのぶ茶会が2日、新宮市新宮の本廣寺で営まれた。約30人が参列し、遺徳をしのんだ。
茶道表千家流音無会(築紫充代会長)が主催し、今年で12回目。清水文雅住職の読経の中、松本美弥子さんが献炭、桝田ゆうさんが献茶。江戸千家宗家の川上紹雪(じょうせつ)副家元、表千家同門会和歌山県支部役員の森本光子さん、田岡実千年市長らが焼香した。式の後には茶会が催された。
森本さんは「立派なお寺で、すがすがしい献茶式でした。1回目から参列させていただいてますが、新宮の皆さんと親しくお話しさせていただくいい機会と思っております」。築紫会長は「献茶式、茶会は川上不白を知っていただくいい機会。町の活性化につながっていけば」と話していた。
不白は、紀州藩新宮領主・水野家の家臣川上五郎作の次男。16歳で京都に出て表千家七代如心斉宗左に師事し「宗雪」の茶名を受けた。25歳で茶の式法「七事式」の制定に参画。江戸で表千家流茶道の普及に尽力し、茶の湯を皇族や大名、豪商、町人まで幅広い層に教授した。本廣寺は水野家の菩提寺(ぼだいじ)であり、不白が1797年に先祖供養のために建立した「書写妙法蓮華経印塔」(和歌山県指定文化財)がある。
(2018年12月4日付紙面より)
「光の祭典in紀宝」始まる
紀宝町の冬の夜空をイルミネーションで彩る「光の祭典in紀宝」が1日、同町大里のふるさと資料館前広場で始まった。20万個の発光ダイオード(LED)電飾で飾り、10色以上の色鮮やかな光が訪れた人たちを楽しませている。
開催期間は来年1月6日(日)までで、点灯時間は午後6時から10時まで。12月31日(月)および1月1日(火・祝)の2夜はオールナイト点灯する。
初日の点灯式ではカウントダウンが行われ、一斉にさまざまなイルミネーションが輝きを放つと、広場に詰め掛けた人たちから歓声が上がった。
かわいいキャラクターのオブジェや20㍍ツリー、光のトンネルが暗闇に浮かび上がると、来場者がきらびやかな光のショーに見入っていた。2人同時にスイッチを踏むとハートが点灯するイルミネーションでは、カップルや友達同士で楽しむ姿が見受けられた。
今年は新たに、子どもが楽しめる「アトラクションロード」が登場した。
イルミネーションデザインコンテストの入賞作品も飾られ、数々の光のオブジェが冬の山あいを幻想的に映し出した。シャボン玉も舞い、子どもたちも喜んだ。16日(日)まで毎週土、日曜日にシャボン玉イルミネーションを実施する。
町ににぎわいを創出しようと、光の祭典in紀宝実行委員会(西村喜久男会長)が毎年点灯。22日(土)午後5時からは、イルミネーションをバックに演奏や踊りを繰り広げる「キラフェス」を開催する。雨天時は23日(日・祝)に延期。
母親と一緒に訪れた新宮市立王子ヶ浜小学校3年の加莉美紗さんは「去年も見に来た。とてもきれいで、すごい。キラフェスも見に来ます」と笑顔を見せていた。
(2018年12月4日付紙面より)
木葉神社「祢んねこ祭り」 (串本町 )
串本町田原にある木葉神社(井谷正守宮司)の例祭「祢(ね)んねこ祭り」=県指定無形民俗文化財=が2日に本祭を迎えた。比較的温暖な好天の下、朝日遥拝行列や本殿大前の儀、子守り神事といった祭典奉仕や田原獅子保存会(井本悟会長)の獅子舞奉納が営まれ、今年も地区内外からの多数拝観で活気を見せた。
木葉神社は木花咲耶姫(このはなさくやひめ)を主祭神とし、神功皇后の養育の故事に基づく授かり・安産・子安の宮として信仰されるとともに田原区の氏神社として護持されている。例祭は近年、12月第1日曜日を本祭日として営んでいて、とりわけ朝日遥拝行列と子守り神事は同神社独特の奉仕として例年注目を集めている。
この日は午前7時に朝日遥拝行列が拝殿前から出発した。朝日にささげる米櫃(こめびつ)を頭に乗せたご飯持ちみこは宮本凛さん(7)が務め、同みこを先頭にして祭員や田原獅子保存会、ねんねこ祭り保存会長を兼務する西脇正吾区長らが続いた。井谷宮司(64)が振り鳴らす鈴の音を合図に一歩ずつ進み、約40㍍先にある遥拝所に着くと一同で朝日に礼を尽くした。
引き続き本殿前で大前の儀があり、古式の修祓(しゅうばつ)「湯立ての儀」や祝詞奏上に続き、子どもみこの荒木野乃子さん(10)と応援で奉仕する姉・奈菜子さん(19)が神楽「浦安の舞〈鈴〉」を舞い、一同で玉串をささげて主祭神に礼を尽くした。
子守り神事は拝殿であり、井谷宮司によるお弓の儀、井谷宮司と童子の海士侑哉君(9)によるみかん問答に続いて、井谷宮司と大幣差しの森沢清次さん(70)、御幣差しの後藤初子さん(81)、井本一也さん(41)、垣下斗輝君(15)、荒木琥太郎君(11)、西脇大貴君(10)、童子の海士君がござ、枕、乳房(を模した布袋)を担ぎ「ねんねこねんねこおろろんよ」と声を上げて子守りの所作をささげた。拝観者から合いの手が入り盛り上がる中、子どもみこが再び神楽をささげ拝観者に鈴を振り鳴らして清め払いをし、井谷宮司と共に神前にささげた稲穂を授与するなどした。
餅まきを経て、田原獅子保存会が境内で受け継ぐ7種類の舞を奉納し本祭の活気を締めくくった。
この日は最寄りの旧田原中学校体育館で公民館田原支館主催の農産物品評会と作品展示会もあった。農産物品評会は第101回となる伝統の地域行事で、今年も例祭の諸行事の合間や例祭後に随時鑑賞を集めた。
御幣差しを務めた後藤さんは田原出身で18歳の時に渡米。現在はロサンゼルスに住んでいるが、妹が奉仕の当番を受けた機に一念発起して一時帰京し、宮掃除など事前準備も含めてできる限りの奉仕を尽くした。同神社では例祭に先立って、歌手の小芝陽子さんが賛歌『ねんねこ祭り』を奉納し、餅つきなど事前準備の時に地域にも試聴を交えて紹介された。
子どもみこの数が物語るように少子化の影響が色濃さを増す中でも祭礼を支える地域の思いや周囲の期待は大きく、井谷宮司はできる限り例祭を続ける思いを胸にしながら今年の奉仕に努めた。
(2018年12月4日付紙面より)
那智勝浦町で交通安全啓発
「わかやま冬の交通安全運動」が1日から始まった。10日(月)までの10日間、県内各地で街頭啓発などが行われる。那智勝浦町では3日、同町天満のAコープ前や汐入橋交差点付近で早朝街頭啓発があった。
堀順一郎町長や町交通指導員協議会(塩﨑一男会長)などの交通ボランティア、町、県交通安全協会新宮支部、新宮警察署の署員ら約30人が集まった。
参加者らは横断幕を掲げ、ドライバーたちに運動の重点を掲載したチラシや啓発物資を配布し、安全運転を呼び掛けた。
県内では11月29日現在、2083件の事故が発生しており、前年比299件減。新宮署管内では、人身事故、物損事故のいずれも減少していたが、1日未明と2日午前9時ごろに死亡事故が発生している。
同町では期間中、4日(火)午後4時からAコープ駐車場で自転車街頭啓発、6日(木)午後5時30分から甫子浦交差点で夜間街頭啓発を予定している。堀町長は「年末のせわしい中ですが、事故の無いように気を引き締め、より一層の注意を」と呼び掛けている。
(2018年12月4日付紙面より)
南郡・熊野市スポ少地域交歓競技大会 (紀宝柔道会 )
東牟婁中学校相撲大会
和歌山県高校空手道新人大会 (近大新宮高空手道部 )