2016年05月07日
古い蔵を再生
ネコの図書館誕生
那智勝浦町浦神

 那智勝浦町浦神の古民家再生施設「猫楠舎」=南里(なんり)秀子代表=が4月16日、敷地内の蔵を再利用し「ねこのわ文庫」をオープンした。全てネコに関連した書籍のみ所蔵。併設のカフェと共に交流、集いの場として提供している。

 同館の入場料は無料で、南里さん所有の360冊、寄贈本1104冊(4月27日現在)が閲覧自由となっている。小説やエッセイ、写真集、画集、洋書、マンガ、飼育本までと幅広い。2階は読書室で、よしもとゆかりさんによる版画も展示中。別館のカフェは、近隣に飲食店が極めて少ないことから、利便性を考慮し運営している。

 本の寄贈は常に受け付けており、「植本祭」などのイベントでも定期的に募集する予定。寄贈本には、推薦文としてコメントを残すことができる。「気に入った本についてアウトプットすることで、ネコつながりの和と輪を広げていきたい。時間を気にせず、くつろげるスペースとして気軽に利用してもらえれば」と、話していた。

 東京都渋谷区在住の南里さんが、熊野で古民家を探し始めたのは2009年ごろ。ほどなく見つかった築年数200年といわれる古民家の再生に取り組んだ。石垣に囲まれた敷地はおよそ800坪で、太い梁(はり)や大黒柱、縁側など、旧家のたたずまいを生かす設計、改築は苦労の連続だったという。約1年半の工事を経て同舎を設立。これまで東京、和歌山を往来しながら、ネコに関するさまざまな活動を続けていたが、オープンを機に同町を拠点にする。今後も庭の手入れや家屋の補修が必要で、文化的景観維持のため、石垣の保存という課題がある。

 古民家再生奮闘記は、南里さん著書の「猫と人と古民家と」(幻冬舎出版)に詳しい。

■本格オープンは10日(火)以降


 「ねこのわ文庫」とカフェは水・金・日の午前11時~午後4時の開館予定。休みになることもあるので事前に確認が必要。電話予約は0735・58・1220(受け付け午前9時~午後6時)。

 開館情報はフェイスブック、ブログ「ねこのわ文庫」でも得られる。

(2016年5月7日付紙面より)

ねこのわ文庫
猫楠舎入口
本と贈呈者のコメントが並ぶ