2016年09月23日
「和の守」が完成 「ジョジョ」の荒木さんデザイン 本宮大社

 田辺市本宮町の熊野本宮大社(九鬼家隆宮司)が調製していた「和(わ)の守(おまもり)」が22日に完成した。『ジョジョの奇妙な冒険』シリーズなどで知られる人気漫画家・荒木飛呂彦さんがデザイン。世界遺産の「熊野古道」と「サンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路」(スペイン)が描かれ、世界調和への願いが込められている。

 お守りの大きさは縦9㌢、幅6㌢。ひもの長さは40㌢。片面に熊野古道と象徴のヤタガラス、もう片面にはサンティアゴ巡礼路と象徴の貝殻などが描かれている。忠実な色合いを再現するために京都の専門制作会社で9色を使う西陣織の新手法「レピア織り」で作った。3万個を作り、大社を訪れた参拝者に2000円で頒布している。

 荒木さんはフランスのルーブル美術館で個展を開くなど、世界の漫画ファンに知られている。15年ほど前に取材で熊野古道を歩いたのがきっかけで、再三熊野を訪れている。本宮大社を何度も参拝していて、昨年10月に九鬼宮司からお守りのデザインを依頼され快諾した。

 荒木さんは22日に同大社で営まれた「和の守」調製奉告祭に参列した。神事終了後、報道陣の取材に「誠におめでたい。大変光栄です。心を決めて何かに立ち向かう時、また志半ばで道に迷った時、勇気が出るようにと願ってデザインさせていただきました。熊野の面は、自然への敬意と成長を意味するように若い緑色の背景に熊野の象徴であるヤタガラス。サンティアゴ巡礼の道の面は、道端のラベンダーで癒やしを、そして、サンティアゴの象徴である貝殻、という意味で描きました。どこかへ旅に出る時、仕事でも恋でも戦いを挑む時、よろしければお持ちいただければと思っております」

 九鬼宮司は「二つの道は他に類を見ない『道』の世界遺産。現在も多くの方々が歩き巡礼・参詣されている中で、二つの道のつながりによって日本とスペインのみならず世界の人々が『和合』するようにと願いを込め、このお守りを調製いたしました。このお守りをお持ちいただく事により、家族、恋人、友人への愛情、友情が増し、ひいては世界の人々が国境を越え地球に生きる人類の一員として、共に平和への歩みを進められることをお祈りいたします」と話した。

(2016年9月23日付紙面より)

お守りを手にする荒木飛呂彦さん(右)と九鬼家隆宮司=22日、熊野本宮大社
お守りを買い求める参拝者たち=同