2017年03月10日
勝浦で食べてもらいたい 市場最大クロマグロを解体
5人で切り身を持ち上げる=7日、脇口水産宇久井加工場で

 那智勝浦町の勝浦市場でマグロの重量記録の更新が続いている。歴代最大(446㌔=5日)クロマグロの解体が7日、同町の株式会社ヤマサ脇口水産(脇口光太郎社長)であった。昨年1月に、同社が競り落とした当時最大の417㌔を上回る大物。宇久井直売所で一部販売し、地元を中心に提供する。

 数人がかりで解体した巨大なマグロは、トロの脂も良く、脇口社長も満足の品質。4分の1の切り身を5人で運び、ブロックに切り分けられた。注目を集めるクロマグロの重量や価格。東京築地での初競りは、喜ばしい新年のニュースとして大々的に報じられている。一方で「絶滅危惧種」として国際的な関心も高まる中、脇口さんは勝浦漁港が築地への「通過地点」になってしまっていると述べ、「築地は産地ではない。貴重なクロマグロを大事にして、勝浦で売って、地元で食べてもらいたい」。近年続けて揚がっている巨大マグロについては「クロマグロが豊富だった頃ですら、めったに揚がらなかった。資源問題に対する象徴的な出来事。卵を産む前のマグロやヨコワ(クロマグロの幼魚)を取らずにいれば、人が餌をやらなくても海が育ててくれる。育つまで待てという教訓だと思っている」と話した。

 勝浦港に揚がる近海クロマグロは、産卵期を終え、冬場に餌を十分に食べた肉質の良いもの。はえ縄漁(釣り)で取れたものだけが揚がり、乱獲問題を抱える大型巻き網船の入港はない。

(2017年3月10日付紙面より)

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5人で切り身を持ち上げる=7日、脇口水産宇久井加工場で
切り分けられたブロック