紀宝町議選
1月29日21時30分確定【定数11】
当落 | 得票数 | 候補者名 | 年齢 | 党派 | 現元新 |
---|---|---|---|---|---|
当 | 1,261 | 榎本 健治 | 46 | 自 | 現 |
当 | 621 | 川原田規泰 | 67 | 無 | 新 |
当 | 535 | 萩野 進也 | 68 | 無 | 現 |
当 | 384 | 原 章三 | 75 | 共 | 現 |
当 | 360 | 獺越 幸雄 | 67 | 無 | 現 |
当 | 359 | 奥峪 康之 | 65 | 無 | 現 |
当 | 339 | 向井 健雅 | 68 | 無 | 現 |
当 | 313 | 大倉 孝司 | 64 | 無 | 現 |
当 | 278 | 鈴木 学 | 74 | 無 | 元 |
当 | 272 | 平野美津子 | 75 | 無 | 現 |
当 | 260 | 市川 潔 | 75 | 無 | 現 |
157 | 野田 純志 | 74 | 無 | 現 |
当日有権者数 8,888人
投票者数 5,205人
無効投票数 66票
投票率 58.56%
AR砂場で土砂災害学習 (市野々小 )
那智勝浦町立市野々小学校で27日、拡張現実(AR)の技術を応用した新しい学習コンテンツ「AR砂場」を使った土砂災害学習があった。和歌山県土砂災害啓発センター主任の筒井和男さんらが講師を務め、5、6年生12人が砂場で山や谷を作ることを通じて、災害が起こりやすい地形の見つけ方を学んだ。
AR砂場は、砂場の山や谷を地形に見立て、その形状をリアルタイムで計測しながら等高線や標高別の配色といった視覚情報をプロジェクターで合成するもの。土砂災害学習に不可欠な地形についての理解を深める視覚補助の役割が期待される。同センターと和歌山工業高等専門学校の学生らが共同開発した。
筒井さんは児童に向け「土砂災害の恐れがある場所は、谷の出口や川の近くの扇状地、崖や急な斜面の近くだけれど、離れた場所の地形はどうやったら分かるだろう?」と問いかけ、地形図の等高線について解説。児童はAR砂場で実際に平らな地面や山を作り、急な斜面や谷筋といった地形の見極め方を学んだ。妙法山や烏帽子山(えぼしやま)、光ヶ峰といった険しい山に囲まれた那智川流域の地形も作り、その特徴を考察した。
那智川の支流・鳴子谷川の模型に航空写真や土石流のシミュレーション動画を投影する試みもあり、児童から「本物の山みたい」と声が上がった。筒井さんは「地形を読み取ることで、ハザードマップに表れていない危険箇所を発見することもできるかも。6年生は中学生になると少し違う地域へ通学することになるけれど、進学先周辺の地形にも関心を持ってほしい」と呼びかけた。
小賀実樹君(6年)は「等高線について今日初めて聞いたけれど、砂場はリアルタイムで色が変わってすごく分かりやすかった。災害から身を守るためには、やっぱり早めに避難が大切だと思う」と話していた。
AR砂場は、第1回高専防災減災コンテストのアイデア検証進出提案に選出されており、今年3月に東京都で最終審査の発表が行われる。筒井さんは「将来的には土砂災害啓発センターの常設展示として、中高生を含む多くの来館者の学習に役立てたい」と期待を寄せていた。
(2023年1月29日付紙面より)
新宮市立神倉小学校(藪中秀樹校長)で25日、ふるさと学習があった。6年生90人が、熊野速玉大社の濵中孝成禰宜(ねぎ)から毎年2月6日に摂社神倉神社で斎行されている「御燈祭(おとうまつ)り」の歴史などについて学んだ。
同校運営協議会(下岡輝子会長)による「ヤタガラス子ども未来プロジェクト」の一環で実施。子どもたちに自分たちが暮らしている町の歴史や文化を学んでもらおうと、協議会メンバーを中心に有志ボランティアの協力を得て授業を設けている。
濵中禰宜は、熊野権現が祭られている熊野神社は全国に約5000社あり、その総本宮が「熊野速玉大社」「熊野本宮大社」「熊野那智大社」の熊野三山であると説明。「熊野大神が三山に祭られる前、最初に降臨した聖地が神倉山といわれており、銅鐸などのさまざまな出土品から、弥生時代から神倉山で祭りが営まれていたとされています」と述べた。
後半には清めやかがり御供(ごく)作り、阿須賀神社で神職・山伏・介釈(かいしゃく)たちが行う奉幣(ほうへい)神事など、一連の行程を紹介し「春を迎える季節に神様の火を頂くことが祭りの本意。コロナ禍で上(あ)がり子の皆さんは上がれませんが、地元には素晴らしい祭りがあることを誇りに思ってもらい、今後に伝えてもらえればうれしいです」と語った。
大石蓮稀(はずき)君は「一度も上がったことはありませんが、一日の流れや白い物を食べる意味が分かりました。授業を聞いて通常の祭りができるようになったら、参加してみたい」と話していた。
(2023年1月29日付紙面より)
木本、21世枠選出ならず (センバツ高校野球 )
3月に甲子園球場で開かれる「第95回記念選抜高校野球大会」の出場校が27日に決まり、21世紀枠の東海地区候補校だった県立木本高校は惜しくも選ばれなかった。報告を受けた選手たちは、ユニホームに着替え、夏の甲子園を目指して練習に打ち込んだ。
校長から結果を聞いた、榎本和真主将(2年)は「正直悔しいけど、こうして注目していただいたことはいい経験になった」と振り返り「目標にしてきた県1番になって地域の方々とOBの皆さん、保護者の皆さんに恩返ししたい。甲子園は地域の方々の期待も大きく、OBの皆さんの夢でもある。僕たちの代で成し遂げたい。夏に1番を取って甲子園に行きたい」と前を向いた。
西垣戸洋一監督は「結果は残念だが、選手たちはすでに夏に向けて意識を持った表情だった。普段から自分たちを律しながら戦っている子どもたちなので心配はない。夏に向けて攻撃力を高めていこうと生徒たちと話をしている」と話していた。
木本高校は、部員13人で県内強豪校と互角に戦い秋季大会県ベスト4に進出したことや、140㌔近いストレートを誇る投手が2人いること、地元に愛されていることなどが高く評価され、東海推薦校に選出されていた。
21世紀枠は全国9校から氷見高校(富山県)、城東高校(徳島県)、石橋高校(栃木県)の3校が選ばれた。
(2023年1月29日付紙面より)
補陀洛山寺で立春大護摩供星祭 (那智勝浦町 )
那智勝浦町浜ノ宮の補陀洛山寺(髙木智英住職)で27日、立春大護摩供星祭(りっしゅんおおごまくほしまつり)があった。おととし、昨年に引き続き、今年も新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から僧侶や職員のみが参加。コロナ終息を願い、髙木住職らが「鬼は外、福は内」と掛け声を発し、一足早い豆まきが行われた。
この日は、同寺の国重要文化財の本尊「三貌(さんぼう)十一面千手千眼観世音菩薩(ぼさつ)」を開帳。熊野修験の山伏のほら貝が響く中、髙木住職らが入堂し、法要を営んだ。
続いて本堂内の護摩壇で護摩木をたき上げ、家内安全、商売繁盛、身体健全などを祈願。その後、僧侶2人と山伏1人が本堂内で豆をまき、さらに回廊から境内に向けてまいた。
例年は多くの参拝者が集まる中、かみしも姿の厄年の人たちが、境内に設置されたやぐらから豆まきや餅まきを行い、にぎわっている。
髙木住職は「コロナ禍となって4年目。すぐには終息は難しいため、まずは共生していかなくてはならない。そして、戦争は今もなお続いている。仏教に携わる僧侶として、できることは微力だが、以前のような生活に戻ることと、世界平和を祈念し、お参りを続けていきたい」。
今後については「もうすぐ、コロナも5類に引き下げとなる。5月の例大祭には多くの方々にお参りいただければ幸いです」と語った。
なお、毎年和歌山県内外から、多くの人々が訪れる那智山青岸渡寺(髙木亮英住職)の「節分会」はコロナの感染拡大防止のため、今年も中止を発表している。
(2023年1月29日付紙面より)
節分前に「吉兆」作り (熊野速玉大社 )
節分(2月3日)を前に、新宮市の熊野速玉大社(上野顯宮司)では、縁起物の「吉兆(きっちょう)」作りが大詰めを迎えている。上野宮司をはじめとした同大社職員や巫女(みこ)、敬神婦人会のメンバーらが今月10日ごろから制作に取りかかっていた。大(約80~90㌢)200本、小(約50㌢)800本を20日から同社で販売しており、希望者には郵送する(送料別、着払いのみ)。また、今年は特大(約100㌢)も数十本用意。特大に関しては郵送不可。
「吉兆」は「良いことの兆し」の意味があり、古い信仰では、「お正月様(年神)」が「今年は豊年、凶事・疫病の起こらぬ良い年」と祝福したことから、この福神を迎えた木のことを「吉兆」という。
大社境内の山林で採ったヤナギの枝を上野宮司が剪定(せんてい)して束ね、大福帳、小判、お守り、タイなどの小物をくくり付け、仕上げに直径約2~3㌢の赤、白、青、紫などの「もち花」を付けた縁起物。
ヤナギはその生命力の強さ、力強さなどから福神が宿るとされている。節分に飾ると商売繁盛、家内安全などの幸福が訪れると信じられている。
吉兆は2月3日(金)の節分祭でも授与するが、人気があり午前中で売り切れてしまうことも。値段は大が3000円、小が1800円。郵送希望者は同大社に(電話0735・22・2533)で問い合わせを。なお、特大は5000円となっている。
今年の節分祭は、午前10時から「お焚き上げ」を開始。午後8時まで。「追儺式」は午後7時から。新型コロナウイルス感染症の状況にもよるが、鬼が登場し福豆をまく。
厄よけ祈とうは午前9時から午後8時まで。参拝の際はマスク着用などの感染対策に協力を。
(2023年1月21日付紙面より)
劇団すぎのこが巡回公演 (太地こども園 )
太地町立太地こども園(森尾扶佐子園長)で19日、「劇団すぎのこ」による巡回公演が開かれた。3~5歳児36人が「3匹のヤギ」や「はだかの王様」を観賞した。
公益財団法人すぎのこ芸術文化振興会が実施する公演。1964年に誕生した同法人は、どんな山あい、島しょ・へき地、小規模施設の子どもたちにも生の舞台のぬくもりを届けようと活動を続けている。
園児たちは開演前から「面白そう」「映画館みたいだね」とドキドキワクワク。アンデルセン童話でおなじみの「はだかの王様」では、「美しすぎて愚か者や悪い子には見えない服」という詐欺師の口車に乗せられた王様や周囲の人々を人形たちが演じた。生き生きと歌ったり踊ったりする人形たちに、園児たちもクスクス笑い声を上げて楽しんでいた。
劇の終わりには「3匹のヤギで、トロルの声が面白かった」「迫力があった」などの感想が聞かれ、人形とハイタッチをしていた。
(2023年1月21日付紙面より)
県労働基準協会が安全祈願祭 (新宮市 )
(公社)和歌山県労働基準協会新宮支部(支部長=堀起佳・新宮鉄工所社長)・安全衛生部会(部会長=萩原信也・㈱小森組常務取締役)の会員らは18日、新宮市の熊野速玉大社で令和5年安全祈願祭を執り行った。約30人が参列し、従業員の安全や幸福を願った。
同協会は、労働基準法・労働安全衛生法等関係法令の普及に努めるとともに、労働条件の確保・改善のための啓発や相談、労働者の安全確保と健康確保のための啓発活動を展開し、事故や災害防止に寄与すること、また、勤労者の福祉の向上に寄与することを目的としている。
県内に五つの事務所があり、新宮市清水元に事務所を置く新宮支部では、約350の会員を擁している。
安全祈願祭では、神職の祝詞に続いて堀支部長や新宮労働基準監督署の嶋本輝樹署長、萩原部会長らが玉串を奉てんした。
祈願祭後は同市下本町の市文化複合施設「丹鶴ホール」に場所を移し、新宮労働基準監督署の乾孝行監督・安衛課長が安全衛生講話を行い、労働災害発生状況や法改正のポイントなどを説明。会員らは労働災害防止のため学びを深めた。
安全祈願祭の斎行に当たり、堀支部長は「コロナ禍になって3年余り。日常の生活や行動、働き方などに変化をもたらしているが、この1年が安心安全で良き年であることを願っています」と協会の運営に協力を求め、嶋本署長は「今年のえとであるうさぎにあやかり、家内安全・労働安全に努めつつ、さらなる飛躍と向上の年になれば」などとあいさつした。
(2023年1月21日付紙面より)
和大と連携協力協定締結 (串本町 )
串本町と国立大学法人和歌山大学が19日、連携協力に関する包括協定を締結した。当面は防災、次世代人材育成、教育の各分野と行政課題解決に主眼を置いた連携を推し進め、町域における教員や学生の活動促進を図るため旧同町役場古座分庁舎内にあるコワーキングスペースの同協定に基づく活用を模索するという。
この協定は、双方の継続的連携による地域発展と学術振興、ひいてはその成果を受け継ぎいっそう進展させる人材の育成が大枠の目的。同大学は県内で同町を含め7自治体とこの協定を締結しているが、現任の伊東千尋学長にとっては今回が初の締結で相応に思い入れも深まる状況となっている。
この日は同町役場本庁で調印式があり、町側から田嶋勝正町長と平井治司副町長、総務課の杉本隆晴課長、企画課の名田倍也課長、大学側から伊東学長と紀伊半島価値共創基幹(通称・Kii―Plus)の小川雅則特任教授、有馬専至特任参事、西川一弘准教授、木皮享地域連携マネージャーが出席。田嶋町長と伊東学長が協定書2通に署名をし、発効させた。
基づく第一歩を踏み出すに当たり田嶋町長は「高速道路やロケット、南海トラフ巨大地震など、いい材料もつらい材料もある中、継続的に町を運営していくためにクリアしなければならない課題はたくさんある。(和大の)先生方の力をお借りして、これら問題点を解決していきたい」とあいさつ。伊東学長は「今の社会をきっちり守る活動の先で可能性ある未来に向け大学の力を使っていただければ」と応え、目指す地域創生の考えを掲げて「この協定でパートナーシップを明確にし、共に明るい未来をつくるため足並みをそろえて活動したい」と意気込んだ。
同大学は締結前よりマナビィスト支援セミナー・企画ゼミ〈紀南の部〉や串本古座高校地域協議会の「出張!和大くろしお塾」、町立潮岬中学校における仕事人ワークショップや町スクールバス津波防災プロジェクト会議などで複数の教員が同町に貢献してきた実績があり、これら連携に要する滞在を長期化しやすくすると同時に大学の存在感を強める意味でも同スペースを現地拠点の一つとして位置付けたい考え。
その点について伊東学長は「(教員だけでなく)南紀に出る学生も増える中、コワーキングスペースを使えば滞在時間を長く取れるようになりフィールドワークの成果も上がる。地元に大学生が顔を出す機会も増え、このことは南紀にも良い効果を与えると思う」と展望を思い描いた。
(2023年1月21日付紙面より)
那智勝浦町体協グラウンドゴルフ部新春大会
初めてのリズムトレーニング学習会 (神倉少年野球クラブ )
サッカーJA全農杯東牟婁予選
【第57回】お鍋は食育の宝庫!
寒い日が続きますね。わが家では毎年冬になるとどうしてもお鍋の回数が多くなり、「またお鍋?」と子どもに嫌がられてしまいます(笑)。あの手この手でお鍋のスープの味を変えたりしながら、お鍋を出しています。洗い物も少ないし、材料を切って入れるだけだし、お鍋は忙しいお母さんの味方ですね。
そして、安心してください。お鍋でも食育はできます! むしろ食育の宝庫です!
基本的に何を入れてもいいわけですから、お買い物で食材を選んでもらうのもお勧めです。葉野菜だけでも、白菜や水菜・キャベツなど色んな種類がありますよね。そして、大抵野菜は冬野菜になります。材料をカットするのを手伝ってもらってもいいと思います。包丁を使わせるのが心配な幼児の場合は、手でちぎってもらってもいいと思います。また、小学生から中学生くらいであれば、白菜のそぎ切りを教えてあげるというのもお勧めです。断面積が大きい方が、味がしみやすいということが分かるはずです。
また、食べるときでもいいのですが、冬野菜のすごさをぜひ教えてあげてください。例えば、白菜やキャベツ・春菊などは冬の代表格。土の上にできる野菜だから、冬の寒さで凍ってしまわないように水分量を減らして、糖を蓄えているので、よくかむと甘みを感じることができます。さらに、土の中にできる、大根やニンジン、ゴボウなどは体を温めてくれる野菜です。もちろんショウガもそうです! こういった会話をするだけでも、とても良い食育になります。
鶏団子やつみれを一緒に作ってもいいですし、野菜の型抜きや、シイタケの飾り切りを経験させるのもお勧めです。最後に〆(しめ)の雑炊を作る時も、食育になります。わが家では必ずお米を洗うのですが、皆さまのお宅はどうでしょう? 私は娘に「お米を洗ったほうが、周りのぬめりが取れてサラサラの雑炊になって、スープの味がよくしみ込むよ」と伝えています。でも、洗わずにとろとろの雑炊が好きという方もいらっしゃいますよね。私は、食育で大切なのは「自分の家では洗うけど、洗わずに作るお家もある。洗ったらサラサラになって、洗わないとトロトロになる」ということを教えてあげることではないかと思うのです。お鍋の雑炊の醍醐味(だいごみ)は、お米を洗うかどうか、ではなく、野菜やお肉・お魚から出ただしを最後まで味わうことですよね。お米は洗っても洗わなくてもいいわけです。でも、洗って作ることもある、ということを知っていることが大切だと思うのです。お鍋一つとっても、色んな種類があって、いろいろな作り方があります。地域によっても食べるお鍋もさまざまです。それを知るだけでも、子どもたちにとってはとてもいい勉強になります。
お鍋がおいしい季節。ぜひお鍋を通して食育してみてください。そして、ご飯作りも楽に、笑顔でお鍋を囲んでください。それこそが最高の食育であることは言うまでもありません。
(2023年1月21日付紙面より)
バランスボールを試験導入 (新宮市 )
健康増進などを目的に、新宮市役所で11日からバランスボールの試験導入が始まった。約2カ月間の効果検証を経て、全庁的な導入について検討していくという。
バランスボールは、椅子として使用することで骨盤周りを刺激したり、体幹部を鍛えたりするもの。腰痛予防や姿勢改善などにも効果があるとされており、全国各地の自治体ではバランスボールを椅子代わりに使用する試みが広がっている。
県内では、田辺市が昨年2月に本格導入。腰痛に苦しむ職員が多く、また価格も数千円からと安いことから、自費購入すれば使用可能とした。
新宮市では、健康意識の高い若手職員からの提案を受け、健康増進の一環として試験導入を決定。使用を希望する職員ら約10人が自費でバランスボールを購入し、椅子代わりにバランスボールに座りながら職務に励んでいる。
試験導入に先立ち、昨年11月からバランスボールに座って公務に当たっている田岡実千年市長は「たまに腰痛があって周りに勧められた。(腰痛が)良くなった気がする。使い続けることでさらに楽になることを期待しています」。
総務課行政改革係の玉井祐貴係長は「おなかに力が入って腹筋に良さそう。自身は腰痛はないが、ダイエット効果が期待できそう。姿勢が良くなることで集中力も高まるので職務にも集中できて一石二鳥だと思います。本格的な導入に向け、検証を行っていきたい」と話していた。
全庁的な導入が決定すれば新年度からの開始で職員が自費で購入することになる。
なお、バランスボールを導入する企業や自治体は増えており、スポーツ庁が従業員の健康増進のためにスポーツ活動の促進に取り組む企業を認定する「スポーツエールカンパニー2022」でも、バランスボールを取り入れた企業が含まれている。
(2023年1月12日付紙面より)
塩竈神社で「脊美祭り」神事斎行 (那智勝浦町 )
那智勝浦町浦神の塩竈(しおがま)神社(井谷正守宮司)で8日、伝統の「脊美(せみ)祭り」が営まれた。祭り関係者8人が参列し、商売繁盛や船の安全などを祈願した。
脊美まつり保存会(会長=並川廣・浦神西区長)が祭りや歴史を継承し、古来捕鯨の歴史を持つ同区でセミクジラを模したわら製の「脊美」を縁起物として用いる祭り。過去には成人の儀式として行われていたとされている。長年、捕鯨文化を継承していることから2016年に日本遺産「鯨とともに生きる」に認定された。
例年は、井谷宮司が「鬼」と書かれた的を矢で射抜くと同時に、3人の脊美子が取り付けられた脊美を一斉につかみ取り西区区民会館まで全力で駆け抜ける儀式や東区の勇義社(畑下圭喜社長)による勇壮な獅子舞奉納、脊美音頭などを披露しているが、近年は新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から規模を縮小し、神事のみ斎行している。
厳かな雰囲気の中、井谷宮司が神事を執り行い祝詞を奏上。参列者が玉串をささげ、コロナの収束を願った。
並川区長は「無事に滞りなく神事を終え安心した反面、3年連続の規模縮小は残念でなりません。脊美子を区民の皆さんが料理でおもてなしをすることが大きな祭典の一つ。『来年こそ』という思いを諦めず、通常の祭りができるよう願い継承していければ」と話していた。
(2023年1月12日付紙面より)
潮岬中3年・久保凛さん (串本町 )
皇后盃第41回全国都道府県対抗女子駅伝競走大会の出場チーム情報が10日に発表され、串本町立潮岬中学校3年・久保凛さん(14)が前回に引き続き和歌山チームの一人として選抜されたことが公となった。同大会は15日(日)午後0時30分に京都市内で実施予定。久保さんは選考会の結果から3区を走ることになると見据え、本番に向けた調整に打ち込んでいる。
この大会は、日本陸上競技連盟が女子陸上競技中・長距離選手の普及と強化育成を目的として年1回主催。西京極総合運動公園たけびしスタジアム京都(=陸上競技場)をスタート・ゴール地点とする42・195㌔コースを中学2年生~社会人選手9人でつなぐ内容で、3区と8区が中学生限定区間となっている。
和歌山陸上競技協会は昨年11月26日に紀三井寺公園補助競技場で同大会選手選考会〈中学〉を実施。女子3000㍍種目には県全域から久保さんを含む16人が挑み、久保さんは記録9分44秒31で1位となった。
2位に約32秒差をつけ、前回の選抜のきっかけとなった記録をさらに7秒68縮める好成績。久保さんは「ラストでもう少し上げられたかなと思う。自分としては十分納得できる結果です」と自負している。
同協会は選考会上位3人を中学生選手として選抜していて、誰がどの区間を走るかは直前で決まるという。久保さんによると同大会中学生限定区間は3区がエース区間だそうで「前回は3区を走って区間10位だった。今回も選考会で1位だったので3区を走ることになると思いますが、区間3位以上になることを目指してチームに貢献できる走りをしたい。できれば区間賞を獲得したい」と意気込んでいる。
同大会の様子はスタート15分前からNHKの総合テレビやラジオ第1で生中継、NHKプラスで同時配信される予定。
(2023年1月12日付紙面より)
恵美須祭りで浜を清掃 (新宮漁協 )
漁業や商業の神の祭り「十日えびす」の日である10日、新宮漁業協同組合(中村誠二郎組合長)は、新宮市王子町の熊野恵美須(えびす)神社への参拝と海岸清掃を行った。組合員の約20人が参加、海上安全や大漁を祈願した後、王子ヶ浜に落ちたごみを拾い集めた。
例年は「恵美須祭り」として、神職を招いての式典や、地域住民が参加する餅まきを行っていたが、コロナ禍の影響で昨年とおととしは中止。今年は、新型コロナウイルスの新規感染者が増加していることから、神職の出仕もなく組合員だけで参拝した後、王子ヶ浜を清掃、餅まきは中止とした。
参加者は全員で参拝の後、ごみ袋を持ち王子ヶ浜へ。砂浜を歩き、ごみを拾い集めた。広範囲を歩き、重機に流木を積み込むなどして、黙々と作業していた。
中村組合長は「新型コロナウイルスの感染状況を鑑み、恵美須祭りにおける餅まきなどは中止することになったが、漁協の組合員から『海へ感謝の意味を込めて、組合員のみで王子ヶ浜の清掃活動を行ってはどうか』との提案があった。少人数での屋外での清掃活動であれば感染の心配も少ないと判断し、清掃活動を行うことになった」と経緯を説明。
餅まきの中止にも言及し「コロナ禍が終わり、もう大丈夫となったら、餅まきを盛大にやりたい」と語った。
(2023年1月12日付紙面より)
賀詞交歓会に40人出席 (那智勝浦町 )
那智勝浦町の南紀くろしお商工会は、一般社団法人那智勝浦観光機構(NACKT)、町水産振興会、南紀勝浦温泉旅館組合の協力の下に5日、町体育文化会館で「新春の集い!~賀詞交歓会~」を開いた。恒例の催しに関係者ら約40人が出席し、交流を深めた。
賀詞交歓会は商工業、観光、水産が一体となり町の活性化に寄与することが目的。この日の司会は同商工会女性部の大林幸子部長が務めた。
南紀くろしお商工会の森川起安会長は作家・司馬遼太郎の「疫病は社会を変える」という言葉を挙げ「まさしく現在がそのような状況。われわれに必要なことは衛生管理の行き届いた安心安全な町づくりだと思う。それを念頭に置き、周辺経済の活性化を図らなくてはならない」。
町の主力産業観光については、本物が求められる時代になったとし「この町にもチャンスが来る。つかみ取るには行政や議会、諸団体、住民が志を一つにすることが肝要。われわれもウサギのごとく素早い動きとジャンプ力で変化し、この難しい時代を乗り越え、新時代を迎えましょう」とあいさつした。
堀順一郎町長は、これまで町が実施してきた経済対策やさまざまな支援について報告。「町としてはそれらに加えて、子ども・子育てを支援する。さらに住民の安心安全を守るとともに、観光の目玉ともなる避難タワーを築地地区に建設したいと考えている。町が飛躍するためにも、ウサギの耳のようにアンテナを高くして声なき声に耳を傾け、町政を進めていきたい」と語った。
式典では感染症対策のため、国歌や「一月一日」は斉唱せず、傾聴となった。恒例の鏡開きは行われた。荒尾典男町議会議長の乾杯の後、出席者は近況や新年の抱負などを歓談し、交流した。
(2023年1月7日付紙面より)
歴探スクールで櫻井敬人さん (新宮市 )
熊野学研究委員会歴史部会・新宮市教育委員会が主催する令和4年度熊野学講座「第37回歴史探訪スクール」が5日、同市下本町の市文化複合施設「丹鶴ホール」であった。太地町歴史資料室学芸員の櫻井敬人さんが「鯨供養」を題目に講話。約40人が聴講した。
櫻井さんは「日本には人間以外の供養塔がたくさんある。鯨、ウナギ、フグ、牛、豚、鳥、マグロ、木。生き物だけではなくいろいろなものが供養の対象になる」。
同町にある東明寺の「亡鯨聚霊塔」、熊野市二木島の「鯨供養塔」、那智勝浦町青岸渡寺の「魚霊供養碑」、瑞光寺(大阪市東淀川区)の「雪鯨橋」、岡山県瀬戸内市牛窓町の「大鯨供養塔」などを紹介し、龍昌院(佐賀県唐津市)の「鯨鯢(げいけい)供養塔」、海蔵院(高知県土佐清水市)の「為鯨供養」では地蔵が配置されていると説明。
太地町・順心寺、東明寺の六地蔵との関連や「六道(地獄道、餓鬼道、畜生道、阿修羅〈あしゅら〉道、人道、天道)」・「輪廻(りんね)転生」の関係性に言及し「向岸寺(山口県長門市)の鯨墓には『業尽有情/雖放不生/故宿人天/同証仏果』と記されている。それは諏訪大社が狩猟・肉食の免罪符『鹿食免(かじきめん)』として発行してきた『諏訪の勘文』のもの。生き物を捕らえて食べる、そうすることで畜生道にさまよっていた動物はあの世にいくことができると解釈されてきた。狩猟を生業にする人にとってはありがたい言葉だったのでは」と解説した。
東明寺の「亡鯨聚霊塔」には「懺摩一会(集まって罪を告白し赦〈ゆる〉しを乞う)妙典石経(妙法蓮華経を石に刻む)」とあるとし、新宮市三輪崎孔島(くしま)厳島(いつくしま)神社の法華塔、高野坂の金光稲荷神社にある石祠、串本町西向の「原町の小堂」にある法経塔などを紹介し「江戸時代の鯨捕りたちは法華経の力を頼りにしていたのかもしれない。亡鯨聚霊塔を建てた人々は、法華経と彼らの善行がもたらす仏の恵みが、人だけではなく今は亡き鯨にも振り向けられ、人と共に鯨も成仏することを願っていたのでは」と話していた。
(2023年1月7日付紙面より)
串本町潮岬にある県立潮岬青少年の家(山口和紀所長)の主催事業「新春企画孫(子ども)とグラウンド・ゴルフ(GG)を楽しもう」が5日にあり、小学生以上の孫と祖父母のペア12組24人が試合に挑戦するなどした。
日本GG協会認定3コースなどの競技環境を常設し、シニア層の練習や大会のみならず施設を利用する青少年層も活動の一環で挑戦するなど幅広い世代の競技愛好を得ている同家。これら利用を支える中で思いついたのがGGで家族の世代間交流を応援するこの主催事業で、敬老の日にちなんだ企画として昨年秋に初実施を目指したが台風接近に伴う荒天で実施できず、次は帰省で家族が集まりやすい正月に期日を設けて再度初実施を目指し実現へとこぎ着けた。
当日は程よく雲が流れる晴天に恵まれ、前半は各組ごとに約1時間の練習をし昼食休憩。後半は3組ずつの4グループに分かれ、各組とも常に2人が交互に打つルールで2ラウンド計16ホールを回る試合に挑戦した。
練習をしたことはあるが試合をするのは初めてという河田舞耶さん(12)は「坂になっているホールは難しかったけど、2打上がりもあって楽しかった」。同家を利用するGG愛好者の一人でもある祖父・一夫さん(83)は「孫と二人で挑戦できただけで十分楽しかった」と参加した印象をそれぞれコメント。
試合終了後は成績上位ペアを発表して拍手でたたえ、山口所長は「グラウンド・ゴルフは高齢者だけではないというところを皆さんに分かっていただき、その輪をもっと広げて親子や家族でもプレーできる状態を今後つくっていきたい。次はゴールデンウイークにこの事業を仕掛けようと思っているので、また参加いただければ」と呼びかけて締めくくった。
(2023年1月7日付紙面より)
オンラインで始業式 (新宮高校 )
新宮市の県立新宮高校(東啓史校長、生徒561人)で6日、3学期の始業式が開かれた。2学期の終業式に続き、各教室をオンラインで中継する形で実施した。
校歌静聴に続き、東校長があいさつ。携帯電話機市場でアップル社に敗北したノキア社最高経営責任者(CEO)の「何もミスはしていないのに、なぜか負けた」という言葉を引用し、「周りが成長しているときの現状維持は衰退と同じ。時代も含めて自分を取り巻く環境を把握し、明確な目標・意思とシンプルな方法の継続が重要。3学期は1年間のまとめとなる重要な時期。客観的な視点を持って自分の状況を分析し、明確な目標を持って過ごして」と呼びかけた。
冬休み中に生徒が巻き込まれる事件・事故はなかったが、新型コロナウイルス感染症第8波の感染者数増加が続いていることから、気を抜かずに対策を継続するよう呼びかけがあった。午前中には早速課題テストなどが行われていた。
県立新翔高校および新宮・東牟婁地方の公立小中学校は10日(火)に始業式が開かれる。
(2023年1月7日付紙面より)
県内で1883人感染 (三重県内の新型コロナ感染者状況 )