2020年06月16日
ネット利用し生マグロ楽しむ
NACKTのオンラインツアー
那智勝浦町
オンラインツアーが開催された=13日、那智勝浦町築地のにぎわい市場

 一般社団法人那智勝浦観光機構(NACKT=ナクト)は13日夜、株式会社ノットワールドと共にオンラインツアー「那智勝浦の生マグロを最大限楽しむ、生マグロツアー」を開催した。那智勝浦町築地のにぎわい市場から配信し、東京や埼玉など関東から20人、大阪、奈良など関西から11人の計31人の参加者が自宅で生マグロを楽しんだ。同機構の村井弘和事務局長は「今回のツアーを通じて、新型コロナウイルス終息後は那智勝浦町に直接足を運んでほしい。今日の出演者たちにも会いに来ていただけたら」と話した。次回は7月5日(日)午後5時から開催する予定。

 同ツアーは新型コロナウイルスの影響で、観光誘致が難しい現状を鑑みて企画した。オンラインで町の魅力を発信し、コロナ終息後には町に足を運んでもらうきっかけづくりなどが目的。

 ビデオ会議システム「Zoom(ズーム)」を使用。同町からはスマートフォンで動画を配信し、参加者らはパソコンを用いてオンラインでコミュニケーションを図った。

 同機構でマーケティングを担当する堀千寿子さんが案内人を、片原魚店直営「市場ごはん しげ」を経営する料理人・仲買人の片原桜子さんがプレゼンターを務めた。

 第1部では片原さんが同町の生マグロのうまさの秘密や、マグロ漁などを詳しく解説。第2部では、地元事業者の藤野醤油(しょうゆ)と熊野黒潮本舗の担当者が出演し、こだわりのしょうゆと塩について紹介した。その後、片原さんが刺し身をおいしく食べるための切り方を伝授し、しょうゆと塩で食べ比べた。

 参加者からは「勝浦に行きたくなった」「皆さんに会いに行きます」とコメントが寄せられた。

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■主催者側の感想



 この日の動画配信を担当したオンラインアドバイザーで同町でゲストハウス「Why Kumano Hostel & Cafe Bar」を経営する後呂孝哉さんは「皆さんの反応が良かった。今回同様に熊野古道などでも観光のオンライン化ができると思う」。

 片原さんは「不安はあったが楽しかった。この町にはたくさんの観光資源がある。ツアーを通してこちらを訪れるきっかけにしていただけたら」とコメント。堀さんは「マグロをおいしいと言っていただけ、地元の方々の紹介もできた。まだ休業している宿泊施設もあるが、コロナが落ち着いた後はぜひ、この町にいらしてほしい」と語った。

(2020年6月16日付紙面より)

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オンラインツアーが開催された=13日、那智勝浦町築地のにぎわい市場