2019年09月22日
骨の健康保持を考える
地域保健福祉セで公開講座
くしもと町立病院
骨粗しょう症が起こる仕組みなどを解説する松﨑晃治さん=20日、串本町地域保健福祉センター

 くしもと町立病院主催の公開講座が20日に串本町地域保健福祉センターであり、41人が骨粗しょう症や転倒時に起こりやすい骨折の種類と治療方法を教わり健康保持の意識を高めるなどした。

 この講座は、病院と地域を身近にし治療のみならず予防にも関心を持って病院の活用を考えてもらうきっかけづくりとしておととしから年3~4回の頻度で実施。町民と日々接点がある同病院の医療スタッフが講師を務める形を特色とし、本年度第1回となる今回は整形リハビリテーション科医長の松﨑晃治さん(医学博士)が「骨粗しょう症によって起こりやすい骨折」と題して登壇した。

 序盤は骨粗しょう症の症状と発症の仕組みの説明で、松﨑さんはその内容を踏まえた上で予防法として毎日の食事における工夫と加療に用いる薬の種類を紹介した。

 中盤は骨密度が低下した状態で転んだとき、50歳以上は手首や肩の辺り、70歳以上で大腿骨頸部を骨折する傾向があるとし、それぞれの部位で万が一骨折してしまった場合に医師は一般的にどのような治療をしているかを解説した。

 終盤は同病院リハビリテーション部の理学療法士・横嶋博充さんと岡本公男さんが、転倒予防策として▽踵落とし運動▽膝・腰に安全スクワット▽総合能力アップ片足立ち体操―といった軽運動を推奨。受講生にその場で実践してもらって適切な動作を伝え、松﨑さんの食事の工夫とともに日常生活のどこかで日々取り組むことを促した。

(2019年9月22日付紙面より)

[画像クリックで拡大します(再度クリックで非表示にします)

骨粗しょう症が起こる仕組みなどを解説する松﨑晃治さん=20日、串本町地域保健福祉センター
理学療法士2人による転倒予防策となる軽運動の実践紹介