広域商工会東牟婁協議会は19日、那智勝浦町の体育文化会館で、マネジメントゲーム研修を初開催した。地域の経営者や創業予定者ら23人が参加し、ボードゲーム型の学習プログラムで経営戦略を学んだ。
伴走型小規模事業者支援推進事業の一環。従来の座学だけでなく、ゲームを通じて楽しく学んでもらおうと企画した。
参加者たちは、一人一人が独立した製造業の経営者となり、資金調達や設備投資、人員採用、宣伝広告、研究開発などを総合的に判断しつつ、入札制の販売システムで他社と競走。コスト感覚や戦略思考などを体感した。
ゲーム後、3期分の貸借対照表(B/S)、損益計算書(P/L)なども算出し、会計・財務知識も学習。講師らは、ゲームの勢いのまま実務に生かすよう呼びかけた。
那智勝浦町でエディブルフラワーの生産を行う山中綾さんは「販売価格や生産量などの決定の参考になればと参加した。だんだん経営の全体像が見えてきて面白い。販売個数に対する単価計算などの考え方がよく分かった」。串本町から参加した小池広貴さんは「レジャー関係でこれから創業を計画している。ゲームの流れが速く、感覚で進めた。重要なところにしっかりと設備投資することで将来的に成績が上がるなど、勉強になった」と話していた。
(2024年11月21日付紙面より)
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