2017年10月22日
戦争のない世の中を
戦没者追悼式で誓い新たに
新宮市
献花し手を合わせる遺族ら=21日、新宮市福祉センター

 新宮市社会福祉協議会(向井一雄会長)主催の新宮市戦没者追悼式が21日、市福祉センターであった。市内の戦没者遺族ら110人が参列し、先の大戦で国家のために犠牲となった諸英霊に対し追悼の誠をささげ、平和への誓いを新たにした。

 式典では向井会長が「戦争を知る世代が少なくなり、悲惨な戦争の記憶は時代とともに遠のいている。世界では依然としてテロや地域紛争が後を絶たず、多くの人が傷つき苦しんでおり、真の世界平和への道のりはいまだ遠い」と述べ「戦没された方の尊い犠牲と、ご遺族の皆さま方のたゆみない努力の上に築かれた今日の平和と繁栄を二度と手放してはならない」などと式辞。

 市遺族連合会の池上順一会長が、遺族を代表して「愛国の至情が今日に続く豊かな日本の礎となった。功績は亡き皆さまのご遺志の表れとしてわれわれ遺族の名誉とするところで、自由と平和を謳歌(おうか)できる今日があることに感謝するばかり。悲惨な体験を忘れがちであり、私も含め、知らない世代が多くなったが、辛苦と悲哀を後の世代が負うことはあってはならない。戦争のない世の中を後世に引き継いでいくよう尽力していく」と弔辞を述べた。来賓らの追悼の辞の後、参列者全員が菊の花を供えた。

(2017年10月22日付紙面より)

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献花し手を合わせる遺族ら=21日、新宮市福祉センター