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2021年10月31日
1 地域盛り上げる一助に 本宮郵便局が風景印一新 (熊野本宮大社)

 田辺市本宮町の熊野本宮大社(九鬼家隆宮司)で29日、本宮郵便局(同町本宮)で押印される風景印第一号の奉納奉告祭があった。九鬼宮司や同郵便局の西清隆局長らが参列。新風景印の使用開始を祝った。

 風景印(風景入通信日付印)は郵便局に配備されている消印の一種。1937年に制度が創設され、同年7月に現在の富士山頂郵便局と富士山北郵便局で使用が開始された。

 局名と押印年月日欄と共に、地域の名所旧跡や観光地などにちなむ図柄が描かれている。通常の消印とは異なり、郵便窓口などで利用者から申し出があった場合に押印する。

 本宮郵便局でも、1995年ごろの開局と同時に風景印の使用を開始。28日をもって同大社旧社地・大斎原が描かれた旧風景印を廃止し、29日から同大社の社殿・大斎原の大鳥居・八咫烏を題材にしたデザインに一新した。

 この日、奉納されたのは初日1番印の特別祈念押印と印のデザイン画など。同郵便局によると、すでに全国から1000通を超える押印依頼があるという。

 同大社境内に八咫ポストが設置されたのが2009年の10月29日。設置からちょうど12年後の新風景印使用開始を受け、九鬼宮司は「多くの人が風景印を押して熊野の地に思いをはせていただける。コロナ収束後には参詣や観光で熊野に訪れてくれる人が増えるのでは」と感謝。

 西局長に対し「多くの方々の思いがこもった郵便を、それぞれの場所に思いを込めて届けてほしい」と伝えた。

 西局長は「コロナ禍の中、どうにかして活性化に協力できないか思案し、一生懸命デザインを考えた。今後も大社や地域と一体となって本宮町を盛り上げていきたい」と話した。

 同大社の八咫ポストに投函したはがきについては田辺郵便局にて処理されるため風景印は押印されない。風景印押印を希望する人は本宮郵便局窓口で申し出るか、押印の指示内容や連絡先を明記し、返信用封筒(返送先を明記し必要な切手を貼付したもの)などを送付する。問い合わせは本宮郵便局(電話0735・42・0050)まで。

(2021年10月31日付紙面より)

風景印デザイン画を手に(右から)九鬼家隆宮司、西清隆局長=29日、田辺市本宮町
新風景印の初日1番印
2021年10月31日
2 関係機関が協働し清掃
 ごみ散乱防止強化月間  (新宮市 )

 2020年に施行された「和歌山県ごみの散乱防止に関する条例」に伴い、東牟婁振興局は29日、新宮市高田地内の国道168号で管内関係機関と協働して清掃作業を実施した。環境省吉野熊野国立公園管理事務所や市生活環境課、同振興局の新宮建設部や地域振興部、県庁廃棄物指導室、新宮保健所衛生環境課から15人ほどが参加し、国道ののり面付近に散乱するごみを回収した。

 条例の施行を受けて、今年から毎年10月が「和歌山県ごみの散乱防止強化月間」に指定されている。県によると、同所のごみは車から捨てられている可能性が高く、ペットボトルや缶、瓶、弁当などの食べ物から出るプラスチックごみなどが多いという。

 今回のメンバーでの清掃は2度目。職員らは急な斜面を下り、のり面に廃棄されたごみを燃えるごみと燃えないごみに仕分けながら、作業に汗を流した。

 新宮保健所衛生環境課の堀内達司課長は「県では不法投棄への対策として、これまで168号沿いにごみ箱の設置などを行ってきた。ごみが捨てづらい環境をつくるために以前から撤去作業も実施している。今後も継続していきたい」と話していた。

 この日回収したごみの量は約400㌔(軽トラック5台分)にも上った。

(2021年10月31日付紙面より)

国道168号ののり面付近でごみを回収する職員ら=29日、新宮市高田
2021年10月31日
3 花いっぱいに飾り付け
 7校が協力「丹鶴ホール」  (新宮市 )

 新宮市下本町の市文化複合施設「丹鶴ホール」建物沿いに、市内7校が育てた花プランターが設置され、施設に彩りを与えている=写真

 「令和3年度花いっぱい運動」の一環。和歌山県誕生150年や、30日開幕の「紀の国わかやま文化祭2021」への機運を盛り上げ、観光客らを温かく迎えるため、各学校が協力した。

 協力者は▽市立神倉小学校▽市立城南中学校▽市立緑丘中学校▽市立高田中学校▽県立新宮高校▽県立新翔高校▽県立みくまの支援学校―の児童・生徒の皆さん。プランターは同文化祭期間中、11月21日(日)まで設置される。

(2021年10月31日付紙面より)


2021年10月31日
4 和歌山県ナース章  本紙エリアから2人受章  
2021年10月31日
5 地元3校は変わらず  22年度県立高校募集定員  (和歌山県 )
2021年10月31日
6 お化けや魔法使いに変身  各保育所でハロウィーン行事  (那智勝浦町 )
2021年10月31日
7 ちびっ子お化けが大集合  太地こども園と南紀園  
2021年10月31日
8 熊野緑会が手作りお菓子贈呈  はまゆう、木の川両こども園に  (新宮市 )
2021年10月31日
9 仮装施しゲームを楽しむ  新木保育園でハロウィーンパーティー  (新宮市 )
2021年10月31日
10 サツマイモの収穫を楽しむ  ブライトライフが紀南学園生招き  (御浜町 )
2021年10月31日
11 英語で「お店屋さんごっこ」  うどの幼稚園で保護者参観  (紀宝町 )
2021年10月31日
12 紀の宝お食事券の販売開始  町民限定で1人1セット  (紀宝町 )
2021年10月31日
13 国民の審判はいかに  31日、舌戦終え投開票  (衆院選 )
2021年10月31日
14 お悔やみ情報
  
2021年10月27日
15 展示に向け制作進む
 最後の「紀の国トレイナート」  (31日から )

 本州最南端・紀伊半島を舞台に2014年から7年間続いてきた「紀の国トレイナート」が今年、ラストランを迎える―。「紀の国わかやま文化祭2021(第36回国民文化祭・わかやま2021、第21回全国障害者芸術・文化祭わかやま大会)」の地域文化発信事業に位置付けられている今年のトレイナートは31日(日)から11月21日(日)にかけて開催。現在、御坊市から新宮市までのJRきのくに線と紀州鉄道の列車内と駅舎、沿線地域では、31日の開幕式に向け参加アーティストによる制作が進んでおり、突如現れたアートが道行く人たちに驚きと興味を与えている。

 新宮市のJR三輪崎駅付近の海沿いの土地では、現代美術家・中村岳さんが21日から木材を使用した作品制作に取り掛かった。22日の取材時にはピンク、青、黄色、紫色に着色した木材が約5㍍もの高さに組み上がり、通り過ぎる歩行者や運転手らの目を引いていた。

 「“場所”がキャンバス。景観に合わせて自由に発想し創っている」と中村さん。「現代美術家にとって、人を驚かすことはある種の使命」と話す。

 作品について「絵画では2次元に3次元的要素を持たせる。いわば虚構の世界。立体物だが絵を描くように、空間に線を描いているイメージ」と説明。

 木材は築100年を超える古民家を解体した際の廃材を使用しているそう。「ノーコンセプトでノープラン。場所に5分立つとイメージが湧く」と語るように、当初ピンク一色で予定していた作品は、アザミやススキ、セイタカアワダチソウなどの野草と海の青色に触発され色を増やした。

 トレイナート初年度の2014年にも三輪崎駅舎前で作品を展開した中村さん。熊野について「素朴で景色もきれい。人なつっこくてアーティスティックでしゃれた人が多い。魅せられてます」と話していた。

  □     □

 那智勝浦町の湯川海水浴場では23日、建築家で東京理科大学教授・和歌山大学客員教授の広谷純弘さんが、作品「時の舟」を設置。協賛する㈲白樫木材、実行委員会メンバーら5人が協力した。

 広谷さんが約20年前に設計した建築のデッキが老朽化したため、板を張り替えた際に取り外した古い板を使用して完成した「時の舟」。古材は取り外されるまでの15年間を経て、アート作品として新しい航海に出て行く舟に生まれ変わった。

 2019年、同作品で参加した際には、台風で作品が波にさらわれた。地元の人たちにより引き上げられた作品はこのたび、内部の板にアルミ箔を貼るなどの改良を加えたことにより、海の青と空の青を映し、万華鏡のようにキラキラと輝くオブジェに。

 1本のワイヤで引っ張ることによって成り立つ作品は、板同士がお互いを支え合い、柔らかい空間を演出。古材を利用したリサイクルアートとして、環境問題にも訴え掛ける。

  □     □

 同町のブルービーチ那智に突如現れた、巨大なショッピングカート。そこに住む人々の暮らしや文化との関係を、カラフルでポップな姿で表現したという。カートの着色は町立勝浦小学校の児童らが協力。作家の深尾尚子さんは「ビーチに合う元気な作品になりました。ワークショップに参加した子どもたちをはじめ、計画や設置の段階でも多くの皆さんの協力を頂き完成するこができました」とコメントを寄せている。

  □     □

 臨時アート列車「紀の国トレイナート号」走行日は11月6日(土)。御坊―新宮間を巡る。期間中は各地で関連イベントや沿線のまちへのローカルダイブも行われる。問い合わせは同実行委員会事務局(電話080・5786・2652、0739・22・5064)まで。

(2021年10月27日付紙面より)

巨大アートの制作を進める中村岳さん=22日、新宮市三輪崎
作品を設置する広谷純弘さんと協力者ら=23日、那智勝浦町の湯川海水浴場周辺
巨大なショッピングカートが出現=23日、那智勝浦町のブルービーチ那智
2021年10月27日
16 太地城の歴史や役割説く
 令和3年度生涯学習講座  (太地町 )

 太地町公民館は22日、町公民館で令和3年度生涯学習講座「太地城と戦国時代の熊野」を開いた。町内外から35人が参加。和歌山城郭調査研究会代表の白石博則さんが講師を務め、太地城跡の歴史や他の城との違い、当時の人々の暮らしについて講話した。

 白石さんは同町には、森浦地区の頼子(よろこじ)城、太地地区の太地城、東上野地区の和田城の三つ城跡があると説明。今回は太地城をテーマに講演した。

 白石さんによると、太地城は、勢力争い(戦)と海を行き来する船から料金(津料)を徴収する二つの役目があったと説明。戦については、状況証拠を基に天正9年から13年まで太地氏らは新宮の堀内氏に属していたという。

 堀内氏が日高郡の湯河氏、三前郷・古座の高河原氏と抗争が進む中、太地の武士である和田蔵人と太地隠岐守らが太地城を築いて、それらと戦ったと説明した。

 河口に港があって城が築かれることは多いが、太地城は湾に港があって城があることから珍しいと主張。航行する船からスムーズに津料を徴収することと、徴収者の安全を保障するために必要なシンボル的存在だったのではと解説した。

 太地城について▽主郭とやや離れた駐屯部がある▽海上や湊が見えることに加え、太田川流域への山道も押さえることができる▽北西からの侵入は多重の堀切で遮断する―などの特徴を挙げた。

 安宅氏や周参見氏、西向小山氏などの他の熊野の水軍領主の城館と比較し、太地城は周参見の藤原城にも共通する主郭以外に少し離れて別の曲輪を持っているとし、「湾の奥に位置し、湾内を見下ろす太地城の在り方はこの太地の地に生きた人々の存在形態やなりわいと関係する可能性があるのでは」などと説いた。

 白石さんは太地城は町にとっても価値のある城跡と評価して活用を呼び掛けたほか、「太地町は古式捕鯨で有名な町。それ以前の歴史もしっかりとあるが資料は少ない。その部分の歴史にも興味を持っていただけたら幸いです」と締めくくった。

 12月開催分の講座では太地城の現地見学を行う。

(2021年10月27日付紙面より)

多くの参加者が太地城について学びを深めた=22日、太地町公民館
白石博則さん
2021年10月27日
17 子ども集まり催し盛況 太田の郷でハロウィーンフェス (那智勝浦町)

 那智勝浦町南大居の交流センター太田の郷で24日、「HALLOWEEN FESTIVAL(ハロウィーンフェスティバル)」があった。当初の予定人数を超え、子どもと保護者合わせて約50人が参加。ゲームなどさまざまな催しで盛り上がった。

 ハロウィーンにちなみ、仮装する子どもの姿もあった。はじめにフェースペインティングが行われ、子どもたちは「月」「コウモリ」「虹」など、自身の好きな模様を選んで関係者にペイントを施してもらった。

 続いて、景品がもらえるボウリングや輪投げ、菓子作りやビンゴゲームなどを楽しんだ。ボウリングに熱中していた子どもたちは「やった、当たった」「もう1回したい」「景品がもらえてうれしい」など、笑顔ではしゃいでた。

 太田の郷によると、最近ではバイキングの再開や、ヨガや太極拳などの各教室の利用者が増加するなど、施設の利用の幅が広がってきたという。

 石田一事務局長は「予想以上に人が集まってくれてありがたい。コロナの影響で各地のイベントも少ない状況もあり、子どもたちの喜ぶ姿を見ることができてうれしいです。現在は状況も落ち着いてきているので、コロナ対策は徹底し、今後のクリスマスなどのイベントも開催していきたい」と語った。

(2021年10月27日付紙面より)

ボウリングに夢中=24日、那智勝浦町の太田の郷
フェースペインティングも楽しんだ
輪投げにも挑戦した
2021年10月27日
18 子育て支援の取り組みを確認
 第1回紀宝町総合教育会議  

 本年度の第1回紀宝町総合教育会議が25日、同町神内の紀宝はぐくみの森であった。委員らが各種取り組みを確認し、施設内の町立図書館、子育て支援センターを見学した。

 会議は2015年4月1日施行の地方教育行政の組織及び運営に関する法律の改正により、町長と教育委員会が協議・調整を行う場として設置。教育施策の一層の充実につなげることが狙い。同町では、西田健町長、西章教育長と大岡春雄、山中富行、大前妙子、柳澤進の各教育委員で構成。

 冒頭、西田町長が「図書館は4月にリニューアルオープンした。地域子育て支援センターと連携した総合的な施設として事業を展開し、子どもの読書活動の推進や生涯学習の充実を図っていく」とあいさつした。

 町立図書館は岸葉子館長が、子どもの発達と図書館の読書活動推進事業との関わりを紹介。現在、ブックスタート事業、子育て支援講座、絵本よみきかせボランティア養成講座、赤ちゃんのおはなし会などを展開しており、今後は赤ちゃんの読書会、幼年文学の読み聞かせ、わらべうた講座、百人一首大会などを予定しているという。

 子育て支援センターの事業は淡海順子センター長が説明。主に未就園児を対象に遊び場の提供、育児についての相談、母親同士のコミュニティーの場の提供などを目的に09年度に設立した。

 子育てを助けてほしい人の要望に応じて、子育ての手伝いができる人を紹介し、地域で子育てをサポートする「ファミリーサポートセンター」は、年々利用者が増加しているという。

 淡海センター長は「子育ての孤立化を防いでいくため、センターを利用されていない方への支援も行っていきたい。子育て支援とは、子育て世帯を丸ごと受け入れ、一緒に子育てする仲間をつくること」と伝えた。

(2021年10月27日付紙面より)

図書館を視察する西田健町長ら=25日、紀宝町神内のはぐくみの森
2021年10月27日
19 10月度月例杯の結果
 那智勝浦ゴルフ倶楽部  
2021年10月27日
20 山田俊弘さんが優勝
 令和3年度シニア選手権競技  (那智勝浦ゴルフ倶楽部 )
2021年10月27日
21 神倉少年野球クラブが制す
 新熊野少年野球大会など  
2021年10月27日
22 宇久井が接戦制し優勝
 イオンSSカップサッカー大会  
2021年10月27日
23 家族一丸となって奉仕  献血への協力呼び掛け  (新宮LC )
2021年10月27日
24 さらなる市の発展のために  市選管が当選証書付与  (新宮市 )
2021年10月27日
25 日本一美しい?サツマニシキ  奥村育美さんが発見  (新宮市 )
2021年10月27日
26 大きなお芋がゴロゴロ!  宇久井ビジターで芋掘り  (那智勝浦町 )
2021年10月27日
27 「超ミニコンサート」盛り上がる  「丹鶴ホールの唄」も披露  (那智勝浦吹奏楽団 )
2021年10月27日
28 御浜ファームで子牛を観察  井田小1、2年生が見学  (紀宝町 )
2021年10月27日
29 コロナからの立て直しを  5選の河上敢二氏に当選証書付与  (熊野市 )
2021年10月27日
30 ハロウィーン制作楽しむ  子育てサロン「ふれんZOO」  (紀宝町 )
2021年10月27日
31 ワクチン3回目の準備など  第4回臨時会で3案件承認  (古座川町議会 )
2021年10月27日
32 アマゴ親魚150匹放流  手分けして管内8カ所へ  (七川漁協 )
2021年10月27日
33 実習で学び交流図る  7人参加し離乳食教室  (串本町 )
2021年10月27日
34 ふるさと串本に著書託す  出身者の堀勝義さん執筆  (串本町 )
2021年10月27日
35 大会目指し合同練習開始  ジュニア駅伝の選手候補  (串本町 )
2021年10月27日
36 お悔やみ情報
  
2021年10月26日
37 田岡実千年さんが4選
 「まちづくりに全力で取り組む」  (新宮市長選 )

 任期満了に伴う新宮市長選挙の投開票が24日にあり、無所属で現職の田岡実千年さん(60)が三つどもえを制し、新宮市で戦後初となる4選を果たした。田岡さんは選挙事務所に集まった多くの支持者たちを前に「皆さんへの感謝を胸に『市政は市民のためにあり』の理念の下、初心を忘れず、新宮市のまちづくりに全力で取り組んでいく」と固く誓った。

 同市下田の選挙事務所には開票前から多くの支持者が集まった。当選の知らせが入るやいなや、田岡さんは支持者たちと抱き合いがっちりと握手。万歳をもって勝利を祝った。

 「勝利は皆さんが私のために頑張っていただいた結果」と声を振り絞った。「丹鶴ホールも無事にオープンし、小学校の統合や庁舎の建て替えも完了した。全て皆さんのおかげ。しかしこれからが本当のまちづくり。新型コロナウイルスにより経済や市民生活に大きな影響が出ている。まずはこれに対してしっかりと取り組んでいかなければ」。

 「いろいろな課題があるが、市民が安心して笑顔で元気に暮らせるまちを目指し、まちづくりの主役である市民と共に、そして市長としての責任を胸に刻み『市民の誰もが元気で心豊かに暮らせるまちづくり』を必ず実現していく」と力を込め、深く頭を下げた。

 後援会の前田徳男会長は「苦しい選挙戦だったが4期目の当選を果たすことができた。田岡が公約を一つ一つ、実現していけるようお力添えを」と呼び掛けた。

  □     □

 若い力と勢いで、初めての市長選に挑んだ松畑玄さん(49)は「多くの人に支援していただいた。(結果は)自身の不徳の致すところで、自分に足りない部分があったと思う」。

 支援者に対し「今までにないくらいの最高な状況をつくってくれた」と感謝を述べ「結果は仕方のないこと。これからは一市民として新宮市の発展に寄与していきたい」と述べた。

 2度目の市長選への挑戦となった上田勝之さん(56)。市民との対話の重要性を訴え続けてきた。結果を受け「田岡さんが再選された。そのことに尽きる。結果はしっかりと受け止めなければならない」と肩を落とし「今後についてはこれから考えていこうと思っている」と話した。

  □     □

■投票率は70%台に回復



 投票率が70%を切った2013、17年の市長選。特に前回(17年)は、終戦間もない1947年に行われた市長選の投票率66・95%に次ぐ低さの68・62%だったが、今回の投票率は71・19%(男69・54%、女72・57%)で下げ止まりとなった。

 期日前投票者数は7706人。投開票日当日に台風に襲われた前回の1万490人より2784人減少した。

(2021年10月26日付紙面より)

家族や支持者たちと喜びを分かち合う田岡実千年さん(中央)=24日、新宮市下田

2021年10月26日
38 50人余りが献血に協力
 勝浦LCが奉仕活動  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町の勝浦ライオンズクラブ(勝浦LC、戸間宏治会長、岡本英博奉仕委員長)は22日、日本赤十字社和歌山県血液センターに協力し、町役場前で献血奉仕活動を実施した。

 献血奉仕は勝浦LCの活動の柱の一つで、1984年にスタート。年7回ほど、定期的に続けられている。9月は台風の影響で移動採血車(献血バス)の配車が中止となったため、2カ月ぶりの実施となった。

 この日は役場職員や地域住民らが協力を申し込み、最終的な協力者は50人余り。献血後、黄色いベストを着た勝浦LCのメンバーが、「ありがとうございました」と洗剤やタオルをプレゼントした。

 岡本奉仕委員長は「今日は出だしから好調で、大勢に協力していただいた。当初予定していた人数を超えそうです」。戸間会長は「献血に協力していただき、大変ありがたい。新型コロナウイルス感染拡大後は協力人数が落ち込み、輸血用血液も不足していたが、人数が回復してきたのでは」と話した。

 移動採血には、新型コロナウイルスワクチンを接種した人は接種後48時間を経過してから、新型コロナ既感染者は症状消失後4週間が経過し、問診などにより全身状態が良好であることが確認できれば参加できるという。

(2021年10月26日付紙面より)

献血に協力する役場職員ら=22日、那智勝浦町役場前
2021年10月26日
39 集団接種、最終日迎える
 新型コロナワクチン接種  (新宮市 )

 12歳以上の市民を対象としていた新宮市の新型コロナウイルスワクチン集団接種が24日、市役所別館で最終日を迎えた。この日は12歳を迎える小学6年生を含めた約560人が接種を済ませ、全34回にわたって進められた集団接種がひとまず終了した。

 65歳以上の高齢者を対象に4月25日から集団接種が開始され、基礎疾患のある人や高齢者施設等従事者、学校・児童福祉施設等関係職員、64歳以下の市民を対象として高年齢順に接種が進められてきた。

 当初は11月の完了をめどにしていたが、全国的、または新宮保健所管内における感染拡大状況などを鑑み、新宮市医師会の協力を得るなどして一部年齢層を個別接種に切り替えるなどして早期完了を目指していた。

 最終日のこの日は、気象警報の発表に伴い中止となった9月26日の振り替えで、今月3日に1回目を接種した対象者の2回目の接種。12歳以上の全対象者(2万5572人、1月1日現在)の接種数は1回目2万1332人(83・42%)、2回目2万603人(80・57%)となった。

 現在、国から2回目接種を終了した者のうち、おおむね8カ月以上経過した者を対象に、1回の追加接種を実施する方針が示されており、市新型コロナワクチン接種推進室では今後、3回目接種に向けて準備を進めていくとしている。

(2021年10月26日付紙面より)

新型コロナワクチンの集団接種が最終日を迎えた=24日、新宮市役所別館
2021年10月26日
40 式典や発表で気持ち高める 子供・若者育成支援県民大会 (県青少年育成協会など)

 県の本年度子供・若者育成支援県民大会が23日、串本町内であった。内閣府主唱「同支援強調月間」(11月)に伴う市町村宛ての知事メッセージが県内8地方の巡回活動隊に伝達され、青少年の発表2種類を受けるなどして来る同月間への気持ちを高めた。

 この大会は、県・県教育委員会・県青少年育成協会が主催。子どもや若者が心身ともに健やかにたくましく成長し、将来自立し活躍していくために県民みんなで同月間の趣旨を考える機会として年1回、8地方で会場を持ち回り開いている。

 本年度は東牟婁地方の巡りに当たり、同町文化センターを会場に設定。「育てよう!支えよう!見守ろう!和歌山の青少年」をテーマに掲げ、ボランティア活動やフィールドワークを通して地域と密接に関わる地元高校生の実践発表から地域の活性化を考える機会と位置付けて計画し、新型コロナウイルス感染症予防対策を講じながら参加を呼び掛けた。

 当日は式典と青少年の発表の二部構成で、進行は県立串本古座高校の仁木愛里さん(3年)と川端望恵さん(2年)が担当。同協会の会長でもある仁坂吉伸知事は学校と地域がそれぞれに努力しその連携で若者を守り育てる状況を思い描いて一同の士気を高め、来賓を代表して県議会の森礼子議長と同町の田嶋勝正町長がそれぞれに健全育成への思いを寄せてその取り組みを期待した。

 県知事感謝や同協会会長表彰を贈呈して模範活動を奨励し、併せて「家庭の日」絵画コンクール優秀作品表彰の贈呈も実施。同月間中に各市町村へ届ける知事メッセージを8地方の巡回活動隊(通称・キャラバン隊)に託し、代表して東牟婁地方青少年育成県民運動推進委員連絡協議会の寺西敏次会長が決意を掲げた。

 青少年の発表は▽県少年メッセージ2021金賞作品「共に生きる」(有田市立箕島中学校3年・楠瀨心美さん)▽県立串本古座高校CGS部実践(19年度同協会会長表彰〈善行青少年関係〉対象となった活動)―の2種類。将来を担う若者の考え方を受け止めて、来る同月間への気持ちを高めて締めくくった。

  □     □

ふれあい賞に宇久井小の南和奏さん



 「家庭の日」絵画コンクールは、「ふれあいとやすらぎのある家庭づくり」の推進を目的として同協会が主催。本年度は3点を優秀作品として選んだ。その1点、ふれあい賞は那智勝浦町立宇久井小学校4年・南和奏さんの作品「お父さんが海にポーイ」が受賞。南さんは母親に見守られながら壇上へ上がり、仁坂知事からじかに表彰を受けた。

 幼い頃から絵を描くのが好きで、この作品は夏休みに絵画教室に参加して描いた。人と山と海の色、それぞれの雰囲気を上手に描くことに頑張ったそうで、南さんは「うれしい。これからもいろんな絵を描いていきたい」と喜んでいた。

(2021年10月26日付紙面より)

知事メッセージを預かる寺西敏次会長=23日、串本町文化センター
「家庭の日」絵画コンクール・ふれあい賞の表彰を受ける南和奏さん
2021年10月26日
41 新宮が接戦制し優勝
 4チームが県大会へ  (サッカーU―12全日予選順位決定トーナメント )
2021年10月26日
42 新翔、初戦で敗れる
 高校ラグビー和歌山県大会  
2021年10月26日
43 新翔が大勝で3回戦進出
 高校サッカー和歌山大会  
2021年10月26日
44 感謝の気持ち大切に
 那智勝浦少年野球クラブが2連覇  (新宮警察署防犯学童軟式野球大会 )
2021年10月26日
45 激戦から一夜明け  田岡実千年さん、選挙を振り返る  (新宮市長選 )
2021年10月26日
46 1位に野中誠一さん  写連紀南支部9月例会  
2021年10月26日
47 ようこそ新翔高校へ!  オープンスクール開催  (新宮市 )
2021年10月26日
48 本番に向け通し練習  紀の国わかやま文化祭「天の剣を託された男」  (熊野新宮ミュージアム )
2021年10月26日
49 人権基本方針の改定に向け  紀宝町人権施策審議会  
2021年10月26日
50 特殊詐欺の被害防止を  三十三銀行御浜支店で窓口訓練  (紀宝警察署 )
2021年10月26日
51 小地域福祉活動を学ぶ  北海道でのサミットにリモートで  (紀宝町 )
2021年10月26日
52 6競技で熱戦繰り広げる  熊野市南郡中学校新人大会  
2021年10月26日
53 元気いっぱい競技に挑戦  くしもとこども園運動会  (串本町 )
2021年10月26日
54 JOCのU―16で5位に  潮岬中2年・久保凛さん  (串本町 )
2021年10月26日
55 大石元則さん再選果たす  支持者と喜び分かち合う  (新宮市議補選 )
2021年10月26日
56 お悔やみ情報
  
2021年10月21日
57 三輪崎海岸で海洋ごみ調査
 南紀熊野ジオパーク探偵団  (新宮市 )

 南紀熊野ジオパークをフィールドに中高生が自然や環境について調査・研究活動を行う「ジオパーク探偵団」(団長=東垣(あずま・わたる)・南紀熊野ジオパークセンター長)の漂着海洋ごみ調査が17日、新宮市の三輪崎海岸で行われた。探偵団には県立新宮高校の希望生11人も参加しており、海岸のごみを拾い集めながら種類や数、重さなどをつぶさに記録した。

 同探偵団は本年度初の試み。「think locally,act globally(地域で考え、地球規模で行動)」の視点に立ち、地元が抱える問題の解決に向けて自立的に考え、世界に情報を発信していくことを目指している。

 本年度の研究テーマは「海洋環境を考える」。日本に44あるジオパークの5分の4が海岸に面し、「日本ジオパークネットワーク」内でも海洋ごみ問題に取り組む機運が高まっていることを受け、全国に先駆けて活動を立ち上げた。

 この日は京都大学学際融合教育研究推進センターの島村道代さん(地球環境科学博士)ら専門家が調査をサポート。探偵団メンバーは2グループに分かれ、漂着したプラスチックや布、菓子袋、缶などを収集した。

 両チームとも数が多かったごみの1位はペットボトル、2位は食品容器。同海岸は無数の小石で構成される砂礫(されき)海岸で、波浪が強いという特徴があり、打ち上げられる際にボロボロに砕けた数百個の硬質プラスチック片も回収された。

 田中千遥さんは「高校の総合学習でごみ問題について調べており、興味があった。海岸からごみが次々に出てきて拾いきれず、数の多さが印象的だった」。

 東団長は「目の前にあるものを分類し、比較し、その理由を探るという活動は科学そのもの。今後取り組みが全国に広がっていけば、五島列島や隠岐など他の地域との比較も可能になってくる」と展望を語る。

 今後は白浜町の志原海岸で現地調査を行ったメンバーとオンラインで情報を共有して考察を進め、来年1月ごろに発表を行う予定にしている。

(2021年10月21日付紙面より)

三輪崎海岸で現地調査をしたメンバー=17日、新宮市(一時的にマスクを外して撮影)
海洋ごみを収集するメンバー
2021年10月21日
58 アサギマダラの飛来願って
 困難越えフジバカマ初開花  (御浜町 )

 御浜町上野の国道311号沿いにあるフジバカマ畑が見頃となり、旅するチョウとして知られるアサギマダラが飛び交っている。地元出身の有志二人が今春に苗を植え、病気で半数以上が枯れてしまう困難を乗り越えながら、初めての開花シーズンを迎えた。

 アサギマダラの飛来を願って同町阿田和の山田俊弘さんと紀宝町井田の上ノ谷久さんが休耕田を無償で借り受け、3月に約150株を植えた。苗は知人らの協力を受け、挿し木もして増やしたという。

 梅雨時期に病気にかかったが、株と土に薬を施し、約60株が開花した。畑にはアサギマダラとフジバカマを解説するプレートを設置。アサギマダラは、移動距離や通過地を明らかにするため羽に印を付けるマーキングが行われることがあるが、羽が傷付く恐れがあるとして、「これから長い旅を続けるチョウです。この場所でマーキングをしないで」とのメッセージも書いた。

 山田さんによると、5日に2匹が初めて飛来し、14日には50匹が確認できた。フジバカマの甘い香りが漂う中、近郊のカメラマンも訪れ、美しい姿を狙ってシャッターを切っている。

 山田さんは「人を怖がらず、優雅に飛んでいる。来年はもう少し畑を広げたい」と話していた。

 アサギマダラはチョウ目タテハチョウ科・マダラチョウ亜科。羽は濃い茶色地で青白い斑紋がある。長距離移動する渡りのチョウとして知られ、春に台湾付近から北上し、日本で夏を過ごした後、各地から再び南下する。

(2021年10月21日付紙面より)

フジバカマで羽を休めるアサギマダラ=15日、御浜町上野
見頃を迎えているフジバカマ畑
2021年10月21日
59 串本の海を伝えて半世紀
 21日に開館50周年の節目  (串本海中公園センター )

 串本の海を伝えて半世紀―。串本町有田にある串本海中公園センターが21日、開館50周年の節目を迎える。新型コロナウイルス感染症という厳しい情勢の中でも「串本の海を伝える」という使命を半世紀にわたって貫き通し、51年目へと踏み出そうとしている。

 日本初の旧海中公園(現海域公園)10区域が1970年7月に指定され、その一区域に選ばれた串本海中公園。世界最北限となるサンゴ群落を有する豊かな生態系を潜らずして伝える施設として翌71年10月21日、同センターが開館した。

 初年度は水族館、海中展望塔、レストランの3機能を有し、後にグラスボート(現在は半潜水型海中観光船ステラマリスが運行)、トンネル水槽、ダイビングパークなどの仕組みも加わり現在の形となる。水族館はマリナリウムではなくパビリオンの位置付けとなっていて、関わる飼育スタッフは串本の海を伝える水族館というコンセプトに基づき生き物を飼育展示している。

 その象徴種・ウミガメ類の飼育にちなんで近年、史上最大種とされるウミガメ類「アーケロン」の推定実物大木製模型も導入。その設置場所となっている館内Bゾーンは企画展示の場として活用し、串本の海への関心を強める趣向が重ねられる場となっている。

 観光のみならず教育旅行や遠足や社会見学、環境イベントの舞台としても定例的に利用を集める同館。半世紀の節目を迎え、水族館を預かる森美枝館長は「記念行事などの予定はないが、コンセプトを胸にこれからも努力していきたい」と意気込みを新たにしている。

  □     □

海中フォトコン受賞作品展開始



 そのような節目に係るタイミングでこのほど始まったのが、特別展・「第29回串本海中フォトコンテスト受賞作品」展。24点を写真やスライドショーで紹介する内容となっている。

 海をじかにのぞく海中展望塔もあるがさらに接近。実際に潜ったダイビング客が目の当たりにする串本の海の様子を伝える企画として、同コンテスト実行委員会と連携して適時開いている企画でもある。来年1月30日(日)までの実施で、「串本の海の美しさ、生き物の素晴らしさ、ダイビングの楽しさを表現した作品がそろっている」として鑑賞を呼び掛けている。

 串本の海を親しみやすくするべく飼育スタッフが創意工夫を注いでいるAゾーントピックス水槽では今月末(予定)まで、ツノメガニを飼育展示中。3Dウミガメシアターやバックヤードツアーなど一部の企画は新型コロナウイルス感染症予防のため休止しているが、同予防対策への協力を求めできる範囲で開館している。

 営業時間は午前9時~午後4時30分で年中無休。利用時は入館料が必要(チケット販売は閉館の30分前まで)となる。問い合わせは同センター(電話0735・62・1122)まで。

(2021年10月21日付紙面より)

開館50周年の節目を迎えつつある串本海中公園センターの水族館=19日、串本町有田
Bゾーンで実施中の特別展「第29回串本海中フォトコンテスト受賞作品」展
トピックス水槽で飼育展示中のツノメガニ。寂光の下で様子を観察できる
2021年10月21日
60 食学びインバウンド対応向上
 部会員ら専門家から学ぶ  (那智勝浦観光機構 )

 一般社団法人那智勝浦観光機構(NACKT)は19日、那智勝浦町の体育文化会館でNACKT飲食・宿泊部会員と、参加希望者を対象とした「インバウンド対応力向上サポートプロジェクト」を開催した。株式会社ワントリップ、オイシージャパン株式会社代表取締役の片岡究(きゅう)さんが講師を務め、「~食の多様化に対応して、新たなお客さまを受け入れよう!~フードダイバーシティ・セミナー」と題し、インバウンド(訪日外国人観光客)の食や料理メニュー開発のポイントなどを伝えた。

 同プロジェクトはアフター・コロナのインバウンド客回復を視野に入れ、町内飲食店のインバウンド対応力向上をサポートすることが目的。部会員らはインバウンド客に多い、ベジタリアンやハラル(イスラム教)など、食の多様性に関する知識を得て、ニーズに対応する方法を学んだ。

 観光機構の堀千寿子さんは同プロジェクト実施について「現在は世界から和歌山県が注目されている。皆さまに外国人の受け入れ体制を整えていただくために開いた」と開催の経緯を説明した。

 片岡さんはセミナーで▽世界の最新食事情▽インバウンドについての食を知ろう!(ベジタリン、ハラルなど各国宗教食について)▽欧米豪、台湾、香港からのお客さまについて▽顧客動線に合わせた販売方法について▽料理メニュー開発のポイント―などについて、詳しく解説した。

 片岡さんは「世界との往来に先駆けて未来の旅行者への食について知識を広げ、魅力的で選ばれる地域になることを目指しましょう」と語った。

 観光機構によると、今後は参加した店舗に対し、専門家から個別に助言を得て、対応メニューの作成などをサポートするという。さらにNACKT公式ウェブサイトなどでのプロモーションへつなげていくとした。

(2021年10月21日付紙面より)

食の多様化について学ぶ部会員ら=19日、那智勝浦町の体育文化会館
片岡究さん
2021年10月21日
61 帯締めのキーホルダー  寺子屋分校「楽しい手芸教室」  (紀宝町 )
2021年10月21日
62 10議席に現職、新人の9陣営  町議選立候補予定者説明会  (御浜町 )
2021年10月21日
63 優秀賞は久保君、池内さん  地域安全ポスター  
2021年10月21日
64 審査終え、入賞者決まる  11月3・4日、「丹鶴ホール」で新宮市展  
2021年10月21日
65 思い思いに筆動かす  神倉小5年生が写生会  (新宮市 )
2021年10月21日
66 協力しあい、盛り上げる  高田連合運動会開催  (新宮市 )
2021年10月21日
67 候補者に問う  新宮市議補選アンケート  
2021年10月21日
68 3人の考えを聞く  新宮市長選候補者アンケート㊦  
2021年10月21日
69 大前の儀執行し礼尽くす  有田上の有田神社で例祭  (串本町 )
2021年10月21日
70 車いすの操作など学ぶ 串本西中3年が体験で (串本町)
2021年10月21日
71 未来へ繋ぐ 日本の祈り  「新宮の速玉祭」、厳かに  (熊野速玉大社 )
2021年10月21日
72 お悔やみ情報
  
2021年10月20日
73 田楽復興100年記念し特別展 12月まで、熊野那智大社宝物殿 

 国の重要無形民俗文化財の「那智の田楽」が復興し今年で100年を迎えることを記念し、那智勝浦町の熊野那智大社(男成洋三宮司)宝物殿で15日から、「那智の田楽復興百年記念特別展」を開催している。普段、目にすることのできない田楽に関する貴重な文書類などを公開している。展示は12月14日(火)まで。

  □     □

■那智の田楽



 那智の田楽は豊作を祈り、笛や太鼓に合わせて踊る民俗芸能。同大社の例大祭と宵宮(よいみや)の両日に奉納されており、約600年以上の歴史がある。

 同大社によると、明治維新を迎え、神仏判然令が出されたのを機に、田楽の担い手であった社僧(衆徒)が還俗(げんぞく)して那智山を去ったことから、田楽は一度途絶えてしまったという。

 それから50年後の1921(大正10)年に再興。76(昭和51)年に和歌山県初の国の重要無形民俗文化財の指定を受け、2012(平成24)年にユネスコ無形文化遺産に登録された。田楽は現在、那智山の住民を中心に組織される那智田楽保存会によって伝承されている。

  □     □

■特別展では



 今回の特別展では板の両面に田楽の演目と舞方の社家名を記した「恒例六月会田楽(こうれいろくがつえでんがく)」や田楽が再興されたことを記した「田楽再興日記」、指南書である「田楽要録」、復興後の田楽含む例大祭の記録「田楽復興史」、田楽衆の衣装を納める「田楽衆装束箱」、1809(文化6)年から13年にかけて田楽に関係する記録が板に記された「田楽記録板」などが拝観できる。

 また、恒例六月会田楽と田楽再興日記、田楽記録板は、国指定の重要文化財である「熊野那智大社文書」61点の中に含まれている貴重なものだという。

 さらに今回の特別展に合わせ、通常時は非公開の県指定文化財「熊野十二所権現古神像」も展示されている。この15体の古神像は、実際に同大社のご神体として祭られていたもの。戦国時代の戦火で那智山が焼けた際に、豊臣秀吉から建物などの再建の命を受けた秀長が復興の際に納めたものだという。

 担当者は「復興から100年の特別展のため、普段は見ることのできない貴重な展示が多くあります。加えて、普段は複製だが、熊野比丘尼(びくに)が布教活動に使った『那智山宮曼荼羅』の実物を見ることができるので、ぜひご来場いただけましたら」と話している。

 入場料は300円、中学生以下は200円(未就学児は無料)。時間は午前8時30分から午後4時まで。

(2021年10月20日付紙面より)

「那智の田楽復興百年記念特別展」が開催されている=15日、那智勝浦町の熊野那智大社宝物殿
普段目にできない「熊野十二所権現古神像」も展示されている
2021年10月20日
74 人生の最期は自宅?病院?
 松山隣保館で出前講座  (新宮市 )

 新宮市の松山隣保館で18日、在宅療養についての出前講座があった。新宮市医師会の在宅医療相談員で看護師の来馬正美さんが紙芝居「最期まで自分らしく暮らすために!~『もしも』の時に備えて~」を読み、参加者4人と人生の最期の過ごし方や延命治療の在り方を考えた。

 新宮市主催。在宅療養とは、住み慣れた自宅や施設で在宅医や訪問看護師、ホームヘルパーによる医療と介護を受けながら療養生活を送ること。

 来馬さんは、療養する場所には自宅、施設、病院の三つの選択肢があると述べ、それぞれのメリットとデメリットを解説。回復の見込みがない最終時点にある患者に人工呼吸器の取り付け、点滴や胃ろうによる栄養投与を行う延命治療についても話した。

 「どのような医療を望むのかは、その人の価値観次第。その選択が必要になるのは、ずっと先かもしれないし、明日かもしれない。『もしも』のときは自分の意思を伝えられないことがほとんどなので、今の自分の意思を書き記しておくことが大事です」と呼び掛けた。

 参加者からは「延命治療は望んでいないけれど、家族は反対のよう。ちゃんと話し合っておかないと」などの声があった。

 在宅医療については市在宅医療相談窓口(電話0735・29・7211、携帯080・2477・1818)、高齢者の困り事については市地域包括支援センター(電話0735・23・3306)で相談を受け付けている。

(2021年10月20日付紙面より)

在宅療養について考える参加者=18日、新宮市の松山隣保館
来馬正美さんが講話
2021年10月20日
75 稲の実りに感謝する
 神内神社で初穂祭  (紀宝町 )

 紀宝町神内の神内神社(宮地秀直宮司)で17日、初穂祭が行われ、稲の豊かな実りに感謝した。

 60年ほど前までは初穂2束を供え、祭が終わった後から稲刈りが行われていた。収穫時期が早まった現在は新米を供えており、今年も地元の人らが収穫した米を並べ、五穀豊穣(ほうじょう)に手を合わせた。

 この日の神事には総代会長の下澤深さん、区長の川原田規泰さん、農業委員の中西和益さん、総代らが参列。例年は御神体の巨岩の前で行うが、午前中に雨が降ったため、社務所で執り行った。

 あいさつした宮地宮司は「神様の恵みを頂いたことに、お礼をする祭り。コロナ禍で昨年、一昨年と祭りも様変わりしてしまい、今年は(稲の豊作を願う)弓神事もできなかったが、来年こそはできたらいい」と語った。

 神内神社は「子安の宮」と呼ばれ、地域内外から安産祈願に人々が訪れることで知られる。例祭は毎年11月23日に行われている。

(2021年10月20日付紙面より)

神社関係者らが参列した神事=17日、紀宝町の神内神社
2021年10月20日
76 進学への意識高める
 串本古座高オープンスクール  (串本町 )

 和歌山県立串本古座高校(左近晴久校長)は16日、同校でオープンスクールを実施した。県内外の13校から中学生67人が参加し、学校紹介やクラブ体験を通じて進学への意識を高めた。当初は9月に予定していたが新型コロナウイルス感染症の影響で延期していた。

 学習内容や学校生活を体験し、理解を深めてもらおうと中学3年生を対象に毎年実施している。同高校は全国募集を行っており、今回は串本・古座川の両町と那智勝浦町、すさみ町に加え、橋本市や大阪府、愛知県の中学校からも参加があった。

 学校紹介では同高校生徒らが▽アドバンスト▽クリエイティブ▽グローカル―の各コースと特徴、学校行事、「水産生物探求」「マリンスポーツ」「南紀食文化研究」「介護福祉基礎」の特色ある科目の説明をした。また、串本古座高校地域協議会が運営する県内唯一の校内塾「くろしお塾」の紹介もあった。

 クラブ体験もあり、参加車らはソフトテニスやサッカー、剣道、演劇、CGSなど11の部活動から興味のある内容を選択して参加していた。

(2021年10月20日付紙面より)

学校紹介の様子=16日、串本町の県立串本古座高校
2021年10月20日
77 優勝は砂平さん、深瀬さん
 新宮市民スポ祭グラウンドゴルフ大会  
2021年10月20日
78 東牟婁地方中学校新人大会①
 バスケット・卓球・剣道  
2021年10月20日
79 がんばる姿を見ててね!  わかば保で第50回運動会  (那智勝浦町 )
2021年10月20日
80 太田のみんなでがんばろう  小・保・地域の合同運動会  (那智勝浦町 )
2021年10月20日
81 3人の横顔紹介  立候補者にインタビュー  (新宮市長選 )
2021年10月20日
82 3人の考えを聞く  新宮市長選候補者アンケート㊤  
2021年10月20日
83 紀宝警察署に取締本部  御浜町議選を前に  
2021年10月20日
84 社会奉仕の一環で除草作業  髙砂会が成川小運動場で  (紀宝町 )
2021年10月20日
85 ハロウィーンの写真並ぶ  フォトコンの表彰式  (まなびの郷 )
2021年10月20日
86 若者の協力得て方向性探る 町への提案に向けワークショップ (古座MORI)
2021年10月20日
87 熱い舌戦が幕開け  候補者が各地で第一声  (衆院選 )
2021年10月20日
88 お悔やみ情報
  
2021年10月16日
89 本殿大前ノ儀で幕開け 厳かに「新宮の速玉祭」 (熊野速玉大社)

 国の重要無形民俗文化財(重文)の指定を受ける熊野速玉大社(上野顯宮司)の例大祭「新宮の速玉祭(はやたまさい)」が15日午前、秋晴れの空の下「本殿大前ノ儀」で厳かに幕を開けた。

 例大祭は同大社の主神、熊野速玉大神(くまのはやたまのおおかみ)の御神霊が神馬(しんめ)で阿須賀神社へ渡御し、熊野川河原の乙基(おとも)の御旅所(おたびしょ)へ渡る「神馬渡御式」と、熊野夫須美大神(くまのふすみのおおかみ)の御神霊が神輿(みこし)でまちを練り、神幸船(しんこうせん)で御船島を廻(まわ)る「神輿渡御式」からなる。

 今年は新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、昨年に引き続き一般参列を呼び掛けず神職と神社関係者のみで斎行。参列者らは検温や手指消毒、マスク着用などの対策を講じ、祭事に挑んだ。

 上野宮司の祝詞奏上の後、2人の巫女が世界遺産登録記念御神楽の「神なぎの舞」を奉奏。参列者が玉串を奉奠(ほうてん)した。午後からは神馬渡御式が営まれ、神馬と一行が阿須賀神社までの道のりを渡御した。

 大前ノ儀を終えた上野宮司は、令和10年に創建1900年を迎えることに言及し「長い歴史の中には疫病のまん延など艱難(かんなん)辛苦あった。そのたびにご先祖は神や国に祈りをささげた。激動の中で祭りをつないできた人々の心を受け継ぎ、ご奉仕させていただくことは何事にも代え難い喜び」とあいさつ。

 「今日という日を千載一遇とし、大事にしなければ。誠心誠意心を込めてご奉仕させていただきたい」と思いを語った。

 16日の神輿渡御式は午後1時30分から。同2時30分ごろから、朱塗りの神幸用船、諸手船(もろとぶね)、斎主船がゆかしく御船島を廻る御船祭が行われる。新型コロナ感染拡大防止のため、早船競漕(きょうそう)は中止となっている。

 祭りの様子は同大社ホームページにてライブ配信が行われている。

(2021年10月16日付紙面より)

玉串を奉奠する上野顯宮司(左)=15日、新宮市の熊野速玉大社
「神なぎの舞」を奉奏する巫女たち
2021年10月16日
90 木の恵みに感謝
 第62回木霊塔建立供養式  (新宮木協 )

 新宮木材協同組合(植松浩理事長)は15日、新宮市あけぼのの木材会館で第62回木霊塔建立供養式を営んだ。同組合員一同が献木した熊野川流域産100年以上のスギ(長さ4㍍、30㌢角)の木霊塔が除幕され、参列した同組合員18人が木の恵みに感謝した。

 供養式は、同組合の初代理事長で名誉市民の杉本喜代松(1873~1955年)の発想にあると伝えられ1951年に創設。切られて倒れる樹木が発する断末魔の悲鳴を耳にする作業員の心情や、業者が受ける恩恵を思い始まった。当初は市内の本廣寺で挙行されていたが、72年から同会館前庭で営まれている。この日は新型コロナウイルス感染防止対策として昨年に続き紀南木材新緑会による木遣(や)り音頭や餅まき、児童生徒木工工作コンクールの表彰式を中止するなど、規模を縮小して行われた。

 式典では組合員たちが除幕した後、植松理事長が木の恵みに対する感謝を述べ、木材業界の発展を祈る祭文を読み上げた。清水文雅・本廣寺住職の読経の中、参列者が焼香し手を合わせていった。

 植松理事長は「無事に滞りなく式典を終えることができました。コロナ禍は業界にも影響を及ぼしており、収束後も木材の需要がどのようになるか分からない。その中でも組合員一同および業界全体で一致団結し、厳しい状況を乗り越えられるよう頑張っていきます」と話していた。

(2021年10月16日付紙面より)

木霊塔が除幕された=15日、新宮市あけぼのの木材会館
式典に参列した皆さん(一時的にマスクを外して撮影)
2021年10月16日
91 県産品への理解深める
 古座小学校で梅干しのお話  (串本町 )

 串本町立古座小学校(山路教代校長、児童68人)で14日、県、県教委、県漬物組合連合会主催の「梅干しで元気!!キャンペーン」があった。梅干しの贈呈式とお話説明会が行われ、児童らは生産方法などを学び県産品への理解を深めた。

 同キャンペーンは県食育推進月間(10月)に実施しており今年で17回目。梅干しをより一層身近なものとして食べる習慣を養い、一人一人が自分の食への関心を持つ契機にしてもらおうと、県内の全小学校と特別支援学校へ県産の梅干しと学習資料を配布している。

 贈呈式とお話説明会は県内7校が対象で、新宮・東牟婁地方は同小で開かれた。

 山路校長は、6年生が約一週間前に修学旅行でみなべ町の梅干し工場を見学したことに触れた。6年生はおさらいとして、5年生以下は梅干しがどのように体にいいのか学習させてもらえればとあいさつ。贈呈式では講師の株式会社梅屋=田辺市=の坂井勇人営業部長が児童会長の杉本沙羅さんに同連合会提供の梅干しを手渡した。

 坂井部長はウメにはさまざまな種類があるが、県を代表する南高梅は実が大きくおいしいとして歴史や名前の由来を紹介。市販の梅干しは塩抜きをして味付けすることで塩辛さを抑え、よりいろいろな人に食べてもらえるよう工夫していることなどを話した。

 クイズ形式の紙芝居もあり、児童らは全国のウメの収穫量の約60%を県が占めていることや、梅干しをつくる際の塩の量、昔は薬として使われていたことなどを学んだ。「ウメは何日くらいで育ちますか」「種類はどのくらいありますか」など、知りたいと思ったことを積極的に質問する姿も見られた。

(2021年10月16日付紙面より)

贈呈式では児童会長の杉本沙羅さん(左)が梅干しを受け取った=14日、串本町立古座小学校
2021年10月16日
92 きれいな町を保つ意識を
 たばこ組合紀南支部が清掃活動  (那智勝浦町 )

 和歌山県たばこ商業組合紀南支部(塩崎伸一支部長)は14日、那智勝浦町役場周辺で清掃活動を実施した。会員17人が参加し、新型コロナウイルス感染予防に努めながらごみ拾いに励んだ。

 同組合女性部(大谷敏子部長)を中心に、たばこのポイ捨て禁止や未成年者の喫煙防止などの呼び掛けを目的に活動。1997年度から清掃が行われており、今年で24年目を迎え、年間25回ほどのペースで取り組んでいる。7日には道の駅くしもと橋杭岩周辺で清掃を実施した。

 会員たちはそろいのチョッキを身に着けて、のぼりを掲げながら紙くずや空き缶などのごみを拾い、汗を流した。

 大谷部長は「会員の皆さんが、いつも率先して参加してくれることを頼もしく思い感謝しています。地域の皆さんのマナーも良く、昔に比べ未成年者の喫煙も大幅に減少した。今後も『ごみ、吸い殻ゼロ』を目指して活動していきたい」。

 塩崎支部長は「全体的にごみの量が少なくなり、うれしい限り。しかし、ゼロになったわけではない。私たちが町をきれいに保つために先頭に立って活動し、意識を高めていければ」と話していた。

 次回は21日(木)に新宮市立医療センター周辺で活動を予定している。

(2021年10月16日付紙面より)

清掃活動に励む会員たち=14日、那智勝浦町役場周辺
和歌山県たばこ商業組合紀南支部の皆さん(一時的にマスクを外して撮影)
2021年10月16日
93 アルマボーラが総合1位
 後期ホップL東牟婁ブロック大会  
2021年10月16日
94 和やかに練習スタート  鴻田公園でグラウンドゴルフ  (新宮市 )
2021年10月16日
95 野菜づくりを体験しよう  生涯現役スキルアップセミナー  (新宮市 )
2021年10月16日
96 コスモス畑が満開に  那智勝浦町市野々で  
2021年10月16日
97 タペストリー作りに挑戦  橋本児童館で秋の工作  (新宮市 )
2021年10月16日
98 健全育成活動をたたえ  西村茂之さんに中部少年補導功労者表彰  (熊野警察署 )
2021年10月16日
99 県、町からの回答書を基に協議  第2回鮒田区環境防災会議  
2021年10月16日
100 目指すべき将来像考える  ボラ・市民活動セが研修会  (紀宝町 )
2021年10月16日
101 子どもたちの力作そろう  地域安全ポスター審査会  
2021年10月16日
102   
2021年10月16日
103 園の雰囲気など知る  上野山こども園で見学会  (串本町 )
2021年10月16日
104 週末開場、利用増の傾向  潮岬望楼の芝キャンプ場  (串本町 )
2021年10月16日
105 お悔やみ情報
  
2021年10月13日
106 初期消火の重要性再確認
 新宮市庁舎別館で消防訓練  

 新宮市庁舎別館で11日、同館勤務の職員を対象にした消防訓練があった。新宮消防署職員3人が協力。高齢者相談センター職員ら10人が訓練を通して初期消火の重要性を再確認した。

 地域職業訓練センターとして1982年に建設され2011年3月に市に移管。19年1月に「別館」として開所し「高齢者相談センター」としての業務を開始した同館においては、消防計画により年1回以上の訓練が必要とされている。

 この日の訓練は、1階の給湯室から出火したと想定。消防への通報や初期消火、来館者の避難誘導など一連の流れを確認した。

 訓練開始に当たり、赤木博伯総務課長が「別館では、平時勤務する職員数も限られているため、火災発生時は一人一人の消火活動がより重要なものになってくる。いざというときに備えて有意義な訓練にできれば」とあいさつした。

 訓練終了後には同署職員が同所駐車場で消火器の種類や能力、注意点、取り扱い方法を指導。同館職員らは「屋外の場合は風上から、屋内の場合は周囲が見えなくなるため、背面に退路の確保を」などと説明を受け、訓練用消火器を用い、実践をもって使い方を再確認した。

 全行程終了後、同署職員らは「人の命を救うため、そして初期消火を早めるためにも火災発生時にはまず周囲に知らせることが大事」「これからも訓練を重ね、非常放送の適切な活用を」「日頃からイメージし、連携して落ち着いた行動を」などと講評。同館職員らは消火器の位置を再確認するなどして防火に対する意識を新たにした。

(2021年10月13日付紙面より)

消防署職員の指導を受け、消火器の取り扱い方法を再確認した=11日、新宮市庁舎別館
2021年10月13日
107 厳かに祭神への礼つなぐ
 各神社の秋祭り最盛期に  (串本町 )

 串本町内にある各神社の秋祭りシーズンが最盛期を迎えた。昨年に続き今年も新型コロナウイルス感染症の情勢により神事のみとする神社が大半。厳かに式典を営んで祭神への礼をつなぎ、来年以降の再興を期す状況となっている。

 同町内は秋に例大祭を営む神社が多く、その大半が獅子舞の奉仕を受け継ぐ特色もある。その最盛を迎えるのがスポーツの日(10月第2月曜日、今年に限りオリンピック実施に伴い7月に変更)を伴う連休で、各地区で獅子のお囃子(はやし)が響き渡るなど神事前後も秋祭りの余韻を引くところとなっている。しかしながら今年は実施の在り方を決める時季に感染拡大第5波と直面し、稽古や準備が積み難く神事のみとする判断が相次いだ。

 大字串本・サンゴ台を氏子区域とする潮﨑本之宮神社は10日を本祭日とし、総代会と獅子舞を受け継ぐ東西南北の4氏子会代表者のみ参列して神事を営む形を取った。兼務する下里神社の山本貞夫宮司を斎主に迎え、吉村健三総代長ら19人が参集。午前10時に本殿前で式典を営み、玉串と二礼二拍手一礼の所作をささげて祈願した。

 神酒や直会(なおらい)は感染予防のため中止。獅子舞は例年4氏子会で年当番を持ち回っているが、昨年以降例大祭の当番奉納が成るまで巡りに当たる南氏子会で保留しているという。吉村総代長は「今後は大人同様に子どもの対策も進み、獅子舞も練習できると思う。2年続きの中止で大変だろうが、来年こそはいつも通りにしたい」と思うところを語った。

 同神社に先だって出雲地区の朝貴神社は午前9時に神事のみ執行。地区や総代会や出雲獅子舞保存会の代表13人が兼務する田並八幡神社の坂成正人神主を迎えて式典に臨み、普段は閉ざしている本殿を開扉して神饌や祝詞、一同で玉串をささげて礼をつないだ。

 境内前を飾る地区内6区(東・西・南・北・中・権現)の大のぼりは掲げず、獅子舞の奉納や道行きも中止。平澤正代表区長は「今は区民安全が一番の願い。出雲の祭りはよそに出ている出身者が戻るだけに、神事のみとする判断をせざるを得なかった」と語り、コロナ禍の一日も早い終息を今後に見据えた。

(2021年10月13日付紙面より)

総代会や氏子会の代表者が参列して祭神への礼を尽くす=10日、潮﨑本之宮神社
本殿を開扉して式典に臨む地区や総代会などの代表者=同日、朝貴神社
2021年10月13日
108 「ありがとう、また来てね」
 太鼓演奏で「飛鳥Ⅱ」見送る  (新宮市 )

 クルーズ船「飛鳥Ⅱ」(総トン数5万444㌧、全長241㍍、郵船クルーズ株式会社)が11日、約10カ月ぶりに新宮市の新宮港に入港。201人の乗客たちが一日かけて熊野地方の観光を楽しんだ。

 クルーズ名は「横浜 結航路 秋の新宮・四日市クルーズ」で、行程は横浜~新宮~四日市~横浜。新型コロナウイルスワクチン接種を乗船客全員の乗船条件とし(未接種の場合は乗船の3、4日前にもPCR検査を実施)、乗船の1週間前と前港(横浜港)の出港当日にもPCR検査で陰性を確認している。

 入港時には平安衣装や雅楽演奏によるお出迎え、新宮市と近隣の観光協会による地元特産品販売があった。

 午後5時の出港時には本年度初のお見送りイベントもあり、熊野水軍太鼓の勇ましい演奏が響く中、梛(なぎ)の木見送り隊のメンバーらが「さようなら、ありがとう、また来てね」と手を振った。乗船客からも「ありがとう」の垂れ幕や「またくるで」との返事があった。

(2021年10月13日付紙面より)

熊野水軍太鼓の演奏で出港見送る=11日、新宮市の新宮港
2021年10月13日
109 聴覚障害や手話学ぶ
 児童が福祉学習  (太地町社会福祉協議会 )

 太地町社会福祉協議会(岡本研会長)が福祉教育推進校に指定している太地町立太地小学校(海野文宏校長)で8日、本年度2回目の福祉学習があった。聴覚に障害のある尾田京子さんを講師に迎え、社会福祉法人美熊野福祉会の大代聖子さんが手話通訳を務めた。4年生児童13人は耳が不自由なろう者の生活の工夫や困り事などを知るとともに、コミュニケーションの方法などを学んだ。

 福祉学習は児童がさまざまな人の立場や人生を体験することで、課題を自身で考えて福祉への学びを深めることを目的に実施されている。

 1回目は全盲の体験や点字学習を学んだ。岡本会長は「手話を学ぶ人が増えれば、耳が不自由な方が快適に生活できるようになる。勉強頑張ってください」とあいさつ。

 尾田さんは耳が不自由になったのは2~3歳の時だったことや、母親が懸命に自身を育ててくれたことを紹介。親元を離れ、和歌山市のろう学校での学びや寮生活、洋裁を習得して仕事に従事してきたことを説明した。

 大代さんはろう者とのコミュニケーション方法として、手話や筆談、口話、身ぶり、空書があること、「海」や「指」など、口の形が似ている言葉については身ぶりを付け足すことで伝えやすくなること、筆談の際は長く丁寧に書くと伝わりにくいため、簡潔に書くことなどを教えた。

 続いて、紙に書かれた物を身ぶりや口話で尾田さんに伝えるゲームなどに取り組み、あいさつなどの手話も覚えた。

 大代さんは「耳が聞こえない方は工夫しながら生活しています。伝えたいと思う気持ちが大事。困っている方がいれば、いろいろな方法で助けてあげてください」。

 尾田さんは「皆さん、身ぶりや手話がすごく上手だった。今日の気持ちを忘れずにお会いしたときはよろしくお願いします」と伝えた。

 学習後、山門咲紀さんは「私は耳が聞こえない人にお会いしたことがなかった。今日習ったことをしっかりと覚えて、困っている人がいれば助けたいです」と話した。

 海野校長は「体験や実際に接する機会がないと大きな壁ができてしまう。耳が不自由な方々が身近で生活されていることを学び、今後は実践につなげてもらいたい」と語った。

(2021年10月13日付紙面より)

ろう者の生活や工夫を学んだ=8日、太地町立太地小学校
尾田京子さん(右)が講師を務め、大代聖子さんが手話通訳した
2021年10月13日
110 コスモス咲き始める  神内神社周辺の休耕地に  (紀宝町 )
2021年10月13日
111 子育て施策などで意見交換  メダリスト武田美保さん迎え  (紀宝町 )
2021年10月13日
112 京城跡で文化遺産を学ぶ  1年生が文化祭での発表に向け  (相野谷中 )
2021年10月13日
113 要望書について意見交換  区役員と実行委員会が合同会議  (新宮市高田区 )
2021年10月13日
114 樽神輿や行列が町を歩く  飛鳥神社例大祭  (太地町 )
2021年10月13日
115 260本ほぼ売り尽くす  CGS部開発の万能だれ  (串本古座高校 )
2021年10月13日
116 お悔やみ情報
  
2021年10月12日
117 豊漁や繁栄祈り斎行
 飛鳥神社例大祭  (太地町 )

 太地町の飛鳥神社(髙橋正樹宮司)の例大祭宵宮が9日夜に、本宮が10日に営まれた。新型コロナウイルス感染拡大防止のため、寄水(きすい)青年同志会と東新青年同志会による獅子神楽や稚児行列、子ども神輿(みこし)を昨年と同様に中止し、行事を縮小して斎行。宵宮では、樽(たる)神輿の渡御が行われ、行列が太地水産共同組合から出発し、同神社を目指した。

 宵宮は昨年、おととしと、台風の影響で中止となったため、3年ぶりに営まれた。この日は水産共同組合で頭屋祭を終えた後、行列が出発。

 今年は神輿練りはなかったが、江戸時代初期に新宮市の阿須賀神社から分霊を受け、樽に入れて運んだ故事に由来する樽神輿や参列者が、暗くなった町内を歩いた。

 翌日の本宮では、同じく水産共同組合を出発して、飛鳥神社へ向かった。コロナ禍前よりは少ないが、行列の様子を見物する町民の姿も見られた。

 到着後の本殿祭では髙橋宮司が豊漁や町の繁栄などを祈願して祝詞を奏上し、参列者らが玉串をささげた。

 祭典頭主の塩崎伸一さんは「コロナ禍の影響で一時はどうなるかと思ったが、この祭りは絶やしてはいけない。皆さまのおかげで無事終えることができて安心している。緊急事態宣言も解除された。終息に向かうことを願い、来年は太鼓、笛を鳴らして盛大に祭りをやりたい」。

 髙橋宮司は「縮小した形となったが、神輿も渡御し、厳粛に斎行できたことは本当にありがたい。来年こそはにぎやかに神輿を練りを行い、皆さんに元気を出してもらえたら」と話した。

(2021年10月12日付紙面より)

例大祭本宮を終えた参列者や関係者の皆さん=10日、太地町の飛鳥神社(一時的にマスクを外して撮影)
2021年10月12日
118 自分のまちを良くする仕組み
 「赤い羽根」市内で協力呼び掛け  (新宮市共同募金委員会 )

 社会福祉法人和歌山県共同募金会新宮市共同募金委員会(会長・田岡実千年市長)による「赤い羽根共同募金運動」が10日、市内6カ所であり、田岡市長や市社会福祉協議会職員らが買い物客らに募金を呼び掛けた。

 赤い羽根共同募金は戦後復興の一助として1947年に始まった住民主体の活動。当初は戦後復興の一助として、被災した福祉施設を中心に支援が行われ、その後、法律(現在の「社会福祉法」)に基づき、地域福祉の推進のために活用されてきた。

 現在は、誰もが住み慣れた地域で安心して暮らすことができるよう、さまざまな地域福祉の課題解決に取り組む民間団体を応援する「じぶんの町を良くするしくみ」として取り組みを展開。

 新宮市では「ささえ愛募金」「MACHI(まち)サポート募金」「新宮いのちの募金」の「3つの活動募金」として呼び掛けている。

 新型コロナウイルスの影響で、昨年の募金運動は中止に。今年は「大きな声を出さない」「各会場の人数を制限する」などの感染対策を講じつつ、運動を展開。募金協力者に、個包装した「赤い羽根」や記念バッジを手渡した。

 共同募金の窓口は、同市野田の市福祉センター内に設置しており、随時協力を呼び掛けている。

(2021年10月12日付紙面より)

募金への協力を呼び掛けた=10日、新宮市佐野のスーパーセンターオークワ南紀店前
2021年10月12日
119 成り立ち学び理解深める
 串本小5年生がジオサイト見学  (串本町 )

 串本町立串本小学校(山路和彦校長)の5年生15人は8日、町内のジオサイトを巡り、成り立ちなどを学んだ。

 総合的な学習の時間一環で、児童らは本やパンフレットを使った調べ学習に取り組み、9月には同町潮岬の南紀熊野ジオパークセンターを訪れるなどしてきた。

 バスで学校を出発した児童らは江田海岸や和深海岸などのジオサイトを回った。南紀熊野ジオパークガイドの仲江孝丸さんから解説を受けながら、地殻変動で地層が波状に変形した「褶曲(しゅうきょく)」や砂と泥が交互にたまった堆積物「タービダイト」を間近で見学したり、砂岩と泥岩を見分けたりした。

 田子浦の「サラシ首層」は車窓から眺め、串本海中公園センター一帯では化石を探すなど、楽しみつつ学びを深めた。瀧瀬夏帆さんは「江田や和深で、きれいな模様になった地層を見られてよかった」と感想を述べた。

 ガイドを務めた仲江さんは、ジオパークは優れた地形や地質を利活用した持続可能な地域づくりを実践しているとし「成り立ちを学ぶと見方が変わる。今ある自然をもっと楽しめる。今回の経験を通じてジオパークを将来他の人にも語れるようになってほしい」と話していた。

 児童らは18日(月)に古座川町内のジオサイトを見学する予定となっている。学んだことはまとめて学習発表会で披露する。

(2021年10月12日付紙面より)

ジオサイトで記念撮影をする児童ら=8日、串本町和深
2021年10月12日
120 絵本の世界を楽しんで
 新図書館で初のおはなし会  (新宮市 )

 新宮市文化複合施設「丹鶴ホール」(同市下本町)に移転した市立図書館で10日、ボランティアグループ「ブック・ブック」(濱野小夜子代表)によるオープニングおはなし会が開かれた。子どもたちが家族と一緒に参加し、絵本の世界を楽しんだ。

 3日に開館した同館のオープニングイベントとして開催。3密回避のため開催を3回に分け、子どもや親子連れがくつろぎながら本を楽しめるよう設置した「おはなしのへや」で実施した。

 各回ブック・ブックのメンバーが3人ずつ読み聞かせを担当。この日は子どもたちにおなじみの絵本「大きなカブ」や大型絵本「ちびゴリラのちびちび」の他、芋掘りのエプロンシアターを披露した。

 瀬古律君(2)は「楽しかった」とにこにこ。母親のあゆみさんは「前の図書館の時からおはなし会に参加しており、再開を心待ちにしていた。図書館がすごくきれいになっていて驚きました」と話していた。

 同館の月例のおはなし会「ぷちぷち」や「にこにこ」の再開は、来年1月以降を予定しているという。

(2021年10月12日付紙面より)

読み聞かせを楽しむ親子=10日、新宮市立図書館
2021年10月12日
121 那智勝浦が接戦を制す
 JAみくまの旗学童軟式野球大会  
2021年10月12日
122 児童生徒の登校見守る  「全国地域安全運動」初日に  (紀宝警察署 )
2021年10月12日
123 元気よく踊って、走って  鵜殿、飯盛両保育所で運動会  (紀宝町 )
2021年10月12日
124 キウイフルーツにそっくり  シマサルナシが実る  (新宮市 )
2021年10月12日
125 10点の力作から選出  国際平和ポスターコンテスト  (勝浦LC )
2021年10月12日
126 継承を進めつつ実演中  月野瀬で観光火振り漁  (古座川町 )
2021年10月12日
127 カタログの内容や趣旨知る  県セルプセ迎え説明受ける  (エコ工房四季 )
2021年10月12日
128 お悔やみ情報
  
2021年10月10日
129 海の役割や船員の仕事学ぶ
 宇久井小6年が「海の教室」  (勝浦海事事務所 )

 青少年に海への関心を高めてもらうことを目的とした「海の教室」が8日、那智勝浦町と太地町を舞台に開かれた。那智勝浦町立宇久井小学校(芝﨑勝善校長)の6年生16人が和歌山県漁業協同組合連合会勝浦市場や太地町立くじらの博物館の見学、遊覧船による紀の松島めぐりを通じ、海が人々の生活に果たす役割や船員の仕事について学んだ。

 国土交通省近畿運輸局勝浦海事事務所、紀南海運協会、公益社団法人近畿海事広報協会が主催。「海の月間」(7月1~31日)の協賛行事として毎年実施している。

 勝浦市場の展望スペースに到着した児童は、ずらりと並んだ生マグロの入札が行われている様子を見学。県漁連の仲立己さんがマグロの種類や鮮度の見分け方、漁師・仲買人の仕事について解説した。

 勝浦海事事務所の大藪晃介さんによる「海の仕事講座」では、海外との貿易の99・7%、国内貨物輸送の44・3%を船による海運が担っていることを紹介。「石油や石炭などの資源は全て船で運んでいて、船はみんなの暮らしや日本の産業を支えている」と話した。

 その後は遊覧船「くじら号」に乗って紀の松島めぐりに出発。くじらの博物館では迫力のクジラショーを楽しみ、生態を間近で観察した。

 教室を終えた平根優大君は「漁をしたり、物を運んだり、海にはいろいろな仕事があることが分かった。イルカやクジラがどんなものを食べているのかも知ることができた」。澤花恋さんは「普段船に乗らないので、紀の松島めぐりでは船が揺れてちょっと怖かったけれど、楽しかったです」と話していた。

(2021年10月10日付紙面より)

巨大クロマグロのパネルの前で記念撮影=8日、那智勝浦町築地
紀の松島めぐりに出発
2021年10月10日
130 児童のために一体で
 三輪崎小で土入れ・整地作業  (新宮市 )

 新宮市立三輪崎小学校(嶋田雅昭校長)は8日、同校グラウンドの土入れと整地作業を行った。教職員や同校育友会(左東留美会長)、学校運営協議会(仮屋宏会長)、市教育委員会から約30人が参加し、土をならすなどして子どもたちのために汗を流した。

 30日(土)に開催する運動会を前に、児童が安全、快適に運動や競技に取り組むことができるようにとの思いから実施。新型コロナウイルス感染防止のためマスクの着用や手指消毒、検温などの対策を施して行われた。

 この日は数回に分けて運ばれた10~12㌧の土をショベルカーでグラウンドに下ろすと、参加者は地ならしトンボなどを使用して丁寧にならし、石を取り除きながら協力して作業に取り組んだ。

 左東会長は「これまで凸凹や砂が多いなどで、走りにくかったという児童の声があったので、実施できてよかったです。子どもたちには新しい土の上で存分に力を出し切れる運動会にしてほしい」。

 仮屋会長は「コロナ禍で活動も少なかったため、久しぶりに地域、学校、保護者が一体となることができた。子どもたちにとっては祭りも中止となり、寂しい思いをしていたと思うので、運動会では発散してもらいたいですね」と話した。

 嶋田校長は「『児童のために』という気持ちで保護者の方々が協力してくださり、非常にありがたく思います。日頃の活動にもお世話になっており、今後も学校と保護者の皆さんとの連携を深めていければ」と感謝していた。

(2021年10月10日付紙面より)

協力して整地作業を行う参加者=8日、新宮市立三輪崎小学校
2021年10月10日
131 味と香り、抜群に
 香酸かんきつ「新姫」の収穫始まる  (熊野市 )

 熊野市ふるさと振興公社(理事長・河上敢二市長)=同市紀和町板屋=は7日、同町内の「長野ほ場」26㌃で市特産の香酸かんきつ「新姫(にいひめ)」の収穫作業を始めた。作業は11月下旬ごろまで続く。

 新姫は熊野市で発見され、同市のみで栽培される。直径500円硬貨ほどの大きさで2007年から栽培を始め、09年から収穫と販売が始まった。果実には高血圧抑制作用があるとされる「ノビレチン」や、がん予防や血糖値上昇抑制に効果があるという「ヘスピリジン」などが含まれる。市内に約7㌶の栽培面積があり、昨年の収穫量は21㌧。今年も同量の収穫を見込み、作業は11月下旬までの予定。長雨の影響か、今年は果実がやや小粒というが、公社の今西孝典さん(48)は「味と香りは抜群。9日から生果実の販売を始めるので、多くの人に求めていただきたい」と希望。今年は大きさで分別して販売することも検討しているそうだ。

 新姫は絞って料理にかけるほか、サイダー、ポン酢、ドリンク、キャンディー、ドレッシングなどさまざまに加工されて同公社のほか鬼ヶ城センター、熊野市駅前特産品館、市内や近隣の道の駅など7店舗で販売する。今西さんは「鍋物や焼き魚にぴったり。焼酎にもぜひ」と勧めた。

 問い合わせは市ふるさと振興公社(電話0597・97・0640)まで。

(2021年10月10日付紙面より)

始まった「新姫」の収穫作業=7日、熊野市紀和町の長野ほ場
2021年10月10日
132 シルバー事業の周知図る
 人材セ会員らが奉仕活動  (新宮市 )

 公益社団法人新宮市シルバー人材センター(山本啓造理事長)は9日、市内で清掃奉仕を実施した。約50人の会員らが参加。市役所や市立医療センター、浮島の森、徐福公園周辺で剪定(せんてい)や草刈り、ごみ拾いなどの活動を展開した。

 全国シルバー人材センター事業協会では、毎年10月を「シルバー人材センター事業普及啓発促進月間」、第3土曜日を「シルバーの日」として一層の事業発展、拡充を図るため、全国一斉に啓発活動を強化している。

 1995年に事業を開始した市シルバー人材センターでは、翌96年から市内の清掃奉仕活動を展開。ボランティア活動を通して社会に貢献する機会としている。

 市役所第1駐車場では奉仕活動に先立ち、山本理事長が「今日は天候にも恵まれた。よろしくお願いします」とあいさつし、会員らの参加に感謝。

 激励に訪れた田岡実千年市長は、全国的に少子高齢化が進み、同市でも高齢化率が37%を超えるなど、将来的な労働力の不足が懸念されていると現状に触れ「高齢者の就業機会の確保・提供を行うシルバー人材センターの果たす役割は重要。健康で生きがいのある生活の実現と地域福祉の向上のため、引き続きご協力を」と呼び掛けた。

 この日、会員らは清掃奉仕のほか、同市橋本のイオン新宮店と同市丹鶴のオークワ新宮仲之町店で啓発活動を実施。チラシや啓発物資の配布を通してシルバー事業の周知を図った。

(2021年10月10日付紙面より)

剪定や草刈りなどの清掃奉仕を実施した=9日、新宮市役所
2021年10月10日
133 助け合って人とつながる  神倉小で「赤い羽根共同募金」の授業  (新宮市 )
2021年10月10日
134 うめの花賞に入賞  川口統士君(神倉小1年)、浦畑真菜さん(北山小5年)  (わかやまの山村絵画コンクール )
2021年10月10日
135 ヤマジノホトトギス  新宮市・高野坂で咲く  
2021年10月10日
136 登校中に地震が発生したら  勝浦小校区で避難訓練  (那智勝浦町 )
2021年10月10日
137 体験通して川舟の現状学ぶ  生涯現役スキルアップセミナー  (新宮市 )
2021年10月10日
138 高齢者が手掛けた作品並ぶ  わたしの作品展・写真展  (御浜町 )
2021年10月10日
139 自分らしく過ごせる社会に  小栗須釉椛さん(矢渕)が優秀賞  (中学生のメッセージ )
2021年10月10日
140 書部門の入選決まる  和歌山県美術展覧会  
2021年10月10日
141 お悔やみ情報
  
2021年10月09日
142 柳家禽太夫さんが落語披露
 下里小で青少年劇場  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町立下里小学校(泉一代校長)で7日、全校児童75人を対象とした青少年劇場小公演「はなしの伝統芸能『落語』」があり、噺(はなし)家の柳家禽太夫(きんだゆう)さんが落語の面白さや社会におけるルールの大切さを訴えた。

 公益財団法人日本青少年文化センターが都道府県と連携して実施している事業。子どもたちが一流の芸術に触れる機会をつくることで、豊かな人間形成の一助とすることが目的。

 禽太夫さんは柳家小三治に入門し、「小のり」の名で初高座。2001年に真打に昇進し、全国各地の落語会や東京都内の寄席に出演するなど、精力的に活動している。

 禽太夫さんは落語の基礎について優しく説明。筆や紙などを表現する際に扇子と手拭いを用いるとし、顔が左右を向くことで別人を演じているなどと解説した。

 まんじゅうを食べるしぐさなども紹介して笑いを取り、「しぐさでいろんなものに見立てていくことや、頭の中に情景を思い浮かべてもらうのも落語の特徴」と述べた。

 6年生の菅浩士君、川口慶次君、桃井勇起斗(ゆきと)君の3人も小話に挑戦。1人ずつ高座へ上がり、小話を見事にやり遂げ笑いを取った。

 最後は犬が人間になった様子を描いた落語「元犬(もといぬ)」を禽太夫さんが披露し、児童は笑い声を上げ、拍手を送った。

 禽太夫さんは「見たり、聞いたりして集中している時は人の邪魔をしないようにしましょう。邪魔をすると人の時間やお金を奪ってしまうことになる。ルールを守れる大人になってください」と締めくくった。

 児童を代表して児童会役員の小谷恵菜さん(6年)が「面白い落語を聞かせていただきありがとうございます。とても面白かったです」と感謝を述べた。

 柴原寛教頭は「全学年が笑える楽しい時間を持つことができた。公共のマナーについてのお話もしていただき、学校としてもありがたい」と話していた。

(2021年10月9日付紙面より)

禽太夫さんから落語を学ぶ児童=7日、那智勝浦町立下里小学校
落語を楽しんだ
柳家禽太夫さん
2021年10月09日
143 秋山裕由医師に知事表彰
 救急医療功労たたえ伝達  (くしもと町立病院 )

 くしもと町立病院の院長代理を務める秋山裕由(ひろゆき)医師(63)が7日、本年度の救急医療功労者に対する知事表彰の伝達を受けた。

 この表彰は関係者の意識高揚による救急医療対策の推進を目的とし、その功績が特に顕著な個人や団体を対象にして1994年度から贈呈している。本年度は医師10人を被表彰者として選び、新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から例年の表彰式は取りやめて順次被表彰者を訪ねて表彰状などを伝達する形で功績をたたえている。

 秋山医師は大阪府大阪市出身。近畿大学大学院を修了して医学博士となり、94年4月に南和歌山医療センターへ赴任、2012年8月から院長代理として同病院へ赴任し現在に至る。呼吸器内科担当医として27年にわたり県内の地域医療に貢献する中、後進の育成や福祉施設との信頼構築による円滑な救急医療の充実に努め、最近では新型コロナウイルス感染症対策面でも陣頭指揮を執って地域における感染拡大防止にも尽力している。それら功績が評価され、本年度の被表彰者として選ばれた。

 この日は新宮保健所の和田安彦所長らが同病院を訪問し、同病院側が整えた会場で秋山医師に表彰状と記念の盾を伝達。秋山医師は「この表彰は私の名前だが、今まで診療に携わってこられた方々全てで受けたものと理解する。人間至る所に青山ありの節目としてありがたく拝受し、今日より明日への励みとして診療を続けていきたい」と述べて感謝した。

 共に診療に当たった専門家集団と患者やその家族から力を頂き時には慰めも頂きながら育てたからこそ今がある、と27年の歩みを振り返る秋山医師。今後は人間到る所青山ありにどこまで迫れるかを医の道で目指すこと、自分の良心の声に従い続けることを心掛けて頑張りたいと心境を語った。

(2021年10月9日付紙面より)

救急医療功労者に対する知事表彰の伝達を受ける秋山裕由医師(左)=7日、くしもと町立病院
2021年10月09日
144 「地域のことは地域で考える」
 鳥羽市長が鮒田区の防災を視察  (紀宝町 )

 鳥羽市の中村欣一郎市長と防災担当を含む各課職員が8日、紀宝町鮒田地区を訪れた。鮒田自主防災会の東口高士会長から2011年9月に発生した紀伊半島大水害の被害状況を聞き、避難所や高台に完成した一時避難場所などを視察した。

 当時、県議会議員だった中村市長は紀伊半島大水害後、熊野市紀和町でボランティアに携わり、鮒田地区にも視察で訪れている。

 鮒田構造改善センターで西田健町長は、当時の広報きほう、町防災情報共有システム、各種防災関連事業を紹介し「広報には災害支援制度を掲載し活用していただいた。大きな災害を受けて、多くの皆さまに支えていただき、復旧・復興につながった。地域のご努力が一番ありがたかった。地域と連携して今後も防災・減災につなげたい」と話した。

 中村市長は「10年前のご縁があって訪問させていただいた。広報12月号の写真にインパクトがあり、現地に出向こうと思っていた。紀宝町との共通点もあり、多くのことを学びたい」と述べた。

 水害発生時、鮒田地区は約13㍍浸水し、家屋の全壊が5棟、大規模半壊128棟、半壊41棟などの被害を受けた。多くの住民が深夜に避難所から山頂まで歩いて逃げた。

 東口会長は「水門、輪中堤があり大丈夫だと思い込んでいたが、昔からの言い伝えで助かった人もいる。現場は地元の判断が大切」と振り返り、水害を教訓にした地区タイムラインを説明。「地域のことは地域で考える。生活の中に防災を組み込むことが大切」と共助の必要性を示した。新型コロナウイルス対策として、山口建設から寄贈があった「抗原検査キット」も備蓄しているという。

 高台の一時避難場所で防災倉庫や備蓄品などを確認した中村市長は「当時は被害の状況だけを見たが、今回、視察して持続可能な準備ができていることが分かった。地域の力を付ける総合力になっており、地域共生社会そのものだと感じた」と話していた。

(2021年10月9日付紙面より)

高台に完成した一時避難場所を視察する鳥羽市の中村欣一郎市長(右から2人目)=8日、紀宝町鮒田
2021年10月09日
145 「舞台からの景色楽しんで」
 文化ホールを一般開放  (新宮市 )

 新宮市は8、9の両日、市文化複合施設「丹鶴ホール」(同市下本町)内文化ホールを一般開放している。8日には市内外から大勢が来館し、新しいホールと舞台の広さや完成度を確かめた。

 3日に記念式典の開催をもって開館した同施設。5日から通常業務を開始したが、文化ホールは安全管理上、イベント開催時以外は開放していない。

 このたびの一般開放は、新型コロナウイルス感染症の影響で8月に予定していた施設内覧会が中止となる中、普段見る機会の少ない舞台側からの景色を楽しんでもらおうと企画。2日にわたって開放し、新ホール披露の機会とした。

 文化ホールでは今後、多くの自主事業や貸館事業が控えているほか、今月30日(土)から和歌山県を舞台に開催される「紀の国わかやま文化祭2021(第36回国民文化祭・わかやま2021、第21回全国障害者芸術・文化祭わかやま大会)」の舞台の一つとなる。

 ホール貸館の本年度の予約率は58・8%。土・日・祝日は75・9%。10~12月の間では77・3%で土・日・祝日は80・8%(9月6日現在)。新型コロナの影響で若干のキャンセルが出ているという。

 9日の舞台一般開放時間は午前10時~正午(最終入場11時30分)と午後1時~4時30分(同4時)。市は、新型コロナ感染防止対策への協力と、体調がすぐれない場合は来場を控えるよう呼び掛けている。

(2021年10月9日付紙面より)

舞台からの景色を楽しんだ=8日、新宮市下本町の「丹鶴ホール」
2021年10月09日
146 県大会出場争いも終盤に
 後期ホップリーグ3日目  (和歌山県サッカー協会 )
2021年10月09日
147 大山さん、小川さんが優勝
 那智勝浦町総体グラウンドゴルフ大会  
2021年10月09日
148 足踏み式脱穀機で作業  明神小児童らが米作り体験  (古座川町 )
2021年10月09日
149 思い思いに「○」描く 紀伊有田駅でワークショップ (紀の国トレイナート)
2021年10月09日
150 新たなつながりの構築を  地域支え合いにかかる勉強会  (新宮市 )
2021年10月09日
151 地域住民らが芝生手入れ  太田小学校で運動会に向け  (那智勝浦町 )
2021年10月09日
152 サギ?コウノトリが飛来  本紙確認分で6羽目か  (那智勝浦町 )
2021年10月09日
153 世界遺産の魅力感じて  熊野川小・中が川舟下り  (新宮市 )
2021年10月09日
154 推奨像に安全運転誓う  カーネットヨロクマから川上組へ伝達  (熊野警察署 )
2021年10月09日
155 お悔やみ情報
  
2021年10月09日
156 ママも子どもも笑顔になる「疲れない食育」
 【第41回】孤食のフォロー法  

 食育の話をすると、「孤食」という言葉をよく見ると思います。孤食はいけない!といわれていますよね。確かに、食卓でのコミュニケーションは、子どもたちのメンタルにとてもいい作用があります。一人で食べる子どもより、家族と会話をしながら食べている子どもの方が、自己肯定感が高いという研究結果もあります。では、孤食の何が問題なのか、それはズバリ「子どもが孤独に感じること」なんです。一人でテレビを見ながら食べる食事は、大人だっておいしいとはなかなか思えないですよね。大勢でわいわい食べる食事は、何を食べてもおいしく感じるものです。一人で食べることで、寂しいと感じてしまうことが、一番子どもにとってつらいことだと思います。

 孤食とひと言で言っても、色々なタイプがあると思います。大人が近くにいて一人で食べる。一人で何かを買って食べる。親が用意してくれた食事を食べる。兄弟・姉妹と一緒に食べる。大人が近くにいると孤食ではないと考える人もいるかもしれませんが、私は、これも孤食だと思っています。どれだけ近くにいても、膝を突き合わせて、会話をできる状況でなければ孤食になります。子どもにとって、共食とは大人と一緒に会話をしながら食事をするということなんです。

 では仕事の都合やさまざまな事情で子どもに孤食をさせなければいけなくなった場合、どうフォローをすればいいのでしょうか? まず、お勧めしたいのが、コミュニケーションのフォローです。食事の時間に一緒にいられなくても、帰宅後お茶でも飲みながら、今日あったことなどを話してみてください。会話をする時間があれば、それは食事の時間でなくても大丈夫。話をたくさん聞いてあげるようにしましょう。きちんと向き合って、会話ができていて、わかってくれていると子どもたちが感じることができれば、孤食も怖くありません。孤食をさせてしまった日は電話でもメールでもいいので、必ずコミュニケーションを取ることにしましょう。その日がどうしても無理な場合は翌日いつもの倍コミュニケーションを取れば、大丈夫です。

 そして、さらに意識してほしいのが翌日の食事です。やむを得ず孤食をさせてしまった場合は、できるだけ翌日、家族でゆっくり食事を取るようにしてください。朝食でも夕食でも大丈夫。家族がそろう時間の食事を大切にしてあげてください。孤食は続くほど、子どもには悪影響です。

 そして最後に忘れないでほしいのが、声がけです。一人で食事をさせたときは「ありがとう助かった」「一人で食べさせてごめんね」と必ず声をかけてあげてください。私もまだまだ勉強中ですが、調べれば調べるほど、子どもたちは親の声がけを聞いていないようできちんと聞いているのです。

 慌ただしく忙しい毎日の中ですが、どうか頑張りすぎず、罪悪感を持たず、笑顔で子どもと向き合ってあげてください。それが、子どもたちにとっては一番の栄養剤であるはずです!

(2021年10月9日付紙面より)

2021年10月08日
157 市民生活向上に貢献
 模範高齢者3人を表彰  (新宮市 )

 新宮市役所で6日、「令和3年度模範高齢者表彰式」が開かれた。田岡実千年市長が井口夫佐子さん(88)、河原良子さん(86)、森下喜久さん(75)の3人を表彰し、長年にわたる地域奉仕活動の功績をたたえた。

 他の模範となる活動を続けている市内在住者を各団体が推薦し、表彰する取り組み。例年はゆうゆうクラブ(老人クラブ連合会)の「『愛の日』ゆうゆうクラブ芸能大会」に合わせて実施するが、新型コロナウイルス感染症の影響を鑑み、昨年に引き続き関係者のみの開催とした。

 表彰状を手渡した田岡市長は「各地域、各分野でご尽力を賜り、市の発展にも貢献いただき、誠にありがとうございます」と感謝。人口減少・少子高齢化が進む市で、高齢者が住み慣れた地域で自立して生活を営んでいけるよう包括的な支援体制を構築していくことの重要性に触れ、「行政だけでは力の及ばない課題もあり、皆さま方の知恵と経験をお貸しいただきたい」と話した。

 来賓の榎本鉄也市議会議長は「きめ細やかな活動で、地域の発展と市民生活の向上に貢献をい

ただきましたこと、心から感謝と敬意を表します。これからも変わらずお元気で、豊富な経験を生かして市の発展にお力添えを」と祝辞を述べた。

 表彰を受けた井口さんは「これまで丹鶴婦人会の活動に参加させていただき、慰問で日本舞踊を披露したりしてきました。元気なうちは、まだまだ頑張りたい。新型コロナが収まったら、また活動していきたいと思っています」と語っていた。

(2021年10月8日付紙面より)

模範高齢者表彰を受けた皆さん(前列)=6日、新宮市役所(一時的にマスクを外して撮影)
2021年10月08日
158 事業計画や活動内容を説明
 体育文化会館で会員向け報告会  (那智勝浦観光機構 )

 一般社団法人那智勝浦観光機構(NACKT)は6日、那智勝浦町の体育文化会館で、会員(サポーター)向けの活動報告会を実施した。2020年度の活動内容や21年度の事業計画の詳細を説明した。報告会は8月開催予定だったが、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から延期となっていた。

 理事長の堀順一郎町長があいさつし、観光機構から、20年度の事業報告があった。昨年7月末に解散した観光協会から一部業務を引き継ぎ後、宿泊や飲食、文化財・歴史、観光資源・体験、物販・特産品、交通、施設・環境整備の専門部会を設立したとし、町内外組織との連携や町民説明会も行ってきたと話した。

 実施した主な事業として▽町より引き継いだ宿泊旅行の統計調査▽モバイルアンケートを行い、旅行者の動態調査▽Wi―Fi(ワイファイ)ビーコンを使用して来訪者の回遊率調査▽21年度に向けての準備としてウェブサイトのアクセス解析▽観光住民満足度調査▽プロモーション事業▽ウェブサイト制作▽オンライン生マグロツアーなどのイベントの開催―などを挙げた。

 実証事業として取り組んだブルービーチ那智によるグランピング事業について、宿泊数は目標値を達成したと説明。コロナ禍もあり、宿泊売上は未達成だったが、今回のマーケティングや会員制交流サイト(SNS)の活用などを駆使すれば、新規の若者世代の来町も見込めると見解を示した。

 観光機構の堀千寿子さんは、日帰りは若者が多く、宿泊は高年齢層が多いと説明。若い世代をターゲットにした宿泊プラン作成やSNSなどの情報発進によって宿泊増につなげるられるとした。

 また、土産・買い物や交通、情報提供の点において満足度が低いこと、町を誇りに思う「シビックプライド」が下がっていることも挙げた。堀さんは「観光地に住んでいる町民の皆さまが幸せで、町が潤うことが重要」と話した。

 21年度の事業報告では村井弘和事務局長が、観光機構は現時点で観光地域づくり法人(DMO)の候補DM0であるが、今年7月29日に本登録となるための申請を国に行ったと説明。

 本登録となれば、補助金などを含めて国から支援の幅も広がるとし、今後は時代の変化を的確に捉えた組織運営を行っていくと報告した。

 同町において大きな催しであるツナカップやマグロ祭り、あげいん熊野詣に加え、「ニューノーマル」や「サスティナブル」をキーワードに環境省の補助金を活用し、オンラインで町長とアドベンチャーツーリズムやONSENガストロノミーウオークモニターツアー、ナイトサファリテストマーケティングなども行うという。

 着地型旅行商品の開発では、以前から人気のある「神秘ウオーク」のリブランドを行い、富裕層向けおよびインバウンド向けの旅行商品として内容を磨きあげるとした。

 教育旅行向け体験型商品開発では町内事業者、外部専門家の協力を得て、ホテル浦島での「SDGs謎解きクイズラリーや那智高原・野生動物観察ツアー、ビーチクリーニング体験などを進めていくと方針だ。

 今後の実証事業としては「お寺ワーケション実証事業」と題し、寺泊の専門家を招き、同町の定光山大泰寺でモニターツアーの計画をあるとした。

 活動報告や事業計画について、質疑応答の時間が設けられた。

(2021年10月8日付紙面より)

活動報告などに耳を傾ける会員ら=6日、那智勝浦町の体育文化会館
堀順一郎理事長
2021年10月08日
159 グラウンドに元気な姿
 スポーツ少年団が活動再開  (紀宝町 )

 緊急事態宣言が解除されたことから、紀宝町スポーツ少年団(木村学本部長)に所属する各団体は10月から活動を再開した。

 県スポーツ少年団から県内各市町のスポーツ少年団に活動前の検温や換気、アルコール消毒といった感染症対策と健康管理の徹底などを求める通知があり、これに沿った形で再開に至った。

 紀宝町スポーツ少年団には軟式野球、サッカー、ソフトテニス、卓球、剣道、柔道、空手、合気道、柔術の9競技に15団体が所属。8月23日から活動自粛を求めていた。

 小学2~5年生の15人が所属する軟式野球の鵜殿アスナローズは、3日から鵜殿運動場で練習を再開。6日は学校が終わった夕方から集まり、キャッチボールやバッティング練習などに汗を流した。

 今後は週4日、練習と練習試合を予定しており、清田愛希主将(5年)は「休みの間は家で素振りをしていた。グラウンドで練習できて楽しい。これから練習試合もあるので、頑張ります」と張り切っていた。

(2021年10月8日付紙面より)

練習を再開した鵜殿アスナローズのメンバー=6日、紀宝町の鵜殿運動場
グラウンドで打撃練習に励む
2021年10月08日
160 串本町内各所で建設活発 DX生かして完成目指す (すさみ串本道路)

 2025年春の開通を目指す国道42号すさみ串本道路―。串本町内でも各所で工事が進み、国土交通省が推進するインフラ分野のDX(デジタル・トランスフォーメーションの略称、デジタル技術による変革の概念)も生かして建設が活発さを見せている。

 この道路は、すさみ南インターチェンジ(IC)―串本IC間を結ぶ延長19・2㌔、幅員12㍍、完成2車線、第1種第3級の自動車専用道路として設計され、国の直轄で建設が進む状況にある。

 串本町役場庁舎のサンゴ台地内への高台移転に合わせて連絡道の部分供用が始まり、併せて町道サンゴ台7号線も全線供用となったことで身近さが一気に増した同IC。現在は複数の建設機械が稼働し土砂搬出も活発な状況を眺めることができ、現場の入り口付近には概要を示すイメージ看板も掲げられ開通への期待感を高めるところとなっている。

 いち早く橋脚が形になり仮組みの昇降路が久しく設置されている国道371号との立体交差付近では釜郷原川橋の建設が進み、最寄りの二色地内でも仮橋組み上げ中と一帯は町内でも特に工事の進捗(しんちょく)を実感しやすい場所となっている。

 国土交通省紀南河川国道事務所によると、今年3月末時点の進捗率は50%。トンネルは16本中4本が貫通済みで、1本が施工中、5本が発注済みという。報道関係者向けの現場見学会を5日に開いてそれら状況を伝えつつ、まして同省近畿地方整備局も推進本部を立ち上げて取り組むインフラ分野のDXをアピール。建設業界の人材不足など直面する課題を若手の参入も見据えて乗り越えるためのDXに沿った現場を案内し、変革が進む印象を強く伝えた。過日、木下建設株式会社が同町立串本西中学校へ体験提供したICT建機操縦や調査用ドローン操縦なども、DXに通じる変革事例だという。

 防災、医療、産業と多面的な恩恵が期待される道としてインフラ分野のDXを生かしつつ完成が目指される一方、同町も同IC最寄りに立地を想定して地域活性化のための拠点施設設置構想を打ち出して共に歩を進めるところとなっている。

2021年10月8日付紙面より)

造成が進む串本IC(仮称)の現場=5日、串本町役場から臨む
二色地内の建設現場=5日、串本町二色
2021年10月08日
161 ホドイモが花咲く  宇久井半島で秋が真っ盛り  
2021年10月08日
162 串本町観光フォトコンテスト  本年度入賞作品を紹介㊦  
2021年10月08日
163 アフリカの太鼓に触れる  高田小・中でワークショップ  (新宮市 )
2021年10月08日
164 安心して参拝できるよう  コロナ対策のコーティング作業  (熊野速玉大社 )
2021年10月08日
165 秋の一日を活発に  宇久井半島でオオキンカメムシ  (那智勝浦町 )
2021年10月08日
166 秋空の下、地域で交流 王子分館がグラウンドゴルフ大会 (新宮市)
2021年10月08日
167 天然成分で寄生虫駆除?  水産学会発表に向け実験  (近大新宮 )
2021年10月08日
168 3教科で全国との差縮まる  全国学力テストの結果公表  (熊野市 )
2021年10月08日
169 「地域に感謝」、足跡を紹介  創立60周年記念パネル展  (紀南高校 )
2021年10月08日
170 9人が受検し全員合格  第2回漢字能力検定で  (ECC串本教室 )
2021年10月08日
171 健康づくりの輪広めたい  公民館西向支館体操教室  (串本町 )
2021年10月08日
172 第3回定例会一般質問②  古座川町議会  
2021年10月08日
173 雨上がりの空に「虹」を  近大新宮祭盛り上がる  
2021年10月08日
174 生き物に興味を持って  三輪崎小1年生が「生きもの大すき」の授業  (新宮市 )
2021年10月08日
175 お悔やみ情報