再編に向け構想案、来年2月に説明会も (新宮高校・新翔高校 )
新宮市の県立新宮高校(東啓史校長)と県立新翔高校(藤田勝範校長)は19日、新宮高校で会見を開き、高校再編に向けた構想案を発表した。案は今後、小・中学校を通して保護者に配布する予定だ。
県教育委員会は2020年8月、第6期きのくに教育審議会の答申後、「県立高等学校の再編整備の基本的な考え方」と「各地域における今後の県立高等学校の在り方」を公表。住民説明会などで募った意見を基に今年3月、「県立高等学校教育の充実と再編整備に係る原則と指針」を作成した。
「原則と指針」では、新宮・新翔高校は「令和6年以降に生徒数の減少が予測されることから、新宮高校と新翔高校の再編整備により学校の活力を維持するとともに、地域の多様な教育ニーズに対応する拠点校としてその一翼を担う。当面は、施設等の有効活用のため校舎制をとる」「地域の教育ニーズに応える1校への再編整備を検討し、着手する」などと記されている。
また、「各地域で望ましい高等学校や高等学校教育について議論を深めていくことが重要」などと示されていることから、両校では今年4月下旬ごろから広く住民意見を募集。小・中学校の学校運営協議会や保護者会、スポーツ少年団などから意見や要望を聴取するなどし、このたびの構想案を作成するに至った。なお、再編のめどは、現在の6年生が高校に進学する26(令和8)年4月を予定している。
テーマを「生徒・地域社会の期待に応えるALL IN ONEの学校」とし、新しい学びとして▽地域社会で活躍する人材の育成▽大学や専門学校に進学し、より専門的な知識・技能・資格を取得▽高いレベルの大学進学に対応▽基礎・基本の習得を丁寧に支援―を柱に課程・学科を「総合学科」「普通科」「学際探究科(仮称)」「定時制・通信制・リカレント」に再構築。
スポーツ・文化活動に関しては、学校・地域が連携・共同した活動の展開や、強化種目の設定と全国募集、寮の活用や練習環境の整備、「eスポーツ」「ゆる部活」などの設置、定時制や通信制、特別支援学校の部活動との共同などを通して、学校の活力を高めていく。
また「複数の施設を有する一つの学校」として、校地や施設、設備を学習内容や活動に応じて効果的に活用し、地域交流や生涯学習など、世代を超えた学びの振興も視野に入れている。
両校では案を基に、来年2月11日(土・祝)午後1時から、新宮市下本町の市文化複合施設「丹鶴ホール」で説明会を開催する。事前申し込みは不要。両校では「今後もご意見、ご要望などを頂きながら、丁寧に進めていきたい。多くの方に説明会にお越しいただければ」と呼びかけている。
説明会に関する問い合わせは新宮高校(電話0735・22・8101)、新翔高校(電話0735・31・7087)。
(2022年12月21日付紙面より)
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清野健太郎さん県代表に (串本古座高校 )
和歌山県立串本古座高校2年、清野健太郎さんが推奨する本「ロケットボーイズ」が18日実施の中高生読書まつり・ビブリオバトル和歌山県大会高校生の部でチャンプ本に選ばれた。中学時代も合わせると4年連続で選ばれ県代表となる快挙。過去3回権利を得るも新型コロナウイルスの情勢で実現できなかった全国進出も今回は形にするとし、「過去3回分の思いも込め、当初の思いを変えることなく臨みたい」と意気込んでいる。
幼少の頃から興味があり、ロケット「カイロス」がきっかけとなり大きく膨らんでいる宇宙への憧れに応える一冊として「ロケットボーイズ」を選び11月実施の串本町ビブリオバトル大会高校生の部に出場。参加者は1人で、中学生の部の参加者と共に発表に臨み町代表として県大会出場権を得た。
県大会は県立図書館であり、高校生の部は予選、決勝の2段階で行われた。清野さんは予選グループ4人の中でチャンプ本に選ばれ決勝へ進出。決勝では3人と競いチャンプ本に選ばれた。
競って評価を得る最初の機会となった県大会での挑戦について「年々発表の質が高まっていて予選の時点から不安を感じていたが、自分も思うことを十分に発揮して臨むことができ結果もついてきた。決勝の相手は2人とも本好きが伝わり、それぞれに発表の工夫もしていた。そのような中で自分の本をみんなに届けることができたかな、と手応えを感じられた点でうれしい」と語る。
全国大会(全国高等学校ビブリオバトル決勝大会)は来年1月22日(日)、大阪府茨木市の立命館大学大阪いばらきキャンパスで実施予定。清野さんは高校生として最終かつ会場が近距離という点で出場の気持ちを高めていて、「全国大会は推奨する本の変更ができるけれど、自分は変えずロケットボーイズで臨む。県大会の内容をもう一回見直し、さらに練り上げて挑戦したい。自分の本と思いを全国に届けることが一番の目標。それに結果がついてきたらいいなと思います」と来る本番を見据えている。
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串本町教育委員会教育課によると、中学生の部の町代表として出場した吉村咲良さん(串本中3年)も決勝進出したがチャンプ本には届かず。見届けた清野さんは「吉村さんの本が好きな気持ちがよく伝わる発表だったが、周りの子もさらにすごかった」と状況を語る。
古座川町教育委員会教育課によると、中学生の部の町代表として出場した中田蓮乃さん(明神中3年)は予選段階で今回の県代表となったかつらぎ町の発表者と競う形となり決勝進出はならなかったという。
(2022年12月21日付紙面より)
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大みそかに向け試験点灯 (那智勝浦町那智山 )
那智勝浦町那智山の熊野那智大社(男成洋三宮司)の別宮・飛瀧(ひろう)神社のご神体である那智の滝と、那智山青岸渡寺(髙木亮英住職)の三重塔で19日、試験点灯が行われた。
ライトアップは1987(昭和62)年、NHK「ゆく年くる年」の企画としてお滝に照明を当て、実況中継が行われ、全国に感銘を与えたことを受けて、89(平成元)年大みそかより90(平成2)年元旦にかけて行ったのが始まり。
午後4時30分から発光機の清掃の後、午後5時20分に点灯を行った。水銀灯3基と、5基のライトに照らされた三重塔と那智の滝が夕闇迫る那智山中に浮かび上がった。
ライトアップは31日(土)の日没から元日の明け方まで実施される。また熊野那智大社では27日(火)に滝の上に架かるしめ縄を張り替え、迎春に備える。
(2022年12月21日付紙面より)
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くじらの博物館で迎春準備 (太地町 )
太地町立くじらの博物館(稲森大樹館長)で20日、大掃除が行われた。参加した職員はセミクジラ実物大模型などのほこりを落とすとともに、人気の海洋水族館(マリナリュウム)の潜水掃除などにも取り組み、新年を迎える準備を整えた。
昨年5年ぶりに大掃除を公開した同館。職員らは実物から型取りし造られた全長15・2㍍のセミクジラの模型に上り、モップで汚れをふき、通路から長い柄付きのはたきでほこりを落とした。その他の骨格標本や室内の清掃にも汗を流した。
水族館では、アルビノのバンドウイルカなどが優雅に泳ぐ中、ダイバーが大水槽に潜って内側から磨き掃除をした。
同館によると、今年は国・県の施策や教育旅行もあって、来館者数がコロナ禍以前に戻りつつあるという。令和3年度は11万3479人で、本年度は11月末時点で10万1904人と、昨年度を上回る見込みとしている。
中江環副館長は「あっという間の1年だった。気持ちも新たにし、来年は飛躍の年にしたい」。
稲森館長は「1年のほこりを落とすことができた。来館者さまには、きれいになった博物館を見ていただけたら」。
1年の振り返りや今後については「今年はコロナ対策など、多くのことがあった。今後は博物館のみならず、町の事業などにも柔軟に対応していきたい」と語った。
同館は年末・年始も休まずに営業しており、年始には豊富な催しも実施される。
(2022年12月21日付紙面より)
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需要期に向け目慣らし会 (那智勝浦町 )
那智勝浦町苺(いちご)生産組合(桒野稔近〈くわの・としちか〉組合長)は、クリスマスや年末年始の需要期出荷に向け16日、同町南大居のJAみくまの太田営農センターで、和歌山県オリジナル品種のイチゴ「まりひめ」の目慣らし会を開いた。イチゴ生産農家や、みくまの農業協同組合らが参加し、イチゴの品質などについて意見を出し合った。
「まりひめ」は東牟婁地方を代表する特産品で、那智勝浦町の太田地区が主要産地。果実は大きめ、甘味が強く酸味もほどよい。
例年12月初旬から翌年の5月ごろにかけて出荷。公設市場を通して近隣のスーパーなどで販売される。昨年は4パック入り約1万6036ケースが出荷された。
目慣らし会はケース詰め基準の統一と等級の確認を目的に、イチゴの出荷が本格化し始める時季に開催している。
はじめに桒野組合長は「昨年は1週間早く目慣らし会を行ったが、今年は台風があったため定植が遅れ、出だしが遅い。寒波の影響も不安要素の一つ。年末にかけて忙しくなると思うので、皆さん頑張ってください」とあいさつし、感染症対策も呼びかけた。
その後、生産農家や職員らが真剣な表情で、同センターに集まった146ケースのイチゴを確認し合った。
桒野組合長は「寒い時期のイチゴは甘い。ぜひ、おいしい『まりひめ』を味わっていただけたら」と語った。
同組合は1971(昭和46)年に結成され、昨年設立50年を迎えた。現在、生産農家は10世帯約20人おり、今年も新規就農者が増えたという。
(2022年12月18日付紙面より)
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クリスマスを前に、新宮市徐福のJR新宮駅前の広場で華やかなイルミネーションが点灯した。駅前の花壇を管理する美化里親ボランティア団体「はなはなきっさこ」(上廣正幸会長)が設置したもので、下校途中の高校生たちがベンチに並んで写真を撮るなど、にぎやかな雰囲気となっている。
市社会福祉協議会の「MACHI(まち)サポート募金」の助成金と新宮ロータリークラブ、JR新宮駅、新宮観光協会が寄付をして協力した。
設置期間は1月中旬まで。駅に到着する最終電車に合わせて午後5時~午前0時に点灯しており、同会は「毎年工夫しながら飾り付けをしており、クリスマスや年末年始に駅を利用する方々にも喜んでいただければ」としている。
「はなはなきっさこ」は現在、花壇の見守りや手入れの手伝いが可能な市内在住者を募集している。活動は週1回、1~2時間程度。向井美江副会長は「イルミネーションのときだけ学生さんにボランティアをお願いするなど、多くの方々の協力を得ながら活動を継続していく方法を考えている」と話していた。
(2022年12月18日付紙面より)
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体文のイルミネーション (那智勝浦町 )
町内各種団体で構成する那智勝浦町イルミネーション実行委員会は16日、同町の体育文化会館で「第20回体育文化会館イルミネーション」の点灯を行った。各団体によって設置されたイルミネーションは、町の冬の夜を美しく彩っている。来年1月9日(月・祝)まで。点灯時間は午後5時~10時。今月24日(土)、25日(日)は午前0時まで。
例年は点灯式が開催され、出席した園児らが歌や演奏を披露して盛り上がる人気の催し。
おととし、昨年に引き続き今年も、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から点灯式は実施しなかった。点灯初日から見物や写真を撮影する家族連れなどの姿が見られた。
イルミネーションは▽勝浦手話サークル“ちゃお”▽那智勝浦町建設業組合▽勝浦金融協会▽南紀勝浦温泉旅館組合▽那智勝浦町職員互助会・職員組合―の5団体がそれぞれ、10日と13日に飾り付けた。
同町観光企画課の担当職員は関係団体の協力について「前向きな熱意を持って継続していただいている。本当にありがたい」。
来場者については「町では、体育文化会館を町民が集える場所にするために事業を進めており、イルミネーションもその趣旨にのっとった形となる。町内外の多くの皆さまにお楽しみいただければ幸いです」と話している。
(2022年12月18日付紙面より)
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ゆうゆうクラブ女性部が音楽体操 (新宮市 )
新宮市ゆうゆうクラブ(老人クラブ連合会)女性部(石原千里部長)は16日、市役所別館で令和4年度健康づくり教室「予防のための楽しい音楽体操」を開催した。会員約90人が参加。講師の宇都宮惠美さんに教わりながら、音楽に合わせて体を動かした。
女性部が毎年実施している恒例の取り組み。夏ごろの開催を予定していたが、新型コロナウイルス感染拡大状況を鑑み、長らく延期となっていた。
この日は、感染予防のため1時間交代の2部制で実施。太地町を拠点にピアノやリトミック指導をしている宇都宮さんに講師を依頼した。音楽体操は簡単な手指体操で体の固まりをほぐすとともに、歌うことで脳の血行促進になり、感情の放出やストレス発散の効果も期待できるという。
宇都宮さんは「短い時間ですが皆さんと楽しいひとときを過ごせれば」とあいさつ。参加者らは「お嫁においで」「マイムマイム」「きよしのズンドコ節」などの楽曲に合わせながら、ボールを使った体操や歌唱を通した脳トレなどに挑戦。和気あいあいと体を温めていた。
参加者に「今日はストレスを発散するつもりで頑張って」と呼びかけた石原部長。「こんなときしか集まることができない。久しぶりの開催なので多くの人が参加してくれた。実施に当たっては副部長の河原良子さん、幹事の松尾由美子さん、田中ミチコさん、和田町子さんらが尽力してくれた。近況報告など、交流を深めるいい機会になったと思う」と話していた。
(2022年12月18日付紙面より)
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船頭や語り部が救助訓練 (熊野川川舟センター )
川舟下りや瀞峡めぐりを実施している、新宮市熊野川町田長(たなご)の熊野川川舟センターは13日、新宮市消防署熊野川消防出張所の協力のもと、センター下の熊野川河川敷などで、川舟救助訓練を実施した。センター職員や船頭、語り部の11人が参加、水難事故発生時の対応法を学んだ。
川舟下りと瀞峡めぐりは、3月初めから11月末までをシーズンとしている。現在はシーズンオフであることに加え、4月に北海道の知床遊覧船沈没事故が起こったこともあり、訓練実施となった。消防を招いての訓練は2007年以来となる。
訓練実施に先立ち、山口博巳・市消防署副署長兼消防出張所長があいさつ。「今日の訓練は不測の事態に備え、初動や救助の方法を確認するもの。通報しても川の中まで消防が到着するのに時間がかかる。救助には初動が大事となる。一番良い方法を、意見を聞きながらつくりあげたい」と話した。
センターの待合室で、消防職員による講義があった。増水予測や天気予報確認、安全装備の点検の重要性などを語った。新型コロナウイルス感染予防対策についても言及。携帯電話を使った緊急通報の際の注意点も指摘した。実際に参加者と消防で、携帯電話の使用を想定した通報訓練も実施した。
この後、河川敷での訓練を実施。消防の説明を受け、参加者が救命ロープを投げたり、落水者に見立てた人形を船上に引き上げたりした。参加者はいずれも、懸命に取り組んでいた。
センター職員の向井地一成さん(69)は「これを機会に、さらなる安全運航に努めたい。実際にやってみると違う。語り部さんが救命ロープを投げたりする機会もなかなかないので良かった。運航シーズン前にもまたやってみたいと思う」と話した。
(2022年12月14日付紙面より)
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潮岬で合同津波避難訓練 (串本町 )
串本町の潮岬地区で12日、合同津波避難訓練があった。社会情勢を考慮し今回も規模縮小でこども園、小学校、中学校の高台避難のみ実施。自主防災会が避難路となる道路の交通安全を確保する中、園児、児童、生徒と教職員約300人が一斉に最寄りの高台へ駆け上がり、逃げる意識を高めるなどした。
この訓練は、日頃高台で過ごしていることでとりわけ将来を担う子どもたちの津波緊急避難意識が薄れないよう、自主防災会がこども園、小学校、中学校に働きかけ基本年2回の頻度で前半に津波避難訓練、後半に防災学習の2部構成で合同実施している。
最近は新型コロナウイルスの情勢により昭和東南海地震(1944年12月7日午後1時36分ごろ発生)や昭和南海地震(1946年12月21日午前4時19分ごろ発生)の期日に近い日程で年1回、前半の高台避難のみと頻度や内容が縮小しているが、肝心の同意識だけはつなぎ託さなければという思いで子どもたちの実践機会を保っている。
今回は午後1時30分にマグニチュード9、震度7の大揺れを伴う地震が発生した想定で同訓練を開始。園児、児童、生徒と教職員は津波浸水が予想される低地にいると前提して揺れから身を守る行動をし、以降担任の指示を受けて最寄りの高台(=旧測候所横駐車場)へと駆け上がった。
こども園、小学校、中学校から高台までの避難路は終盤が一本道となっていて、その入り口で殺到。足の速い生徒は園児と児童を誘導して先に行かせ、その後を一丸で追従した。高台に着いたらすぐに人数を数えて全員の避難完了を確認して行動を終了した。
今回は新宮警察署串本分庁舎警備係から実際に起こったときには自分で考えて命を守らなければならないと意識付けを受け、園児、児童、生徒を代表して潮岬中生徒会の西悠斗会長(2年)は「訓練を通じて実際に災害が起こったときにどのような行動を取らなければいけないかが実感できた。常に平静を保ち、自分たちの命を守るような行動を心がけられたらいいなと思った」と述べて締めくくった。
(2022年12月14日付紙面より)
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紀宝町消防団が礼式訓練
紀宝町消防団(逢野統一団長)は11日、町深田運動場で礼式訓練を実施。団長、副団長と1~4分団の団員71人が来年1月3日(火)の消防出初め式に向けて服装点検や機械器具点検、行進などに取り組んだ。
出初め式は毎年、町生涯学習センターで式典を開催し、各表彰の後、鵜殿運動場で通常点検を行っている。昨年と今年は新型コロナウイルスの影響で式典だったが、来年は3年ぶりに通常点検を実施する。
訓練には各分団の車両も出動。人員報告の後、逢野団長が「出初め式に向けて小隊編成、服装点検、機械訓練など一連の流れで進めていく。1月3日には訓練の成果を発揮できることを期待している。訓練を通して消防団員としての士気を高めてもらいたい」とあいさつした。
訓練は熊野市消防署紀宝分署の署員から指導を受け、号令に合わせて整列や敬礼などを繰り返し、団員行動を確認した。小型ポンプ操法、旗手訓練などにも取り組み、出初め式に備えた。
西田健町長も参加し「町、消防団などが一体となって安全・安心の確保に向けて、皆さんと一緒に住みよい町づくりを進めていきたい」と激励した。
(2022年12月14日付紙面より)
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ロケットの懸垂幕を設置 (那智勝浦町 )
那智勝浦町は12日、役場庁舎2階(駐車場側)にロケットのイラストが描かれた同町オリジナルの懸垂幕を設置した。
懸垂幕は串本町田原にある民間小型ロケット発射場「スペースポート紀伊」の来年2月の初号機打ち上げに対しての応援や町民への広い周知、興味を持ってもらうことなどを目的としている。
本来は懸垂幕だが、縦向きでの庁舎への設置が難しいことから、横断幕仕様で設置した。
那智勝浦町と串本町は、ロケット打ち上げに対しての機運醸成を図るために、展示やワークショップなどの催しからなる合同企画の「宇宙ウィーク2022」を10月に開催している。
同日午後、新宮市の新宮看板広告が懸垂幕を設置。町によると、よほどの強風でない限りは常時設置しているという。
堀順一郎町長は「打ち上げ自体は来年2月に延期となったが、ロケット発射は地域の活性化につながる。町民の皆さまにロケット『カイロス』の存在や、発射が迫っていることを知っていただきたいと思い設置した。機運を高めていければ」と話していた。
(2022年12月14日付紙面より)
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近大和歌山サッカー部・畑下葵主将 (那智勝浦町出身 )
熊野三山小学生バレーボールフェスタ
1日平均109人が利用 (新宮市 )
新宮市の常設エコ広場が好調だ。運用を開始した10月3日から31日までの約1カ月間で2190人が利用。1日平均では109・5人となっており、31日には1日当たり最大となる181人が利用した。
市内171カ所にある通常のエコ広場の時間帯(地区ごとに異なるが、基本的に午前7時~8時)に広場に行けない人や、クリーンセンターまで行く手段(車など)がない人のため、また、資源物収集量の増加による燃やせるごみの減量化と市民の利便性向上を図ることを目的に、市役所第4駐車場内に開設。
分別品目は通常のエコ広場と同様、燃やせるごみを除く18品目で、開設日時は市役所開庁日(土・日・祝日と年末年始除く)の午前9時~午後4時。ごみの分別などの案内のために、職員1人が常駐している。
担当課によると、時間帯別では午前中の利用者が多く、休日明けに利用者が多い。また、分別品目では「その他プラスチック」「金属・金属付きプラスチック」が多い。
なお、現在のところ常設エコ広場の開設に伴う通常のエコ広場の利用状況の変化については調査中だが、日曜エコ広場の利用者は減少傾向にあるという。
今のところ常設エコ広場に対する苦情や要望などは寄せられていないが、これから年末年始を迎えるに当たり、担当課では「利用者が殺到する恐れもある。計画的に排出してほしい」と呼びかけている。
常設エコ広場の開設は、年末は28日(水)まで。新年は1月4日(水)から開始する。
(2022年12月11日付紙面より)
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こども茶道教室ミニ茶会 (古座川町 )
古座川町中央公民館で4日、こども茶道教室のミニ茶会(発表会)があり受講する小学生10人が家族らに活動の成果を披露した。
この教室は伝統文化体験教室実行委員会主催、教育委員会共催。茶道を通して礼儀の大切さを学ぶ場として毎年、町内の小学生を対象にして開いている。
本年度は11人が受講を申し込んで6月に開講。茶道裏千家学校茶道協議会の指導員を交えて同日までに7回の活動を重ね、作法やその意味合いを知り所作を深めてきた。新型コロナウイルスの情勢で古座川の秋まつりが中止となり隔年実施で町展もないなどで成果発表の場が得られず、せめて家族だけでもとおととし、昨年に続いてミニ茶会を開くこととしたという。
当日は中道悟・同教室実行委員長や家族ら17人が客として参加。年長2人が和親棚で点前、年少8人が帛紗(ふくさ)の作法をそれぞれ披露。年少のうち5人は盆略点前も披露し、最後に年長2人が点前と半東を入れ替わって再度和親棚で点前をして発表を終了。指導員を代表して日下宗宏さんが茶道は所作だけでなく茶席全体の随所に心遣いがこもっていることを振り返り、受講する小学生が茶道を通して思いやりの心を高めながら成長することを客らと共に願って締めくくった。
子ども茶道教室は来年1月末まで活動を続け、同実行委員会対象の成果発表をして閉講する予定という。
(2022年12月11日付紙面より)
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来年1月に出場校発表 (春のセンバツ )
来春の第95回記念選抜高校野球大会の「21世紀枠」候補9校が9日に発表され、秋季三重県大会4位の県立木本高校などが選ばれた。来年1月27日(金)の選考委員会で、全国9地区の候補9校から3校が21世紀枠に選出される。
木本は1年生5人、2年生8人の計13人で全員が地元中学校出身。紀宝町立矢渕中学校出身の榎本和真主将(2年)は「発表を聞いてびっくりした。21世紀枠3校に選んでいただけることを前提に冬の練習を乗り切りたい。『東紀州から甲子園』が地域の悲願。僕たちの代で出場を決めて、地域や保護者、OBの皆さんなどに恩返ししたい」と語った。
木本は、少人数で強豪校と互角の戦いをしたことや、地域に密着したチームなどが評価を受けた。
少人数のメリットを生かし、質を追求した練習を続けてきた。榎本主将が中心となって練習メニューを考え、課題の打撃にも力を入れている。打撃向上に向けて筋トレも強化。午前7時前から8時までの朝練後は、全員が2合ほどのご飯を食べ、体づくりにも励んでいる。練習試合で知り合った強豪校の選手と交流サイト(SNS)でやりとりし、意識の持ち方などを参考にしているという。
「みんな、仲良いですよ」と笑顔を見せる榎本主将。「打撃が向上すればもっと上のステージに行ける。『甲子園は出場する場所』をモチベーションに頑張りたい」と話していた。選抜高校野球大会は来年3月18日(土)に開幕する。
(2022年12月11日付紙面より)
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2年ぶりに販売 (那智勝浦観光機構 )
那智勝浦観光機構(NACKT)では、那智勝浦町の催しや景色などを掲載した観光カレンダーを2年ぶりに作成し、現在販売している。価格は1冊500円。
カレンダーは旧観光協会の頃から作成されており、2020年から機構が引き継いだ。21年版のカレンダーまではフォトコンテストを開催し、選ばれた写真を掲載していた。
昨年は作成していない。23年版は観光機構のスタッフが四季を通して撮影した写真と、関係各者からの提供写真によって完成し、11月から販売が開始した。
従来のカレンダーは2カ月ごとに1㌻のつくりとなっていたが、今回は1カ月1㌻。壁掛けタイプで、A4中とじとサイズもコンパクトになった。
町の魅力を伝えるカレンダーの中身は▽1月「まぐろの初競り」▽2月「雪の那智山」▽3月「三の滝」▽4月「ゆかし潟」▽5月「小阪の棚田」▽6月「熊野那智大社」▽7月「那智の扇祭り」▽8月「紀の松島」▽9月「勝浦八幡神社例大祭」▽10月「熊野古道・大門坂」▽11月「ビン玉通り」▽12月「那智の滝と三重塔ライトアップ」―などとなっている。
町観光案内所や大門坂茶屋、先日開設された大門坂観光案内所で販売されており、電話やメールでの問い合わせや発送も受け付けている。
郵送の場合は送料が1冊250円で、2冊目は390円、4冊580円で、5冊目以降は宅急便の着払いでの発送となる。
機構では「祭りや景色に加え、今回は棚田やゆかし潟の景色もある。カレンダーで町の魅力を感じていただけたら」と話している。
問い合わせなどは町観光案内所(電話0735・52・5311)、メール(info@nachikan.jp)まで。
(2022年12月11日付紙面より)
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民生委員児童委員の全国一斉改選に伴い、新宮市下本町の市文化複合施設「丹鶴ホール」で8日、民生委員児童委員の退任式と委嘱式があった。社会福祉の増進に貢献し、6年以上の在職期間のある人に厚生労働大臣感謝状の伝達があったほか、退任者に田岡実千年市長や市民生委員児童委員協議会から感謝状と記念品が贈られた。
先月30日付で退任となったのは、民生・児童委員が12人、主任児童委員1人の計13人。田岡市長は退任者らに対して「今後もご健康に留意されるとともに、市政発展と地域福祉の推進に引き続き指導力を発揮いただき、ご助言とご鞭撻(べんたつ)を」と感謝。
再任、新任委員に「市民の誰もが住み慣れた地域で安心して暮らしていけるよう地域社会のつながりを構築し、さらにそのつながりを広げていくことが今後の福祉施策や地域づくりの重要な柱となる。これは民生委員・児童委員の皆さまのご理解とご協力なくしては実現できない」と協力を呼びかけた。
退任者を代表して福田行男さんが「新宮市の社会福祉の向上に一層のご尽力を」とあいさつした。
退任式後には、厚生労働大臣と県知事からの委嘱状伝達と、厚生労働大臣からの主任児童委員の指名状伝達があった。委嘱を受けたのは民生・児童委員、主任児童委員合わせて再任が82人、新任が4人の計86人。任期は1日から令和7年11月30日までの3年間。
式後には市民生委員児童委員協議会の第2回総会があり、新会長に小内潤治さんを選任。小内さんは「新しい体制でこれからの地域福祉に関わるさまざまな問題に取り組んでいきたい」と意気込みを語った。
この日の総会をもって退任する村上和弥会長は「退職後、ネアンデルタール人の人骨が発掘されたイラクのシャニダール遺跡に行こうと思っていたが、民生児童委員の仕事が入ってきたので行くことはできなかった。ネアンデルタール人は老人や障害者を手厚く葬っていたことが明らかになっている。人間には思いやりや優しさがプログラミングされていることを証明していると思う。遺跡には行けなかったが、民生児童委員を15年間務める中で、人の思いやりや優しさを十分に学ばせていただいた」とあいさつした。
(2022年12月10日付紙面より)
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三重県地域医学大賞を受賞 (県地域医学研究会 )
三重県地域包括ケア推進セミナー・第39回三重県地域医学研究会が3日、リモートで開催され、紀南地域包括ケア研究会「いこら」と紀南地域在宅医療介護連携支援センター「あいくる」による紀南地域の多職種連携研修会「みとりぃな」の取り組みが三重県地域医学大賞を受賞した。
研究会は県内地域医療の活動事例や研究を発表することで広域的な地域包括ケアの推進を図ることが目的。5団体が研究発表した。「みとりぃな」は紀宝町地域包括支援センターの南友也さんが発表した。
「一つの事例を地域の経験に!多職種連携研修会『ひとりじゃない!チームでみとりぃな』を開催して」を演題に、在宅、施設、病院など自分が最後を過ごす場所を自身で選択できる地域を目指す取り組みを紹介した。
「みとり」をテーマに「みとりぃな」を立ち上げ、多職種で学ぶ機会を通して〝顔の見える関係〟の一歩先を目指した。これまで4回開催し、延べ377人が参加。「本人や主介護者の思いがくみづらく、意思決定支援が難しかったケース」などの事例を基に話し合ってきた。
事例から見えてきた地域課題の共有、多職種が尊重し合える関係の構築、今後の人材確保などの効果があった。今後は多職種連携、人材不足でもできるみとり、将来の医療、ケアについて本人の意思決定を支援するプロセスACP(アドバンス・ケア・プランニング)の定着に取り組んでいく。
南さんは「紀南地域の取り組みが評価されてうれしい。この取り組みは地域の医療介護などに携わる方々の協力がなければ成り立たないものなので、あいくるチーム員と共に、この地域の医療介護関係者とも喜びを共有したい。受賞を励みに今後も医療と介護の連携推進に向けて取り組んでいけたらと思います」と話していた。
(2022年12月10日付紙面より)
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わかやま世界遺産地域交流会 (串本町 )
串本町文化センターなどで8日、わかやま世界遺産地域交流会があり参詣道保全団体や語り部団体計18団体約120人が参加して現地を学ぶなどした。
この交流会は、県世界遺産協議会が本年度保存活用団体連携促進研修事業として主催。日頃活動している地域以外の場所や世界文化遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の物件全体へと視野を広げ、併せて団体相互の交流を深める目的で2006年度以降、年1回の頻度で開いている。
同町は熊野古道大辺路4区間(新田平見道、富山平見道、飛渡谷道、清水峠)が16年に物件として追加登録されたことで同遺産との接点を得た地。本年度は4区間の保全に献身する団体・熊野古道大辺路刈り開き隊(上野一夫隊長)が案内役となり、物件・飛渡谷道とその前後を訪ねる内容で参加を呼びかけた。同町でこの交流会を開くのは初という。
実施に当たっては同町と同町教育委員会が後援。開会に当たり県世界遺産センターの山西毅治所長が観光分野やワーケーション・教育旅行分野での評価の高まりを伝え、「地域を直接案内する皆さんの力が最も大切。今日を契機にさらにパワーアップしてほしい」とあいさつし、同町教委の濵地弘貴次長が追加登録の経緯や同隊の隊員の多くが南紀熊野ジオパークガイドやロケットガイドも兼ねていることを伝え、今回の交流を機にこの地域の魅力を感じ取ることを願って来町を歓迎した。
同交流会の前半は講演で、上野隊長が「大辺路を通った旅人たち」と題して登壇した。「平見」と呼ばれる地形の成り立ちを解説し、同隊の活動の様子を報告。近世の大辺路の様子を絵図や古文書、供養塔や石仏などの史跡写真を交えてひもとき、村送り制度や善根宿が往来を支え三十三度行者やその功徳にあやかる人々の往来もあったことなどを伝えた。
後半の現地学習は田並公民館~有田漁港間でのウオーク。同隊の隊員がガイドを務め、十数人の班に分かれて順次地域の情報や同隊の案内ノウハウに触れつつ飛渡谷道経由で進行した。
(2022年12月10日付紙面より)
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光明宝院で成道会 (那智勝浦町 )
那智勝浦町湯川の光明宝院(三村慈光住職)で8日、成道会(じょうどうえ)の法要が営まれた。信者や地域住民らが集まり、心身健康・無病息災を祈った。
光明真言宗大本山で、密教寺院である同寺。檀家(だんか)寺ではなく、近年は長期にわたり駐在する住職がおらず、各地の僧侶が住職を兼務する形を取っていた。今年5月に晋山式(しんざんしき)が開かれ、当時副住職だった三村住職が正式に住職を拝命した。
成道会は釈迦(しゃか)が2500年前に悟りを開き、目覚めたことを記念し、毎年12月8日に行う法会。この日は信者や地域住民などが参列し、三村住職と共に読経を行った。
三村住職は成道会について「2500年前にお釈迦様がご自身の心と向き合い、全てのものに価値があると悟りを開いた。この日は世界中の仏教徒が花を開くことができるよう、お釈迦様に近づくことができるように、お祭りを行っている」と説明。
法話では「苦しい状況にあることと、自分が幸せであるかどうかは別のこと。功徳は良い行いやお参りをすることで積むことができる。功徳貯金をして、常に穏やかに物事を見ることができるようになり、意識が豊かになっていく。心身健康・無病息災で過ごせるように、お加持したダイコンなどを食べて自分を見つめ直す機会にしていただければ」と語った。
供物の配布後は、真言を唱えて仏の助けや保護などを祈る加持を行ったダイコンなどの煮物が振る舞われた。
(2022年12月10日付紙面より)
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那智勝浦ゴルフ倶楽部
近畿・全国スポ少剣道交流大会 (三輪崎剣道クラブ )
新宮山彦ぐるーぷが秩父宮記念山岳賞
自然保護団体「新宮山彦ぐるーぷ」(沖﨑𠮷信代表・世話人)の「大峰南奥駈道(おくがけみち)の再興と山小屋建設並びにその維持管理活動」がこのほど、秩父宮記念山岳賞(日本山岳会主催)を受賞した。
山について造詣の深かった、故秩父宮ご夫妻の事跡を永く記念するため、山に関連する顕著な活動や業績に対して表彰し、登山活動の奨励と山岳関連諸文化の高揚に資することを目的に、1998年に創設された栄えある賞。
なお、日本山岳会は05年に創立。現在東京の本部を中心に33の支部があり、全国に約4800人の会員が在籍している。会員には天皇陛下も名を連ねている。
新型コロナウイルス感染症の影響で3年ぶりとなった本年度、同団体は74年の発足以来、38年間にわたり熊野古道奥駈道の再興や登山道の維持管理などを行い、また小屋の建設・保守・運営を行っていることなどが評価され受賞に至った。
現在、会員約40人。毎週15人ほどで活動を行う同団体は、120年間やぶに埋もれていた大峰奥駈道(約45㌔)の再興に着手し、約3年間をかけて第1次刈り開きを完了。その後も第2次、第3次刈り開きと並行し、行仙宿の新築や平治宿の建て替え、持経宿の大規模改修など4カ所9棟の小屋などを整備し、84年の千日刈峰行着手から32年間を要して大峰南奥駈道の環境整備を行い、熊野修験の復興にもつなげた。
初代代表の玉岡憲明さん(97)は88歳まで、約40年間にわたり大峰奥駈道の再興に尽力。約2200回に及ぶ活動の様子を記録しているという。
3日に東京都新宿区の京王プラザホテルで年次晩さん会が開催され、沖﨑代表(74)が表彰を受けた。晩さん会前には記念講演も行われ、沖﨑代表らが「千日刈峰行とその展開」を題目に講話した。なお、晩さん会には毎回天皇陛下も臨席されるが、今回は諸事情により欠席となった。
このたびの受賞を受け、沖﨑代表は「40年にもわたり道を開いてくれた玉岡さんら先輩方のおかげ。受賞を報告すると本当に良かった、と喜んでくれた。受賞を励みにして、今まで通り地道にコツコツと活動していけたら」と話していた。
なお、同団体は地域のために行う地道な地域貢献活動が認められ「第13回あしたのなら表彰」(奈良県主催)の受賞も決定している。
同団体では現在、会員を募集中。行事予定や参加・入会に関しては、フェイスブックもしくは同団体ホームページ(http://syamabiko.web.fc2.com/)で確認を。
(2022年12月8日付紙面より)
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環境美化に防災加えた初の活動 (紀宝町 )
鮒田の環境を守る会(東口高士会長)は4日、紀宝町鮒田の相野谷川下流で流木を撤去した。環境美化に防災を加えた初の取り組みで、35人が2時間作業し、軽トラック15台分の流木を回収した。
全国的に流木の処理に苦慮する自治体が多い中、鮒田地区では、自分たちで流木を集め、防災用の資源にしようと計画。河川を管理する紀南河川国道事務所の許可を得て実施した。
下流域には9月の台風で流れ着いた流木がたまっており、弁慶橋から鮒田水門付近まで、人の手や重機で集めた。
大きな流木は高台の一時避難場所に運び、ライフラインが寸断されるなどの災害時に備え、まきにして備蓄した。小枝などは、鮒田地区自主防災会による防災散歩時の料理などの燃料に活用する。
同地区の防災活動に関わってきた大阪工業大学工学部都市デザイン工学科の田中耕司・特任教授は「流木を防災や地域の活動に活用する取り組みを初めて見た。これまで鮒田地区の活動を学会で発表しているが、備蓄農園の取り組みは国も驚いていた。高齢化が進み、こういった集まりは地区の情報もみんなで共有できる。楽しく防災に取り組んでいる」と話していた。
作業後、東口会長は「自分たちの地域をきれいにするためにも、ごみにされていた流木を生かそうと考えた。この取り組みが全国に広がれば」と語っていた。
(2022年12月8日付紙面より)
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福祉センターで地震・火災避難訓練 (新宮市 )
新宮市野田の市福祉センターで6日、地震と火災を対象にした避難訓練が行われた。新宮消防署の宮平陽介消防士長と林勇成消防士が訪れ、市社会福祉協議会職員や中央児童館で遊んでいた子どもたちが、災害発生時の避難経路や行動などを確認した。
同センターでは毎年度、地震津波と火災の訓練を実施している。この日は県内全域での強い地震に伴い1階の給湯室からの出火を想定。訓練開始の放送が流れると、居合わせた人たちは身の安全を確保しながらセンター前の駐車場へと逃げた。
訓練を見守った宮平消防士長は避難時に重要な「押さない、走らない、しゃべらない、戻らない、近づかない」を略した「おはしもち」を伝え「火災が発生してから迅速かつ安全に逃げることができていてよかったです。これからも一連の行動を忘れないでください」と講評した。
後半には消火器の使用訓練も行われ、林消防士が諸注意や操作方法などを説明。職員たちは「火事だ!」と叫びながら訓練用消火器で順番に実践した。
同協議会の東雄大さんは「学生時代に訓練は経験しましたが、忘れていた部分もあり勉強になりました。実際の場面に遭遇した場合、冷静さを失う可能性が大きいため今後も継続して訓練に取り組んでいければ」と話していた。
(2022年12月8日付紙面より)
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「臨場感シアター(仮称)」完工 (串本町 )
串本町西向にある旧役場古座分庁舎内で改修整備が進められてきた上映室「臨場感シアター(仮称)」が11月末に完工した。今月6日は町議会議員や報道機関対象の見学会を実施。町は建物全体の用途変更に伴う工事完了後(期日未定)に一般公開を始めるとしている。
この上映室は宇宙振興拠点化をコンセプトとする同庁舎リニューアルの一環で、旧議場を改修整備する形で設置。議員席や当局席を取り払い天井と側壁の色を黒系統に変更。縦約3㍍、横約12㍍のパノラミック大型カーブドスクリーンを据え、4Kプロジェクター3台による連携投影(マルチプロジェクション)で8K映像コンテンツの上映を実現する。計10基のスピーカー(うち2基はサブウーハー)を配置して5・1ch相当のサラウンド音響も確保。前方左右中を上下2列としサブウーハーを左右2基とする配置により、最良の状態で音を楽しめる空間を立体的かつ力強くする工夫が注がれている。
旧来のまま残している傍聴席は現状で使用の前提はしておらず、議員席や当局席があったフロア内の同空間内にベンチを並べて通常使用で27人(前列9人掛け×3列)が座って同時鑑賞できる状態としている。
この上映室は、主に宇宙への憧れや新しい時代の始まりを感じさせるシアターとして運用する想定。町企画課ロケット推進室によるとこの整備はロケット「カイロス」の打ち上げを至近かつ相応の画質で捉えた映像コンテンツの上映が最終的な着地点で、一般公開の実質的な開始はそのタイミングになると受け止めてもらえればと話している。
(2022年12月8日付紙面より)
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田辺市本宮町の熊野本宮大社(九鬼家隆宮司)で1日、神門の大しめ縄と大絵馬の掛け替えがあった。新たな大しめ縄と大絵馬を前に九鬼宮司は「力強さのあるしめ縄。前進する新年になれば」と話した。
大しめ縄は、紀宝町成川の榎本政子さん(89)が家族や友人、親族らと毎年編んでいる。1983年に政子さんの夫の故・剛吉さんが先代宮司から「熊野の伝統と歴史を守ってほしい」としめ縄づくりの依頼を受けて以降、39年にわたり奉納を続けている。
今年は約10人がかりで、10月末から11月末にかけて制作。稲わら約1200束を使用し、長さ約4・5㍍、重さ約250㌔に及ぶしめ縄を完成させた。天候の影響で稲わらが少なく、わらを選定する作業に苦労したという。
政子さんは、掛け替えられた大しめ縄を前に「思ったよりきれいに、力強いしめ縄ができた」と感想。制作の際に込めた願いについて「お参りする人が幸せになれば。争いのない、平和な世界が一番。熊野を中心に世界の人が、平和に暮らせる世界になれば」と語った。
えと「癸卯(みずのとう)」の大絵馬(横232㌢、縦117㌢)は九鬼宮司が制作したもの。熊野の自然をイメージした深い青を背景とし、中央に金色の月を背にした白いウサギを配置している。体には同大社の縁起物「挑花(ちょうばな)」と田辺市の花である梅の枝が描かれており、その目はまっすぐ前を見据えている。各地で起こっている紛争や、いまだ収束を見せない新型コロナウイルス感染症を念頭に「来年こそは光り輝く未来へ」との願いを込め、「前進」の文字を書き添えている。
九鬼宮司は「前進ということで、初詣に来られた方がしめ縄と大絵馬の下をくぐり、各自がそれぞれの歩幅で、あらためてチャレンジする新年となることを願う」と語った。
(2022年12月2日付紙面より)
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推進協議会が要望活動
和歌山県木材利用推進協議会の主催によるキャラバン活動が11月30日、新宮市、那智勝浦町、太地町で行われた。各首長に要望書を手渡し、紀州材のさらなる利用を呼びかけた。活動はこれ以前に、北山村や古座川町、串本町でも実施された。
同協議会は、県木材協同組合連合会、県森林組合連合会、紀州林業懇話会で構成。キャラバン活動は県と連携し、公共部門での紀州材の需要拡大、県内の林業・木材産業の振興を図ることを目的に、毎年実施している。
新宮市では、新宮木材協同組合の植松浩理事長と谷口泰仁副理事長、熊野川町森林組合の田中多喜夫組合長、和歌山県建築士事務所協会の尾添信行会長、金嶋正人理事など10人が新宮市役所を訪れ、田岡実千年市長と面談。植松理事長が田岡市長に要望書を手渡した。
要望書は、木材利用に関する国の政策や、県の方針改正に言及。「木材の積極利用は、地方創生に加え、地球温暖化対策や国土の保全、水源のかん養、多面的機能の発揮にも貢献する。公共の建築物や土木工事の実施に際し、紀州材の利用に理解と高配を」と伝えている。
植松理事長は「大きな建築物だけでなく、小さいところやこまごまとしたものまで含めて、いろいろなところで木材の活用を」と求めた。尾添会長は、県建築士事務所協会がサポートする、公共建築物における紀州材活用の無料相談窓口を紹介した。
田岡市長は、木材の利用先として、丹鶴ホールの完成で大型施設の建設はいったん終了したが、「(今後)緑丘中と城南中が統合するようなこともあれば、どちらかを大改修することもあるかも。また市内の各学校の体育間の床も傷んできている。それらの改修も出てくるかと」と語った。
また会話は、新宮木協と紀南木材新緑会が提供し、高田小学校で1月から試験導入されている、紀州ヒノキの学習机の天板にも及んだ。田岡市長は現状報告を受け「(使用に問題がないのなら)市内の小学校全部で、地元の木の天板を使った学習机を導入したい」との意向を示した。
なお、新宮市と東牟婁郡で近年、紀州材を活用した公共施設は▽新宮市の丹鶴ホール▽太地町の太地こども園▽古座川町の七川総合センター▽串本町の町立くしもとこども園―などがある。
(2022年12月2日付紙面より)
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串本町立潮岬小学校(水上茂秀校長)の4年生20人が11月30日、陶芸用の土を使って守り神「シーサー」の置物作りに取り組んだ。
同町教育委員の堀切和仁さん(72)が四半世紀来、町内の子どもたちに届けている創作の機会。表情豊かなシーサーをかたどる経験を通してものを作る楽しさや完成させたときの達成感を感じてほしいという思いで、町立学校にこの機会の活用を勧めている。
この日同校は2~4時間目の授業時間を充てて児童が創作に没頭できる機会をつくった。堀切さんは「シーサー」の表情の豊かさを紹介して児童それぞれに完成イメージを抱かせ、以降は個別指導をしつつ台座、胴体、足、頭(口→鼻→目→耳→髪の毛の順で)、尻尾の順で一人一人の創作を後押しした。
工程上、胴体を中空にしなければいけない点だけは全員共通としたが、それ以外の創作は自由。最後は胴体の中空につながるよう口などに穴を開け、牙と舌を付けて作品を仕上げた。
堀切さんによると、新型コロナウイルス感染症が広まり始めて以降思うように機会を届けられず、この日は約3年ぶりの指導になるそう。作品は校内でしばらく乾燥させた後、公民館の釜で素焼きをして児童へ返すという。本年度は潮岬小のほか、串本西小もこの機会を活用する予定となっている。
(2022年12月2日付紙面より)
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冬の交通安全運動始まる (和歌山県 )
和歌山県、交通事故をなくする県民運動推進協議会など主催の「わかやま冬の交通安全運動」(1~10日)初日の1日、新宮市橋本のイオン新宮店で決起集会と街頭啓発があった。運動期間中は▽飲酒運転の根絶▽歩行者の安全確保▽自転車の安全利用の推進―を重点とし、県民に注意を呼びかけていく。
同運動は年末にかけて交通事故が多発する傾向にあることから、広く県民に交通安全思想の普及・浸透を図り、交通ルールの順守と正しい交通マナーの実践を習慣付けることによって交通事故防止の徹底を図ることを目的に実施している。
県内の交通事故件数は10月末現在で1131件(前年同時期比20件増)。死者数は17人(同10人減)、負傷者数は1346人(同44人増)となっている。なお、死者数のうち10人が高齢者だった。
新宮警察署管内では59件(同5件増)の事故が発生し、死者3人(同1人増)、負傷者66人(同4人増)だった。
決起集会では、市交通事故をなくする会会長の田岡実千年市長が「交通事故のない安全で安心なまちづくりを目指し、いろいろな所で交通ルールやマナーの順守を訴えていきたい。私たちの思いが少しでも伝わる啓発活動になれば」とあいさつ。
新宮警察署の嶝口知宏交通課長は、飲酒運転の根絶と歩行者などの保護について言及し「飲酒運転ができない環境づくりにご協力を。また夕暮れ時の事故が多発する季節。早めのヘッドライト点灯や安全速度を心がけ、歩行者・自転車利用者は明るい服装や反射用品の有効活用に協力を」と呼びかけた。
(2022年12月2日付紙面より)
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知事杯争奪弓道大会
古座町体バド競技を懐かしむ会