2018年08月11日
和歌山研究林の理解深める
中央公民館で記念講演会
古座川町

 古座川町・北大和歌山研究林包括連携協定締結記念講演会が8日夜、同町中央公民館で開かれた。約70人が聴講し、同研究林への理解をいっそう深める機会にした。

 両者は先月28日、同研究林の地域貢献にいっそうの弾みをつけるために包括連携協定を締結。その第一歩として同研究林と地域の接点づくりとなる同講演会を共催した。

 講師は同研究林の母体にあたる北海道大学北方生物圏フィールド科学センター森林圏ステーション長の日浦勉教授と同研究林長の中村誠宏准教授。開会にあたり西前啓市町長は、学術、教育、文化、地域発展の各分野で協力関係を深め双方の発展と充実に寄与する目的で協定を締結したことを伝え、同研究林の取り組みを知る機会として静聴するよう促して来場を歓迎した。

 日浦教授は「長い目で見る、広い目で見る日本の森」と演題を掲げて登壇し、他のスギ林と比較した時のヨシノスギ林の特性や気候変動と森林の関係などの研究事例を取り組みの一端として紹介しながら、同ステーションの体系やこれから目指すところなどを語った。

 中村准教授は「和歌山研究林って、どんなとこ?」と演題を掲げて登壇し、同研究林の概要と構造や設置に至った状況やスギ・ヒノキ林開発研究の延長で展開された直営収益事業などの沿革を説明。現在は研究と教育の2機能を柱にしてさまざまな機会を提供していることを報告し、地元の関心と積極活用を求めるなどした。

 講演後は▽スギ林の北限▽ヨシノスギ林がカルシウムを豊富に有するのに古座川水系のミネラル分が少ない理由▽スギ林になってアマゴが少なくなったという話の真偽▽間伐の有無でどのような違いが出るか▽直営事業がない現在の同研究林の財源▽同研究林を見学する方法―などの質問が寄せられるなどした。

(2018年8月11日付紙面より)

森林圏ステーションの概要を紹介する日浦勉教授=8日、古座川町中央公民館
和歌山研究林の沿革とこれから目指すところなどを語る中村誠宏林長