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2022年07月24日
1 手作りお手玉で認知症予防
 西千恵子さんが「湯ごりの郷」に寄贈  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町浦神在住の西千恵子さん(86)は22日、社会福祉法人高瀬会(切士桂理事長)の地域密着型バーデンライフ・ケアセンター「湯ごりの郷」(切士知憲施設長、同町湯川)を訪れ、手作りのお手玉200個を寄贈した。

 西さんがお手玉作りを始めたのは2004年、旧浦神小学校で低学年を対象にした「昔遊び学習」で子どもたちと一緒にお手玉遊びをしたことがきっかけ。その後、勝浦小学校からも声がかかり、西さんの元には両校の子どもたちから、感謝を告げるお礼の手紙が多数寄せられたという。

 浦神地区では初午(はつうま)の日、厄年生まれの人がおはらいを受けた後に餅やお菓子をまく習わしがあることから西さんは一念発起。

 自身が米寿を迎える今年の初午の日に餅と一緒にお手玉をまこうと米寿にちなみ880個のお手玉の製作を始めたが、新型コロナウイルス感染症の影響で餅まきは中止に。近所に住む切士理事長にお手玉寄贈の話を持ちかけたところ、切士理事長は快諾。この日の寄贈に至った。

 なお、西さんは同施設のほか、町社会福祉協議会にもお手玉を寄贈。友人や孫にもプレゼントしたという。

 お手玉遊びは認知症予防に効果があるといわれており、「高齢者の遊び」として取り入れている施設も多い。

 寄贈を受けた切士理事長は「利用者さんの楽しみが増えた。昔を思い出してくれると思う。おじゃみ(お手玉)を見て、自分も作ってみたい、そう思う利用者さんもいるのでは。自身の生きがいを利用者さんの生きがいづくりにつなげてくれた。ありがたいです」。

 切士施設長は「新型コロナウイルスの影響でご家族の面会も窓越しとなっており、夏祭りなどの地域交流行事も中止を余儀なくされている中、お手玉の寄贈は利用者さんにいつもと違う刺激をもたらしてくれると思う」と感謝。

 西さんは「おじゃみは認知症にも良いと聞く。ぜひ活用してほしい。おじゃみ作りは楽しく、生地選びや色合わせなど頭を使うことも多いため自分のためにもなっている。次は1000個を目指したいですね」と笑顔で話した。

(2022年7月24日付紙面より)

(左から)手作りのお手玉を寄贈した西千恵子さん、切士知憲施設長、切士桂理事長=22日、那智勝浦町湯川
2022年07月24日
2 「公衆ごみ箱」回収事業始まる
 就労部会通じて業務委託  (国道168号美化協議会 )

 新宮・東牟婁圏域自立支援協議会就労部会(小阪武部会長=障害者就業・生活支援センターあーち)を通じて業務を受託している、若者応援センター「ヨリドコ」の利用者らは22日、国道168号沿い5カ所に設置されている「公衆ごみ箱」の回収作業を実施した。回収されたごみは、同じく業務受託している社会福祉法人熊野緑会「なぎの木園」とひきこもり者社会参加支援センター「あづまプラッツ」に搬入され、分別や洗浄作業が行われる。

 東牟婁地域と県内外各地域との往来のための主要道路である国道168号。沿道は住宅が少なく人目にもつきにくいことから、全域でポイ捨てによる空き缶やペットボトルなど飲料のごみが散乱しており、待避所や道の駅周辺では飲食物のごみが散乱している。沿道に捨てられたごみは熊野川に流れ込み、最終的に海に至る。

 そういった状況の中、東牟婁振興局健康福祉部衛生環境課は昨年秋、168号沿いの道の駅および待避所計3カ所に実験的に公衆ごみ箱を設置。ごみ箱の維持管理における問題点と沿道などにおける散乱ごみの削減効果の検証を実施したところ、全域でごみの種類別に25~40%程度の削減効果が認められた。

 検証の効果を鑑み、公衆ごみ箱の常設設置を行うことにより、路上などの散乱ごみ(ポイ捨てごみ)を低減させ、当地方の山・川・海の自然環境の保全に寄与することを目的に今年5月、東牟婁振興局、市、市観光協会、民間団体などで組織する「国道168号美化協議会」を設立。運営母体となって情報交換や連絡調整を行いつつ、官民一体で相互に連携して不法投棄対策活動を展開していくことを共有した。

 就労が困難な障害がある人たちの活動を支援するとともに、就労などに係る現状や課題について協議や情報共有を行う新宮・東牟婁圏域自立支援協議会就労部会は、同美化協議会から「公衆ごみ箱」の回収分別などに関する業務委託の話を受けて協議を行い調整。部会員以外の事業所にも声をかけるなどして、前述の3事業所が請け負う運びとなった。受託金は工賃などとして利用者らに支払われる。

 ごみの回収は月曜と金曜の週2回。168号沿い▽南桧杖▽相賀▽熊野川町田長(道の駅瀞峡街道熊野川)▽同町日足▽同町相須―の5カ所に設置されたごみ箱からごみを回収し、燃えるごみは市クリーンセンターに、それ以外のごみは分別などの業務を行う事業所に運搬する。

 初日となったこの日、「ヨリドコ」の利用者や並河哲次理事長らが、回収作業に汗を流した。

 部会長代理の南紀ひまわり作業所の日浦頼和主任は「少しでも地域の環境美化に寄与できれば」。

 東牟婁振興局健康福祉部新宮保健所の堀内達司・衛生環境課長は「協議会は、賛助会員さんや関係団体の協力を頂き、熊野の自然を守るために発足した。設置したごみ箱にごみを捨てていただくことでこの美しい景観を守っていけるのであればそれが一番です」と話していた。

 同協議会では6月、田長の公衆ごみ箱近くに、竹で作った「ごみ箱の維持管理募金箱」も設置。「ここ熊野の素晴らしい自然を守り、未来の子どもたちに残していくために」と協力を呼びかけている。

(2022年7月24日付紙面より)

ごみの回収作業に汗を流す利用者ら=22日、新宮市熊野川町
熊野川町田長に設置された募金箱
2022年07月24日
3 自分の命を守るため
 神倉小5年生が着衣泳  (新宮市 )

 新宮市立神倉小学校(藪中秀樹校長)で19日、着衣泳があった。5年生64人が、同市を拠点に活動している健康運動指導士で「High―Five」の杉浦資史(もとし)代表から着衣時での泳ぎの困難さや対処法などについて学んだ。

 同校育友会が主催の学年行事で、子どもたちに水難事故から自分の命を守る方法を身に付けてもらおうと実施。この日はクラス別で行われた。

 1組32人の授業では訪れた保護者が見守る中、児童が水着で泳いだ後、それぞれが服を身に着けて再びプールに入ると「重たい!」「動きにくい」などの声を上げ、思うように泳げないことを体験。2人一組でペットボトルを使用し、あおむけで安全に浮く練習や浮力のある物にロープを装着して投げる救助法を教わった。その後、誰が最も長く浮いていられるかにも挑戦した。

 杉浦さんは服を着た状態での水泳などには長所と短所があると説明。「着衣時には水を含むため重くなって泳ぐのが困難になる危険性がある一方で、空気が入りやすい状態にもなります。もしものときには体力を使わないことが重要。慌てず、落ち着いて『浮いて待つ』行動を忘れないでください」と呼びかけた。

 名越真悠さんは「服を着ている状態が想像以上に重くて驚きました。改めて水の事故を起こさないように気を付けて水泳を楽しみたい」。

 浅井扇介君は「水着と服を着ているときの動きが全然違うことを実感した。教わったことを忘れずに、万が一に備えて意識するのが大事だと思った」と話していた。

(2022年7月24日付紙面より)

ペットボトルを使用し浮く練習を行う児童=19日、新宮市立神倉小学校
2022年07月24日
4 圧巻の歌唱力楽しむ  大西ユカリさんがライブ  (太地町地域福祉センター梛 )
2022年07月24日
5 楽しく防災を学ぼう  子育て支援セで防災のお話  (新宮市 )
2022年07月24日
6 明かりの違いを実験  わくわく科学教室に21人  (紀宝町 )
2022年07月24日
7 お化け屋敷で「はい、チーズ」 うどの幼で恒例の「夕涼み会」 (紀宝町)
2022年07月24日
8 ごみ分別アプリを導入  8月1日から配信開始  (紀宝町 )
2022年07月24日
9 お悔やみ情報
  
2022年07月14日
10 白馬北小へのお土産作り
 3年ぶりの来町に向けて  (太地小 )

 太地町立太地小学校(海野文宏校長)の5、6年生19人は12日、3年ぶりに同町を訪れる姉妹都市・長野県白馬村の白馬北小学校の児童へ手渡すお土産として、オルカ(シャチ)型のオカリナ「おるかりな」の絵付けをした。

 白馬村と太地町は1984年に姉妹都市提携を結び、翌85年から両校の交流がスタート。太地小の4年生が冬に白馬村を、白馬北小の5年生が夏に太地町を訪れ、互いのふるさとで友情を育んできた。

 交流は本年度で3年ぶり36回目。新型コロナウイルス感染拡大によって交流がかなっていなかった白馬北小の5、6年生111人が26日(火)~28日(木)に来町し、太地小児童と一緒に町立くじらの博物館見学や磯遊びをする。

 この日は同町の民芸工房「抱壺庵(ほうこあん)」の小出勝彦さんが講師を務め「もらって喜ぶ姿を想像しながら丁寧に色を塗って」とあいさつ。児童は1人6個の「おるかりな」を爽やかな青や虹色に塗り、虎柄や水玉模様など個性的な作品に仕上げた。

 山下みつきさん(5年)は「お父さんも小学生の時、白馬村に行ったと聞いた。いっぱい話したいし、友達もつくりたいし、クジラに興味を持ってほしい」。稲森杏樹さん(同)は「パソコンで調べた白馬の風景は、どこも雪がいっぱい。交流の日が楽しみ」と目を輝かせた。

 小出さんは「私の息子も小学生の時に白馬村と交流し、その時にできた友達と今でも家族ぐるみの交流が続いている。今の子どもたちにも、そんな一生の友達ができたら」と話していた。

(2022年7月14日付紙面より)

心を込めて絵付けをする児童=12日、太地町立太地小学校
2022年07月14日
11 高速道、一日も早い全面開通を
 早期実現求め決議採択  (高速自動車道紀南延長促進協 )

 高速自動車道紀南延長促進協議会(会長・田岡実千年新宮市長)の通常総会が11日、新宮市役所別館であった。関係者約60人が出席し本年度事業計画など5議案を承認。紀伊半島を一周する近畿自動車道紀勢線の早期実現などを求める決議文を満場一致で採択した。

 同協議会は御坊市、田辺市、新宮市、日高郡、西牟婁郡、東牟婁郡の17市町村40団体で組織。各機関への要望などを展開している。

 2019年度、一般国道42号(近畿自動車道紀勢線)「新宮道路」と「紀宝熊野道路」の新規事業化が決まり、紀伊半島を一周する高速道路全ての未事業化区間が事業化。今年5月には「新宮道路」の用地幅杭設置式が行われ、自治体関係者らが一日も早い道路の完成に向け団結を図った。

 総会の開催に当たり、田岡市長は「高速道路の整備は地域の活性化や地域課題解決の礎として、国土強靱(きょうじん)化、地方創生、地域の安全・安心につながるものと確信しており、全ての区間がつながってこそ、その機能・効果が最大に発揮されるもの」とあいさつ。「今後も紀伊半島一周高速道路の早期完成や4車線化の推進のため、地元対策などといった役割をしっかり果たしていきたい」と協力を呼びかけた。

 顧問の濱口太史・県議会議員は「かつて夢のまた夢であった高速道路の完成の気配を感じている。いち早い完成に向けて予算をつけていただくこと、また完成したあかつきには地域活性化につながるようなまちづくりや仕掛けづくりが急務であり、それは私たちに課せられた使命」。

 参与の笠野匡材・県土整備部道路局道路政策課長は「着実に事業が進展しているのが関係各位のご尽力のたまもの。県としても、用地取得の推進など事業が円滑に進むよう、そして大阪・関西万博の効果が最大限に発揮できるよう、一層の事業推進を図りたい」とそれぞれあいさつした。

 本年度は▽近畿自動車道紀勢線などの整備促進▽整備促進の啓発―などの事業を計画している。

 決議は「地方創生、国土強靱化、地域の安全・安心を推進し、ストック効果を早期に発揮させるため『紀伊半島一周高速道路』と『印南~南紀田辺間の4車線化』について、大阪・関西万博の効果を最大限に発揮するための事業推進に配慮を」などとする内容で、新宮青年会議所理事長代理の片山晴基副理事長が朗読。酒井清崇・東牟婁振興局長に手渡された。

 議案審議後には、同道路整備状況の説明もあり、近畿地方整備局紀南河川国道事務所がすさみ串本道路や串本太地道路、新宮道路の進捗(しんちょく)状況などについて解説した。

(2022年7月14日付紙面より)

関係者約60人が出席した総会の様子=11日、新宮市役所別館
2022年07月14日
12 子育てしやすい職場環境を整備
 美熊野福祉会を「くるみん」認定  (和歌山労働局 )

 和歌山労働局(小島敬二局長)は、新宮市で障害者支援施設などを運営する社会福祉法人美熊野福祉会(溝口順理事長)を「子育てサポート企業(くるみん認定企業)」に認定した。11日、同市佐野の同法人本部で交付式が行われ、小島局長が溝口理事長に認定通知書を手渡した。

 次世代育成支援対策推進法に基づく認定制度。策定した行動計画に定めた目標を達成するなど、子育て支援に関する取り組みが一定の要件を満たした場合、申請により「子育てサポート企業」として厚生労働大臣の認定(くるみん認定)を受けることができる。

 なお認定企業は、認定マーク(愛称・くるみん)を商品や広告、求人などに付け、子育てサポート企業であることを広くPRすることが可能。企業イメージの向上や、優秀な人材の採用・定着につながる利点もある。11日現在、県内では同法人含めた21企業が「くるみん」に、3企業が「プラチナくるみん」の認定を受けている。なお、当地域では社会福祉法人黒潮園に続き2企業目。

 190人中、83人の女性を雇用する同法人。計画期間(2020年4月1日~22年3月31日)中に▽男性職員の育児休業取得者を1人以上、女性職員の育児休業取得率を80%以上とする▽ワークライフバランス実現のため、月に1回ノー残業デーを設定し、年次有給休暇の取得率を70%以上とする―を目標に定め、男性の育児休業取得者2人、女性の育児休業取得率100%を達成。

 また、20年4月から週に1回ノー残業デーを実施しており、21年度の有給取得率は82%となるなど子育てしやすい職場環境整備に取り組み、目標を達成した。

 通知書を交付した小島局長は、これまでの取り組みに敬意を示し「育児休業取得率や年次有給休暇取得率も素晴らしい実績を上げている。県内企業の模範として、今後も一層積極的に、子育てと仕事の両立支援、ワークライフバランスの推進に取り組んでいただけることを期待しています」と祝辞を述べた。

 溝口理事長は「認定は大変うれしく思う。今後もより一層、子育て支援、就労支援に努めていきたい。地域の子どもたちの支援にも少しずつ力を入れていければ」と気持ちを新たに。

 「男性職員が育児休暇を取得するのはためらいもあると思うが、取得しやすい職場づくりが大事。時代背景なども視野に入れ、地道に広報活動を行っています」。同法人の橋上慶一事務局長は「男性職員の育児休業取得、年次有給休暇の取得率も職員の協力が必要。そして法人全体で職員を支えていくことが大切だと思います」と話していた。

 なお、同法人は昨年度に、若者の採用・育成に積極的で若者の雇用管理状況などが優良な中小企業を認定する「ユースエール認定企業」の認定も受けている。

(2022年7月14日付紙面より)

小島敬二局長(左)が溝口順理事長(中央)に「くるみん」認定通知書を手渡した=11日、新宮市佐野の美熊野福祉会
くるみんマーク
2022年07月14日
13 絵の具を使いにぎやかに
 丹鶴幼でフィンガーペイント  (新宮市 )

 新宮市立丹鶴幼稚園(尾﨑卓子園長、園児39人)で12日、「フィンガーペイント」があった。園児たちは手に絵の具を付け、絵を描くなどして楽しいひとときを過ごした。

 子どもたちに開放的な遊びでにぎわってもらおうと実施。15日(金)に予定している「ボディーペイント」に向け、絵の具に慣れてもらう狙いもある。この日は、全園児が各教室に分かれて行った。

 「ほし組」の教室では、5歳児16人が教職員から説明を受けると、五つのテーブルに分かれて一斉にフィンガーペイントを開始。赤、黄、青のカラフルな水洗いのしやすい絵の具を使って、手で思い思いの絵や模様などを描き友達や教職員と「先生、見て!」「絵の具だらけ」「ヌルヌルする」などと会話をしながらにぎわった。終了後は手に着いた絵の具を水で洗い流し、みんなで協力して後片付けに取り組んだ。

 尾﨑園長は「子どもたちの楽しそうな姿が見られました。コロナ禍で行動の制限を余儀なくされる中でも、成長していく上で経験が重要。手や体を動かし発達を促すためにも、感染と熱中症対策を取りながらできる限りの催しを開いていければ」と話していた。

(2022年7月14日付紙面より)

フィンガーペイントを楽しむ園児=12日、新宮市立丹鶴幼稚園
2022年07月14日
14 妻への感謝込めバラを描く  潮岬の画家・植野禎さん  (串本町 )
2022年07月14日
15 生活支援商品券など交付開始  町内各郵便局で8月8日まで  (串本町 )
2022年07月14日
16 横断歩道は歩行者優先  街頭啓発で交通安全呼びかけ  (那智勝浦町 )
2022年07月14日
17 河川管理に協力を  地元3人モニター委嘱  (国土交通省 )
2022年07月14日
18 諦めないで「来年こそ」  3年連続「佐野柱松」中止で語る  (佐野柱松実行委員会 )
2022年07月14日
19 判断する力、断る勇気を持とう  薬物乱用防止教室  (矢渕中 )
2022年07月14日
20 地域の声を警察業務に反映  第1回紀宝警察署協議会  
2022年07月14日
21 空き地にオニユリ  斑点あるオレンジの花  
2022年07月14日
22 これで君も化石博士!  少年少女発明クラブ7月講座  (新宮市 )
2022年07月13日
23 サインして「ありがとう」
 三輪崎小を推進校に指定  (新宮警察署 )

 新宮警察署(田原正士署長)はこのほど、新宮市立三輪崎小学校(嶋田雅昭校長)を「サイン+(プラス)サンクス運動推進校」に指定した。「令和4年わかやま夏の交通安全運動」(11~20日)初日の11日、田原署長が同校を訪れ指定書を交付した。

 同運動は、横断歩道を渡るときに歩行者が手を上げる(サイン)などして、運転者への横断する意思を明確に伝えることに加え、停止した運転者に対し「ありがとう」(サンクス)の気持ちを会釈などで伝えることで、運転者に横断歩行者保護の意識を向上させ、横断歩行者事故を抑止することを目的としている。

 運転者とアイコンタクトをする習慣が身に付くことにより、安全確認の徹底を図ることができ、運転者にとっても感謝を伝えられることによって「止まって良かった」という気持ちから、横断歩行者保護の意識の継続性につながる効果が見込まれる。

 また、横断歩道の手前で車が止まってくれたという経験を重ねることで、子ども自身が運転者となった際に、横断歩道における歩行者優先の意識の定着を図る狙いもある。

 和歌山県警ではこのたび、運動を強力かつ広く展開するため、通学などにおいて横断歩道を渡る機会が多い小学生に積極的に取り組んでもらおうと、県内12署管内13校を推進校に指定した。新宮署管内では同校のほか、串本町立古座小にも指定書が交付された。

 なお、県警によると、信号機のない横断歩道で手を上げない場合、40台中2台の車しか停止しなかったが、手を上げた場合には40台中34台の車が停止したという。しかしながら、「信号機のない横断歩道における車の一時停止率」(2021年JAF調べ)によると、和歌山県は18・4%で全国ワースト5。停車率は年々上がっているが、全国平均(30・6%)には遠い状況となっている。

 田原署長は「子どもたちが笑顔で横断歩道を渡ることができる社会になってほしい」。指定書を受け取った嶋田校長は「子どもたちの安全が第一。児童の安全につながるように学校としても取り組んでいきたい。推進校指定を機に、さらに啓発に努めていきたい」と意気込みを語った。

(2022年7月13日付紙面より)

「サイン+サンクス運動推進校」に指定した=11日、新宮市立三輪崎小学校
田原正士署長(左)が嶋田雅昭校長に指定書を手渡した
2022年07月13日
24 治水事業推進に向け協力求める
 熊野川改修促進期成同盟会が総会  (新宮市 )

 熊野川改修促進期成同盟会(会長・田岡実千年新宮市長)の令和4年度通常総会が8日、新宮市役所別館であった。本年度事業計画など4議案を承認。本年度は、国土交通省や関係機関に予算確保や直轄河川事業促進などを要望していくことを確認した。

 同会は熊野川流域の水害防除と円滑な土地利用で地域発展に寄与することを目的に1981(昭和56)年11月に設立。国直轄区間河川の整備工事推進を目的に要望活動などを展開している。会員は新宮市、紀宝町の両首長、議会議員らが務める。

 田岡市長は11年前に甚大な被害を発生させた紀伊半島大水害に触れ、同盟会として総合的な治水対策のため、関係機関に改めて要望活動を行っていくとし、「新宮川水系河川整備基本方針」の見直しから河川整備計画が今年3月に策定されたことについて、各関係者らの尽力に感謝を述べた。

 大規模災害以降は、国が行う熊野川本川や支川での治水事業や市田川の排水機場のポンプ増強工事が実施されているとし、浸水被害の軽減につながるものと期待しているとした。

 気候変動などの影響で、地域住民は不安を抱えながら出水期を過ごしているとし、「今後とも新宮川水系河川整備計画に基づき、さらなる治水事業や南海トラフ巨大地震などの対策を推進していただきたい。流域住民の安全・安心を確保するため引き続き、皆さま方にはご協力をお願いします」と話した。

 続いて、来賓を代表して東牟婁振興局新宮建設部の久保浩也部長が祝辞を述べた。

 議案の承認後、副会長の西田健紀宝町長は「今後も河川整備計画にのっとり、力を合わせて住民の安心安全や美しい自然景観を守っていきたい」と述べ、閉会のあいさつとした。

  □     □

 紀南河川国道事務所の岡崎慎一副所長が、紀伊半島大水害を含む新宮水系における過去の洪水の詳細や水害後から取り組んできた災害復旧作業、河川激甚災害特別緊急事業、治水事業による河道掘削の効果、河口砂州の閉塞(へいそく)によって水位が上昇した事案、掘削土砂の有効事例、河口砂州が増水時に早く開口するために掘削工事を進めてきたなどを紹介した。

 そのほか、基準地点である相賀において、2万2000立方㍍毎秒の流量を安全に流下させることなどを目標とした新宮川水系(熊野川)河川整備計画を今年3月には策定したと報告。

 同水系の治水事業としては▽市田川特殊堤や相野谷川排水機場、市田川水門について耐震対策が完了▽鮒田水門などは引き続き耐震対策を行う▽国が令和元年度より、市田川排水機場で10・9立方㍍毎秒のポンプ増強に着手しており、本年度も実施する―などを説明した。

(2022年7月13日付紙面より)

熊野川改修促進期成同盟会通常総会の様子=8日、新宮市役所別館
会長の田岡実千年市長
2022年07月13日
25 サンゴの一斉産卵を確認
 担当の平林勲さんが観察  (串本海中公園 )

 串本町有田にある串本海中公園センター水族館(森美枝館長)が11日、串本の海を代表するテーブル状のイシサンゴの一種・クシハダミドリイシの一斉産卵を観察したことを発表した。

 世界最北限とされるサンゴ群落を有する串本の海の豊かな生態系を展示のコンセプトとする同館。イシサンゴ類担当として産卵シーズンに夜半~深夜の潜水観察を重ねている平林勲さんによると、海中観光船乗り場先約50㍍の海域に定着するクシハダミドリイシの群体が9、10日の2日間にわたり一斉産卵。タイミングとしてはおおむね例年並みで、やや小規模だが産卵中は暗い海中に吹雪が舞うようにバンドル(=精子と卵が入ったカプセル上の放出物)が幻想的に漂ったと印象を語る。

 今年はじかに観察できなかったがクシハダミドリイシに先んじて産卵が始まる傾向にあるスギノキミドリイシも先月下旬に一斉産卵したと見られ、バンドルを放出した後の状態を確認済み。今後もエンタクミドリイシなど他のサンゴの産卵が予想されるそうで、平林さんは「7月いっぱいは観察を続ける。串本の海に関わる一人として少しでも長く、豊かなサンゴの海を見続けられれば」と話している。

(2022年7月13日付紙面より)

9日に観察したクシハダミドリイシの一斉産卵の様子(串本海中公園センター水族館提供)
2022年07月13日
26 落語「熊野詣」披露
 亡き師の作、門弟継ぐ  (新宮市 )

 五代目桂文枝門弟落語会が9日、新宮市下本町の市文化複合施設「丹鶴ホール」であった。桂小文枝さんの「熊野詣」など、5人の落語家が落語を披露した。約250人が来場、軽快な語りを楽しんだ。

 新宮市、新宮市教育委員会の主催。新宮市丹鶴ホールオープニングイヤー事業として実施した。「熊野詣」は故・五代目桂文枝さんの名作となる。

 演目は、桂小文枝さんの「熊野詣」のほか▽テレビ和歌山に出演している桂枝曾丸(しそまる)さんの「欲盛通販」(和歌山弁落語)▽桂坊枝さんの「がまの油」▽桂かい枝さんの「堪忍袋」▽桂小きんさんの「米揚げ笊(いかき)」―があった。

 熊野詣では、桂小文枝さんが、よどみない語りを披露。もともとは25分から30分ぐらいの話を、オリジナルの部分も加え、50分程度に延ばした。父子が京都を旅立ち、熊野詣をする話で、熊野三山はもちろん、熊野比丘尼(びくに)や八咫烏(やたがらす)、梛(なぎ)の小枝、那智の滝なども登場する。

 観客は、身近な場所で展開する物語に引き込まれた様子で、熱心に見入っていた。他の出演者の落語もそれぞれが愉快なもので、観客は大いに笑い、盛んな拍手で称賛していた。

 桂小文枝さんは公演後に「熊野詣をやるのは3回目。順番もあるので、話の流れを2、3回やって覚えた。田辺の宿の話を入れたり、最後の落ちも変えた」などと説明。落語「熊野詣」について「残すためにも、広めていった方がいいと思う。20分ぐらいに縮め、笑いが増えるように手を加えて、(落語家)みんなが熊野詣をやって、残してもらえるよう願う」と話した。

 落語「熊野詣」は、「紀伊山地の霊場と参詣道」が世界遺産に登録された2004年ごろに、熊野三山協議会が五代目桂文枝さんに創作を依頼して誕生した。創作に際し、何度も熊野を訪れ、ヘリコプターで上空から眺めるなどして、2年をかけて練り上げたという。

(2022年7月13日付紙面より)

「熊野詣」を披露する桂小文枝さん=9日、新宮市下本町の「丹鶴ホール」
2022年07月13日
27 新記録を目指して
 東牟婁地方中学校総体陸上競技  
2022年07月13日
28 練習やゲームで汗を流す
 バドミントン講習会  (串本町体育協会 )
2022年07月13日
29 31人が昇級を果たす
 剣道級位審査会  
2022年07月13日
30 南紀がベスト16入り
 報知旗争奪関西さわやか大会  
2022年07月13日
31 紀南は初戦で敗れる  全国高校野球三重大会  
2022年07月13日
32 カレー頬張り、笑顔広がる  ふれあい子ども食堂  (紀宝町 )
2022年07月13日
33 元気に体動かし、笑顔広がる 初の大運動会に30人 (紀宝町)
2022年07月13日
34 「紀宝町の姿」分かち合おう  町地域福祉活動推進委員会  (町社協 )
2022年07月13日
35 新翔が出場辞退  高校野球和歌山大会が開幕  
2022年07月13日
36 税の役割や重要性学ぶ  光洋中で租税教室  (新宮市 )
2022年07月13日
37 自分と相手守る知恵付けて  1年生対象に性教育講座  (新翔高校 )
2022年07月13日
38 親子で工作やスイカ割り  すくすくワークショップ  (那智勝浦町 )
2022年07月13日
39 砂州掘削工事が奏功  熊野川河口の開口広がる  
2022年07月13日
40 アメリカフヨウ並ぶ  花ぶり見事、色鮮やか  (新宮市 )
2022年07月13日
41 2組のカップルが誕生  婚活イベントinオープンガーデン  (南紀くろしお商工会女性部 )
2022年07月13日
42 O型の献血協力呼びかける  和歌山県赤十字血液センター  
2022年07月13日
43 農地施用でCO2削減  新宮発電所のバイオ炭  
2022年07月13日
44 音楽に合わせ体動かす  蓬莱地区で介護予防健康体操  (新宮市 )
2022年07月13日
45 田岡市長を表敬し懇談  新宮ロータリークラブ  (新宮市 )
2022年07月13日
46 本の修理方法を学ぶ  ボランティア団体が指導  (新宮市 )
2022年07月13日
47 古座小を推進校に指定  サイン+サンクス運動  (新宮警察署 )
2022年07月13日
48 ドライバーの意識喚起図る  わかやま夏交安運動始まる  (串本町 )
2022年07月13日
49 楽しくゼリー作りに挑戦  浮島児童館で料理教室  (新宮市 )
2022年07月13日
50 漁業発展など願う  金刀比羅神社で例大祭  (太地町 )
2022年07月13日
51 ビャクレンの花咲く  新宮市宝珠寺で  
2022年07月13日
52 落ち着いて逃げる意識を  那智中で火災避難訓練  (那智勝浦町 )
2022年07月13日
53 増田さんが光風会展入選  会友推挙も果たす  (太地町 )
2022年07月13日
54 お悔やみ情報
  
2022年07月12日
55 事故のない社会目指し
 夏の交通安全運動始まる  (和歌山県 )

 和歌山県、交通事故をなくする県民運動推進協議会など主催の「わかやま夏の交通安全運動」(11~20日)初日の11日、新宮市橋本のイオン新宮店で決起集会と街頭啓発があった。各関係団体など約50人が参加し、買い物客に声かけを行い、啓発物資を配布した。運動期間中は▽横断歩道における歩行者優先の徹底▽飲酒運転などの悪質・危険な運転の根絶▽自転車の交通ルール順守の徹底と安全確保―を重点に、県民に注意を呼びかけていく。

 同運動は、夏季の行楽などによる交通量の増加、暑さからくる疲れや気の緩みなどによる、夏特有の交通事故が多発する時期を捉え、県民一人一人に交通安全思想の普及・浸透を図り、交通ルールの順守と正しい交通マナーの実践を習慣付けることにより、交通事故の防止を図ることを目的とするもの。

 県内の交通事故件数は7月7日現在で694件(前年比9件増)。死者数は11人、負傷者数は817人。新宮警察署管内では32件(同4件減)の事故が発生し、死者2人(同1人増)だった。

 決起集会では、市交通事故をなくする会会長の田岡実千年市長が「誰もが安全で安心して暮らせるよう交通事故のない社会を目指し、今後もあらゆる機会を通じて交通ルールと交通マナーの順守を市民に訴えていきたい」とあいさつ。

 新宮警察署の嶝口知宏交通課長は「県下では20年連続、交通事故が減少している。新宮警察署管内での交通事故減少は皆さまや関係機関の地道な活動のたまもの、感謝している。交通安全運動の重点の一つが『横断歩道における歩行者優先の徹底』。これに合わせて『サイン+サンクス運動』をスタートさせ、歩行者優先意識の向上を図っていきたい」と話した。

(2022年7月12日付紙面より)

参加者は交通安全を呼びかけた=11日、新宮市橋本のイオン新宮店
2022年07月12日
56 今シーズンの無事を祈る
 3年ぶり、三輪崎海水浴場がオープン  (新宮市 )

 新宮市三輪崎の三輪崎海水浴場が10日、3年ぶりにオープンした。同日、海開きに伴う安全祈願祭が海岸であり、約10人が参列して今シーズンの無事故を祈った。開設期間は8月14日(日)までの36日間を予定している。

 神事は新型コロナウイルス感染防止のため、少人数で斎行。熊野速玉大社の森本良平権禰宜(ごんねぎ)が祝詞を奏上した。三輪崎漁業協同組合員をはじめ、田岡実千年市長、東原伸也・市議会副議長、屋敷満雄・三輪崎区長らが参列し、期間中の安全を祈願し神前に玉串を供えた。

 神事終了後、主催者を代表して海野義尊代表理事組合長が、海水浴場開設に向けた関係者らの尽力に感謝。「以前のようなにぎわいの中、全ての人が無事故で安心して遊べる海水浴場となるよう祈念しています」。

 来賓の田岡市長は、関係者や区民の協力に感謝を伝え「自然に触れ合う機会が減っていると聞く。多くの人にこの海岸の大自然を楽しんでほしい」とあいさつした。

 同海岸は、近くにハマユウの群生地「孔島」、温暖植物豊かな「鈴島」、足湯施設などがある市内で唯一の海水浴場。今年の環境省海水浴場水質判断基準は「AA」に該当している。なお、コロナ禍前の2019年度は36日の開設期間中、遊泳禁止(雷雨や高波、台風などによる)が14日。延べ755人が利用した。

 幅約120㍍、沖に約70㍍が遊泳区域となっており、利用時間は午前9時~午後5時。

 男女更衣室、トイレ、シャワー5基(うち1基は温水で有料)、足湯を完備。利用に当たっては新型コロナウイルス感染予防に協力を。

(2022年7月12日付紙面より)

玉串をささげる参列者ら=10日、新宮市三輪崎
シーズンの無事故を祈願した
2022年07月12日
57 子どもに性、どう伝える?
 学童保育きほっこで講演  (紀宝町 )

 紀宝町の放課後児童クラブ「きほっこ」主催の講演会「今どきの性教育」が8日夜、町福祉センターであった。保護者と職員ら約20人がインターネットを通して多くの情報に触れる現代の子どもたちに大人として伝えていくべきことを考えた。

 子どもたちとの生活の中で、性に関する対応に戸惑うことがあり、周りの大人がどう伝えていくかを学ぼうと保護者を対象に初めて企画した。講師は那智勝浦町のかづこ助産院院長のもとだてかづこさん。もとだてさんは新宮市から串本町までの全ての中学校と、一部の小学校、幼稚園、保育所などで性教育に取り組んでおり、来月にはきほっこでも児童向けに授業を行う。

 もとだてさんは日本の性教育の歴史や、5歳から18歳までの学習目標を示したユネスコ(国連教育科学文化機関)の性教育指針、「性交」ではなく「性的接触」として扱う今の学習指導要領などを紹介。「いまだに性は後ろめたいこと、大人になるにつれ自然に知ること、(早い性教育は)寝た子を起こすなどと言う人がいるが、一部の大人が間違った価値観を持っている」と指摘。20歳未満の出生数と人工妊娠中絶数を示しながら、「踏み込んだ性教育が行われていないと、安易な性行動と不確実な避妊で、若年妊娠、中絶、子への虐待、貧困と負の連鎖に陥る。どこかで断ち切らないといけない。大人が子どもを守ろう」と訴えた。

 幼い頃からの包括的な性教育が必要だとし「小学生は心と体が大人になり、悩みも深くなる。話しにくければ、性の絵本を1冊置くだけでもいい。子どもに聞かれたときは隠さず、正しいことを伝えて」と呼びかけた。

 交流サイト(SNS)やオンラインゲームを通して性被害に遭うことも少なくないとし、体の写真を送ってしまったときの声かけとして「感情的にならずに淡々と事実確認を」と伝えた。水着で隠れる体の部分と口は「プライベートゾーン」と教え、「触れるときは親でも同意をとって。例えば、嫌な人には髪の毛1本でも触られたくない。嫌と言っていいことも教えて」とした。

 「小さい頃から正しい知識を持つことが体を守ることにつながる。何でも話せる関係を築き、子どもと一緒に学んで。その子が大人になった時、愛する人と心と体を大切にし合えるように」と語りかけた。

 講演後は保護者一人一人が感想を語ったり、悩みを相談したりし「子どもが小さい時に性教育を知り、早くから取り組みたかった」「教育の場で子どもたちが学ぶ機会がほしい」「今からでも子どもに伝えたい」などの意見があったほか、さまざまな悩みが寄せられていた。

(2022年7月12日付紙面より)

もとだてかづこさん(右から3人目)を囲んで悩みなどを共有した=8日夜、紀宝町福祉センター
2022年07月12日
58 ロケット事業へ応援寄せる
 ㈱リライアブルが串本町へ  (企業版ふるさと納税 )

 総合人材サービス企業「株式会社リライアブル」(守脇賢胤代表取締役)=東京都=が8日、串本町へ企業版ふるさと納税(=地方創生応援税制)の目録を贈呈した。額は100万円。田嶋勝正町長は感謝状を贈り、この機にさっそく同社との良縁を培うなどした。

 この税制は、国が認める自治体の地域再生計画(同町まち・ひと・しごと創生推進計画が該当)に対する支援として内閣府が企業に向けて推奨。同町は現在、株式会社企業版ふるさと納税マッチングサポートに仲立ちを求めてこの支援を募る形を取っている。

 この日は串本町役場で贈呈式があり、守脇代表取締役から目録、田嶋町長から感謝状をそれぞれ贈り合った。今回の贈呈について守脇代表取締役は「今回ご縁を持つことができた串本町の地域活性化をとても楽しみにしている。新宿(にある本社)から温かいエールを送り続けたい」、田嶋町長は高速の延伸やロケットの打ち上げで伸び代のあるまちだとアピールし「多くの方々が訪れたときに向け整備しなければならない施設にこの納税を充てさせていただく。ぜひとも信頼関係をつくり長いお付き合いをさせていただけたらありがたい」とそれぞれ述べ、今後の連携の足掛かりを培った。

 仲立ちによる贈呈は3月の東武トップツアーズ株式会社=東京都=に続き2例目で、同町にとっては紀陽興産株式会社=和歌山市=の2件を含め4例目。仲立ちをした株式会社企業版ふるさと納税マッチングサポートの利重和彦部長によると、守脇代表取締役から父方のルーツがある和歌山県の紹介希望を受け、一押しのプロジェクトとして同町のロケット事業を勧めたところ強く興味を示し贈呈に至ったという。

 この制度は企業側にとって▽社会貢献▽連携<パートナーシップ>構築▽新規事業展開―といった利点があり、守脇代表取締役はまずもって2014年の創業時から心がけている企業としての社会貢献を果たせたと意識。田嶋町長は懇談を重ねる中で今月4日から入居事業者公募を始めている古座サテライトオフィスを紹介するなど、積極提案で同社との良縁創出に努めるなどした。

(2022年7月12日付紙面より)

目録と感謝状を贈り交わした守脇賢胤代表取締役(右)と田嶋勝正町長=8日、串本町役場本庁
2022年07月12日
59 願いよ届け!七夕行事  新宮市・那智勝浦町・太地町  
2022年07月12日
60 9点に勝浦海事事務所長賞 海と船の絵画審査会結果 
2022年07月12日
61 「花火がド~ン!!」 南大居保と大野保が夕涼み会 (那智勝浦町)
2022年07月12日
62 木戸地伸さんに感謝状  ハンドボール指導56年  (新宮高校 )
2022年07月12日
63 木本快勝、1回戦突破  紀南は雨で順延に  (高校野球三重大会 )
2022年07月12日
64 買い物客でにぎわう  恒例の「紀の宝みなと市」  (紀宝町 )
2022年07月12日
65 住民の安全安心を誓う  玄関前の七夕飾りに願い込めて  (熊野警察署 )
2022年07月12日
66 自転車の安全利用学ぶ  「交通安全優良学校」の神内小で  (交通安全教室 )
2022年07月12日
67 安全な横断をサポート  「夏の交通安全県民運動」始まる  (紀宝署 )
2022年07月12日
68 資金不足解消まで健全化  2年連続の純利益計上で  (くしもと町立病院 )
2022年07月12日
69 直木賞作家が本州最南端へ  今村翔吾さん「まつり旅」で  (串本町 )
2022年07月12日
70 お悔やみ情報
  
2022年07月10日
71 真新しい大しめ縄に張り替え
 例大祭に向け那智の滝で  (熊野那智大社 )

 熊野那智大社(男成洋三宮司)は9日、世界遺産・那智の滝上の大しめ縄の設置を行った。14日(木)に斎行される国指定重要無形民俗文化財「那智の扇祭り(火祭)」を前にした恒例行事で、日本一の落差133㍍の滝口で神職たちが足元に注意を払いながら慎重に新しいしめ縄に取り換えた。なお、今年の扇祭りは人数制限や斎行時間の変更はあるが、3年ぶりに諸祭儀が例年通り執り行われる。

 那智の滝は同大社の別宮・飛瀧(ひろう)神社のご神体。張り替え作業は例大祭前の7月と年末の毎年2回行われている。

 しめ縄はサラシ製で長さ約26㍍、重さ約4㌔。大社本殿で安全祈願を行い、白装束に烏帽子(えぼし)姿の神職ら5人が表参道約2㌔の道のりを運んだ。到着後、命綱を着け、滝の流れに足をつけた神職らは声をかけ合いながら無事にしめ縄を設置した。

 男成宮司は「天候は不安だったので無事、張り替えができて良かった。今年は3年ぶりに本来の形でお祭りができる。現在、感染者が増えているため、当日は世の中が平常に戻ることを祈願したい」と話していた。

 おととし、昨年は新型コロナウイルスの影響で、規模縮小と一部中止で斎行された扇祭り。今年は、全国的にも観客を入れてのコンサートなどが開催されていることから、別宮における渡御祭の拝観者参入も認めるとしている。

 3年ぶりとなる大和舞(稚児舞)と、「那智の田楽」は感染拡大防止の観点から、13日(水)夜の宵宮のみ、奉納される。

 祭典時刻は、本社大前の儀を例年より1時間繰り上げて実施し、午後1時までに例大祭を終了する予定。

(2022年7月10日付紙面より)

那智の扇祭りに向け、真新しい大しめ縄に張り替えた=9日、那智勝浦町の熊野那智大社
2022年07月10日
72 世界はつながっている
 国連セミナーで忍足謙朗さん講話  (新宮高校 )

 新宮市の県立新宮高校(東啓史校長)で8日、「国連セミナー」が開かれた。元国連世界食糧計画(WFP)アジア局長の忍足謙朗(おしだり・けんろう)さんが、世界の飢餓問題や紛争地などへの食糧支援について講話した。

 高校生に国際機関で活躍する人々に触れる機会をつくることで視野を広げ、自身の可能性や人生選択を再考するきっかけとしようと学校が企画。忍足さんは30年以上国連で勤務し、WFPでは世界の紛争地や被災地に食糧を届ける緊急人道支援でリーダーシップを発揮してきた。

 この日は「生徒と同じ目線で話したい」という忍足さんの意向から、生徒たちが円形に囲む形で講話。忍足さんは冒頭「世界は思ったよりも小さく、つながっている。しかし、公平にはできていない」と述べ「世界の8億人が飢餓に苦しみ、年間300万人の子どもたちが5歳の誕生日を迎える前に慢性栄養失調で亡くなっている」と説明。飢餓を深刻化させる要因として紛争を挙げ「ウクライナだけでなく、シリアやパレスチナ、イエメン、コンゴ、エチオピアなど多くの国々で紛争が続いている。紛争が起これば生活が破壊され、人々を生き延びさせ、インフラを回復させるために莫大な金額が必要になる。もしそれを学校の建設などに使うことができるようになれば、どれだけ世界や地域の発展につながることか」と人道支援に携わる葛藤についても語った。

 ウクライナ紛争が食糧や燃料価格高騰を引き起こし、WFPの食糧支援にも影響を与えていることに触れ「『遠い国の出来事だから、自分には関係ない』という考えは捨ててほしい。困ったときはお互いさま」と世界の不平等に目を向け、国際的感覚を養っていくことの重要性を訴えた。

 小林泰明君(2年)は「僕は将来、この地域の発展のために尽くしたいと思っている。『国際的な感覚を持ちながら、ローカルが豊かになるために尽くすのも、等しく重要』と考えを肯定してくれ、世界で活躍する人ながら、身近に感じることができた。戦争や紛争は、自分が求める地域の発展とは対極のもの」と話していた。

(2022年7月10日付紙面より)

講話に耳を傾ける生徒たち=8日、新宮市の県立新宮高校
忍足謙朗さん
2022年07月10日
73 佐川急便が銀賞受賞
 優秀安全運転事業所表彰  (新宮市 )

 自動車安全運転センター和歌山県事務所(寺園勝人所長)と県警本部はこのほど、優秀安全運転事業所として、新宮市王子町の佐川急便株式会社新宮営業所(小川純一郎所長)に銀賞を贈った。8日に新宮警察署(田原正士署長)で表彰式があり、田原署長が小川所長と同営業所安全推進課主任の村田祐司さんに表彰状と盾を手渡した。

 表彰は同センターが主催、警察が共催して毎年3期に分けて実施している。対象となるのは社員が20人以上で、そのうち8割がドライバーの事業所。社員は運転記録証明書を申請し、分析結果の交付を受けている。公私にわたって1年間の事故や違反が2%以内なら金賞、4%以内なら銀賞、5・5%以内なら銅賞が贈られる。連続3年間の成績では、プラチナ賞も設けられている。

 今期は県内で金賞3、銀賞7、銅賞10の計20事業者が受賞した。同事業所は2017、18年に2年連続で金賞を受けており、昨年も金賞を受賞。会社全体で環境・安全面を最優先に事業に当たっている。

 表彰式に立ち会った寺園所長は「今期は20事業者が受賞しており、ここ5年間では最も多い数字。皆さんに安全運転に気を付けていただいていることが分かった。運転記録証明書は安全運転のためのツールの一つとしてさらに多くの人に活用いただきたい」。

 田原署長は「多くの人の模範となる運転をしていただいてありがたい。交通事故を減らすため、こういった事業者さんが1社でも増えていただければ」と感謝を伝えた。

 表彰状を受け、小川所長は「村田主任を中心に、日々の注意喚起を行っている。飲酒運転にも注視し、そういったことがないように努めています」。

 村田主任は「『ながら運転』などが大きな事故につながる。カメラ検証を行うなど防止に努めてます。今後も社内全員で無事故無違反を目指し安全運転を心がけたい」と気持ちを新たにした。

(2022年7月10日付紙面より)

表彰状を受け取った佐川急便株式会社新宮営業所の小川純一郎所長(右から2人目)と村田祐司さん(左横)=8日、新宮警察署
田原正士署長(右)が表彰状を手渡した
2022年07月10日
74 真っ赤な南国の花  ハイビスカス咲く  (新宮市 )
2022年07月10日
75 10日、舌戦終え投開票  18日間の戦いに幕  (参院選和歌山選挙区 )
2022年07月10日
76 地域住民や関係機関で チームくまのがわが定例会 (新宮市熊野川町)
2022年07月10日
77 孫のはがきで詐欺防止  交通・水難事故も啓発  (新宮警察署 )
2022年07月10日
78 卵の特徴や移植の手順学ぶ  ウミガメ保護活動の事前学習  (井田小 )
2022年07月10日
79 新人4人が1議席争う  県内各地で舌戦展開  (参院選三重選挙区 )
2022年07月10日
80 4回目の集団接種始まる  新型コロナワクチン  (紀宝町 )
2022年07月10日
81 お悔やみ情報
  
2022年07月02日
82 夏の無病息災祈る
 熊野三山で茅の輪くぐり  

 熊野三山で6月30日、「夏越大祓式(なごしおおはらえしき)」が営まれた。参拝者たちは「茅(ち)の輪くぐり」で半年間の災厄をはらい清め、夏の疫病退散と新型コロナウイルス感染症の終息などを願った。

 12月31日(大晦日(おおみそか)の大祓)と年2回営まれる、上代から伝わる儀式。「夏越大祓式」では、社会全般の不浄をはらい除き、不慮の事故や災害に巻き込まれることのないよう、また日々重なる災厄を清め、夏に向かい疫病にかかりやすくなる時季を無事に過ごせるように願いを込める。

 「水無月(みなづき)の夏越のはらいする人は 千歳(ちとせ)の命のぶというなり」という唱え歌があり、3歳で母を亡くした俳諧師、小林一茶(1763~1828年)は「母のぶん も一つくゞる 茅の輪かな」と詠んでいる。

 熊野速玉大社(上野顯宮司)では、約120人の参列者が大祓詞(おおはらえのことば)を唱え、人形(ひとがた)と呼ばれる人の姿をかたどった紙に息を3回吹きかけてけがれを移した。人形は全国から寄せられた人形と一緒に唐櫃に納められ、神職がはらった。

 続いて参拝者たちは、上野宮司や唐櫃(からひつ)を担いだ神職らの後に続いて境内に設けられた直径約2㍍の茅の輪を8の字に3回くぐり、夏の無病息災を願った。

 上野宮司は、本土復帰50周年の年に当たり、先月23日に沖縄県で営まれた「慰霊の日」を振り返り「沖縄では異国の文化の中で暮らすことで、日本の慶(よろこ)びの歌を歌うこともできなかった」。

 日本人は人間だけではなく、生きとし生けるもの全てに神を感じて暮らしてきた民族であると述べ「未来に向かって日本の祈りを伝えていきたい。万物を大事にする心を宿して健康に留意し、元気に過ごしていただきたい」と参拝者らに呼びかけた。

(2022年7月2日付紙面より)

健康などを祈願し茅の輪をくぐった=6月30日、熊野速玉大社
今年の夏も健康に過ごせますように
2022年07月02日
83 食文化ミュージアムに選定
 観光拠点の道の駅たいじ  (太地町 )

 地域の食文化を学び・体験する機会につなげようと文化庁が取り組む「食文化ミュージアム」の認定施設にこのほど、太地町の道の駅たいじ(〆谷(しめたに)和豊駅長)が選定された。町の玄関口であり、観光拠点の一つでもある同施設。認定への喜びの声や取り組み、今後について取材した。

 文化庁では地域ごとの特色のある食や受け継がれてきた食の技術や、多様な食文化に関する学び、体験の提供に取り組む博物館、道の駅などの施設に関する情報を集約。ウェブ上の仮想のミュージアム「食文化ミュージアム」において一体的に発信し、実際に各施設に足を運んで地域の食文化を学び・体験する機会につながることを目指している。

 道の駅たいじの担当で、今回のミュージアムに応募した山本広樹さんによると、鯨と共に生きる文化や町のPRのために応募したという。

 認定について「素直にうれしい。クジラに対する認知度の向上や食べたことがない人、懐かしく思う人にも食べていただく機会になってほしい。調理のハードルも低い、クジラ料理を自身の家庭で実践していただくことも目的です」と話した。

 同施設ホームページの直売所紹介部分では、クジラ肉の調理例なども確認できる。誰もが手軽にクジラ料理調理に触れられる工夫も行っている。

  □     □

■那智黒ソフトを販売



 これまで同施設では、那智勝浦町にある天満牧場の牛乳を使用したソフトクリームが人気を博していた。しかし、今年3月末に同牧場が乳業を廃業したため、人気メニューが廃版となった。

 代わりとなる商品を模索・検討し、「那智黒あめ」で有名な同町森浦の株式会社那智黒総本舗に打診。同社では2014年に那智黒ソフトクリームを開発し、那智山の直営売店でのみ販売をしていた。

 同社専務取締役の坂野雄紀さんは「このソフトは那智黒あめを感じることができるものに仕上げた商品。当初は本社での販売も検討していたが、観光拠点である道の駅のほうが太地町のPRにつながると思い、置いていただくことになった。こだわりの商品なのでぜひ、食べていただけたら」と話している。

 山本さんは、那智黒ソフトクリームはソフトクリーム全体で、最も人気があり、売り上げ貢献につながっているとした。コーンタイプだけでも、4月から6月9日現在で1300本を販売するほど評判だという。価格は380円。

  □     □

■今後の展望は



 同施設の目玉のイベントである朝市。さまざまな商品が並び、コロナ禍以前は多くの来場者でにぎわっていた。体験型の催しも含め、感染状況を注視しながら、開催していきたいとした。

 今後は、感染症対策の継続、家庭で調理可能なレストランのメニュー開発やホームページの充実、課題である地場の野菜・果物の取り扱い強化にも力を入れるとした。

 山本さんは「お客さまも戻りつつある。そのためか、鯨ハムやクジラの大和煮もよく売れており、クジラの町としてはありがたい。また、地域の福祉施設のパンやひじきの取り引きもある。広く、大きく地産地消を捉えていくことが今後、重要になるのでは」と語った。

(2022年7月2日付紙面より)

食文化ミュージアムに選定された=太地町の道の駅たいじ
那智黒ソフトなど売れ筋商品をPRする山本広樹さん
2022年07月02日
84 上ノ丁の失われた絵柄も判明
 御舟の旧陣幕の内容を確認  (古座川河内祭保存会 )

 古座川河内祭(こうちまつり)保存会(杉本喜秋会長)が6月29日、串本町古座にある古座漁村センターで御舟の旧陣幕の内容確認をした。

 御舟の陣幕は鯨船上に組んだ屋形部分に施す装飾具の一つで、両舷それぞれの絵柄で3枚、船尾1枚、へさき1枚から成る。現在用いているのは1995(平成7)年に新調したもので、古座の御舟と櫂伝馬(かいでんま)は地内3分区(上ノ丁、中ノ丁、下ノ丁)がそれぞれに建造して伝えているため陣幕も3組ある(うち上ノ丁の1組は部分焼損した状態で保管中)。

 以前のものは引き継ぎの不調で久しく所在不明となっていたが、今年6月初旬に勇進会が祭船倉庫で保管する小伝馬を点検した折に庫内から見つかったという。

 この日は県文化遺産課の藤森寛志主査や町教育課の田村浩平主査も状態確認のため立ち会い。杉本会長と南道房男さんが保管箱に収められた旧陣幕を広げ並べた結果、1937(昭和12)年新調の中ノ丁と下ノ丁の旧陣幕一式と新調年の記載がない上ノ丁の旧陣幕3枚(両舷分のみ)があることが分かった。上ノ丁の一世代前の旧陣幕は依然として所在不明という。

 藤森主査によると、河内祭の御舟行事自体が国の重要無形民俗文化財指定を受けているので旧陣幕もその枠内で保存対象になるそう。文化財として新たに指定する線は考えにくいが、今後この行事を保存していく上で原初の形を継承するよう求めていく立場から言えば原初に近い形を持つ点で旧陣幕には価値があるという。

 杉本会長は所在判明を喜び、以後このようなことが無いよう耐震性ありとされる同センター3階倉庫で保管し引き継ぎの記録を残すそう。今回の確認における最大の発見は上ノ丁の旧陣幕。一式ではないが両舷ともそろっていて一世代前の所在不明により焼損で失われた状態になっている絵柄がより原初に近い形で判明した。杉本会長は江戸末期~明治初期の陣幕ではないかと上ノ丁の旧陣幕を洞察し、「段ボールではなく樟脳(しょうのう)を詰めたプラスチックケースで大事に保管し、将来の新調へつなげていきたい」と気を引き締めて語った。

(2022年7月2日付紙面より)

見つかった旧陣幕の内容を確かめる杉本喜秋会長(左から3人目)ら=6月29日、串本町古座
2022年07月02日
85 避難所運営の課題対応
 職員が図上訓練で備え  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町は6月30日、同町役場で、職員を対象にした避難所運営図上訓練を行った。4人が参加、避難所となる学校の絵や想定される事態を記したカードを使い、どう運営すべきかを学んだ。

 同町は災害発生時に備え、避難所ごとに担当職員を決めている。避難所運営図上訓練はできるだけ同一避難所の担当者で実施。このため、別日にも別担当者が行う。この日は主に宇久井小中学校や、色川小中学校の担当者が参加した。

 和歌山県が作製した、オリジナルの災害対応シミュレーションゲームを用いて避難所運営を図上訓練した。模造紙大の紙に避難所となる学校の俯瞰(ふかん)図が描かれており、避難者の受け入れを行いながら課題やトラブルに対応していくというもの。正しい対応をするほどポイントが上がる。

 参加者は各自が▽施設管理/保健衛生▽総務/要配慮者▽食料物資/被災者管理▽情報/ボランティア―の班長となり、各分野を担当した。課題やトラブルはカードに記されており、内容によっては3択問題となっていた。開設からの時間も、1日目、2~3日目、4日~1週間と分かれており、起こる課題やトラブルも時間経過に準じたものとなっていた。

 「トイレを使わせてほしい、もう我慢ができない」「駐車場を設置するのに適した場所は」「避難者名簿を作るために記載してもらう事項は」「授乳室の設置はどこに」などの課題やトラブルがあった。参加者は、3択問題の場合は解答を、設置場所問題は学校内のどこに設置するかを話し合い、決定していた。適切な解答ほどポイントが高く、不適切なら0㌽となっていた。

 税務課の疋田晋一さんは「災害が起きたときは対応に追われ、目の前のことだけになりそうだが、今日のゲームは俯瞰して建物や人の状況が見られる。どういうところに気を付けるべきかが分かりやすく学べた。いざというときに生かしたい」と話した。

(2022年7月2日付紙面より)

適切な配置について話し合う=6月30日、那智勝浦町役場
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