2023年11月18日
ママも子どもも笑顔になる「疲れない食育」
【第67回】体調が悪いときの食事

 11月に入り、年末が近づいてきたなという気候になってきましたね。急に寒くなって、体調を崩されているという方も多いのではないでしょうか? 今日は、そんな体調を崩したときの食事について、お話ししようと思います。もちろん症状によって、食べるものは変わります。例えば、症状が「鼻水・くしゃみ・せき」くらいで、熱がないときは、基本的に普段と同じ食事で大丈夫です。そんなときでも、喉が赤く腫れて痛いときや、せきがつらいときは、かんきつ系のフルーツは避けた方がいいでしょう。かんきつ系のものは、喉に染みやすく、せきや吐き気を悪化させる可能性もあるので注意してください。

 問題は熱があるときですよね。まず最も大切なことは、皆さまご存じの「水分補給」です。脱水にならないようにこまめに水分を取ってください。お子さんがお水を飲むのを嫌がる場合は、リンゴジュースやゼリー、イオン飲料、すりおろしたリンゴなどでも良いと思います。とにかく水分をたくさん取ることを心がけてください。

 そして、食事で意識してほしいのは、タンパク質を取ることです! 免疫細胞である白血球を作るのはタンパク質! 卵や魚、お肉、大豆食品に多く含まれますが、肉や魚はなかなか食べづらいですよね? 体調が悪いときでも食べやすい、おかゆやうどんに、卵や豆腐をプラスするのがお勧めです。消化にいいからと、ついつい具材を入れないおかゆを食べがちですが、タンパク質をプラスすることで、病気と戦う力をつけることができます。これは予防という観点からも有効なので、日頃からタンパク質は不足しないようにしてください。

 三つ目は、ビタミンAを取るです! 風邪の症状は大抵、喉や鼻などの粘膜があるところから始まりますよね。その粘膜を強くしてくれるのが、ビタミンAなんです。ウナギやアナゴにも含まれますが、風邪のときに食べられるものとしては、チーズ・ノリ・卵・ホウレンソウ・ニンジンあたりがお勧めです。ホウレンソウやニンジンは、細かくカットしておかゆに入れてもいいですし、うどんの具材にしてもいいかもしれません。ビタミンは他にも抵抗力を高める、ビタミンCを取るのもいいでしょう。ビタミンCはキウイや柿、パプリカやブロッコリーに豊富に含まれます。バニラアイスクリームに、果物を添えたりして、お子さんにも食べさせてあげてください。

 最後に避けた方がいい食材を三つ紹介しておきます。

 一つ目は脂っこい食べ物。二つ目は根菜類です。これはどちらも消化に時間がかかり、胃腸に負担がかかります。感染症と戦っているときは、体力も消耗し、胃腸も弱っているので、避けた方がいいでしょう。三つ目は牛乳です。牛乳は、薬の吸収を邪魔したり、せきを誘発させるともいわれています。風邪のときは、蜂蜜を溶かした「蜂蜜レモン」などがお勧めです。

 体調を崩しやすいこれからの季節、参考にしてみてください。

(2023年11月18日付紙面より)