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2021年01月31日
1 悔いのない中学生活送って
 和大観光学部LIPとオンライン交流  (新宮市立高田中 )

 新宮市立高田中学校(大家淳志校長)の生徒5人と和歌山大学観光学部の学生12人は29日、ウェブ会議システム「Microsoft Teams」を用いてオンライン交流会を実施。生徒と学生らはお互いの地域や学校の紹介などを通じて学びを深め、交流を図る機会とした。

 同大学観光学部では、地域でのさまざまな活動を通して実践的な学びを行い、現地の人との交流を通して地域課題の解決に取り組むことを目的に「地域インターンシッププログラム(LIP)」を実施している。

 一方、同市高田区では、魅力ある観光資源が存在しているにもかかわらず、若年層を中心に十分な誘客ができていない状況を鑑み、市は昨年4月に学生主体での新鮮な観光モデルコース造成を目的に同大学に対しLIP提案書を提出。採択された。

 このたびのオンライン交流会は、新型コロナウイルスの影響で現地研修の開催が困難な中において、少しでも親睦を深めることを目的に実施。同大学観光学部卒業生である市商工観光課の坂本直斗さんと、串本町出身で同大学3年生の谷口真弘さんが進行役を務めた。

 同大学は、観光学部や大学生の生活、和歌山市の観光などについて紹介。観光学部には▽観光経営▽地域再生▽観光文化―の三つのコースがあることや卒業後の進路などについて説明し、1年生の学生は、新型コロナの影響で7回しか大学に通えていないこと、前期授業はほとんどオンラインだったことなどを伝えた。

 緊張気味だった高田中の生徒らも、学生らと会話を重ねるうちにリラックスした表情に。「桑の木の滝」をおすすめスポットとして挙げたほか、同校では生徒数と教員数がほとんど同じであることや将来の夢、趣味などについて笑顔で説明。生徒全員で進めた、手作りマスク着用を推進する「一斉マスクの日」の取り組みも紹介した。

 学生は生徒らに対し「進学や就職など、これからどんどん自分の世界は広がっていきます。今しかできないことに力を注いで、悔いのない中学生活を送ってください」と呼び掛けた。

(2021年1月31日付紙面より)

緊張気味に自己紹介をする生徒ら=29日、新宮市立高田中学校
オンラインを通じて学校や地域を紹介し合った
2021年01月31日
2 児童の発表動画を鑑賞
 いきいきサロン浦神  (那智勝浦町 )

 いきいきサロン浦神(並川廣代表)は28日、那智勝浦町浦神の西区民会館で今年1回目のサロンを新型コロナウイルス感染拡大防止の対策を講じた上で実施した。スタッフを含む24人が参加し、町立下里小学校の3年(現4年)生児童の浦神地区に関する劇や発表をまとめたDVDなどを鑑賞した。

 同サロンは一人住まいなどの高齢者が引きこもらず、集まって催しを楽しみ交流を深める居場所づくりを目的に2016年にスタート。毎年11月には豊富な出演者を招いたステージ披露や、多くの催しでにぎわう「浦神西福祉まつり」を開催している。

 DVDは児童が社会科の課外授業で浦神について探索し、その成果をまとめたもの。劇では児童が同地区にある防空壕(ごう)跡の洞穴から1890年にタイムスリップしてしまい、現在と過去の同地区を行き来するストーリーだった。

 劇後は児童が▽浦神の地名の由来▽寺子屋について▽脊美(せみ)祭り▽真珠養殖▽近畿大学水産研究所浦神実験所の養殖▽浦神の名字▽山口・熊野▽葬式の形と昔の遊び―などの発表があった。最後は児童が旧浦神小学校の校歌を歌い、共に口ずさむ参加者の姿もあった。

 続いて、浦神東区の勇義社による獅子舞の動画では「神明讃」「玉獅子」「扇喰い」「とび天狗(てんぐ)」の迫力ある4演目を鑑賞。最後はぜんざいや漬物が出され、歓談を楽しんだ。

 並川代表は「浦神地区のことを勉強してくれた児童の発表は直接、区民に見てもらう予定だったが、コロナのためかなわなかった。成果をDVDで見ることができて良かった。参加者の皆さんには一生懸命な児童の発表で感動していただき、獅子舞で気分的にも明るくなってほしい」と語った。

(2021年1月31日付紙面より)

児童の発表や獅子舞の動画を楽しんだ=28日、那智勝浦町の浦神西区民会館
2021年01月31日
3 「わがらで創る笑顔のまち」
 第10次長期総合計画素案を答申  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町長期総合計画審議会(会長=森川起安・南紀くろしお商工会長)は29日、同町役場で第5回審議会を開き、第10次那智勝浦町長期総合計画素案を堀順一郎町長に答申した。堀町長は「事業を進め、より良いまちづくりに努めていきたい」と計画実施に向け決意を新たにした。

 同審議会は、堀町長の諮問を受け、2019年12月から議論を重ね、第10次那智勝浦町長期総合計画の素案(計画年度:令和3~7年度)の策定を行ってきた。

 素案では「着実にわがらで創る笑顔のまち 那智勝浦」を将来像に据え、「住んでよかった・住み続けたい・住んでみたいまちの実現」に向け「災害に強い」「快適で安心して暮らせる」「活気ある産業で雇用が生まれる」「福祉が充実している」「豊かな心と地域文化を大切にする」「みんなの知恵と力が結集された」まちづくりを進めていくとしている。

 森川会長は答申に当たり関係者や町民への感謝を示し、堀町長に対し計画の達成に向け▽町民、各種団体、民間事業者および行政などのまちづくりを担うさまざまな主体が一体となった協働のまちづくりの推進▽新型コロナウイルスの発生などによる時代の変化に対応しつつ、町民ニーズを的確に把握し計画を推進するとともに、あらゆる機会・手段を通じて計画の周知に努める▽中長期的な財政シミュレーションや各種施策の優先度、有効性を総合的に判断し健全で持続可能な財政運営を図る▽重点事業については、那智勝浦町まち・ひと・しごと創生総合戦略として定期的かつ継続的に実施状況を把握し、適切なPDCAサイクルの構築に努める―を要望した。

 堀町長は素案策定に当たり50件を超える町民からのパブリックコメントを受けたと紹介。「町民からは前向きな意見も頂いている。審議会の皆さんに1年以上かけて議論いただいた素晴らしい計画」と感謝を伝えた。

 素案は3月議会に上程され、議決を経て計画策定となる。

(2021年1月31日付紙面より)

森川起安会長(右)が堀順一郎町長に第10次那智勝浦町長期総合計画素案を答申した=29日、那智勝浦町役場
2021年01月31日
4 ロゴマークが完成  熊野エリア観光推進実行委員会  
2021年01月31日
5 スマホ申告や入場整理券活用を  来月16日から確定申告  (新宮税務署 )
2021年01月31日
6 種牛共進会で優秀賞三席  山口昌一さんのまさなお号  
2021年01月31日
7 さまざまな種目に挑戦  市野々小で縄跳び記録会  (那智勝浦町 )
2021年01月31日
8 84人が試験に臨む  近大新宮高が前期入学試験  
2021年01月31日
9 熊野消防管内で5件の火災  成川小では本年度最初の避難訓練  
2021年01月31日
10 ユーモアあふれる大根  横川やえさんの自宅菜園で収穫  (那智勝浦町 )
2021年01月31日
11 お悔やみ情報
  
2021年01月29日
12 樹齢約90年の木、倒れる
 「丹鶴姫のサクラ」保存を検討  (新宮市 )

 新宮市伊佐田町登坂(とさか)のポケットパークで27日早朝、登坂橋の架け替え工事に伴い現在地に移植された推定樹齢約90年のサクラ(ソメイヨシノ)の木が倒れているのが見つかった。同所とサクラの木を管理する市では今後、木の保存に向けた取り組みを検討していくという。

 サクラの木は、上本町磐盾線整備事業に伴う登坂拡幅工事(1999~2014年)の際に、元々あった登坂橋付近から移植されたもの。高さ約12㍍、推定樹齢約70年(2004年当時)のサクラの木は、地域住民から「丹鶴姫のサクラ」などと呼ばれ親しまれてきた。

 市は「サクラを残してほしい」といった地域住民の声に応える形で、11(平成23)年に約200㍍離れた現在地に木を移植。一般的にソメイヨシノの寿命は70~80年とされる中、移植後の木の状態を危惧する声もあったが、移してから約10年が経過し推定樹齢約90年となった現在でも春になると力強く花を咲かせ、地域住民や通行人の目を楽しませている。

 市は、このたびの倒木について一部の幹が腐っており、枝の重みなどに耐えられなかったのではと推測。同日には倒れた部分の撤去作業が終了しており、今後は腐食した部分の処理や支えを新しくするかなど木の保存に向けて専門家らと協議を進めていくという。

 市都市建設課では「地元の方々の愛着あるサクラ。できる限り残せる形で検討していきたい」と話している。

(2021年1月29日付紙面より)

倒れた登坂のシンボルツリー=27日、新宮市伊佐田町
2021年01月29日
13 キテンハタ標本など展示
 串本町二色で採取の個体  (県立自然博物館 )

 海南市にある県立自然博物館が27日、串本町二色で採取されたキテンハタ標本などの展示を始めた。期間は2月28日(日)まで。同館はこの機会にキテンハタを多くの皆さんに知っていただければとしている。

 同館の國島大河学芸員によると、キテンハタはインド洋~西大平洋に分布するハタの仲間。日本でも2015(平成27)年以降に発見の報告が相次いでいる。

 本州域では黒潮の流路にあたる相模湾~八重山諸島付近で写真などによる記録があるが標本に基づく記録は鹿児島以南で採取したものしかなく、今回展示している標本が本州初になるという。

 このキテンハタは昨年10月24日、県立向陽中学校=和歌山市=に通う脇本総志君(2年)が二色付近の堤防で釣りをしている時に採取。魚好きで新聞などでも名をはせている脇本君はキテンハタではないかと思って同館へ持ち込み、同館もその通りと確認した。体長約7㌢の幼魚で、國島学芸員は本州での標本に基づく初記録になるとし論文執筆を脇本君に推奨。論文は2人の連名で仕上げ、今月19日付で鹿児島大学総合研究博物館のウェブ学術誌「ICHTHY」に掲載された。

 展示はその液浸標本と論文、解説パネルなどをセットにし、目立つ同館玄関ホールで実施している。國島学芸員は「県内で確認しているのはこの一個体だけ。もっと調べないと分からないが、今のところは黒潮に流されてきたと見ている。あるいは分布域が広がっているのか。この個体はその手掛かりになると思う」と話し、展示後の標本は同館所蔵として保管し学術活用の依頼があれば対応するとしている。

 同館は期間中、月曜(祝日・振り替え休日の場合は次の平日)を除く毎日午前9時30分~午後5時(入館は4時30分まで)に開館。高校生以下と65歳以上は入館無料(高校生は学生証、65歳以上は運転免許証など年齢が分かるものの提示が適用条件)、その他一般は1人480円の入館料(障害者の無料化制度あり)が必要となる。3月まで実施中の第2水曜日入館料無料は2月も適用するという。問い合わせは同館(電話073・483・1777)まで。

(2021年1月29日付紙面より)

今回の展示対象魚・キテンハタ(県立自然博物館提供)
2021年01月29日
14 地区の平穏など願い
 浅里神社で例大祭  (紀宝町 )

 紀宝町浅里の浅里神社(宮地秀直宮司)で24日、例大祭が営まれた。大森晴雄・氏子総代、厄年の男女3人、区の役員らが参列し、地区の平穏や無病息災、家内安全、五穀豊穣(ほうじょう)などを祈願した。

 神事では、宮地宮司が神饌(しんせん)を供え、祝詞を奏上。区民らは感謝と願いを込めて玉串をささげた。どんど焼きでは各家のしめ飾りや古神札を持ち寄り、忌火(いみび)にくべた。

 宮地宮司は「新型コロナウイルスで大変な思いをしている中だが、一日も早い終息と、里人の健康を祈らせていただいた。神様から心を離さず、健康に過ごしてほしい」。大森総代は「浅里は災害の多い場所だが、一年間土砂災害や洪水などがなく、平穏に過ごせたら」と話していた。

 浅里神社の創始は不明だが、「紀伊続風土記」には「八幡宮 境内山周240間 村中にあり、境内飛雪瀧の側なれば末社に瀧御前といふを祭る、当村及相賀村の少名瀬原の産土神なり」とあり、江戸期から崇敬を集めていたことがうかがえる。

(2021年1月29日付紙面より)

宮地秀直宮司が神事を執り行った=24日、紀宝町の浅里神社
2021年01月29日
15 一足早い節分で終息願う
 補陀洛山寺で立春大護摩祈祷会  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町浜ノ宮の補陀洛山寺(髙木亮享住職)で27日、立春大護摩供星祭祈祷会(きとうえ)があった。今年は新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から僧侶や職員のみが参加。コロナ終息を願い、髙木亮英副住職らが「鬼は外、福は内」と掛け声を発し、一足早い豆まきが行われた。

 同寺の国重要文化財の本尊「三貌(さんぼう)十一面千手千眼観世音菩薩(ぼさつ)」を開帳し、髙木住職らが法要を営んだ。

 続いて本堂内の護摩壇で護摩木をたき上げ、家内安全、商売繁盛などを祈願。その後、僧侶3人が本堂の回廊から境内に向けて豆をまいた。

 例年は多くの参拝者が集まる中、髙木住職とかみしも姿の厄年の人たちが境内に設置したやぐらから豆まきや餅まきを実施している。

 髙木副住職は「コロナウイルスの撲滅退散や世界の平穏無事を願った。一日も早い終息と人々の幸せが来ることをお祈りしています。そして熊野地方にも早く春が訪れてくれたら」と語った。

 なお、毎年多くの人々が参拝に訪れる那智山青岸渡寺(髙木亮享住職)の「節分会」はコロナの感染拡大防止のため、中止を発表している。

(2021年1月29日付紙面より)

商売繁盛や終息などを願い護摩木をたき上げた=27日、那智勝浦町の補陀洛山寺
僧侶のみで一足早い豆まきを行った
2021年01月29日
16 市職員を地公法違反で懲戒処分  新宮市  
2021年01月29日
17 英会話で親交深める  台湾女子高級中學とオンライン交流  (新宮高校 )
2021年01月29日
18 熊野地方の未来の気候学ぶ  近大新宮で出前講座  
2021年01月29日
19 健康な歯を保つために  太地中でブラッシング指導  
2021年01月29日
20 38事業所で仕事を体験  1年生がインターンシップ  (新翔高校 )
2021年01月29日
21 住民らでぶつぶつ川守る  維持や美化に尽くし感謝状  (那智勝浦町 )
2021年01月29日
22 医療、次いで町民一般へ  新型コロナワクチン接種  (串本町 )
2021年01月29日
23 5歳児の視機能の支障探る  機器用いてスクリーニング  (串本町 )
2021年01月29日
24 園児にイチゴをプレゼント  古川園芸が認定こども園に  (御浜町 )
2021年01月29日
25 スイセンの花、愛らしく  ふるさと資料館前で咲き誇る  (紀宝町 )
2021年01月29日
26 「いじめ反対」の意思表示  相野谷小でピンクシャツデー  (紀宝町 )
2021年01月29日
27 お悔やみ情報
  
2021年01月27日
28 防火意識持ち文化財守る
 那智大社、青岸渡寺で訓練  (那智勝浦町 )

 「第67回文化財防火デー」の26日、那智勝浦町の熊野那智大社(男成洋三宮司)と那智山青岸渡寺(髙木亮享住職)で消防訓練が行われた。職員や那智勝浦町消防本部(湯川辰也消防長)が参加し、防火の重要性を再認識するとともに国の宝を守る意識を高めた。

 文化財防火デーの1月26日は1949(昭和24)年に奈良県の法隆寺金堂壁画が焼損した日。55(昭和30)年から、この日を中心に消防と地域が連携し、全国的に防火活動が展開されている。

 熊野那智大社では宝物殿裏の山林からの出火を想定。自衛消防隊が火災の報知後、宝物などを運び出し、消火ホースで放水した。続いて、消防職員が神職らに消火器の取り扱い方法を指導し、実際に使用した。

 男成宮司は「ご本殿は重要な建造物、火を出してはいけない。訓練を通じて防火意識を高め、火気の管理を徹底し、万が一の際に行動が取れるように心掛けてほしい」と話した。

 那智山青岸渡寺では訓練前に職員が集合し、髙木亮英副住職が同寺は西国三十三所の第一番札所であり、観音信仰の布教にとっても重要な建造物であると説明。訓練について「重要なお寺を後世に伝え残していくことが大きな使命。火を出さないことを再認識して訓練に取り組んでほしい」とあいさつした。

 同寺では本堂床下から出火した想定で訓練を実施。髙木副住職の指示の下、初期消火や避難誘導、宝物運搬、消火器による消火訓練などに取り組んだ。

 湯川消防長は両社寺に対して課題の検証や訓練の積み重ねを継続してほしいとし、「火災の報知や的確な放水が行われており不備はなかった。世界遺産を守るために消防も一致協力していきたい」と講評した。

(2021年1月27日付紙面より)

文化財を守るため訓練に取り組んだ=26日、那智勝浦町の熊野那智大社
放水銃で消火訓練=同日、那智山青岸渡寺
2021年01月27日
29 コミュバスの原画を制作
 田原小と絵本作家協力し  (串本町 )

 串本町立田原小学校(野端則久校長、児童14人)が25日、同町コミュニティバスにラッピングする絵の着色に取り組んだ。絵本作家・やのともこさんとの共同作業の一環で、やのさんは14人の絵を組み合わせて必要な原画を仕上げるという。

 同町は同バス4路線のうち、潮岬線と佐部・上田原線の車両について新旧入れ替えを目指している。新車は初導入となる29人乗りのノンステップ仕様。当初は潮岬線で先行導入し高齢化が進む町域になじむかを確かめるとしていたが、後に町民から受けた寄付を生かすため関係する佐部・上田原線も先行導入の対象に加えた。

 同バスは路線にちなんだラッピングが特色で、佐部・上田原線の新車にはロケット関係の原画採用を想定。写真がまだ存在しないためイラストを採用する方向で検討し、町民寄付の思いに子どもの夢を上乗せする方向性を持った。他方でプロの手も借りたいという思いから、くしもと町立病院にホスピタルアートを飾る縁をたどりやのさんに相談。最地元の田原小児童との共同制作を前提にして具体化するに至った。

 必要な原画は新車の側面と後面に用いる3枚。この日はやのさんが来校し、ロケットと灯台や橋杭岩、キャラクターなどを描いた下絵と塗り方の雰囲気を伝えるため着色済みの見本を児童に配り、着色を求めた。画材は色鉛筆とソフトパステルで、後者は温かいタッチにするため指に付けて塗るよう指示し後は自由とした。

 今後は14人全員の絵を部分的に切り出し、やのさんが良い感じに組み合わさるよう手を加えて原画を仕上げるという。

 児童の荒木野乃子さん(6年)は「全体的にふんわりとしたイメージになるよう、細かなところもできるだけ色鉛筆を使わないようにした。これから(中学校への通学で)コミュニティバスに乗る機会が増えるので、その時が今から楽しみです」とコメント。やのさんは「指で色を塗ることで思い通りのものができるという新感覚を感じてもらえたらうれしい。このロケットの絵がバスのラッピングになるということで、今日は私も含めみんなで貴重な経験ができたと思う」とこの機会を喜んだ。

  □     □

4月中に新旧入れ替え予定



 役場企画課によると、新車は2月末に納車予定。現行のマイクロバスと車両感覚が異なるため、運転手の馴致期間を若干取り4月中にの入れ替えを目指している。潮岬線は従来通り路線にちなんだ写真をラッピングするという。

(2021年1月27日付紙面より)

やのともこさん(右)が描いた下絵に着色する児童=25日、串本町立田原小学校
コミュニティバス後面の絵を仕上げた児童
2021年01月27日
30 教育振興や発展に尽力
 橘、丹羽教諭が表彰受ける  (新宮高校 )

 県立新宮高校(前田成穂校長)の橘恭子・国語科教諭(46)がこのほど、和歌山県教育委員会の「きのくに教育の匠(たくみ)」を受賞した。

 県の教育振興や発展に功績があった個人、団体をたたえる「和歌山県教育表彰式」で表彰された。橘教諭は1996(平成8)年に教員生活をスタートさせて以来、25年にわたり同校に勤務。18(平成30)年度には、優れた教育実践が評価され「きのくに教育賞」を受賞した。

 その後も継続的な実践で成果を上げつつ、他の教員の指導力向上に寄与したとして「きのくに教育の匠」に選ばれた。令和2年度文部科学大臣優秀教職員の表彰も受けた。

 橘教諭は「恐縮しているが、大変ありがたい。生徒たち自身が物事を感じ、活動する中で意見や考えを交換して学びを深めるサポートになればとの思いを意識している。賞を頂いたことを励みに今後も授業はもちろん、さまざまな学びの場で指導に生かしていきたい」と述べた。

 また、同校保健体育科の丹羽泰一郎教諭(40)が、県学校体育研究協議会から「和歌山県学校体育授業優秀教員」の表彰を受けた。

 この表彰は県を代表する研究実践を行った教員が対象で、丹羽さんは「主体的に取り組み、生涯にわたって運動に親しめる健康で安全な体育授業」をテーマに授業を実践し、研究発表に取り組んできたことが評価された。

 丹羽教諭は「受賞することができて大変うれしいとともに、自分自身の勉強にもつながったと思っています。時代に合った教育を目指して多くの先生方と情報共有しながら、さらに向上させていければ」と話していた。

(2021年1月27日付紙面より)

「きのくに教育の匠」を受賞した橘恭子教諭(左)と「和歌山県学校体育授業優秀教員」に選ばれた丹羽泰一郎教諭=25日、新宮市神倉の県立新宮高校
2021年01月27日
31 愛称に62点の応募
 図書館・子育て支援セ複合施設  (紀宝町 )

 紀宝町立図書館の開館に向け、同町神内の旧保健センターで改修工事が進んでいる。今春の開設を前に外観が完成し、看板も設置された。

 3月下旬には新図書館と子育て支援センター複合施設の竣工(しゅんこう)式を実施する予定。新型コロナウイルスの状況を確認しつつ、プレオープニングイベントを計画している。イベントはワークショップで紋切り作品を作ってもらい、地区住民や施設利用者に飾り付けを呼び掛ける。

 町では、まちづくり構想の基本理念「海・山・川の恵みに抱かれ、ともに輝き創造するまち」の拠点として、より多くの人に親しみを持ってもらえるよう、新たな「図書館・子育て支援センター複合施設」の愛称を募集したところ、町内から62点の応募があった。

 今後、教育委員や神内地区区長、子育て支援センター・子育てサークル代表、鵜殿図書館・絵本よみきかせボランティアなどで組織する「愛称選定委員会」で審査し、最終候補案の中から町長が愛称を決定する。

 昨年12月に閉館した町立鵜殿図書館では、蔵書整理を行っており、役目を終えた本や雑誌は2月から移動図書館でも配布する。3月中旬から新図書館開館準備として利用者カードの修正作業に取り掛かる。

(2021年1月27日付紙面より)

新図書館開館に向け外観がお目見え=紀宝町神内
新たな施設の看板も設置
2021年01月27日
32 もみじ会1月ゴルフコンペ
  
2021年01月27日
33 1月度月例杯の結果
 那智勝浦ゴルフ倶楽部  
2021年01月27日
34 西垣戸農園が優勝 第162回職場対抗ボウリング大会 
2021年01月27日
35 林床などでひっそり咲く  カンアオイ属花の時季に  (古座川町 )
2021年01月27日
36 区民限定で信心をつなぐ  添野川いくさ地蔵尊例祭  (古座川町 )
2021年01月27日
37 「和歌山県の祭りと民俗」  きのくに民俗文化財ガイドブックが発売  
2021年01月27日
38 ベートーベンの協奏曲を収録  森岡薫さん、アルバムを発売  (新宮市出身のピアニスト )
2021年01月27日
39 ゆかし潟の良さを知って  小松さんが「呼ばずの鼻」整備  (那智勝浦町 )
2021年01月27日
40 地域活性化の一端に  よみがえりの地で永代供養  (新宮市熊野川町 )
2021年01月27日
41 声掛けで詐欺被害を防ぐ  鈴木愛さんと石倉あいさんに署長感謝状  (熊野警察署 )
2021年01月27日
42 参拝者が静かに手を合わす  横手延命地蔵尊で例祭  (紀宝町井田 )
2021年01月27日
43 地域の自慢、ぶつぶつ川 辻悠斗君の作品が最優秀賞に (那智勝浦町)
2021年01月27日
44 お悔やみ情報
  
2021年01月16日
45 初の大学入学共通テストへ
 新宮高、近大新宮高生らが出発  

 これまでの大学入試センター試験に代わって初めての「大学入学共通テスト」(第1日程)が16日、17日(日)、いよいよ実施される。15日には、新宮市内の県立新宮高校、近畿大学附属新宮高校生らが、和歌山市の試験会場へと出発した。

 大学入学共通テストは、政府が推進する「大学入試改革」の一環。目玉であった英語民間試験や国語・数学の記述式問題の導入見送り、新型コロナウイルス感染拡大による長期の臨時休校、直前の緊急事態宣言発出など、波乱の幕開けとなった。

 会場では新型コロナに対応した試験実施のガイドラインに沿い▽席間距離の確保▽マスク着用の義務付け▽手指消毒▽換気▽試験室の机・椅子の消毒―などの対策が取られる。試験当日は自主検温などの健康観察を行い、その結果を記録して試験会場へ持参。体調が万全でない場合は、追試験の受験申請ができる。

 近畿大学附属新宮高校(池上博基校長)からは3年生127人中88人が受験。JR新宮駅前に集合した生徒たちに池上校長は「コロナ禍の中、教職員や保護者など大勢の協力があり、チャレンジの機会が与えられている。良い結果が出せるよう、教職員一同切に願っている」と激励した。

 松田頼義進路指導部長は「3年間の集大成となる共通テスト。現地では密になって会話しないよう注意を」と呼び掛けた。3台の貸し切りバスで出発する受験生たちに、教職員や保護者が手を振って見送った。

 県立新宮高校(前田成穂校長)は3年生198人中64人が試験に挑む。同校会議室であった出発式では、前田校長が「『人事を尽くして天命を待つ』の姿勢で、目の前にある試験に対し、今までやってきたことを出し切って」とあいさつ。「絶対に自分に負けないという強い気持ちを持って乗り切ってください」と激励した。

 会議室の黒板には「頑張れ新高生!!希望の天地を開かんともに」と校歌の一節を引用した教職員からのメッセージを掲示。生徒たちは3台のバスに分かれて乗車し、教職員らに見送られ同校を出発した。

 全国の志願者数は第1・2日程合計で53万5245人と、前年のセンター試験よりも2万2454人減少。和歌山県の試験会場では3397人が受験する。第1日程の初日は地理・歴史・公民、国語、外国語、2日目は理科と数学の試験が行われる。第2日程は30日(土)、31日(日)の予定となっている。

(2021年1月16日付紙面より)

近大新宮高校生を激励=15日、新宮市のJR新宮駅前
教職員らに見送られ試験会場へ出発=同日、新宮市の県立新宮高校
2021年01月16日
46 反社会的勢力などに対処
 不当要求防止責任者講習  (新宮市 )

 (公財)和歌山県暴力追放県民センター(以下、暴追センター)は14日、新宮市の福祉センターで「令和2年度不当要求防止責任者講習」を開いた。公務員や法人、個人事業者など新宮警察署管内の43人が参加。DVD鑑賞や講義を通して反社会的勢力の不当な要求に対処する必要性を学んだ。

 県公安委員会の委託を受けて暴追センターが主催する講習会で、事業所ごとに選任された不当要求防止責任者が対象。講習を終えると受講修了書

が交付される。

 県内では年間35回ほど実施しており、県内の受講対象者は約2800人で、本年度は約1600人が研修を受ける見込みとなっている。

 不当要求防止責任者とは「不当要求による事業者および使用人等の被害を防止するために必要な業務を行う者」と位置付けされ▽不当要求に対応する事業所の対応体制の整備に関する業務▽使用人等に対する指導教養の実施に関する業務▽不当要求による被害が発生した場合の被害状況などの調査および警察への連絡などに関する業務▽暴力団排除組織との連携、その他被害を防止するための業務―を行う。

 講習会では、暴追センターの谷口政行専務理事らが、暴力団に対する基礎知識や不当要求行為などの実態、暴力的要求行為の規制などについて講話。

 ▽口止め料を要求する▽不当贈与要求行為▽みかじめ料要求行為▽不当下請等要求行為―など、暴力団対策法で禁止されている27の行為などについても説明した。

 現在の全国の暴力団勢力は約2万8200人(準構成員1万3800人)、指定団体は24団体。県内では指定暴力団7組織、約100人の暴力団勢力を把握しているという。

(2021年1月16日付紙面より)

公務員や個人事業者など43人が受講した=14日、新宮市福祉センター
2021年01月16日
47 豊作祈願しまりひめ奉納
 関係者らが熊野那智大社へ  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町産のイチゴの振興と豊作を願い、那智勝浦町苺(いちご)生産組合(桒野稔近(くわの・としちか)組合長)とJAみくまの農業協同組合(漆畑繁生組合長)が14日、熊野那智大社(男成洋三宮司)に和歌山県のオリジナル品種のイチゴ「まりひめ」約8㌔を奉納した。

 今年は新型コロナウイルス感染拡大防止のため、生産農家や町立市野々小学校児童、同生産組合のマスコットキャラクター「まりりん」、同町イメージキャラクターの「なっちー」らの参列をやめ、恒例の平安衣装によるイチゴの振る舞いも中止した。

 奉納神事には、桒野組合長やJAみくまのの村上勝俊経済担当常務を含む関係者ら6人が参列。祝詞奏上後に巫女(みこ)が「那智の滝舞」を奉納し、桒野組合長が代表して玉串をささげ、金幣(きんぺい)の儀が行われた。

 JAみくまのによると最盛期、同組合のイチゴ農家は45人、栽培面積は4・5㌶に達するほどの勢いだったが、生産者の高齢化などで栽培が減少傾向となっていた。

 現在は若者を中心に再建され、8軒の農家が約60㌃の農地で栽培している。昨年9月からIターン者が1人、イチゴの新規就農者として研修に取り組んでいるという。

 奉納されたまりひめは紀州の伝統工芸品「紀州手まり」にちなみ、命名された東牟婁地方を代表する特産品。同町太田地区が主要産地で、果実は大きめで甘みが強く酸味もほどよいのが特徴。 

 奉納を受けた男成宮司は「コロナによる厳しい状況の中、自然の恵みに感謝をささげます。豊作と組合の発展、農家の皆さまのご健勝をお祈りしております」と話した。

 今年のイチゴの出来は順調で、出荷のピークは先週だったという桒野組合長は「まりひめはほとんどが地元消費。コロナで帰省客も少なくイチゴの価格も少し落ちた」。

 今年の抱負については「早期のコロナ終息を願っている。イチゴや農業にも関係してくるため、観光業が豊かになってほしい」と語った。

(2021年1月16日付紙面より)

まりひめを奉納し記念撮影=14日、那智勝浦町の熊野那智大社
2021年01月16日
48 コロナ禍拡大の影響及ぶ
 観光関係2施設休業発表  (串本町 )

 東京など1都3県に続き13日は大阪や愛知など7府県にも発令された緊急事態宣言。新型コロナウイルス感染症拡大の影響は串本町域へも強く及び始め、14日現在で観光関係2施設が休業を発表する状況となっている。

 本州最南端のランドマーク・ドライブイン「潮岬観光タワー」を運営する熊野観光開発株式会社は14日付で、翌15日以降当面の間臨時休業とすることを発表。最近の新型コロナウイルスの情勢を鑑みての判断で、展望機能を有する同タワーと付帯する売店およびレストラン、無料休憩所「エルトゥールル館」の全体を休業の対象としている。

 再開時期は決まり次第公式ホームページで知らせるとしていて、同社ドライブイン事業部は近畿・東海圏の緊急事態宣言や近隣の感染拡大の状況を見てその判断をするとして理解を求めている。

 今回は那智山観光センター(那智の滝前売店含む)と瀞峡めぐりの里熊野川も臨時休業の対象。道の駅くしもと橋杭岩は引き続き午前9時~午後5時に営業する。

 元日の初日の出観望をピークとし、以降急減衰している町域の観光動態。今年最初の連休に潮岬望楼の芝キャンプ場の有料期間対応があったが、寒波とコロナ禍で期間中の利用者数が延べ55人(泊)にとどまるなど、その一端をうかがわせたところでもある。

 観光客の宿泊拠点の一つ、大江戸温泉物語南紀串本も13日付で、新型コロナウイルスの感染拡大を背景にし19日(火)から国の緊急事態宣言の期限とされている2月7日(日)まで一時休館する旨を公式ホームページで発表。南紀串本観光協会によると14日現在で休業を発表しているのは1施設だけだが、減衰はどの施設も直面する状況で波及が懸念されるところとなっている。

 役場産業課によると、町営の4施設(トルコ記念館、樫野埼灯台旧官舎、日米修交記念館、潮風の休憩所)は14日現在で休館の考えはなし。南紀熊野ジオパークセンターも同様だが、停留所としている施設の二つが休業へ入る影響を受ける観光周遊バス「まぐトル号」の運行は継続しているものの当面は厳しい乗車状況になると不安視している。

(2021年1月16日付紙面より)

15日から当面の間の臨時休業を始めたドライブイン「潮岬観光タワー」=14日、串本町潮岬
2021年01月16日
49 地域防災のために尽力  消防関係者を表彰  (那智勝浦町消防本部 )
2021年01月16日
50 正しい知識でルール守る  宇久井中で薬物乱用防止教室  (那智勝浦町 )
2021年01月16日
51 鯨と人の歴史に触れて  「くじらのはなし」熊野速玉大社で授与  
2021年01月16日
52 青空高くビニールだこ  天満保が木戸浦グラウンドで  (那智勝浦町 )
2021年01月16日
53 幻想的な冬の贈り物守る  シモバシラを次の世代へ  (那智勝浦町 )
2021年01月16日
54 児童の学び合う姿を紹介  教職員招き公開校内研修会  (井田小 )
2021年01月16日
55 徹底した感染防止対策を  高い水準で新規感染者発生  (三重県 )
2021年01月16日
56 特殊詐欺被害の8割が高齢者  高齢者見守り隊が啓発活動  (紀宝町 )
2021年01月16日
57 笑顔であふれる一年に  今年も高齢者の誕生日祝い  (はっぴぃ・すまいる )
2021年01月16日
58 市長が市民にメッセージ  感染症対策室再設置など  (新宮市 )
2021年01月16日
59 お悔やみ情報
  
2021年01月15日
60 ゲームで新たな防災学習 市野々小で県内初の実施 (和歌山県)

 和歌山県土砂災害啓発センター(坂口隆紀所長)は13日、那智勝浦町立市野々小学校(中西健校長)で「防災RPG(ロールプレイングゲーム)土砂災害が発生したとき」を用いた県内初の防災学習を実施した。オンラインで参加した開発者である和歌山工業高等専門学校専攻科エコシステム工学専攻(辻原研究室)1年の西萩一喜さん(21)=串本町出身=のアドバイスの下、5・6年生9人はゲームという新たな形で防災への学びを深めた。

 同センターによると、地震の避難に関する防災RPGを制作・研究していた辻原研究室の辻原治教授に同センターが土砂災害用ゲームについて提案したところ、防災に興味を持っていた西萩さんの紹介を受けたという。

 西萩さんはゲーム開発のためにオンラインでの会議を実施し、同センターを数度訪れるなどして内容を精査。同センターも土砂災害に関する資料や情報を提供し、昨年12月に完成した。

 ゲームは大雨警報や避難勧告が発令された中、主人公が自宅から避難所までたどり着けばゴール。さまざまな場面で災害に関する知識や正しい行動についての選択が問われる内容となっている。正解に応じて点数が獲得でき、実際の土砂災害の動画なども映し出される。

 児童は2人一組でパソコンに向かい、相談しながらゲームを進めた。参加した中村幸幹くん(6年)は「いつもやっているゲームは学ぶことが少ない。このゲームは分かりやすくて楽しく学ぶことができた」。

 中西校長は「受け身の教育ではなく、ゲームを通して主体的に学ぶことができたため、新たな可能性が広がっていくと感じた」と話した。

 西萩さんは「今後はゲームをきっかけに家族と土砂災害について話し合い、知識を共有してほしい」と述べ、坂口所長は「楽しく学んでくれて良かった。児童や先生にもアンケートを行い、課題解決につなげていく。今後は県内各地でゲームを活用していきたい」と今後の展望を語った。

 なお、ゲームは同センターでもプレーすることができる。問い合わせは和歌山県土砂災害啓発センター(電話0735・29・7531)まで。

(2021年1月15日付紙面より)

ゲームで防災を学ぶ児童=13日、那智勝浦町立市野々小学校
開発された防災RPG
2021年01月15日
61 守られ平等であるべき
 人権擁護委員委嘱状伝達式  (和歌山地方法務局 )

 新宮市緑ヶ丘の和歌山地方法務局新宮支局(山田勝久支局長)で13日、人権擁護委員の委嘱状伝達式が行われ、山田支局長が村田美織さん(64)=那智勝浦町下里=に委嘱状を手渡した。任期は今月1日から3年間となる。

 人権擁護委員は、地域住民の中から人権問題に理解や熱意のある人が市町村長の推薦を受けて法務大臣から委嘱される。さまざまな分野の人が地域の中で人権思想を広め、住民の人権が侵害されないよう配慮する活動を続けている。1日現在で同市では9人、那智勝浦町は6人、全国で約1万4000人が委嘱されている。

 委嘱状を受け取った村田さんは「人権は、全ての人が守られ、平等であるべきもの。コロナの収束を迎えれば保育士として勤めていた経験を生かし、絵本などを通じて子どもたちに人権の大切さを少しでも伝えていければとも思っています。初めての活動で分からないことも多いですが、先輩委員の方々から学び任期を全うしていきたい」と決意を述べていた。

 全国人権擁護委員連合会では昨年、新型コロナウイルス感染症が全国的に拡大し緊急事態宣言が発令される中、5月に「差別をなくして新型コロナウイルス感染症のまん延を乗り越えよう」と緊急宣言。「このような時期だからこそ、個々の自覚した行動が求められている。一人一人は弱い人間でもみんなで助け合って支え合えば、この危機を乗り越えることができるのでは」と提唱した。

(2021年1月15日付紙面より)

山田勝久支局長(左)から委嘱状を受け取る村田美織さん=13日、新宮市緑ヶ丘の和歌山地方法務局新宮支局
2021年01月15日
62 交流の印象伝え締めくくる
 飯田高校と最終の遠隔授業  (串本古座高校 )

 県立串本古座高校普通科グローカルコース3年生が13日、石川県立飯田高校総合学科3年生と最終の遠隔交流授業に取り組んだ。

 飯田高校は石川県の能登半島の先端に位置する学校。他地域に関わることで取り組む地域学への刺激が得たいという思いで紀伊半島の先端にある串本古座高校に交流を申し入れ、同校も生徒の取り組みに対する客観評価を得て学びを深められると意義を見いだして承諾し、実交流としてウェブ会議システムを使ったこの授業に取り組み始めた。

 昨年6月に初実施し、以降も回を重ねて互いが取り組んでいる地域学の内容を伝え合い、時には相手の地域学を深めることに協力し合うなどしてきた。最終となったこの日は前後半の2部構成で実施。前半は同席した外部講師のために互いの地域の特色と地域学の経緯や学んだ事柄などを発表し、後半は飯田高校側の外部講師・圓山晃歩(えんやま・あきほ)さんと串本古座高校側の外部講師・宇井晋介さんが最終講義をしこの交流を締めくくる生徒に期待する事柄を託すなどした。

 圓山さんは副業として半島同盟を運営するメンバーの一人。その活動内容や取り組む意味を紹介し、両校生徒がこの授業で追い求めたように半島同盟も他地域との違いを知って自分の価値を知り、それが今後の可能性につながるから取り組んでいるとして両校生徒の取り組みに共感した。

 宇井さんは元・串本海中公園センター水族館館長で現・南紀串本観光協会事務局長。串本の海の特色と生物多様性を生かす観光業の成り立ちを体験型観光の主流化という時代変遷も踏まえながら説明し、その領域の一先駆者として▽「何もないところ」はない▽物事をいろんな方向から見てみる▽考えるだけでは考えていないのと同じで例え小さくても形にすることが大事▽継続が最も大切―などの発想を生徒に託した。

 最後に両校代表を1人立ててこの交流の印象を発表。飯田高校側は「自分から進んで調べようとしなかったことをこの交流で知ることができ、それによって自分たちの地域をより深く知ることができて良かった」、串本古座高校側は「(交流を通じて)串本ではしていないまちづくりなどを勉強でき、今後自分たちの地元を盛り上げていくために活用できたらいいなと思った」と伝え合って交流を締めくくった。

(2021年1月15日付紙面より)

両校生徒の発表を経て最終講義に臨む=13日、県立串本古座高校
2021年01月15日
63 終息や商売繁盛など祈願
 大泰寺で大般若祈祷会  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町下和田の古刹(こさつ)、定光山大泰寺(西山十海住職)で13日、西山住職ほか、同町や太地町の9人の住職が出仕して「大般若祈祷会」を営んだ。今年は新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から恒例の餅まきは中止となったが、境内や本堂には約130人が訪れ参拝した。

 法要ではマスク着用やアルコール消毒、換気など新型コロナウイルス対策を徹底し、住職の出仕も2町にとどめた。

 住職らは全600巻の大般若経典を左右に波打たせながら一気に読む転読を行い、厄払いや家内安全、商売繁盛などを祈願した。

 西山住職は「早期のコロナ終息と多くの方々が元通りの生活に戻れるように心に念じながらご祈とうさせていただいた。今年は皆さまが幸せをかみしめることのできる一年になることを願っています」と語った。

 なお、昨年末から無料で授与されていた疫病封じの床浦大明神のお札を持ち帰る参拝者の姿も多く見られた。

 同寺は伝教大師により1200年前の平安初期に創建された桓武天皇勅願道場と伝わる。薬師堂は関南薬師の第一霊場として昔から近隣の人々の信仰を集めてきた。

 この日もご開帳された本尊の薬師如来像(国重要文化財)は1156(保元元)年の作。その優美な姿に引かれ、例年のご開帳の際は大阪や東京などからも参拝者が訪れている。

(2021年1月15日付紙面より)

大般若経典を転読し商売繁盛などを祈願した=13日、那智勝浦町の定光山大泰寺
2021年01月15日
64 串本JFCが県大会へ
 チビリンピック東牟婁予選  
2021年01月15日
65 大規模災害に備えるため  災害備蓄保存用パンを販売  
2021年01月15日
66 山頂からの絶景を堪能  山歩き部会で「鮒田富士」へ  (紀宝町 )
2021年01月15日
67 野外焼却行為などに注意  消防本部が呼び掛け  (那智勝浦町 )
2021年01月15日
68 報告数、昨年の千分の1以下  インフルエンザ発生状況  (厚生労働省 )
2021年01月15日
69 入会者にオリジナルマスク配布  日本ヤタガラス協会  
2021年01月15日
70 紀州まぐろ節で町を元気に  歌手の南順子さんが披露  (那智勝浦町 )
2021年01月15日
71 税の使い道はどう決める?  勝浦小学校で租税教室  (那智勝浦町 )
2021年01月15日
72 グラウンドゴルフ愛好者170人競い合う 潮岬で新年初打ち大会 (串本町)
2021年01月15日
73 お悔やみ情報
  
2021年01月10日
74 老朽化に伴い工事進む
 熊野速玉大社の「熊野神宝館」  (新宮市 )

 新宮市の熊野速玉大社(上野顯宮司)境内の「熊野神宝館」で、屋根のふき替えと下地の修繕工事が進んでいる。工事に伴い、同館は昨年10月から休館しており、3月末の工事完了を予定している(工事延期の可能性あり)。

 このたびの工事は老朽化に伴うもので、同大社は第1弾として屋根および下地、天井の修繕に着手した。

 同大社が発行する「国宝古神宝類」によると、1950(昭和25)年の文化財保護法施行以降、彩絵(さいえ)檜扇(ひおうぎ)5握をはじめとする多数の古神宝670(内容品、付属品を計上すると1204)点が55(昭和30)年に新国宝として指定を受けた。

 同館はそれを記念し57(昭和32)年に新築工事に着工したもので、敷地面積373平方㍍、鉄筋コンクリート造り彩色仕上げ、瓦ぶき屋根の建物は同年12月31日に竣工(しゅんこう)した。以来、60年以上にわたり国宝神宝類の一部、金銅装神輿(みこし)、朱塗り神幸船(しんこうせん)、糸巻太刀など、数々の重要文化財や県・市の指定文化財および古文書などを保存・展示してきた。

 同書によると、神宝(神の調度として皇室から献納された宝物)の全国的に現存する遺品は極めて数が少なく、わずかに熱田神宮、春日大社、嚴島神社、鶴岡八幡宮と同大社(阿須賀神社含む)とに限られており、また、同大社古神宝の調進年代など、各社殿別に品目を記した「熊野新宮御神宝目録」の写しが佐藤春夫の父・豊太郎によって21(大正10)年に奉納されている。

(2021年1月10日付紙面より)

今年3月末の完了目指して工事が進む「熊野神宝館」=6日、熊野速玉大社
2021年01月10日
75 「幸多き一年に」
 天御中主神社で例大祭など  (新宮市 )

 新宮市佐野の天御中主(あめのみなかぬし)神社(髙橋正樹宮司)で9日、例大祭と厄除(よ)け祈願祭、寿祭が営まれた。今年厄年に当たる人などが参列し、今年一年の無事や新型コロナウイルスの終息を祈った。

 例大祭では、髙橋宮司の祝詞奏上に続き、同神社氏子会の石垣倍生総代長、当家(とうや)当主の北道篤志さん、前田道春佐野区長らが玉串を供えた。新型コロナ感染防止の観点から、毎年大勢の地域住民でにぎわう餅まきは中止となった。

 同神社の例大祭は佐野区の上地、中地、下地、永田の4地区の持ち回りでしめ縄付け、餅作りなどの準備をする当家を務めている。今年は中地地区が当家を務めた。

 神事後、北道さんは「当主を務めることができて光栄。今年は新型コロナが収まり、皆さまにとって幸多い年となるようお祈りします」とあいさつ。

 石垣総代長は「皆さまのご健勝やご活躍、郷土繁栄、新型コロナの終息などを祈願しました」と話していた。

(2021年1月10日付紙面より)

一年の無事などを祈り玉串を供えた=9日、新宮市佐野の天御中主神社
2021年01月10日
76 今年一年の平穏など祈願
 初薬師の法要営む  (紀宝町 )

 新年最初の薬師の縁日に当たる8日、薬師如来をまつる各寺院で初薬師の法要が営まれた。紀宝町では鵜殿の醫王山(いおうざん)東正寺や、平尾井の平尾井薬師堂でも祭典が執り行われた。

  □     □

■東正寺



 紀宝町鵜殿の醫王山東正寺(片野晴友住職)では、本尊の薬師瑠璃光如来を開帳し、初薬師大般若会(だいはんにゃえ)を営んだ。寺の役員らが訪れ、家内安全、心願成就、疫病退散、新型コロナウイルス感染症の早期終息などを祈願した。

 普同三拝、心経読誦(どくじゅ)に続き、600巻の大般若経典を左右に波打たせながら一気に読む転読が行われ、参拝者らが順に焼香した。

 片野住職による法話では「続けることは根気がいるが、やるべきことを真面目に行えば、人は輝いてくる。まねを続ければ、やがてそれが本物になる」と話し、「普通の生活を送れることに感謝し、一日一日を大切にしてほしい。今日やるべきことはやって、明日目覚めなくても悔いが残らないよう努めて」と語りかけていた。

  □     □

■平尾井薬師堂



 平尾井薬師堂では毎年1月8日に営まれている「冬の大祭」が執り行われた。円通寺の山田耕治住職が読経し、一年の平穏、五穀豊穣(ほうじょう)、家内安全などを祈願した。

 今年は新型コロナウイルス対策として、密にならないよう参列者を制限した。また、「薬師の庭」と呼ばれる境内で行っている餅ほりも中止とし、餅俵のみを供えた。

 参拝者は石段を登った先にあるお堂で鐘を突き、薬師堂に手を合わせた。参列した老人クラブ「平和クラブ」の林杜谷会長)は「新型コロナウイルスの終息と今年一年の平穏を願いました」と話していた。

 白河法皇が熊野三山に御幸した際、逢野細谷(相野谷)の地に薬師堂の建立を勅願し許されたのが熊野三仏平尾井薬師だという。

 薬師堂上の巨岩には、仏足跡と呼ばれる足跡の形が彫られ、高貴な方の参詣の証しとして刻まれたものといわれている。

(2021年1月10日付紙面より)

大般若経典を転読=8日、紀宝町の東正寺
平穏、豊作など願い冬の大祭を営む=同日、紀宝町の平尾井薬師堂
2021年01月10日
77 絵本で新年初笑い
 井関保育所に「よむよむ」  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町立井関保育所(桝本千惠美所長)で6日、絵本の会「よむよむ」による読み聞かせがあった。全園児15人が正月にちなんだ絵本に笑顔を見せ、楽しい時間を過ごした。

 町立図書館や保育所などで20年以上活動を続ける同会には町内在住の6人が所属しており、この日は中村起代子さんと伊藤松枝さんが来所した。

 園児は2グループに分かれて読み聞かせに耳を傾けた。大型絵本「おめんです」では、面の下に誰がいるのか予想し、面白おかしい回答に初笑い。おせち料理や年賀状、たこ揚げ、福笑いなどの正月の過ごし方を描いた「あけましておめでとう」や餅が大好きなお殿様が登場する「おもちぶとん」の世界に引き込まれていた。

 読み聞かせの後は、「たこのうた」と「カレンダーマーチ」を歌ってお礼をした。1月中は、保育所で羽子板やたこ揚げ、かるた、こま回しなどの正月遊びをする予定だという。

(2021年1月10日付紙面より)

「これはまる」を読み聞かせ=6日、那智勝浦町立井関保育所
2021年01月10日
78 市民の皆さまへお願い  田岡市長がメッセージ  (新宮市 )
2021年01月10日
79 ダウンロード数2300万件突破  接触確認アプリ「COCOA」  (厚生労働省 )
2021年01月10日
80 誰もがなる可能性のある病  那智中学校で認知症講座  (那智勝浦町 )
2021年01月10日
81 「浮島の森」の池も凍る  新宮市  
2021年01月10日
82 歯科口腔外科の診療を変更  職員不足で通常体制困難に  (紀南病院 )
2021年01月10日
83 自身と大切な人の命守るため  西田町長がメッセージ  (紀宝町 )
2021年01月10日
84 これで君も指文字マスター  やさしい初級手話教室  (紀宝町 )
2021年01月10日
85 お悔やみ情報
  
2021年01月09日
86 コロナ退散祈り板打ち鳴らす
 飛瀧神社で牛王神璽祭  (熊野那智大社 )

 那智勝浦町那智山の熊野那智大社(男成洋三宮司)の別宮飛瀧(ひろう)神社で8日、牛王神璽(ごおうしんじ)祭が営まれた。「牛王杖(ごおうづえ)」と呼ばれるヤナギの枝でカシの板を打ち鳴らし魔をはらい、霊験を高めて「牛王神符」を仕上げた。

 牛王神符は熊野三山に伝わる特有の神札で魔よけ、災難よけのお守り。熊野の神の使いとされる八咫烏(やたがらす)の絵文字が描かれており、同大社では72羽のカラスで「那智瀧宝印」と記されている。

 元日早朝に那智の滝からくみ上げた若水で墨を溶き、翌2日からの初刷りから毎日、本殿で祈とうが続けられてきた。満願を迎えたこの日は滝が凍るという神秘的な光景の中で、神事が執り行われた。

 男成宮司らが無病息災などを祈り、仕上がった100枚の神札をヤナギの枝に巻いて参列者に授与した。

 男成宮司は「今日は滝も凍り、より霊力を感じる中で清らかな心を持って神事を営むことができた。先日、緊急事態宣言が出されるなど新型コロナウイルスの感染が広がっている。一日も早いコロナの退散をお祈りしている」と語った。

(2021年1月9日付紙面より)

牛王杖で板を打ち鳴らし魔をはらって霊験を高めた=8日、那智勝浦町那智山の飛瀧神社
2021年01月09日
87 白く凍る那智の滝
 2年ぶりの幻想的な景観  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町の世界遺産「那智の滝」で8日朝、2年ぶりに滝つぼが凍った。滝の水しぶきが氷となって岩肌に張り付き、滝が白い雪化粧をしたような幻想的な景観を生み出した。

 熊野那智大社(男成洋三宮司)によると、滝元の別宮・飛瀧(ひろう)神社の社務所にある温度計が午前7時の時点で氷点下2度を記録したという。

 8時ごろには、朝日を浴びた岩肌の氷がバリバリと大きな音を立てて滝つぼに落下する光景が何度も見られた。

 小賀真樹禰宜(ねぎ)は「急激な冷え込みと前日に強く吹いた風の影響でしぶきが岩肌に付き凍ったと思う。今日は正月から行っているお祭りが満願を迎える日。この日に凍ることがなかったため、大変ありがたいと思う」と話した。

 凍った滝の様子を撮影していた寺嶋孝さん(63)と敦子さん(49)夫妻。敦子さんは「初めて見ることができた。すごくきれい」と笑顔。孝さんは「新型コロナウイルスの終息と、われわれの健康や商売繁盛をお願いしました」と語った。

(2021年1月9日付紙面より)

幻想的な景観となった那智の滝=8日午前8時50分
2021年01月09日
88 打楽器三重奏、混成八重奏で金賞 県アンサンブルコンテスト南地区大会 (矢渕中吹奏楽部)

 第53回三重県アンサンブルコンテスト中学校の部南地区大会が昨年12月26日に県文化会館であり、紀宝町立矢渕中学校吹奏楽部(岡本怜奈部長)の打楽器三重奏と混成八重奏の2チームが金賞を獲得。今月17日(日)の県アンサンブルコンテストへの出場を決めた。

 南地区大会は県内18市町の中学校から70チームが参加。矢渕中は2年生7人、1年生4人の11人全部員が2チームでエントリーした。

 打楽器三重奏は3人で「雅~3人のマリンバ奏者のための」を演奏した。混成八重奏のメンバーはフルート、クラリネット、サックス、トランペット、ホルン、チューバで「『舞曲集』よりアルマンド、パヴァーヌ・パッサメッツォ、バスダンス」を奏でた。

 部員たちは県アンサンブルコンテストに向け、5日から練習を再開。岡本部長は「最初はみんなばらばらで地区大会に出られるか不安だったが、地区代表の目標を掲げて練習を続けた結果、目標が達成できた」と振り返り、「県では悔いのないよう演奏したい」と語った。

(2021年1月9日付紙面より)

打楽器三重奏のメンバー
混成八重奏のメンバー
2021年01月09日
89 感染対策施し「白玉宝印」 厳かに八咫烏神事 (熊野本宮大社)

 田辺市本宮町の熊野本宮大社(九鬼家隆宮司)で7日、和歌山県指定民俗文化財の「八咫烏(やたがらす)神事」が営まれた。厄よけの「白玉宝印(しらたまほういん)」を入手しようと、事前に申し込みをしていた参列者が訪れた。

 正月三が日の間、神門前に飾られた門松で「熊野牛王(ごおう)宝印」を調製し、たいまつの火と水ではらい清め、祭神の魂を吹き込む宝印押し初めの神事。今年は新型コロナウイルス感染防止のため、7日、16日(土)、23日(土)、30日(土)、31日(日)の5回に分け、1回の参列者を上限50人に限定し行われる。

 この日は拝殿の照明を落とした暗闇の中、神職が「えーい」の掛け声とともに拝殿の柱へと宝印を押して奉納した。神事後、参拝者は、神職が白紙に押した宝印を順番に授かっていった。

 九鬼宮司は「コロナ禍でいろんなことを模索している日々だと思いますが、必ず事態が収束すると信じています。この状況に惑わされず、前を向いて未来や夢、希望を持っていれば道は開ける。今年の干支(えと)『丑(うし)』のように粘り強く自分の歩幅で過ごしていただきたい」とあいさつした。

 宝印を頂くのは10年ぶりという鈴木純二さん(51)は「コロナウイルスの影響もあり、訪れようか迷いましたが、対策を万全にした上で足を運びました。一日も早い収束を願った。自宅で大切に取っておきたいと思います」と話していた。

(2021年1月9日付紙面より)

宝印を押していく神職=7日、田辺市本宮町の熊野本宮大社
2021年01月09日
90 観光×教育の新しい旅の形  「ホテルシーモア」でモニターツアー  
2021年01月09日
91 IR実現に向け実施方針を公表  和歌山県  
2021年01月09日
92 暖かい春を待つ  オオキンカメムシ寄り添う  (宇久井半島 )
2021年01月09日
93 目標見つけ果敢に挑戦  新翔高で3学期始業式  (新宮市 )
2021年01月09日
94 雪が舞う中、初登校  小中学校で始業式  (新宮・東牟婁 )
2021年01月09日
95 レ号仮泊から230周年の節目  記念事業等いまだ動きなく  (串本町 )
2021年01月09日
96 一日一日を大切にしよう  小中学校で3学期始業式  (熊野市・南牟婁郡 )
2021年01月09日
97 手作りかるたで白熱  放課後児童クラブ「きほっこ」  (紀宝町 )
2021年01月09日
98 ママも子どもも笑顔になる「疲れない食育」
 【第28回】コロナ禍の今こそ食卓が大事  

 コロナ禍が続いています。自宅で食事をする機会が多くて毎日の食事作りもうんざりというお母さんも多いのではないでしょうか? でも、今こそ家の食事が、とっても重要なんです。今、子どもたちは学校で、感染予防のため、給食中の会話を禁じられています。この給食の時間は子どもたちの食意識に影響しています。

 子どもの頃の給食の思い出が将来の食意識にどんな影響を与えているかを研究した論文があります。「給食が楽しい時間であること、楽しい会話ができる場であることが、大人になってからの食に関する意識や食生活行動に好ましい影響を及ぼしていることが考えられ、給食の時間が楽しい場であることが重要だと示唆された」(大妻女子大学家政系研究紀要「子ども時代の孤食が大人になっての食への意識にどのように影響するのか」、2017年)。ここでいう大人になってからの食意識とは「温かい食事は家族にとって大事か」「家族そろった食事を心掛けたい」「食事はなるべく手作りしたい」「栄養バランスを考えた食事をしたい」などです。

 子どもたちにとって、友達と楽しく食事をする給食はメンタルにも影響するという論文もあります。「『給食の時間は楽しいですか』という問いに対して、『とても楽しい』と回答した群は、『それ以外の回答』の群と比較し、男女ともにQOL総得点が高く男子の家族得点をのぞいて有意な差が認められた」(栄養学雑誌「小学5年生児童における給食の食べ残しおよび給食の楽しさとQOLの関連性」、2015年)。ここでいうQOLとは、身体的な健康・精神的な健康・自尊感情・家族友達との関係・学校生活の印象などを得点化したものです。つまり給食が楽しいという気持ちはたくさんの感情とつながり、子どもたちのメンタルも健やかにしているのです。

 その給食の時間で会話を禁止されるということは、楽しい時間を制限されるということなんです! 会話なく、黙々と食事を取るのは大人だって楽しくないですよね? 子どものメンタルを健やかに保つためには、楽しい食事が最も大切なんです。そして、給食が楽しい時間ではなくなった今それをカバーできるのは家庭での食卓だけです。

 だから今こそ、家族で取る食事を会話であふれた楽しい食事にしてあげてください。クタクタなときは作らなくてもオッケー! 買ってきたものでも、外食でも、デリバリーでも、会話をしながら楽しく食べればオッケーです! 「おいしいね」と言いながら、今日あったことを話してください。きっと子どもたちは、いつもと違う環境への不安やコロナ禍の不穏な空気を払拭できると思います。

 大人にとっても、子どもにとっても今は誰も経験したことのない未知の環境です。でも、そんなときだからこそ子どもたちに食卓で安心感を与えて心を健やかにしてあげたいと私は思っています。

(2021年1月9日付紙面より)

2021年01月07日
99 熱こもる最終プレゼン
 紀の松島観光船プラン作り  (武者修行(R)プログラム )

 大学生向けグローバル研修を展開する株式会社旅武者(遠藤まさみ代表取締役)=東京都=は、昨年12月24日から始まった「地方創生イノベーション武者修行(R)プログラム」の最終プレゼンテーションを4日、那智勝浦町役場で実施した。

 同町の体験型観光の代表である「紀の松島観光船」のプランについて、3チームが熱のこもったプレゼンを行い投票の結果、澤田龍輝さん(産業能率大学4年)と松下昇大朗・ウィリアムさん(名古屋大学2年)のチーム「マイアミホテイソン」による「びん玉×映え=びん映えプロジェクト」が条件付き採用となった。

 武者修行(R)プログラムとは、同社のベトナム法人が運営する店舗で大学生がチームとなり、新商品・サービス開発やプロモーション企画を考え、形にして顧客に届けるビジネス体験学習プログラム。自身の成長課題に向き合い、自己変革(変態)することで、人生を切り開く力「自走式エンジン(R)」を積むことが目的・ゴールだという。昨年からは国内でも実施されている。

 参加した学生7人はチームに分かれ、同観光船の満足度向上や集客増を目指して町内を巡り、町民らと交流しながら情報収集などを行い、企画を進めていった。

 12月27日の中間プレゼンを経て、課題解決に向け自身らのプランを磨き直し、2日と3日に効果検証を行い、最終プレゼンを迎えた。

(2021年1月7日付紙面より)

最終プレゼンテーションを実施=4日、那智勝浦町役場
2021年01月07日
100 河内祭保存会に大臣表彰
 文化財保護分野で高評価  (串本町 )

 本年度地域文化功労者表彰(文部科学大臣表彰)の被表彰者がこのほど発表され、本紙関係では串本町の古座川河内祭(こうちまつり)保存会(杉本喜秋会長)が表彰を受ける事が決まった。

 この表彰は、芸術文化振興や文化財保護などを通して地域文化の振興に功績があった個人や団体をたたえる目的で年次実施。本年度は芸術文化分野で46件(個人41、団体5)、文化財保護分野で45件(個人33、団体12)がそれぞれ選ばれている。

 同保存会は文化財保護分野の被表彰者。現・国指定重要無形民俗文化財「河内祭の御舟行事」を50余年にわたって保護し続け、河内神社例祭「河内祭」の主軸となる奉仕を担う団体として例祭に関係する5カ区(古座・古田・下部・宇津木・月野瀬の各区)や他の奉仕継承諸団体のまとめ役も果たして祭礼の継承に努めている。

 そのような活動の成果として同文化財は1965(昭和40)年に県指定、99(平成11)年には国指定へと昇格。日本遺産「鯨とともに生きる」にあっては、鯨船に屋形を組んで装飾した御舟が往事の文化を物語る点で認定時に大きな役割を果たした経緯もある。同保存会が積み重ねてきた地域文化振興への貢献は多大と評価され、今回の表彰を受けるに至った。

 表彰式は24日(日)、京都府立府民ホールで実施。杉本会長は同町教育委員会教育課職員とともに出席するそうで、「このような賞を頂けることになり、ますます祭りをやめられないという気持ちになった。(会員が)だんだん年を取ってきて御舟の飾り付けなどいろいろと大変になってくる中、どうすれば維持していけるかをみんなで話し合いながらこれからも続けていけるよう頑張りたい」と気持ちを新たにしながら喜んでいる。

(2021年1月7日付紙面より)

国指定重要無形民俗文化財「河内祭の御舟行事」(2019年の奉仕より)
2021年01月07日
101 牛の絵本など展示
 新宮市立図書館  

 新宮市井の沢の市立図書館では、1階に特設コーナーを設け、今年のえと・牛に関する絵本や、2021年に関する本を展示している=写真。30日(土)まで。

 児童閲覧コーナーでは、「希望の牧場」「めうしのジャスミン」などの牛に関係した絵本を展示。

 一般向けには、今年没後50年を迎える山下清とファッションデザイナーのココ・シャネル、連載が始まって70周年を迎えた、スヌーピーでおなじみの漫画「ピーナッツ」関連本、今年の大河ドラマ「青天を衝け」の主人公・渋沢栄一の関連本、その他今年に映画化・ドラマ化される原作本などを紹介している。

 また、一般向け新刊コーナー横には、「赤毛証明」(光丘真理)「なぜ僕らは働くのか 君が幸せになるために考えてほしい大切なこと」(池上彰)など、成人式、卒業式の時期に合わせて読書推進運動協議会が発行する冊子に掲載された24冊を展示・貸し出ししている。展示は2月27日(土)まで。

 また、今月のおはなし会「ぷちぷち」(先着5組、要事前申し込み)は22日(金)午前10時30分からの約15分、「にこにこ」(先着10人、申し込み不要)は23日(土)午後2時30分からの約15分を予定している。申し込み・問い合わせは同図書館(電話0735・22・2284、FAX0735・22・2312)まで。

(2021年1月7日付紙面より)


2021年01月07日
102 定置網にミンククジラ
 追い出し作業が困難  (太地町 )

 和歌山県資源管理課は5日、太地町沖に設置されている大型定置網に昨年12月24日から体長4~5㍍(推定)のミンククジラ1頭が入り込み、追い出し作業が困難となっていることを報告した。

 同課によると、定置網の全長は約400㍍。現場の潮流が早く危険が伴うため、逃がすことが難しいとし現在も網内にとどまっている状況だという。

 ミンククジラが網内で長期間遊泳することで漁具の破損被害も想定され、定置網内の魚の水揚げができないことから網を設置する太地水産共同組合の経営にも大きな打撃が生じることが懸念されている。

 県と同組合は追い出すための努力を続けているが、長期に至る場合は捕獲も視野に入れているという。

 同課担当職員は「クジラが定置網に掛かる事例は全国でも100頭前後確認されており、和歌山県内では3例目になる。それらの情報やノウハウを元に関係法令に基づき、適切な対処ができるよう必要に応じて助言などをしていきたい」と話している。

(2021年1月7日付紙面より)

太地町沖の大型定置網=6日、太地町燈明崎
2021年01月07日
103 古人と祈りの札  熊野三山「熊野牛王符」  
2021年01月07日
104 セカンドアルバムをリリース  ご当地アイドル「Fun×Fam」  
2021年01月07日
105 一年の目標決めて努力を  町内小中学校で始業式  (那智勝浦町 )
2021年01月07日
106 年末年始の交通事故6件  紀宝警察署  
2021年01月07日
107 コロナと共存の生活に  河上市長が年頭会見で現状語る  (熊野市 )
2021年01月07日
108 消防使命達成に全力  御浜町消防出初め式  
2021年01月07日
109 指文字で名前を覚える  やさしい初級手話教室  (紀宝町 )
2021年01月07日
110 お悔やみ情報