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【検索ステータス】 
2022年12月28日
1 すがすがしい一年願い
 那智の滝で大しめ縄張り替え  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町の熊野那智大社(男成洋三宮司)で27日、世界遺産である那智の滝で恒例の大しめ縄の張り替えがあった。日本一の落差133㍍の滝口で神職たち5人が足元に注意を払いながら慎重に新しいしめ縄に取り換えた。

 那智の滝は同大社の別宮・飛瀧(ひろう)神社のご神体。張り替え作業は7月14日の例大祭「那智の扇祭り(火祭)」の前と年末の毎年2回行われている。

 しめ縄はサラシ製で長さ約26㍍、重さ約4㌔。大社本殿で安全祈願を行い、白装束に烏帽子(えぼし)姿の神職らが表参道約2㌔の道のりを運んだ。滝の流れに足をつけた神職らは声をかけ合いながら無事にしめ縄を設置した。

 年2回の張り替えの様子を見物できたことを喜び、写真撮影を行う参拝客らの姿も見られた。

 男成宮司は「今日はすす払いを行い、しめ縄の張り替えも済み、新年を迎える準備が整った。今年はコロナ禍に加え、ロシアによるウクライナ侵攻もあり、厳しい社会情勢だった。来年こそはコロナ終息や紛争の終結する年になれば。すがすがしい一年になることを祈っています」と語った。

 同大社では新型コロナウイルス対策に取り組み、年末年始の参拝客を迎えるとしている。

 なお、那智の滝は大みそかから元旦にかけて青岸渡寺の三重塔とともにライトアップされる。

(2022年12月28日付紙面より)

神職たちが大しめ縄を張り替える=27日、那智勝浦町那智山
2022年12月28日
2 寒風の中、海霧が幻想的に
 串本町田原  

 串本町田原の荒船海岸では冬の風物詩、海霧が発生している=写真(20日撮影)

 霧は12月に入って、続く寒さでほぼ連日のように出ている。この日の串本の日の出は午前6時56分ごろだったが、水平線に雲があり、すこし遅れて顔を出した朝日に照らされて黄金色の海霧が浮かび上がった。

 海霧は海面から発生する湿気を含んだ水蒸気が低温によって冷やされて蒸気霧となる現象で、気嵐(けあらし)といわれる。

 シーズンはこれから本番を迎え、1月末ぐらいまで続く。

(2022年12月28日付紙面より)


2022年12月28日
3 人工衛星投入の流れ説明 射点や指令棟紹介交え (スペースポート紀伊)

 来年2月末ごろのロケット「カイロス」初号機打ち上げを目指すスペースワン株式会社=東京都港区=がこのほど、準備の大詰めを迎えている射場「スペースポート紀伊」を報道公開した。同社は、事業の背景と概要を説明し総合指令棟と射点一帯の外観を紹介した。

 射点には「カイロス」より一回り大きい高さ約20㍍の移動式射点組立足場があり、隣接するロケット整備棟からパーツを運び込んで射点上に組み上げる。打ち上げ時に立ち入り禁止となる「カイロス」の半径1㌔圏外となる場所に管制室があり、遠隔操作で「カイロス」を打ち上げて人工衛星を軌道投入するまでを一括監視する。

 「カイロス」のロケットシステムは宇宙へ到達するための1段目と第一宇宙速度(地球の引力と人工衛星の遠心力がつりあい地球に落下しない最低速度、秒速約8㌔)までの加速を担う2、3段目からなり、さらに軌道修正用液体エンジン(スラスター)を駆使し適切に軌道投入をする。とりわけ多くのニーズが見込まれる高度500㌔の太陽同期軌道(打ち上げる方向は南方)に投入する場合、「カイロス」は150㌔の打ち上げ能力を発揮する。

 これら技術の集大成により同社が目指す事業コンセプトは▽信頼性▽即応性(契約から1年、衛星受領から4日で打ち上げ)▽柔軟性▽低コスト―の4本柱。他の射点の手法を参考にし、遅くとも打ち上げの1カ月半前までにその日時を公表し、直前の気象条件などを見て日時を調整する形を取るという。

 2020年代半ばには年間20回の打ち上げ頻度を目指していて、その光景と音響が日常となる射場周辺地域に向け同社の川井孝之部長は「初号機を成功し、そして定期的に打ち上げられるようになること、できることで地域の皆さんと一緒に頑張っていくことが貢献になると思っている。宇宙産業が拡大する中、宇宙へ出ていくためにはその手段が必要。われわれのロケットにより世界中の宇宙産業が多くなり、また入りやすくするような貢献もしていければ」と語った。

(2022年12月28日付紙面より)

射点そばにあるロケット整備棟
打ち上げから人工衛星の軌道投入までを監視する管制室
射場やロケット「カイロス」の概要を説明する川井孝之部長
2022年12月28日
4 「赤い羽根」絵はがきを審査
 市内小学生から120点の力作  (新宮市 )

 新宮市野田の市福祉センターで20日、令和4年度赤い羽根絵はがきコンクール審査会があった。市共同募金委員会長の田岡実千年市長と社会福祉法人和歌山県共同募金会の髙瀨一郎常務理事、市社会福祉協議会の濵前泰弘会長らが審査員を務め、市内小学校の児童から寄せられた作品を審査。県共同募金会会長賞などに8作品を選んだ。

 誰もが住み慣れた地域で安心して暮らすことができるよう、さまざまな地域福祉の課題解決に取り組む民間団体を応援する「じぶんの町を良くするしくみ」としての取り組みが展開されている「赤い羽根共同募金」。

 10月からの運動期間に合わせ、市では市内の子どもたちに街頭募金への協力を呼びかけ運動を展開しているが、昨今の新型コロナウイルス感染状況を鑑み、募金活動は縮小傾向に。コンクールは「活動が制限される中でも子どもたちに広く運動および活動の趣旨を伝えることができれば」との思いから、市共同募金委員会の主催で昨年初めて開催。市社協職員らが市内各小学校で「赤い羽根共同募金」の授業を実施しつつ、児童らにコンクール参加への呼びかけを行っていた。

 2回目となる今回は、市内5小学校から120点の作品が寄せられた。審査会では最終審査に残った83枚から田岡市長らが▽県共同募金会会長賞(1点)▽市共同募金委員会会長賞(同)▽市社会福祉協議会賞(同)▽審査員特別賞(5点)―を選定。「絵だけではなく優しい言葉が入っている」「言葉も良く、絵も遠近感もある」「福祉の精神をよく理解していると思う」などと講評した。

 審査を終え、髙瀨常務理事は、福祉への意識高揚を図る市と市社協の取り組みに感謝。田岡市長は「力作が多く、選ぶのに苦労した」と話していた。

 応募作品は1月10日(予定)からの約1カ月間、市福祉センターで展示予定。入賞作品は市社協広報紙「Assist(アシスト)」2月号に掲載する。なお、表彰式の開催は未定となっている。

(2022年12月28日付紙面より)

作品を審査する審査員ら=20日、新宮市福祉センター
2022年12月28日
5 魚立祥大さん、新宮高Aが優勝
 新宮弓友会納射会  
2022年12月28日
6 野地木材工業が優勝 第185回職場対抗ボウリング大会 
2022年12月28日
7 150人が熱戦展開
 新宮ロータリー杯ジュニアバド大会  
2022年12月28日
8 蓬莱フレンズが制す
 ケンドリック旗争奪少年野球大会  (串本RC )
2022年12月28日
9 記述式問題などに課題  小学校学習到達度調査  (和歌山県 )
2022年12月28日
10 見守り兼ねてマスクなど配布  新宮市の広角地区で  
2022年12月28日
11 交流通して悩みなど共有  凸凹デコボコ親の会  (新宮市 )
2022年12月28日
12 あでやかな日本舞踊を堪能  新宮市で「第7回友華会」  
2022年12月28日
13 地域照らす巨大竹あかり  定光山大泰寺で点灯式  (那智勝浦町 )
2022年12月28日
14 楽しげな童謡に手拍子  親子でコンサート鑑賞  (紀宝町 )
2022年12月28日
15 模擬投票で関心高める  紀南高で県選管出前講座  
2022年12月28日
16 要介護認定などを報告  紀南介護保険広域連合が定例会  
2022年12月28日
17 指文字で自己紹介目標に  小学生の初級手話教室  (紀宝町 )
2022年12月28日
18 レンタサイクル本格稼働  料金見直し、新宮市内3カ所で貸し出し  
2022年12月28日
19 お悔やみ情報
  
2022年12月22日
20 清掃通して魅力を発信
 新宮城跡で高所作業訓練  (新宮市消防本部 )

 新宮市消防本部の職員らは21日、新宮城跡で石垣の清掃作業を実施した。作業は高所での活動を想定した訓練の一環として行われ、職員らは清掃活動を通して不測の事態に備える機会とした。

 新宮城は1633(寛永10)年、紀州藩付家老水野氏により完成。建造物は1873(明治6)年の廃城令を受け、75(明治8)年までに取り壊されている。

 市は1980(昭和55)年に新宮城跡を公有地化し都市公園として整備を開始した。2003(平成15)年には城郭跡が国史跡指定を受け、17(平成29)年には「続日本100名城」に選出されている。

 「亀甲積」や「算木(さんぎ)積」「打込接(はぎ)」「切込接」「面取化粧石積」など、石垣の美しさと当時の技術の高さをうかがい知ることのできる新宮城跡。大阪城にも見られる天守台下帯曲輪の四つ連続の横矢掛け(屏風折れ)は、その防御力の高さを現在に伝えている。

 新宮城跡での清掃を兼ねた訓練は今回が初で、高所における作業技術の確認や、高度な安全管理体制を構築することが目的。新宮城跡の魅力を、改めて広く発信する狙いもある。

 訓練は14、15日にも行われ、最終日となったこの日は17人の職員らが屏風折れの約9㍍の石垣を中心に、天守台と本丸の石垣の清掃を展開。鎌などを手に、ロープやはしごを使って約3時間にわたり除草作業などに汗を流した。

 訓練の様子を見守っていた堀切学署長は「消防本部では、あらゆる災害に対応するため、日々訓練を行い、不測の事態に備えている。今回、自身にとっても思い出深い新宮城跡で訓練を実施できる機会を頂いた。石垣の清掃作業を通して、観光などで新宮市を訪れてくれる人や、市民の皆さまへの新宮城跡の魅力発信につながれば幸いです」と話していた。

(2022年12月22日付紙面より)

清掃作業を兼ねて行われた高所作業訓練=21日、新宮城跡
はしごなどを使用し、除草作業などを展開
2022年12月22日
21 明るく開放的な新園舎完成
 鵜殿保育所、高台に移転  (紀宝町 )

 紀宝町鵜殿の海抜14㍍の高台に新たな鵜殿保育所が完成し、21日、竣工(しゅんこう)式が行われた。西田健町長、町議会の向井健雅議長、市川潔・教育民生常任委員会委員長、鵜殿保育所の上地悠太・保護者会長、樫山早起カモシカクラブリーダー、町区長会の辰巳尚会長、町民生委員・児童委員協議会の西村喜久男会長がテープカットし、4歳児21人が「小さな世界」を歌って完成を祝った。

 現園舎が津波浸水予測区域に位置することから高台に移転し、防災機能強化を図った。新園舎は、町生涯学習センターまなびの郷の西側に建設し、敷地面積は約4594平方㍍。建物は鉄骨造り平屋建てで延べ床面積は1211・51平方㍍。自力避難が困難な0歳児など乳幼児を含めた園児の安全を確保するため耐震構造とした。玄関などに3台の防犯カメラを配置、出入り口を1カ所にして施設をフェンスで囲うなど防犯面にも配慮した。

 施設内は床や天井などに木をふんだんに使い、明るく開放感のある間取りとし、中央部に中庭を配置。温もりのある構造として整備した。

 竣工式で西田町長が園児代表の西村侑翼君、濱浦来希ちゃんに記念品を贈呈。「多様化する保育ニーズに応えながら、児童が元気と笑顔にあふれ健やかに成長できる保育所として安全安心な子育て環境の充実に取り組んでいく。これまで以上に保護者や地域の方々にとって開かれた保育所として発展するよう努める」とあいさつ。設計・施工8業者に感謝状を贈った。

 鵜殿保育所の下地水香所長は「次世代を担う子どもたちの健全な育成と地域の皆さまに親しまれるよう、地域に根差した保育所を目指し、さらなる保育所の充実、子育て支援の拡充に努めます」と謝辞を述べた。

 園児たちは、来年1月4日(水)から新園舎に通うという。

(2022年12月22日付紙面より)

高台に完成した鵜殿保育所の新園舎=21日、紀宝町鵜殿
西田健町長らがテープカットで竣工を祝う
「小さな世界」を歌う4歳児
2022年12月22日
22 楽しく花の寄せ植え
 王子地区でクリスマス会  (新宮市 )

 新宮市の王子地区福祉委員会(野尻和則委員長)は20日、同市王子町の王子会館でクリスマス会を開いた。福祉委員や地域住民らが参加し、クリスマスに向けた花の寄せ植えを楽しんだ。

 クリスマス会は赤い羽根共同募金による「歳末たすけあい運動配分金助成事業」の助成金を活用。新型コロナウイルス感染防止として手指消毒や検温、換気に加え、3密を避けるため18、19日にも行われた。

 冒頭で野尻委員長が「短い時間ではありますが、和気あいあいと過ごしてください」と呼びかけた後、参加者たちは寄せ植えに挑戦。

 古川美穂副委員長のアドバイスを得ながら▽ウィルマ▽シロタエギク▽ビオラ▽アリッサム▽ジュリアン―の計5種類を手に取り、底石を敷いたプランターに花々をバランスよく配置してリボンなどの飾り付けをして完成させた。

 参加した仲富美子さんは「近況報告などをしながら楽しい時間だった。クリスマスに合ったきれいな花を寄せ植えできて心が癒やされました」。

 野尻委員長は「皆さんの笑顔が見られてよかったです。コロナ禍で外出が少なくなる中、交流ができるのは貴重なこと。今後も感染対策を施しながら、できる限り催しを開いていければ」と話していた。

(2022年12月22日付紙面より)

寄せ植えを楽しむ参加者=20日、新宮市王子町の王子会館
クリスマスらしい作品が並んだ
2022年12月22日
23 パートナーシップ制度など求め
 1万1798筆の署名届ける  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町で性の多様性を祝福し、分かち合う催し「レインボーフェスタ」を開催しているレインボーフェスタ那智勝浦実行委員会の代表を務める丸山都さんら7人は20日、同町役場を訪問。自治体が性的少数者のカップルを公的に認めるパートナーシップ制度とファミリーシップ制度導入を求める署名を堀順一郎町長に届けた。思いが込められた署名は直筆1706筆、オンラインが1万92筆の計1万1798筆に上った。同町は来年年明けから導入したいと見解を示した。

 パートナーシップ制度は、婚姻や親族関係の形成、相続、税金の控除などの法律上の効果は生じないが、各種行政サービスの適用拡大が行われるもの。

 性的少数者のカップルが届け出た際に受理証明書などが交付され、ファミリーシップ制度では、二人のほかに子どもがいる場合も証明書が発行される。

 和歌山県では橋本市が今年10月にパートナーシップ制度を導入。同町では加えて、ファミリーシップ制度導入も検討している。制定されれば県内初。また、制定には議会の議決は必要としない。

 自身がトランスジェンダー(性自認と身体的な性が一致していない当事者)である丸山さんは幼い頃から自身の性に違和感があり、「男女の別」に苦悩してきた。

 カミングアウト後、性の多様性を啓発するために地域や小中学校などでの講演や前述のレインボーフェスタを開催している。

 署名は多くのメンバーの協力の下、対面型の直筆やインターネットの署名サイトによるオンラインによって集められた。町民による署名は合わせて866筆となった。

 署名提出を受け、堀町長は「導入はお約束する。コロナ禍で少し遅れたが、たたき台も出来上がった。法的な効力はないが、導入する自治体が増えれば、法改正への後押しにもなる。今後も互いを尊重し合えるまちづくりを進めていきたい」。

 丸山さんは「予想以上に多くの皆さまが賛同してくれた。制度がないために、制度のある都市部へ移住した方もいる。導入への希望の光が見えた。もっと勝浦が好きになりました」と語った。

 町の制度導入への前向きな答えを聞き、メンバーからは祝福の拍手が起きた。制定後、宣誓証明書などの手続きは、役場住民課で対応するとしている。

(2022年12月22日付紙面より)

多くの人々から集まった署名が届けられた=20日、那智勝浦町役場
堀順一郎町長と話す丸山都さん(右端)
2022年12月22日
24 児童も出演、芸術に触れる  神内小で演劇鑑賞会  (紀宝町 )
2022年12月22日
25 現職10人、新人1人が立候補か  紀宝町議選事前説明会  
2022年12月22日
26 各競技で爽やかな汗  クラスマッチを開催  (新翔高校 )
2022年12月22日
27 当局の見解を問う  太地町議会一般質問①  
2022年12月22日
28 空気砲を楽しみ学ぶ  少年少女発明クラブ  (新宮市 )
2022年12月22日
29 希望の光で地域を照らせ  大泰寺に10㍍の竹あかり  (那智勝浦町 )
2022年12月22日
30 第4回定例会一般質問②  串本町議会  
2022年12月22日
31 全校や学年別で成果発揮  家族対象にし学習発表会  (大島小 )
2022年12月22日
32 お悔やみ情報
  
2022年12月21日
33 「ALL IN ONEの学校」目指し
 再編に向け構想案、来年2月に説明会も  (新宮高校・新翔高校 )

 新宮市の県立新宮高校(東啓史校長)と県立新翔高校(藤田勝範校長)は19日、新宮高校で会見を開き、高校再編に向けた構想案を発表した。案は今後、小・中学校を通して保護者に配布する予定だ。

 県教育委員会は2020年8月、第6期きのくに教育審議会の答申後、「県立高等学校の再編整備の基本的な考え方」と「各地域における今後の県立高等学校の在り方」を公表。住民説明会などで募った意見を基に今年3月、「県立高等学校教育の充実と再編整備に係る原則と指針」を作成した。

 「原則と指針」では、新宮・新翔高校は「令和6年以降に生徒数の減少が予測されることから、新宮高校と新翔高校の再編整備により学校の活力を維持するとともに、地域の多様な教育ニーズに対応する拠点校としてその一翼を担う。当面は、施設等の有効活用のため校舎制をとる」「地域の教育ニーズに応える1校への再編整備を検討し、着手する」などと記されている。

 また、「各地域で望ましい高等学校や高等学校教育について議論を深めていくことが重要」などと示されていることから、両校では今年4月下旬ごろから広く住民意見を募集。小・中学校の学校運営協議会や保護者会、スポーツ少年団などから意見や要望を聴取するなどし、このたびの構想案を作成するに至った。なお、再編のめどは、現在の6年生が高校に進学する26(令和8)年4月を予定している。

 テーマを「生徒・地域社会の期待に応えるALL IN ONEの学校」とし、新しい学びとして▽地域社会で活躍する人材の育成▽大学や専門学校に進学し、より専門的な知識・技能・資格を取得▽高いレベルの大学進学に対応▽基礎・基本の習得を丁寧に支援―を柱に課程・学科を「総合学科」「普通科」「学際探究科(仮称)」「定時制・通信制・リカレント」に再構築。

 スポーツ・文化活動に関しては、学校・地域が連携・共同した活動の展開や、強化種目の設定と全国募集、寮の活用や練習環境の整備、「eスポーツ」「ゆる部活」などの設置、定時制や通信制、特別支援学校の部活動との共同などを通して、学校の活力を高めていく。

 また「複数の施設を有する一つの学校」として、校地や施設、設備を学習内容や活動に応じて効果的に活用し、地域交流や生涯学習など、世代を超えた学びの振興も視野に入れている。

 両校では案を基に、来年2月11日(土・祝)午後1時から、新宮市下本町の市文化複合施設「丹鶴ホール」で説明会を開催する。事前申し込みは不要。両校では「今後もご意見、ご要望などを頂きながら、丁寧に進めていきたい。多くの方に説明会にお越しいただければ」と呼びかけている。

 説明会に関する問い合わせは新宮高校(電話0735・22・8101)、新翔高校(電話0735・31・7087)。

(2022年12月21日付紙面より)

「ALL IN ONEの学校」目指して構想案を作成。(左から)東啓史校長、藤田勝範校長=19日、県立新宮高校
2022年12月21日
34 ビブリオバトルで全国へ
 清野健太郎さん県代表に  (串本古座高校 )

 和歌山県立串本古座高校2年、清野健太郎さんが推奨する本「ロケットボーイズ」が18日実施の中高生読書まつり・ビブリオバトル和歌山県大会高校生の部でチャンプ本に選ばれた。中学時代も合わせると4年連続で選ばれ県代表となる快挙。過去3回権利を得るも新型コロナウイルスの情勢で実現できなかった全国進出も今回は形にするとし、「過去3回分の思いも込め、当初の思いを変えることなく臨みたい」と意気込んでいる。

 幼少の頃から興味があり、ロケット「カイロス」がきっかけとなり大きく膨らんでいる宇宙への憧れに応える一冊として「ロケットボーイズ」を選び11月実施の串本町ビブリオバトル大会高校生の部に出場。参加者は1人で、中学生の部の参加者と共に発表に臨み町代表として県大会出場権を得た。

 県大会は県立図書館であり、高校生の部は予選、決勝の2段階で行われた。清野さんは予選グループ4人の中でチャンプ本に選ばれ決勝へ進出。決勝では3人と競いチャンプ本に選ばれた。

 競って評価を得る最初の機会となった県大会での挑戦について「年々発表の質が高まっていて予選の時点から不安を感じていたが、自分も思うことを十分に発揮して臨むことができ結果もついてきた。決勝の相手は2人とも本好きが伝わり、それぞれに発表の工夫もしていた。そのような中で自分の本をみんなに届けることができたかな、と手応えを感じられた点でうれしい」と語る。

 全国大会(全国高等学校ビブリオバトル決勝大会)は来年1月22日(日)、大阪府茨木市の立命館大学大阪いばらきキャンパスで実施予定。清野さんは高校生として最終かつ会場が近距離という点で出場の気持ちを高めていて、「全国大会は推奨する本の変更ができるけれど、自分は変えずロケットボーイズで臨む。県大会の内容をもう一回見直し、さらに練り上げて挑戦したい。自分の本と思いを全国に届けることが一番の目標。それに結果がついてきたらいいなと思います」と来る本番を見据えている。

  □     □

 串本町教育委員会教育課によると、中学生の部の町代表として出場した吉村咲良さん(串本中3年)も決勝進出したがチャンプ本には届かず。見届けた清野さんは「吉村さんの本が好きな気持ちがよく伝わる発表だったが、周りの子もさらにすごかった」と状況を語る。

 古座川町教育委員会教育課によると、中学生の部の町代表として出場した中田蓮乃さん(明神中3年)は予選段階で今回の県代表となったかつらぎ町の発表者と競う形となり決勝進出はならなかったという。

(2022年12月21日付紙面より)

ビブリオバトル和歌山県大会でチャンプ本に選ばれた清野健太郎さん=19日、県立串本古座高校
2022年12月21日
35 那智の滝と三重塔がライトアップ
 大みそかに向け試験点灯  (那智勝浦町那智山 )

 那智勝浦町那智山の熊野那智大社(男成洋三宮司)の別宮・飛瀧(ひろう)神社のご神体である那智の滝と、那智山青岸渡寺(髙木亮英住職)の三重塔で19日、試験点灯が行われた。

 ライトアップは1987(昭和62)年、NHK「ゆく年くる年」の企画としてお滝に照明を当て、実況中継が行われ、全国に感銘を与えたことを受けて、89(平成元)年大みそかより90(平成2)年元旦にかけて行ったのが始まり。

 午後4時30分から発光機の清掃の後、午後5時20分に点灯を行った。水銀灯3基と、5基のライトに照らされた三重塔と那智の滝が夕闇迫る那智山中に浮かび上がった。

 ライトアップは31日(土)の日没から元日の明け方まで実施される。また熊野那智大社では27日(火)に滝の上に架かるしめ縄を張り替え、迎春に備える。

(2022年12月21日付紙面より)

ライトアップされた三重塔と那智の滝=19日夜、那智勝浦町那智山
2022年12月21日
36 ほこり落とし飛躍の年に
 くじらの博物館で迎春準備  (太地町 )

 太地町立くじらの博物館(稲森大樹館長)で20日、大掃除が行われた。参加した職員はセミクジラ実物大模型などのほこりを落とすとともに、人気の海洋水族館(マリナリュウム)の潜水掃除などにも取り組み、新年を迎える準備を整えた。

 昨年5年ぶりに大掃除を公開した同館。職員らは実物から型取りし造られた全長15・2㍍のセミクジラの模型に上り、モップで汚れをふき、通路から長い柄付きのはたきでほこりを落とした。その他の骨格標本や室内の清掃にも汗を流した。

 水族館では、アルビノのバンドウイルカなどが優雅に泳ぐ中、ダイバーが大水槽に潜って内側から磨き掃除をした。

 同館によると、今年は国・県の施策や教育旅行もあって、来館者数がコロナ禍以前に戻りつつあるという。令和3年度は11万3479人で、本年度は11月末時点で10万1904人と、昨年度を上回る見込みとしている。

 中江環副館長は「あっという間の1年だった。気持ちも新たにし、来年は飛躍の年にしたい」。

 稲森館長は「1年のほこりを落とすことができた。来館者さまには、きれいになった博物館を見ていただけたら」。

 1年の振り返りや今後については「今年はコロナ対策など、多くのことがあった。今後は博物館のみならず、町の事業などにも柔軟に対応していきたい」と語った。

 同館は年末・年始も休まずに営業しており、年始には豊富な催しも実施される。

(2022年12月21日付紙面より)

大掃除に取り組む職員ら=20日、太地町立くじらの博物館
ダイバーが大水槽を磨く
2022年12月21日
37 時短で楽しい雰囲気を託す  子ども会連協クリスマス会  (串本町 )
2022年12月21日
38 第4回定例会一般質問①  串本町議会  
2022年12月21日
39 スマホへの理解深める  熟年クラブが研修会・懇親会  (那智勝浦町 )
2022年12月21日
40 歌や劇などを披露  園児による発表会  (木の川こども園 )
2022年12月21日
41 建設選択生が現場見学  製品強度の計測を体験  (新翔高校 )
2022年12月21日
42 南海トラフ地震をサバイバル  柴田通仁さんが防災講話  (下里中 )
2022年12月21日
43 児童ら地震の揺れ体験  「どんな危険あるか考えて」  (井田小 )
2022年12月21日
44 侵食・高潮対策の整備促進を  七里御浜海岸侵食対策連協  (要望活動 )
2022年12月21日
45 神内小で2人を表彰  税に関する作品で  (尾鷲税務署 )
2022年12月21日
46 サッカー部、初めて県頂点に  ソフトテニス女子、上野さん東海制覇  (矢渕中 )
2022年12月21日
47 お悔やみ情報
  
2022年12月20日
48 熊野三山に若年層の誘客を
 和大生らがモデルコースなど考案  (熊野三山観光協会 )

 熊野三山観光協会と和歌山大学観光学部の学生らは16日、同大学で会見を開き、熊野地域の若者向けの観光モデルを発表した。実際に現地調査を行った上でモデルコースや観光パンフレットを作成。「若者に魅力を発信していくためには、長期的な目線で観光戦略を考えることが必要」などと述べた。

 熊野三山観光協会は、新宮市観光協会、那智勝浦観光機構、熊野本宮観光協会、東牟婁振興局企画産業課で構成。当地方への誘客を目的に、観光PRや情報発信などの事業を展開している。

 観光客の年齢層が高い傾向にある当地方において若年層の誘客につなげようと、同協会は同大学観光学部と共同事業を実施。学生らは11月に現地調査を行い、約1カ月かけて観光資源や場所を選定。モデルコースやパンフレットデザインなどを考案するに至った。

 発表したのは、同学部2年の中川汰智さん、野田和貴さん、北林光さんの3人。モデルコースは、本宮・新宮・那智勝浦の3エリアを2泊3日で巡る内容で、エリアごとに食、文化と歴史、自然、温泉などの観光要素を落とし込んだ。また、考案したモデルコースを基にA4三つ折りパンフレット「心も身体も癒される紀南にどっぷり浸かる旅」を作成した。

 学生らは、モデルコース作成に当たって「従来のモデルコースとの差別化を図るため、若者向けに体験型アクティビティーや『SNS(交流サイト)映え』要素を多めに構成した」と説明。

 ㈱OKB総研の「若者の旅行に関する意識調査」における「国内旅行で何をしたいか」の項目では「温泉に入る」「自然の景色を見る、触れる」「食・グルメ」が上位であったとし「熊野三山エリアで満たすことができる」と主張した。

 パンフレットについては「若い人でも手に取りやすいポップなデザインを心がけたが、神聖な場所というイメージも崩したくない。バランス良く共存させたいと意識した。パンフレットを通して、熊野三山には若者心をくすぐるコンテンツがあることを知ってもらいたい」。

 課題として▽実際にどれくらいの人がパンフレットを手に取ってくれるか▽来ようと思うための仕掛けづくりが必要▽車がないと移動が厳しい状況。遠いイメージをどう払拭するか―を挙げ、「熊野三山にはエリアによって特色の違う魅力がある。現地調査を通して、熊野三山の魅力を存分に感じることができた」とまとめた。

 発表に先立ち、同協会の小西秀彰事務局長は「学生の皆さんに考案いただいた観光モデルパンフレットを使って、県内外にPRし、若年層の誘客につなげていければ」とあいさつした。

(2022年12月20日付紙面より)

和歌山大学の学生らがモデルコースや観光パンフレットを作成
和歌山大学の学生らがモデルコースや観光パンフレットを作成
モデルコースを発表した=16日、和歌山大学(東牟婁振興局提供)
2022年12月20日
49 夜の楼門幻想的に
 徐福公園がライトアップ  (新宮市 )

 新宮市徐福の徐福公園の楼門が16日夜から、赤、青、紫などさまざまな色に変化し、幻想的な雰囲気を醸し出している=写真。ライトアップは来年1月31日(火)まで。

 ライトアップは2014年度に第1回を実施。新宮市出身の空間デザイナー畑秀樹さんによる演出で、発光ダイオード(LED)の照明器具を使用している。

 楼門は普段からライトアップされているが、この時季限定で時間とともに色が変化するよう設定。通常時のライトアップよりグレードアップした鮮やかなライトで夜の中国風楼門を彩る。時間は午後5時30分から9時まで。

 同公園の昨年の来園者は1万6392人。おととしは1万6763人で、新型コロナウイルス感染症の影響により減少傾向にある。今年は11月末現在で1万4141人が来園した。

 市商工観光課では「地域の方や帰省された方、観光客の方に見ていただきたい。ライトアップが少しでも癒やしになれば」と話している。

(2022年12月20日付紙面より)


2022年12月20日
50 建設用3Dプリンター実演
 二色で見学会やイベント  (串本町 )

 串本町二色にある旧錦富小学校で16日、建設用3Dプリンターによる土木構造物(集水桝〈ます〉・もたれ式擁壁)の試作見学会があり関係者約100人がメーカーの説明や試作実演を受けて技術への理解を深めるなどした。

 この見学会は、国土交通省近畿地方整備局紀南河川国道事務所と県建設業協会が共催。同局の人手不足などの解消を目的としたインフラ分野のデジタルトランスフォーメーション(DX)促進の趣旨に基づき、目下施工中のすさみ串本道路で県内初施工される同構造物の技術紹介を目的として計画し、建設業界と報道機関に向け参加を呼びかけた。

 関係者の内訳は建設業界や報道機関に加え、同省職員、県立和歌山工業高校の教員や和歌山工業高等専門学校の学生と教員など。共催者代表あいさつを経て、初施工に関わる国内唯一の同プリンタメーカー・株式会社Polyuse=本社・東京都港区=がインフラ維持工事の増加に対して担い手が減少する同業界の厳しい現況と打開策として同業界のスマート化を推進したいという思いを織り交ぜて自社技術を説明し、同プリンターによる集水桝の試作実演や試作したもたれ式擁壁の実物紹介をした。

 これら構造物はモルタル製で、同プリンター用に研究開発する過程でコンクリートに勝る強度を発揮するよう調整。同プリンターは型枠を要さず成形ができ、従来手法では難しかった複雑な形状も造れるなどの長所がある。

 その真価を見るべく、見学会後は同協会主催、同事務所後援で地域ふれあいイベント「建設用3Dプリンターで作る『みんなのベンチ』」も実施。見学会会場の最寄りにある錦富学童保育所や串本学童保育所の児童約60人を対象にし、文字「インフラDX」を内包した構造物を同プリンターで造る様子の見学やデザイナーと一緒に装飾をして仕上げる体験を提供した。

 このベンチは硬化した後、会場最寄りにある木下建設株式会社設置の現場の駅へ置き実際に利用してもらうという(19日以降設置予定)。

 見学会に立ち会った同事務所の本田明副所長は、技能者の高齢化や若手離れによる人手不足の課題解消策としての期待感を述べつつ「参加いただいた皆さまのこれからの進歩の一助になれば」とコメント。

 同協会の栗山重信参与は「県内でもインフラ維持は必要で、その担い手は災害時の対応力にも結び付く。協会としては何とか人材に来てほしいという思いで、そのためには若手の3K(きつい・危険・汚い)のイメージを変える安心安全な技術が不可欠」と話し、その一助として今回紹介した技術の今後の普及を将来に思い描いた。

(2022年12月20日付紙面より)

旧錦富小で実施の建設用3Dプリンターによる土木構造物試作見学会の様子=16日、串本町二色

建設用3Dプリンターで造った「みんなのベンチ」に仕上げの装飾をする児童
2022年12月20日
51 西村和真君が最優秀賞
 国際平和ポスター・コンテスト  (勝浦LC )

 ライオンズクラブ国際協会の第35回国際平和ポスター・コンテストで、那智勝浦町立宇久井小学校(芝﨑勝善校長)の西村和真君(6年)が最優秀賞を受賞した。16日には勝浦ライオンズクラブ(勝浦LC)の岡本英博会長と岡鼻崇奉仕委員長が同校を訪れ、賞状と記念品を手渡した。

 同協会は子どもたちに平和について考えてもらおうと全世界のライオンズクラブを通じてコンテストを実施。地域社会の子どもたちと平和、寛容さ、国際理解を協調し、平和の大切さと意味を独創的に表現する機会を得ることを目的としている。

 今年のテーマは「思いやりのあるリーダーになろう」。勝浦LCエリアでは町内と太地町の小学5、6年生を対象に募集。同校から4点の応募があり、「独創性があるか」「テーマが表現されているか」などの観点から審査された。

 西村君は「昨年に続いて今年も応募に挑戦し、小学生の最後に賞をもらってうれしいです。世界が平和になってほしいという願いを込めて描いた。中学生になっても思いを忘れず過ごしていきたいです」。岡本会長は「どの作品もテーマに沿った素晴らしいものでしたが、中でも西村君の作品は絵の色彩がよく、強い気持ちを感じた。コンテストを通して将来の世界平和に役立つ大人に成長してもらえれば」と話していた。

(2022年12月20日付紙面より)

最優秀賞を受賞した西村和真君=16日、那智勝浦町立宇久井小学校
2022年12月20日
52 「いかのおすし」覚えてね  リモートで低学年の防犯教室  (井田小 )
2022年12月20日
53 通学路の防災マップ作り  5年生が校区内を歩き  (神内小 )
2022年12月20日
54 御浜町の逸品買い求め  mihama食とモノ市場  
2022年12月20日
55 サンタさんからプレゼントも  今年最後の「ふれあい子ども食堂」  (紀宝町 )
2022年12月20日
56 デジタル化でビジネス再構築  松井康成さんがセミナー  (那智勝浦町 )
2022年12月20日
57 ごみ処理や町有財産質す  那智勝浦町議会一般質問㊦  
2022年12月20日
58 中世の港町新宮の実像は  国史跡指定を記念しシンポジウム  (新宮市 )
2022年12月20日
59 初冬のバードウオッチング  宇久井半島の千尋の浜で  (那智勝浦町 )
2022年12月20日
60 生活習慣病予防は食事から  食推が男性向け教室  (那智勝浦町 )
2022年12月20日
61 生徒が課題を調査研究  得た気づきや学び発表  (新宮高校 )
2022年12月20日
62 有終の美となる反響期して  H&R和歌山串本で三人展  (串本町 )
2022年12月20日
63 平和の願いを掲げて奏でる  チャリティーピアノ発表会  (古座川町 )
2022年12月20日
64 お悔やみ情報
  
2022年12月13日
65 音楽通して交通事故防止訴え
 ハートフルコンサートに600人  (新宮市 )

 新宮市下本町の市文化複合施設「丹鶴ホール」で11日、「新宮ハートフルコンサート~交通事故防止の願いを込めて~」があった。約600人が来場し、和歌山県警察音楽隊と「自転車マナーアップ推進リーダー」に委嘱を受けている県立新翔高校ブラスバンド部のコンサートや犯罪更生保護団体ルミナ代表の中江美則さんによる特別講演、「生命のメッセージ展」を通して交通事故防止や命の大切さを再確認する機会とした。

 「被害者を生み出さないためには加害者を生み出さない」「交通事故防止」「交通事故をゼロにする」という強い思いを、音楽を通して地域住民に訴えかけることを目的に「犯罪被害者週間」(11月25日~12月1日)、「わかやま冬の交通安全運動」(12月1~10日)の一環として開催。

 新宮警察署(田原正士署長)が主催し、新宮市、紀南交通事故被害者の会(中岡貴恵代表)が共催、JAみくまのや交通安全協会新宮支部などが協力した。

 開催に当たり、田原署長は「車両は便利な乗り物だが、走る凶器にもなり得ることを認識していただき、交通ルールを守り安全運転に努めることの重要性をいま一度考えるとともに、身近な人に伝えていただくことにより、交通事故を一件でも減らす一翼を担っていただければ」とあいさつ。田岡実千年市長は「講演や生命のメッセージ展を通して、改めて命の大切さや尊さについて学びを深めていただければ」と呼びかけた。

 コンサートは、新翔高校ブラスバンド部による「学園天国」で幕開け。続いてアニメ曲2曲を演奏し会場を盛り上げた。県警音楽隊は「刑事ドラマ集」などで迫力ある音を響かせた。

 講演では、2012年4月に京都府亀岡市で発生した、未成年者の無免許運転による集団登校児童死傷事故で妊娠中の娘・松村幸姫さんを亡くした中江さんが「亀岡集団登校交通事故から10年~深まる苦しみ…ひろがる傷口~」を演題に話した。

 同校と県警音楽隊の合同コンサートでは、幸姫さん、交通事故で命を落とした中岡代表の母・中尾叔子さんの思い出が詰まった「ハナミズキ」「千の風になって」「春よ、来い」などを演奏。会場は大きな拍手で包まれた。

 開催に先立ち被害者の会と新翔高校に対し、JA共済の漆畑繁生・JAみくまの代表理事組合長からのぼり旗が贈呈された。

(2022年12月13日付紙面より)

音楽を通して交通ルールの順守などを訴えた=11日、新宮市の「丹鶴ホール」
「生命のメッセージ展」も開催された
約600人が命の大切さを再確認した
2022年12月13日
66 山本さんがふるさとに恩返し
 ベンチ4脚を那智大社に奉納  (那智勝浦町 )

 「ふるさとに恩返しができれば」。そう話すのは那智勝浦町二河出身で岐阜県在住の山本久和さん(76)だ。山本さんは10日、同町の熊野那智大社(男成洋三宮司)にスギ製のベンチ4脚を奉納した。神事後、ベンチは参拝者らが休憩をする長生殿に設置された。

 山本さんは町立旧三川小学校、那智中学校を経て、自動車整備士の道へ進む。その後、20代で岐阜県に移住し、整備士として仕事に励んできた。

 2011年に発生した東日本大震災や紀伊半島大水害に胸を痛め、両所でボランティア活動に従事してきた。

 活動を終えて自宅に戻ってからも、被災地のためにできることはないかと頭を悩ませていた際に、知人からスギやヒノキの原木を譲り受けた。

 その時、原木を利用したベンチの寄贈がひらめいたという。すぐさま、製材所で原木を板状に切断してもらい、作業に取りかかった。

 手先の器用さから、ベンチ作りは苦ではないと山本さんは話す。その腕前は5脚を半月で作り上げるほどで、作製しては被災地を中心に寄贈し続けた。

 ベンチは今回の寄贈をもって134脚に上った。これまでにも、同大社や町役場、にぎわい市場、那智山青岸渡寺、補陀洛山寺、太地町などにも寄贈している。

 男成宮司は「長い階段を上がって神社に来られる参拝者の皆さまが休憩される際に重宝する。度々、ご奉納を頂きまして、本当にありがとうございます」と感謝を述べた。

 山本さんと幼なじみで、寄贈に同行した同町狗子ノ川の塩﨑いつ子さんは「ベンチを作って寄贈を継続することはなかなかできないこと。本当に立派だと思います」と話した。

 山本さんは「年齢を重ねてもふるさとはふるさと。整備士をやっていると物の仕組みが分かる。自分にできることで地域に貢献したい」。

 今後については「150脚で、ベンチ作りは一区切りしたいと考えている。地元の方や観光客の皆さんに使っていただけたらありがたいです」と笑顔で語った。

(2022年12月13日付紙面より)

山本久和さんが熊野那智大社にベンチを奉納した=10日、那智勝浦町の熊野那智大社
本殿近くの長生殿に設置された
2022年12月13日
67 風物詩の趣向に興味津々
 水中サンタの水槽お掃除  (串本海中公園 )

 串本町有田にある串本海中公園センター水族館(森美枝館長)で11日、年末恒例の趣向「水中サンタの水槽お掃除」が始まった。

 館内Aゾーンにある串本の海大水槽(縦横約6㍍、水深約3㍍)で週1回の頻度でしているアクリル窓の清掃作業をサンタクロースの衣装を着て行う趣向。今年はこの日と18日(日)、25日(日)の午前11時に実施すると公式ホームページを通して告知している。

 この水槽は串本の海の豊かな生態系の景観をコンパクトに表現して紹介。臨場感を増すため海水と太陽光を取り入れている分、アクリル窓に藻類が付きやすく飼育スタッフがダイブしてアクリル板でこすり落とし軍手で磨いて観察しやすい状況を保っている。

 初日の11日は同スタッフの佐久間夢実さんが作業を担当し、大西遼さんが来館者対応を補佐。居合わせた来館者の大半が風物詩の趣向に興味津々で、手を振ってコミュニケーションをしたり、カメラを見せて記念撮影を求めたりするなどでにぎわった。

 従来あったクリスマス直前の企画「水中サンタとじゃんけん大会」は今年も休止。森館長は「この趣向を始めて10年余りになる。トピックス水槽のクリスマス展示(25日まで実施)と併せて一足早く雰囲気を楽しんでいただき、本番への期待を高めてもらえれば」と話している。

 問い合わせは同センター(電話0735・62・1122)まで。

(2022年12月13日付紙面より)

来館者とコミュニケーションする「水中サンタ」=11日、串本海中公園センター水族館
2022年12月13日
68 ゲームを楽しみ交流
 クリスマス会を初開催  (三佐木蜂伏福祉委 )

 新宮市の三佐木蜂伏地区福祉委員会(上廣正幸委員長)は10日、新宮市の佐野会館で、クリスマス会を開いた。約40人が参加、ゲームを楽しみ交流した。

 同委員会が行うサロンの一つとして開催、初の試みとなる。当初は集まってクリスマスケーキを作り、食べる計画を立てていたが、新型コロナウイルスの感染拡大防止の観点から予定を変更した。ケーキは少量ずつを、参加者が帰る際に渡す粗品の一つとした。

 ゲームは、輪投げなど3種があった。いずれも得点を競うもので、各ゲームの3位までには景品も用意されていた。

 開会に当たり、上廣委員長があいさつ。「今日は皆さんと共に和気あいあい、楽しいひとときを過ごしたい。各ゲームの1位から3位には、景品も用意している。帰りには気持ちばかりの粗品もあり、ショートケーキもある。忘れずに持ち帰りを」などと話した。

 全員で「きよしこの夜」「赤鼻のトナカイ」の2曲を斉唱した後、ゲームを実施。参加者は高得点を狙って懸命に取り組み、結果に一喜一憂していた。

(2022年12月13日付紙面より)

高得点を狙いゲームに取り組んだ=10日、新宮市の佐野会館
2022年12月13日
69 町と住民のパイプ役に  民生委員児童委員委嘱・退任式  (紀宝町 )
2022年12月13日
70 中学生が熱い想いを主張  第22回紀南青少年育成交流会  
2022年12月13日
71 「電気の畑」として  紀南石油がソーラー発電  (那智勝浦町 )
2022年12月13日
72 臨床工学技士の仕事とは  医療ゼミ×近大生物理工学部  (近大新宮 )
2022年12月13日
73 川上不白、活躍の背景  健人大学で川上宗雪宗匠が講話  (新宮市 )
2022年12月13日
74 みんなで楽しい発表会!  3市町のこども園、保育園で  
2022年12月13日
75 雰囲気届け気持ち高める  中央公民館で風物詩行事  (古座川町 )
2022年12月13日
76 新任・再任計67人が着任 民生委員・児童委員委嘱 (串本町)
2022年12月13日
77 お悔やみ情報
  
2022年12月10日
78 退任者らに感謝状など 新会長に小内潤治さん (新宮市民生委員児童委員協)

 民生委員児童委員の全国一斉改選に伴い、新宮市下本町の市文化複合施設「丹鶴ホール」で8日、民生委員児童委員の退任式と委嘱式があった。社会福祉の増進に貢献し、6年以上の在職期間のある人に厚生労働大臣感謝状の伝達があったほか、退任者に田岡実千年市長や市民生委員児童委員協議会から感謝状と記念品が贈られた。

 先月30日付で退任となったのは、民生・児童委員が12人、主任児童委員1人の計13人。田岡市長は退任者らに対して「今後もご健康に留意されるとともに、市政発展と地域福祉の推進に引き続き指導力を発揮いただき、ご助言とご鞭撻(べんたつ)を」と感謝。

 再任、新任委員に「市民の誰もが住み慣れた地域で安心して暮らしていけるよう地域社会のつながりを構築し、さらにそのつながりを広げていくことが今後の福祉施策や地域づくりの重要な柱となる。これは民生委員・児童委員の皆さまのご理解とご協力なくしては実現できない」と協力を呼びかけた。

 退任者を代表して福田行男さんが「新宮市の社会福祉の向上に一層のご尽力を」とあいさつした。

 退任式後には、厚生労働大臣と県知事からの委嘱状伝達と、厚生労働大臣からの主任児童委員の指名状伝達があった。委嘱を受けたのは民生・児童委員、主任児童委員合わせて再任が82人、新任が4人の計86人。任期は1日から令和7年11月30日までの3年間。

 式後には市民生委員児童委員協議会の第2回総会があり、新会長に小内潤治さんを選任。小内さんは「新しい体制でこれからの地域福祉に関わるさまざまな問題に取り組んでいきたい」と意気込みを語った。

 この日の総会をもって退任する村上和弥会長は「退職後、ネアンデルタール人の人骨が発掘されたイラクのシャニダール遺跡に行こうと思っていたが、民生児童委員の仕事が入ってきたので行くことはできなかった。ネアンデルタール人は老人や障害者を手厚く葬っていたことが明らかになっている。人間には思いやりや優しさがプログラミングされていることを証明していると思う。遺跡には行けなかったが、民生児童委員を15年間務める中で、人の思いやりや優しさを十分に学ばせていただいた」とあいさつした。

(2022年12月10日付紙面より)

退任者に厚生労働大臣表彰や感謝状などが贈られた=8日、新宮市の「丹鶴ホール」
新役員の皆さん
2022年12月10日
79 「みとりぃな」の取り組み評価
 三重県地域医学大賞を受賞  (県地域医学研究会 )

 三重県地域包括ケア推進セミナー・第39回三重県地域医学研究会が3日、リモートで開催され、紀南地域包括ケア研究会「いこら」と紀南地域在宅医療介護連携支援センター「あいくる」による紀南地域の多職種連携研修会「みとりぃな」の取り組みが三重県地域医学大賞を受賞した。

 研究会は県内地域医療の活動事例や研究を発表することで広域的な地域包括ケアの推進を図ることが目的。5団体が研究発表した。「みとりぃな」は紀宝町地域包括支援センターの南友也さんが発表した。

 「一つの事例を地域の経験に!多職種連携研修会『ひとりじゃない!チームでみとりぃな』を開催して」を演題に、在宅、施設、病院など自分が最後を過ごす場所を自身で選択できる地域を目指す取り組みを紹介した。

 「みとり」をテーマに「みとりぃな」を立ち上げ、多職種で学ぶ機会を通して〝顔の見える関係〟の一歩先を目指した。これまで4回開催し、延べ377人が参加。「本人や主介護者の思いがくみづらく、意思決定支援が難しかったケース」などの事例を基に話し合ってきた。

 事例から見えてきた地域課題の共有、多職種が尊重し合える関係の構築、今後の人材確保などの効果があった。今後は多職種連携、人材不足でもできるみとり、将来の医療、ケアについて本人の意思決定を支援するプロセスACP(アドバンス・ケア・プランニング)の定着に取り組んでいく。

 南さんは「紀南地域の取り組みが評価されてうれしい。この取り組みは地域の医療介護などに携わる方々の協力がなければ成り立たないものなので、あいくるチーム員と共に、この地域の医療介護関係者とも喜びを共有したい。受賞を励みに今後も医療と介護の連携推進に向けて取り組んでいけたらと思います」と話していた。

(2022年12月10日付紙面より)

三重県地域医学大賞を受賞した「あいくる」チーム員
2022年12月10日
80 18団体約120人が現地学ぶ
 わかやま世界遺産地域交流会  (串本町 )

 串本町文化センターなどで8日、わかやま世界遺産地域交流会があり参詣道保全団体や語り部団体計18団体約120人が参加して現地を学ぶなどした。

 この交流会は、県世界遺産協議会が本年度保存活用団体連携促進研修事業として主催。日頃活動している地域以外の場所や世界文化遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の物件全体へと視野を広げ、併せて団体相互の交流を深める目的で2006年度以降、年1回の頻度で開いている。

 同町は熊野古道大辺路4区間(新田平見道、富山平見道、飛渡谷道、清水峠)が16年に物件として追加登録されたことで同遺産との接点を得た地。本年度は4区間の保全に献身する団体・熊野古道大辺路刈り開き隊(上野一夫隊長)が案内役となり、物件・飛渡谷道とその前後を訪ねる内容で参加を呼びかけた。同町でこの交流会を開くのは初という。

 実施に当たっては同町と同町教育委員会が後援。開会に当たり県世界遺産センターの山西毅治所長が観光分野やワーケーション・教育旅行分野での評価の高まりを伝え、「地域を直接案内する皆さんの力が最も大切。今日を契機にさらにパワーアップしてほしい」とあいさつし、同町教委の濵地弘貴次長が追加登録の経緯や同隊の隊員の多くが南紀熊野ジオパークガイドやロケットガイドも兼ねていることを伝え、今回の交流を機にこの地域の魅力を感じ取ることを願って来町を歓迎した。

 同交流会の前半は講演で、上野隊長が「大辺路を通った旅人たち」と題して登壇した。「平見」と呼ばれる地形の成り立ちを解説し、同隊の活動の様子を報告。近世の大辺路の様子を絵図や古文書、供養塔や石仏などの史跡写真を交えてひもとき、村送り制度や善根宿が往来を支え三十三度行者やその功徳にあやかる人々の往来もあったことなどを伝えた。

 後半の現地学習は田並公民館~有田漁港間でのウオーク。同隊の隊員がガイドを務め、十数人の班に分かれて順次地域の情報や同隊の案内ノウハウに触れつつ飛渡谷道経由で進行した。

(2022年12月10日付紙面より)

前半の講演。大辺路の近世の様子を伝える=8日、串本町文化センター
上野一夫隊長
後半の現地学習。物件・飛渡谷道の石畳区間を進む参加者ら
2022年12月10日
81 釈迦が目覚めたこと記念し
 光明宝院で成道会  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町湯川の光明宝院(三村慈光住職)で8日、成道会(じょうどうえ)の法要が営まれた。信者や地域住民らが集まり、心身健康・無病息災を祈った。

 光明真言宗大本山で、密教寺院である同寺。檀家(だんか)寺ではなく、近年は長期にわたり駐在する住職がおらず、各地の僧侶が住職を兼務する形を取っていた。今年5月に晋山式(しんざんしき)が開かれ、当時副住職だった三村住職が正式に住職を拝命した。

 成道会は釈迦(しゃか)が2500年前に悟りを開き、目覚めたことを記念し、毎年12月8日に行う法会。この日は信者や地域住民などが参列し、三村住職と共に読経を行った。

 三村住職は成道会について「2500年前にお釈迦様がご自身の心と向き合い、全てのものに価値があると悟りを開いた。この日は世界中の仏教徒が花を開くことができるよう、お釈迦様に近づくことができるように、お祭りを行っている」と説明。

 法話では「苦しい状況にあることと、自分が幸せであるかどうかは別のこと。功徳は良い行いやお参りをすることで積むことができる。功徳貯金をして、常に穏やかに物事を見ることができるようになり、意識が豊かになっていく。心身健康・無病息災で過ごせるように、お加持したダイコンなどを食べて自分を見つめ直す機会にしていただければ」と語った。

 供物の配布後は、真言を唱えて仏の助けや保護などを祈る加持を行ったダイコンなどの煮物が振る舞われた。

(2022年12月10日付紙面より)

法要が営まれた=8日、那智勝浦町の光明宝院
加持が済ませたダイコンなどが振る舞われた
2022年12月10日
82 12月度月例杯の結果
 那智勝浦ゴルフ倶楽部  
2022年12月10日
83 新谷悠大君が近畿大会へ
 近畿・全国スポ少剣道交流大会  (三輪崎剣道クラブ )
2022年12月10日
84 力作や催しに多くの来場  第56回那智勝浦町展  
2022年12月10日
85 冬のボーナス支給  平均で市職員68万円、議員85万円  (新宮市 )
2022年12月10日
86 正月体制など情報共有 第4回よみがえり委員会 (熊野本宮大社)
2022年12月10日
87 カメレンジャーも啓発  「人権週間」期間中に街頭で  (紀宝町 )
2022年12月10日
88 友達と元気よく演じる  うどの幼稚園で発表会  (紀宝町 )
2022年12月10日
89 マスターズ2種目で優勝  スイマーの中村幸夫さん  (串本町 )
2022年12月10日
90 コガモ元気に泳ぎ回る  浮島の森に飛来  (新宮市 )
2022年12月10日
91 1年の成長を披露  白梅保が「おたのしみ会」  (新宮市 )
2022年12月10日
92 年1回の穴窯で陶芸作品焼く  那智勝浦町展でも展示  (御浜町 )
2022年12月10日
93 「いつまでもお元気で」  新婦連が寿楽荘を慰問  (新宮市 )
2022年12月10日
94 見守り兼ねて戸別訪問  自主防災会がウエットティッシュ配布  (新宮市御幸町内会 )
2022年12月04日
95 好評につき、即完売 3年ぶりの農林産物品評会盛況 (新宮市)

 3年ぶりとなる新宮市農林産物品評会(同品評会実行委員会主催)と一般公開(即売)が3日、蓬莱体育館であった。市内の生産者から野菜、果物、加工品など201点の出品があり多くの来場者でにぎわった。

 農業者の生産意欲の高揚と地場産物への理解を深め、地域の活性化、地域住民の触れ合いの場づくりを目的とした恒例行事で1948(昭和23)年に始まって以降、今年で71回を数える。

 表彰式では、市長賞、市議会議長賞、東牟婁振興局長賞など特等賞のほか、1・2・3等、努力賞受賞者を表彰した。

 同実行委員会(道阪耕一会長)の下阪殖保さんが「9、10月の雨の影響が懸念されたが、皆さま方の努力で多くの農作物を出品いただいた。今後も農業を営む人の目標として実施していければ」とあいさつ。

 田岡実千年市長は「今年は台風の影響や、野生鳥獣被害などにより決して良い条件とは言えない中で多くの素晴らしい農林産物を出品いただいた。これまで携わってこられた皆さまや、生産者のご尽力のたまもの」と敬意を表した。

 東牟婁振興局農林水産振興部の上門洋也さんが「長雨の影響などでご苦労されたと思うが、多くの農林産物を出品いただいた。品質も良く皆さま方の努力がうかがえる」と講評した。

 一般公開では開始時刻前から大勢の人が列を作り、開場と同時にほぼ売り切れるほど盛況だった。広角のサツマイモを使用した焼き芋の振る舞いや、新宮市熊野川町の「かあちゃんの店」の商品販売もあり、好評を博した。

(2022年12月4日付紙面より)

出品された野菜などが会場に並んだ=3日、蓬莱体育館(新宮市提供)
田岡実千年市長らが受賞者を表彰した
2022年12月04日
96 日本代表を応援しよう!
 新宮市役所で応援展示  

 熊野三山協議会(会長・田岡実千年新宮市長)は、FIFAワールドカップ(W杯)カタール大会決勝トーナメントでの日本代表のさらなる躍動を願い、新宮市役所1階玄関ロビーで日本代表応援展示を行っている=写真

 熊野は日本サッカー協会のシンボルマークである「ヤタガラス(八咫烏)」と日本近代サッカーの始祖といわれる那智勝浦町名誉町民の中村覚之助の古里。その縁で、協会は2002年W杯日韓大会から熊野三山一寺で必勝を祈願している。

 熊野速玉大社、熊野本宮大社、熊野那智大社、那智山青岸渡寺と関係自治体などで組織する熊野三山協議会は1984年に発足。熊野地方の文化財の保護、保全、調査研究などを進めているほか、上記の理由を基に「熊野とサッカー」をテーマに各種取り組みを遂行している。

 今W杯においても、10月下旬、(公財)日本サッカー協会の田嶋幸三会長らが当地方を訪れ必勝を祈願。以降も各大社では日本代表選手らの健闘を願い、地元のサッカー愛好家たちが参列して必勝祈願祭が行われている。

 「死の組」と称された1次リーグのグループEにおいて、日本代表は優勝経験国のドイツとスペインに勝利し首位で決勝トーナメントへ。ベスト8進出に向けて6日午前0時(日本時間)、クロアチアと対戦する。

(2022年12月4日付紙面より)


2022年12月04日
97 意向が尊重されるケアを
 わがらの町の在宅医療  (紀宝町 )

 厚生労働省が定めた「人生会議の日」の11月30日、紀宝町の井田公民館で講演会「わがらの町の在宅医療」が開かれた。「住み慣れた自宅で医療や介護を受けながら過ごしたい」といった、在宅医療のニーズが高まる中、演劇を通して「人生会議」の必要性を紹介した。

 紀南医師会、町地域包括支援センターが共催。くまのなる在宅診療所の濱口政也医師と看護師の三上淳さんが講師を務めた。

 人生会議は、もしものときのために、自分が望む医療やケアを前もって考え、家族や医療・ケアチームと繰り返し話し合い、共有する取り組み。

 演劇「紀宝リベンジャーズ」は、倒れた高齢男性が過去に戻り、人生会議に取り組み、自身が望むケアを改めて計画する物語。最後は「医療や介護が必要になったとき、どこで過ごすのか、どこで最後を迎えるのか、それが自宅であれ、施設であれ、病院であれ、そこに優劣はありません。本人の意向が尊重されることです。『もしも』のときに備え、受けたい医療やケアについて、大切な人と話し合ってみてはどうでしょうか」と伝えた。

 劇後の質問で「夫婦で暮らしている。私だけで夫をみとることができない」との意見に、濱口医師は「1人で全部やるのではなく、ヘルパーさんやデイサービスなど組み合わせを考えることが大切。子どもが近くにいなくてもケアマネジャーと相談しながら生活している人も多い。私たちの在宅医療は、家で過ごしたい人のお手伝いをしている。1人で支える必要はない」と答えた。

 参加した地区住民らは、地域の現状、課題を踏まえ、どのような医療を受けることができるのかを考える機会とした。

(2022年12月4日付紙面より)

演劇を通して「人生会議」を紹介=11月30日、紀宝町の井田公民館
2022年12月04日
98 町民らの力作1549点並ぶ
 第56回町展に多くの来場  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町体育文化会館で3、4日の両日、第56回「那智勝浦町展」が開催されている。会場には町民らの力作が並び、多くの来場者が多彩な作品を楽しんでいる。

 56回目を迎える町展には町内の園児100点、児童・生徒1092点、福祉施設や一般から357点の合計1549点(出展者は計1205人)の力作が並んだ。

 作品は▽絵画▽水墨画▽書▽写真▽生け花▽盆栽▽編み物▽洋裁▽陶芸▽アートフラワー▽ちぎり絵▽手芸▽工芸など▽押し花▽絵手紙▽ペーパークイリング▽友好都市の長野県上松町から絵画―が展示。来場者たちは検温や手指消毒などの感染症対策を行い、作品を観覧していた。

 今年は、これまでコロナ禍で中止となっていた「消防のつどい」「農産物品評会」などの各種イベントも実施された。同館敷地内では、福祉団体らによる日用品や農産物、菓子などのバザーも盛況で、最新ドローンの展示もあった。

 また、那智勝浦町日本赤十字奉仕団がNHK海外たすけあいへの寄付を呼びかけたほか、同町の行政相談委員が行政相談への啓発を行った。

 新宮市から訪れた60代女性は「素晴らしい作品がたくさんあり、元気をもらえました」と笑顔。

 岡田秀洋教育長は「作品には、出展者の皆さまの日々の学びや気付きが込められていて、素晴らしい。来場者さまには作品を見て、明日を生きるエネルギーとしていただけたら」と話した。

 なお、4日(日)の展示時間は午前9時から午後4時までとなっている。

(2022年12月4日付紙面より)

多くの力作が展示され楽しむ来場者ら=3日、那智勝浦町体育文化会館
2022年12月04日
99 特選に佐古金一さん  写連紀南支部11月優秀作品  
2022年12月04日
100 世界平和願い募金活動  海外たすけあい運動  (新宮赤十字奉仕団 )
2022年12月04日
101 55人に委嘱し新体制 民生委員児童委員の改選 (那智勝浦町)
2022年12月04日
102 薬物の恐ろしさ学ぶ  生徒参加の乱用防止教室  (城南中学校 )
2022年12月04日
103 作文や料理での活躍を祝福  中学生が三軒町長を訪問  (太地町 )
2022年12月04日
104 少年クラブが優勝願う サッカーW杯必勝祈願祭 (熊野本宮大社)
2022年12月04日
105 「銀河」の乗客お出迎え  近大吹奏楽部&HAL CREW  (新宮市 )
2022年12月04日
106 共同募金とキャップ託す  相野谷中の保健福祉委員会  (紀宝町 )
2022年12月04日
107 新年へモダンなしめ縄作り  紀宝町で寺小屋広場  
2022年12月04日
108 お悔やみ情報
  
2022年12月03日
109 国際クルーズ船が再開
 大型受け入れ実現なるか  (新宮港 )

 国土交通省はこのほど、新型コロナウイルス感染対応のガイドライン順守を条件として、停止していた国際クルーズ船の受け入れを再開すると発表した。新宮港でも2019年5月から途絶えており、港湾管理者である和歌山県、港湾所在地である新宮市ともに、再来に期待を寄せている。初の11万㌧級の可能性も再浮上することになる。

 国際クルーズ船の日本への受け入れは、全国的には20年3月から停止していた。新宮港は19年5月以降も受け入れを予定していたが、悪天候で中止となり、そのままコロナ禍となったため、受け入れが停止した状態になっていた。

 新宮港はその大きさや水深から、受け入れが可能なクルーズ船のサイズには限りがあった。船のサイズは乗船客数に比例するため、大型であるほど経済波及効果は高い。このため、港湾管理者である和歌山県が、大型クルーズ船の受け入れを可能とする改修工事を実施。海の底を掘って水深を増やし、岸壁から離れた場所に、船を係留するためのロープを架ける係船柱を設置する工事を施し、19年に終えていた。これにより、11万㌧級の受け入れを可能としていた。

 実際に、20年にこれまでにない大型、7万㌧級の国際クルーズ客船の入港予定もあった。しかしコロナ禍が始まり、受け入れが停止、改修工事が役に立つこともないまま、今日に至っている。新宮港が受け入れたクルーズ客船の最大トン数は、改修工事前の18年4月に入港したコスタネオロマンチカの、5万6000㌧で止まっている。

 港湾管理者である和歌山県は、国交省による国際クルーズ船の受け入れ再開の発表を受けて「ガイドライン順守はしっかり確認しながら、積極的に受け入れを行っていきたい」と意気込んでいる。新宮市の田岡実千年市長も「再開はうれしく思う。しっかりと客船誘致に取り組み、地域一体となっておもてなしをしたい」と話している。

 なお、国内クルーズ客船の新宮港への入港は、コロナ禍に伴い19年11月でいったん途絶えたものの、20年11月に再開。本年度は全7回を予定している。

(2022年12月3日付紙面より)

11万㌧級の受け入れを目指して設置された係船柱=11月18日、新宮港
2022年12月03日
110 迎春に向けて準備
 拝殿に来年の大絵馬掲揚  (熊野速玉大社 )

 新宮市の熊野速玉大社(上野顯宮司)で1日、一足早い迎春準備が始まった。拝殿の外に、来年のえと「癸卯(みずのとう)」の大絵馬が掲げられた。

 大絵馬はヒノキ製で、縦1・5㍍、横2・1㍍。上野宮司がアクリル絵の具などを使用し、瑞光を背景に、金の御幣を立てた鏡餅に向かって梛の御幣を手に邪を払う父親ウサギ、それを見つめる母親ウサギ、そして無邪気に遊ぶ子ウサギを描いた。

 「天の恵みに感謝し、頂いた命を一生懸命、謙虚に生きてほしい」との思いを込め、「天恵(てんけい)」「壽福(じゅふく)」の文字を揮毫(きごう)した。昨年に引き続き、参拝者が拝観しやすいようにと、拝殿の外に掲げられた。

 大絵馬掲揚に続いて、JR新宮駅(坂本純一駅長)に対する絵馬(縦70㌢、横110㌢)が授与された。

 大絵馬と同様、瑞光を背景にウサギの家族が鏡餅を囲む構図となっており「日本の祈り」の文字が添えられている。

 絵馬を受け取った坂本駅長は「ウサギは跳躍のイメージ。皆さんが苦労し、努力を積み重ねたことが飛躍につながる年になれば。世界遺産の地・新宮市に多くの方に来ていただけることを願っています」と話していた。

 なお、同駅では三山の絵馬がそろう今月中旬ごろに絵馬の掛け替えを行う予定としている。

(2022年12月3日付紙面より)

大絵馬の掲揚が行われた=1日、新宮市の熊野速玉大社
坂本純一駅長(右)に絵馬が授与された
2022年12月03日
111 配置や地域利用など検討
 第3回学校づくり協議会  (串本町 )

 串本町の学校づくり協議会(会長=長澤悟・東洋大学名誉教授、委員14人)が1日、役場本庁舎で3回目の会合に臨んだ。今回は実設計を担当する株式会社綜企画設計がこれまでの意見などを反映して詰めているゾーニング案を共有した上で意見を出し合い、防災機能や地域利用の面で検討を進めるなどした。

 同協議会は、町が文部科学省「新しい時代の学びの環境整備先導的開発事業」の適用を受けて基本設計を策定するに当たり設置する新しい時代の統合小学校の在り方検討委員会の会下組織。同委員会は大枠を詰める同協議会と細部を詰める学校づくり分科会を設け、両成果を束ねて基本設計を構築する方向で作業を進めている。

 統合校の設置先は町道サンゴ台中央線沿いのくしもとこども園新園舎そばで、校舎を木造平屋建てとする考えは変わらず。そのゾーニング案は協議会と分科会の意見を反映しながら詰めていて、同社は今回、直前と現在の2案を提示して進捗を示しつつ委員からさらに意見を求めた。

 案に見える校舎構成は▽低学年棟▽中学年棟▽高学年棟▽教職員棟(学校地域連携室を含む)▽特別支援教室・通級指導教室・創作〈美術室、調理室〉棟▽ラーニング〈図書+音楽+多目的の各機能を一体化〉棟▽体育館〈広さ572平方㍍のアリーナなどを内包〉―で、中庭とラーニング棟を囲むように並べ渡り廊下で連絡して一体化する内容。その周囲に学童保育棟や運動場、駐車場を配置する形となっていて、委員は児童の動線などで質問や意見を注いだ。

 以降、同協議会事務局がコンセプト「つながる学校」に基づき四つ掲げるテーマの一つ・レジリエントなまちづくりの概要と防災機能と地域利用の考え方を説明して検討を進めた。防災機能の検討はおおむね、統合校単体で考えるのではなくサンゴ台に複数ある防災拠点との関係性の中で学校としてできることが求められる役割と捉えるべきという方向に収束。地域の利用の検討では教職員に負荷をかけない管理体制の必要性やスポーツ少年団など利用する当事者にもヒアリングすべきとの意見などがあった。

 次回の会合は来年1月中~下旬に実施予定で、最終の実施となる見込み。

(2022年12月3日付紙面より)

現在のゾーニング案を交えて検討を進める委員ら=1日、串本町役場本庁舎
2022年12月03日
112 きらびやかな冬の風物詩
 「光の祭典in紀宝」始まる  (紀宝町 )

 紀宝町の冬の夜空をイルミネーションで彩る「光の祭典in紀宝」が1日、同町大里のふるさと資料館で始まった。点灯期間は来年1月5日(木)までで、時間は午後6時から10時まで。12月31日(土)と1月1日(日・祝)はオールナイト点灯する。今月3日、4日(日)、10日(土)、11日(日)は午後6時30分から8時30分まで、シャボン玉を飛ばす。

 今年は、光のアーチを二つに増やすなど、以前の規模に近づけた。初日はカウントダウンで一斉に点灯し、かわいいキャラクターのオブジェや20㍍ツリーなどが暗闇に浮かび上がると、来場者がきらびやかな光のショーを見入っていた。2人同時にスイッチを踏むとハートが点灯するイルミネーションでは、カップルや友達同士で楽しむ姿が見受けられた。

 3年ぶりに小学生対象のイルミネーションデザインコンテストを再開し、金賞作品「くつしたにはまったサンタ」を会場に飾った。町内から200作品の応募があり、金賞を獲得した奥山颯介君(神内小6)は「クリスマスが近いのでサンタっぽくしたらかわいいと思ってデザインした。金賞と聞いてめっちゃうれしかった」と笑顔を見せた。

 イルミネーションをバックに演奏や踊りを繰り広げる「キラフェス」は3年連続で中止となった。

(2022年12月3日付紙面より)

数々のイルミネーションで彩った会場=1日、紀宝町大里のふるさと資料館
奥山颯介君と「くつしたにはまったサンタ」
2022年12月03日
113 価格高騰緊急支援給付金  専用窓口設置し対応  (那智勝浦町 )
2022年12月03日
114 水道基本料金減免など  12月議会提出の議案説明  (新宮市 )
2022年12月03日
115 陰日なたでも美しく  ビナンカズラに心打たれる  (那智勝浦町 )
2022年12月03日
116 優秀ドライバーチームを表彰  交通安全マップ贈呈も  (新宮警察署 )
2022年12月03日
117 生活支援商品券など計上  一般会計補正予算案発表  (串本町 )
2022年12月03日
118 要旨伝え理解や実践求む  わかやま冬交安街頭啓発  (串本町 )
2022年12月03日
119 例大祭前に境内をきれいに  田原小一丸で木葉神社清掃  (串本町 )
2022年12月03日
120 ウッドツリー作りに挑戦  子育てサロン「つむぐ」  (紀宝町 )
2022年12月03日
121 飲酒運転根絶に協力を  「秀丸紀宝店」を推進事業所に指定  (紀宝警察署 )
2022年12月03日
122 日本代表の必勝を祈願 サッカー愛好家の8人 (新宮市)
2022年12月03日
123 お悔やみ情報