串本太地道路関係の地元説明会が1日、橋杭集会所であり、住民ら20人が今後の予定について説明を受けるなどした。
この説明会は、国土交通省近畿地方整備局紀南河川国道事務所が事業化に伴う1回目の地元説明の機会として計画した。串本町域では橋杭集会所(対象地域・くじ野川区)を皮切りに、12会場で順次開かれる。古座川町域は1会場。那智勝浦町域は4会場(うち3会場は実施済み)あり、実施期間は5月29日~6月24日(日)となっている。
橋杭集会所では役場建設課の矢倉和男課長があいさつし、同事務所の松下幸男事業対策官が説明。前半は道路概要の説明で、串本太地道路はすさみ串本道路と那智勝浦新宮道路を接続する第1種第3級の自動車専用道路(2車線)。想定延長は18・4㌔で、全幅12㍍を基本とし、設計速度は80㌔となる。インターチェンジ(IC)は串本IC、古座川IC、太地ICの3つでいずれも仮称、フルインター構造。太地ICは八尺鏡野地内、古座川ICは古田地内への設置を想定し、太地―古座川間は13・4㌔、古座川―串本間は5㌔となっている。
町域別延長は那智勝浦町域5・2㌔、古座川町域0・3㌔、串本町域12・9㌔。開通により南海トラフ巨大地震など災害に強い周遊ネットワークが構築でき、古座川町役場―南和歌山医療センター(第3救急医療施設)間の救急搬送時間が現行の70分から49分に短縮できるという。
事業化の次の段階として当面行われるのが路線測量で、測量調査と地質調査が主な内容。実施範囲(想定ルートを軸に約300㍍幅で設定)を図で示し、所有者がいる土地への立ち入りが伴うためそれぞれの調査概要を説明して実施に当たっての協力を求めた。
両調査後は設計協議に入り、予備設計が固まった時点で2回目の地元説明会を開き、用地補償に向けた段取りが進む。用地と予算が確保されれば工事概要を関係する地区に伝えて着手となり、以降は完成を目指す流れとなる。
今回の説明の趣旨は、測量・地質調査への理解と協力の要請。説明後は質問を受け付け、問い合わせ先として同事務所と役場建設課の電話番号を伝えて締めくくった。
(2018年6月6日付紙面より)
[画像クリックで拡大します(再度クリックで非表示にします)