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2020年08月28日
1 「このまち大好き」 最優秀賞に小阪さんと平美さん (新宮市観光フォトコン)

 新宮市観光フォトコンテストの表彰式が26日、市役所であり、最優秀賞を獲得した新宮市の小阪享志さん(66)と平美結衣さん(15)らに賞状と記念品が贈呈された。入選した作品33点は観光カレンダーやパンフレットなどとして活用する他、10月30日(金)まで、市役所1階ギャラリーに展示される。

 市観光カレンダー製作実行委員会(山本大輔委員長)が主催で毎年開催しており今年で9回目。今回はテーマを「伝えたい、知ってほしい、新宮の魅力」とし、一般の部のほかに初めて中学生・高校生の部を設けた。一般の部には54人から165作品、中・高校生の部には51人から53作品の応募があった。

 一般の部では小阪さんが2回目の応募にして最優秀賞を受賞。カメラを本格的に始めたのは2年ほど前からとしながらも、インスタグラムを見るなどして技術の研さんに励んだという。作品は「孔島の暑い朝」。青い空を映す穏やかな海に浮かぶ孔島の様子を捉えた。「(最優秀賞と聞いて)びっくりの一言。うれしく思う反面恐縮しています」。

 中学生・高校生の部では、阿須賀神社本殿と境内の桜を撮影した平美さんの「このまち大好き」が最優秀賞に輝いた。賞状を受け取った平美さんは「とてもうれしい。新宮にはきれいな景色がたくさんある。これからも写真に収めていきたい」と笑顔で話した。

 山本委員長は「たくさんの方々から市内の魅力あふれる作品を応募いただいた。観光カレンダーをはじめ市の観光PRの一助となるように大いに期待したい」。

 審査員を務めた田岡実千年市長は「これほどブルーがきれいで水面が鏡になるような日は年間通しても珍しい」「桜と本殿の距離感やアングルが素晴らしい」などと作品を講評。「年々レベルが上がっている。来年の観光カレンダーも素晴らしいものが完成するとうれしく思っています」と話していた。

(2020年8月28日付紙面より)

最優秀賞「孔島の暑い朝」(小阪享志さん)
最優秀賞「このまち大好き」(平美結衣さん)
2020年08月28日
2 高齢者の安心した生活目指し
 介護保険事業計画等策定委員会  (新宮市 )

 新宮市では現在、市高齢者福祉計画・第8期介護保険事業計画の策定に向け協議を進めている。市役所別館で26日、1回目の介護保険事業計画等策定委員会が開かれ、計画の概要や第7期計画の実績などについて意見を交わした。

 市では、高齢者が住み慣れた地域でいつまでも安心して暮らし続けられる地域社会の実現を目指し「高齢者福祉計画・介護保険事業計画」を策定している。

 同委員会は「市介護保険事業計画等策定委員会設置要綱」に基づき、市長から委嘱された学識経験者や保健医療関係者、福祉関係者、被保険者代表者ら12人で構成。介護保険事業計画や高齢者福祉計画の策定、高齢者福祉施策に必要な事項などの所掌の事務を遂行する。

 第8期の計画策定に当たって▽介護予防・健康づくりの推進(健康寿命の延伸)▽保険者機能の強化(地域保険としての地域のつながり機能・マネジメント機能の強化)▽地域包括ケアシステムの推進(多様なニーズに対応した介護の提供・整備)▽認知症「共生」・「予防」の推進▽持続可能な制度の再構築・介護現場の革新―の5項目を中心に議論が進められる見通し。

 今後は計画骨子案や素案、本編、概要版の作成・修正を経てパブリックコメントを実施した後、計画策定となる。計画は3カ年で実施される。

 開会に当たり、田岡実千年市長が「第8期の事業計画においては、これまでに取り組んできた地域包括ケアシステムの推進や介護予防・健康づくりの推進、そして認知症との共生や予防の推進について、より一層取り組んでいくことになる」とあいさつ。

 市民が住み慣れた地域で健康で安心して暮らすことのできる「高齢者が安心して自立した質の高い生活を送ることができるまちづくり」の実現を目指してこれまで以上に介護保険制度の適切な運営に努めていかなければならないと述べた。

(2020年8月28日付紙面より)

開会に当たり田岡実千年市長があいさつした=26日、新宮市役所別館
2020年08月28日
3 大規模災害時の対応を確認
 地震、津波想定して総合防災訓練  (紀宝警察署 )

 大規模地震を想定し、紀宝警察署(濱口裕史署長)は27日、総合防災訓練を実施。午前7時30分、県内で震度7の地震が発生し、大津波警報が発令されたと想定し、署員36人が初動措置、人命救助、救急法の各訓練に取り組んだ。

 地震発生時に迅速、的確に行動できるよう災害対処能力の向上を図ることが目的で、毎年「防災週間(8月30日~9月5日)」に合わせて実施している。

 訓練は地震発生後、署内に対策本部を設置し、管内7カ所の交番、駐在所と無線で交信。津波避難誘導や被害状況を確認し、本部で集約した。

 資器材の扱いや車両に取り残された負傷者を救出する訓練、救急法訓練にも取り組んだ。ライフラインの寸断を想定して、平島交差点で信号機用電源付加装置の操作方法を確認し、信号が復旧するまでの間、手信号で車両を誘導した。

 新型コロナウイルス対策として、3密を避けるため全署員への訓示は行わず、濱口署長は「管内は災害が発生しやすい地形で、署では独自の訓練を定期的に行っている。今年は必要最小限の少人数で訓練した。無線訓練では現場の警察官が災害をイメージして被害状況を報告できた。今後もあらゆる想定に基づき訓練をこなしていく」と話した。

(2020年8月28日付紙面より)

地震、津波を想定した初動措置訓練=27日、紀宝警察署
車両から負傷者を救出
2020年08月28日
4 降らぬ雨対応度合い増す
 水道関係で支障連絡なし  (串本町・古座川町 )

 雨天の予報が出るもののまとまった雨が降らない串本町・古座川町域。27日現在で両町に水道関係の支障の連絡はないが、七川ダムが発電を止めて貯水位の回復にかかるなど水不足への対応の度合いが増している。

 1週間前は22日以降7日続きの曇天~雨天が予報として出され、同ダム管理事務所もその雨に期待したところ。好天続きもようやく緩み時折雨が降るようになったが、貯水のにわかな回復には結びついていない状況だ。

 県河川/雨量防災情報内で公表されている同ダムの27日午前9時時点の貯水位は97・24㍍で、同事務所によると現在は発電を止め下流の流れを保つため毎秒0・8立方㍍まで放流量を絞っている。他方で流入量は毎秒1・0~2・4立方㍍で推移していて、その差分で貯水位の回復を図っている。貯水位の変化で見る回復の勢いは1時間当たり0・5㌢前後とごくわずか。流入量増につながる雨の後押しがほしいところとなっている。

 支流域の水量も乏しく、滝ノ拝を越えようとするアユやハゼ類には好機だが下流の流れはごく弱まっている。古座川町域の水道は池野山、月野瀬、川口と明神の一部、直見(ぬくみ)、三尾川(みとがわ)、下露、平井の計7簡易水道が公営、高池を除く他の地域は民営と源流への依存度が高いが、現状でいずれも利用できる状況にあるという。串本町も一部の地域を簡易水道で支えているが、同様に支障は確認していないという。

(2020年8月28日付紙面より)

洋上の積乱雲と降雨。陸でも時折雨が降るが水は依然として不足傾向=27日、串本町津荷
2020年08月28日
5 小中高生徒数、連続減少  学校基本調査(速報値)を公表  (和歌山県 )
2020年08月28日
6 郷土への誇りと愛着育む  近大新宮中1年生が稲刈り体験  (新宮市熊野川町 )
2020年08月28日
7 リバーシブルのエコバッグ  寺子屋広場に女性8人参加  (紀宝町 )
2020年08月28日
8 海目指した跡が関心引く  上浦海岸でウミガメふ化  (串本町 )
2020年08月28日
9 川に慣れ親しむ  熊野川小児童が川遊び  (新宮市 )
2020年08月25日
10 来年実施願いたいまつ供える 金剛寺の「二河の火祭り」 (那智勝浦町)

 那智勝浦町二河にある金剛寺で毎年実施される伝統の荒供養「二河の火祭り」は今年、新型コロナウイルス感染拡大防止のため中止となった。当日の23日は同地区に住む役員のみが集まり、来年の祭り実施を願うとともに、供養のため小たいまつを宝篋印塔(ほうきょういんとう)に供えた。

 荒供養は1510(永正7)年に始まったとされ、先祖代々の総供養も兼ねて地元の若者たちが継承してきた。二橋青年会が行事を受け継ぎ、青年会で保存会(大江政典会長)を組織して地元住民らと共に伝統を守っている。

 大江会長によると、戦時中の一時期を除き祭事は営まれており、中止になったことはないという。

 例年は白装束に身を包んだ若者たちが本堂で採り火し、種火を分け合って裏山へ駆け上がる。その後、宝篋印塔前でたいまつに点火し、架線を目掛けて次々に投げ上げる。その幻想的な光景を一目見るために地域内外から多くの人が集まる。

 今年は新型コロナの発生状況を鑑み、5月に中止を決定した。この日は5人が裏山を登り、目神八幡(めがみはちまん)の社にサカキを、宝篋印塔ではシキミと点火された小たいまつを供え、手を合わせた。

 大江会長は「地元や近隣からも多くの方々が見物や撮影に来てくれるため非常に残念」。

 「過去に比べて人は減ったが火祭りは年に1回人が集まる交流の場。コロナの状況にもよるが、来年はぜひ実施したいと思う」と語った。

(2020年8月25日付紙面より)

小たいまつを供え、役員らが手を合わせる=23日、那智勝浦町の金剛寺
供養のため作業を進めた
2020年08月25日
11 砂利堆積の解消に向け
 さかさ川河口部の掘削作業実施  (新宮市 )

 新宮市の熊野古道「高野坂」広角側入り口付近にある「さかさ川」の美化活動に努めている市民団体「さかさ川をきれいにする会」(平野雅裕会長)は23日、同川河口部から王子ヶ浜に堆積していた砂利の掘削作業を実施した。

 さかさ川はJRきのくに線の高架下を流れて王子ヶ浜(大浜)につながる幅約8㍍の小さな川。6月中旬ごろに市王子ヶ浜を守る会の会員が毎朝続けているパトロール中に状態を発見し平野会長に連絡した。河口付近は以前から川をふさぐことが頻繁にあり、天候や満ち潮、引き潮などが影響とされていて同会で現地を確認した後、環境省や海岸管理者である和歌山県に重機を使用し河道確保する応急対策を行いたいとの旨を伝えていた。

 県と市の職員が作業に合わせて周辺のごみ拾いを実施する中、平野会長は重機を使用して丁寧に堆積した大量の砂利を取り除いていった。

 平野会長は「県から環境省に作業許可を出してもらい、ようやく行うことができた。重機を提供していただいた日本環境開発株式会社の皆さんのご厚意と協力に大変感謝しています。台風や波などによって地形が変わって再び川が閉塞(へいそく)してしまう可能性があり万全とは言い切れないため、今後も堆積の解消に向かってしっかりと見守っていきたい」と話していた。

(2020年8月25日付紙面より)

重機を使い砂利を取り除く平野雅裕会長=23日、新宮市
2020年08月25日
12 初日はWSやツアーを実施
 認定6周年記念企画始まる  (南紀熊野ジオパーク )

 南紀熊野ジオパーク推進協議会と同パークガイドの会主催の日本ジオパーク認定6周年記念企画「行ってみて知ってみて南紀熊野ジオパーク」が22日から始まった。31日(月)までの間にエリア内でガイドツアーや串本町潮岬にある同パークセンター内でワークショップ(WS)を順次開く内容で、詳細は同パーク公式ホームページを参照。

 南紀熊野ジオパークは2014(平成26)年8月28日に日本ジオパークとして認定を受け、4年ごとに迎える再認定の1回目も無事乗り越えて現在6年目を迎えている。拠点施設の同パークセンターは令和元年7月27日に開所。本年度は序盤に新型コロナウイルスの影響で臨時休館を余儀なくされたが、再開後の弾みを目指して7月から月例でイベントを企画し情報発信を強めている。

 8月は日本ジオパーク認定6周年の節目に絡め、両主催で同パークを知る足掛かりとなるイベントを複数準備。期間初日はガイドツアーが予約が催行人数に届かず中止になったものの、オンラインガイドツアー「世界遺産+ジオで二度おいしい那智山」とWS「とっても小さな貝を探してみよう」は計画通り実施した。

 同ツアーには11人がウェブ会議の形で参加。現地で行動するジオパークガイドの解説を視聴し、インターネット経由で適時質問を寄せるなどして熊野古道大門坂や那智の滝への理解を深めた。

 WSは同センターの本郷宙軌研究員と福村成哉研究員を軸にした企画。オゴクダ浜(潮岬灯台の北側にある浜)で採取した砂を顕微鏡で観察し、貝類など気になった粒ベスト10を選んで観察用プレパラートを作る内容で、実施時間帯(午後1~3時)に来館した子どもらが随時挑戦した。

 両研究員は貝類以外に有孔虫の殻やサンゴ類のかけら、ウニのトゲやガラスなどが砂粒と一緒に混ざっていることを事前に紹介。観察しやすいようシャーレに小分けした砂の量からきれいな形で見つかる貝の数はごく少量で、見つけた子どもは集中力全開で砂粒と同じ大きさの小さな貝を観察用プレパラートへと移し取り、挑戦の記念として持ち帰った。

  □     □

一部除いて参加受付中



 WSは翌23日も同じ時間帯で実施。この日はガイドツアー「ちょっとだけ・大雲小雲」「南紀熊野ジオパーク 化石から知る大地の成り立ち」も事前予約が催行人数に達し実施された。ガイドツアーは一部締め切りとなったものもあるが、24日現在で参加受け付け中のものも複数あり。いずれも要参加費、要事前予約。事前予約や問い合わせは同センター(電話0735・67・7100、メールe0320005@pref.wakayama.lg.jp)まで。

(2020年8月25日付紙面より)

ワークショップ「とっても小さな貝を探してみよう」に挑戦する来館者=22日、南紀熊野ジオパークセンター
2020年08月25日
13 晴天の下で収穫
 高田地区で稲刈り作業  (新宮市 )

 新宮市の高田地区の田んぼで現在、稲刈りが行われている。22日には同地区在住の溝口ももさんら4人が協力して、ずっしりと実った稲穂を収穫した。

 溝口さんらは高田の休耕田の増加に伴い、少しでも活用していければとの思いで同区の友人である金子蘭さん、岡本のぞみさん、水口いおりさんとともに昨年から始動。葛薮正さん所有の広さ約15㌃の田んぼを借り、地元のベテラン農家たちに教わりながら作業に取り組んでいる。今年は5月に「こしひかり」の田植えを実施した。

 この日は同区の子どもたちも参加。晴天の下、メンバーらは鎌を使用して育った稲を刈り、協力しながらわらで束ねるなどして作業を進めていった。

 金子さんは「現在、新型コロナウイルスの影響で休止している高田キッズのカレー作りなどで使用できればと思って始めました。活動当初は田んぼの状況も悪かったのですが、いろんな方々に肥料や農薬のことなどを教わりこの日を迎えることができました」。

 溝口さんは「昨年は害虫に食べられたりもしましたが、今年は実が詰まっていて重みを感じる。農家の皆さんから気に掛けてもらい、さまざまなことを教えていただいたおかげです。今後も協力しながら育てていき、より良い米を作っていければ」と話していた。

(2020年8月25日付紙面より)

稲を束ねて下がりに掛けるメンバーら=22日、新宮市高田
2020年08月25日
14 御船郵便局の営業開始  新築移転で利便性向上  (紀宝町成川 )
2020年08月25日
15 移動式オービスで取り締まり  8月に入り管内で事故増加  (紀宝署 )
2020年08月25日
16 小中学校で2学期始まる  熊野市、南牟婁郡各校で始業式  
2020年08月25日
17 紀の宝プレミアム商品券発売開始  115店舗で使用可能  (紀宝町 )
2020年08月25日
18 成人式開催の方向性示す  教育民生委員会で各部が報告  (新宮市議会 )
2020年08月25日
19 戦争遺跡を後世に  宇久井の「防空監視哨」  (戦後75年 )
2020年08月25日
20 ヤマモガシの花咲く  宇久井ビジターセンターなどで  
2020年08月25日
21 「ちょっとだけ大雲小雲」  認定6周年記念ツアー  (南紀熊野ジオパーク )
2020年08月25日
22 待望の実りを収穫し味わう  農福連携の支援得て稲刈り  (エコ工房四季 )
2020年08月25日
23 お悔やみ情報
  
2020年08月18日
24 平和への誓い新たに
 熊野速玉大社で戦没者慰霊祭  (戦後75年 )

 「堪え難きを堪え 忍び難きを忍び 以(もっ)て万世の為に太平を開かんと欲す」―。1945(昭和20)年8月15日、昭和天皇の玉音放送で日本国民にポツダム宣言受諾による終戦が告げられた。終戦記念日の15日、全国各地で戦没者慰霊祭が営まれた。新宮市の熊野速玉大社(上野顯宮司)においても新型コロナウイルスの影響で規模を縮小しつつも境内の忠魂碑前で慰霊祭を斎行。市遺族会や神職ら8人が参列し、英霊に対し追悼の誠をささげるとともに平和への誓いを新たにした。

 総務省によると、同市においては他の都市より遅かったものの、製材工場が密集していた海岸地帯を中心に終戦直前に集中的に砲弾などを受けた。また、44(昭和19)年ごろから勤労動員が始まり、多くの学生らが和歌山市や大阪府、兵庫県などへ動員された。

 44年12月3日、三輪崎上空に米軍機が初めて侵入、焼夷(しょうい)弾を投下した。翌45年1月19日には大浜基地付近、広角方面が被爆し十余人が死傷。23日には焼夷弾により佐野、高田の森林六百余町歩(約600㌶)が焼失した。また、同年4月7日には午前と午後の2回にわたり空襲があり、大浜で十余人の死傷者、三輪崎国民学校で23人の負傷者が出ている。

 以降も熊野地、野田、阿須賀などが焼夷弾や爆弾などの攻撃を受け、7月24日午前には西阿須賀町から丹鶴町にかけて250㌔爆弾数個が投下。当時、現在の新宮郵便局付近にあった県立新宮高等女学校では校舎全壊、死者50人、負傷者200人の被害を受けた。なお、市では59(昭和34)年11月10日に「世界連邦平和宣言都市」を採択。市民一致で世界の平和を誓っている。

 市遺族会は慰霊のために沖縄県の紀乃国之塔などを訪問する予定だったが、新型コロナの影響で断念したという。上野宮司は、和歌山県神社庁では来年の2月に沖縄での慰霊祭を予定していると述べ「慰霊は戦争で亡くなった人への感謝を表す意味もある。日本を立派な国にしていくことが今を生きるわれわれの責任。その思いを胸に、一日一日を大事に生きていきたい」と思いを語った。

(2020年8月18日付紙面より)

境内にある忠魂碑=15日、新宮市の熊野速玉大社
忠魂碑前で慰霊祭が執り行われた(熊野速玉大社提供)
2020年08月18日
25 初精霊供養、故人の冥福祈る
 第14回紀宝町花火大会  

 紀宝町の鵜殿港でお盆の15日、「第14回紀宝町花火大会」があった。例年、約700発の花火が帰省客らを楽しませているが、今年は新型コロナウイルス感染症対策として花火を中止し、初精霊供養と灯籠を焼く銀滝花火のみを執り行った。

 町村合併前の「初盆供養・追善花火大会」を新町でも引き継ぎ、2006年から町の花火大会として実行委員会(実行委員長・西田健町長)が主催。毎年、メッセージ花火や追善早打ちなど趣向を凝らした花火が夜空を染め夏の風物詩に定着している。

 今年はせきエチケット、マスクを外す際は他の人と距離を取るなど新型コロナと熱中症対策を講じて遺族のみが参列した。

 はじめに西田町長が「猛暑に加えて新型コロナウイルス感染症が拡大して厳しい夏を迎えている。今年は花火を中止し、申し訳なく思う。精霊の皆さま方は今日の繁栄と幸せにご努力された。ふるさと紀宝町、ご遺族の安寧を見守りいただきたい」とあいさつした。

 東正寺(とうしょうじ)の片野晴友住職らによる読経に続いて西田町長、遺族代表の上地暁斗さんが焼香。33柱の初盆家庭が供えた灯籠に手を合わせ故人の冥福を祈った。最後は銀滝花火が灯籠を焼いた。

  □     □

〝絆〟感謝運動で地域貢献 紀宝町商工会青年部



 紀宝町商工会青年部(玉置一貴部長)は「〝絆〟感謝運動」として、花火大会の運営に協力。約20人が午前6時から会場設営に汗を流し、灯籠設置や片付けなど終了後まで作業に携わった。

 この運動は地域貢献を目的に、全国の商工会青年部が毎年6月にボランティア活動を実施しており、紀宝町の青年部は「ほたる灯ろう展」に協力してきた。

 今年は、灯ろう展が中止になったため、毎年協力している花火大会の手伝いを感謝運動と位置付けた。玉置部長は「日頃の感謝の気持ちを込めて、ふるさと紀宝町への恩返しとして作業した。来年は新型コロナが終息して花火の打ち上げも行ってほしい」と話していた。

(2020年8月18日付紙面より)

東正寺の片野晴友住職らによる読経で故人の冥福祈り=15日、紀宝町の鵜殿港
灯籠を焼く銀滝花火
「〝絆〟感謝運動」に参加した紀宝町商工会青年部の部員ら
2020年08月18日
26 初精霊船に手を合わす
 勝浦・天満地区で盆行事  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町の天満・勝浦地区で16日、初精霊送りがあった。天満地区では那智川河口の天満の浜から、勝浦区では勝浦漁港から初精霊船が出航した。

 新型コロナウイルス感染症の状況を鑑み、両地区共に安全を重視し、地区回覧板や訪問などで事前に地区住民に向け感染拡大対策への協力を求めた。

 天満の浜では天満区(山本年昭区長)の合同初精霊送りがあり16柱を送った。参列は1世帯3人までで、参列者は2㍍の距離を保ち行事を見守った。

 円心寺の住職が読経し、天満念仏講の人たちが御詠歌をささげた。天満交友会のメンバーが水中に入り、精霊船「極楽丸」を沖に出した。浜には送り火がたかれ、花火も打ち上がった。

 勝浦地区では1955(昭和30)年に当時の青年会が、海を汚さない配慮から合同の行事を始めた。現在は勝浦初精霊送り実行委員会(大嶽勝司委員長)が中心となり、勝浦6区の区長や運営委員が協力。海翁禅寺、正念寺、法泉寺の住職が出仕し、地域挙げての盆行事となっている。

 今年の初精霊は42柱だった。参列は世帯主と家族のみで、他府県在住者や子どもの参列を自粛した。

 大嶽委員長が司会を務め、参列者一同で合唱した後、極楽船が港を出た。夕暮れの勝浦漁港に住職の読経が流れ、灯籠を乗せて進む船に遺族が静かに手を合わせた。

(2020年8月18日付紙面より)

沖に出る「極楽丸」を見送る=16日、那智勝浦町天満
静かに離岸する初精霊船=同日、那智勝浦町築地
2020年08月18日
27 元気なあいさつ響く
 公立小中学校、高校で始業式  (新宮市 )

 新宮市の公立小中学校、県立高校で17日、始業式や学期交代式が開かれた。1~2週間の夏休みが明け、校舎に「おはようございます」と児童・生徒の元気なあいさつが響いた。

 三輪崎小学校(嶋田雅昭校長、児童371人)では放送集会で式を実施。嶋田校長は「放送なので皆さんの顔を見ることはできませんが、日焼けした元気な顔がそろっていることでしょう。休みが終わってしんどいなと感じる人も、だんだんと学校のリズムで生活できるよう、心と体の調子を整えて」と話した。

 児童会代表の高芝新君(6年)は「川でクロールの練習をして、上手に泳げるようになってうれしかった」、倉地奏汰君(6年)は「川でテナガエビを捕り、祖母に天ぷらにしてもらった」と思い出を紹介。2学期で頑張ってほしいこととして▽友達を大切にする▽友達と力を合わせる▽最後まで諦めない―の三つを呼び掛けた。

 通学路では「さわやか朝の声かけ運動」があり、教職員や市教委、子ども見守り隊、地域住民らが登校する児童・生徒に笑顔であいさつをしていた。

(2020年8月18日付紙面より)

児童会代表の倉地奏汰君(手前)と高芝新君(奥)があいさつ=17日、新宮市立三輪崎小学校
2020年08月18日
28 スポーツウエルネス吹矢大会結果
 那智勝浦町体育協会  
2020年08月18日
29 那智勝浦少年野球クラブが制す
 第40回マクドナルド・トーナメント  
2020年08月18日
30 有志のみで伝統の踊りを奉納  平尾井薬師堂で「夏の大祭」  (紀宝町 )
2020年08月18日
31 コロナ終息や健康など願い  天御中主神社で神事斎行  (新宮市 )
2020年08月18日
32 「山に立つ神と仏」  熊野ゆかりの松﨑照明さん、新刊を出版  (青岸渡寺の髙木副住職が人柄を語る )
2020年08月18日
33 コロナ禍でも供養の機会を  あすか斎苑で初精霊送り  (新宮市 )
2020年08月18日
34 計18日間で1054泊分の利用  真夏の有料期間の実績  (潮岬望楼の芝キャンプ場 )
2020年08月18日
35 追善踊りで初精霊送る  池野山区で盆の供養祭  (古座川町 )
2020年08月18日
36 古座川で観測史上最高38.9度  猛暑続く、熱中症に注意  
2020年08月18日
37 お悔やみ情報
  
2020年08月06日
38 高校生対象に業務説明会
 6人が仕事への理解深める  (新宮警察署 )

 新宮警察署(小畑博昭署長)は4日、同署で業務説明会を開いた。県立新宮高校、県立新翔高校の生徒6人が参加。警察の仕事や試験対策などについて説明を受けたほか、鑑識を体験するなどして警察業務への理解を深めた。

 同署では進路選択の一助にと、高校生を対象に毎年業務説明会を行っている。

 2019年に同署に配属された永谷美波巡査が、試験対策や勉強方法について説明。「過去問題を反復すれば身に付くのでは」などと助言した。昨年警察学校を卒業し今年2月に同署に配属となった渕上晟冴巡査が警察学校時代の思い出を振り返り「夢に向かって一生懸命頑張って」と高校生にエールを送った。

 同署生活安全刑事課鑑識係の窪田博文警部補による鑑識体験では、瓶に付いた指紋を採取。「犯人がここを触ったであろうという所を鑑識するのがポイント」などとアドバイスした。

 質疑の時間では「何を勉強すればいいですか」「なぜ警察官になろうと思ったのですか」「警察学校での訓練はどんなものですか」などの質問があった。「警察官になって良かったことは何ですか」という質問に対して窪田警部補は「犯人を捕まえた時、そして被害を受けた人から『ありがとう』と感謝された時は何物にも代えがたい瞬間」と答えた。

 閉会に当たり、佐々木達也警務課長が、今春、かつらぎ署で県警初となる女性署長が誕生したことについて触れ「女性の活躍の場も広がっており、女性にしか対応できないこともある」と紹介。

 学歴は関係なく、努力次第で上がっていける仕事であると述べ「警察は魅力的な仕事だと思っている。私たちの仲間になってもらえることを期待しています」とあいさつした。

(2020年8月6日付紙面より)

鑑識体験などを通して警察業務への理解を深めた=4日、新宮警察署
警察官が試験対策などについてアドバイスした
2020年08月06日
39 ちょうちんで心に明かりを
 「湯ごりの郷」駐車場に設置  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町湯川の社会福祉法人高瀬会の地域密着型バーデンライフ・ケアセンター「湯ごりの郷」(切士知憲施設長)は、新型コロナウイルス感染症による暗い雰囲気を吹き飛ばし、利用者や地域住民の心に明かりをともそうと駐車場に盆行事用のちょうちんを設置した。

 「地域に密着した施設」を目指す湯ごりの郷は、2008年の設立当初から毎年「夏祭り納涼盆踊り大会」を開催。子どもから高齢者まで大勢が参加し、「浜ノ宮櫂(かい)踊り保存会」による県の無形民俗文化財の櫂踊りやフラダンスなど多彩な踊りを楽しんでいた。今年は新型コロナ対策のため中止したが、その代替として職員が企画した。

 4日には入居者が盆行事の雰囲気を味わおうと駐車場に出向いた。岩﨑明美さん(88)は「踊ったりするのは苦手だけど、きれいだね」、松本恵美さん(94)は「やっぱり太陽に当たるのはいい」と目を細めた。

 切士施設長は「2月から面会を断り、花見など外に出掛けるイベントも自粛してきた。季節の行事は利用者さんたちの楽しみの一つ。ちょっとした取り組みだが、車で通り掛かる人にも見てもらえたら」と話していた。ちょうちんは1、2週間設置しているという。

(2020年8月6日付紙面より)

盆行事の雰囲気を味わう=4日、那智勝浦町の湯ごりの郷
2020年08月06日
40 気持ち引き締め夏休みへ
 町立小中学校で終業式  (串本町・古座川町 )

 串本町や古座川町の町立小中学校が5日、一斉に第1学期の終業式を営んだ。両町とも夏休み期間は6日から19日(水)まで。児童生徒は宿題や通知表などを受け取って学期を締めくくり、2週間の夏休みを迎えた。

 新型コロナウイルス感染予防対応に伴い、始業間もなく臨時休校となり5月中旬以降の登校日を経て6月から再開となった第1学期。3月の臨時休校も含め学業の遅れを取り戻すため、普通教室に整備された空調設備を活用して夏休み期間を短縮する形となっている。

 古座川町立高池小学校(大畑眞校長、児童64人)は3密と真夏の暑さを避けるため、窓や扉を全開放した町民体育館で間隔を取りながら整列して同式を実施。大畑校長は例年にない第1学期となったがみんなで感染予防対策をして頑張ったことをたたえ、各学年の代表児童1人に登壇を求めて1学期で頑張ったことを発表してもらい努力を振り返るきっかけとした。

 夏休みに頑張ってほしいこととして「3密を避ける 密閉・密集・密接」と「うがい 手洗い マスク 早寝 早起き 朝ごはん」も呼び掛け、新型コロナウイルスにやられないよう夏休みを過ごしてほしいとした。

 児童会は「一日2時間勉強」「早寝早起き朝ごはん」を夏休み中の目当てとして発表。夏休みを楽しく安全に過ごすため▽交通ルールの順守▽水の事故への注意▽お金を大切に使う―の3点も約束して夏休みに向けた気持ちを引き締めた。

 県立串本古座高校は7日(金)に同式を営む。夏休み期間は8日(土)から16日(日)までの9日間という。

(2020年8月6日付紙面より)

夏休み中に頑張ってほしいことを児童に呼び掛ける高池小の大畑眞校長=5日、古座川町民体育館
2020年08月06日
41 県内で巡回パネル展
 8月は北方領土返還運動全国強調月間  

 北方領土返還要求運動和歌山県民会議(会長=岸本健・県議会議長)は、北方領土返還運動全国強調月間の8月を中心に、県内各地で巡回パネル展を実施している。

 本紙エリアでは新宮市佐野のスーパーセンターオークワ南紀店で11日(火)まで展示している。択捉・国後・色丹・歯舞の北方四島は1945年に当時のソ連に不法占拠され、ロシアとなった現在も占領・実効支配が続いている。

 同会議は北方領土の返還を平和的な話し合いで実現し、日露間に真の友好関係を築くための「北方領土返還運動」を推進することを目的とし81(昭和56)年に発足。現在は青少年、婦人、教育、労働、経済、農林水産、行政などの118団体が加盟し、北方領土問題の解決に向けて活動している。

(2020年8月6日付紙面より)

11日まで開かれているパネル展=5日、新宮市佐野のスーパーセンターオークワ南紀店
2020年08月06日
42 県内在住者の陰性確認  御浜町2人の濃厚接触者  
2020年08月06日
43 愛する人を短歌、俳句で表現  平和の尊さを守る詩歌展  (御浜町 )
2020年08月06日
44 カラフルなペン立てを作る  新型コロナ対策で8月は休止  (かわりない会 )
2020年08月06日
45 「人権の花」22施設に届ける  井田小園芸委員が育て  (紀宝町 )
2020年08月06日
46 参加者が修了証受け取る  能城地区で介護予防教室  (新宮市熊野川町 )
2020年08月06日
47 集落支援員を委嘱  高田村つくり推進事業  (新宮市 )
2020年08月06日
48 「これだけ咲いたのは初めて」  野澤さん宅のセンニンソウ満開  (那智勝浦町 )
2020年08月06日
49 5歳児が肝試しや花火  たづはら保でお楽しみ保育  (新宮市 )
2020年08月06日
50 つぼが伝える「昔の新宮」  約100年の時代を熟成  (新宮京三本店 )
2020年08月06日
51 県道の歩道沿いで花開く  帰化植物「ワルナスビ」  (串本町 )
2020年08月06日
52 4人立候補する形で確定  2カ所で期日前投票開始  (串本町議補選 )
2020年08月06日
53 久しぶりの開場にぎわう  ひだまり市in互盟社  (古座川町 )
2020年08月06日
54 命を大切に夏休み過ごして  町立小中学校で終業式  (那智勝浦町 )
2020年08月06日
55 お悔やみ情報