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2022年05月31日
1 早期完成に向け団結図る 新宮道路、用地幅杭設置式 (新宮市)

 近畿自動車道紀勢線の一部を構成する「一般国道42号新宮道路」の用地幅杭設置式が28日、新宮市王子町の市立総合体育館で開催された。国土交通省近畿地方整備局、和歌山県、新宮市が共催。県や新宮市をはじめとする自治体関係者ら125人が出席し、一日も早い道路の完成に向け団結を誓った。

 2024年秋の開通を目指して工事が進む新宮紀宝道路と、開通している那智勝浦新宮道路を接続し、紀伊半島沿岸部における大阪府から三重県を結ぶネットワークの一部を構成する新宮道路は、同市あけぼのから三輪崎に至る延長4・8㌔の自動車専用道路。車線数は2車線で、2019年度に事業化し、これをもって紀伊半島一周高速道路が全線事業化となった。

 開通により、交通混雑の改善や災害時の交通確保、救急医療活動の支援、広域周遊観光の支援に寄与する。現在、広角、王子地区で幅杭が進んでおり、今後用地買収に入っていく予定。総事業費は約300億円。

 開会に当たり、村山一弥・国交省道路局長が式辞。「有田印南道路の4車線化が完了し、串本太地道路は昨年起工式を実施した。新宮紀宝道路は24年の秋、すさみ串本道路は25年春を目指して事業を進めている。新宮道路は今後、本格的に事業を進めていくことになる」と説明し工事への協力を呼びかけた。

 仁坂吉伸県知事は、二階俊博衆院議員や関係者に対し感謝を述べ「紀伊半島一周も夢ではなくなる。観光資源があり文化が盛んな地域に人々がもっと寄ってきて地元が元気づく、そんな日が近づいている。道路が一日も早くできるよう、皆さんと共に頑張っていきたい」。

 田岡実千年市長は「一日も早い完成を願うばかり。一石何鳥もある道路。皆さんのお知恵を頂きながら、地域の発展に努めていきたい」とあいさつした。

 来賓の二階衆院議員は「県が発展するために、昨日今日言い始めたことではなく何年にもわたり叫び続けてきたこと。こんなチャンスは逃してはならない。こんなに早くできたと驚かれるように、皆で頑張ろうではないか」と用地買収への協力を求めた。

 森礼子県議会議長は「つながった道を、和歌山の元気につながっていくように頑張っていきたい」と祝辞を述べた。

 また、榎本義清・市自治会連合会長、里中陽互・市観光協会長、市立丹鶴幼稚園・蓬莱保育所の園児らから寄せられた応援メッセージが流された。

 用地幅杭打設に続き、榎本鉄也市議会議長が、一日も早い完成に向けてさらなる協力を呼びかけ、がんばろう三唱で士気を高めた。

(2022年5月31日付紙面より)

用地幅杭打設で団結を図った=28日、新宮市王子町の市立総合体育館
がんばろう三唱で士気を高めた
2022年05月31日
2 今年も御舟行事を自粛
 河内祭規模縮小の方向へ  (古座川河内祭保存会 )

 串本町の古座川河内祭(こうちまつり)保存会(杉本喜秋会長)が27日、今年の河内神社例祭「河内祭」について御舟行事を自粛して大前の儀の段取りを進めることを決めた。

 古座川河口から約3㌔上流にある河内島を神体とする同神社。例祭は近年、7月第4日曜日を本祭日として営んでいて串本町の古座区と古田区、古座川町の下部区と宇津木区と月野瀬区が奉仕して信仰を注いでいる。

 数ある諸行事のうち、古座区の御舟行事は国の重要無形民俗文化財指定を受けていてその保存団体に当たるのが区内の関係諸団体で結成する同保存会。この行事は古座神社にうつされている神体・河内様(こおったま)の神霊を河内島へいざなう奉仕で、例祭の中軸を担う点で同保存会は例祭の全体調整を図る役割も帯びている。

 新型コロナウイルスの情勢でおととし、昨年と御舟行事を自粛。今月27日夜半に古座漁村センターで会議を開き今年はできる限り奉仕する方向で話し合ったが、新型コロナウイルスの情勢で勇進会の御舟を出し難い状況や櫂伝馬(かいでんま)をこぐ古座中男子生徒の奉仕を求めにくい状況などが打開できず。杉本会長は「今年も見送り来年に懸けたい」と意見を取りまとめた。

 御舟行事と並んで国の重要無形民俗文化財指定を受ける獅子舞を継承する古座青年会と御舟謡(みふねうた)を継承する河内会は技術を保つため、奉仕の有無によらず感染症対策をして練習を再開すると報告。同青年会は屋固めなど求められている道行きをこなし試運転的に大前の儀後の地下舞わしもしたいと意向を伝え、練習だけでも祭りの雰囲気は伝わるとして支持を得た。両団体同様に勇進会へも「1隻だけでも」と御舟を出すことへの期待が寄せられたが、操船は日々の操業の延長で忘れることはないとし見合わせる考えを通した。

 会員の古座区以外の4区へは29日に各区長と面会して決定を伝えた。今年の本祭日は7月24日(日)で、大前の儀は午前9時に執行。伴って古座区は宵宮祭、渡御祭(陸路)、還御祭を営み大前の儀を整える。杉本会長は「今後も話し合いを重ねて御舟行事ができるよう盛り上げたい」と胸中を語った。

(2022年5月31日付紙面より)

御舟行事の実施の有無を話し合う古座川河内祭保存会の会員=27日、古座漁村センター
2022年05月31日
3 アール選手が個人総合優勝
 3日間の熱戦終える  (第22回ツール・ド・熊野 )

 熊野地方を舞台に27日から3日間の日程で開催された、国際自転車競技連合(UCI)公認の国際自転車ロードレース「第22回ツール・ド・熊野」が29日、太地町で行われた第3ステージ「太地半島周回コース」で全日程を終え、ネイサン・アール選手(チーム右京)が個人総合優勝を果たした。

 レースは、3~4周目にかけて10人が集団から抜け出し先頭グループを形成。7人へと絞られた最終周では、ライアン・カバナ選手(ヴィクトワール広島)が2時間33分02秒で優勝。2位にフランシスコ・マンセボ選手(マトリックスパワータグ)、3位には中井唯晶選手(シマノレーシング)が入った。

 28日の第2ステージ「熊野山岳コース」では、先頭を争う9選手が一歩も譲らないレースを展開。勝負はゴール目前の上り坂でのスプリントとなり、最終局面でレオネル・アレクサンダー・キンテロ・アルテアーガ選手(マトリックスパワータグ)が他の選手を振り切り、大会初出場にして初めて勝利を飾った。2位にはアール選手(チーム右京)、3位には小林海(まりの)選手(マトリックスパワータグ)と続いた。

 全ステージが終了し、アール選手が7時間43分09秒で自転車競技(ステージレース)最大の名誉とされる個人総合優勝に輝いた。

 山岳賞は地元・新宮市を拠点とする「キナンレーシングチーム」の山本大喜(まさき)選手、U23個人総合は山田拓海選手(エカーズ)、ポイント総合賞はカバナ選手、チーム総合優勝は「マトリックスパワータグ」がそれぞれ獲得した。キナンレーシングチームは総合3位だった。

 個人総合優勝のアール選手は「難しいコースでありレース展開でしたが、素晴らしい気候とシチュエーションで充実した走りができました。チームのサポートに感謝しています」と喜びを語った。

 角口賀敏実行委員長は「たくさんの方々に応援と協力をしていただき、開催して良かった。改めて感謝しています。コロナ禍ではありますが、これからも感染対策を徹底しながら大会を催せるよう努力していきます」と話していた。

  □     □

■キナン・山本大喜選手が山岳賞獲得



 地元レースとして出場した「キナンレーシングチーム」の山本大喜選手が、今大会で登坂力ナンバーワンの証しである山岳賞を獲得した。

 山本選手は大学卒業後、同チームに所属。2019年から新宮市に在住し、当地方で日々トレーニングにまい進している。昨年に行われたジャパンサイクルリーグ「三菱地所JCLプロロードレースツアー」では初代個人総合王者に輝いた。

 「ツール・ド・熊野」では、初日から快走を見せ、第2ステージではレース途中で通過した山岳でポイントを量産。同賞争いで首位に立つと、第3ステージをしっかりと走り切り見事、賞を手に入れた。

 山本選手は「山岳賞を獲得することができて大変うれしく、チームにとっても自信につながった。プレッシャーはありましたが、多くの皆さんの応援が力をくれ、楽しく走ることができました」と話していた。

(2022年5月31日付紙面より)

個人総合優勝を果たし角口賀敏実行委員長(左から2人目)にたたえられるネイサン・アール選手(同3人目)=29日、太地町
ゴールを目指し力走する選手たち=29日、太地町のくじら浜公園前
ゴール時、接戦でのスプリント勝負となった=29日、太地町
山岳賞を獲得した山本大喜選手
2022年05月31日
4 町民集える場所を目指し
 木戸浦グラウンド芝生化へ  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町は14日より、体育文化会館横の木戸浦グラウンドの芝生化に伴うスプリンクラー設置工事を始めた。町が進める同会館周辺の公園化によるもので、設置後は芝生の植え付けを行う。芝生の定着期間もあるため、10月31日(月)までグラウンドは使用できないという。

 現在、町では「高齢者を中心とした町民健康増進事業」の一環として、同会館の研修室を改修し、ストレッチなどで体を動かすために使用する「アクア」と、フィットネスジムなどでも使用されているストレッチマシンを設置した「ウエーブ」の2室を整備した。

 さらにはトレーニング室に新しい機器を導入。1階ロビーも手を加え、誰もがくつろぐことができる「休憩スペース」をつくるなどの内装改修を3月末に終えた。

 芝生化を含めた公園化事業は、堀順一郎町長が以前より政策に掲げていた。津波避難タワー(階段)が完成した同会館とその周辺を、町内外から多くの人々が集える憩いの場とすることが目的だ。

 町建設課によると、グラウンドに溝を掘った後に配管を敷設して、スプリンクラーを設置。芝生定着後は手動で装置を作動させ、芝生に水を与える仕組みになるという。工期は6月30日(木)まで。費用は約410万円。

 同会館やグラウンドなどを所管する町教育委員会は芝生の詳細について、植え付ける面積は約1万800平方㍍で費用は約330万円と話していた。また、芝生定着後も、これまで通りスポーツを楽しむことができるとした。

 担当職員は「グラウンドを利用する関係団体の皆さまや勝浦小学校には10月末まで使用できないことを伝えている。当面の間、無料開放も一時中止となるため、ご利用される皆さまにはご迷惑をおかけいたしますが、ご理解のほどよろしくお願いいたします」と話している。

(2022年5月31日付紙面より)

芝生化に伴い、10月末まで使用ができない木戸浦グラウンド=26日、那智勝浦町の体育文化会館横
2022年05月31日
5 優勝は新家近代さん
 新組織発足グラウンドゴルフ記念大会  (ニュータウン友愛クラブ )
2022年05月31日
6 入賞に届く域に仕上がる  技術会選手の訓練大詰め  (串本町消防本部 )
2022年05月31日
7 新役員や本年度事業など承認  納税協会と納税貯蓄組合が総会  (新宮市 )
2022年05月31日
8 「いかのおすし一人前」  下里小1年生に防犯教室  (那智勝浦町 )
2022年05月31日
9 カヌー体験通じ絆深める  フロンティアコース1年生  (近大新宮高 )
2022年05月31日
10 1年に1日だけの花が咲く  中平さん宅のサボテン  (那智勝浦町 )
2022年05月31日
11 開所後初の食材配布  つくしの家がフードパントリー  (新宮市 )
2022年05月31日
12 地震発生時の行動を確認  鵜殿小で避難訓練  
2022年05月31日
13 知育積み木作りに挑戦  子育てサロンで母親ら  (紀宝町 )
2022年05月31日
14 避難所情報などを伝達  Lアラートの全国合同訓練  (紀宝町 )
2022年05月31日
15 3年ぶり、防犯少年野球大会  AMが優勝、紀宝が準優勝  (紀宝地区防犯協 )
2022年05月31日
16 2年後以降、2道路が開通予定  近畿自動車道紀勢線事業説明会  
2022年05月31日
17 お悔やみ情報
  
2022年05月27日
18 地域支える医療人育成目指し
 東京医療保健大学と協定締結  (新宮高校 )

 新宮市の県立新宮高校(東啓史校長)と東京医療保健大学は25日、教育連携協定を締結した。同日、新宮高校で連携調印式があり、東校長と同大学和歌山看護学部の八島妙子学部長(同大学副学長)が協定書に署名した。

 相互の教育理念を理解し、人的・知的資源の交流・活用を図り、相互の教育の充実と発展に資することを目的とするもの。

 同学部は、和歌山県、和歌山市、日本赤十字社和歌山医療センターと東京医療保健大学の縁と連携により、2018年に設立。人口減少、高齢化が進む中、優秀な学生が地元に帰る仕組みをつくるべく、紀北・紀中・紀南で地域枠を設けるなどして地域を支える人材育成に取り組んでいる。

 新宮高校との協定締結は20年9月に和歌山信愛高等学校と締結以降、県内では8例目。なお現在、同学部では15人の新宮高校卒業生が在学しており2人が卒業している。

 協定内容は▽地元地域における医療関係者の不足を解消できるよう、看護分野を中心に医療人の育成を図る▽医療分野を志す生徒の意識喚起を図る▽総合的な探究の時間における探求活動の助言―などで、同学部による出前授業や同学部の授業見学、生徒・学生間の交流、教員相互の交流などを展開していくという。

 八島学部長は「コロナ禍で授業もハイブリッド化し、オンラインで遠隔でもつながっていけると考えた」と協定締結に至った経緯を語り、さらなるつながりや結び付きの強化に期待を込めた。

 東校長は「医療人の不足が叫ばれる中、医療人をどのように育成するかは大きな課題。そんな中、今回の話を頂いたことは非常にありがたい。看護をより身近に感じ、同学部に進路を定める生徒も増えてくるのでは」と話していた。

 協定の有効期間は23年3月31日で、1年単位で更新していくという。

(2022年5月27日付紙面より)

八島妙子学部長(左)と東啓史校長が協定書に署名した=25日、県立新宮高校
2022年05月27日
19 高台へ居住誘導など
 復興計画の概要を公開  (太地町 )

 太地町はこのほど、町事前復興計画の概要版「復興後の太地のすがた」を、町のホームページで公開した。被災後は高台にまちの機能や居住を誘導していくなどの計画が、イラストとともに分かりやすく示されている。

 事前復興計画は、災害後に迅速かつ円滑に復興が進むような取り組みを記した計画となる。太地町では、南海トラフ巨大地震による津波浸水想定区域内の世帯数は、843世帯、1582人(2019年4月1日現在)で、全世帯の6割強、全人口の5割強となる。そのほとんどの場所は浸水深3㍍以上で、一部では10㍍を超える。

 事前復興計画の基本的な方針として、居住エリアは原則、住民に危害を及ぼす区域の外に配置する。高台の谷埋盛土および切土で宅地を整備し、低地も部分的に盛土する。浸水区域には居住誘導せず、産業用地、公園緑地や観光施設として整備。公共施設も浸水区域外に配置する。漁協・水産加工施設は、迅速復旧のために用地確保やアクセス道路を優先整備する。観光資源も早期復旧を図り、森浦湾沿いに集約する。

 早期の復興に向け、事前に▽町役場の移転▽高台・アクセス道路の整備▽切土・盛土などの調査設計の事前検討▽上水道の津波対策の検討▽地籍調査の推進―などを行うとしている。復旧期の整備方針案として▽「旧グリーンピア南紀跡地」と「夏山地区」を応急仮設住宅の候補地に▽海岸沿い用地をがれき集積の候補地に▽地区を結ぶ幹線道路を早期復旧▽海岸堤防を整備し、低地部の居住誘導エリアに盛土。

 ▽盛土部より海側は原則非可住地とし、公園や漁業、水産加工場ゾーンを検討▽高台盛土と切土で新宅地を確保し町民移転の受け皿に▽海岸沿い景勝地は展望や親水の公園を検討▽がれき集積用地は撤去後に、公園や緑地を整備―などを考えている。

(2022年5月27日付紙面より)

津波浸水想定区域の中に建つ住居も多い=太地町太地
2022年05月27日
20 不法滞在者をなくそう
 強化月間に伴い協力呼びかけ  (新宮警察署 )

 6月は「不法就労・不法滞在防止のための活動強化月間」。強化月間に伴い、新宮警察署においても不法就労・滞在に関する情報があれば、同署に連絡するよう呼びかけを行っている。

 法務省の統計によると、2022年1月1日現在で、全国の不法残留者数は6万6759人となっており、前年の8万2868人と比較して約1万6000人減少しているものの、不法入国者などを含めた不法滞在者は県内でも相当数いると考えられている。

 また、不法就労は法律で禁止されており、不法就労した外国人だけでなく、不法就労させた事業主も処罰の対象となる。

 不法残留者の多くは警察などによる摘発を逃れるため、偽造証明書などを使用して在留資格を偽るなどして不法に就労しているほか、在留資格に応じた活動でないことを承知の上で外国人に仕事をあっせんするブローカーや、資格外活動許可の範囲を逸脱して働かせる雇用主も存在するなど、その手口は悪質・巧妙化しているという。不法滞在者の中には、他の犯罪に手を染める者も少なくない。

 和歌山県警では県内から不法滞在者をなくすため、関係機関と連携しながら不法滞在者の摘発や不法滞在者を雇用する悪質な事業主などの取り締まりを強化していく構え。

 新宮警察署の谷英人警備課長は「大半は善良な外国人だが、不法就労・滞在の手口は巧妙化しており分かりにくくなっている。ささいな情報でもいいのでお寄せいただければ」と呼びかけている。

 「学校へ行かずに働いている留学生がいる」「オーバーステイの外国人に関する話を聞いた」など、「不法就労・滞在しているのでは」と不審に思うことがあれば、同署(電話0735・21・0110)もしくは最寄りの交番や駐在所へ。

(2022年5月27日付紙面より)

不法滞在者などの情報提供を呼びかける谷英人警備課長=23日、新宮警察署
2022年05月27日
21 七里御浜海岸を守る
 対策連絡協総会で浸食防止工事を説明  

 七里御浜海岸侵食対策連絡協議会(会長=西田健・紀宝町長)は25日、熊野市文化交流センターで第33回総会を開き、県熊野建設事務所の須賀真司所長から、同海岸の本年度整備計画など説明を受けた。

 七里御浜海岸は熊野市から紀宝町に至る延長約22㌔の、粒の大きな砂や小石によってできた日本で一番長いとされる砂礫海岸。世界遺産熊野古道の一部にも指定されている。年々浸食が進み、海岸に面する熊野市、御浜町、紀宝町が1996年に規約を設け、対策連絡協議会を立ち上げて海岸浸食に関する調査、研究や関係機関への対策要望活動を進めている。

 須賀所長が説明したのは、浸食を止めて海岸が細るのを防ぐための本年度施工予定の工事で、御浜町阿田和地区海岸の堤防工と紀宝町井田地区海岸の人工リーフによる養浜工の2件。阿田和地区堤防工の全体計画は786㍍だが、南部の600㍍は施工済み。北部は計画の186㍍中140㍍が施工済みで、残り46㍍のうち、本年度は26㍍を計画しており、年度内の完成を目指している。

 井田地区海岸の人工リーフ据え付けによる養浜工の全体計画は1546㍍で、968㍍が施工済みとなっている。本年度は50㍍を予定している。河上敢二熊野市長は「写真では、海岸が海側に広まったように見える。工事の効果が出ているのでは」と感想を述べた。

 総会では事業報告や収支決算がなされ、本年度予算案や要望活動、情報交換事業計画が承認された。役員改選もあり、会長の西田紀宝町長、副会長の河上市長、監事の大畑覚御浜町長がともに再選された。西田町長は七里御浜海岸の浸食防止に、改めて協力を求めた。

(2022年5月27日付紙面より)

井田海岸で行われている養浜工事=25日、紀宝町井田
2022年05月27日
22 ゲームで交流深める  中央児童館で「おたのしみひろば」  (新宮市 )
2022年05月27日
23 生徒有志が清掃活動  近大新宮高校・中学校  
2022年05月27日
24 過去10年で3番目に高い率  高校生の和歌山県内就職率  
2022年05月27日
25 和気あいあいと体ほぐす  高田地区で介護予防体操  (新宮市 )
2022年05月27日
26 今年も畑作りスタート  熊野川中でサツマイモの苗植え  (新宮市 )
2022年05月27日
27 中里会館前を拡幅  2車線化し歩道も  (那智勝浦町 )
2022年05月27日
28 コロナワクチン4回目  熊野地方でも準備進む  
2022年05月27日
29 洋上含め串本~大島巡る  5月のウオークツアーで  (南紀串本観光協会 )
2022年05月27日
30 家族8組20人が作陶に挑戦  主催事業「日帰り!陶芸体験」  (潮岬青少年の家 )
2022年05月27日
31 JR串本駅一帯で清掃活動  県たばこ組合紀南支部奉仕  (串本町 )
2022年05月27日
32 高みを目指して全力で  県総体に向けて壮行会  (紀南高校 )
2022年05月27日
33 絵本の世界楽しむ  5歳児が図書館訪問  (飯盛保 )
2022年05月27日
34 「消防団としての誇りを」  向井治さんに叙勲伝達  (紀宝町 )
2022年05月27日
35 サツマルリミノキの花  大門坂で咲き始める  (那智勝浦町 )
2022年05月27日
36 お悔やみ情報
  
2022年05月12日
37 引き上げ救助を競う
 消防大会の署内選考会  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町消防本部(湯川辰也消防長)の同町消防署(関谷善文署長)は11日、同本部の訓練塔で、和歌山県消防救助技術会の出場選手署内選考会を開いた。5人一組の3班が出場。探索、発見した要救助者を7㍍引き上げて救助し、その技術を競った。

 県消防救助技術会は、県内の17消防本部の選抜選手が集い、個人・団体の複数の種目で、救助技術を競うもの。今年は6月1日(水)に、和歌山市の県消防学校で実施される。同町消防本部は、団体の「引揚救助」の種目で参加を予定しており、今回はその選考会となる。日常において、3班の消防隊が交代勤務しているため、この3班から選抜された各5人が、選考会に参加した。

 開始に先立ち、湯川消防長が訓示。選手に対して「今日はあいにくの雨だが、われわれの活動は天候には左右されない。今日は持てる力を十分に発揮してほしい。選考されたらここの代表として、頑張ってほしい」と激励した。

 選考会は、火災現場に救助に駆け付けた消防隊が高所から降下し、煙に包まれた中で要救助者を探し出して運び、引き上げるというもの。救助に要する時間のほか、救助用のロープや金具の取り扱い、動作の正確性なども審査対象となった。

 スタートと同時に、2人の隊員が空気ボンベを着けて降下、煙の中で要救助者を発見した。協力して搬送し、救助用具でつり上げ。いずれの班も真剣に取り組んでいた。その様子をベテラン職員が見守り、採点していた。

 関谷署長は「大会があると、訓練にも力が入る。現場活動に生かせる力を、訓練を通して養ってもらえたら」と話した。

(2022年5月12日付紙面より)

7㍍引き上げて救助し、その技術を競った=11日、那智勝浦町消防本部
2022年05月12日
38 多数来場でにぎわう
 太田の郷でフリーマーケット  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町南大居の交流センター太田の郷の屋外で8日、フリーマーケット(フリマ)があった。衣類や雑貨など、約50店が出店。町内外から多数が訪れ、コロナ禍前のようなにぎわいを見せた。

 太田の郷では例年、春と秋の2回、フリマを開催している。ただし昨年の秋は、コロナ禍の影響で中止となっていた。また今回も、もともとは4月3日に、音楽イベントとの同時開催を予定していたが、雨天のため音楽イベントのみ室内実施、フリマは延期となっていた。

 会場では、中央通路を挟んだ左右両側に、出店のブースが並び、商品が置かれていた。衣類や雑貨のほか、食器やスイーツ、軽食、古本などもあった。太田の郷の中にある食事処「太田川のめぐ味」も、太田米を使ったおまぜや弁当を販売しており、行列ができていた。

 午前11時ちょうどに、販売開始となった。会場は時間前にすでに来場者であふれており、開始と同時に目を付けた商品を買い求めていた。売り手と買い手で値段を交渉する姿もあった。

 近所から父親の博さん(42)と共に訪れた、長女で太田小5年の池田怜(りょう)さん(10)は「ここのフリマはよく来る。この間も来た。鉛筆とアクセサリーを買った。コロナでいろいろ大変だけど、フリマをやってくれているので楽しい」と話した。

(2022年5月12日付紙面より)

来場者でにぎわう会場=8日、那智勝浦町の交流センター太田の郷
2022年05月12日
39 今後の実動に向け素地づくり
 CGS部が樫野埼灯台で  (串本古座高校 )

 和歌山県立串本古座高校(榎本貴英校長)のCGS部(嶝口怜旺部長、寺本侑右部長)が6日、串本町樫野にある樫野埼灯台で草引きや灯台内部清掃に取り組んだ。

 2月に同灯台の航路標識協力団体指定を受けた同校は現在、田辺海上保安部と接点があるCGS部を実動母体とし▽敷地内の植生管理(通称・スイセン再生プロジェクト)▽定期点検協力▽年5回程度の一般公開〈イベント保険料など経費確保のため有償実施〉―などの活動を目指している。

 この日はそのための素地づくりを目的として活動。放課後かつ帰りの列車の時間との兼ね合いで1時間程度だが、部員16人が手分けして草引きや灯台内部清掃をしつつありのままの状態に触れる機会を持った。

 この経験を骨格にして今後は関係する情報やアイデアを肉付けしていき、協力団体としての体制をつくり上げるのが今後に見据えている筋道。他方、この日は業社による同灯台の内部点検日で、同部を代表して清野祐介顧問が立ち会い今後の点検すべき事柄の把握に努めた。

 活動を終えて清野顧問は、観光客らに喜んでもらうという視点で▽一般公開時のイベント案▽灯台内部の空き室を使った展示案―の提案を各自一つするよう求めて締めくくった。

 田辺海上保安部はこれまで実施してきた内部一般公開の運営を、これからは同校主導に委ねる考え。CGS部は早ければ海の日(今年は7月18日)、遅くともトルコ軍艦エルトゥールル号遭難の期日(9月16日)に近い位置付けで初のイベント実施へこぎ着けられるよう、今後の準備に臨むという。

(2022年5月12日付紙面より)

敷地内の草刈りに取り組む串本古座高校CGS部の部員ら=6日、樫野埼灯台
2022年05月12日
40 声を使ってエクササイズ スポーツボイス教室開講 (新宮市)

 新宮市役所別館で11日、「令和4年度スポーツボイス教室」が開講した。本年度は65~90歳の28人が参加し、スポーツボイス公認インストラクターの森まりかさんと、軽快な音楽に合わせて発声しながら体を動かした。

 プロのボイストレーニングを誰でも簡単に楽しめるよう開発された健康エクササイズ。▽誤嚥(ごえん)性肺炎予防▽心肺機能向上▽ストレスの解消―などに効果があるとされ、シニアの健康や生きがいづくりに期待が寄せられている。

 市内での開催は2年目。本年度も募集を開始してすぐに申し込みが集まり、リピーターも多い人気の教室になっている。会場では2㍍の席間隔を空け、検温や手指消毒などの感染症予防対策を講じて開催した。

 開講に当たり市健康福祉部地域包括推進課の辻本美恵課長は「介護予防事業の一環で始まった教室だが、毎回笑いもあり、楽しんで参加してほしい」とあいさつ。

 森さんは口を閉じてハミングしながら音を1オクターブ上下させるという基本の声帯ストレッチ方法を紹介。顔の筋肉を動かすフェイスアップなどと組み合わせながら「この後カラオケに行けば、とても声が出しやすく、気持ちよく歌えるはず」と盛り上げ、最後は全員で大笑いして教室を終えた。

 初参加の松﨑美恵子さん(73)は「体を動かすのが大好きで、スポーツボイスは以前から気になっていた。声を出しながら体を動かすのは上手にできませんでしたが、次回も楽しみです」と話していた。

 前期は9月21日(水)まで全10回で実施。後期は9月中に募集を行う予定だ。

(2022年5月12日付紙面より)

教室を楽しむ参加者=11日、新宮市役所別館
森まりかさん
2022年05月12日
41 智弁和歌山が優勝
 春季高校野球県予選  
2022年05月12日
42 奥村美羽さんが栄冠に
 瀧本君、西田君も準優勝と活躍  (北道院拳法錬成大会 )
2022年05月12日
43 優勝は川村淳二さん
 2022・4月春季大会  (新宮グラウンドゴルフ同好会 )
2022年05月12日
44 9チームが熱戦展開
 県サッカーU―12選手権東牟婁予選  
2022年05月12日
45 密輸など水際で阻止  24日まで取り締まり強化期間  (大阪税関 )
2022年05月12日
46 児童との再会楽しみに  宇久井VCでムギ刈り取り  (那智勝浦町 )
2022年05月12日
47 GW入り込み多数  新宮市と太地町  
2022年05月12日
48 教育充実目指して協定締結  県農林大学校林業研修部と  (北大和歌山研究林 )
2022年05月12日
49 池野山でもち米栽培始める  高池小5、6年生が田植え  (古座川町 )
2022年05月12日
50 ノーマスク学校生活宣言書  紀宝町教育委員会に提出  
2022年05月12日
51 田植えイベント楽しみに  丸山千枚田で田植え作業  (熊野市 )
2022年05月12日
52 夏の川遊びシーズンに向け  大里桜愛好会が伐採と草刈り  (紀宝町 )
2022年05月12日
53 「趣味の作品展」など計画  本年度事業など書面決議で可決  (紀宝町老連 )
2022年05月12日
54 ジオの恵みを伝え続けて8年  まちなかジオツアー実行委の歩みを振り返る㊥  (「地質の日」特集 )
2022年05月12日
55 お悔やみ情報
  
2022年05月10日
56 3年ぶりのにぎわい
 コロナ制限なしのGW  (熊野三山 )

 新型コロナウイルスの感染拡大に伴う行動制限が、3年ぶりになくなった今年のゴールデンウイーク(GW)。本紙エリア内の各所でも、拡大前をほうふつとさせる人出のにぎわいを見せた。

 熊野三山はいずれも、参拝客でごった返した。熊野那智大社では、3日、4日、5日の順で▽約1700人▽約2000人▽約1600人―が参拝。那智の滝では若干多く▽1802人▽2016人▽1837人―が訪れた。

 神職は「コロナ禍前の2018年と比較すると、1割から2割ほど減少した感じと思う。当然、昨年やおととしと比べたら、相当多かった。3日から5日にかけ、那智山線も渋滞したと聞いている」と語った。

 なお、19年は特別に参拝客が多かったため、比較対象とはしなかった。

 熊野速玉大社では、コロナ禍前ほどではないものの、4月28日から増え始め、3日から5日は相当な忙しさだったという。「3日と4日は特に多く、御朱印がずっと続くような状態だった」と話していた。

 熊野本宮大社も、状況は同様。「3、4、5日は、神門の外まで人があふれ、われわれ神職がずっと、メガホンを持ち整理するような状態が続いた」と言う。

(2022年5月10日付紙面より)

参拝客でにぎわう境内=3日、熊野那智大社
2022年05月10日
57 働く場所の創出を目指して
 「四季彩まるしぇ」始める  (エコ工房四季・株式会社天然 )

 串本町古座にある社会福祉法人つばさ福祉会(北野好美理事長)の就労継続支援B型事業所「エコ工房四季」(平原正雄施設長)が4月30日、国保古座川病院跡地で株式会社天然=和歌山市=(以下天然とする)と連携した出店イベント「四季彩まるしぇ」を始めた。

 天然は古座川町を保養先とする和歌山トヨタ自動車株式会社が地域貢献のために起こしたグループ会社。保養時の地域交流活動を通して接点を得た同事業所は、天然が力を入れるキッチンカー「PANDA」やその仲間を迎え入れる形でこのイベントを計画し、3月の試行を経て実施にこぎ着けたという。

 この日は「PANDA」とその仲間計4台が来場し、客寄せとして8歳以下対象の遊具やテラス席も持ち込み。同事業所や県セルプセンター、会場一帯の出店希望者も軒を連ね、国道42号に面する出入り口にのぼりを掲げて来場を誘った。同事業所の利用者は職員と共に自店運営に加え車両誘導、遊具の適時消毒など会場運営もこなし、来場者の円滑な利用を図った。

 天然の営業責任者・東照之さんによると、同事業所との連携の狙いは利用者や出店者などの働く場所の創出。今回は会場運営を同事業所に委ねて利用者らの勤労としての場慣れと収入を図る筋道つけをし、今後は出店数増強(同カー・屋台・物販・フリマ・農家直売・ハンドメード・ワークショップなど)やゲストステージなども積極的に組み込んでやりがいと収益をいっそう増すよう目指すという。

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本年度は11月まで週末開場



 このイベントは11月まで、月1~4回の頻度で週末に開場する計画。開場時間は基本午前10時~午後5時で、7月と8月は午後9時まで時間延長する。出店希望(要出店料)は両者を代表しオフィスkokomoが統括していて、メール(officekokomo1@gmail.com)やインスタグラムのメッセージ(@officekokomo)で相談してほしいとしている。

 次回の開場日は5月22日(日)。以降の開場日は▽6月11、12日▽7月23、24日▽8月6、7日▽8月20、21日▽9月3、4日▽9月17、18日▽10月8、9日▽11月5、6日―を予定している。いずれも会場設営が困難な場合は中止するので、あらかじめ了承してほしいという。

 同事業所の地域交流行事「エコまつり」の月例版的な内容となっていて、回を重ねるほど利用者の収入につながる仕組み。平原施設長は「まだ始まったばかりで今回は小規模だが、今後は地元の皆さんにも参加を呼びかけ、より多くの皆さんに来てもらえるよう盛り上げていきたい」と意気込みを語った。

(2022年5月10日付紙面より)

本年度から始まった出店イベント「四季彩まるしぇ」の様子=4月30日、串本町古座
2022年05月10日
58 鍛錬の成果を披露 不二流体術が演武奉納 (熊野那智大社)

 古武術の不二流体術和歌山県支部新宮道場(山本盛夫支部長)は7日、那智勝浦町の熊野那智大社(男成洋三宮司)で奉納演武会を開いた。同大社での奉納は4回目で、第三代宗家の大嶋竜太郎さん他、18人が体術や棒術、剣術を披露。足を止めて見物したり、撮影を行う参拝者の姿も多かった。

 不二流体術とは、突き、蹴り、投げなどといった古来から伝わる日本伝統の総合武術で、審判のいないルール不在の中で行われるのが特徴。開祖・古賀不二人師が、合気道開祖・植芝盛平師、親和体道開祖・井上方軒師を源流に、真の合気武術を目指してより実践的に練り上げた。

 二代宗家・田中光四郎師を経て、現宗家の大嶋さんに伝えられた奥義は、講道館出身の柔気流宗家・八木不動師から伝授された柔気流の技を加えて、今や一段と深みを増しているという。

 正式参拝後に行われた奉納演武では、道着やはかま姿の門下生が素手による実践的な演武や短刀、木刀を用いた数々の技を披露した。子どもたちも元気いっぱい鍛錬の成果を発揮し、参拝者からは大きな拍手が送られた。

 奉納後、大嶋さんは「半年に1回、和歌山に来ているが、皆さんの成長が素晴らしいのでうれしい限り。那智大社さまには毎年奉納させていただいているが、尊い場所で演武ができることをありがたく思います。良いご縁が広がっているため、9月には伊勢神宮の外宮でも奉納演武会をさせていただくことになりました」と話した。

 同大社の伊藤士騎(しき)禰宜(ねぎ)は「地域のお子さんたちが神社で演武をご奉納する機会は少ないと思うので、毎年の楽しみや良い思い出にしてもらえたら。大人になり熊野地方を離れた際にも、今日の日を思い出していただきたいです」と語った。

 なお、11月には熊野本宮大社で奉納演武会を実施する予定。

(2022年5月10日付紙面より)

演武を奉納した不二流体術和歌山県支部新宮道場の皆さん=7日、那智勝浦町の熊野那智大社
第三代宗家の大嶋竜太郎さんが演武を披露した
2022年05月10日
59 産卵シーズン前に清掃活動
 紀伊半島の海亀を守る会  (新宮市 )

 ウミガメの保護活動を展開する「紀伊半島の海亀を守る会」(榎本晴光会長、環境ファースト連合会会員)の会員らは8日、アカウミガメの産卵シーズンを前に、新宮市王子ヶ浜のふ化場周辺で清掃活動を実施した。市職員らも活動に参加し、総勢16人で草刈りや溝掃除などに汗を流した。

 同浜は絶滅危惧種・アカウミガメが訪れる世界でも数少ない海岸の一つ。同会は、波浪流失や小動物の捕食被害からアカウミガメの卵を守るための保護活動を行っている。

 アカウミガメの上陸・産卵シーズンは5月中旬から8月半ばごろまで。1回の産卵で平均110~120個の卵を産み、60~80日でふ化する。卵は海岸に隣接するふ化場に移し、ふ化した子ガメは秋ごろ、同会や関係者らの手によって海に戻される。

 なお、昨年は例年より早めとなった5月20日に初上陸と産卵を確認。会員らは同浜の大規模清掃活動などを通してウミガメの上陸に備えたが、以降、上陸が1度あったものの産卵は確認されなかった。初産卵で発見した卵は98個。うちふ化した14匹を放流した。

 早い時期に産卵が見られた場合のふ化率は低く、また海水温の上昇など地球温暖化も影響してか、上陸数が減少しているという。

 今月から、同浜で早朝のウミガメパトロールを開始した榎本会長。「今シーズンは多くのウミガメが上陸してくれたら。今年は新型コロナウイルス感染症の影響などで大々的に行えていなかった放流会も開催したい」と話していた。

(2022年5月10日付紙面より)

会員ら16人が草抜きや溝掃除などに汗を流した=8日、新宮市の王子ヶ浜
浜辺をパトロールする榎本晴光会長ら
2022年05月10日
60 触れ合い通じて夢抱く
 新宮RC旗学童軟式野球大会  
2022年05月10日
61 白い綿のような不思議な虫  ババシロアシマルハバチ  (古座川町 )
2022年05月10日
62 大柳の水田借り稲作に挑戦  明神小児童ら一丸で田植え  (古座川町 )
2022年05月10日
63 来年もまたこの場所で  猿田彦・三宝荒神社で例祭  (新宮市 )
2022年05月10日
64 種まきや昼食楽しみ交流  下里とも子ガーデン  (那智勝浦町 )
2022年05月10日
65 14人の児童が入部  王子ヶ浜少年消防クラブ結成式  (新宮市 )
2022年05月10日
66 矢渕中が男女で県大会へ  学校対抗ソフトテニス大会  (南郡予選 )
2022年05月10日
67 新しいお友達と仲良く  ママサークルでこいのぼり  (紀宝町 )
2022年05月10日
68 「いきいき百歳体操」で元気に  神内の子安サロンで体験  (紀宝町 )
2022年05月10日
69 泥んこになって楽しむ  GW最終日に田植え体験  (紀宝町 )
2022年05月10日
70 お悔やみ情報