那智勝浦吹奏楽団 (那智勝浦町 )
那智勝浦吹奏楽団(大江一恵団長)は22日、那智勝浦町体育文化会館で「ありがとう~勝吹ファミリー感謝コンサート~」を開催した。団員家族や支援者など約120人を招待。地元団員ら35人が演奏やパフォーマンスを通してさまざまな「ありがとう(感謝)」を伝えた。
毎年、県内外から多くの来場者でにぎわう同楽団の定期演奏会。今年は11月1日に25回目の演奏会を開催する予定だったが、新型コロナウイルス感染症の影響で無期延期が決定していた。
同楽団では長期間に及んだ練習自粛中に今後の演奏会の形を模索。これまで、多くの人々の支援により活動できていたことを再確認し、今回楽団にとって身近な関係者を集めて感謝の気持ちを表現しようとコンサート開催に至った。
コロナ対策に重点を置いてのコンサートとなった。会場ではマスク着用を呼び掛け配布するほか、検温、アルコール消毒を徹底。客席の間隔を取るほか、団員間は2㍍を確保し団員と客席を5㍍離すなどのソーシャルディスタンスを実践した。演奏者以外のマスク着用も心掛け、常時換気を行った。
オープニングファンファーレでコンサートは幕を開け「ナイルの守り」や「大河ドラマ『麒麟(きりん)が来る』のテーマ」、医療従事者と新型コロナ終息への思いを込めた「日曜劇場『JIN―仁』メインテーマ」などに加え、大人気アニメ「鬼滅(きめつ)の刃(やいば)」の主題歌「紅蓮華(ぐれんげ)」や「パプリカ」などを披露した。
また、楽器紹介や人気ドラマ「半沢直樹」メインテーマの演奏に合わせた寸劇も会場を湧かせた。いきものがかりの「ありがとう」では、「あ」「り」「が」「と」「う」と一文字ずつ書いたパネルを持った団員が登場。演奏とともに感謝を伝えた。
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コンサートを終え、大江団長は「自分たちだけではコンサートはできない。家族やボランティアなど多くの方々にいつも支えていただいている。その感謝を伝えたかった」。
来年の定期演奏会や今後の活動について「コロナの状況を鑑みながら、プロを呼んでのレベルの高い演奏会を開催したい。そして今回のコンサートが今後の楽団の活動を模索する形になれば」と語った。
(2020年11月25日付紙面より)
YouTubeで配信 (那智勝浦町 )
加寿(かす)地蔵尊世話人会(中田勝康代表)は22日、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から恒例の「熊野姫まつり」をオンラインで開催した。催し自体は熊野古道大辺路「駿田峠」の加寿地蔵尊(同町湯川笹ノ子)で実施し、YouTube(ユーチューブ)でもリアルタイムで配信した。
熊野姫まつりは例年、多くの来場者でにぎわう催し。同会によると、動画はパソコンやスマートフォンなどから同世話人会のYouTubeチャンネルで視聴できる。この日の催しに加え、同町などの観光PR動画も紹介されているという。
この日は奈良・金峯山寺の富岡秀清さんのほら貝に合わせ、平安行列が出発し、参列者や関係者らが加寿地蔵尊に祈りをささげた。
その後は藤紀流藤紀和会やTeam雅龍、江戸芸かっぽれ勝浦芳紀会、平野恵子さんらによる踊りや笛の演奏が披露された。また、会場内の来場者から最高齢者を選び、長寿を祝うとともに加寿姫まんじゅうを贈った。
祝いを受けた三重県紀宝町在住の田野上之保さん(95)は「90年前に母と加寿地蔵尊にお参りに来た。20年前から再びお参りに来ています。長寿を祝っていただきうれしい。長生きしてこれからも参りに来たい」と話した。
中田代表は「熊野地方の安寧を祈りました。自分たちの機材を使い、手作りで動画配信をしました。全国の方々に見ていただけたら」。
来年については「コロナの様子を見ながら、春の祭りや姫まつりに向けて協議を進めていきたい」と意気込みを語った。
なお、動画や動画を収めたDVDの販売に関する問い合わせは同世話人会(電話0735・52・3071)まで。
(2020年11月25日付紙面より)
ラグビー日野RDがキャンプ (串本町 )
ジャパンラグビートップリーグの一角、日野レッドドルフィンズ(RD)が22日、串本町総合運動公園でキャンプを始めた。滞在期間は28日(土)までの7日間。ラグビークリニックの実施など地域交流もしながら本州最南端で来季に向けた調整を進めている。
日野RDは日野自動車株式会社を母体とするラグビーチーム。1950(昭和25)年の創部から数えて70周年の節目となる本年度は、日本のラグビー界でレジェンドとたたえられている箕内拓郎さんをヘッドコーチ(=監督)に迎えて来年1月から始まる次期リーグに向けた調整を積んでいる。
今回のキャンプはその一環で、温暖な場所を探す中で宿所から徒歩圏内に練習場があり雨天やトレーニングにも対応する環境を持つ同公園を最適と判断し、キャンプ地として選んだという。
利用は初で、初日は同町の潮﨑伸彦教育長や教育委員会教育課員とホテル&リゾーツ和歌山串本の久保幸彦総支配人や串本町B&G海洋センターの林亨所長(スポーツクラブNAS株式会社の同センター統括責任者)らスタッフ、県ラグビー協会の土井雅史理事長が差し入れを贈りつつ歓迎。
選手を代表して堀江恭佑キャプテンは「この素晴らしい環境(での練習)を楽しみにしている。串本町の良いところもたくさん知り、シーズン後に自分たちは串本で成長したと言える合宿にしていきたい」と抱負を掲げてキャンプを始めた。
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日野RDの理念は「ラグビーを通じて社内外の人々の心身の健全な発達と地域社会の発展・活性化に貢献し、社会的課題を解決する」。翌23日は県ラグビー協会の仲介によるラグビークリニックを開き、新宮、新翔、星林の各高校ラグビー部選手計25人が箕内ヘッドコーチ監修のメニューに沿って指導陣や選手有志と一緒に練習に励んだ。
時間にして75分の貴重な交流の機会を得て、新宮の佐野正往君(2年)は「細かく教えていただいたテクニックを今後の練習に生かしていきたい。緊張する僕たちに積極的な声掛けをしてくれたプロの皆さんのコミュニケーションも印象的で、自分もそのようにやっていきたいと思いました」、新翔の斉藤雅功(がく)君(同)は「今までも練習には真剣に取り組んできたけれど、プロの人と一緒に練習してその一つ一つに意味を持つことが大切だと感じました」、同じく太田翔大(しょうた)君(同)は「プロの方の何事にも真剣な姿がとてもかっこ良くて、自分も同じように真剣に学び元気にやっていきたいと思いました」と高まった気持ちを語った。
日野RDの選手数は53人。指導陣らスタッフを含め73人で以降の練習などに励んでいる。
(2020年11月25日付紙面より)
田辺市本宮町の熊野本宮大社(九鬼家隆宮司)で24日、迎春準備が始まり、神門の大しめ縄と大絵馬の掛け替え、奉告祭があった。新しいしめ縄を前に九鬼宮司は「毎年、いろいろな思いでしめ縄を見せていただいているが、今年は疫病をなぎ払うかのような勢いのあるシャープなしめ縄」と感想を述べた。
大しめ縄は紀宝町成川の榎本政子さん(87)が家族や友人、親族らと毎年編んでいる。今年、九鬼宮司は新型コロナウイルス感染症対策を実施する上で早めの迎春準備を予定していたことから、6、7月ごろに榎本さんに制作を依頼。8月ごろから作業を始め、稲わら約1200束を使用し、長さ4・5㍍、重さ約250㌔に及ぶ大しめ縄が今月23日に完成した。
榎本さんが同大社の大しめ縄を作り出して今年で37年目。「自然の神様の力を借りて、疫病が退散するような力のあるしめ縄を作りたかった」。
「悪いことは続かない」とつぶやき「みんなで力を込めて作ったのできちっとしたものができた。多くの人に幸せになってもらいたいと願いを込めました」と笑顔で語った。
来年のえと「辛丑(かのとうし)」の大絵馬(縦113㌢、横232㌢)は九鬼宮司が作成したもの。新型コロナの一刻も早い終息と国内外の医療関係者への感謝をささげ青い丑を描いた。
「困難な中にあっても新たな目標を掲げ、自分の歩幅で進んでほしい」と願いを込め、金と銀の鈴の付いたくらに「歩」、そして大きく「前進」の文字を書き添えている。
(2020年11月25日付紙面より)
給食に「熊野なまず」登場 (新宮市 )
新宮市で、市の第三セクターである新宮港埠頭株式会社(小池㬎二(けんじ)社長)が同市木ノ川の養殖場で完全養殖を手掛ける「熊野なまず」の給食提供が始まった。市立丹鶴幼稚園(下岡容子園長)では20日、「熊野なまずのフライ」が献立に登場。園児らは「お魚大好き」「サクサクしてる」などと感想を口にしながら、熊野なまずの味を堪能した。
「熊野なまず」は同社が不純物のない地下水を使用し、産卵から稚魚の育成、成魚に至るまでを完全養殖している。国内で販路を広げる傍ら、アメリカ、EUのHACCP(ハサップ)を取得するなど、海外への輸出も視野に入れた取り組みを展開している。
昨年から市内小中学校の教員や保護者、管理栄養士らへの試食を繰り返し学校給食への採用につながった。今週から熊野川小・中学校、高田小・中学校で提供が始まっており、来週には佐野保育所の献立に登場する。旧市内の小・中学校では来年1月からの提供を予定している。
同社食品部の池内正巳・営業課長は、新型コロナウイルスの世界的流行の影響で、製品の海外輸出や、国内のホテルや飲食業者との取引が厳しい状況であるとしながらも、県内特産物の給食への積極的活用を促す(公財)和歌山県学校給食会への登録を済ませ、県内各校にサンプルを送るなどして給食への採用を広く呼び掛ける活動を実施。
「調理しやすい」「骨がなくて食べやすい」「おいしい」など、各校や栄養士、給食センターの職員らからの評判は上々。最近では県内の介護施設にも納入を行い、施設利用者からも好評を得たという。
丹鶴幼稚園では、「熊野なまず、おいしいですか」の質問に対し、園児らが「おいしいです」と元気に返答。下岡園長は「以前に試食をしたところ臭みがなくてびっくりした。食べやすく、子どもたちも喜んでいると思います」と話していた。
(2020年11月22日付紙面より)
新宮市庁舎
東洋・海邊特定建設工事共同企業体は21日、新宮市庁舎地下に設置されている免震オイルダンパーの交換工事を開始した。
免震オイルダンパーは油の粘性を利用して建物の揺れを軽減する装置。2018(平成30)年、KYB株式会社およびカヤバシステムマシナリー株式会社が製造した免震・制振オイルダンパーに、検査データの改ざんが行われていたことが判明。問題の表面化に伴い、市庁舎に同社製品が使用されていることが分かった。庁舎地下1階に4基が設置されている。
以降、市は施工業者である東洋・海邊特定建設工事共同企業体を交え、KYB側と協議を進めており、KYBの負担で全て交換することが決定していた。同社製品を使用した建築物は全国で1000近くに及ぶという。
工事工程は▽免震オイルダンパーの搬入▽交換(4本すべて)▽旧免震オイルダンパーの搬出▽資材搬出・片付け。この日は全長2・7㍍、重さ505㌔の免震オイルダンパー4基が庁舎地下に搬入された。
工事期間は23日(月・祝)まで(予定)で、搬出に伴い市役所駐車場の一部が利用できない場合がある。
(2020年11月22日付紙面より)
児童が高齢者疑似体験 (太地町社協 )
太地町社会福祉協議会(岡本研会長)が福祉教育推進校に指定している太地町立太地小学校(宮本礼子校長)で18日、今年度3回目の福祉学習があった。4年生児童5人は同町社協や地域包括支援センターの職員の指導の下、高齢者の疑似体験に取り組んだ。
福祉学習は児童がさまざまな人の立場や人生を体験することで、課題を自身で考えて福祉への学びを深めることが目的だという。
1回目は全盲の体験や点字学習を、2回目は聴覚障害や手話を学んだ。
岡本会長は「高齢者の方々の疑似体験を通してどんなことやどんなときが不便なのかを感じて考えてほしい。そしてその内容を聞かせてください」とあいさつ。
同センターの谷口徹さんが福祉やその考えについて講話を行い、「けがが治らず歩けなくなってしまった場合に、『歩かなくても仕事ができる』『学校に通える』方法を考えることが大切になる。今日、疑似体験をする皆さんがお手伝いできることもあります」と述べた。
続いて、児童は2人一組となり、片側の腕や足に重りや腰が曲がった状態をつくる装具を、視界が悪くなるゴーグルやイヤーマフなどを装着。もう一人の児童が起き上がりや歩行などの介助を実践した。
そのほか、利き手の指にテープを装着し、指が使いづらい状態で箸を使用したり、自転車が後方から近づいた際の感覚などを学んだ。最後は車いす体験に取り組んだ。
宮本校長は「福祉学習は良い機会になっています。体験を通して声掛けや介助の重要性を学んでいただき、優しい思いやりの心を身に付けてほしい。そしてその思いやりを行動に移す子どもになっていただけたら」と語った。
(2020年11月22日付紙面より)
文化審議会が指定を答申 (串本町 )
国の文化審議会(佐藤信(まこと)会長)が20日、串本町にある県指定史跡「樫野埼灯台及びエルトゥールル号遭難事件遺跡」を国の史跡として指定することを文部科学大臣に答申した。今後の官報告示をもって指定が発効する流れとなり、田嶋勝正町長は「同事件から130周年という大きな節目に国の史跡として指定されることをうれしく思う」と喜んでいる。
同町内では熊野参詣道大辺路に続き2例目となる指定。「樫野埼灯台及びエルトゥールル号遭難事件遺跡」は▽遭難者墓地▽遭難者上陸地▽船甲羅▽樫野埼灯台旧官舎▽樫野埼灯台―を構成文化財とし、指定地面積は遭難海域も含むため約8万6238平方㍍となっている。
史跡としての起点は1959(昭和34)年の「トルコ軍艦遭難者墓地」(=トルコ軍艦遭難慰霊碑一帯)の県史跡指定にあり、後に構成文化財としてエ号が座礁した岩礁・船甲羅(周辺海域を含む)と遭難者上陸地と樫野埼灯台旧官舎が加わり史跡名は「エルトゥールル号事件関連遺跡群」、さらに樫野埼灯台が加わり「樫野埼灯台及びエルトゥールル号遭難事件遺跡」と変遷。同審議会文化財分科会が現在の枠組みで審議をして国の史跡に指定することを決め、この日の答申に至った。
国指定史跡としての位置付けは「近代における大規模かつ国際的な海難とその後の防災意識や日本とトルコとの国際交流・慰霊の歴史を明らかにする貴重な遺跡」となっている。
田嶋町長は今回の指定の背景には樫野埼灯台旧官舎の整備や語り部による史実の顕彰、大島小児童をはじめとする住民による清掃活動など、さまざまな関わりを通して史跡を大切にしていることへの評価も含まれると捉え、各当事者に感謝。
同事件は国際的な海難事故に対する全国的な支援活動として語り継ぐべきものだと認識を掲げ、今後について「関係団体と連携して史跡の維持管理に努め、ロケット打ち上げに伴う来訪者の増加も見込まれる状況なのでいっそう親しみやすい環境整備も意識しながらPRをしていきたい」と話した。
(2020年11月22日付紙面より)
「飛鳥Ⅱ」1年ぶりに入港 (新宮市 )
約300人の乗客を乗せた大型客船「飛鳥Ⅱ」(総トン数5万444㌧、全長241㍍、郵船クルーズ株式会社)が15日、約1年ぶりに新宮市の新宮港に入港した。港に降り立った乗客らは、それぞれ観光バスやタクシーに乗車。熊野地方の観光を満喫した。
今年の上半期、新型コロナウイルス感染症の世界的流行に伴い、同港においても昨年11月10日の「飛鳥Ⅱ」の入港を最後に、クルーズ船の寄港が途絶えていた。この日の入港を機に、同港では来年1月前半までに4回(21日「飛鳥Ⅱ」、12月1日「にっぽん丸」、2日「飛鳥Ⅱ」、1月6日「ぱしふぃっくびいなす」)のクルーズ船の受け入れを予定している。
このたびのクルーズ名は「秋の熊野ウイークエンドクルーズ」で、行程は横浜~新宮~横浜。「Go To トラベル」事業の支援対象となっている。
同船は、寄港に当たり「ウイルスを船内に持ち込ませない、ウイルスを船内で拡散させないために、船内では万全な感染症対策を実施し、乗組員もトレーニングを重ねてまいりました。お客さまにも感染症予防対策をお願いし、新しいクルーズスタイルで新宮港に寄港します。生まれ変わった『飛鳥Ⅱ』を今後ともどうぞよろしくお願いいたします」とコメントを寄せている。
新型コロナ感染拡大防止のため入港セレモニーは実施されなかったが、平安衣装姿の女性や雅楽演奏が出迎える中、乗客らは次々と下船。スマートフォンで写真を撮るなどして、景色や熊野の空気を楽しんだ。
夕方の出港時には、田岡実千年市長が「蘇(よみがえり)りの地 熊野」への来訪に感謝を述べ「当面の間は感染症対策を実施した上でのお迎えとはなりますが、梛(なぎ)の木見送り隊をはじめ、地域を挙げて歓迎させていただきたいと思いますので、二度、三度と熊野・新宮へお越しください」と乗客らに呼び掛けた。
同船は、熊野水軍太鼓による演奏が響く中、見送りに訪れた人たちの「また来てね」の声を受け横浜に向けて出港した。
(2020年11月17日付紙面より)
世界遺産・熊野古道「大辺路」活性協議会 (那智勝浦町 )
一般社団法人那智勝浦観光機構(NACKT)や那智勝浦町観光企画課、町内外のボランティア団体などで構成する世界遺産・熊野古道「大辺路」活性協議会(会長=堀順一郎町長)は13日、「駅近お散歩マップ(絵地図)」の作成のため、同町天満地区を散策した。同地区に詳しい同町浜ノ宮の榎本幸子さんが道案内し、三重県津市在住の絵地図作家・植野めぐみさんらが同行した。
同協議会は世界遺産・熊野古道「大辺路」の観光客受け入れのための基盤整備と機能強化に取り組み、都市と地域の交流活性を行うことを目的としている。現在は、「駅近お散歩マップ」と町内JRの各駅を拠点とした熊野古道大辺路の「各駅発着ルート案内マップ」の作成に取り組んでいる。
この日は、榎本さんをガイドに▽天満牧場▽天白酢醸造元曙商会▽汐竜金物店▽丸正酢醸造元▽汐竹商店▽天神社▽藤野醤油(しょうゆ)醸造元▽円心寺―など、歴史ある店舗や同町で有名な場所などを訪ね、町並みを歩いた。
天満牧場では同牧場の加味根佳美さんが乳牛や肉牛の数、名物の牛乳について詳しく解説。その後、牛乳やコーヒー牛乳を味わった。
一同は各店舗に足を運び、店主らとコミュニケーションを取り、榎本さんは過去に同地区が栄えていた頃の話や、町の状況を説明した。植野さんは各所で質問し、地図にメモを取りながら景色の撮影に汗を流した。
JR紀伊天満駅ではテスト版の「各駅発着ルート案内マップ」を開き、設置場所や地図の向きなどを思案し検討した。最後は熊野七薬師などが祭られる円心寺を訪ね、休憩した。
散策を終え、植野さんは「かつて栄えた街道や当時の活気、人々のエネルギーを感じました。昔からの伝統色が強い建物が多い。これを強調し、お寺などの厳かさなどを見る以上に表現したい」。
絵地図への思いについては「実際に町に来られた方々に、かつてのにぎわいなどを感じていただけるものにしたい。古道歩きだけでなく、駅の待ち時間も華やかなものになるような絵地図を作りたい」と語った。
同協議会のプロジェクトマネージャーを務め、NACKTでは観光資源の磨き上げを担当する齊藤滋さんは「地元の方々がご丁寧に町を案内してくださり、充実した内容をお聞かせいただくことができた。良い絵地図が完成すると思う」と話した。
なお、「駅近お散歩マップ(絵地図)」は来年1月20日、「各駅発着ルート案内マップ」は同年1月末の完成を予定しているという。
(2020年11月17日付紙面より)
「紀の宝みなと市」4カ月ぶりに再開 (紀宝町 )
「紀の宝みなと市」が14日、紀宝町の鵜殿港荷さばき場を会場として催され、4カ月ぶりの再開に、待ちわびた人たちでにぎわった。
みなと市は地域活性化を目的とし、町と町商工会で構成する紀の宝みなと市実行委員会(田尾友児実行委員長)が2013(平成25)年12月から月に1度、実施している。フリーマーケットや軽トラック市が並び、農林水産物など新鮮な地場産品の販売で人気が高い。今年は新型コロナの影響で4~6月は中止され、7月に再開したものの、8月から再び中止に。今回は12の出店があり、入場者には氏名と連絡先を記入してもらい、検温するなどコロナ感染予防にも配慮された。
7月に抽選券を配布し、8月の「紀の宝みなと市お盆まつり」で発表する予定だった当選番号も貼り出され、1等の電気圧力鍋から6等の青汁まで28人が景品と交換した。
毎回人気の鮮魚は水揚げがなく、ビンチョウマグロ切り身の販売だけとなったが、格安販売とあって開始前から客が並ぶ人気ぶりだった。毎回出店するミカン農家の前地敏久さんは「中止はこたえた。待ちかねた」と再開を歓迎し、弁当を買い求めた鵜殿の80代の女性は「友達の顔も見えるし、やっぱりにぎやかなほうがええ」と喜んでいた。
(2020年11月17日付紙面より)
樫野埼灯台で特別公開など (串本町 )
串本町樫野にある樫野埼灯台で15日、152周年灯台記念日・樫野埼灯台150周年記念の特別公開があり、地域内外から訪れた人々が普段は入れない灯台内部を見るなどして親しんだ。
この灯台は1870年に完成した日本初の石造洋式灯台。完成の約1カ月前から点灯を始めたことでも知られ、出入り口の上部にあるメモリアルプレートには1870年7月8日(旧暦明治3年6月10日)初灯と刻まれている。150周年は点灯・完成の年が起点。灯台記念日の152周年は改税約書(江戸条約)に基づく八つの灯台のうち最初に着手した観音埼灯台の起工日から数えていて、二つの周年は起点の捉え方が異なっている。
この日は例年取り組んでいる灯台記念日の諸行事に上乗せする形で樫野埼灯台150周年の祝いを実現。管轄する田辺海上保安部(上野春一郎部長)は上野部長や藤田圭造次長ら部員7人で運営にあたり、先着150人限定で同灯台点灯150周年記念ボールペンを配って節目を意識づけた。
感染症予防のため制服試着は中止となったが、マスコットキャラクター「うみまる」が来訪を歓迎し子どもらも興味津々。他の周年記念諸行事は計画通り実施し、日本機械学会の機械遺産認定を受ける光学系機械装置を駆動した状態でじかに見るなどの機会を提供した。
航空機によるローパスは今回、関西空港海上保安航空基地所属のヘリコプター「みみずく」が飛来。海上では串本海上保安署所属の巡視艇「むろづき」も待機し、空と海からの哨戒を繰り広げた。「みみずく」はゆっくりと灯台に接近する飛行も披露し、来訪者は間近に飛行する迫力に歓声を上げ、手を振って搭乗員とコミュニケーションを取るなどして親しんだ。
同灯台は後に中継ぎされたが、完成当時の構造が今も現存。自ら来訪歓迎をして歴史の節目を祝った上野部長は「樫野埼灯台は日本最初の洋式灯台の一つとして今日まで航行の安全を守り、日本とトルコの良好な関係にもつながっている。船舶の設備が発達しても灯台の明かりは船員が頼りにするところであり、これからもしっかりと守っていきたいと思う」と気持ち改まるところを語った。
この日は関西文化の日関係で旧官舎や最寄りのトルコ記念館、日米修交記念館も無料開放され、同灯台と併せて見学者でにぎわっていた。
(2020年11月17日付紙面より)
ガールズサッカーフェスティバル (和歌山県サッカー協会 )
近畿ブロックスポ少サッカー交流大会
新熊野少年野球大会など
広角警察官連絡所が運用終了 (新宮警察署 )
新宮市新宮の新宮警察署広角警察官連絡所(旧広角交番)が、11月30日(月)をもって運用終了となる。12月上旬に撤去工事を開始。竣工以来、地域の治安維持を担い続けた38年の歴史に幕を下ろす。
同連絡所は1982(昭和57)年3月、広角警察官派出所として運用を開始し、94(平成6)年11月に広角交番に。2008(平成20)年に広角交番、三輪崎、佐野両駐在所が統合し、現在の三輪崎交番が運用を開始。以降、警察官連絡所としての機能を果たしてきた。
昨年10月には、大橋交番の建て替え工事に伴い、一時的に大橋交番の機能を移転。今年4月に大橋交番が開所してからは、再び連絡所となっていた。
運用終了の理由は、17(平成29)年に新宮警察署が現在地に移転したため、連絡所と約300㍍しか離れていないことや、施設の老朽化に伴うもの。地域住民や連絡所に用がある人は、12月以降は新宮警察署もしく
は三輪崎交番を利用する。
同署では「38年にわたって多大なご協力をいただきましたことに対し、厚くお礼を申し上げます。広角地区の皆さま。長年のご愛顧、誠にありがとうございました」と感謝のコメントを寄せている。
(2020年11月12日付紙面より)
樹木医甚兵衛が初イベント (古座川町 )
古座川町小森川で8日、一般社団法人樹木医甚兵衛主催のイベント「クマノザクラの現状を知ろう!」があった。第1部は講演で、一般7人が聴講。同法人の矢倉寛之さんが小森川地内における振興の考えを伝えて賛同と支援を求めるなどした。
矢倉さんはクマノザクラの新種としての判断に関わった長追在住の樹木医。今後の振興を図る母体として昨年に同法人を設立し、具体策を練る中で小森川を適地と見据え考えを深めている。その内容を公開し支援の輪を広げるため、神玉神社を護持する野口貢盟さんと共に同法人初となるこのイベントを計画して一般参加を呼び掛けた。
イベントは▽講演▽現地見学▽作業体験―の3部構成。講演は同神社社務所であり、矢倉さんは「このプロジェクトは皆さんの協力なくして動かない」と思いを掲げて話を始めた。同法人は人知れず減る樹種を人に伝えて守り、保護活動で集落を保ち文化を守るために設立。その象徴としてクマノザクラを位置付け、基本野生種としての特色や減少の要因となる地域課題を紹介した。
陽樹に含まれるクマノザクラは里山管理の下で陰樹との生存競争や食害を免れ、人と共存してきた存在。両性花を咲かせるが自花不和合性で、地域の自生種であるヤマザクラとクマノザクラは開花時期をずらして互いに交雑を避けるが、地域外から持ち込まれたサクラはそうでもなく交雑すれば種子から芽生えるのは雑種。矢倉さんはソメイヨシノが10本しかなく交雑管理がしやすい点で小森川を適地と見据え、この場所で共存を形にしたいとした。
今必要なのは苗木の増殖で、今後必要になる事柄と課題を語る中で区内に保存林やベースキャンプと教育事務の2機能を備えた拠点を整備する考えを説明。そのような筋道を進むため、同法人として募金や土地・用具貸与の協力、スポンサー企業がほしいと求めて以降質問を受け付けた。併せて野口さんも受粉に寄与する養蜂業とここ2~3年の不振傾向を伝え、打破の情報提供を求めた。
第2部は保存林予定地の見学、昼食休憩を挟んで第3部は集材運搬作業の体験で、任意で参加を求めた。
(2020年11月12日付紙面より)
新宮ユネスコ協会が鐘打会 (新宮市 )
「世界平和記念日」の11日、新宮ユネスコ協会(中谷剛会長)は新宮市千穂の宗応寺(石原知実住職)で「平和の鐘」を鳴らし、世界平和を祈願した。
1918(大正7)年11月11日は、第1次世界大戦が終結した日。ヨーロッパ各国では祝日に制定されたり、戦没者追悼式典などが営まれたりするなど、重要な日とされている。同協会の「平和の鐘」は6年目の取り組みとなる。
山門の2階にある宗応寺の鐘は、第2次世界大戦時、金属類回収令により供出。1979(昭和54)年に、老朽化に伴う本堂再建の際に、建立記念として檀家(だんか)より寄進を受けた。山門は安政3(1856)年のもので、164年の歴史があるという。
石原住職は、山門と鐘の歴史に触れ「鐘自体は新しいものだが、建物全体の歴史を感じていただければ」とあいさつ。11人の会員らは平和への願いを込め、午前11時から順番に鐘を突いた。
中谷会長は「鐘を突くことには時を知らせる、危険を知らせるなどの意味がある。そして願いを込めて突く鐘もある。新型コロナの影響で当協会も定例の活動ができないが、ささやかな行為でも平和を構築する動きを持続化させることが大事」と取り組みに対する思いを語り「平和というものを、理念として研究する活動が必要」と話していた。
毎年、同協会が世界遺産を有する地域の魅力を内外に発信することを目的に実施している「ユネスコ写真展」は、新型コロナ感染予防の観点から、今年は中止が決定している。
(2020年11月12日付紙面より)
開運暦の発送作業大詰め (那智山青岸渡寺 )
那智勝浦町の那智山青岸渡寺(髙木亮享住職)で、来年の「那智山開運暦」の発送作業が大詰めを迎えている。今週中に全国各地の信者約1万7000人に発送する予定で、11日は髙木亮英副住職ら4人が発送作業の追い込みに入った。
那智山開運暦はB6判34㌻で、平常公開されない同寺秘仏の如意輪観世音菩薩(にょいりんかんぜおんぼさつ)のお前立ち像が表紙を飾る。▽方位吉凶図と解説▽九曜星の年齢と吉凶▽六曜星と七曜星の吉凶▽結婚の吉凶▽1月から12月の運勢▽二十四節気の解説―などが掲載されている。
1週間前から準備を始め、この日は開運暦と優待参拝券などを封筒に詰める作業を進めた。
髙木副住職は「コロナの終息を願うとともに、来年は丑(うし)年なので牛歩のごとく堅実な歩みが進められる年になってほしい。皆さまの開運をお祈りしています」と語った。
希望者には1部300円(送料込み)で発送する。問い合わせは那智山青岸渡寺寺務所(電話0735・55・0001、〒649―5301 那智勝浦町那智山8番地)まで。
(2020年11月12日付紙面より)
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那智大社で規模縮小し献湯祭 (南紀勝浦温泉旅館組合 )
南紀勝浦温泉旅館組合(清水貞吾組合長、組合員10館)は8日、那智勝浦町の熊野那智大社(男成洋三宮司)で「献湯祭(けんとうさい)」を営んだ。組合員らが参列し、朝一番に源泉からくみ上げた温泉水を神前に奉納した。
今年は新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から宿泊客の参列参加や餅投げも行わず規模を縮小して実施した。
神事では各旅館の代表者らが14個のたるに入れた源泉の一番湯を順に神職に手渡し供えた。
所用で欠席した清水組合長に代わり、野口滋己(しげき)副組合長が代表して玉串を奉てん。一同は自然の恵みに感謝し、業界の繁栄とコロナ終息を祈願した。
男成宮司は「自然の恵みに感謝するとともに各旅館のご繁栄、コロナ終息を祈願した。各地で巣ごもりが続いている。旅行でリフレッシュしたい方々のためにも仕事にご精励いただけましたら」と語った。
野口副組合長は「4~6月は前年比で100%近く客足が減少した。しかし、町の宿泊クーポンや県のリフレッシュキャンペーン、国の『Go To トラベル』、修学旅行の県内実施により、9月以降は組合全体で前年と同程度に戻った。10月も前年並みになると思う」。
今後については「本日は各旅館の繁栄とコロナ終息を祈りました。各旅館とも感染症対策はしっかりとしているため、安心してお越しください」と語った。
同組合によると、組合員10館の収容力は762室で、3200人だという。
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献湯祭を終えた一同は那智山青岸渡寺(髙木亮享住職)に向かい、物故者追善法要を営んだ。
法要は南紀勝浦温泉の礎を築き上げ故人となった経営者や従業員などの功績に感謝し、冥福を祈るもので髙木亮英副住職らが読経を行った。
野口副組合長が「43回目の法要として、礎を築かれた皆さまに感謝するとともに、組合員一同、創意工夫をもって業績の向上に励み、観光産業の発展に努力します」と追悼の言葉を述べた。
髙木副住職は「コロナの影響などで厳しい状況にあるが、皆さまの力を合わせ、この難局を乗り越えてください」と語った。
(2020年11月10日付紙面より)
保育サービス講習会開始 (那智勝浦町 )
那智勝浦町地域子育て支援センター(戸塚ゆう子センター長)は7日、同町福祉健康センターで「保育サービス講習会」をスタートさせた。地域住民7人が参加し、子育て支援の基礎や心得、親子の気持ちを尊重した寄り添い方などを学んだ。
本年度初の取り組み。子育て世代の労働時間や労働形態が多様化する中、子どもの送迎や残業時の預かりなど、既存の保育所・保育園での一時預かりサービスでは対応できない保育ニーズに応えることが目的で、町民からの要望があって実現した。基本的な知識・技術を習得した保育サービスの提供者を養成するとともに、母親同士の自助グループづくりを促す狙いもある。
講師は町の保育士や救急救命士、管理栄養士、かづこ助産院の本舘千子(もとだて・かづこ)院長、NPO法人Com子育て環境デザインルームの松本千賀子理事長ら。全24時間の講習を修了すると、保育活動に際して一般財団法人女性労働協会の補償保険に加入できる。
この日は戸塚センター長が「保育の心」と題して講話。活動時の安全で快適な空間づくりや、事前打ち合わせなどでコミュニケーションを取ることの重要性を解説し、「困ったときに『助けて』と言える人がいる、わが子の成長を共に喜んでくれる人がいるというのは、親にとってとても心強いこと。皆さんの活動が、子育てに優しい町づくりにつながる。地域の良き子育てパートナーになってほしい」と呼び掛けた。
(2020年11月10日付紙面より)
商工会青年部が「屋台deランチ」開催 (紀宝町 )
紀宝町商工会青年部(玉置一貴部長)は8日、同町の鵜殿港で「屋台deランチ」を開催した。新型コロナウイルスの影響で遊び場も限定されている子どもたちに、屋台の雰囲気を味わってもらいながら、親子や友達同士に楽しみの場を提供するのが目的。青年部初の試みで、ゲーム機、米、お菓子の詰め合わせなどが景品の抽選会もあり、秋の休日は最後までにぎわった。
連絡先を記入し、検温を済ませて入場できる会場は、鵜殿ふれあい会館の裏手。焼きそば、ホットドッグ、フライドポテト、ソフトドリンクなど子どもたちに人気のメニューをそろえた屋台が並び、ほとんどが100円という安さで、売り手は青年部員が担当。屋台前に行列ができるほどの人気を集めた。コンテナを並べて設けた席も、間隔を空けてコロナの感染予防に配慮。会場のあちこちで、歓談を楽しむ様子が見られた。
2家族6人で訪れた町立井田小1年の谷口來未(くるみ)さん(6)は、この集いを母親に教えてもらったという。仲間同士でラムネやかき氷、フライドポテト、焼きそばなど囲み「どれもおいしい」と笑顔を浮かべた。母親と妹の3人で来た町立鵜殿小4年の芝鼻美唯菜(みいな)さん(9)はやや肌寒い天候にもかかわらず、フライドポテトとともにかき氷も味わって「寒くないし、大丈夫。おいしかった」と元気。2人は「楽しい」と口をそろえ、玉置部長も「遊び場所を提供したかった。うれしい」と話し、予想以上の好評さを喜んだ。
(2020年11月10日付紙面より)
秋の火災予防運動初日に (新宮市 )
秋の全国火災予防運動(9~15日)に伴い、各地の消防は9日、防火広報を実施した。新宮市消防本部(越水薫消防長)では新宮、熊野川の2地区に分かれて住民らに防火意識の高揚を呼び掛けた。今年の全国統一防火標語は「その火事を 防ぐあなたに 金メダル」。
市消防本部で行われた新宮地区の出発式には丹鶴、千穂、蓬莱、三輪崎、佐野、高田、警備の7分団から26人が参加。新型コロナウイルス感染拡大防止のため、今年は団員数を縮小しての実施となった。竹内由定団長は「これから寒くなり火災の起こりやすい季節となる。防火広報活動をしっかりやっていただき、火災予防に役立つようにお願いします」と訓示。
出発式に駆け付けた田岡実千年市長は、団員らの日頃の尽力に感謝を述べ「空気が乾燥し火災が発生しやすいこの時季は、市民一人一人が火の用心を心掛けていただけるように広報活動を」と呼び掛けた。団員らは各分団の消防車両に乗り込み、各地区の広報に向かった。
15日(日)には新宮地区と熊野川地区の8カ所で総合訓練を実施する。
期間中の全国重点目標は▽住宅防火対策の推進▽乾燥時および強風時の火災発生防止対策の推進▽放火火災防止対策の推進▽特定防火対象物などにおける防火安全対策の徹底▽製品火災の発生防止に向けた取り組みの推進▽多数の者が集合する催しに対する火災予防指導などの徹底―の6点。
市消防本部では▽住まいの防火対策を進めよう▽延焼拡大危険性の高い地域を中心とした火災予防対策や警戒を徹底しよう▽放火されない環境づくりを進めよう▽防火管理体制の徹底を図ろう▽電気用品、燃焼機器、自動車などの適切な使用・維持管理を徹底しよう▽火気器具・危険物は正しく取り扱いましょう―の6点を重点に実施する。
市消防本部管内で今年1~10月に発生した火災は、住宅火災4件、その他火災4件の計8件で、昨年同期より4件減少した。
(2020年11月10日付紙面より)