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2021年11月19日
1 たいまつ作りに取り組む
 生涯現役スキルアップセミナー  (新宮市 )

 新宮市生涯現役促進地域連携協議会は17日、市役所別館で令和3年度第5回生涯現役スキルアップセミナー「たいまつづくり体験」を開催した。市内在住の垣下正義さんが講師を務め、参加者11人が「御燈祭(おとうまつ)り」に欠かせない「たいまつ」作りに挑戦した。

 セミナーは市内在住55歳以上の中高年齢者が対象。和歌山労働局の受託事業として、就業や雇用を希望する企業や事業所の双方のマッチングを行い、中高年齢者の雇用促進と生きがいづくりの場への参加などの支援を実施している。

 「御燈祭り」は、熊野速玉大社例大祭「新宮の速玉祭(はやたまさい)」と合わせて国の重要無形民俗文化財(重文)の指定を受けており、新年における「火の更新」を意味する勇壮な祭り。

 例年、当日の2月6日には全国から大勢が「上(あ)がり子」として参加し、御神火を移したたいまつを手に一斉に神倉神社を駆け下りるが、今年は新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から上がり子の参加が取りやめとなった。

 たいまつはヒノキの板を五角すいに組み合わせ、針金や竹ひもなどで固定。柱状部分の空洞に「バタ」と呼ばれる木切れを入れ、ヒノキを薄く削った「ハナ」を付ける。

 垣下さんは新宮生まれの新宮育ち。同市相筋で垣下建築を営む。毎年、本業の傍らたいまつを制作しており、今年は約100本を作った。

 参加者は垣下さんの指導の下、手縄の作成から作業を開始。5枚の板を組み合わせ、たいまつの形にすると結束バンドで仮固定して針金などを使って組んでいった。「バタ」を入れ、最後に80枚の「ハナ」を付けて完成させた。

 初めて参加した青山幸生さん(60)は「過去に自分で作った経験はありましたが、全く違うものでした。ひもの縛り方が難しく、出来栄えは70点。来年、御燈祭りで登れるようであれば、このたいまつを持っていきたいと思います」と笑顔で話していた。

(2021年11月19日付紙面より)

集中して作業に取り組んだ=17日、新宮市役所別館
垣下正義さん(前列左から3人目)とたいまつ作りに参加した皆さん(一時的にマスクを外して撮影)
2021年11月19日
2 全生徒で最高の文化祭に
 保護者には動画で配信  (矢渕中 )

 紀宝町立矢渕中学校(竹原巧校長、生徒236人)は17日、町生涯学習センターまなびの郷で文化祭を開催。各学年の舞台発表、合唱コンクールなどを繰り広げ、動画投稿サイトのユーチューブ配信を通じて保護者に学習成果を届けた。

 本年度は新型コロナウイルス感染防止の観点から文化祭を動画配信のみとし、20日(土)の授業参観で部活動や各教科の展示会を開く。

 オープニングは生徒会役員7人が演劇を披露し、文化祭のテーマ「矢渕の文化祭高(ぶんかさいこう)~一人ひとりの個性で創るアルバム~」を紹介。森本琉其会長(2年)が「思い出に残る文化祭にしましょう」と呼び掛けた。

 竹原校長のあいさつに続き、吹奏楽部の5人が「4つの古い舞曲」「ストレンジユーモア」を演奏。美しい音色が場内を包んだ。得能朱里部長(2年)は「3年生7人が引退して初めての演奏だったので緊張したけど、楽しかった。少ない人数ですが、これからも聞いてくれる人に『楽しい』と思ってもらえる演奏をしたい」と話していた。

 玉置ましろさん(1年)が「竜之介先生走る!を読んで」、池内結加さん(2年)が「インターネットの正しい使い方」、小栗須釉椛さん(3年)が「願い」と題した作品を発表した。

 1年生は約600枚の紙で作ったモザイクアートを飾り、2年生は職業インタビューの成果を発表、3年生は舞台劇「つなぐ~未来への第一歩~」を披露した。各クラスによる合唱コンクールもあり、これまで練習してきた歌声を響かせた。

(2021年11月19日付紙面より)

文化祭での合唱コンクール=17日、紀宝町生涯学習センターまなびの郷
演奏を披露する吹奏楽部
初の文化祭でモザイクアートを発表した1年生
2021年11月19日
3 森林の働きや大切さ学ぶ
 くしもとこども園で教室  (紀の国ふるさとづくり協議会 )

 串本町立くしもとこども園(中山紀子園長)で15日に4、5歳児66人を対象にした「キノピー教室」があり、園児は保育教諭や紀の国ふるさとづくりマスコットキャラクター・キノピーと一緒に森林の働きや大切さを教わるなどした。

 この教室は、紀の国ふるさとづくり協議会(会長=北岡功・北山村産業建設課課長)が森林の恵みと支える山村への理解と関心を深める目的で展開している普及啓発活動の一環。東牟婁振興局管内では本年度、太地こども園(10日に実施済み)、くしもとこども園、三尾川(みとがわ)保育所と高池保育所(16日に実施済み)の4施設を巡回する形で順次開かれた。

 くしもとこども園の園児はキノピー(=着ぐるみ)の登場を喜びつつ、昔ながらの木の型枠に入った大判紙芝居「みんなで森へ行こう」の読み聞かせを鑑賞。キノピーからの問い掛けに元気いっぱい答えながら、紙芝居が伝える▽スポンジのような落ち葉の土が水を蓄えきれいにして少しずつ流してくれること▽土が崩れないよう木がしっかりと根を張って支えていること▽園児と同じように森も深呼吸をして空気を作ってくれていること▽身の回りで木がたくさん役立っていること▽おいしい食べ物がたくさんありそれを必要とするたくさんの動物が森を育み広げていくこと―などの内容に親しんだ。

 その後はキノピーと握手をしたりクラスごとに記念撮影をしたりして交流。キノピーは仲良くしてくれた園児全員分の塗り絵の台紙などをプレゼントして同教室を締めくくった。

 町産業課と連携して同園へ参加の機会を届けた同局農林水産振興部林務課の玉置公晴副主査は「今日学んだ森の大切さや役割を家族にも話して広めてほしい。そのためにまずはこの教室を楽しんでもらえたら何より」と参加した園児の今後に期待した。

(2021年11月19日付紙面より)

園児に森林の役割や大切さを伝えるキノピー=15日、串本町立くしもとこども園
鑑賞後は喜々としてキノピーと交流も
2021年11月19日
4 地域で働く楽しさを学ぶ
 宇久井中2年が職場体験  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町立宇久井中学校(坊信次校長)の2年生29人は15、16の両日、地域の11事業所で職場体験学習を行い、働く楽しさを学んだ。

 進路学習の一環で、働くことの意義や社会でのマナーなどを学んでもらうことが目的。

 本年度は町消防本部、町立図書館、町立宇久井保育所、宇久井漁協、三六屋、ベイサイクル、那智勝浦自動車教習所、南紀ひまわり作業所、環境省宇久井ビジターセンター、休暇村南紀勝浦、ローソン勝浦町宇久井店が学習に協力した。

 町消防本部では、消火ホースを使った消火訓練などがあり、16日には県に1隻しかない消防艇「はくりゅう」に乗船。横山蘭さんは「町にこんな船があるとは知りませんでした。3階くらいの高さからロープで降りるのが楽しかった」。湊舷貴君は「ロープワークでもやい結びや巻き結びを作るのが面白かった」と語った。

 宇久井保育所で働いた芝田葵衣(きい)さんは「保育所の頃に職場体験に来たお兄さんお姉さんたちと遊んで楽しかったので、この職場を選んだ。やることは多いですが、楽しいです」と話した。

 宇久井ビジターセンターでは山下めいさんがクラフト体験などの手伝いをした。センターの玄関口には山下さんがマツボックリやムクロジなどの自然素材で制作した4本のリースを飾り、思い出を残していた。

(2021年11月19日付紙面より)

「はくりゅう」の消火砲を操作する生徒ら=16日、那智勝浦町
園児と遊ぶ生徒=同日、那智勝浦町立宇久井保育所
2021年11月19日
5 大狗子峠整備や清掃に汗  なちかつ古道を守る会  (那智勝浦町 )
2021年11月19日
6 職員らが部落問題の基礎学ぶ  人権研修で奥田均さん  (新宮市 )
2021年11月19日
7 温泉総選挙2021  南紀勝浦温泉がエントリー  (那智勝浦町 )
2021年11月19日
8 地域の財産を守れ  地縁団体設立に向け準備進める  (新宮市三輪崎 )
2021年11月19日
9 支え合いの地域目指して  千穂第二地区住民が意見交換  (新宮市 )
2021年11月19日
10 STOP!女性への暴力  関係機関が街頭啓発  
2021年11月19日
11 移民の歴史や文化知る機会に  石垣記念館で企画展  (太地町 )
2021年11月19日
12 ATMでの携帯電話STOP  高齢者見守り隊が啓発活動  (紀宝町 )
2021年11月19日
13 1年ぶりに和気あいあいと  讃寿会グラウンドゴルフ大会  (紀宝町 )
2021年11月19日
14 学校などの現況確かめる  串本町役場で第2回会合  (串本古座高校地域協議会 )
2021年11月19日
15 最終日には書道演示も  第17回串本町民総合展  (串本町 )
2021年11月19日
16 24日に5作目をリリース  潮岬の演歌歌手・嶋幸二さん  (串本町 )
2021年11月19日
17 生徒教職員で発表楽しむ  県立串本古座高校文化祭  
2021年11月19日
18 中高8校7組が演奏で共演  第45回紀南吹奏楽のつどい  (紀南地区吹奏楽連盟 )
2021年11月13日
19 納税道義の高揚に寄与
 関康之さんに大阪国税局長納税表彰  (新宮税務署 )

 株式会社関三吉商店(新宮市橋本)代表取締役の関康之さん(64)がこのほど、大阪国税局長納税表彰を受賞した。11日に同社で贈呈式があり、山端克明(やまばな・よしあき)新宮税務署長が、長年にわたる申告納税制度の普及発展に対する感謝を伝え、表彰状を手渡した。

 毎年11月11~17日は「税を考える週間」。国税庁では期間中にさまざまな広報広聴施策を実施するとともに、税務行政に対する意見や要望を聞く機会としている。今年は「くらしを支える税」をテーマに、日常生活と税の関わりを理解してもらい、納税意識の向上を図る取り組みを展開している。

 納税表彰(および租税教育推進校等表彰)は、税への理解を深めてもらおうと、同週間に合わせて国税庁が毎年行っているもの。今年は新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、昨年に引き続き「納税表彰並びに感謝状贈呈式」は行わず、各地方の国税局長や各管轄の税務署長が個別に表彰状を贈呈する形を取った。

 この日の贈呈式には山端税務署長ほか、公益社団法人新宮納税協会の横手章郎会長らが出席。関さんは新宮納税協会副会長として多年にわたり、申告納税制度の普及・発展に尽力してきた。なお、父の功さん(92)も1985年に同表彰を受けており、2代にわたって納税道義の高揚に寄与してきた。

 表彰状を手渡した山端税務署長は「これまでさまざまな角度から経営者を見てきたが、顕著な成績を上げている企業の中でも長く続いている企業は共通してCSR(企業が組織活動を行うにあたって担う社会的責任)の精神が根付いている。これからも企業の発展と皆さんの健康を祈念したい」と感謝。

 関さんは「国家財政の根幹を担う税務行政の円滑な運営に協力できることは、社会の一員として当然の責務と心得、それを単に果たしたことに過ぎないところをこのような栄誉に浴したことは微力なりとも社会の役に立てたと思い、この上ない喜び」とあいさつ。

 「今後も正しい申告と期限内納税の励行に努め、他の模範となるよう引き続き力を尽くしたい」と誓いを新たにした。

(2021年11月13日付紙面より)

関康之さんが大阪国税局長納税表彰を受けた=11日、新宮市橋本(一時的にマスクを外して撮影)
2021年11月13日
20 「幸先詣」や「分参」呼び掛け 初詣時季に向け意見交換 (田辺市本宮町)

 田辺市本宮町の熊野本宮大社と本宮町商工会、熊野本宮観光協会で組織する「熊野本宮よみがえり委員会」(会長・名渕敬熊野本宮観光協会長)は11日、同大社瑞鳳殿で「令和3年第2回熊野本宮よみがえり委員会」を開催。コロナ禍における初詣体制について意見交換し、啓発ポスターを活用した「幸先詣(さいさきもうで)」や「分参(ぶんさん)初詣」の呼び掛けなどに合意した。

 同委員会は、参拝者に対し「新しい生活様式の実践例」に基づいた神事の斎行などを提案するため昨年7月に設立。収束が見通せない新型コロナウイルス感染流行下での初詣客の受け入れ対策などを検討してきた。なお、新型コロナが国内で広がりを見せる前の2020年、同大社には三が日で約47万3000人の初詣客が訪れた。

 令和4年初詣では、混雑を避けるために同大社鳥居周辺に縁起物テントや古札スペース、案内スペースなどを確保。境内は一方通行とし、手水(ちょうず)計14カ所、御朱印所、授与所テント、おみくじテントなどを配する。旧社地「大斎原(おおゆのはら)」でも縁起物授与テントが配置される。

 また、密を避け新年を気持ちよく迎えることができるよう「幸先詣」を推進。12月1日(水)から縁起物などを授与していく。さらに、昨年に引き続き1月15日(土)までの「お正月期間」を広く周知し「初詣は分参で」と呼び掛けていく。

 九鬼家隆宮司は「多くの人がよみがえり再生の地でスタートを切るために初詣にいらっしゃる。地域一帯となって楽しんで帰っていただけるよううに対策に取り組みたい」と思いを語った。

 同大社では今年、参拝客を分散させるために132年ぶりに「大斎原」での「初祈祷(きとう)」を実施。約8万人が初詣に訪れた。

(2021年11月13日付紙面より)

初詣時季に向け、意見を出し合った=11日、熊野本宮大社瑞鳳殿
2021年11月13日
21 心をささげるような思いで
 大島小ら慰霊碑で清掃奉仕  (串本町 )

 日本とトルコの絆をつむぐ―。串本町樫野にあるトルコ軍艦遭難慰霊碑一帯で11日、同町立大島小学校(貴志純子校長、児童31人)らが清掃奉仕に取り組んだ。奉仕後は追悼式も営み、参加した全員で亡くなった将士の安らかな眠りを祈るなどした。

 旧樫野小から受け継ぐ同校の歴代児童教職員伝統の取り組み。前年度は新型コロナウイルス感染症の情勢を考慮して学年ごとに時間差をつけて活動したため、本年度は2年ぶりに全校一丸で実施する形となった。

 当日はエルトゥールル号を語り継ぐ会を支える樫野区民らや保護者約10人もその思いに共感して合流。1~3年生は湿らせた布で碑を磨き、4~6年生は前もって刈った芝や敷地に入り込んだ落ち葉のかき集めと敷地前の溝掃除に取り組み軽トラックの荷台いっぱいのごみを回収した。

 追悼式では黙とうをささげた後、代表して貴志校長、樫野区の髙山カヤ子区長、児童会の濵口大雅会長(6年)が同碑に上がって献花。半世紀以上にわたって同碑に伝わる追悼歌を全員で歌いささげた。最後に貴志校長が同碑に宿る歴史を簡潔に振り返り、これからも思いやりの心を行動に移すことを一同に求めて締めくくった。

 濵口会長は「亡くなった人へ心をささげるような掃除ができたらという思いで取り組んだ」と今回の奉仕を振り返り、「今日はきれいになったねというトルコの(皆さんの)心が伝わったような気がした。次の学年もそれぐらい頑張って欲しいし、自分も関われたことをこれからの自慢にし、聞かれたらしっかりと歴史を語り継いでいきたい」と思うところを語った。

(2021年11月13日付紙面より)

トルコ軍艦遭難慰霊碑一帯で清掃奉仕する大島小児童ら=11日、串本町樫野
追悼歌を歌いささげて亡くなった将士の安らかな眠りを願う一同
2021年11月13日
22 働き者の森にありがとう
 太地こども園でキノピー教室  (太地町 )

 太地町立太地こども園(森尾扶佐子園長)で10日、3~5歳児49人を対象とした「キノピー教室」が開かれた。和歌山の森を守る妖精「キノピー」と太地町のマスコットキャラクター「ゴン太」が来園し、森林の大切さを伝えた。

 県内の全市町村と県で組織する「紀の国ふるさとづくり協議会」の取り組みで、森林の恵みやそれを支えてきた山村に対する理解と関心を深めることが目的。

 キノピーは和歌山の森の巨木に住む妖精で、きれいな水や空気、太陽の光、森の生き物が大好き。「子どもを育てるように山村や森林も守り育てていきたい」という願いから、小さな子どもの姿をしている。

 キノピーが登場すると、園児たちは「かわいい」と大はしゃぎ。紙芝居「みんなで森へ行こう」では、木々が深呼吸して空気をきれいにしていることや、森の落ち葉のスポンジが川の水をきれいにし、土砂災害から町を守り、木材や食べ物といった恵みをもたらしていることを勉強した。

 最後に働き者の森に全員で「ありがとう」を言い、笑顔で記念撮影をしていた。

(2021年11月13日付紙面より)

キノピー、ゴン太と記念撮影=10日、太地町立太地こども園
2021年11月13日
23 文化の秋に合唱や演劇 3市町の中学校で文化祭 
2021年11月13日
24 「暮らしと笑顔守る税」  イオン新宮店で習字展  (新宮市 )
2021年11月13日
25 子どもに寄り添う保育を  木の川こども園で入園説明会  (新宮市 )
2021年11月13日
26 児童たちの思い託す  神倉小が赤い羽根共同募金に協力  (新宮市 )
2021年11月13日
27 けん玉を人生に役立てて  「子ども広場くまっこ」  (新宮市熊野川町 )
2021年11月13日
28 宇久井半島の秋に親しむ  県立自然博物館「木の実や種をさがしてみよう」  (那智勝浦町 )
2021年11月13日
29 教育旅行誘致目指し  子どもら参加のモニターツアー  (那智勝浦観光機構 )
2021年11月13日
30 声や雰囲気で世界に浸る  大人のためのおはなし会  (串本町図書館 )
2021年11月13日
31 家族でサツマイモ掘りなど  主催事業で4組11人が体験  (潮岬青少年の家 )
2021年11月13日
32 客に響く観光開発考える  串本で商品造成セミナー  (和歌山県 )
2021年11月13日
33 町内在住演奏家の音楽鑑賞  保育所年長児や児童生徒ら  (古座川町教育会 )
2021年11月13日
34 花街道を冬の花で満たす  熊野、御浜でボランティアが苗の植栽作業  (国道42号 )
2021年11月13日
35 華やかなつまみ細工の羽子板  寺子屋分校「楽しい手芸教室」  (紀宝町 )
2021年11月13日
36 舞姫4人が「浦安の舞」を稽古  23日の秋季例大祭に向けて  (烏止野神社 )
2021年11月13日
37 お悔やみ情報
  
2021年11月10日
38 防火意識高揚を啓発
 秋の全国火災予防運動初日に  (新宮市 )

 秋の全国火災予防運動(9~15日)が始まった。初日の9日には全国各地で防火広報などの取り組みが展開。新宮市消防本部(越水薫消防長)では新宮、熊野川の2地区に分かれて住民らに防火意識の高揚を呼び掛けた。今年の全国統一防火標語は「おうち時間 家族で点検 火の始末」。

 期間中の全国重点目標は▽住宅防火対策の推進▽乾燥時および強風時の火災発生防止対策の推進▽放火火災防止対策の推進▽特定防火対象物などにおける防火安全対策の徹底▽製品火災の発生防止に向けた取り組みの推進▽多数の者が集合する催しに対する火災予防指導などの徹底―の6点。

 市消防本部で行われた新宮地区の出発式には丹鶴、千穂、蓬莱、三輪崎、佐野、高田、警備の7分団から26人が参加。新型コロナウイルス感染拡大防止のため、今年は団員数を縮小しての実施となった。

 竹内由定団長は「広報活動によって防火意識の周知に努めてほしい。事故や新型コロナ感染予防に注意を」と訓示。

 出発式に駆け付けた田岡実千年市長は、団員らの日頃の尽力に感謝を伝え「市においては今年は大きな台風襲来もなく比較的落ち着いていたが、9月26日には時間雨量計で78㍉を記録。年々災害が増えている」。

 「これからは空気が乾燥し、火災が発生しやすくなる。啓発活動で市民の防火意識が高まることを期待しています」と呼び掛けた。団員らは各分団の消防車両に乗り込み、各地区の広報に向かった。

 14日(日)には新宮地区と熊野川地区の計4カ所で総合訓練を実施する。

 市消防本部管内で今年1~10月に発生した火災は、建物火災4件、車両火災2件、その他火災2件の計8件だった。

(2021年11月10日付紙面より)

各分団が防火広報活動に出発した=9日、新宮市消防本部
2021年11月10日
39 地域見守りなどで初動図る
 串本町と包括連携協定結ぶ  (日本郵便株式会社 )

 日本郵便株式会社と串本町が8日、包括連携協定を結んだ。この協定は県との締結を機に県内各市町村へと広まっていて、新宮・東牟婁地方では4例目。まずは地域見守り活動への協力と道路損傷の情報提供で連携の初動を図ることを申し合わせている。

 両者は2015年6月30日に「災害発生時における串本町と串本町内郵便局の協力に関する協定」を締結。今回はその内容も含め大きく▽防災・災害対策▽地域の安全・安心な暮らしの実現▽未来を担う子どもの育成▽その他地方創生―の4分野で取り組み、互いが発揮する町民サービスの向上と地域活性化を図ることを目指す。

 町と密に連携するのは町内にある10の郵便局。この日は役場で締結式があり、同社紀南地区連絡会南端部会の清水勝好部会長(古座中湊郵便局長)と田嶋勝正町長が協定書に署名して取り交わした。田嶋町長は連携4分野と喫緊で始める取り組みの有用性を述べ、「郵便局の皆さんの物的、人的な協力を今まで以上に活用し、住民の皆さんが住みよいまちになるよう努力していきたい」と申し出ていっそうの連携を希望。串本郵便局の池田育弘局長と共に立ち会った同連絡会の南方慎一朗統括局長(新宮中央郵便局長)は町内に10ある郵便局を安心・安全のまちづくりのために活用していただけたらと述べつつ「われわれとしては地域住民の方が暮らしやすいまちづくりに向け全面的に支援する姿勢を持っている。今後とも自治体と連携を図り、よりよいまちに取り組んでいきたい」と応えて歩み寄った。

 この協定の有効期限は年度単位で設定していて、いずれかから申し出がない限り年次更新する仕組みとなっている。

(2021年11月10日付紙面より)

協定書を交わした清水勝好部会長(左から3人目)と田嶋勝正町長(同4人目)ら=8日、串本町役場
2021年11月10日
40 作者と来場者がつながる場所
 Art in 和歌山でギャラリートーク  (太地町 )

 太地町立石垣記念館で「第7回Art in 和歌山 魂のであうところ」が開催されており、7日は同展覧会のアートディレクターである美術家の奥野誠さんと奥野佳世さんと共に、作者を交えて作品を鑑賞するギャラリートークが開催された。展示は14日(日)まで。

 社会福祉法人和歌山県福祉事業団がこれまで「アールブリュット展」として開催してきた。第7回を数える今回は「紀の国わかやま文化祭2021」障害者交流事業の一つに位置付け、主に東牟婁出身の施設利用者41人の絵画や造形、陶芸などの美術作品約200点を展示している。

 7日は地元で活躍するハリケーン、コスモスによるライブ演奏会を実施予定だったが、雨天のため中止となった。

 ギャラリートークでは奥野さんらが作品と作者について、「最初と比較し、絵が変化してきて楽しみ」「細かく描き込んだ絵が特徴」などと解説。同展のポスターの絵を描いた山口貢さんの作品については「同業者の目から見ても、集中力を途切れさせずに絵が出来上がっていくことが感じ取れる絵」と評価した。

 この日は作者2人も登場。午前はコラージュや造形作品などを展示しているとまとちゃんが、午後は絵画や福笑いを作成した藤本深恵さんが自身の作品などについて語った。

 同事業団本部経営管理部の原見泰弘さんは「今日はアットホームな形で実施できた。今後も関係者の皆さまと協力しながら実施していきたい」と話した。

 誠さんは「この展覧会は魂が出会う所で作った人と見る人がつながる場所。ここでより広い人の在り方と出会う場になれば」。

 佳世さんは「いろんな方々が個性豊かに生きていられることを感じている。深い根っこの部分は皆が共鳴し合えるので、芸術、文化は重要な役割だと思う」と締めくくった。

(2021年11月10日付紙面より)

ギャラリートークが行われた=7日、太地町立石垣記念館
2021年11月10日
41 土木の世界に興味持って
 八郎山トンネルで見学会  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町と串本町をつなぐ県道長井古座線(仮称・八郎山トンネル)の工事現場で7日、那智勝浦町内6小学校の児童と保護者を招いた見学会が開かれた。約120人が参加し、トンネルの作り方や巨大な機械が活躍する現場の様子に触れた。

 同路線は那智勝浦新宮道路市屋ランプから串本町田原へのアクセス道路。観光道路としての役割に加え、交通ネットワークを多重化しておくことで災害時に国道42号の代替となる機能も有している。工事では延長711㍍のトンネル施工と路体盛土を行う。

 見学会では、工事を担当する淺川・堀特定建設工事共同企業体の青木正和・作業所長が参加者を案内。工事現場を歩きながら、コンクリート吹き付けやロックボルト(3~4㍍の鉄のくぎ)によって岩盤を補強する「NATM(ナトム)工法」について説明した。

 トラックへのズリ(砕いた岩)の積み込みや、ドリルジャンボで岩盤にダイナマイトを入れる穴を掘る実演もあり、子どもたちは目を見開いてその様子を眺めていた。

 青木作業所長は「普段見ることができないトンネル工事専用の機械や設備、トンネル坑内を見ることを通じて、子どもたちに土木工事の世界に興味を持ってもらいたい。将来的に建築業界の人手不足解消につながっていけば」と語る。

 最後に工事現場で出た岩石を加工したキーホルダーの土産が配られ、長尾然人君(下里小1)は「すごい機械がいっぱいあった」と話していた。

(2021年11月10日付紙面より)

トンネル掘削の現場を見学=7日、那智勝浦町
2021年11月10日
42 パフォーマーの技に歓声  西向小学校で芸術鑑賞会  (串本町 )
2021年11月10日
43 生徒教職員で発表楽しむ  校内限定で本年度文化祭  (串本古座高校 )
2021年11月10日
44 194点の作品一堂に  「丹鶴ホール」で県美術協会展  (新宮市 )
2021年11月10日
45 自分の身を守って逃げる  木の川こども園で避難訓練  (新宮市 )
2021年11月10日
46 聖地文化の景観を愛でる  「丹鶴ホール」で熊野歴史文化シンポジウム  (新宮市 )
2021年11月10日
47 生産性向上目指し訓練  和歌山職業能力開発促進センター  (新宮市 )
2021年11月10日
48 穏やかな海に親しむ  秋の磯遊びに親子10人が参加  (那智勝浦町 )
2021年11月10日
49 「自分の町をきれいに」  たばこ組合紀南支部が清掃活動  (那智勝浦町 )
2021年11月10日
50 創造力あふれる作品多数 第73回郡学校美術展審査結果 (新宮・東牟婁)
2021年11月10日
51 新しいリモートワークの形へ  飛雪の滝キャンプ場が環境整備  (紀宝町 )
2021年11月10日
52 練習の成果を発揮  中学校陸上競技記録会  (熊野・南郡 )
2021年11月10日
53 機能別団員で地域防災力の強化を  熊野市消防本部  
2021年11月10日
54 地震に強い家を目指して  5年生がストローハウスに挑戦  (鵜殿小 )
2021年11月10日
55 防火意識の向上呼び掛ける  秋の全国火災予防運動でパレード  (紀宝町 )
2021年11月10日
56 糖尿病について考えよう  徐福公園がブルーライトアップ  (新宮市 )
2021年11月10日
57 お悔やみ情報
  
2021年11月09日
58 虹を浴び、光り輝く年に 熊野本宮大社で絵馬完成 

 田辺市本宮町の熊野本宮大社(九鬼家隆宮司)で8日、来年のえと「壬寅(みずのえとら)」の大絵馬と小絵馬が完成した。大絵馬は12月2日(木)に、大しめ縄と共に大社神門に掲げられる。

 スギ材などで作った大絵馬は、横232㌢、縦117㌢。九鬼宮司が8月半ばごろから構想を練り、制作に着手した。太陽を背にした白虎が、先を清眼として見据える構図で、全体を包み込む形で虹を描いた。

 「人々が未来に向かって進み、皆にとって光指す一年であるように」と思いを込め、「一筋の道」と「光」の文字を揮毫(きごう)した。

 新宮、白浜、紀伊田辺、周参見のJR各駅に掲げる小絵馬には、同じく太陽を背に先を見据える虎の姿。それぞれのまちのキャッチフレーズから印象的な単語を抜粋し、そこから着想を得た色で「蘇」の文字を書き入れた。

 新宮駅には24日(水)、紀伊田辺、白浜、周参見駅には26日(金)に授与する。旅の安全を願い、南紀白浜空港にも大絵馬を贈る予定。

 九鬼宮司は「新型コロナウイルス感染症の影響で多くの人の生活が一変した。今年もコロナ禍の中で年を越すが、来年こそは自分の歩む道が定まり、虹を浴びながら光輝く一年であってほしい」と絵馬に込めた思いを語った。

(2021年11月9日付紙面より)

「光輝く一年に」。絵馬を完成させた九鬼家隆宮司=8日、田辺市の熊野本宮大社瑞鳳殿
2021年11月09日
59 「佐藤春夫から中上健次へ」 コーナー開設記念し公開講座 (熊野大学)

 新宮市下本町の市文化複合施設「丹鶴ホール」で6日、市立図書館中上健次コーナー開設記念公開講座「佐藤春夫から中上健次へ―日本近代文学の百年」があった。熊野大学(松本巌理事長)主催。文芸評論家の高澤秀次さん、市立佐藤春夫記念館の辻本雄一館長、中上健次(1946~92年)の長女で作家の中上紀さんが、新宮が生んだ2人の文豪について講話した。

 「試験もない、校舎もない、校則もない。誰でもいつでも入学でき、卒業は死ぬ時」という熊野大学は1990年、中上によって設立。中上の逝去後は、遺志を受け継いだ有志たちが中心となって活動を続けている。

 中上が亡くなった月でもある8月のセミナーには例年、墓参りも兼ねて全国から多くの中上文学ファンが熊野地方を訪れるが、台風や新型コロナウイルスの影響で3年連続の中止に。

 このたびは市文化複合施設の完成に伴い新図書館に「中上健次コーナー」が新設されたことを記念し開催に至った。

 開催に当たり、松本理事長は生前の中上との交流や、熊野大学設立の経緯などを説明し「立派な施設と、立派な中上健次コーナーができた。健次のことを広く知ってもらえることをありがたく思っている」。

 紀さんは同コーナーの概要を紹介。「コーナーに近づくと生前最後の映像といわれるビデオが流しっぱなしとなっており、誰でも映像で健次の姿を見て声を聞くことができる。健次も喜んでくれていると思う。今日はセミナーではないが、3年ぶりの熊野大学の発信。短い時間だが皆さんと一緒にどっぷりと空気に浸りたい」とあいさつした。

 来年2022年は春夫(1892~1964年)が生誕して130年、中上が逝去して30年を迎える。辻本館長は「芥川賞を受賞する前、健次は『佐藤春夫のばい菌が満ちあふれている』と小説を書くきっかけについて話していた。文学的な風土がある、と。2人の文学は新宮と熊野の風土や歴史と深い関わりがあったのでは」と言及。

 「健次が亡くなった時、『近代文学は終わった』という言い方を報道などでよく目にした。春夫と健次の間の100年は近代文学の100年にぴったり重なるが、健次は近代文学そのものを批判して物語を展開していたと思う」と見解を述べた。

 高澤さんは「日本近代文学を2人に象徴させて語ることは決して奇抜な方法ではない」と述べ、日本近代文学の歴史について説明。中上の著書「枯木灘」について文学評論家の江藤淳(1932~99年)は「この作品によって自然主義文学の理想は達成された」と評価したと紹介した。

 また、主人公が被差別部落出身であることを告白したのちテキサスに渡るまでを描いた島崎藤村の「破戒」に関して「中上はカミングアウトして逃げていると、新宮の地で批判を展開した。そのことは日本近代文学に放った第一の矢だと思っている。物語と小説の関係性を問いただした作家であった」。

 春夫については「当時の日本文学の最前線だった。日本の自然主義文学から逸脱したモダンで実験的な小説を書いた」と評価。熊野地方から大石誠之助をはじめとする6人が連座した「大逆事件」(1911年)以降、日本文学は大きく方向転換したとし「(2人は)近代文学を問いただした作家であり、難関を突破し難関(『大逆事件』)を前にたじろいだ作家」であると述べた。

 また、中上が春夫に対し「『大逆事件』を回避している。熊野を真正面から書いていない」と批判したことに対し「佐藤春夫というターゲットがいなければ展開されなかった」と言及。

 対し辻本館長は、春夫の短編「砧(きぬた)」では直接「大逆事件」に触れてはいないものの、「大塩事件」(大塩平八郎の乱)の熊野に与えた影響が述べられているとし「『大逆事件』の後遺症の影が投影しているのでは」と話した。

(2021年11月9日付紙面より)

高澤秀次さん(右)と辻本雄一・市立佐藤春夫記念館長が2人の文豪を論じた=6日、新宮市の「丹鶴ホール」
熊野大学公開講座の様子
中上紀さん
2021年11月09日
60 平和な未来に歩み誓う
 コロナで延期の成人式に75人  (熊野市 )

 熊野市は7日、成人式を催した。対象の新成人は154人。うち75人が参列した。りりしい背広姿や華やかな振り袖姿で会場の熊野市民会館=木本町=に集い、旧知の友人たちとの再会を喜び合いながら、成人として恥じない行動とこれからの活躍を誓い合った。

 紀北町から紀宝町までの2市3町の成人式は、コロナ禍の影響で全てが11月に延期。熊野市も例年なら1月3日に開催していたがこの日、感染拡大防止のために簡素化して東紀州地区トップの開催となった。中村天音(あまね)さん(21)=2015年、木本中卒=が司会を務め、倉本勝也教育長は式辞の中で、これまでとは違った形の式の開催に理解を求めながら、「自分や家族など大切な人や地域の人を守るため、コロナ感染防止の行動を」と注意を促した。

 河上敢二市長は高校生時代に何度か熊野を訪れ、大リーグ・エンゼルスでも投打二刀流の大活躍で人気沸騰の大谷翔平選手を例に、「夢に向かって努力を。夢はかなうものではなく、かなえるもの。努力すれば夢が近づく」と述べ、人生の大海原にこぎ出す若者たちを激励した。

 新成人を代表して濵中良輔さん(21)=15年、有馬中卒=が誓いの言葉。育ててくれた両親、家族、友人、先生方、地域の人々の温かい支えに感謝しながら、「将来は教師として、大好きな熊野市に恩返ししたい」と希望を語り、「新成人として感謝と思いやりの心を忘れず、平和な未来に向かって歩んでいく」と誓った。

 式後は校区別に記念写真の撮影。市民会館前でも友人同士が互いに写真を撮りながら、話に花を咲かせていた。無事に司会を終えた中村さんは「緊張した。仲の良い友達が来られなくて残念だった」と振り返った。

(2021年11月9日付紙面より)

国歌を斉唱する新成人=7日、熊野市木本町の市民会館
誓いの言葉を述べる濵中良輔さん
2021年11月09日
61 津波想定し高台へ避難
 那智勝浦町で統一津波避難訓練  

 那智勝浦町は6日、「令和3年度町内統一津波避難訓練」を町内各地で実施した。今回は町内19地区が参加。発生が懸念される南海トラフ巨大地震を想定し、住民らは津波から身を守るため高台などに避難した。

 2014年に和歌山県が発表した同町の被害想定の死者数は、南海トラフで1万1700人、三連動地震で5200人。さらに津波避難困難地域に指定される地区が多いことから町では避難路整備や津波避難タワーの建設などを進めてきた。

 訓練は発災時に「必ず避難行動を取る」「情報の伝達」「避難所運営」などの行動を住民が実行できるように取り組んでいるという。八反田地区では自主訓練のみ行った。

 訓練では南海トラフ巨大地震が発生し、震度6弱~7でマグニチュード9・1を想定。午前9時3分に訓練を告げるサイレンと放送が行われた。

 参加した勝浦四区の住民は、町立勝浦小学校敷地内に造成された高台へ避難した。この高台はかさ上げと造成によって4000平方㍍の平地が確保されており、災害時には多くの町民が避難できる。今年7月から着工し、同校が夏休み期間中に工事が進められた。訓練での使用は今回が初めて。

 この日は勝浦六区も同校敷地内で実施。町内3カ所に一時避難することになっている同区はその内の1カ所として避難を行った。

 四区では避難した区民の受け付け後、発電機の使用訓練や町災害対策本部への情報伝達訓練に取り組んだ。区民にはハザードマップや非常用持ち出し袋に備蓄する必要物のリスト、避難カードなどが配布された。

 同区防災部長を務める梶信隆さんは「災害はいつ発生するか分からないので心構えが必要。まずは避難することを念頭に置いてほしい」。

 楠本修一区長は「常に防災意識を持って日常生活を送ってほしい。そのための訓練」と語った。

 なお、この日は町民が964人、町職員6人、新宮警察署から3人が訓練に参加した。

(2021年11月9日付紙面より)

高台へ避難する住民ら=6日、那智勝浦町立勝浦小学校敷地内
避難した区民の受け付けなどを行った
2021年11月09日
62 野菜摂取など測定機会提供  道の駅で健康増進イベント  (串本町 )
2021年11月09日
63 選手27人の登録得て初動  ジュニア駅伝チーム結団  (古座川町 )
2021年11月09日
64 8校7組が演奏響かせる  串本で2年ぶりにつどい  (紀南地区吹奏楽連盟 )
2021年11月09日
65 新宮城跡を英語で案内しよう  英会話とガイドの知識吸収  (新宮市 )
2021年11月09日
66 こども食堂再開に向け寄贈  木原造林がクローバーの家に  (新宮市 )
2021年11月09日
67 元気いっぱい種目に挑戦  たづはら保で運動会  (新宮市 )
2021年11月09日
68 豊富な出店でにぎわう  太田の郷でフリーマーケット  (那智勝浦町 )
2021年11月09日
69 劇や落語で成長見せる  市小ふれあい祭り&秋祭り  (那智勝浦町 )
2021年11月09日
70 育てたサツマイモを収穫  秋空の下で芋掘り大会  (成川保 )
2021年11月09日
71 5カ月ぶりに集いの場再開  鵜殿地区で「かわりない会」  (紀宝町 )
2021年11月09日
72 お悔やみ情報
  
2021年11月05日
73 関係機関の連携強化
 「世界津波の日」前に合同訓練  (新宮市 )

 「世界津波の日」(11月5日)を目前に控えた3日、新宮市佐野の新宮港緑地で、令和3年度新宮市総合防災訓練を実施した。16機関から約200人が参加。さまざまな訓練を通し、大規模災害に対する連携強化を図った。

 「世界津波の日」は2015年12月に国連総会で制定。安政元(1854)年11月5日に、安政南海地震による津波が現在の和歌山県広川町を襲った際、濱口梧陵が稲むらに火を付け、津波から逃げ遅れた村人を高台へ導いて多くの人の命を救った逸話「稲むらの火」にちなんでいる。

 訓練に参加したのは▽近畿地方整備局紀南河川国道事務所▽田辺海上保安部串本海上保安署▽関西空港海上保安航空基地▽陸上自衛隊第37普通科連隊▽近畿管区警察局和歌山県情報通信部機動警察通信隊▽和歌山県警察本部広域警察緊急援助隊▽新宮警察署▽和歌山地方気象台▽東牟婁振興局▽県防災航空隊▽株式会社POS▽NPO和歌山災害救助犬協会▽新宮市▽市消防本部▽市立医療センター▽市水道事業所。

 訓練は、和歌山県南方沖で震源の深さ約10㌔、マグニチュード8・6と推定される地震が発生し、市では震度6強を観測。県には地震による大津波警報が発表されたほか、県内全域で家屋の倒壊や火災が発生し、橋や道路の損壊、土砂災害、交通・通信・電力・ガス・水道などの施設機能がまひ。救援活動が妨げられ、多数の死傷者が発生したとの想定の下実施された。

 沿岸部では津波による港湾施設が損壊、家屋・船舶が流失し、行方不明者が多数出ているとの情報を受け、田岡実千年市長が災害対策本部を設置。出動要請を受けた各機関が情報伝達や海上被害調査、漂流者救助、炊き出し、給水、医療救護活動、救出救助、消火などの訓練を行った。

 夜間の災害発生を見据えた照明車と排水ポンプ車との合同訓練や、災害派遣医療チーム(DMAT)と警察、消防などが連携して治療の優先順位を決める「トリアージ」、検視活動、中高層建物屋上に取り残された要救助者をヘリで引き上げる高所救助活動などもあり、緊迫した空気の中、実践さながらの訓練が展開。なお、訓練は当初、市民参加型を想定していたが、コロナ禍の状況を踏まえこれを断念。当日の様子は動画投稿サイトでライブ配信された。

 訓練を終え、竹田和之・総務部防災及び危機管理担当兼防災対策課長は「各機関とも他の機関と連携を密に、スムーズに訓練を行えていた」などと講評。「人命を第一に考え、日頃から連携を密にし迅速に活動ができるよう、今後も訓練に励んでほしい」と呼び掛けた。

 田岡市長は「コロナ禍においても自然災害は待ったなし。どのような状況下においても対応できるよう、さらなる防災意識の向上を図るとともに、有事に耐えうる備えを常にしておかなければならない」と締めくくった。

(2021年11月5日付紙面より)

各機関が救出救助などそれぞれの訓練を実施した=3日、新宮市佐野
市消防本部による消火活動の様子
2021年11月05日
74 佐藤春夫の遺徳しのぶ 関係者らが「筆供養」 (新宮市)

 「文化の日」の3日、新宮市下本町の市文化複合施設「丹鶴ホール」敷地内の佐藤春夫筆塚前で、令和3年度佐藤春夫「筆供養」が営まれた。新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から規模を縮小して実施。関係者ら約30人が参列し、使い古した筆を供養するとともに春夫の遺徳をしのんだ。

 公益財団法人佐藤春夫記念会(舩上光次代表理事)と新宮市教育委員会(速水盛康教育長)が主催。2015年まで旧市民会館前の「筆塚」で営んでいたが、文化複合施設建設工事で一時撤去したことから会場を変更して開催。筆塚前で実施するのは6年ぶりとなる。

 「筆塚」は1966年、新宮ライオンズクラブが市民会館前に建立。揮毫(きごう)は春夫の親友だった堀口大學が行い、佐藤千代夫人と堀口夫妻らが除幕した。塚の中には春夫愛用の毛筆と万年筆が納められている。

 式典では、1951年、春夫が59歳の時に作詞し、文化の日に制定された新宮市歌が流れる中、舩上代表理事が進行役を務めた。

 田岡実千年市長は「佐藤先生の筆塚、西村伊作先生の正門、村井正成先生の壁画は、文化の殿堂としての風格を丹鶴ホールに与えてくれている。今後も筆供養の式典を通じ文化の向上を願い、その発展に努めていきたい」とあいさつ。

 市立佐藤春夫記念館の辻本雄一館長は「久しぶりに筆塚の前で供養できてうれしい。来年は春夫生誕130年、そして中上健次が亡くなって30年を迎える。小さいまちから近代文学を代表する2人の人物が出たということは近代文学に興味のある人々の関心を引くところで、このまちの歴史と風土が育んだものでは」。また、中国の近代文学者・魯迅を日本で最初に紹介したのは春夫であったことなどについて話した。

 茶道裏千家淡交会南紀青年部の谷口宗尚さんの献茶に続き、参列者らが春夫の写真の前に筆を供え遺徳をしのんだ。

 式典の後には、辻本館長による「佐藤春夫パネル展」(3日で終了)の展示解説もあった。

(2021年11月5日付紙面より)

谷口宗尚さんが筆塚前に献茶した=3日、新宮市の「丹鶴ホール」
2021年11月05日
75 打ち上げの実感を得る 串本中でロケット教室 (県宇宙教育研究会)

 串本町立串本中学校(濱﨑和司校長)の1年生39人を対象にしたロケット教室が2日にあり、生徒はモデルロケット「アルファⅢ」の製作と打ち上げに取り組んで実感を得るなどした。

 この教室は、県宇宙教育研究会(会長=笹井晋吾・県立桐蔭高校長)指導の下で実施。同研究会はこれまで社会教育の範囲で重ねてきた実績を学校教育へ取り入れるべく本年度、串本中と串本西中の協力を得て試行することとしている。

 その第1号事例となったのがこの日の教室。同研究会の事務局長で生徒が発射ボタンを押す指導ができる藤木郁久教諭(桐蔭高)と会員の太田昇教諭(串本中)が対で講師を務め、5時間目に製作、6時間目に打ち上げを当てはめる形で指導した。

 生徒は同校体育館で講師と合流し、ロケット(スペースシャトル)の打ち上げ映像を交えてこれから挑戦する事柄のイメージを得つつ、2人一組でモデルロケット1基を組み上げた。

 その後、望楼の芝へ移動して計19基を専用の発射台から打ち上げ。一部点火不良があったが、仕切り直して全ての打ち上げが成功した。

 生徒の一人、和田久朋那さんは「1から10まで自分たちで作ったモデルロケットの打ち上げが成功してすごく感動した。もうすぐ小型ロケットの打ち上げが始まるけど、絶対見に行きたいという気持ちになった」とコメント。他の生徒も仲間の打ち上げをカウントダウンで後押しし、上空でパラシュートが開くと歓声を上げ落下するモデルロケットを追い掛けるなど打ち上げに強く興味を示していた。

 太田教諭は当初4人一組でモデルロケットを作る予定だったが同研究会の支援で2人一組にできたことを生徒に伝え、「一人でもロケットを勉強してみようかなと意義を感じてもらえたら(同研究会は)うれしい」と期待を寄せて同教室を締めくくった。

 串本西中では2年生12人を対象にし、9日(火)に実施予定。同研究会は12月4日(土)に県立潮岬青少年の家で小学生対象のロケット教室を開く予定で、藤木教諭は近々学校経由で知らせるので親子で参加してほしいと話していた。

(2021年11月5日付紙面より)

モデルロケットを打ち上げる串本中1年生=2日、串本町潮岬
2021年11月05日
76 じゃばら収穫がスタート
 例年よりやや少ない100㌧見込む  (北山村 )

 日本唯一の飛び地の村、北山村で4日から、特産品「じゃばら」の収穫が始まった。女性たちが色づいたものを枝切りばさみで丁寧に切り取り籠へと入れていった。今年の収穫量は例年に比べてやや少ない約100㌧の見込みで、作業は12月中旬まで続く予定となっている。

 じゃばらは温暖多雨な気候で寒暖差が大きい同村の自然条件が生み出したかんきつ系の果実。紀州みかんやユズの自然雑種とされており、江戸時代から村に分布したと伝えられている。名前は「邪(じゃ)を払う」からきているという説がある。サイズはテニスボールほどで、疲労回復に良いとされるビタミンAとC、風邪予防に効果があるカロテンを含むなど栄養価に優れ、皮には抗アレルギー作用があるフラボノイド成分が多く含まれている。

 じゃばらは株式会社じゃばらいず北山と村じゃばら生産協同組合に加盟している農家33戸の計8㌶ほどの畑で約5000本を栽培。生しぼりやジュース、ポン酢、ジャム、シャーベットなどさまざまな商品に使用されている。

 北山振興株式会社じゃばら農園管理責任者の宇城公揮さん(45)は「小ぶりなサイズもありますが、適度な雨にも恵まれて例年と変わらない大きさに成長させることができた。実もきれいで、品質の良いものが育ちました」と話していた。

 予約はインターネットや電話で受け付けている。問い合わせは、じゃばらいず北山(電話0120・928・933)まで。

(2021年11月5日付紙面より)

丁寧にじゃばらを収穫する地元農家=4日、北山村
2021年11月05日
77 新宮市展、にぎわう  2日にわたり「丹鶴ホール」で  
2021年11月05日
78 差別のないまちづくり目指し  町内5カ所で人権・同和啓発  (那智勝浦町 )
2021年11月05日
79 本紙エリアで7人受章  令和3年秋の叙勲  
2021年11月05日
80 種の観察に取り組む  三尾川小でクマノザクラの授業  (古座川町 )
2021年11月05日
81 新種のエビの飼育展示始める  トゲツノミナミロウソクエビ  (串本海中公園センター )
2021年11月05日
82 坂ミツさん5日に満百歳  家族や町長訪ね長寿祝う  (古座川町 )
2021年11月05日
83 楽しみながら防災意識高める かるたとすごろくに挑戦 (鵜殿小)
2021年11月05日
84 弓神事や手踊りなど奉納  町内各地区で秋の例大祭  (紀宝町 )
2021年11月05日
85 元気にリレーやダンス  新宮市立3小学校で運動会