2019年11月07日
Jアラート活用し一斉避難
緊急地震速報の全国的な訓練
紀宝町
避難訓練で高台に逃げる飯盛保育所の園児たち=5日、紀宝町成川

 紀宝町は5日、全国瞬時警報システム(Jアラート)を活用した緊急地震速報対応行動訓練を実施。町内全ての小学校、中学校、保育所、幼稚園が参加し、避難訓練などに取り組んだ。

 「津波防災の日」の11月5日に合わせた緊急地震速報の全国的な訓練。47都道府県と全1741市区町村が参加し、1111団体が行動訓練や情報伝達訓練を行った。住民参加の緊急地震速報対応行動訓練は181団体が行い、三重県では紀宝町のみが実施した。

 訓練は午前10時に震度5弱の地震が発生したと想定し、紀宝町ではJアラートが自動起動するか確認した。町内の防災行政無線で緊急地震速報を知らせる訓練用の放送を流し、小中学校、保育所、幼稚園では一斉に避難を開始した。

 飯盛保育所(小田幸美所長、園児73人)では放送が流れた後、全園児が園庭に集まり、地震が収まるまで身を守った。地震後の津波を想定し、200㍍ほど離れた海抜16㍍の1次避難場所まで走って逃げた。

 約10分で全園児の避難が完了し、小田所長は「大きな揺れがあったら頭を守りながら安全な場所に集まり、津波が来るまでに高い場所に逃げましょう」と呼び掛けた。

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■Jアラート

 弾道ミサイル攻撃に関する情報、緊急地震速報、津波警報、気象警報などの緊急情報を人工衛星や地上回線を通じて全国の都道府県、市町村などに送信し、市町村防災行政無線を自動起動することにより、人手を介さず瞬時に住民などに伝達するシステム。

(2019年11月7日付紙面より)

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避難訓練で高台に逃げる飯盛保育所の園児たち=5日、紀宝町成川